『闇』を偵察せよ


<オープニング>

 およそ190万の人口を有する北海道の政治経済の中心、札幌市は、漆黒の闇に覆われている。
 札幌市に侵攻した原初の吸血鬼『伯爵』が、体内から『城』を解放したためだ。
 解放された『影の城』はシルバーレインの力を受け、『札幌圏の大部分』を闇の領域に閉じ込める。

 闇の領域によって札幌圏への出入りは完全に封じられ、この地は完全に吸血鬼の手に落ちたかに思われた。
 だが銀誓館学園には、闇の領域の内部に侵入するための手段が残されていた。

「札幌市すすきのに開かれた、マヨイガの出入り口。
 集まって貰った皆がこれまで守って来た、この出入口こそが、銀誓館学園にとって唯一の侵攻の手段となる」
 札幌市から遠く離れた銀誓館学園の教室。王子・団十郎(運命予報士・bn0019)の前で席についているのは、『すすきのマヨイガ結社』の団長達だった。
 白石区へ調査に赴いた団長、柴山・美紀(サキタマノニギハフクニ・b45125)を、『伯爵』によって喪った結社『2LDK』からは、代理として佐崎・日和子(春隣・b40270)が出席、黙然と団十郎を見つめている。
 彼女は元より、集められた団長達の多くは、強い危機感をにじませていた。
 それも当然だろう。彼らの結社が所在する『すすきの』は、札幌市の歓楽街。
 つまり彼らの結社は、丸ごと『影の城』に呑み込まれているのだ。

 彼らの緊迫した雰囲気を感じながら、団十郎は端的に告げた。
「団長のみんなと、結社の団員に行ってもらいたいのは、闇の中枢、影の城の『偵察』だ」
「なるほど。大人数で動けば、マヨイガの出入り口の存在を敵に気取られる可能性がある」
「少人数なら、札幌に詳しいマヨイガ結社の者を……ということだな?」
 先回りして意図を読み取った天果埜・暁(星詠の緋眼・b07058)と式銀・冬華(ジャイアントキリング・b43308)に、団十郎は苦笑した。
「まあ、そういう事だ」
「だが、一口に影の城の調査といっても、どうすればいい?」
 冬華の真剣な眼差しに、団十郎は改めて、詳細の説明を開始する。

「今回運命予報で得られた情報が極めて少ないのは、皆も知っての通りだ。特に『影の城』内部に関しては全く掴めていない。アルバート・ローゼスの意見も踏まえて検討した結果、これは『影の城』が一種の『異世界』となっているからだとの結論で一致した」
「『城塞世界』の名の通りというわけですか」
 暁が呟く。
 神戸の『影の城』の内部に広大な都市が広がっていることは、銀誓館学園の能力者達もよく知っている。難攻不落の『影の城』は、同時に『異世界への入り口』でもあるのだ。
 神居坂・縫(碧き風炎・b67463)は団十郎の後ろ、黒板に貼られた札幌市の地図を見つめた。
「『伯爵』が『影の城』を解放したのは、豊平区の平岸3条5丁目だったよね?」
 今は影の城に取り込まれているであろう豊平区のローケーションを思い出しながら、縫はそう確認する。
「そうだ。この地点にある伯爵の『影の城』……。誰か一人でもいい、その『城内に侵入する』ことが出来れば、内部情報を運命予報することが可能となる」
「待ってくれ、『影の城』は城主が招かないと入れないんじゃなかったのか?」
「無血宰相トビアスも、それを利用して神戸の影の城に封印しましたよね」
 リリエル・ガブリエラ(絢華爛咲・b62071)と星野・優輝(戦場を駆ける喫茶店マスター・b15890)が声をあげる。団十郎は、頭の後ろをかきながら、それに応えた。
「伯爵の城は、どうも通常の『影の城』とは性質が違うようなんだ。そもそも普通の『影の城』は、何十kmもある『闇』を展開したりしない。そして侵入不能の性質は、外側の『闇』の方に与えられている……」
「つまり、伯爵の『影の城』には、潜入できる可能性が高いということですか」
「でも、それが可能だとすると、周囲の警備も厳重でしょうね……」
 大神・天狼(クルースニク・b75294)とニーニアルーフ・メーベルナッハ(誰彼の澱・b02883)も地図を見上げる。
「危険度は高いだろう……だが、誰か一人でも構わない、城と外部を繋ぐ手段を見つけ、城に入ってくれ。そうすれば俺達運命予報士が、必ず城内の戦力配置を運命予報してみせる」
「偵察なんだ、敵とまともにぶつかる必要はないな。これだけの人数がいるんだ、何か手をうってみよう」  団十郎に応じる日向・修一郎(真ルナエンプレス・b39150)。団長達は改めて頷いた。

「他に状況を調べておきたいのは、戦場となる札幌の市街地だな」
 中央区などに印をつけながら、団十郎は言った。
 他の区でも動きはあるだろうが、直接今回の戦争に関わって来る地点に関しては、既にポジションにも伝わっている。
「さて、どうすべきかな……」
 吉国・高斗(赤マフライダー・b05216)のマフラーが揺れる。
 高斗と同様、自分達がどこを担当するか検討しはじめる団長達に、団十郎は重々しく告げた。
「ここから先は念の為ということになるが、注意して聞いてくれ。
 『すすきのにマヨイガの出入り口があることを敵に知られるのは、断じて避けねばならない』。
 できれば今回偵察に向かうにあたり、何名かは残って出入り口の隠ぺいに当たってもらいたい」

 かつて『マヨイガの戦い』で銀誓館学園と戦った原初の吸血鬼達の中には、マヨイガのことを知っている者がいた。また、洗脳され『伯爵』の従属種ヴァンパイアになっていた時期の聖女アリスも、マヨイガに訪れている。
 『伯爵』がマヨイガのことを知っていても、全くおかしくは無い……いや、知っていて当然と考えるべきだ。
「もし、すすきのにマヨイガの入り口があると知られれば、『伯爵』達がマヨイガに侵攻を仕掛けて来る可能性すらある」
 マヨイガは世界各地への短時間での移動を可能にする強力なメガリスであり、内部には原初の吸血鬼の戦力と成り得るゴーストが大量におり、さらには銀誓館学園にも繋がっている。
 もし、敵がマヨイガに侵攻してくれば、銀誓館学園の作戦は完全に崩壊するだろう。
 今は、徹底的に敵から『隠す』ことが、マヨイガ入り口を守ることになるのだ。
「また、マヨイガ入口の情報を敵に漏えいさせるような行為は、絶対に謹んでくれ。そのような者がいないとは思うが……万が一の場合は、殺害してでも止めねばならない。皆、心して頼む!」

 能力者達は、力強く頷いた。
 闇の札幌をその目で確認するため、彼らは行動を開始する。

■選択肢解説

(1)影の城を調査する
 豊平区平岸3条5丁目で、『伯爵』は『城』を解放しました。
 この地点には『影の城』が立っており、札幌市を包んだ闇の中枢となっています。
 参加者のうち、誰か一人でも『影の城』に入ることが出来れば今回の偵察任務は成功ですが、
危険度は非常に高いです。
(なお、伯爵の『影の城』は通常とは異なり、城主の招きが無くとも入れると予測されています)

(2)市街を調査する
 当日戦場になることが予想されている札幌市の市街地を調査します。
 この選択肢を選ぶ場合は、調査地点を記入して下さい。

(3)マヨイガ入口を隠蔽する
 マヨイガ入口が敵から気付かれないよう、隠蔽工作を行います。
 隠蔽工作が行われなかった場合、入口が敵に発見されてしまう可能性があります。

●プレイング締切
 12月12日(月)朝8時30分
 
●注意!
 このシナリオでは、リアルタイムイベントと同様に『重傷・死亡』を負う危険があります。
 参加する場合は、充分な覚悟を持って挑んでください。

●参加制限
 このシナリオに参加出来るのは、下記の23結社の団員のみです。
(現在、すすきののマヨイガ結社の新規結成、団員の入団は行えません。
 また、リアルタイムイベント『伯爵戦争』で銀誓館学園が敗北した場合、下記のマヨイガ結社は全て強制解散となります)

Crossed Swords
喫茶店【Steinbock】
魔法使いのたぬ喫茶
赤マフ団RX
【Die Verfurlen】
Fa†uM
クトネシリカ
月下
魔導特捜
鈴花魔法雑貨店
怠け者の庵
シークレットハウス 狸々亭
Divine Shield
風のとおりみち
ラウンジ【ゆったリズム】
スナックあけみ
ふぃおりすた
隠れお茶所
2LDK
カフェ『北方守見』
真夜中オリオン
カフェ【幸喫茶】
茶房“虹の住処”



<リプレイ>

●北の街は黒に沈む
 闇は雪の侵入までは遮らないのか、あるいは『伯爵』が雪の侵入を認めたのか、昼なお暗い闇の札幌は、白く染め上げられようとしていた。
 すすきのマヨイガ結社の能力者達は、『闇』の内部の偵察に出撃していく仲間達を見送ると、残った能力者達はマヨイガ入り口の隠ぺい作業に取り掛かろうとしていた。
 隠蔽に携わる者がいない結社もあるため、そうした結社は、九条・勇(メメントモリ・b59732)のように自結社の隠蔽を終えた者達が協力して隠蔽作業を行う事になっていた。
「やはり、携帯電話などは使えないか」
 如月・アオト(影守・b02590)は、携帯電話のライトで近くを照らしつつ、人間大の木像を運んでいた。マヨイガ入り口の前に像を置き、扉を隠す。

 下手にバリケードなどを置くと、かえって不自然になり、目立ちやすい。
 能力者やゴーストを前にして、常識的な防御など一瞬しか保たないだろう。
 必要なのは、目をつけられないこと。周囲の住宅に溶け込むようにすることだ。

 隠蔽作業を行う者達が集まった際、『赤マフ団RX』の旋風寺・舞佳(勇者特攻トライガインエックス・b51714)が示した方針は、現状において極めて正しいものだった。
 拳を握り、舞佳は決意を口にする。
「私達は、みんなが帰って来る最後の防衛線……。気合いを入れて守らないと!」
「……いや、守っちゃ駄目だろ?」
「へっ?」
 肩を軽くコケさせながら、舞佳は静月・明良(光宿す影纏いの剣士・b24511)の方を見た。
「どういう意味?」
「みんなが戻ってくるのを、待とうと思ってたんですけど……」
 セフィラ・マーゴット(割れない胡桃・b60878)や狗条・小太郎(クレーデンスユスティティアム・b81920)、他にも何人もの能力者が明良に視線を向ける。
 隠蔽作業の後は、結社内に隠れて帰還する仲間達を待つ……そう考えていた彼らの顔にも、困惑したような表情が浮かんでいた。
 だが、直後に明良が続けた指摘は、彼ら全員の背筋を凍りつかせるものだった。
「だってよ……原初の吸血鬼は『リリスを従えている』可能性があるだろ?」
「……確かに」
 リリスやパフュームリリスは能力者や、能力者の素質を持つ一般人を見抜けるばかりか、その大体の位置を感知できてしまう。
 能力者が複数いれば、個々の明確な位置までは把握できないだろうが、すすきの圏は既に敵の手に落ちている。この地域に能力者が複数隠れていることが感知されれば、大大的な捜索が行われてしまう可能性は否定できない。
 もしそうなれば、マヨイガ結社の存在を隠し通すことは出来ないだろう。
「俺達はここに留まっているだけで、マヨイガ結社を目立たせかねないんだ」
 明良の言葉に、能力者達は自分達がどれだけの窮地にいるのか、改めて痛感した。
「それでは隠蔽作業が終わったら、銀誓館学園に帰還するか……」
「市街にでも出るのが良さそうですね」
 雪乃瀬・粉雪(雪音・b81195)に、成海・響(お兄ちゃんと呼んでください・b65075)が頷いた。彼らのように時間を置いて銀誓館学園に戻るか、札幌のどこかに潜むのが、最もマヨイガ結社を目立たせない手段となるだろう。
「急いで、なおかつ細心の注意を……か」
 隠蔽作業もまた、細心の注意を払いながら進められていくのだった。

●闇の札幌偵察戦
 雪がうずたかく積もった道を、能力者達は散り散りに走って行く。
 闇に包まれて以降、市が行っている除雪作業も行われていないらしく、歩道には雪が多く積もっていた。日が差さないために気温は低く、雪は溶ける様子も無い。

 市街地への偵察に向かった能力者達は、街に生じている異常を認識していた。
 世界結界の効果なのだろう。
 人々は生じている異常を認識せず、自宅や職場に篭り、雪が問題の出るほどに積もれば除雪を行ったりと、生存に必要な作業を行ってはいる様子だった。

 そして、道を往くのは原初の吸血鬼がばら撒いたのであろうゴースト達だ。
 闇に加えて、それらの存在によって市内でさえ通信は不通の状態となっている。この現代日本の大都市で、それだけの異常が発生しているにも関わらず大きな騒動が発生していない……それこそが最大の異常なのかも知れなかった。

(3)すすきの
 すすきのマヨイガ結社から出た能力者達が最初に気付いたのは、すすきの交差点の異常だった
「何だ、あれ……」
 逆十字だろうか。樹を十字に組んだものが無数に道路に置かれているのを見下ろして、近くのビルに潜んだクリシュリッツ・メーベルナッハ(中学生科学人間・b77081)は呟く。
 火炙り、あるいは串刺し。
 中世の刑罰を、クリシュリッツは連想する。
 一方で、琴象・紅(赤翡翠・b35360)が入ったビルは、大勢の人でごった返していた。徒歩ですすきのを訪れた人々は、夢を見ているかのような足取りで、次々と飲食店に吸い込まれていく
「この一般人たちも、自分達が……」
「敵の弱点を突くのに使うんだってよ……」
 盗み聞きをしていた砂宮・佳乃都(日暮れのこころ・b71138)の耳に、妖獣達が処刑台を立てる作業を監督していた従属種ヴァンパイア達の会話が届く。
(「どういう、意味?」)
 邪悪な意図が、佳乃都の背を震わせた。

(2)大通
 大通の周辺のオフィスビルから人々の姿が消えていることを、調査に向かった【鈴花】【狸々亭】の能力者達は気付くこととなっていた。
 久遠・司(小学生ブロッケン・b60665)が赴いた赤レンガ庁舎にも観光客の姿は無く、閉鎖されている。
 だが、そこに吸血鬼達の関与があったことは明らかだった。
 逆にデパートや商店は、多くの人々でごった返していたのだ。 (「あれは……」)
 坂上・神薙(槍衾夜叉・b81165)は、潜り込んだビル内に見かけた獣人から咄嗟に身を隠しながら、改めて敵の姿を見る。獣の頭部に人の如き体……抗体ゴースト、獣人に違いなかった。ビルの中に残った者がいないかを調査している獣人、そしてそれらに率いられている妖獣に気付かれぬうちに、神薙はその場を後にする。
「原初の吸血鬼達は、抗体ゴーストを配下に加えつつあるのか……」
 今回の戦闘でも、抗体ゴーストが敵として現れるのは確実だろう。

「ん〜み、何だろ〜? 銀誓館と戦うには日本国内とは言え鎌倉から少し遠すぎない? 伝家の宝刀メガリス効果をこんなとこで……。攻撃拠点じゃないのかなぁ?」
「俺にも良く分からんが、そういう想定は前提が間違っていると元も子も無いぞ。それより今は偵察だ」
 吸血鬼の意図に首を捻る穂村・陽子(猛き焔の妖狐・b10384)に、如月・清和(魔導特捜ザンガイガー真・b00587)がたしなめる。
「そろそろ声を潜めてくれ」
 先行する森里・浩之(真盗聴忍者・b17397)が2人に振り向き、制止する。結社【魔導特捜】の面々は大通公園に立つテレビ塔に近付いていた。
「他の組織はいないようだが……」
「何だ、あれは」
 見上げるテレビ塔は、雪を受け……しかし、それ以上に3人の目を引くのは、鉄骨に幾つも飾られた処刑台の数々だった。
 別の場所からテレビ塔を見る御影・ありあ(白銀鏡の娘・b00509)は、テレビ塔に留まった霧のような悪魔のような怪物の姿に気付き、それを記録する。
「抗体地縛霊……原初の吸血鬼は、完全に抗体ゴーストを我が物にしているわね」
「連中が何かやるとすれば、この辺り……電波塔に魔女か悪魔……って定番よね」
 双眼鏡をぶら下げた富樫・亜季(舞闘讐撃アンチクロス・b67315)は、大通公園へと向かっていく。と、建物の角を曲がろうとしたところで、彼女は不意に人の気配を感じ、足を止めた。
「何……?」
 角からそっと見つめる彼女の視線の先、黒塗りの巨大な馬車が公園に留まり、中から人々が吐き出されていく。
「明白な意図を持って、吸血鬼達は人々を集めている。それも市内のあちこちで……」

(1)札幌駅
 札幌駅と大通を結ぶ520mの札幌駅前通地下歩行空間。
 この場所を利用して敵の目を逃れ、『クトネシリカ』と『ゆったリズム』の団員達は札幌駅の南口まで辿り着いていた。
「……JRタワーに行くつもりでしたが……いかない方が良さそうです」
「あれは……何かの儀式に使うつもりなのでしょうか?」
 淵叢・雹(操炎・b06055)の指差すJRタワーを見上げ、ルシナイト・フェルス(ジャックランタン・b61920)は、苦々しいものを感じながら呟いた。
 おそらくは高所での移動に長けた妖獣や地縛霊を使ったのだろう、タワーは醜悪に飾り付けられていた。真紅の十字架や、血のように赤い塗料でベタベタとデコレーションされたタワーは、闇の中にあって、その不気味さを際立たせる。
「あれを見て!」
 フェシア・リンフォース(月影の魔術士・b02719)が指し示す。
 南口広場のタクシー乗り場には異常なまでに大きな妖獣に曳かれた馬車が何台も並び、そこから人々が連れ出されては、虚ろな足取りでタワーや駅ビルへと向かっていた。
「さぁ、今日はデパートで買い物よ」
「わぁい、僕、おもちゃ買いたいな!」
「お歳暮のお返しを決めないと……」
 親子連れの会話が、能力者達の耳にも届く。
「人の血と命を使うのは、吸血鬼の十八番ですね……何をしようとしているの?」
 呟きながら、フェシアは吸血鬼のやり口を思い出す。

 従属種ヴァンパイアにして手駒にする。
 人々を殺害し、その残留思念を原初の吸血鬼の武器にして配下たるゴーストにする。
 一斉に殺害することで、いにしえの地縛霊を呼び出すための呼び水にする。
 貴種ヴァンパイアを原初の吸血鬼に変える『ゲーム』の素材にする。

 銀誓館学園が知るだけでも、一般人を多様な形で利用して来たのが吸血鬼という組織だ。
 駅ビルやタワーを利用して、彼らが何をしようとしているのかは分からない。だが、そこに邪悪な思惑があることだけは、確実に違いなかった。
 さらには不通となっているJR線の線路を経由し、新千歳空港から欧州の吸血鬼達が次々と市内の戦力に合流しつつあることを確認し、2結社は撤退していった。

(4)中島公園、(5)円山公園
「地下鉄を歩いていけばいいんじゃない?」
 という加納・朱美(やっぱり思いっきりもふりたい・b81327)の提案によって、円山公園に向かう能力者達は、地下鉄東西線の線路を歩き、最寄の公園に辿り着いていた。
「うん、やっぱり吸血鬼達も、地下鉄の線路内までは目を行き届かせていないみたいだね」
「当日まではどうか分からないが……まあ攻める時は、普通に地上を通って攻めればいいな。今回の偵察では十分に使えそうだ」
 朱美の所属する『魔法使いのたぬ喫茶』の能力者達は、素早く駅を出ると『Fa†uM』の能力者達と別れ、両者はそれぞれに行動を開始する。
「ここだけ……外れている気がするんですよね」
 そう感じるのは天果埜・暁(星詠の緋眼・b07058)。
「影の城の入り口に当たる中島公園や中心部である他の3地域はともかく、なぜこの地域に……?」
 その疑問に対する答えはすぐに出た。公園の木々が伐採されていたのだ。
「……材料」
 北海道神宮でも見かけた処刑台や十字架のことを思い出し、御鑰・沙耶香(インノチェンツァ・b35985)は呻いていた。
「それと、ゴーストの回収みたいだな」
 遠く原初の吸血鬼の姿を認め、亜麻月・聖(食卓の守護者・b67588)が皆に告げた。
「そういえばヒグマが出てるとかいう話がありましたが……あれはまさしく妖獣事件が世界結界の影響を受けた時のニュースですよね」
 全国ニュースでも放送された内容を思い出しながら、隈垣・斗志朗(蒼峰の退魔士・b02197)は呟くのだった。

 中島公園の方でも同様に木々の伐採痕が発見され、同時に公園内のコンサートホールも、例に違わず処刑場となっていた。
「運命予報士が、戦場になると予報したのは、処刑儀式場になっている場所なんですね……」
「でも、処刑……誰を?」
 公園から撤退しながらの瀬河・苺子(道を求める少女・b77693)の言葉に、館・美咲(青騎士・b42024)が首を傾げる。

 だが、他の地域で得られた情報と照らし合わせれば、その答えは既に明白だった。
 吸血鬼達は一般人を大量に処刑し……その命を奪おうとしているのだ。

●白き音の戦士
 一方、決戦当日に戦場となる場所から外れた白石区を訪れた能力者達もいた。
「まずいね。ここに留まっていたら、リリスの感知のいい的だよ。急いで探さないと……」
 神居坂・縫(碧き風炎・b67463)は、途中で合流した真神・智尋(此花咲耶姫・b41226)、龍崎・拓斗(白き太陽の追求者・b64416)の2人と共に、白服の能力者達……フリッカーダイヤの生存者を探そうとしていた。
 だが、人気のない街に動く影は、彼らの他に見受けられない。
 もし敵がこの近辺にもゴーストを放っていたなら、見つかるのは時間の問題だった。

 急ぐ3人は、やがて崩壊した円形歩道橋跡に辿り着いた。崩壊した歩道橋は片付けられる様子も無く、静かに道路上に横たわっている。
「遺体は……ありませんね」
「誰かが回収したんだろう」
 智尋の言葉に拓斗はそう答えると、近くに置かれていた花束を見下ろした。半ば雪に埋もれたそれは、ここで散った者達に、誰かが手向けたものに違いなかった。
 縫が何者かの気配に気付いたのは、その瞬間だった。
「誰っ!?」
「おっと、動かないでもらおうか」
 視線だけをそちらに向けると、そこにいるのは白いスーツ姿に、中折れ帽を被った少女だった。彼女は手にしたトランペットをこちらに向けたまま、ニヤリと笑って見せる。
「銃の腕は並なんだ。変なところに当たっちゃ困るだろう?」
「銃なの、それ?」
「トランペットガンを知らないってことは、そっちの白服もあたしらの生き残りじゃないんだな……」
 残念そうな少女の言葉に、智尋と縫は思わず拓斗の方を見た。
「……ああ」
「……なるほど」
「……いや、わざと真似したわけでは」
「別に構わねぇよ。あんたらに悪意が無いのは分かってるぜ」
 白いタキシード姿の拓斗の格好は、確かに白服組織のそれに酷似していた。
「もう動いて良いぜ。……まあ、あたしらの組織に、あんたみたいな強そうな奴はいねぇからな。ひょっとして、話に聞いた銀チカウヤカタの?」
「銀誓館学園」
「ああ、それそれ」
 歩み寄って来ると、少女のスーツがボロボロになっているのが3人の目に映る。縫はケルベロスベビーに命じて彼女を舐めさせる。破れかけていたスーツが、癒しの力を受けて修復されていった。
「……おっと、ありがとよ。あたしは加賀谷・真樹。私立探偵だ」
 ケルベロスの舌に、くすぐったそうにしながら名を名乗った真樹に、能力者達が簡単に自己紹介を終える。
 真樹の語ったところによると、白服組織は『伯爵』との交戦で大打撃を受けて壊滅。残った真樹達は人々をさらう吸血鬼達に対抗しようとしたが、
「まあ、さっきみたいザマってわけさ。要はボロ負け……もう動けるのもあたしだけだ。残りの仲間はあちこちに分かれて隠れてる」
 自嘲気味に肩をすくめる真樹も、重傷を負っているのは明白だった。血の気が失せた手を握り、智尋は告げる。
「とにかく銀誓館学園に来て下さい。私達と一緒なら、吸血鬼達にだって負けません!」
「いや……それは出来ない。奴らが仲間を殺したあの男の配下だっていうなら、残って戦うのが、あたしの役目だ!」
 振り返り、真樹は道路の向こうを睨み付けた。
 現じる気配は抗体ゴーストのもの。詠唱兵器を構える彼女に、これ以上問答を続ける時間は無いと智尋は拓斗に目配せする。
 後ろに回り込んだ拓斗は、真樹を無理やり担ぎ上げた。怪我をした彼女の体は軽く、その抵抗も弱弱しい。
「ちょっ……人の話聞いてたのかよ!」
「よし、行くぞ。智尋、先導してくれ」
「分かりました」
 有無を言わさず、拓斗は真樹を背負って走り出した。縫はなおも何か言い募ろうとした真樹に、きっぱりと告げる。
「とにかく一緒に来て。このままじゃ、犬死にだよ!」
 叱咤され、真樹の顔が歪んだ。帽子で顔を隠し、真樹は言葉を漏らす。
「分かってるんだ……。あたし達だけじゃあいつらに勝てないなんて事は。あたしらで、あんた達の力になれるんなら、力だって貸す……だから、絶対、この札幌を……!!」
「分かってる。この街を守りたいという気持ちは、俺達だって同じだ」
 拓斗は力強く、背中からの声に応じる。
 徹底的に札幌中を走り回って敵の尾行を撒くと、3人は真樹を銀誓館学園へと送り届けるのだった。

●影の城へ
 豊平川を越え、中ノ島に入った辺りから、影の城へ向かおうとした能力者達の進行速度は低下していた。
 敵がいるのだ。それも、原初の吸血鬼配下の抗体ゴーストやゴーストが。
 だが、そうして警戒態勢を取っているという事実こそが伯爵が出現させた『影の城』が侵入可能であることを逆に証明していた。
 能力者達はばらばらのチームに分かれ、各方面から『影の城』への潜入を試みる。

「普通の城と同じように考えてはいけないんだな……」
 【DS】の十夜・空(宵闇を詠う裏商人・b44148)は、思わず空を仰いでいた。
 現実世界から目にすることの出来る『影の城』は、その性質ゆえか、通常の城とは全く異なる単純な構造を持っているようだった。
「けど、その単純な構造こそが、今回の偵察における最大の問題だ」
 極論、窓や尖塔のように見える部分もただの模様でしかない。
 水や食料も、『城塞世界』内部で調達すれば良いので水の組み上げ口や勝手口も無い。
 それが吸血鬼のメガリス破壊効果『城塞世界』によって生まれる『影の城』だった。伯爵の城は札幌市の境界線上に『侵入不能』の性質を譲っているが、この点は変わりないらしい。
 ニーニアルーフ・メーベルナッハ(誰彼の澱・b02883)が呟く。
「城の入り口は正門一つしかありません。そこが『城塞世界』の入り口であり、それ以外の入り口は存在しないんですね」
 それは、侵入することがいかに危険であるかを示していた。

 周辺調査を行った空やニーニアルーフによって情報を把握した能力者達は、突入を敢行しようとしていた。人数が多いのは【CS潜入班】や【山羊座】、【赤マフ】といったチームだ。
「なんとか、陽動できれば……」
 集められた情報を集約し、それらのチームに伝え終えた如月・愛理(発響ベーシスト・b36373)は発煙筒を手に取る。式銀・冬華(ジャイアントキリング・b43308)も、同じく発煙筒を手に取り、別の方向へと向かう。
「……5分後から、始めよう」

 愛理らの行動によって、吸血鬼に動きが生じる。正門を守っていた戦力の一部が、原因を調べるために移動したのだ。
 その数は正門を守る敵の数に比べて効果はさほど大きいとは言えなかったが、残る50名近い能力者達は、正門に突入するべく一気に行動を開始していた。

「見つからずに行くのは無理だ、とにかく1人でもいい、正門に入れ!」
 【庵】の日高・空色(スカイ線の向こう・b04556)の放った吹雪の竜巻が、入り口周辺にたむろしていたゴースト達を纏めて凍結させた。走り抜けざま、稲置・冬馬(無貌・b03790)がスラッシュロンドでゴースト達をまとめて切り捨てる。

「抗体地縛霊!」
 城門の上から悪魔のようなかたちをとった毒霧状の体を持つ抗体地縛霊が飛び降りて来るのを見て、【赤マフ】のシャレル・マリア(紅暁の娘・b37076)は警戒を発した。
 即座に対応するべく、チームのメンバーたちが戦闘を開始する。
「やはり抗体ゴーストは、ゴースト達より一段上ですね……」
 さらには血塗られた騎士鎧の如き抗体地縛霊までが動きだし、能力者達を迎撃せんとする。

「おーい、お前達の敵はこっちにもいるぞ、来い!」
 田中・ダークネス(裸執事・b40989)の虫の知らせによって、道路の向こうから転がって来た雪の塊が敵にぶつかる。そのまま彼は【スナックあけみ】の仲間と共に敵を引き付け、突入せんとする者達から目を逸らしていく。
「なぁに、無理をする必要はない。生き残ればなんとかなるんだ!!」

 敵の戦力が分散していく。その隙間を縫うようにして、【CS潜入班】はひた走った。
 榛菜・織姫(勝利を照らす織女星・b57270)のサイコフィールドを受け、敵が繰り出して来る攻撃をガードしながら、彼らはひた走り、そして正門の扉に辿り着く。
「門の開閉装置は!?」
「そこ、柱の脇、壁沿いだ!」
 装置を目ざとく見つけた小暮・蔵人(魔弾の狙撃手・b49923)の言葉を受け、セラフィナ・ソニィ(水練にプラス・b69013)は獣人の振り回した大砲状の抗体兵器をかわすと、大胆に装置の元に滑り込んだ。
 レバーを作動させると共に、正門がゆっくりと開き始める。すかさず織姫が、その小さな体を僅かに開いた門へと滑り込ませた。

 瞬間、織姫は、その異様な世界を目にしていた。
 彼女の目の前にあるものは、七つの通路。
 それぞれが戦場へと繋がり、それぞれの道から溢れて来る黒い邪念が織姫の精神を撃つ。
 惹かれるものと、強い吐き気を同時に感じながら、織姫は振り返った。
「確認したよ、撤しゅ……!!」
 言った瞬間、織姫の背を無数の刃が貫いていた。それは門の内側に潜んでいた吸血鬼達が繰り出した詠唱兵器だ。倒れ込もうとした能力者の眼前で、再び門が閉じはじめる。
 門の外側でセラフィナが排除され、獣人が再びレバーを動かしたのだ。
 だが、織姫の顔が恐怖でひきつった瞬間、門の内側に手を差し込んだ者がいた。
「させないっ!! 絶対に全員で帰るんだからっ!!」
 リリエル・ガブリエラ(絢華爛咲・b62071)だった。
 閉じようとした門の内側に手を差し伸べたリリエラは、能力者の手を取り、強引に引っ張り出す。逃がすまいと集中する攻撃が灯夜の纏う服を、赤一色に染めた。
 だが、彼女は魂の力で敵の攻撃に耐え切り、織姫を影の城の外に引きずりだした。
 仰向けに倒れ込んだリリエルを、庇うように、八月朔日・灯夜(見習いサンタクロース・b06994)をはじめ、【山羊座】の能力者達が立つ。
「よくやるぜ、根性入ってるな……!!」
「若い連中には未来を見せてやらないとな! 帰り道はこっちで引き受けた!」
 松風・優左九郎(飲みこんで俺のエクスカリハー・b60828)の暴走黒燐弾が、帰り道を阻もうとするゴースト達を飲みこんでいく。
 強引に撤退路を押し開き、能力者達は多数の重傷者を出しながらも、死者を出すことなく運命予報士から受けた使命を達成したのである。

●内なる闇
「……で、どういうことか説明して貰おうか」
 日向・修一郎(真ルナエンプレス・b39150)は、ロープで縛られて足元に転がる雷銅・歩(トーテンタンツ・b42918)と鷹羽・エリス(高校生月のエアライダー・b66565)に冷たい視線を向けた。

 2人は敵に投降しようとし、修一郎たちのチーム【DS】に捕まったのだ。
 言っていることや願望が完全に支離滅裂なエリスはさておき、歩は使役ゴーストを囮に使ってまで修一郎たちから逃れようとしており、銀誓館学園に対する何らかの叛意を持って吸血鬼達に接触しようとしたのは明らかだった。
 修一郎は歩を捕らえるために吸血鬼戦で使う予定だった相愛満月まで使用していたが、そうしなければ止めることは出来なかっただろう。
 肩をすくめて、歩は口を開いた。
「裏切ったフリをして、影の城に入ろうとしたんですよ。影の城に入れば、運命予報できるようになるのは同じでしょう?」
「それが本当だったとして、意図を他に説明せず、所属を偽っていたことにまで、その説明で通ると思っているのか?」
 日照・戮屠(私は修一郎を永遠に愛しますっ・b55057)の言葉に歩は内心で舌打ちしながら、沈黙した。これ以上何かを言うことは、自分の立場を悪くすることにしかならないだろう。
「……どういうつもりか知らないが、一般人を殺戮する連中に転ぶのが、正しいとは思えんな」
 戮屠は吐き捨てるように言う。

 マヨイガ経由で学園に戻らされた歩は、一応は行動の自由を認められることとなった。
 無論、今後何かがあれば、真っ先に疑われるのは間違いないだろうが。

「まさか、本当に……ああいう奴が出るとはな」
 修一郎の呟きは、誰しもが抱いた気持ちに違いなかった。



<結果発表>


 ⇒⇒⇒(1)影の城を調査する
 ⇒⇒⇒(2)市街を調査する
 ⇒⇒⇒(3)マヨイガ入口を隠蔽する

■(1)影の城を調査する(参加者:48人)

名前一言
相澤・頼人(闇纏う希望の双剣士・b01073)
何としても成功させ、生きて帰るぞ!
吾妻・奈緒(デスペラード・b02168)
可愛い後輩のために、一肌脱ぎますか!
ニーニアルーフ・メーベルナッハ(誰彼の澱・b02883)
皆さんもご注意下さいね…。
稲置・冬馬(無貌・b03790)
やるべきことをやるだけでしょ。至極明快是非も無し。
霜月・神無(氷雪のカメリア・b04161)
必ず情報を持ち帰ります。必ず、全員で…。
日高・空色(スカイ線の向こう・b04556)
誰も傷つけさせない。行かなきゃならないなら私が行く
吉国・高斗(赤マフライダー・b05216)
銀誓館の明日と故郷のために俺のベストを尽くすぜ!!
如月・忍(心優しい番犬・b05936)
さて、後輩の為に先輩らしい所を見せないと…
八月朔日・灯夜(見習いサンタクロース・b06994)重傷
茂木・筑波(小さくても大丈夫・b08374)
何としても中をのぞいたるねん。
星野・優輝(戦場を駆ける喫茶店マスター・b15890)
信頼する団員となら必ず成功できる。やってやるさ。
葛城・浪漫(真赤い亀裂・b17113)
全員帰らせるために助けられたこの命を有効活用するぜ
空廼・夏夜(深紅の闘士・b31376)
絶対予報士の人に繋げよう。そして全員生きて帰ろう!
如月・愛理(発響ベーシスト・b36373)
さあて、一番槍狙ってみようかな。
シャレル・マリア(紅暁の娘・b37076)
乗り込め……敵の中枢に!
吉国・冬花(キノコハンター・b37620)
普段札幌で生活している私の日常を取り戻しに行くよ!
七瀬・華鈴(紅き牙へ祈りを捧ぐ対の花・b38950)
ボクらが頑張らなくちゃ…!
高嶋・俊(真呪言士・b39111)
欠ける事なく帰る事が大事!後は…なんとかしよう!
日向・修一郎(真ルナエンプレス・b39150)
…よし、行くぞ、てめぇら!全員で帰るぞ!!
田中・ダークネス(裸執事・b40989)
調査は適当、生きるの優先。オーケー?
月舘・鏡也(トリックスター・b41267)
先輩がたより微力だけど、役に立ちたいです。
槍栗・ジョーズ(鈴蘭と黒百合を守る為の紅の牙・b42044)
俺は死ぬわけには行かない…生きて帰る!
雷銅・歩(トーテンタンツ・b42918)
どんな手段を使っても、目的は果たしますよ…
式銀・冬華(ジャイアントキリング・b43308)
偵察段階で無茶は厳禁……いのちだいじに、だ
十夜・空(宵闇を詠う裏商人・b44148)
全員で生きて帰りましょうか。無理せずね?
小暮・蔵人(魔弾の狙撃手・b49923)重傷
シロ・ホワイトテール(小さな勇者もふらばー・b52201)
みんなのために、いっぱいがんばるよー!
日照・戮屠(私は修一郎を永遠に愛しますっ・b55057)
突入班は突入のことだけ考えていろ。後は私達がやる!
榛菜・織姫(勝利を照らす織女星・b57270)重傷
スヴェトラーナ・ルネヴァ(虹を纏う蛇・b57288)
任務は影の城潜入――ならば、それに全霊を尽くす
裏方・黒衣(デウスエクスマキナ・b57463)

松風・優左九郎(飲みこんで俺のエクスカリハー・b60828)重傷
デューテ・ハルトマン(出来損ないのホムンクルス・b61163)重傷
リリエル・ガブリエラ(絢華爛咲・b62071)重傷
御神・深月(破天の戰・b63397)
如何な障害であろうと踏破するのみ
鷹羽・エリス(高校生月のエアライダー・b66565)
闇の中で命を燃やし、月明かりを差し込むの!
セラフィナ・ソニィ(水練にプラス・b69013)重傷
姫宮・魂(泪恋しぐれ・b72056)
ダメなお姉ちゃんでゴメンね…、命ちゃん幸せになって
姫宮・命(みたらし団子大好き・b72070)
がんばるぞーっ!
望月・遊楽(夜陰のくのいち・b72428)
すすきのの危機は見逃せないわよね
結崎・望(ドリームダイバー・b72442)
差し詰め夜のお城へお宝さがし、ってとこだね
エリーゼ・バルクホルン(未完成のホムンクルス・b72627)重傷
大神・天狼(クルースニク・b75294)
北の地で混乱を起こすなんて絶対許すものか
春崎・樹(ウィンディーソニック・b75584)重傷
山本・満(中学生ファイアフォックス・b75904)
絶対に入口見つけて戻ってくるよ!
成宮・月観(ルナの化身・b78679)
こんな時くらいは…僕も…お役に立ちたい…!
アヴェリア・アメティスタ(砕牙継ぎし咎断鳥・b80681)
死ねぬ、死ねぬよ……仇を討つまでは、のぅ……
鈴代・加奈(あどけなき月の影姫・b83068)
こんな事になるなんて…とりあえず、頑張るの



 ⇒⇒⇒(1)影の城を調査する
 ⇒⇒⇒(2)市街を調査する
 ⇒⇒⇒(3)マヨイガ入口を隠蔽する

■(2)市街を調査する(参加者:45人)

名前一言
御影・ありあ(白銀鏡の娘・b00509)
のんきにやってられるのも今の内よ
如月・清和(魔導特捜ザンガイガー真・b00587)
いい大人だからな、やるっきゃないさ!
隈垣・斗志朗(蒼峰の退魔士・b02197)
この調査は責任重大だな……がんばらねば
フェシア・リンフォース(月影の魔術士・b02719)
此処で情報を持ち帰らないと戦う事すらできないものね
リーシャ・エスペランス(もえかす・b04003)
…こんなところで、捕まってられない…
淵叢・雹(操炎・b06055)
自分の為、皆の為。生きて情報を持ち帰って見せるわ。
天果埜・暁(星詠の緋眼・b07058)
さて…終わったら美味しいご飯でも食べにいきますか。
玉名・斎姫(神籠もる国の巫女・b07161)
必ず、見つけてみせます。勝つための手がかりを
穂村・陽子(猛き焔の妖狐・b10384)
高い場所から見たら見えない物も見えるかも☆
羽角・ひなた(あなたの笑顔守りたくて・b17388)
札幌奪還のためには、まず敵を知らないとね!
森里・浩之(真盗聴忍者・b17397)
向う見ずな仲間たちに代わって周囲の警戒は俺の役目!
緋島・了(通りすがりのモラりすと・b26806)
まだ始まったばかり、頑張ります…!
銀・紫桜里(高校生真妖狐・b30535)
伯爵の思い通りになんかさせませんよ
歌風堂・蓮華(サークル歌風堂期待の星・b32103)
無理しないで頑張るよ〜
琴象・紅(赤翡翠・b35360)
できることをできる限りに。無理はしないさ
御鑰・沙耶香(インノチェンツァ・b35985)
生きて銀誓館に必要な情報を持ちかえる!
時任・檸檬(ミンネゼンガー・b36785)
……命も儚も、絶対帰還させてみせる!
布施・命(奏緑呪・b37509)
今は我慢の時。後の勝利の為に出来る事だけをこなす。
前原・勇一郎(灼熱ここに極まれり・b38290)
ここで死ぬ気も、仲間を死なせるつもりも一切ねぇぜ!
御門・儚(黄昏の梟・b41144)
調査報告最優先!でも皆無事に帰ろ?約束だよ?
真神・智尋(此花咲耶姫・b41226)
自分が出来る事をします。皆さんの為に。
館・美咲(青騎士・b42024)
最低でも情報は持ち帰らないとですね…。
イリーツェル・メーベルナッハ(夜ノ風・b46909)
さて、上手くいったかしらね…?
佐倉・美羽(真紅に微笑む茨姫・b51025)
…負けない、よ…!
飛羽・旭(面影を探して・b58522)
次に繋げる為の調査だ、ムリ出来ねーな
久遠・司(小学生ブロッケン・b60665)
大丈夫、きっと大丈夫だよ。
ルシナイト・フェルス(ジャックランタン・b61920)
出来ることを頑張りますのよ!
波多野・師将(もろたかと一緒・b63996)
頑張ってちゃんと帰ってきますです。
龍崎・拓斗(白き太陽の追求者・b64416)
少しでも多くの情報を得て必ず無事帰る
富樫・亜季(舞闘讐撃アンチクロス・b67315)
無事情報持ち帰ってからが勝負ね。見てなさいよ…!
神居坂・縫(碧き風炎・b67463)
怒るのは後回し。今はできることをする!
亜麻月・聖(食卓の守護者・b67588)
決して無理はせず、正確な情報を持ち帰るように……
砂宮・佳乃都(日暮れのこころ・b71138)
不安多いけど、でも、皆の為頑張りたいなっ!
桐谷・灯(高校生魔剣士・b76812)
ほどほどに頑張る
クリシュリッツ・メーベルナッハ(中学生科学人間・b77081)
さて、上手くいって欲しい処だけど…
瀬河・苺子(道を求める少女・b77693)
出来る精一杯のことをやります
ディラン・ワタラセ(中学生水練忍者・b80165)
少しでも情報を学園に持って帰るんだ!
坂上・神薙(槍衾夜叉・b81165)
絶対みんなで生き残ったるよ……!
加納・朱美(やっぱり思いっきりもふりたい・b81327)
絶対に生き抜いて役に立つ情報を持ち帰るよ!
榊原・アリア(ヒーロー志願のお嬢様・b81462)
白い服の組織の方々の生き残りはいないでしょうか…?
白刃・蒼(中学生科学人間・b82037)
多くの人を助けるために
ティカ・ミスカンサス(高校生ルナエンプレス・b82863)
地球に来て初の大仕事、勤め上げてみせますわ
瀬能・知華(雨守る花姫・b83283)
みんなのためにがんばるよ!
瀬能・千雨(花癒す雨姫・b83284)
が、がんばるです…!
ヴィルヘルム・グランツ(高校生従属種ヴァンパイア・b83618)
適当に



 ⇒⇒⇒(1)影の城を調査する
 ⇒⇒⇒(2)市街を調査する
 ⇒⇒⇒(3)マヨイガ入口を隠蔽する

■(3)マヨイガ入口を隠蔽する(参加者:33人)

名前一言
如月・アオト(影守・b02590)
確実な結果を、手に入れなければな。
鳴瀬・友衛(雹竜・b10419)
できる事があるならやる。まあ、それだけだよな。
水無月・時雨(シンティランテ・b15412)
自分に出来る最大限を。今までの経験忘れず動く所存!
聖鳳院・ファル子(金色のファルコ・b15624)

右意・一郎(職業能力者・b21829)
マヨイガは生命線だ、やらせやしねえ
静月・明良(光宿す影纏いの剣士・b24511)
みんな、生きて帰ってこいよ…。
三枝・留萌(虹描く筆・b32115)
マヨイガまで滅茶苦茶にされたらかないませんからねぇ
飛燕・鏡夜(忍狐・b36296)

グラウ・フェアトラーク(ジャバウォック・b37143)
絶対に隠して守り通すから、全員無事に帰って来いよ
佐崎・日和子(春隣・b40270)

姫矢・涼(真魔剣士・b40874)
あまり力にはなれないが…せめて、見つからずに。
鹿狩瀬・楓(白紅・b43603)
弱くてもできることはある。後ろは任せてください!
柏野・一樹(アクセルエッジ・b43711)
帰る場所は守りますから、絶対戻って来て下さいね…!
旋風寺・舞佳(勇者特攻トライガインエックス・b51714)
絶対に隠し通して見せるわ(こそ〜り)
リーゼロッテ・カルバート(安楽椅子吸血姫・b57646)
働きたくないけど、仕方ないわよね……。
九条・勇(メメントモリ・b59732)
やるしか…ないか!
セフィラ・マーゴット(割れない胡桃・b60878)
防衛は任せて。・・・行ってらっしゃい。
成海・響(お兄ちゃんと呼んでください・b65075)
…今は出来る事をしましょう。どうか皆さん、ご無事で
柊・凍夜(中学生真従属種ヴァンパイア・b70901)
隠蔽工作、上手くいけば良いのですが……。
久遠寺・タキ(カイゼリン・b75212)
結社仲間と調査隊を信じて、隠蔽に全力を尽くす
相原・誠司(魔剣士・b75597)
少しでも情報を持ち帰りマヨイガの入口を死守するぜ
織銀・仄夏(ただの観測者・b79938)
隠蔽工作は、余り派手にやるべきじゃないし
大神・レダ(中学生クルースニク・b80462)

ニコ・デルタ(機蟲少女二十五号・b80678)
ここは私の居場所。身命賭して守備します
雪乃瀬・粉雪(雪音・b81195)
必ず此処に戻って来ます。…これ以上血は流させません
斉藤・縁(多分浪花の風水少女・b81259)
いずれにせよ、命あってのモノダネや
ツバキ・ヤミ(生まれ出る闇・b81449)
…タダ願ウ…無事ニ帰レル事ヲ
星月・杏(高校生フリッカースペード・b81622)
皆無事に戻ってくると、ええんやけど…
狗条・小太郎(クレーデンスユスティティアム・b81920)
やらせは、しませんよ…!
シーラ・ブラッドショー(白銀の魔女・b81980)
貴殿の好きなようにはさせませんよ、伯爵殿。
アシュティール・メーベルナッハ(霧夜月の始祖・b82641)
ここは確実に守り通しませんと…。
七綱・ナズナ(小学生青龍拳士・b82944)
ここは絶対気付かれないように……
時任・シオン(高校生真太陽のエアライダー・bn0302)