乾・舞夢 & 龍宮寺・命

●クリスマスも元気に仲良くでばがめーず♪

 今日は恋人達のクリスマス!
 そして、でばがめーずにとって、一番忙しい日!
 ふたりはでばがめーずとして、恋人達が集まるスポットを虱潰しに駆け回っていた。
 まずは定番である遊園地。
 見渡す限り、カップル、カップル、カップル。
 石を投げれば、カップルに当たるほどの数。
「きゃーきゃー! 命ちゃん、あの二人、あの二人!」
 瞳をランランと輝かせ、舞夢が次々とカップルを指差した。
「おおー! 本当なのじゃ! らぶらぶじゃのぅ♪」
 満足げな表情を浮かべ、命がニコリと笑う。
 カップルを見るたび、ドキドキ、ワクワク、キャーキャー。
 他人事とは言え、こちらまでこそばゆくなってくる。
 続いて、公園。
「あっ、あれってウチの先輩じゃない。うわー、いちゃいちゃしてるー!」
 見覚えのあるカップルを見つけ、舞夢がすぐさま茂みに潜む。
 幸いカップルは舞夢達の存在に気づいておらず、肩を寄せ合って愛を語り合っている。
「おおー! 本当なのじゃ! らぶらぶじゃのぅ♪」
 舞夢の視線の先にいるカップルを眺め、命が興奮した様子で答えを返す。
 そうしているうちにカップルの唇が重なり合った。
 そこでふたりがゴクリと唾を飲む。
 だが、カップルのテンションが上がっているらしく、それだけでは終わらない。
「べ、別の場所に行きましょうか」
 流石に刺激が強過ぎたため、舞夢が顔を真っ赤にする。
「お、おおー。そうじゃのー。わらわも同じ事を考えていたところじゃ」
 舞夢と同じように顔を赤らめ、命が足音を立てないように気をつけて、ゆっくり茂みから離れていく。
 その後もふたりは何組かのカップルをでばがめし、何となく充実した気分に包まれていく。
「命ちゃん、これからもよろしくねっ♪」
「うむ♪ 舞夢と一緒ならどこでも楽しいしのぅ!」
 そして、ふたりは友情を確かめ合うようにして、元気よくハイタッチをするのであった。




イラストレーター名:ほてやみつえ