「おっじゃましまーすっ」 谷繁・碧(フリッカーハート・b28335)が丸めたレジャーシートとお弁当を持ってやってくる。他の面々もその後に続く。 「はい、いらっしゃいませー。何もないところですが、のんびりくつろいで行ってくださいねー」 草原の主である涼風・ユエル(蒼穹のヒュペリオン・b47845)はレジャーシートを敷くのを手伝う。 「お弁当の準備が出来るまで草原でぐったり♪」 エトナ・ファンタリズム(紅蓮の姫君・b36167)がレジャーシートが敷かれて行くのを横目にゴロゴロしている。 「こらこら、客人より先にごろごろしないの。シート敷くの手伝ってー」 他の面々もシートを敷くのを手伝ったりお茶の用意をしたり犬小屋を設置したりゴロゴロしたりしている。……犬小屋? 「配膳も十分そうですし、皆で集まってる風景を線画にでもしておきますかァ銀くん? 色付けは楽しんだ後でもいいでしょうし」 テキパキと準備を手伝っていた桐定・蓮乃丈(クレインクイン・b55316)がモーラットと戯れている銀・翼(妄想するモーラット使い・b52203)に声を掛ける。 「はい……それでは、スケッチだけしようと思います。くーちゃん……」 モーラットのくーちゃんを下ろしスケッチを始める翼。 「もきゅきゅー」 野に放たれたくーちゃんは付近の人へ飛んで行く。 「おー、みんなこっちこっちー」 それから更に集まる人へ声を掛ける碧。……何故か猫の着ぐるみ姿で。 「では俺も狸スーツでさらりと混ざろう」 式銀・冬華(紅き退魔士と黒鋼の刀・b43308)が狸の着ぐるみで混ざる。 「……」 眠そうに欠伸をする狼が一匹。狼変身をしたスペルヴィア・スパーダ(月咎哮狼・b48362)だ。 「おや? スペルお姉様おねむさんだったのかな? 起きなきゃ♪」 エトナがスペルヴィアを起こそうとおにぎりを差し出す。彼女も何故か猫の着ぐるみを着ていた。 「おや? 何時の間にか着ぐるみ祭なのです? 混ぜてほしーのですよ」 そこへ怪獣らしき着ぐるみを着た聖・りのあ(朱に染まれし白銀の大牙・b41874)が混ざる。ピクニックと言うより何かのショーのようである。 「さて俺も…………着ぐるみの手では、箸が持てん」 冬華が弁当に手をつけようとするが、動物の着ぐるみ姿なので箸が持てない。 「気持ちの良い青空の下……美味い弁当、たくさんの着ぐるみとふかふか……いや、和むねぇ……」 イグニス・ランフォード(近接武術師・b42985)が呟く。美味しい弁当を前に大半が騒いでいて、弁当に手を付けている人は少ないが。 「しかしホントに良い天気だなぁ……風が心地いいぜ!」 その呟きに月野・美希(ツッコミッキティー・b75118)が返す。 「こうして過ごせるのも梅雨入りまでだからねぇ。梅雨明け後の夏の陽気でのピクニックもまたいい気持ちだけどね」 のんびりとお茶を飲みながら、ユエルは梅雨入り前の賑やかなピクニックを楽しむのであった。
【マスター候補生:蒼月天狐】
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