新たなる仲間たち 学生発見ジョブ篇
 ふたたびお目にかかります、友野詳です。
 前回にひきつづいて、理事長の世界探訪ツアーの結果、銀誓館にくわわった仲間たちについての情報をお送りします。
 今回は、銀誓館の学生さん、卒業生さんからの情報によって発見された五つのジョブに関して、本業能力、支給詠唱兵器とその武器覚醒、初期アビリティなどのおおまかな指針を紹介しましょう。
 それぞれのジョブについて、リプレイで紹介した以上の設定は、なるべくつけくわえないようにしています。それは、リプレイでの情報を元に、それぞれのデータ作成者さんが、自由な発想で設定をつけくわえていただけるように、です。特に、最初に情報を寄せてくださった十人(以上の例もありますが)の方たちは、本文に採用されなかったとしても、あなたが聞いた噂のほうが正しかったのだ、としてもかまわないのです。ばりばり、創ってください。
 晴恋菜と盾哉も、それをこそ応援するでしょう。

猟理師〜戦う料理人
 猟理師は、バトルコックとも呼ばれる、料理の力で戦う能力者集団です。その不可思議な調理技術は、妖獣ですら食材としていまうといわれています。
 タイプは「汎用」あたりがいいでしょう。

【本業能力:究極にして至高】
 生き物であればなんでも、時には無機物でさえも、どんな危険な毒とかあっても美味しい料理にすることができます。

【支給詠唱兵器:包丁】
 データは、ナイフに準拠します。
 そのほかにはシェフ帽子(キノコ帽子のデータ)、大型中華包丁(斧のデータ)などでしょうか。食材処理のためというイメージで惨殺ナイフなどはそのまま使えそうです。青龍刀は、武器覚醒もそのまま使えます。

【包丁の武器覚醒:舌はウソをつけぬ】
「ふさわしい料理を食べさせることで、隠そうとしている本音を吐かせたり、ウソをあばけます。食べたものは、どんなに味ににぶくても、正確により」
 そのほか、食器を用意したり、後片付けをする武器覚醒などもあっていいでしょう。

【アビリティ:医食導眩】
 無数の料理を一瞬に作りあげ、味方には食べさせて癒しを、敵には悪念を浄化してのダメージを与えます。妖狐の【アヤカシの群れ】のデータを使います。
 ダメージの代わりにBS毒を与えることにしても、大きくバランスは崩れないでしょう。
 敵一体を攻撃しつつHP吸収で回復する「一食両断」や、回復+アップ系などをもたせるとそれらしい感じです。

【シナリオソース】
 猟理師たちは、新たな食材と食べ手を求めて銀誓館にやってきます。なかには、マヨイガの妖獣に手を出しかねないちょっとこまったタイプもいるかもしれません。
 また銀誓館には、自分を高めたい、彼らと競いたいと考える料理自慢の面々もいます。彼らを巻きこんで、銀誓館クッキングフェスティバルを開催するのも面白いでしょう。『エンドレスデイズ』を応用してください。

 龍陣忍者〜世界からつどう影
 世界最高峰にこもって修行を続けていた龍陣忍者は、龍脈の管理者です。いまはその力は衰えていますが、これから大いに必要とされるでしょう。
 術式タイプですが、神秘にも同じくらい優れます。

【本業能力:龍脈感知】
 その本拠地にある世界陣図を監視し、龍脈の乱れを見つけ出すことができます。しかし、現在は世界結界の影響で、ほぼ働きません。
【支給詠唱兵器:鎖鎌】
 これはそのままでいいでしょう。そのほかには、まず忍者刀は必須です。これは武器覚醒もそのままでいいでしょう。ほかには、世界から集まったことをあらわすために、バラエティに富ませるのがよいかもしれません。獣爪を龍牙などと改称するのもありです。

【武器覚醒:壁なきがごとし】
 分銅側をほうりなげると先端が固着し、あらゆる壁(岩壁なども)をやすやすと登れます。忍び返しなども無視できます。
 そのほかの武器覚醒も、いかにもな忍法を再現するとよいでしょう。あえて時代劇忍者ではなく「イヤーッ!」「グワーッ!」を目指すのもエキサイティング。

【アビリティ:龍陣炎】
 龍のような形の、炎の闘気を敵一体にぶつける遠距離アビリティです。威力が大きめでダメージ系BSのつく、単体攻撃アビリティを、置き換えるといいでしょう。
 あとは防御系回復、近接全周攻撃あたりが陣を使う忍者っぽくなります。

【シナリオソース】
 龍陣忍者として素質のあるものは、運命の糸に導かれて、世界中から集まっています。アメリカ忍者、トルコ忍者、ソマリア忍者、インドネシア忍者にラトビア忍者。水練忍者や牙道忍者のなかには、自分たちの信じる忍者らしさを教えねば、と考える者もいるかもしれません。そこに食い違いが出なければいいのですが。
 もめている最中に、龍脈の異常が発見されたら? それは龍陣忍者に伝わる秘術でしか修正できないとしたら?

 ティーソムリエ〜あなたに一杯の安らぎを
 紅茶の香りがもたらす安らぎのひと時を守護するため、魔法の力を使うのがティーソムリエです。メイドや執事の姿をしているものも多いですが、それだけではありません。
 タイプは神秘になりそうですが、以外にお茶の熱気は気魄にも通じそうです。

【本業能力:至福の一時】
 茶葉から薫る芳香が心身を沈静化させ、癒しをもたらします。一時間の休息でHPを完全回復させます。毎日一回、お茶の時間を欠かさないことで、見えざる狂気の進行を抑制できます。

【支給詠唱兵器:詠唱モートスプーン】
 両手持ちの巨大なモートスプーン(紅茶をカップに注いだ時、一緒に入ってしまった茶葉や埃をすくって取り除くためのスプーン)。バールのようなもの、か、ハンマーやスラッシュギターあたりの、ふりまわす感じの武器のデータを使うといいでしょう。
 茶葉を計る小さなスプーン『ドサール』や『ティーポット』、茶葉を鑑定するときに使われる蓋つきの『テイスティングカップ』などの茶器は、小さな詠唱武器のデータで置き換えましょう。

【武器覚醒:雑味をのぞく】
 ひとふりすることで、バケツ一杯程度までなら、液体や粉末から不純物をとりのぞくことができます。
 そのほかの武器覚醒は、落ち着いた時間や状況を作り出すものなどがよいでしょう。清潔な衣服、お茶菓子を作るなども似合います。

【アビリティ:ピュアフルハーブティ】
 毒を抜いたり意識をクリアにする不思議なハーブティーです。BS解除と回復が同時にできるアビリティ(真土蜘蛛の巫女の慈愛の舞あたり)などを置き換えるといいでしょう。
 ほかには、熱いお湯を浴びせて魔炎の効果を与える単体射撃攻撃、いい香りで範囲を眠らせる(悪魔爆弾的なもの)などです。

【シナリオソース】
 ティーソムリエたちは、紅茶の力で安らぎと癒しをもたらしますが、彼らの間には「緑茶」によっても同様のことができるという伝説がありました。日本の茶道かもしれませんし、大陸の茶芸に秘密があるかもしれません。
 また、ティーソムリエの【至福の一時】は、世界結界消滅後には、見えざる狂気の回復をすら望めるかもしれないという可能性が見出されます。しかし、そのためには失われたメガリスが必要です。

 ブックメイカー〜記録の守護者
 見聞きしたものすべてを、書物にして保存してきた、「世界の記憶」の保持者たるブックメイカーは、真実を破壊しようとするものとは断固戦います。
 神秘タイプっぽい印象ですが「素早く記録」ということで、術式タイプにするものいいでしょう。

【本業能力:オートレコーダー】
 ふところに白紙の本をしのばせておくと、自分が見たり聞いたりした事物、得た知識が、詳細に記録されていきます。

【支給詠唱兵器:魔道書】
 やはり、これはそのままでよいでしょう。
 ほかの武器としては、Gペンや大筆を万年筆(巨大万年筆)に置き換えたり、パソコンなどを好みで設定してみます。

【武器覚醒:クイックリード】
 魔弾術士が使うものと同じ武器覚醒になりますが、ブックメイカーとしてもふさわしいので、特に変更の必要はないでしょう。
 あとは「書物からヒントになる単語を一語だけ見つける」「目の前にいる一般人の自伝を超高速で書ける」などが考えられます。

【アビリティ:アンノウンワード】
 書物から、未知の文字群を解き放ち、敵を無力化するアビリティです。ショッキングビートを置き換えるのが適切でしょう。
 あとは文章や紙を使う、というイメージ描写を使い、ダメージ技などを選んでいきましょう。紙や文章を全身にはりつける描写で、〈締め付け〉などを与えてもいいかもしれません。

【シナリオソース】
 ブックメイカーの本拠は、あらゆる記録を守り、砂の底や海の底を縦横に行き来し、隠れることのできる図書館船です。
 もちろん、これはメガリスの一種なのですが、その代償は、いままで知られていません。いちおう、ブックメイカーたちが、世界に関われないのがそれではないのかと推測されていました。
 しかし、銀誓館と結ぶことでそうではなかったことが明らかになります。数千年蓄積された代償。致命的な事態に至る前に、それを見つけだし、可能なら対策を講じる必要があるでしょう。

クラウソラス〜ティル・ナ・ノーグの神々
 ケルトの神話に登場する神々のモデルとなった来訪者集団で、トゥアハ・デ・ダナーンとも呼ばれます。歴代の神々や英雄の名を受け継いでいるものもいます。
 すべてに優れていそうではありますが、どちらかといえば気魄タイプでしょうか。

【本業能力:常若の国】
 自分たちの住まう地を、ほかと隔絶して隠しおおせることができます。正確に場所を知っている相手には役立ちません。

【支給詠唱兵器:長槍】
 そのまま、使えばいいでしょう。ほかにも突撃槍、丸盾、長剣、クロスボウなど古代から中世の戦士が使いそうな武器を選びましょう。女神のために、装身具系もまぜておくといいかもしれません。

【武器覚醒:ワイルドハント】
 空を駆ける魔法の馬と、その横を駆ける猟犬を呼び出します。一度、目視した相手に、空中を飛んで、いつまでもついてゆくことができます。ただし陽光の下では効果がありません。
 そのほか、妖精の伝承などから、イメージをとってきた武器覚醒能力を設定してみましょう。

【アビリティ:フェアリーズ・アロー】
 妖精の鏃を召喚し、遠方の敵に鋭い一撃を与えるアビリティです。威力が大きめの、射撃アビリティを置き換えましょう。
 そのほかには魔法の軍馬と猟犬に蹂躙させる追撃つき範囲攻撃や、妖精の粉による自己回復などが考えられます。

【シナリオソース】
 神話に登場する、さまざまな品々は、メガリスでした。クラウソラスが保持する四種の神器。来るべき王が現れし時に予言を行う『運命の石』。あらゆる物を貫く、5本の矛先を持った『灼熱の槍』。魔性を斬り裂く『輝きの剣』。無限に食料を供給する『無限の大釜』。このうち輝く剣=クラウソラスは、彼らの手元にある。もしや、ほかの三つを保持する集団も存在するのだろうか? だが、それを追求する前に、銀誓館は「対等に付き合える力を持っている」ことをクラウソラスに証明せねばならない。
 狩猟、競走、レスリングなど、競技会の開催である。

 これら五つのジョブを完成させてPCにすることを目指すか、それともこれらのデータを元に、敵データのみを完成させてシナリオに登場させるのか。それはGMであるあなた次第です。
 さて、次回は矛城理事長が情報をもたらした、残り四つのジョブについて、同様にご紹介します。おつきあい、よろしくお願いします。