IFワールド 銀誓館学園の敗北!
 銀誓館は常勝不敗〜という結果だけれど
 いよいよ、PBW版の終わりも近づいてまいりました。とはいえ、さまざまなコンテンツは、保全されるものもあり、遊び続けられるものもあります。ましてや、シルバーレインの世界そのものがなくなるわけではありません。みなさんが思いを馳せてくださる限り、銀誓館はいつもそこにあるのです。
 そして、TRPG版であれば、この先もずっとクラスメートたち、同窓生たちと、冒険を続けることができます。
 その場合、三つの選択肢が考えられます。

 ひとつめは、これまで通りに遊ぶこと。過去の銀誓館という設定にしてもかまいません。いわゆる「語られざる事件」というやつですね。知られてはいないが、かつてこんな事件があった、というやつです。あるいは、現在の状況をいわゆるサザ○さん時空として、いつまでも同じ学年で続けてもよいでしょう。これらについては、従来と同じ遊び方になります。

 ふたつめは、これから訪れる未来を舞台にすること。銀誓館がどのような道をたどってゆくかは、PBW本編でも、みなさんとMSさんたちが描かれていますね。これについては、次回で少し解説しますが、やはり遊び方が大きく変わるわけではありません。

 そして三つめは「もしかしたらありえたかもしれない、もうひとつの世界での冒険」です。
 銀誓館の常勝不敗の歴史は、決して簡単なものではありませんでした。幾度となく、薄氷を踏むがごとき危機を乗り越えてきたのです。
 もし、歯車がほんのわずかずれていれば、どうなっていたかわかりません。クラッシャーがバスを用意していなければ、水のオロチによって琵琶湖周辺が蹂躙され、その被害は、世界結界をもっと早く崩壊させていたかもしれないのです。

 といった感じで今回は、もしもさまざまな戦いで、銀誓館が負けていたら? というIFワールドでのプレイを解説します。
 荒廃した世界で、レジスタンスをやったり、生き延びるために山賊やら海賊やら結成したり、なんて遊び方もありですよ?

 オルタネイティブヒストリー〜善悪の彼岸
 小見出しは「もうひとつの歴史」という意味です。何か、歴史上の決定的な一点で、結果が異なったために、いま私たちが知っている歴史とは異なる道を歩んだ、並行世界のことを言います。
 明智光秀が本能寺で織田信長を討たなかったゆえに、日本が17世紀に海外進出をした世界。第二次世界大戦で枢軸側が勝利した世界。3億年前に小さな哺乳動物が食べられたため、犬が進化した生き物が知性を得た世界。
 それに匹敵する分岐点が、銀誓館学園にもありました。
 勝敗ではなく、選択による分岐です。
 札幌で行われた『伯爵戦争』の最終局面、『善悪の彼岸』において、銀誓館は異形と戦うことを選びました。

 しかし、可能性としては『伯爵』討伐を選ぶこともありえたのです。
 みなさんの中にも、伯爵を討つことを望んだ方もおられるのではないでしょうか?

 もし、銀誓館学園が『伯爵』を討つのを諦めなかった場合、妖狐もまた『伯爵』に味方し、銀誓館学園と戦います。
 中国から妖狐の増援が到来し、金毛九尾の『尾』や七星将の4人を投入するなど、可能な限りの戦力を動員しての決戦となっていたでしょう。
 九尾の尾には、さまざまな強力な存在がいました。右のイラストをご覧ください。七星将と金毛九尾については、PBW本編のあらすじなどを見ていただくとして、九尾の『尾』などは簡単に紹介しておきましょう。上段は九尾の『尾』たちです。左から地球創世の頃より存在した牛頭の魔王「伏羲」、超古代のアノマロカリス能力者のゴースト「燭陰」、あらゆるものを喰らう触手の群れ「饕餮」です。この戦争の時点で唯一滅びていた宇宙を飛べる「女禍」は「月よりの使者」で抗体ゴーストと化したことでご存知ですね。最後の「艱難」は精神を崩壊させる人面虎です。
 中段は、七星将の尾です。巨門の餓魔王はみなさんも戦いましたね。あとは、左から破軍『鮫王』、とばして廉貞の『ムカデ王』、貪狼の『獅子王』です。
 手前、九尾のとなりにいるのは、影武者をつとめた『尾』の一体「窮奇」です。

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 各自のデータについては、各GMが各リアルタイムイベント時のデータや、ビジュアルイメージを参考に自作していただくようお願いします。TRPGで扱うなら、金毛九尾の『尾』は1体1体が『戦略級能力』を持つ強力な存在となるでしょう。
 銀誓館学園は、妖狐の攻勢に対して再度の『生命賛歌』を発動することになっていたはずです。しかし、既に重傷者も多数いるため、極めて厳しい激戦となるでしょう(実際に徹夜のリアイベになっており、プレイヤーにとっても厳しい状況だったでしょう。……というのは余談ですが)。
 この戦いにおいて、銀誓館が敗北していた場合、妖狐との関係が完全に決裂するのは当然として、異形がどうたちまわったかは微妙な問題です。伯爵を倒すまでは共闘したかもしれませんし、弱体化した銀誓館が双方から追われる展開になっていた可能性もあります。
 どちらになっていたかは、そんな世界で遊ぼうとするみなさんが、自由に決められます。
「異形の手先であるゴーストと協力して、妖狐の重要人物を襲撃」
「異形と妖狐の追っ手をかわしつつ、運命予報に導かれて逆転の一手を探す」
 などが考えられます。異形は、手を貸す見返りとして無血宰相トビアスの解放などを要求するかもしれません。トビアスが活動を再開した場合については、後述を参照してください。
 銀誓館の支援が乏しくなっている状況では、活動資金や拠点確保のために判定を行わせてもよいでしょう。

 ですが『善悪の彼岸』において、より高い可能性は、苦戦は強いられつつも、銀誓館と異形の連合が勝利を得る形です。
 この戦いで『伯爵』を討った場合、異形「清廉騎士カリスト」「水晶剣ルルモード」は勝利を確信します。『伯爵』は異形を滅ぼしうる、唯一の存在だったからです。
 カリストらは『生と死を分かつもの』を地球から撤退させる判断をくだします。『生と死をわかつもの』は強大な力を持っていますが、それを滅ぼされれば、異形にとって致命的事態となるの弱点でもあるからです。『生と死をわかつもの』の安全を確保すれば、異形たちは、完全な生命根絶のため、ディアボロスランサーの探索に乗り出します。
 そして、一方で銀誓館学園と妖狐との関係は完全に決裂しています。
 妖狐の女王金毛九尾は生命を守るため、『妖狐』の原初の姿を現して、戦いを挑んでくるでしょう。妖狐は銀誓館学園を、自分の完全な妨害者とみなし、乾坤一擲の決戦を挑んできます。
 この戦いが起きた場合、異形は、まず妖狐を排除するため、銀誓館学園に援軍します。しかし、妖狐を滅亡へと導くと彼らがどう動くかは、わかりません。銀誓館を放置することはしないでしょう。お互いに、信頼できる同盟者ではないのですから。
 このルートをたどった時は、やはり対妖狐戦のため、異形と共闘するシナリオが考えられます。

 銀誓館が、異形との同盟を守ったとしても、それを破棄しようと動く勢力が生じます。
 その一人は、聖杯のメガリスアクティブとして覚醒する「巡礼士総帥ランドルフ」です。
 彼は、異形の目的が「生命根絶」であることに気がつき、それを防ぐため、ディアボロスランサーの探索に乗り出します。
 銀誓館学園にも協力を求めますが、まるで根拠のない彼の話を、銀誓館学園は一致して信用することができるでしょうか?
 とはいえ、銀誓館内部にも、異形をあくまでも敵視する者たちは存在することになったでしょう。となれば、ランドルフに同調してともに離脱するものもおり、第三勢力となって状況をなんとかしようと考える者も出たはずです。
「ランドルフとともに異形と戦いつつ、ディアボロスランサーを探す」
「銀誓館のほかの者たちを説得するため、異形の真実を探る」
 といったシナリオが考えられます。

  そして、もしも銀誓館が異形との同盟を継続した場合、龍脈に溶け込んでいた「嵐の王」雨堂・盾哉もまた、真実を悟ります。
 異形は、龍脈中に隠されたディアボロスランサーを出現させようと、いずれ龍脈への干渉を行うことになります。その動きを感じるのが、盾哉です。
 彼は、なんとかして異形の動きを銀誓館に伝えようとします。そのことで、盾哉は大きくパワーを減じたでしょう。
「龍脈の地縛霊にかかわる依頼に赴いた能力者たちが、不思議な少年から使命を託される」
 といったシナリオが考えられます。

 しかし、異形の陰謀を知ったとしても、『生と死を分かつもの』を宇宙の彼方に退避させた異形は、倒しても倒しても復活します。やがては、ディアボロスランサーが発見されるでしょう。銀誓館が確保したとしても、宇宙から大量の異形が攻めこんできます。
 こうした異形の大侵攻を阻止する方法は二つ。
 まずは、世界結界を強化し、神秘を完全拒絶する『黄金の壁』を創造することです。これについては後述しましょう。
 もう一つは、ランドルフの協力を得て『聖杯剣ランドルフ』を創造し、これによって水晶剣ルルモードを討つことで『転移門』を人類のものとし、『二つの三日月』に戦いを挑むことです。
 ルルモードを討つための戦いは、実際にルルモードが『転移門』となった『生と死の境界線』よりも、さらに激しいものになったに違いありません。宇宙の異形が、援軍として駆けつけたでしょうから。

 黄金の壁と生命根絶
 銀誓館が選択しなかった事態として『天空の戦い』後の、黄金の壁の構築があります。
 もしもこれを選択していたならば、地球は『常識外』の現象が起こらない状態となっていたでしょう。
 同時に、地球圏にいる能力者、来訪者、ゴーストが滅び、メガリスなども作用しなくなります。ランドルフが勝利して、黄金の壁を構築していた場合、この状況を成立させた『ランドルフ自身も』死亡していました。
 ただし、イグニッションカードを持っている銀誓館学園の能力者だけは例外です。
 上記の影響を受けず、これまでと同様に能力を使うことができるのです。この場合、銀誓館学園は、文字通り世界を守護する存在となります。
 一般人しか存在しない世界で、銀誓館に対抗できる存在といえばただひとつ。同じ銀誓館出身の能力者です。なんらかの理由で、世界をどう運営していくかで意見を相違させた能力者間の争い、といったシナリオになるでしょう。が、あまりオススメできるものではありません。
 さて、大きなもしもとしては『ラストバトル』で敗北していた場合、が考えられます。
 この場合、地球上からすべての生命が根絶されていました。何もかもが無にかえり、シルバーレインは、じつに寂しい終了を迎えていたでしょう。
 冒険を続けるのも不可能です。ですが、どうしてもというのなら、なんらかの手段で「転移門」を手に入れ、宇宙を渡り歩いて、行く先々で命ある星を守ったり、地球復活のすべを求めるということも考えられたかもしれません。とはいえ、ディアボロスランサーを異形が手にしている以上、いずれ宇宙すべてが、死という美しい静謐に満たされるのは不可避ではあるのですが……なんといってもTRPGですから、いつだって、GMとプレイヤーが望むなら、大逆転シナリオを作ることは可能です。

 おぞましき影〜トビアス暗躍

 生命の敵である『異形』を率いたうちの一体、頭脳担当であった『無血宰相トビアス』は、『源平合戦』で銀誓館学園に捕らえられ、神戸ポートアイランドの『影の城』に厳重に封印されました。
 しかし、この源平合戦で銀誓館学園が敗北したり、あるいは『ブリュンヒルデの騎行』で奪還されていれば、トビアスは再び暗躍していたでしょう。トビアスは、恐るべき計画を、いくつも準備していました。
 その一つが、『デッドエンド計画』です。
 デッドエンド計画は、トビアスが『生命』について調査し、生命の根源「ディアボロスランサー」を発見するために遂行していた作戦の一つでした。
 この作戦で、トビアスは生命を抗体ゴースト『デッドエンド』に作り変える実験を行いました。その目的は、自軍戦力の増加と、ディアボロスランサーに至る手段の発見です。
 そのためにトビアスは「イグノートゥスカード」という、一般人を能力者に変えてしまうカードを、配下の「ジズ」「ベヒモス」を通じてばら撒き、次々とデッドエンドを生み出していました。
 コミック版『シルバーレイン デッドエンドデッド』の主人公、伊勢原・剛もこの計画によってデッドエンドになりかけた被害者の一人です。
 この時、デッドエンドになりかけた伊勢原・剛は、その強き魂と仲間との絆によって死の運命を克服し、異形たちも予期していなかった存在『デッドエンドデッド』の境地に至りました。
 結局、PBW本編で、剛が表舞台に姿を見せることはありませんでした。
 しかし、能力者とゴーストという世界の裏の、さらに奥深くで、剛は、デッドエンド達との暗闘を続けていたのです。
 彼が一人で戦い抜けたのは、トビアスの封印によって、デッドエンドが増えなくなった(イグノートゥスカード配布が止んだ)ことにもよります。
 もし、トビアスが解放され(あるいは捕らえられず)デッドエンド計画がさらに進行していたなら、剛は、銀誓館に協力を求めざるをえなくなっていたでしょう。
 デッドエンドとなる運命の一般人からも、剛に続いてデッドエンドデッドとなる者が現れたかもしれません。そして、銀誓館にデッドエンドデッドが与していた可能性は高いはずです。
 ですがデッドエンドやデッドエンドデッドは、トビアスを滅ぼせば共に滅びる運命でした。
 銀誓館学園はトビアスを滅ぼすか、デッドエンドデッドたちの命を守るかの選択を突きつけられていたことでしょう。そしておそらく、いつものように「何も譲らず全部取る」の方針を貫いて、トビアスを滅ぼし、なおかつデッドエンドデッドを滅ぼさずに済む第3の道を模索していた可能性が高いと思います(筆者個人の感想ですw)。
 もちろん、その第三の道を見出すのは、あなたのセッションのPCたち、ということになります。
 また、トビアスが解放された時期や背景によっては、デッドエンドと組んで妖狐と戦う、といった悪と一時的に結ぶ葛藤を味わうシナリオ、などもありえました。
 トビアスが、どんな計画を企んでいたかは、影の城に封じられたヤツだけが知っています。あなたの邪悪な発想をフル回転させ、新たな計画を考えだすのも面白いでしょう。

 荒廃した大地 〜さまざまな敗北

 銀誓館は多くの戦争を戦い抜いてきました。それらの戦いにも、敗北の可能性はあったのです。
 たとえば、最初の戦いである「土蜘蛛戦争」で敗北していれば、奈良県御所市周辺が土蜘蛛勢力の勢力下に落ちていました。
 こうして独立勢力となった土蜘蛛は、メガリスを対価に諸勢力につく傭兵的存在となります。いまは銀誓館にいる土蜘蛛のあなたも、葛城の女王の元に参集していたでしょう。そのぶん、東北土蜘蛛の戦いは起こらなかったでしょうが……。
 そして、以後の歴史は大きく変わり、さまざまな勢力との力関係が変化していたはずです。
 続く、「狂鬼戦争」での勝利も、土蜘蛛が彼ら側についていれば、どうなっていたでしょう? 陰陽都市から鬼たちがあふれ出て、日本の世界結界は大きく揺らいでいたかもしれません。銀誓館の能力者たちは「鬼退治」を大きな任務としていたでしょう。もろん、背後にいた妖狐も、大きく勢力を伸ばしていたはずです。
 ドミノ倒しのように事態は変化し、吸血鬼や人狼の動きも変わっていたでしょうし、いまは仲間となっているいくつかの組織も、むしろ銀誓館を吸収しようと動いていたかもしれません。サンダーバードや巡礼士などと、対等の同盟者にすらなれなかった可能性もあります。
 こうしたIF世界で、少しでも明日をよくするために頑張り続けるのも、ヒーローものっぽかったかもしれません。貧乏で弱小な組織の悲哀は、長期間のキャンペーンをしてみたいものではないでしょうが、たまには刺激的かもしれません。

 世界を大きく変貌させた可能性があるものとしては「ヨーロッパ人狼戦線2」が存在します。ここで敗北した場合、ヨーロッパの世界結界が消滅していました。
 世界結界を失ったヨーロッパは地球上の他の地域から認識されない状態となり、通信障害と大量のゴースト出現により大混乱の渦中に陥ります。
 コルシカ島で戦っていた能力者達は人々を守るため、決死の戦いを繰り広げることになったでしょう。
 ですが、ヨーロッパの世界結界が崩壊したことは、結局、他の地域へも世界結界消滅を波及させていきます。
 こうした事態になったと仮定して、さらに時を数年飛躍させ、ゴーストの徘徊する荒野となった世界で、無法集団から人々を守る戦士をプレイする、などといったポストホロコーストものとして遊ぶこともできます。
 この場合、本業能力などを強化して、一般人にも効果があることにしてしまい、ある種のファンタジー世界としてプレイするのも楽しいかもしれません。魔弾術士は巨大な猫となって術式の能力値にボーナスを得たりできます。むろん敵も、強化されます。王者の風を吹かせて廃墟の新宿を統治する拳士帝と戦ったりするわけですね。これらについては、戦略級能力のルールなどを応用できます。また、世界結界の崩壊で見えざる狂気に似た症状がPCをも襲う、などの処理もできます。サプリメント『兇鬼戦線』の、悪のキャラクターを扱うルールで楽しんでください。

  そこまで大規模な崩壊でなく、しかし人目を気にしない荒野の冒険を楽しみたいなら、「オロチ大乱」のどれかで敗北したことにする手もあります。
 もし銀誓館が間に合わず、オロチが破壊をほしいままにしていたなら、右のような惨状が広がっていたのです。
 オロチに蹂躙された地域は、世界結界から排除されてしまうので、たとえば「滋賀県」だけが、超大規模なゴーストタウンとなってしまう、なども起こりえたのです。『幽世綺譚』のゴーストタウンイベントなどを拡張して使ってみてください。
 怪物から逃げ惑う一般人の前に、颯爽と現れるさすらいのヒーローを演じることだってできるのです。


 それ以外の選択

 戦争の勝敗以外にも、銀誓館は多くの選択を、あるいは危機をくぐりぬけてきました。
 ファンガスたちも、共存するのではなく殲滅する、といった選択だってできなかったわけではありません。カースブレイドのように、ともに戦う仲間になるかどうか、すれすれだった者たちもいるのです。
 悪路王たちと戦って、殲滅しあう可能性もゼロではなかったでしょう。また、エジプトでの戦いで、もしバステトの前にモーラットがいなかったなら、彼女は敵に回っていました。
 銀誓館の前には、いろいろなIFがあったのです。
 もちろん、逆のもしも、もありえます。敵となってしまった相手(正直、味方にできる相手はほとんどそうしたように思えますが)とも、味方でいられた可能性があります。
 また、結局出現することのなかった味方や敵だっているでしょう。
 あなたたちの想像力が及ぶ限り(そして卓を囲む面々がすべて同意するかぎり)、どのように世界を変貌させて遊んでもかまわないのがテーブルトークRPGです。
 どうか、これからも自由に遊び続けていただければ、これに勝る喜びはありません。

 この更新シリーズ、あともうちょっとだけ続きます。次は24日にお会いしましょう。