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悠久のパストラル  場外・乱闘コロシアム!


< 3 話のステータス >
ヒトの医術士・エレナ
ヒトの重騎士・ペンタゴン
エルフの忍び・サクヤ
ドリアッドの翔剣士・ナーシサス
ストライダーの紋章術士・ギンジロウ
――ランドアースと呼ばれる世界がある。
そこには神々の残した奇跡、グリモアが存在した。
グリモアを支配した種族は強大な力を手にいれる。
ゆえに全ての種族がグリモアを奪い合い、争いは続く。
――希望のグリモア。
グリモアの恩恵を受けるのは1つのグリモアにつき1種族……
しかし、その理を解さない唯一のグリモアがあった……希望のグリモア。
異種族同士でもグリモアの力を共有できるという特殊な力を持つこの奇跡は、
争いが続くランドアース大陸の新なる希望となるのだろうか……――




<悠久のパストラル>
第3話:場外・乱闘コロシアム!


◆アビリティの活性化

GM:それでは無限のファンタジアリプレイ第3話を始めます! まず前回から変わった部分があったら教えて下さい。
ナー:新しい武器を持つ時は[裕福度]を減らせればいいのですよね? 私は[裕福度]減って無いから買い換えようかなぁ〜。
ペンタゴン:そりゃあ、お前は減ってないからいいよな。
サクヤ:………………(←前回、ナーの食費を払った人)。
ナー:[ブレードウィップ]持ちたいなぁ〜。
ペンタゴン:聞けよ人の話。
GM:あ、装備だけじゃなくて、旅団アビリティと自分の活性化するアビリティの発表もお願いします。
エレナ団長:じゃあ私から! 装備は変わらず、アビリティは≪毒消しの風≫と≪癒しの水滴・奥義≫です! 奥義になったので12回使えます♪
ペンタゴン:おお! これで安心して死ねる!……いや、死にたく無いけど(笑)
エレナ団長:そして旅団アビリティは前回に引き続き≪ブラックフレイム・改≫で、もちろん私が活性化します。
GM:了解です……って、前回も思ったけど旅団アビリティに対して、誰も文句は無いのですか?
エレナ団長:ありません。
GM:いえ、そこでエレナが答えるのはどーよ?(笑)
ギン:別にオラやナッちゃんは、自分のクラスのアビリティを活性化するだけで一杯一杯だし、サクヤとペンタゴンは団長の言う事に文句は言わねーだでよ。
ペンタゴン:ま、そういうことだな(笑)
GM:わかりました……では次の人。
ペンタゴン:では俺が行くか。本当は武器を強くしたいのだが……誰かさんのせいで、今回も[裕福度]が減る可能性があるから使わなかった。
ナー:エっちゃんが依頼料を貰わないから〜(笑)
エレナ団長:え、私?
ペンタゴン:お前だナーシサス、もっと食うの控えろ!――とお約束にツッコんだ所で(笑) アビリティの活性化は≪大地斬・奥義≫と、初お披露目の範囲攻撃≪砂礫陣≫だ!
GM:ああ、[めくらまし]っていう演出な効果のあるヤツ(笑)
ペンタゴン:ちょっと使いどころが難しいけどな。攻撃の選択範囲が広がるのは良い事だ。
サクヤ:私は≪ハイドインシャドウ≫が≪ハイドインシャドウ・改≫にヴァージョンアップ、それと≪飛燕刃・奥義≫。装備品とかアクセサリーは変わらず。
ナー:ナーです〜♪ やっぱり武器を[ブレードウィップ]に買い換えました。アビリティは≪幻惑の剣舞≫と≪ミラージュアタック≫両方基本を活性化です〜。
GM:なんか1人強くなってる気がしますね?
ナー:アビリティの使用回数が少ないので、連戦だとキビシイですけど。
ギン:オラはCPに余裕が出てきたから、ハチをパワーアップするだでよ!
ペンタゴン:ハチ?……ああ≪土塊の下僕≫か(笑)
ギン:なんと! ただのハチからハチ“改”になる(笑)
GM:他には?
ギン:ああ、無情なるスルーだでよ。いつも通り≪エンブレムシュート・改≫≪気高き銀狼≫を活性化。そんで≪土塊の下僕・改≫。装備とかの変更は無し。
GM:了解です。



第1幕 いざ武闘大会へ!

 山麓の泥棒騒ぎと春山の異常気象を解決した【エンドレスピース】旅団は、その山で出会ったハッキン仙人から、ロックで開催される武闘大会の参加チケットを貰って旅立った。そして――

GM:では前回のあらすじは覚えていますね?
サクヤ:エロ仙人から大会チケットを奪った。
ギン:なんか違う気もするけど、合っている気もするだでよ(笑)
エレナ団長:ペンタゴンへの切れポイントが6点溜まっているのだけど、どうしよう?
ペンタゴン:どうしようって……消えてないのか!?(笑)
エレナ団長:かわいそうだし消してあげる。時間も経った事だし。
ペンタゴン:………………。
GM:それではそんなこんなで山を旅立ち、武闘大会が行われるロックという街に到着します。街の中央にはコロシアムがあります。ナーとギンは見た事無いかもしれませんね。
ペンタゴン:そう言えば田舎から出てきたとかの設定だったな。
ギン:ありゃあ、なんだでよ?
ペンタゴン:武闘大会の会場だろうな、コロシアムって言って決闘場の意味もある。
ギン:へぇ〜、オラでっけぇ鍋かと思っただでよ!
ペンタゴン:あれが鍋でどうする(笑)
ナー:キュピーン♪ 走って行きます〜!
エレナ団長:あ、ナーシサス!(笑)
サクヤ:どうせコロシアムの入り口で止められるでしょうし、放って置きましょう。
GM:御明察。ナーはコロシアムの入り口で止められます。机を置いて参加者の登録をする受付の人が言いますね――「参加希望の方ですか?」
ナー:はい、おっきなお鍋でご飯食べたいです♪
GM:「え? ご飯?」
ペンタゴン:追いついてきて――違います。普通に武闘大会参加の登録に来たんです。
ナー:あのおっきな鍋のやつ食べさせて下さいです!
GM:「食べる!?」
ペンタゴン:あ、5人で登録なんですが――とチケットを。
ナー:無視されてショボンとしてる……。
ギン:ナッちゃん元気だすだでよ! きっとペンタゴンがフルコースをご馳走してくれっから(笑)
ペンタゴン:なんで俺が!
GM:「え、フルコースですか?」
ペンタゴン:NPCもいちいち拾ってんじゃねぇ!(一同笑)
エレナ団長:旅団で参加する事ってできますか?
GM:「一応、団体戦と個人戦とありますがどう致します?」
エレナ団長:せっかくだから両方出ます――カキカキと皆の名前を書こう。
GM:「わかりました。それでは選手控え室の方へお急ぎ下さい。ちょうど参加締め切り時間ですし、すぐにでも個人戦の予選が行われますので」
エレナ団長:わかりました。
ペンタゴン:よし、じゃあ行くか!
GM:では控え室に行きますか?
サクヤ:ルールを知りたい。誰か詳しそうな運営側の人間を捕まえて聞く。
エレナ団長:私は行っちゃう!
ペンタゴン:俺も行くぞ。
ギン:ナッちゃんと一緒に入って行くだでよ――個人戦と団体戦のフルコース言ってただよ?(笑)
ナー:フルコース〜♪――と入って行きます。
GM:……ではサクヤにだけ説明しましょう。

――ロック武闘大会ルール――
  ◆個人戦は1対1、団体戦は登録した団体(最大6名まで)で勝ち抜き戦を行う。
  ◆武器の使用に制限は無し。
  ◆勝敗は「降参」したら負け、もしくは戦闘不能/死亡したら負け。

サクヤ:殺しも有りか……わかった――私も控え室へ行こう。
GM:では全員ここで[幸運度]チェックを行って下さい。
エレナ団長&ペンタゴン&ギン:『失敗』
サクヤ&ナー:『成功』
ペンタゴン:これが何か関係あるのか?
GM:ええ、まぁいろいろ……(何かメモって)……はい。少し経つとまずギンが呼ばれます。
ナー:ギンちゃん呼ばれたみたいですよ〜?
ギン:おう、オラが一番乗りだな、行ってくるだでよ!
ペンタゴン:ギン、決勝戦で待ってるぜ(笑)
ギン:任せるだ!!



第2幕 ロック武闘大会個人戦予選

 控え室から暗い階段を登ると、そこは闘技場……コロシアムだった。段が高くなった客席がぐるりと周囲にあり、沢山の観客がこれから始まるお祭りに期待の眼差しを向けている。

GM:ギンが闘技場へ入場すると、そこには1人のシノビがいます。全身黒尽くめで顔も見えないニンジャルックです――「降参しろ、貴様に勝ち目は無い」
ギン:そいつぁやってみないとわからねーだ!――くぁ〜あ! ワクワクするだでよ!(笑)
GM:「ふっ……いいだろう」――「それではギンジロウ選手対忍者エッジ……ファイッ!!!」

◇イニシアチブ◇
[1]ギン(26)
[2]忍者エッジ(21)


ギン:まずはオラから! 『紋章閃≪エンブレムシュート・改≫』(コロコロ)……2レベル成功!
GM:(コロコロ)……2レベル成功、[ガード]発生。
ギン:ダメージは22点!
GM:では忍者エッジはこう言います――「まさか予選でこの技を使う事になろうとは……」
ペンタゴン:早ぇな(笑)
GM:手で印を組み――「秘術! 影分身の術!!」――4体のエッジが出現して、合計5体に増えます。
ギン:なっ! 忍者が増えただ!?
エレナ団長:……そんなアビリティあったっけ?
サクヤ:いえ、シノビにそんな技(アビリティ)は無いです。
GM:まず1体目が攻撃します。
ギン:1体目って……それぞれ攻撃してくるだか!?
GM:そうです。5回攻撃します。
ペンタゴン:でも分身って言っても所詮は残像だろ?
サクヤ:分身の術なら残像だが……影分身と言うと実体を伴った分身の術だ。
ペンタゴン:そんなマメ知識披露されても……って、マジで5回攻撃か?
GM:(コロコロ)……では1体目が……――

 ――その後の忍者5人連続攻撃によりギンは敗北。

ギン:くっ……グリモアまで使ったのに負けちまっただ。ペンタゴン、都会にはまだまだ強ぇ奴がうじゃうじゃいるだでよ。すまねぇ、オラ、おめとの戦いの約束守れなかっただ……。
ペンタゴン:相手が悪かっただけさ……ってか、明らかになんか反則してるとしか思えん。
サクヤ:それには同意だな。姫、この武闘大会は何やら普通の大会とは違うのかもしれません、エントリーを取り消すなら今のうちです。
エレナ団長:そうかぁ……。
ギン:何言ってるだサクヤ! 相手がズルしようと反則しようと、そんな奴等に勝ってこその最強だで! オラは負けちまったが、ペンタゴン達はきっと勝ってくれるだでよ!
エレナ団長:うん、そうだよ。相手が何をしようと望むところ! こんな所で負けてるようじゃ、この世界を平和にするなんてできないもの!
ナー:エッちゃん良い事言うです〜♪
ペンタゴン:サクヤ、こりゃあ戦うしかないな(笑)
サクヤ:………………ああ。姫が言うなら全力を尽くすまでだ。
GM:と話していると、次はエレナが呼ばれます。




エレナ団長:あ、私だ。行って来るね!
ナー:行ってらっしゃ〜い♪
サクヤ:姫、御武運を。
GM:ではエレナが闘技場へ入場すると、そこで待っているのは女性の翔剣士が1人です――「正々堂々と1対1で戦いましょう」
エレナ団長:ええ、こちらこそ!
ギン:1対1……納得いかねーだでよ(笑)
GM:「それではオーケストラ旅団ステイシー対、エンドレスピース旅団エレナ……ファイ!!」――あ、ちなみに胸はステイシーの方があります。
エレナ団長:GM、それをわざわざ言う必要がどこにありますか!!(笑)
ペンタゴン:おお、団長の士気が上がった! 戦略ポイントゲットだ!
エレナ団長:いや、今のは士気下がったから(笑)
ナー:エッちゃ〜ん! 胸は負けても勝負には勝つです〜♪
エレナ団長:なッ!?
ナー:……って、ペンちゃんが言ってました〜(一同爆笑)
ペンタゴン:言ってねーだろ!(笑)
エレナ団長:ペンタゴン……後で――

◇イニシアチブ◇
[1]ステイシー(27)
[2]エレナ団長(16)


GM:では――「正々堂々1対1の勝負……まずはこちらから行かせてもらいます」
ギン:な〜んか、1対1を強調してるのが怪しいだで。
GM:「必殺! ≪リングスラッシャー≫」(コロコロ)……発動!
一同:『きったねー!!』
ペンタゴン:実質1対2じゃねーかよ!(笑)
GM:ヒュンヒュンとリング状の波動がステイシーの周りを飛び回り始めます。≪土塊の下僕≫のように別個のキャラクターとして扱います。ペンタゴンの言うように実質1対2です。
エレナ団長:そのリングってどれぐらい強いの?
ナー:リング自体がHP70超えですよ〜?
エレナ団長:リングの方が私よりHP高いんですが……。
ペンタゴン:団体戦もあるんだ、無駄に戦ってアビリティの使用回数を減らすのは得策じゃないと思うぞ?
サクヤ:そのアビリティが発動できる時点で敵のレベルの方が上です。姫、ここは引くのも勇気です。
エレナ団長:うう……悔しいなぁ……でもそれを出された時点で実力の差を認るしかないか。すっごい悔しいけど!!!
GM:審判が――「ギブ?」
エレナ団長:……はい、私の負けです。
GM:「勝者ステイシー!」――それと共に会場は戦わなかったエレナに大ブーイングです。
ギン:(観客)『戦えよーブーブー!!』
ナー:(観客)『せめて一撃ぐらい決めなさいよね!』
GM:「せっかく服が裂かれる読者サービスが台無しだー」(笑)
エレナ団長:………………。
ペンタゴン:(観客)『この根性無しの胸無しがー!』(一同爆笑)
エレナ団長:(コロコロ)……≪ブラックフレイム・改≫をその観客に4レベル成功。射程10mだから届かないけど(←声が低い)。
ペンタゴン:いや、待って、アビリティ温存したのに……。
エレナ団長:撃つ。許さない。1回消費。
ペンタゴン:………………。
GM:では黒い炎が観客に向かって、ギリギリで消滅。会場が一気に“し〜〜ん”と静まり返ります。
エレナ団長:何か言った?
一同:『………………』
エレナ団長:控え室へ戻ります。




GM:ではエレナが控え室に戻ってきました。それと共に――「ペンタゴン・イージス選手〜」と呼ばれます。
ペンタゴン:よ、よし、行って来るか……団長、ギン、お前達の仇は俺が取る!
エレナ団長:頑張ってねペンタゴン! 絶対勝ってね!
ギン:頼むだでよ! オラ達の分まで暴れてくれ!
ペンタゴン:ああ、わかった――と言うか、団長の為にもここは負けられねぇ――階段を上がって闘技場へ立つ!
GM:闘技場には不適な笑みを浮かべた戦士が1人立ってます――「お前が最初の獲物か。運の悪い奴だ」(一同爆笑)
ペンタゴン:待て! 全然普通のセリフで爆笑するなよ!(笑)
ナー:だ、だって……、ペンちゃんって運無いから(笑)
ギン:んだ! ダイス運なら誰も勝てねーだでよ(笑)
エレナ団長:ご、ごめん。つい(笑)
ペンタゴン:………………。
GM:「仲間にまで笑われるとは……可哀そうな奴よ」
ペンタゴン:ほっとけ!(笑) おい審判、さっさと試合始めろ!
GM:と、その前に戦士が言います――「まぁ慌てるな、戦士には戦う準備ってモノが必要だろう? 見せてやるぜ、俺の手に入れた究極の力を!!」――と言うと、頭部がドラグタイガーのモノに変わります。
ペンタゴン:………………は?
ナー:ペンちゃんガンバレー♪
エレナ団長:負けないでね〜♪
ペンタゴン:おう、任せとけ!!(笑)――と、後ろを振り返って返事した後、もう一度見てみるが?
GM:「これぞ究極の力だ!」――と、ドラグタイガーの頭部で喋ってきます。(そしてダイスを2つ握るGM)
ペンタゴン:うぉーーい!! おかしいだろう! 思いっきりキマイラ化してんじゃねーか!! さり気なく2つダイス持つなよ!!(一同爆笑)
GM:「おいおい、俺は別に分身するってわけでも、アビリティで攻撃回数増やそうってわけでもないんだぜ? そんなに動揺するな、恥ずかしい奴だな」
ペンタゴン:動揺するわ!! キマイラ化に比べりゃ分身もアビリティも可愛いわい!! おい審判! なんとかしろ! 明らかに危険人物じゃねーか!――審判に掴みかかるぞ!
GM:「え〜…でもなんか不思議な力でしょう? いいんじゃないですか?」
ペンタゴン:……なんだと?(ピキ)
GM:世界観的な説明をすると、キマイラ化って事実を一般人は知らないので。審判には『不思議なアビリティかなぁ?』程度しか理解できなかったと思って下さい。
ペンタゴン:そんな馬鹿な話があるか! 良く見ろあの顔を! ドラグタイガーだろう? モンスターだろうが!!(笑)
ナー:ペンちゃんも対抗してゴールドスタチューの頭部に変異です〜♪
ギン:ナッちゃん、ナイスアイディアだでよ! それでペンタゴンも互角だで!!
ペンタゴン:ふざけんな! なんで自主的にキマイラ化しなきゃならねーんだ! しかもソレやったらまた形質1つ増えるじゃねーか!(笑)
GM:「ペンタゴン選手vsドラゴ選手……ファイ!!」(一同爆笑)
ペンタゴン:“ファイ”じゃねーー! 勝手に始めるんな審判!!!
GM:審判は何となく嫌な予感を感じて、急いで闘技場から逃げていきます。
ペンタゴン:逃げんじゃねーーーよ! やっぱ危険って思ってんじゃねーか(笑)
GM:試合開始に大歓声が起こります。
ペンタゴン:ちぃぃっ!! こうなったらやるだけやってやる!
GM:では戦闘という事でイニシアチブを振りましょう。

◇イニシアチブ◇
[1]ドラゴ(27)
[2]ペンタゴン(18)


GM:まずはドラゴが殴りかかって来ます(コロコロ)……(コロコロ)……。【体】の8レベル成功です。
ペンタゴン:(コロコロ)……4レベルで無理! どうしてこんな所でキマイラと戦わなきゃならないんだ! 強過ぎだろうが!
GM:(コロコロ)……ダメージは38点!
ペンタゴン:だから強いって!
GM:とりあえずペンタゴンの順番ですよ?
ペンタゴン:降参だ、降参! 俺の負けを認める! だいたいこんなの試合じゃない!!
ナー:負け惜しみ〜。
ペンタゴン:負け惜しみとか言うな!!(笑)
GM:ではペンタゴンが退場してから数分後、大会運営側が暴れるドラゴ選手を押さえつけて、会場に平和が戻ります。
ペンタゴン:暴れてたんだ……いいのか、そんなの出場させて?
GM:とりあえず控え室にペンタゴンが帰ってきます。
ギン:ペンタゴン……――
ペンタゴン:ああ、言いたい事は解る。この大会は何かおかしい。
ギン:――たった一人に負けるとは情けねーだでよ。はぁ(一同笑)
ペンタゴン:おい、待て待て、今の対戦相手見てなかったのかよ! 明らかに普通じゃないだろう? 勝てないって!
エレナ団長:ペンタゴン、言い訳は男らしくないよ?
ペンタゴン:いや、って……ええ!? 言い訳になるのか!? 俺はやっぱりキマイラ化してでも勝たなきゃいけなかったのか!?(一同笑)




GM:「続きましてナーシサス・カレイド選手〜」――とナーが呼ばれます。
ナー:行って来ま〜す!
ギン:おう、頑張れナッちゃん! オラ達がついてるだでよ!
サクヤ:さっきまでの戦いがあまりにツイてなかっただけだ。普通にやれば勝てる。
ナー:うん、頑張ってくるね〜♪
GM:ではナーが闘技場へ出てくると、大きな楽器を持ってヨタヨタした吟遊詩人が――「あの…私はまだ初心者でして……良い試合をしましょう!」
ナー:こちらこそです〜お互い頑張りましょ〜♪
ペンタゴン:ギン、今度はどんなトンでも無い手で来ると思う?
ギン:とりあえず初心者と言う言葉は嘘だと思うだ。
ペンタゴン:だな。
GM:疑い深いですねぇ、ちゃんと人間相手じゃないですか?
ペンタゴン:キマイラ出しておいて、のたまうのはその口か! ええ!?(笑)
GM:ではイニシアチブです(笑)
ギン:ナッちゃん気をつけ〜! そいつは初心者のふりをした強敵だでよー!

――しかし……――

ナー:勝っちゃいました〜♪
ペンタゴン&ギン:『………………』
エレナ団長:凄いよナーシサス!
ナー:偶然ですよ〜♪
サクヤ:運も実力の内だ。
ペンタゴン:な、なんか理不尽さを感じる……。
ギン:深く考えない方がいいだでよ(笑)
GM:そうすると次にサクヤが呼ばれます。
サクヤ:無言で行く。
GM:審判が――「それではこれよりサクヤ選手対……えっと……サクヤ選手対……えっと……出てきて下さい?」
サクヤ:………………。
GM:「……サクヤ選手、不戦勝で勝利です」――『わ〜〜!!』(笑)



第3幕 八百長の依頼?

 個人戦の予選はサクヤの試合で終了らしく、明日は団体戦の予選が行われるらしかった。エレナ達5人は宿屋をとり、とりあえず1階の兼用飯屋でテーブルを囲んでいた。

エレナ団長:とりあえず、サクヤとナーシサスは予選突破おめでとう!
サクヤ:持ったいないお言葉。
ナー:ありがと〜♪
GM:「ほう、お前さん達大会に出場するのかい?」――と店の主人である親父さんが。
エレナ団長:私達は団体戦の予選に、サクヤとナーシサスは個人の本戦に出場するんです。
GM:「凄いじゃないか? この大会は毎年反則ギリギリの奴等が出場するんで有名なんだ」
ペンタゴン:やっぱりか!(笑)
エレナ団長:反則ですか? あまり良い大会じゃない……と?
GM:「まぁ大会の品位は低いかもな……だが、それだけに裏じゃ賭場もやっているし、それでも勝って名声が欲しいって奴はたくさんいる」
ペンタゴン:そういうものか?
GM:「そんなものさ……ま、大会が終るまではお祭り騒ぎだ。とりあえず個人戦予選突破の祝いで、これは俺のおごりだ」――と2人分のお酒を置きます。
サクヤ:普通に頂こう。
ナー:わたしはご飯の方が良いです♪ ご飯ご飯♪――実は未成年なのでお酒は飲んではいけないのです(笑)
GM:「ああ、わかった。今持ってくるよ」(笑)――笑いながら主人は奥へ行ってから、沢山の料理を運んできてくれます。
ナー:思いっきり食べますよ〜♪
エレナ団長:ナーシサスは勝ったしね。ここは思う存分食べて明日の活力にしてもらおう(笑)
ペンタゴン:さりげに主人に聞くぞ……――これっておごり……じゃないよな?
GM:主人はニッコリ笑って催促の手を出します(笑)
ペンタゴン:……[裕福度]を1つ減らしておくよ――はぁ……。
サクヤ:ところで主人、この大会の出場者で目立った参加者はいるか? 優勝候補とかな。
GM:「ああ、そりゃあエッジ選手だな」
ギン:あいつか!!!
GM:「今年は個人・団体の3年連続総合優勝を狙っている大本命だ」
ギン:3年連続!?
ナー:個人も団体もですかぁ〜!? それは凄いです。
GM:「独自に編み出した影分身の術を、今までやぶった奴は1人もいないって話だ」
ペンタゴン:誰もいないのかよ、じゃあ勝てないじゃないか(笑)
GM:「いやいや、それが団体戦の最後の方になると少しは勝機が見えて来るんだ」
サクヤ:勝機?
GM:「ああ、不思議と試合を重ねるたびに、分身の数が減っていってな。団体戦の決勝ではいつも半分前後の分身数になるからな」
エレナ団長:アビリティの使用上限かな?
GM:さぁ(笑)
ペンタゴン:あのドラゴって奴は強いのか?
GM:「それは解らねぇな、初出場の奴だしな。あんなに強いとは驚きだよ」
ペンタゴン:初出場か……そりゃそーか。
ナー:初出場に負けるなんてペンちゃんは情けないですぅ〜。
ペンタゴン:普通負けるだろうが、だったらお前が1人で戦ってみろよ(笑)
GM:と、そんな感じで話しながら夕飯を食べていると――「すいません……冒険者の方ですよね?」
エレナ団長:え、そうだけど?
GM:身長は180cmぐらいの黒髪の細身、かなり容姿の整った青年です。身なりもこざっぱりとしています――「一つ、頼みたい事があるんです」

 美形な青年に少々ペンタゴンが嫌な顔をしていたが、とりあえず話を聞く事に……

GM:「実は僕のチームも団体戦に参加登録しているのですが……」
ナー:それは良かったですねぇ〜♪ 明日は頑張りましょ〜♪ カンパーイ♪
エレナ団長:えっと……うん、かんぱーい(笑)
GM:「いや、それじゃあ話終っちゃうじゃないですか! ちゃんと聞いて下さいよ」(笑)
ナー:はぁ〜。
ペンタゴン:で、あんたの名前は?
GM:「ああ、すいません。僕の名前はオーランドと申します。あなた方を冒険者と見込んで頼みたいのは……僕達を優勝させて欲しいんです!!」
エレナ団長:却下。
GM:「えええええっ!?」
エレナ団長:優勝するのは私達だし♪(一同笑)
ペンタゴン:そりゃそーだ(笑)
ギン:勝つのはオラ達【エンドレスピース】だでよ!
サクヤ:八百長でも頼みに来たのか?
GM:「えっと……ありていに言って……はい、八百長です」
一同:『………………』
GM:「ああ、違うんです! これにはちゃんとした理由があるんです!」
ペンタゴン:八百長するのに理由がいるのか知らないが……聞くだけ聞こうか。
GM:「はい。僕達のチームはオーランド国の代表でして……あ、オーランド国って言うのは山間の本当に小さな国でして、目立った産業も無い貧乏国家なのですが……」
ナー:オーランド国のオーランドさんですかぁ〜。
ギン:国の名前と同じ名前なんて珍しいこっだでよ。
ペンタゴン:ん? おい、もしかしてあんた……
GM:「はい、オーランド国の王子です」
一同:『なんだってー!?』(笑)

――オーランドの話した情報――
  ◆近年モンスターの襲撃があり、オーランド国は食料危機に瀕している。
  ◆国民を救うため、王子は騎士達と共に武闘大会に参加する事になった。
  ◆個人戦予選を見ていると確実に自分達より格上が多く勝てそうにない。
  ◆自分達の対戦相手を試合前になんとかして自分達を優勝へ導いて欲しい。

エレナ団長:国民の危機かぁ……そう言われると弱いかなぁ。
ペンタゴン:でも、なんで国民を救う事が、武闘大会で優勝する事につながるんだ?
GM:「あ、知らないんですか? この武闘大会の優勝者には大会主催者であるロックの領主から、『なんでも好きな褒美』をもらえるんですよ? もちろん、僕達が欲しいのは食料です!!」
サクヤ:国が街に助けを求めるとは……国の規模が知れている(笑)
ペンタゴン:国とは名ばかりの村なんだろうな(笑)
エレナ団長:それでオーランド村を救う為に、八百長に協力して欲しいって事ですか?
GM:「国です。オーランド国」――ちなみに国民の全員が赤貧レベルだと思って下さい。
ギン:食事はみな破れた革靴?……そ、それはキツイだでよ(笑)
GM:「明日行われる団体戦の予選は、死に物狂いで勝ち残ります。そうすれば本戦のトーナメント表が発表されるので、僕達の対戦相手を事前に潰して欲しいのです……もちろん、僕がとても卑劣なお願いをしている事はわかっています……だけど、今も苦しんでいる国民達がいるのです! お願いします!」
エレナ団長:………………。
ペンタゴン:一応聞こう。その依頼を受けた時の俺達への報酬は?
GM:「団体戦で優勝すれば、チームの1人1人に『好きな褒美』を貰う権利が得られます。5人チームなので3人までは食料を頼むので、残り2人分の『褒美』はあなた方の望むものに致します」
ペンタゴン:妥当と言えば妥当か……どうする団長?
エレナ団長:う〜ん、闇討ちなんてズルイ事はしたくないのよね……村長の息子さんの事情もわかるけど……。
GM:「村長の息子で無く、王子です」
ナー:わたしはどっちでも良いですよぉ?
サクヤ:………………。
ギン:オラは協力してやってもいいだ! 大会でも戦って、それ以外でも戦える! オラはもっともっと強くなる為に、今は1戦でも多く戦いたいだでよ!
ペンタゴン:ま、団長の決断に任せるぜ? どっちにしたって反対はしないさ。
エレナ団長:そう言われちゃうと逆に迷っちゃうんだけどなぁ(笑)
GM:ではエレナには[葛藤チェック]をしてもらいましょうか。指定する感情は<秩序>ですね。判定に成功すると依頼を断ります。失敗すれば卑怯な依頼ですが受けてもいいかな……という気持ちになります。
エレナ団長:うん、わかった(コロコロ)……成功だから――ごめんなさい! やっぱり私にはそんな卑怯なマネはできない!
GM:「そう……ですか……」
エレナ団長:……でも私達が優勝したら、オーランド村のみんなが食べていけるように、褒美は食料にしてあげる。それなら良いでしょ?
GM:「ほ、本当ですか!? あ、ちなみに村じゃなくて国なので……」
エレナ団長:うん。私達は優勝賞金が欲しくて参加するわけじゃないもの。自分達の強さを試す為に参加するのだから、賞金は村人達を救う為に使ってあげる!
GM:「あ、あ、ありがとうございます!……これで国民達も救われます。国に置いて来た国王もお喜びです!」
エレナ団長:村長だね。
GM:「国王です」
エレナ団長:……村でしょ?
GM:オーランド王国です。
エレナ団長:(コロコロ)……【心】の4成功で18点ダメージ。
一同:『おいーーー!?』(一同爆笑)
GM:オーランド王子は吹っ飛びます! 壁にぶち当たってピクピクしています。冒険者なので10分で回復しますが……。
エレナ団長:……村だよね?
GM:「……はい…村です……(ガクッ)」
サクヤ:倒れたオーランドを起こすフリをして、その手に小さな手紙を握らせる――話は終わりだ。自分の宿に戻れ。
ペンタゴン:(サクヤのやつ……)
GM:ではオーランドは引き上げて行きました。



第4幕 裏取引

 その日の夜。ロックの宿屋に部屋を取り、女部屋と男部屋に分かれて眠る一行。その部屋からそっと出て行く男と女……。

GM:部屋から抜け出したいなら【技】でダイスロールして下さい。
ペンタゴン:(コロコロ)……2レベル成功。
サクヤ:(コロコロ)……4レベル成功。
ペンタゴン:廊下でサクヤと目だけで合図して、そっと宿屋を出る。
GM:寝ている人は気配に気がつけるか女部屋のエレナとナーは目標レベル4で、ギンは目標レベル2で【心】のダイスロールをして下さい。
エレナ団長:(コロコロ)……駄目でした。
ナー:……メニューの端から端まで、お酒抜きでお願いしますね〜……スヤスヤ(←失敗)。
ギン:ガチャ……ペンタゴンにサクヤ、こんな夜更けに2人してトイレだでよ?――と目を擦りながら(笑)
ペンタゴン:ちっ、気が付かれたか……だが、ギンだけならまだ何とかなる! おいギン、お前だけに話がある! ここだと団長達を起しちゃうから一緒に来てくれ!
ギン:???――木刀(ワンド)持って付いて行くだ。
GM:では場所を……別の酒場とかに移した事にしましょう。そこにはすでにオーランドがいます……で、良いのですよね?
サクヤ:その通り。
エレナ団長:え、何がどうなっているの?(←プレイヤー)
ペンタゴン:昼間オーランドにサクヤが渡した手紙に、呼び出しが書いてあったんだろ? もちろん、オーランドの依頼を受ける為に。
エレナ団長:えええ!?
サクヤ:姫を巻き込むわけにはいかない。
ペンタゴン:団長には悪いが……この大会はとてもフェアなんて代物じゃない。団長に被害が行く前に、俺達で露払いは終わらせておく。
ギン:ど、どういう事だでよ!?――と解ってないオラは言うだ(笑)
GM:そうですね。元々エンドレスピースで動いていたペンタゴンとサクヤは以心伝心かもしれませんが、ギンは最近仲間になったので、そういう考え方は無理でしょう。
ギン:卑怯な事はしないって昼間決めたんじゃねーだでよ!?
ペンタゴン:ふむ……やっぱりさ、たくさん戦いたいだろ? だから依頼を受ける事にしたんだ(笑顔)
ギン:そら納得だでよ。
サクヤ:説得早いな(笑)
ペンタゴン:ま、団長の意見に逆らって戦いを選ぶわけだから、内緒でやろうって話さ。
ギン:う〜ん、そりゃあしょうがねーだな。オラも一口乗ってやるだでよ!
ペンタゴン:OK!
GM:「あ、あの〜…本当にご協力してくれるのでしょうか?」
サクヤ:我が姫の為に……今回は手を貸そう。
GM:「ありがとう御座います!」
ペンタゴン:じゃあ、ちょっと聞きたいんだが、この大会の団体戦での優勝候補って知っているか?
GM:「あ、少しなら知っています……」
サクヤ:聞こう。
GM:「まず個人戦3年連続優勝のエッジ選手ですね。他には高価なアイテムで装備をガッチガチに固めたゴージャス旅団なんかも強いと噂です」
ギン:影分身のエッジはムカツクだでよ!
サクヤ:私怨な気もしないが……優勝候補なら姫の為にも先に倒しておいた方が良いだろうな。そうだGM、ここが酒場なら大会の選手で賭けが行われていないか?
GM:賭けは大会主催の方で堂々を行われていますが……その話をしている人達は沢山いるでしょうね。
サクヤ:そいつ等に聞こう。オーランドの話している奴等の他に、強そうな奴等がいるかどうか。
GM:と、セキドウというリザードマンが強いって話を聞きます。個人戦も予選突破しており、団体戦にもたった1人で参戦するという話です。
サクヤ:なるほど。
ペンタゴン:ちなみにあのドラゴって奴はどんな噂だ?
GM:ああ、ドラゴ選手は予選終了後に、どこかの冒険者に連れて行かれて行方不明らしいです。本戦は不戦勝扱いになるって話されていますね。
ギン:捕まっただな。
ペンタゴン:……いや、そりゃそうだろ。
サクヤ:オーランド自身の強さは?
GM:団長の一撃で死なない程度です。
サクヤ:なら、普通に1レベル冒険者と言った所か。
ペンタゴン:適当なザコキャラには負けないだろ。明日の予選で負けられても困るから、今夜のうちに優勝候補はなんとかするか……。

 オーランドと別れてペンタゴン、サクヤ、ギンの3人は、まずはセキドウが泊まっている宿屋に来ていた(←何気に無難な所から行く事にしたらしい)。

サクヤ:まずは私が偵察してくる。
ペンタゴン:無理はするなよ。俺は宿屋の正面にいよう。
ギン:オラは裏口側で待っているだ。
サクヤ:<ハイドインシャドウ>で隠れならが、セキドウの泊まっている部屋の扉の前で、部屋の中に向かって殺気を放ってみる。
GM:「……こんな夜半に客人とは……できれば明日にしてもらえぬかな?」――部屋の中からはお爺さんの声がします。
サクヤ:一発でバレた!?――「ええ、明日の戦いの前に挨拶に来ただけ」
GM:「ふん……主もなかなかやるようじゃが、お前ごときにワシは負けるわけにはいかんでな……長年のライバルたるハッキンとの勝負の前哨戦じゃからな」
ペンタゴン:ハッキン!? またあのエロ仙人か! 前回限りの一発ネタだと思ってたのに(笑)
サクヤ:あの仙人なら、今頃山でゆっくり温泉でも覗いているのじゃないか。
GM:バタンッ! と扉が開いて赤いリザードマンのお爺さんが――「なんじゃと!? ハッキンの奴は出場せんのか!」
サクヤ:<ハイドインシャドウ>を解いて――そう言えば、赤いリザードマンに会ったら『山で待っている』と伝えてくれと頼まれた――趣味の<言いくるめ>使って(コロコロ)……【心】の5レベル成功。
GM:(コロコロ)……「なんじゃと!? それは本当か! うぉのれハッキン! 自らの優位な地形で勝負を決めるつもりか! 浅はかな猿知恵じゃ……返り討ちにしてくれる!」
サクヤ:山の場所を伝えます。
GM:セキドウは急いで荷物をまとめて宿屋から飛び出していきます。
サクヤ:手帳に書いた優勝候補の1人に斜線を引く。



第5幕 セクシーウェイトレスにご注意!

 次に3人はとある酒場へとやって来る。その酒場ではなにやら忍者ルックの男“達”が酒盛りをしていた。

GM:エッジは夜中になっても酒を盛大に飲んでいるので、居場所は数件探せば見つけられます。
ペンタゴン:酒場か……余裕だな。
ギン:やっぱり実力がある奴は違うだでよ。
サクヤ:で、エッジは?
GM:酒場を覗くと、5人のエッジがお酒を飲んでいます。
3人:『………………』
ペンタゴン:おい、目を擦ってもう一度良く見るぞ。なんだって?
GM:酒場を覗くと、5人のエッジがお酒を飲んでいます。
ペンタゴン:ちょっと待て! どういう事だ!?
サクヤ:!?……<ハイドインシャドウ>を使って隠れていたのか。
ギン:五つ子ちゃんだったのでーす! だでよ!(一同爆笑)
ペンタゴン:この大会は本当になんでもアリだな……さて、冒険者に毒は効かないしどうしたものかな。
ギン:オラはそろそろ戦いてーだよ!
ペンタゴン:そうだな……それしかないか。
サクヤ:ではせめて1人ずつ誘い出そう。酒場で働いている給仕の女性を呼び出して、気絶させたら服を奪う。
GM:変装するなら【技】で判定して下さい。
サクヤ:別にエッジに顔を見られているわけではないから、別段変装の必要は無いが……誘惑しやすい服装に軽く変更するって意味でもいい?
GM:まぁ……どっちでも良いです。
サクヤ:ではグリモアエフェクトを使います。(コロコロ)……10。
ペンタゴン:協力するぜ(コロコロ)……6だな。
ギン:オラもだでよ(コロコロ)……17(笑)
GM:エレナ達は?
エレナ団長:振りません。あえて振らない事を選びます。
ナー:わたしも振りませんよ〜。
GM:ではペンタゴンの6ですね。
サクヤ:4レベル成功だ。胸元をはだけさせてスカートにスリットを入れる。
ギン:さすが忍び! くノ一だでよ!
ペンタゴン:よし、俺とギンは店の裏で戦闘準備だな。作戦名『美人局』と(笑)
サクヤ:私はエッジを1人ずつ誘い出す。
GM:<誘惑>ですね。【心】でダイスロールして……いや、肉体的な魅力だからここは【体】かな?
サクヤ:では(コロコロ)……4レベル成功――もしかして…前回優勝のエッジさんかしら? ちょっと2人っきりでお話がしたいなぁ……駄目?
GM:エッジ達は「あ、いいなぁ」「今日は俺がエッジだからな、悪いなみんな」「明日は俺がエッジだからな」「いや俺が……」――と喧嘩しつつ(コロコロ)……誘惑に負けて1人付いていきます。
サクヤ:お店を出ましょう?――と路地裏へ。
ペンタゴン:ではキラーンと待ち構えていよう。
ギン:しっかし……なんか卑怯でねーか?
ペンタゴン:ふ……そう思うなら4人まで倒したら、残った1人と正々堂々決闘すればいいじゃないか?
ギン:それもそうだでよ!(笑)
GM:では1人目エッジが路地裏に来て――(コロコロ)……エッジのイニシアチブは23! 戦略ポイントは「待ち伏せに成功した」「罠にはめた」で+8、さらにエッジが「驚き、混乱している」ので合計12点どうぞ。
ギン:(コロコロ)……こっちのイニシアチブは27!
ペンタゴン:……24!――ギン、連続で畳み込むぞ!
ギン:おうっ! グリモアエフェクト――「『紋章閃≪エンブレムシュート・改≫』!!!」
ペンタゴン:いくぜ[コンビネーション]――……

 そして、ペンタゴンとサクヤとギンにタコ殴りにあうエッジご兄弟の1人。

GM:……駄目です。何もせずに落ちました。
サクヤ:その状態だと[戦闘不能]か……相手が動かないならトドメを刺す。[重傷状態]まで追い込む。判定した方がいいならするけど?
GM:いえ、抵抗しないので……腕を折られたりとか重傷になり気絶します。
サクヤ:これで5日間は動けまい。
ギン:こ、怖ぁ。
ペンタゴン:さぁて、残り4人だな。
サクヤ:……2人目からは「あなたを呼んでいる人が」とか「私の友達があなたを」とか言って誘い出します。
GM:このままでは全員誘惑されかねん! 気合いで打ち勝てエッジ5兄弟!(笑)(コロコロ)……――

 しかし、唯一抵抗した4人目以外は見事に引っかかり、数に勝るペンタゴン達に敗北を喫するエッジ兄弟。1人だけなら影分身も使えないだろうと、その夜の闇討ちは終了したのだった……。



第6幕 大会二日目

 朝方、宿屋の食堂にまず姿を見せたのはエレナとナーの2人だけだった。

GM:ペンタゴンとサクヤとギンは【体】の目標4レベルでダイスロールをして下さい。失敗すると寝坊です。
3人:『(コロコロ)……失敗』
ペンタゴン:【体】には自身があったんだが……。
サクヤ:……私のキャラじゃないが……諦めるか。
ギン:思いっきり寝てるだでよ(笑)
GM:では朝食のテーブルには2人しか付いていません。
ナー:今のうちに注文しちゃいます!――すみませーん! メニューを2周お願いします〜♪
GM:「2週ですか!? そんなに多くは……」
ナー:じゃあメニューの1周を2人前お願いです〜♪
GM:「あ、1周なら……って、変わらないです!!」(一同爆笑)
ナー:とりあえずお願いします〜♪
エレナ団長:ねぇナーシサス、朝からそんなに食べちゃって良いの?
ナー:食べれる時に食べないと、食べれなくなった時に辛い思いをするのです。だからペンちゃんが起きてくる前に食べれるだけ食べるのですよ〜♪
エレナ団長:私は普通で良いかなぁ。
ナー:いっぱい食べないと大きくなれないですよ〜?(笑)
エレナ団長:む。
ナー:昨日エッちゃんが戦っていた人は、大きかったです〜♪
エレナ団長:う、うう〜。
GM:「えっと……とりあえず1周を食べられてから、それでも大丈夫なら2周目をお作りするって事でどうでしょうか?」
エレナ団長:メニュー5周お願いします!(一同爆笑)
GM:「えええ!?」
エレナ団長:どんどん持って来て下さい!

――そして……

ペンタゴン:っと……何があったんだ?
エレナ団長:朝食のテーブルに突っ伏しています。撃沈しました……もう食べられない……。
ナー:テーブルの上には空になったお皿が山積みですよ〜(笑)
ギン:なんだぁ? 団長もナッちゃんも先に食べちゃっただでよ?
ペンタゴン:しかも全部空皿って……5周も食べたのか?
エレナ団長:14皿が限界でした……。
ナー:エッちゃんは良く頑張りました〜♪
ペンタゴン:14皿って……? おい! じゃあ残り4周といくつかは全部お前か!!(笑)
ナー:久しぶりにお腹いっぱいですぅ♪
GM:ペンタゴンの肩をトントンッとウェイトレスが叩いて――「……になります」――と[裕福度]を1点減らして下さい。
ペンタゴン:俺か!? やっぱ俺なのか! ってか何で俺なんだ!!(笑)(←と言いつつちゃんと減らしている)
ギン:ところで今日は団体戦だで、チームメンバーがこんなで大丈夫だでよ?
GM:登録人数より少人数で戦いに参加する場合は問題ありません。登録時より増えていると問題ですが。
ナー:今日の団体戦は任せますぅ、わたしもエッちゃんもお腹いっぱいで動けないですし〜(笑)
ペンタゴン:え、そうなの?
GM:データ的にはバットステータス扱いなので、すぐに回復して良いですよ?
ナー:いいえぇ、お腹いっぱいですから(笑)――プレイヤー的には試合に出ると八百長の話を振られそうなので、ここは大人しくしておく方が面白いかなぁ……と(笑)
GM:まぁ、考えがあるなら何も言いません。
サクヤ:……予選ごとき、3人でも負けはしないが……。
エレナ団長:じゃあ――ごめん、ペンタゴン、サクヤ、ギンジロウ……絶対に勝ってね(笑)
ペンタゴン:(エレナが俺に期待している!? 絶対に……絶対に負けられないぜ!!)――と燃えてる俺!
ギン:任せるだでよ!
サクヤ:……予選は問題無いでしょう……ですが姫、ナーシサスの個人戦は不戦勝になりますが?
ナー:諦めます〜団体戦で優勝できれば問題無いですし〜。
サクヤ:本人がそう言うなら。
ペンタゴン:よし、じゃあ団長もナーも部屋でゆっくりしてろ(笑) 予選は俺達だけで勝ってくるから!
ギン:期待して待ってるだでよ!
サクヤ:では……行って参ります。
ナー:頑張って下さいね〜♪
エレナ団長:無理しちゃ駄目だからね〜!



第7幕 忍び寄る影

 闘技場では、まず個人戦の第一回戦が行われていた。サクヤは1人選手控え室へと向かい、ペンタゴンとギンは観客席へと移動する。

GM:さて、個人戦第一回戦ですが(コロコロ)……まずエッジは対戦相手が弱かったのか、影分身の術を使わずに勝利します。
ギン:確かに……個人でもオラ達と同レベルの強さは持っているだで。
ペンタゴン:そうだ、ドラゴって本当に不戦勝か確認しておきたいんだが……。
GM:ドラゴは登録が抹消されています。皆は口々に――「なんであのモンスター出てこないんだ?」――と。
ペンタゴン:みんな知ってんじゃねーか(笑)
GM:そして順番はサクヤです。では[幸運度]チェックをして下さい。
サクヤ:(コロコロ)……成功。
GM:成功しましたか……そうなると、対戦相手のセキドウはコールされますが、登場せず……――「サクヤ選手、一回戦も不戦勝です!」
サクヤ:またか。
GM:では審判が――「個人戦の準決勝は明日行われます」――と、そういえばトーナメント表を見せていませんでしたね。どうぞ――(とGMは表を見せる)
ペンタゴン:参加者少なっ!(笑)
ギン:次で準決勝って言ってただで(笑)


サクヤ   ―
         ―
エッジ   ―
          ―優勝
ザツギョ  ―
         ―
ステイシー ―





 一方、宿屋でゆっくり休んでいるエレナとナーの2人だったが……。
 所詮は食べ過ぎ、冒険者ならば少し眠れば回復するもの……つまりは、2人して暇になっていた。

エレナ団長:お腹いっぱいだけど暇だし……どこか散歩してこようかな。
サクヤ:ドンッ! と部屋の扉の内側に『寝てて下さい』と張り紙が張っています(一同笑)
エレナ団長:私の行動が読まれてる!? じゃあ諦めて寝ていよう(笑)
ナー:わたしは寝てたら治った〜お腹好いた〜♪
サクヤ:『食べないで下さい』――と張り紙。
ナー:ビリビリッっと……無視です〜♪
ペンタゴン:おおい!!(笑)
GM:ではここで、2人は【心】で気配に気がつくかのダイスロールをして下さい。
2人:『(コロコロ)……失敗です』
GM:(コロコロ)……ナーの首筋に鋼糸が巻きつこうとします。黒装束の男がいつの間にか立っています! 奇襲扱いで戦闘に入りますので戦略ポイントはこちらが+4点です。

◇イニシアチブ◇
[1]ナー(28)
[2]黒装束(25)
[3]エレナ団長(21)


ナー:寝込み襲ってくるなんて酷いです!
GM:いや、寝てなかったじゃん。
ナー:無視です〜♪(コロコロ)……1レベル成功の【技】攻撃! ブレードウィップが唸ります!
GM:(コロコロ)……2レベルで回避。
ナー:うう…お腹が減って力が出ないよ〜(笑)
GM:ではこちらの攻撃、シャキンッ!と腕から刃を出し(コロコロ)……4レベル成功。20点ダメージ。
ナー:(コロコロ)……2レベルだから無理です。い、痛い。
エレナ団長:ナー!!――【心】の(コロコロ)……4レベル成功! 18点ダメージ!
GM:ドアまでぶっ飛びます。そのまま黒装束は<ハイドインシャドウ>――「……今回は退こう、次は無い……」――と消え去ります。
ナー:あああ! 逃げられたですぅ!
GM:では2人は【技】の目標レベル2で振って下さい。
エレナ団長:(コロコロ)……私成功!
GM:そこには黒く長い髪が落ちています。
エレナ団長:この髪はもしかして……――



第8幕 過去の追跡者

 コロシアムでは団体戦の準備が始まっていた。今日行われるのは予選である。ペンタゴン達3人は、選手控え室にて順番が来るのを待っていた。

GM:では団体戦の選手控え室です。
ペンタゴン:俺は宿屋に帰りたい! 団長が危ないじゃないか!
GM:駄目です。宿屋の情報をペンタゴンは知らないんですから無茶言わないで下さい。
ギン:団長からペンタゴンへの<感情>が5以上になれば解るだでよ(笑)
ペンタゴン:そうだなぁ……知らないしな……今は目の前の団体戦に集中しよう。
サクヤ:エッジはいるのか?
GM:います。とっても強気な態度です。
ペンタゴン:強がりだな(笑)
GM:さて、ここで3人とも【心】の目標レベル4で殺気感知して下さい。
ペンタゴン:(コロコロ)……2レベル成功。
ギン:……オラも2だでよ。
サクヤ:私は成功した。
GM:では控え室の出入り口から“サクヤに対して”殺気が向けられています。
サクヤ:振り向く。
GM:男がスッと通りに消えます。その姿にサクヤは見覚えがあります。
サクヤ:見覚え?………………まさか、私のいた里の者か?
GM:人相は解りませんが、かつてサクヤが所属していた忍軍が一般人を装う時によく使っていた服装でした。
サクヤ:追う。誘いかもしれないが……ここで見失うわけにはいかない。
GM:わかりました。ではサクヤがいなくなってすぐ――「それでは団体戦予選、第3戦…旅団【エンドレスピース】対、旅団【クォータースタッフ】! 入場して下さい!」
ペンタゴン:よっしゃ! 団長に勝利っていう土産を持って帰るぞ!
ギン:おう……って、ペンタゴン?
ペンタゴン:ん?
ギン:サクヤがいないだよ?
サクヤ:『任せた』――と置手紙。
ペンタゴン:なんだってーーー!?(笑)




 コロシアムの観客席へと通じる通路、その男が向かった方向はそちらで間違いは無かった。
 サクヤは冷静なまま男を追う。通路が終わり観客席へと出る、ここからだとコロシアムが一望できた。

GM:男は観客席の方へ向かいましたね。
サクヤ:追う。観客席に出たらその出入り口に片手を付いて探す。パッと見ていなかったら通路に引き返す。
GM:では観客席を見回した所で――「サクヤ・コノハ……か。生きていたとはな」――サクヤの真後ろから殺気と共に声がかけられます。
サクヤ:振り返りはしない。そのままコロシアムを見ながら――里の追手か……抜け忍の私を始末しに来たのか。
GM:「死者に対して裏切りの報復はされない。今回は別件だ」
サクヤ:………………。
GM:「今、とある仕事を請け負っている。その為には優勝候補が邪魔なんでな」
サクヤ:今回の優勝者は――
GM:「知っているとも、だからこそお前に行き着いた……そして、そいつ等を始末したお前等が――
サクヤ:今度は優勝候補……というわけか。
GM:「察しが良いな。無駄な戦いで被害を出すのは馬鹿のする事だ……サクヤ、この大会を辞退しろ」
サクヤ:……私は……――
GM:「……?」
サクヤ:私は……お前など知らぬ。知りもしない相手の言うことを鵜呑みにする程、私は馬鹿では無い。
GM:「そうか……警告はしたぞ。次は無い」
サクヤ:………………
GM:「もっとも……貴様が生きていると解ったのだ。抜け忍の末路は知っていよう? なれば一時の夢、仲間達と有限の時間を過ごすのだな……」――殺気とともに気配も消えます。
サクヤ:GM、今の男の強さはどれくらいか解るか?
GM:モンスターの基準で考えると[勝てない]レベルの敵ですね。
サクヤ:(動けなかった……)――奥歯を噛んで――(今の私では……勝てない)――出入り口に付いていた片手に力が込められる。



第9幕 闇討ちは……当たり前?

 たった2人で団体戦の予選に出場したペンタゴンとギンだったが、相手が4人とはいえ駆け出しだった為、なんとか勝つことができた。

ギン:ちぃーっと無茶があっただでよ。
ペンタゴン:≪砂礫陣≫活性化しておいて良かった……範囲攻撃なかったら負けてたかもしれん。
GM:では2人が控え室に凱旋してくると――
サクヤ:私がいる。
ギン:サクヤ! おめ、今まで何してただでよ!
ペンタゴン:もう予選終ったぜ?
サクヤ:すまない。
ペンタゴン:とりあえず勝ったからいいけどな。
サクヤ:そうか……。
ギン:ま、オラとペンタゴンにかかりゃあ、あん程度敵じゃねーだで(笑)
サクヤ:そうか……そうだな。
ペンタゴン:サクヤ?――といつもとちょっと違う雰囲気に気が付くけど、俺は何も言わない。
ギン:オラはそんな感じになる2人を理解しつつ、いつもと変わらないオラのまま――さ、そろそろ団体戦のトーナメントが発表されるんでねーか? 見に行くだでよ!
GM:では[幸運度]チェックを3人のうち誰かが振って下さい。
ペンタゴン:サクヤかな?
ギン:んだ、オラとペンタゴンはグリモアエフェクト使ってるから、成功する確率が低いだでよ。
サクヤ:(コロコロ)……15で失敗。
2人:『………………』
GM:ではトーナメント表を発表します。


エンドレスピース―
            ―
エッジ       ―
              ――
オーケストラ   ―
            ―
ザコーズ     ―

                  ――優勝

アイボリー    ―
            ―
月影       ―
              ――
オーランド    ―
            ―
ゴージャス    ―


ペンタゴン:エッジはともかく……2回戦の【オーケストラ】ってのは≪リングスラッシャー≫のステイシーの旅団だっけ?
GM:そうです。
サクヤ:GM、個人戦と団体戦、明日はどちらの戦いが先に行われる?
GM:個人です。
サクヤ:そうか……では個人戦で私がエッジを倒せば、姫に被害はいかないな。
ペンタゴン:確かに。不戦勝になるな。
サクヤ:そうなると……とりあえず自分達より依頼人のオーランドか。今日の夜はゴージャスを闇討ちしよう。
エレナ団長:またサクヤが裏の顔を……。
ペンタゴン:でもゴージャスって確か、アイテムで強化をしている奴らだろ?
サクヤ:だから、宿屋で寛いでいる今が狙い目。問題無い、策はある。
ペンタゴン:すでに作戦考え済みかよ。
サクヤ:普通だろう?




 ペンタゴンとギンの2人は、旅団【ゴージャス】の泊まる高級宿屋へと来ていた。

GM:街で一番の高級宿屋、その1階のバーで【ゴージャス】達4人が飲んでいます。めちゃくちゃ煌びやかな冒険者達なので一発で解ります。
ペンタゴン:なぁ、ちょっと良いかな? もしかして……噂の【ゴージャス】さん達?
GM:「ああ、その通りだが……キミは?」
ペンタゴン:ああ、やっぱりだ! 実は予選であなた達の戦いを見たんですよ!
ギン:おめ達、強ぇーな! 一度直接会ってみてーと思ってただでよ!
GM:「いや、まぁ、それほどの事はあるけどね」
ペンタゴン:俺達も団体戦に出場するんですが、どうしたらあなた達のように華麗に戦えるかと思いまして。
GM:「はっはっはっ、華麗かい? そうかそうか!」
サクヤ:では≪ハイドインシャドウ≫でゴージャス達が泊まっている部屋に忍び込む。
ペンタゴン:ヨイショを続けるぞ。
GM:では1階でゴージャスがペンタゴンとギンに接待されている間に、サクヤの入った部屋の方をやりましょう。サクヤは【技】で≪目利き≫どうぞ。
サクヤ:グリモアエフェクト(コロコロ)……ペンタゴンの1でクリティカル。
ペンタゴン:ナイスだ!(笑)
サクヤ:そしてスイマセン姫、今ので姫より先にペンタゴンの<感情>が以心伝心です。
ギン:5に行っただでよ!?
ペンタゴン:そうなのか……サクヤ→ペンタゴン→エレナと繋がるのか(笑)
GM:えっと……話を戻します。サクヤは部屋の中に「これだろう」という武具をいくつか見つけます。
サクヤ:鞘と鞘の間に接着剤、鎧の内側に針、剣の目釘を緩めたり、持つところに油など――で終って部屋から消える。そして――ペンタゴン、任務終了。
ペンタゴン:以心伝心!(笑)――行くぞギン。
ギン:ゴージャスに言おう――っだら、決勝で会うだでよ!



第10幕 それぞれの思惑

 団体戦の予選に行ったまま夕方になっても帰ってこない3人。エレナとナーは黒装束の襲撃依頼、ピリピリとしながら宿屋で待機していた。

エレナ団長:中々帰ってこないからイライラしてます。
ペンタゴン:予選の後、そのままゴージャスのところに行ったしなぁ。
ナー:遅いですぅ〜。
GM:と、部屋をノックしてオーランドがやってきます――「あれ? お二人だけですか?」
エレナ団長:ちょ、ちょっと体調を崩してしまって……えっと、何か御用でしょうか?
GM:「……あ、いえいえ、何でもありません」――と帰っていきます。
ナー:ヒョイっとオーランドさんの髪の毛を抜きたいです。
GM:【技】の2レベルで。
ナー:(コロコロ)……余裕で4レベル成功ですぅ♪――プチッ!
GM:オーランドは後ろ頭を触りながら、そのまま帰っていきました。
エレナ団長:ナーシサス……。
ナー:比べてみますね。
GM:長さはだいたい同じ、色も黒です。
ナー:一緒ですね〜。
エレナ団長:オーランドさんと襲撃者の身長ってどうだったの?
GM:よく考えると同じぐらいでしたね。
エレナ団長&ナー:『………………』




 一方、旅団【ゴージャス】に仕込みを行った3人は、そのまま次なるターゲットを倒す為に、とある路地裏で待ち伏せしていた……。

GM:今度は待ち伏せですか……ありとあらゆる卑怯な手を使いますね。
エレナ団長:(←まったくだとばかりに頷いている)
サクヤ:我が姫の為、泥は私がかぶる。
ペンタゴン:それに今回はギンが一騎打ちを挑むんだ、今までより酷くは無い(笑)
ギン:まだかまだか、とエッジが通りかかるのを待っているだ。
GM:では暫くしてエッジが1人でやって来ます。
ギン:エーーーッジ!!!――路地裏から出てくる。
ペンタゴン:俺とサクヤは路地裏で待機。
GM:エッジは突然現れたギンに――「だ、誰だ!?」
ギン:オラの名前はギンジロウ・サムライ! 昨日の予選でおめに負けた男だでよ!
GM:「ギンジロウ?……ああ、そういえば居たな。また痛い目に合いたいのか?」
ギン:今度はそうはいかないだでよ、手合わせ願う!
GM:「ふ……良いだろう。だが、後悔するな!」――剣を抜く。
ギン:後悔するのは……そっちだでよ!――木刀を構える。
GM:戦略ポイントは「待ち伏せに成功した」で4ポイントあげます。

◇イニシアチブ◇
[1]エッジ(32)
[2]ギン(25)


GM:まずはエッジからですね。冷静さを取り戻して複雑な印を組むと――「行くぞ! ≪影分身の術≫!!」
ペンタゴン:なっ! 復活しているのか!?――路地裏から隠れて見ながら(笑)
サクヤ:同じく隠れながら――いや、5日間は動けないはず……。
ペンタゴン:じゃあどうして……。
GM:と、しら〜〜と風が吹きぬけ――「しまった! いつもの癖で……今日は俺1人か!! 」
ペンタゴン:癖かよ! 紛らわしい事すんな! めちゃくちゃ動揺してんじゃねーか!(一同爆笑)
サクヤ:と、ツッコむペンタゴンの鳩尾に一発。付近に隠れている私達がバレると1対1にならないだろう。
ペンタゴン:うぐ……(笑)
GM:エッジは冷や汗を垂らしつつも平静さを装います。
ギン:……そろそろいいだでよ?
GM:「ふっ……お前には見えないのか? 俺の新技≪弱者には見えない影分身の術≫だ! さぁ逃げるなら今のうちだぞ」
ペンタゴン:べ、ベタベタだ……。
サクヤ:愚かな。
ギン:オラ……弱いから見えねぇ……こうなったら、見えるおめだけでも!!
GM:「え、いや、ちょ、ちょっと待っ――
ギン:グリモアエフェクト! 【心】攻撃(コロコロ)……――
ペンタゴン:(コロコロ)……4!
サクヤ:……駄目だ、14。
エレナ団長:私は振りません。
ナー:私は振ってあげようかなぁ(コロコロ)……4!
ギン:じゃあペンタゴンとナッちゃんが4で同値だから8レベル成功だでよ!

――2ターン目

GM:「ふ…その程度は分身すら倒せんぞ……」――と≪飛燕刃・改≫(コロコロ)……4レベル成功の20点!
ギン:[カウンター]で……ここがグリモアエフェクトの使いどころだでよ! グリモア2回目(コロコロ)……――自分の出目を取って相打ち!
GM:「ぐはぁっ!!」
ギン:ちぃっ! 当たったのはやっぱ1人だけだでよ! 見えない分身がいると思うと集中できねーだ!――キャロキョロしながら行動終了(笑)

――3ターン目

GM:では再びこちらですね。≪飛燕刃・改≫(コロコロ)……しまった! 1レベル成功!?
ギン:そんまま[カウンター]!(コロコロ)……なっ! オラまで1レベル成功(笑) 相打ちで12点ダメージ!
GM:こっちは17点ですね。
ギン:ズザザーッ!――と一端距離を離して口元を腕で拭う――へへっ…意外と良い勝負だでよ。
GM:「負け惜しみを……降参するなら今のうちだ」
ギン:こっちから攻撃はしない。すぅ〜っと深呼吸して――降参? 笑わせるでねーそれはこっちの台詞だでよ……エッジ、本気で来い。

――4ターン目

GM:「ならば……完膚無きまでに叩きのめしてくれる!」――≪飛燕刃・改≫(コロコロ)……駄目だ、2レベル成功。
ギン:[カウンター]で(コロコロ)……4レベル成功! 木刀が白刃となり一閃!
GM:そのダメージで倒れます――「影分身の術さえ使えていれば……なぜ、この俺が……」
ギン:エッジ、オラは手加減してくれなんて一言も言ってねぇ。技に頼って自身を鍛えなかったおめの負けだ。
GM:「なん……だと……」
ギン:最後、去り際に――その証拠に、オラは一度もアビリティを使っちゃいねーだでよ。
GM:「く……そ……」――ガクッと落ちます。



第11幕 襲撃者オーランド!!

 その後、倒れたエッジに対してトドメを刺すサクヤ。これで最後のエッジも[重傷]となり、大会参加は不可能になる。

GM:と、ここで3人は【心】でダイスロールして下さい。
ペンタゴン:このタイミングでのダイスロールは嫌な予感がするな……グリモアエフェクト!(コロコロ)……――
ナー:わたしが2で一番低いですぅ♪
ペンタゴン:じゃあナーのを使って……あ、ナーへは初か。感情を取ろう――<ナーへの興味>を取得、【心】は2だから8レベル成功。
ギン:(コロコロ)……オラは2レベル成功。
サクヤ:私は1レベル。
GM:2レベル成功の人は気が付きます、男が路地裏からこちらを監視している視線に。
ギン:ペンタゴン!
ペンタゴン:ギン!――そして走る!
サクヤ:私はトドメを刺している事にしよう。走らない。
GM:角を曲がると男の姿はありません。
ペンタゴン:<追跡>のダイスロールするか!?
ギン:上を見る!
GM:OK! 黒装束が上から降ってきます!
ペンタゴン:なにーーー!?
ギン:ペンタゴン、上だでよ!!
GM:2人は【技】で回避して下さい。目標は2レベル。ギンは【ストライダーの反応力】で+1して良いです。
ペンタゴン:(コロコロ)……2レベル成功!
ギン:3レベル成功だでよ!
GM:2人が横っ飛びに避けると、首のあった空間を光る鋼糸が輪をかくようにスカッと外れます。
ギン:何者だで!!
ペンタゴン:不意打ちとは卑怯な!!!
GM:お前が言うな!!!(一同爆笑)
ペンタゴン:うははははははっ(←自分で言って笑っている)
ギン:ひ、卑怯な!(笑)
GM:「……忍びらしい戦い方だ。サクヤの入れ知恵か?」
ギン:オラはサムライだ!
ペンタゴン:いや、紋章術士だろうが!
ギン:それは仮の姿だでよ!
ペンタゴン:………………で、黒装束のお前は何者だ? 名を名乗れ。
GM:「それは言えんな……」
ギン:じゃあ氏名でいいだでよ。
ペンタゴン:アホ、両方同じじゃねー――
GM:「我が名はオーランド」
ペンタゴン:って言うのかよ!!(笑) ……はぁ!? オーランドだと!?
ギン:なんだでよ!?
ペンタゴン:どういうことだ。どうしてお前が俺達を襲う!
GM:「邪魔になった……それだけだ」
ペンタゴン:じゃ、じゃあ……依頼の報酬は無くなるのか!!
GM:「………………」
ペンタゴン:何とか言え! お前の国に白い別荘を建ててくれる約束は!
ギン:オラのハーレムを作ってくれる約束はどうなるだでよ!
GM:「いや、そんな約束知らん」
ペンタゴン:おのれ……普通に返しやがって……赤貧のくせに!(笑)
ギン:パンツ履いてないくせに!(笑)
GM:「パンツは履いている」
サクヤ:そこは無視しろよ!(一同大爆笑)
GM:「パンツを履いて無い国など無い」
ペンタゴン:むぅ、渋い声で真面目に返されると返答に困るな(笑)
サクヤ:ではトドメを刺し終わって、こちらへやってこよう――やはりお前か。
GM:「ふ……お頭に抜け忍のお前の事は伝えておいた。急いでこの街を離れるのだな」
ギン:抜け忍?
サクヤ:………………。
GM:「忘れるなよサクヤ……お前はもう、決して逃げ切れるものでは無いのだ……」――黒装束は消えて行きます。
ギン:どういう事だで……と、サクヤに聞きたいのが本音だども……オラは何も言わねぇだ。
ペンタゴン:俺は付き合い長い分、それなりに知ってそうだから無言かな。
サクヤ:すまん――と呟こう。
ギン:人にはそれぞれ過去があるもんだ……それが人生ってもんだでよ。
ペンタゴン:今更気にするな……それよりオーランドだ。
サクヤ:ああ、私はこれからオーランド国について調べてくる。ペンタゴン達は姫を頼む。
ペンタゴン:任せろ。
ギン:宿屋へ戻るだでよ!

――その後、サクヤが調べたオーランド国の情報――
  ◆レアメタルが出土する国であるが、オーランド国自体にその需要は無い。
  ◆本当に貧乏な国。
  ◆小国なのでレアメタルを安く買い叩かれている。
  ◆付近の国から武力などで圧力を受けているらしい。

サクヤ:オーランド国は実在しており、かつ白に限りなく近い……そんな所か。




 ペンタゴンとギンが宿屋に戻ると、暗い顔をしているエレナとナーがいた。

ナー:2人して暗い感じで部屋にいます。
ギン:どうしたんだでよ?
エレナ団長:実は――

 謎の襲撃者がオーランドなんじゃないかと疑っているエレナ達、その証拠の髪の毛も……

エレナ団長:――というわけなの。オーランドさんって悪い人なのかなって。
ギン:ペンタゴンと顔を見合わせるだでよ。
エレナ団長:どうしたの?
ペンタゴン:あ、ああ、実はこっちも――と鋼糸で襲われた話をする――しかし、これだけ証拠が揃うんじゃ、やっぱオーランドは黒なのか?
ギン:だども……話がうまく行き過ぎている気がするだでよ。
ペンタゴン:それも……そうか。まぁ、奴等が黒なら決勝まで残るだろう。その時、決着をつけても良いさ。



第12幕 4強出揃う

 次の日、朝になってサクヤも部屋へ戻り皆に調べた事を報告する。オーランド国に対して全員頭の上にますます疑問符を浮かべる。奴等は、黒なのか白なのか……。

ナー:それはそれとして、今日は団体戦一回戦ですからぁ、気持ちの切り替えも大事ですよ〜♪
エレナ団長:た、確かに。オーランドさんの事も気になるけど、今は目の前の一回戦を勝ち上がることに集中しないとね――と言って、コロシアムに向かいます。
GM:では到着してまず最初に呼ばれるのはサクヤです。
ペンタゴン:団体戦の前に、サクヤの個人戦準決勝があるからか(笑)
エレナ団長:そっか……応援するねサクヤ♪
サクヤ:いえ、それには及びません。姫の手を煩わせるなど――

――サクヤVSエッジ……エッジが来なくてサクヤの不戦勝。

エレナ団長:そ、そうか……不戦勝なんだ……。
サクヤ:何事もなかったかのように戻る。
GM:そろそろ不戦【たたかわずの】サクヤとか言われ始めます。
ナー:もう一方の試合はどうでした〜?
GM:普通に≪リングスラッシャー≫のステイシーが勝ち上がりました。
ペンタゴン:順当という感じか。
ギン:これで個人戦決勝はサクヤ対ステイシーだでよ。
サクヤ:ふ……望むところだ。
エレナ団長:でも、こんな感じで観客は怒らないの? あんまり白熱してない気が(笑)
GM:観客は――「良くあることだ」「また今年もか」と納得しています。
ペンタゴン:良くある事なのか(笑)
GM:そうして午後、団体戦の第一回戦が始まるのですが……エンドレスピースの対戦相手は来ません。
ギン:ああ、エッジが相手か(笑)
エレナ団長:私達……勝っちゃった?
ナー:何もしてないですぅ〜(笑)
ペンタゴン:俺らは団体戦で最初の試合だったよな? 団体戦のほかの出場者を見ておこう。
GM:それは構わないです。観客席から見れますし……第二試合は【オーケストラ】対【ザコーズ】ですね。1ターンで【オーケストラ】が勝利します。
サクヤ:戦い方は?
GM:【オーケストラ】の団長ステイシーが突っ込んで、残りの団員が全力で≪眠りの歌≫を歌って支援です。
ナー:うまいコンビネーションですねぇ。
ペンタゴン:歌か……嫌な相手だな。
GM:そんなこんなでオーケストラ終了。
エレナ団長:次は……【アイボリー】対【月影】?
GM:一瞬で【月影】の勝ちです。
ペンタゴン:【月影】か……なんかブラックホース的に強いのかな?
GM:続いて【オーランド】対【ゴージャス】ですが、この試合で【ゴージャス】達は不思議な技を沢山使いました。
エレナ団長:不思議な技?
GM:振り上げた瞬間剣がすっ飛ぶ。鎧が動かず……仁王立ちしたまま戦闘不能、鞘に納まったままの剣で戦う武人も……。一方、オーランドは4人の重騎士がオーランドを守るような形で、なんとかゴージャス達に勝てました。
エレナ団長:あんまりオーランドさんの実力が解らない試合だったかも……。




GM:そして団体戦4強が決まりました。そしてなんとか勝ったオーランドがやってきます――「いやぁ、なんとか勝てましたよ!」
エレナ団長:来るな!
GM:「へ?」
エレナ団長:好意的に近寄ってきたのも、部屋で私達を襲うための下調べだったのでしょう!
GM:「えっと……何の事でしょうか?」
ナー:わたしもエッちゃんもあなたに襲われたです〜。
ペンタゴン:俺とギンもな。
GM:「あ、っと……なんの事だかさっぱりなのですが……そんな事していませんよ」
エレナ団長:え、そうなの?
ギン:おめの国には忍びの集団でもいるだでよ?
GM:「そんなの雇うお金があったら、国民にパンツ履かせますよ?」(一同爆笑)
ペンタゴン:くだらん名言残してんじゃねー(笑)
サクヤ:……迷言だ。
GM:今の目の前にいるオーランドからは、まったくプレッシャーは感じません。弱そうです。
ナー:どういう事ですか〜?
ペンタゴン:まぁいい、決勝まで残れよ。
GM:「は、はぁ……宜しくお願いします」




 オーランドの疑惑を残したまま、宿屋への帰路に着く【エンドレスピース】旅団。

サクヤ:そういえば……【月影】という旅団はどんな戦い方だった?
GM:忍び集団です。
ペンタゴン:忍びかよ! じゃあ黒装束一味のチームなんじゃないか?
ギン:オラは最初っから怪しいと思ってただ。
エレナ団長:え、じゃあ【月影】が私達を襲撃した人達?
サクヤ:推測でものを言うのは……ただ、関係が無いとは言い切れません。
ペンタゴン:だな……団長とナーは宿屋に戻っていてくれ、俺とサクヤとギンで月影の情報を調べてくる。
ナー:え〜〜またお留守番ですかぁ? また襲撃されそうですぅ(笑)
ギン:身も蓋も無いだでよ(笑)
サクヤ:姫、【月影】は対戦チームです。不正と取られても困るので団長である姫は動かない方が……。
エレナ団長:そう言われるとそうかも……わかった、気をつけて。
ギン:ナッちゃんは団長と待っているだでよ。
ペンタゴン:そうだな……いざとなったら、ギンはハチを呼べるし、サクヤは ≪ハイドインシャドウ≫がある。今日は俺も≪砂礫陣≫を活性化しているから、逃げるときには範囲に[目くらまし]ができるし――おお、なんかデータ的にもこの3人で良いのか(笑)
ナー:わかりました〜お留守番しています〜……でも何かわたしにもできる事があったら言って下さいね〜。
ギン:っだらぁ……祈っててくれ(笑)
サクヤ:頷こう。
エレナ団長:ペンタゴンは?
ペンタゴン:そうだな……食べ過ぎないでいてくれれば。
ナー:………………。
エレナ団長:ご、ごめんなさい(笑)



第13幕 月影の謀略

 【月影】のいる酒場へとやってくる3人、一番奥のテーブルでは試合に出ていた5人が座っていた。

GM:――と試合に出ていた5人が座っています。
ペンタゴン:あんた達が【月影】だな。
GM:黒装束の男達がギロリと睨みます。
サクヤ:姫を……【エンドレスピース】のエレナ・ブルーアイスを襲ったのはお前達か。
GM:男達は一度視線を交し合うと、そのまま試すようにキミ達を見ます。
ギン:おめ達、正直に言ったらどうだでよ!!
GM:では1人が口を開きます――「オーランドの資産が目的の方がいてな……」
サクヤ:レアメタルか。
GM:「ご名答、その為には今のオーランド国を現状の状態で維持する必要がある。つまり、オーランドに死んでもらっても困るが、優勝してもらっても困る……というわけだ」
ペンタゴン:それで、どうして団長を襲った。
GM:「お前達は、優勝した場合にその賞金をオーランドに譲るつもりだろう? ならば、お前達に優勝してもらっては困るというわけだ」
ペンタゴン:なるほどな。
サクヤ:GM、この中に“あの男”はいるか?
GM:いません。あれほどの殺気を放てる男は、この中にはいません。
ギン:ずいぶんと正直に話すもんだで……っだら、もう言い逃れはできねーだでよ。
GM:「言い逃れ? その必要は無いさ……逃げられないのは、お前達の方だからな?」――ガタガタッ! と酒場で飲んでいた人達が手に武器を持って一斉に立ち上がります。
サクヤ:まさか、この酒場の人間全てが【月影】の構成員!?
ギン:こんな数を……。
ペンタゴン:おいおい……冗談じゃねーぜ。




 一方、宿屋に戻ったエレナとナーは、とりあえず1階の食堂で少し早めの夕飯を食べていた。

ナー:1階の食堂で食べてますぅ。
エレナ団長:食べ過ぎちゃ駄目だよ?
ナー:大丈夫ですよぉセーブしているし♪
GM:1階の食堂だと、吟遊詩人なんかが音楽を流しているのですが……それに混じって別の音がだんだんと……。
ナー:歌ですかぁ?
サクヤ:まずい、忍びに裏を……いや、私達の行動を読まれていたのか!? 各個撃破される!
ペンタゴン:団長逃げろ! 逃げろー! 逃げろー…!――と以心伝心(笑)
エレナ団長:まずいわナーシサス! 逃げないと!!
ナー:え? なんでですかぁ?
エレナ団長:わかんない!(一同爆笑)
ペンタゴン:団長〜!(笑)
エレナ団長:うん、なんかペンタゴンがそう言ってそう(笑)




◇イニシアチブ◇
[1]サクヤ(38)
[2]旅団【月影】×5(26)
[3]ギン(24)
[4]ペンタゴン(23)


ペンタゴン:なぁサクヤ、もしかして団長達も危ないんじゃねーか?
サクヤ:可能性は高いな。あいつがいないのも気になる。
ギン:どうすっだでよ!?
GM:最初はサクヤからです。
サクヤ:グリモアエフェクトで[逃走]を宣言! タイミングは<感情>で伝わるはず!
ペンタゴン:オッケーだ!
ギン:え? え、何だでよ?(笑)
サクヤ:(コロコロ)……――
ペンタゴン:俺が1だ!
サクヤ:姫の下へ一刻も早く! ペンタゴンの1で成功! 逃走した!
ペンタゴン:団長! 大通りの広場に来てくれ!――と念じながら逃走!!




◇イニシアチブ◇
[1]エレナ(31)
[2]ステイシー(28)
[3]ナー(15)


エレナ団長:私達も[逃走]する! グリモアエフェクト(コロコロ)……11。
ナー:10ですぅ(笑)
サクヤ:……14。
ギン:同じく14だでよ。
ペンタゴン:19……。
エレナ団長:まぁ10でも成功する。私って[豪運]だし(笑)
ナー:でもどこに逃げるですかぁ?
ペンタゴン:大通りの広場だー! 広場だー! だー!……――
エレナ団長:広場に! ペンタゴン達もそこにいる! なんとなく解るの!!




 そして、大通りの広場まで走っていくと、向こうから走ってくる仲間の姿が見えてくる。

GM:では大通りの広場の所で合流しました。
サクヤ:姫、大丈夫でしたか!
エレナ団長:うん……なんかペンタゴンの声が聞こえた気がして……。
ペンタゴン:(おお! ついに俺の想いが!!)――とかなんとか(笑)
ナー:それよりどうしたんですかぁ〜?
ギン:ああ、実はコレコレシカジカ……――
ペンタゴン:団長の方は何があったんだ!?
エレナ団長:それが……――……というわけなの。
ペンタゴン:じゃあ団長を襲ったのは【月影】の黒装束達じゃなくって、【オーケストラ】の奴等だったのか。
エレナ団長:卑怯な事をする人達だと思わなかったのに……。
サクヤ:どう言った繋がりなのか解らないが……全員で宿屋の方へ戻ろう。
GM:では宿屋の方に戻るのですね? そうすると思いっきり1階食堂のテーブルで、ステイシーが待っています。紅茶飲みながら。
ペンタゴン:余裕か!(笑)
エレナ団長:ステイシーさん、どうして私達を奇襲しようとするんです! あなたはそんな事をするような人じゃないって思ってたのに!
GM:「それはお互い様でしょう?」
エレナ団長:お互い様!? 私達はそんなマネはしません!
GM:ステイシーはペンタゴン達3人を見たり。
ペンタゴン:黙っているぞ。
サクヤ:姫に秘密で敵を排除するのは私とペンタゴンの日常だ。
ギン:そうだっただか(笑)
GM:「よくそんなセリフが吐けるものね」
ナー:信じてくれないのですかぁ?
GM:「ええ、信じられない」
エレナ団長:誤解です! 私達は――
ペンタゴン:手で制して――おいステイシー、悪いがどうしても信じられないってんなら、明日の準決勝を待たずに、ここで決着をつけてもいいんだぜ?
GM:「……ええ、いいわよ。あなた達がしたいって言うなら……でも、この歌に気がつかないようじゃ」――と、いつの間にか、眠りの歌が流れています!
ペンタゴン:意外と普通に卑怯な!(笑)
GM:(コロコロ)……1レベル成功。って、これは全員に避けられそうですね。食堂にいた一般人達がバタバタと眠り倒れます。
全員:『(コロコロ)……避けた』
GM:「ど、どうやら……あなた達に芸術は理解できないようね」

◇イニシアチブ◇
[1]サクヤ(31)
[2]ナー(25)
[3]ギン(24)
[4]ステイシー&オーケストラ旅団×3(17)
[5]エレナ(14)
[6]ペンタゴン(9)


GM:ポイントは五分五分で。敵前衛にステイシー、後衛にオーケストラのトルバドールが3人です。
エレナ団長:ペンタゴンやめて! こんな戦い無意味よ!
ペンタゴン:団長、あいつはすでに一般人を巻き込んで戦いを挑んで来ているんだ。ここで退くわけにはいかない。
サクヤ:そういう事です、姫――指揮者を潰す≪飛燕刃・奥義≫(コロコロ)……クリティカル。58点ダメージ。
GM:(コロコロ)……無理。かなり辛い。
ナー:わたしもステイシーに攻撃します〜グリモアエフェクト〜≪ミラージュアタック≫(コロコロ)……7!
ギン:(コロコロ)……15。
エレナ団長:私も15。
サクヤ:……9。
ペンタゴン:19……。
GM:(コロコロ)……[防御困難]なので無理です。
ナー:40点ダメージですぅ♪
ギン:さ、さすが中級アビリティ、半端無い威力だでよ。
ペンタゴン:武器もパワーアップしてるしな……。
GM:沈みました……――「そんな、≪リングスラッシャー≫さえ使えれば……」
ナー:ふっふ〜ん♪ 勘違いしちゃ駄目ですよ〜、≪リングスラッシャー≫ぐらいわたしでも使えるです〜♪
ペンタゴン:そうなのか!?
サクヤ:確かに……ナーシサスのCPなら可能か。
GM:残った楽器使い達は逃げていきます。
エレナ団長:みんなヒドイ! 誤解を解こうと思えば解けたのに!――≪癒しの水滴・奥義≫(コロコロ)……2レベル成功でステイシーに。
GM:では少したって街の役人達が駆けつけてきます。ステイシーの【オーケストラ】達に眠らされた人達の証言で、ステイシーが連れて行かれます。
エレナ団長:待って下さい! 彼女は何か誤解があって……。
GM:役人さん――「大会出場に細かいルールは無いが、あくまで冒険者以外に被害を出さないという制限があっての事だ」
エレナ団長:でも……。
GM:「別に死刑になるわけじゃない。数日間、反省してもらうだけだ。もっとも、大会は失格だけどな」――と、ステイシーは連れて行かれます。
エレナ団長:数日の反省なら……しょうがないか。でも、どうしてこんなことを……。
サクヤ:【月影】です。
エレナ団長:え?
サクヤ:私達が偵察に行った時、リーダー格の男はいませんでした。そいつが裏で【オーケストラ】に対して何か吹き込んだかと……。
ペンタゴン:確かに……――と話を合わせつつ、サクヤの狡猾さにさすがだと思っていよう(笑)
エレナ団長:【月影】か……負けられないね。絶対に。



第14幕 それぞれの決勝

 全ての陰謀を【月影】の暗躍……という事にして、ロック武闘大会<個人戦>決勝の朝が来る。
 決勝のカードは【エンドレスピース】サクヤ対【オーケストラ】ステイシー。

GM:サクヤは不戦勝で優勝します。
ペンタゴン:うぉおおおーーーいっ! いいのかそれで!!(一同爆笑)
ギン:賭けとけばよかっただでよ!
エレナ団長:ついてるなぁサクヤ(笑)
ナー:サッちゃんへの不信感とかで暴動起こったりしないのですかぁ〜?
GM:サクヤは[幸運度]チェックして下さい。
サクヤ:(コロコロ)……成功。
GM:ではステイシーが失格した理由を審判が述べ、サクヤへの誤解は解かれます。不信感が一変して逆にサクヤの強運に観客は惜しみない拍手で祝福してくれます。
サクヤ:手だけ上げて観客に答えよう。
ペンタゴン:………………なんだかなぁ(笑)
ギン:そして午後は団体戦の準決勝だでよ!
ナー:そして旅団【オーケストラ】が失格でわたし達の勝ちです〜♪
エレナ団長:あ、そうか!
GM:観客達は――「さすがサクヤがいる旅団だ!」――と明日の決勝に妙な期待を寄せていたりします(笑)
エレナ団長:う〜ん、自分達の強さを証明する為に出場したんだし……なんか複雑。
サクヤ:姫、そんな事より【オーランド】と【月影】の試合を観ましょう。
エレナ団長:そうだね……。
GM:【オーランド】vs【月影】の勝負はわずか1ターンで決まります。オーランドの周りを守る騎士達が黒装束達に瞬殺され、1人になったオーランドが降参。それを承諾する黒装束……という結果でした。
ペンタゴン:オーランド弱っ!(笑)
サクヤ:団体戦の決勝は明日?
GM:いえ、今日の夕方行われます。実力の【月影】か強運の【エンドレスピース】か……と街中の噂は持ちきりです。
ギン:『今度こそサクヤの実力が見える!』――とか言われているだでよ(笑)
ペンタゴン:【月影】の奴等は気になるけど、次勝てば優勝って聞くといやがおうにも燃えてくるな!
ナー:そうだ……決勝戦が夕方でまだ時間があるなら、オーランドさんと話しませんか〜?
エレナ団長:それもそうだね。【月影】が悪い人達なら、オーランドさんを疑ったりして悪い事しちゃったし謝りたい。すっきりした気持ちで決勝を戦いたいし。
サクヤ:では探して来ましょう。
GM:見つかりません。
サクヤ:見つからない?
ペンタゴン:オーランドのチームにいた騎士達に聞いてみるぞ。
GM:試合終了後、医術士の治療を受けて動けるようになると、そこにオーランドはいなかったとの事です。
ナー:どういう事でしょうか〜?
ペンタゴン:とりあえず決勝戦が始まるギリギリまで探してみるか。団長のためなら幾らでも動くぜ!




GM:では夕方、決勝戦の控え室です。結局オーランドは見つかりませんでした。
ペンタゴン:見つからなかったのか……どこ行ったんだアイツは?
ギン:ペンタゴンも駄目だっただか? オラの方も見つからなかっただでよ。
ナー:わたしもです〜。
エレナ団長:ごめん、私も見つけられなかった。
GM:とか話していると、オーランドの騎士が1人やって来ます。
エレナ団長:どうかしました?
GM:「ああ! 実はあなた達にコレを渡せと……」――メモですね。
ペンタゴン:団長より先にヒョイっと取って読むぞ。
GM:『サクヤへ――。オーランドは預かった、命が惜しくば今すぐ……へ来い。――オーランド』
エレナ団長:ペンタゴン?
ペンタゴン:今いるのは、決勝前の控え室か?
GM:そうです。刻一刻と迫る決勝、すでに【月影】はコロシアムに入場しておりアナウンスが――「おーと! いままで5人組だった月影旅団! なんとここにきて3人での入場だ! 何があったんんだー!?」
ペンタゴン:サクヤ、お前にだ――と手紙を渡す。
サクヤ:………………。姫、私は辞退します。少々急用ができました……――メモを懐にしまって。
エレナ団長:え? でも決勝は?
サクヤ:申し訳ありません――そのまま控え室を出て街の指定された場所へ向かう。
エレナ団長:サクヤ!?
ギン:どうしたんだでよ?
GM:ではサクヤが消えると共に――「それでは続きまして個人戦優勝のサクヤ・コノハを含む旅団、【エンドレスピース】の入場です! どうぞーー!!」
ナー:わたし達の番…どうするのですかぁ?
エレナ団長:……ペンタゴン、あの手紙には何が書いてあったの?
ペンタゴン:ん? 別に何でも無いさ。
エレナ団長:嘘。もしかしてサクヤにとって大変な事なんじゃないの? それなら決勝なんかより――
ペンタゴン:ああ、違う違う(笑) ちょっと団長の悪口が書いてあったからサクヤの奴は懲らしめに行っただけだって(笑)
ギン:適当な嘘だでよ……。
エレナ団長:ううん……サクヤならありうるかも。
サクヤ:(←真面目に頷いている)
ギン:ちなみに何が書いてあっただでよ?
ペンタゴン:ああ――『個人戦で戦わずに降参した臆病者が団長じゃあ、優勝は無理だな』――みたいな内容がな。
ナー:『せっかくのサービスシーンを台無しにしやがって〜』とか(笑)
ペンタゴン:そうそう。胸も無ければ勇気も無いって(笑)……って、はっ!? 何言わすんだお前は!!(笑)
エレナ団長:【心】攻撃(コロコロ)……4レベル成功。
ペンタゴン:俺かーーー!?(笑)
エレナ団長:ペンタゴンなんてどっか行っちゃえ!! 行くよ2人とも!――とコロシアムへ進みます!
ナー:余計な一言ですぅ〜――と、コロシアムに。
ギン:ペンタゴンは素直じゃねーだ(笑)
ペンタゴン:そう言うなよ?……それより、そっちは任せるぜ。3人だけとはいえ【月影】の精鋭には違い無いんだ。
ギン:わかってるだでよ。それよりペンタゴンもな。
ペンタゴン:ああ。表彰式には間に合わせる――コロシアムを出ます。手紙にあった指定場所へ向かう。
ギン:それを見送ってオラも団長とナッちゃんを追うだでよ。



第15幕 ロック武闘大会決勝戦!

 順当に実力で勝ち進んできた【月影】、ありえない強運で本戦では一度も戦わずに駒を進めてきた【エンドレスピース】、最後の戦いにコロシアムは熱気に包まれていた。

GM:エレナ達3人がコロシアムに登場すると、観客がザワザワ――「強運のサクヤがいない!?」
エレナ団長:堂々と入場します。
ギン:相手の【月影】3人の中にオーランドを名乗った奴は?
GM:こっちにはいませんね。両方出揃った所で審判が――「ではこれより、ロック武闘大会団体戦決勝を行います! 旅団【月影】 対 旅団【エンドレスピース】……始め!」
ギン:じゃあ……ちょっくら本気だすだでよ!
GM:「我等もそうさせてもらおうか……」――3人の黒装束が揃って鋼糸を出します。
ナー:エッちゃん……この人達がステイシーさん達を騙したり、わたし達を襲ってきたりして来たんだよね……本気でやっちゃっていいよね?――と[ブレードウィップ]をハヒュンと振り回します。
エレナ団長:うん、こんな卑怯な人達にだけは負けるわけにはいかない!!……勝つよ、みんな!!!

◇イニシアチブ◇
[1]ナー(28)
[2]ギン(25)
[3]月影×3(20)
[4]エレナ(16)


GM:敵はABCと3人で全員前衛です。「士気が高揚している」の2点だけ戦略ポイントをそちらにあげます。
エレナ団長:こっちはナーシサスとギンジロウが前衛、私は後衛です!
ナー:じゃあ行きますよ〜!――グリモアエフェクト≪ミラージュアタック≫(コロコロ)……サッちゃんの2で8レベル成功! [防御困難]のダメージ46点〜!!
GM:[防御困難]は(コロコロ)……無理! いきなり46点か。
ギン:次はオラ!――『紋章閃!≪エンブレムシュート・改≫』(コロコロ)……ナッちゃんと同じ月影Aに2レベル成功の22点!
GM:(コロコロ)……1レベルで当たった。でもまだ落ちない!
ペンタゴン:戦ってはいないが戦略ポイントを1点使う! つなげろナー!
ナー:わかりましたぁ! 2点目を使ってコンビネーション! Aに【技】の(コロコロ)……1のクリティカル! 50点ダメージ!
GM:Aは戦闘不能です。そしてこっちの行動で良いですか?……ではBがナーに、Cがギンに攻撃します(コロコロ)……ナーに4レベル成功、ギンに2レベル成功、両方【技】で攻撃!
ナー:グリモアエフェクトです〜(コロコロ)……ああ、サッちゃんの7が一番低い……2レベル成功。
ギン:同じくグリモア!(コロコロ)……ナッちゃんありがとだでよ! 4レベル成功で回避!
GM:ナーには25点【技】です。
ナー:うう……痛いですぅ。
エレナ団長:今度はこっちの番!――≪ブラックフレイム・奥義≫(コロコロ)……Bに4レベル成功! 30点!
GM:(コロコロ)……失敗か、痛い。

――2ターン目

ナー:【技】でBに攻撃! グリモアエフェクトつかって(コロコロ)……ギンちゃんの2で8レベル成功! 25点ダメージ!
GM:(コロコロ)……失敗、キ、キツイ!?
ギン:畳み掛けるだでよ!――グリモアエフェクト『紋章閃≪エンブレムシュート・改』をBに(コロコロ)……サクヤの4! 4レベル成功で24点ダメージ!
GM:(コロコロ)……駄目だ、その攻撃でBも落ちます。そしてこっちですか……残ったCがナーへ【技】の(コロコロ)……2レベル成功!
ナー:サッちゃんの感情を消して[カウンター]≪ミラージュアタック≫グリモアエフェクト!!!(コロコロ)……――
サクヤ:(コロコロ)……4。
ギン:……オラも4だでよ!
ナー:4レベルが2人で8レベル成功! ダメージ46点!
GM:くっ! キツイな
エレナ団長:これで終わり!――≪ブラックフレイム・奥義≫!!(コロコロ)……3! 8レベル成功の34点!!
GM:(コロコロ)……駄目だ。それでCも倒れます。
エレナ団長:やったーー!!
ギン:さすが団長だでよ。
ナー:これで優勝ですぅ〜♪♪
GM:それと共に観客から大歓声が!!!――『わーーーー!!!!!』――そしてその歓声に隠れて【月影】達3人は自害します――「任務……失敗……ガクリ」



第16幕 裏路地の決闘!!

 団体戦決勝の試合が開始された頃、指定された場所……とある裏路地にサクヤは1人来ていた。

GM:指定された路地裏に到着すると、2人の【月影】黒装束がいます。その2人の後ろにロープで縛られたオーランドが転がされています。
サクヤ:オーランドの生死は?
GM:生きてはいるようです。ペンタゴンも到着しますか?
ペンタゴン:いや、まだ来ない。
GM:了解です。では黒装束のリーダーが――「1人か……サクヤ」
サクヤ:ああ。
GM:「お前と私の実力差を知っていて……1人で来たのか?」
サクヤ:……そうだ。
GM:「くっくっくっ……お前はいつからそんな馬鹿になった? それともそんなに死にたいか? 勝ち目の無い戦いをする程、お前は馬鹿じゃなかったはずだ」
サクヤ:お前にはわからんさ――(ここでコイツを足止めすれば、少なくとも姫の所へコイツが行く事は無い……それならば、例えこの命……)――1つ聞きたい。オーランドの名前をなぜ騙った。
GM:「敵を混乱させる為に誤情報を流す……基本な事だと思うが?」
サクヤ:やはりそうか……。
GM:「聞きたい事はそれだけか? お前はこの後、死後の世界へ旅立つんだ……心残りが無いようにするんだな。死ぬ覚悟はできているか?」
サクヤ:当然だ。貴様と戦って生きていられるとは思っていない……だが、私1人では逝かない。貴様も道連れだ。
ペンタゴン:と、そこで出てこよう――おいおい、お前が死んだら団長が悲しむだろうが。
サクヤ:ペンタゴン!? どうして(笑)
ペンタゴン:どうして? そんなの決まってるだろう、仲間だからさ。
サクヤ:………………恥ずかしい奴。
ペンタゴン:言うなよ真顔で!!!(一同爆笑)
サクヤ:……だが、お前が来てくれて良かった。
ペンタゴン:10分休んでから来たから、ちょっと遅れたけどな。
サクヤ:………………。
エレナ団長:ペンタゴーン〜。
ナー:そういう事は言わないが華ですぅ〜。
ペンタゴン:むぅ、非難ゴウゴウだ(笑) とりあえず仕切り直して――さてサクヤ、こいつらがいると団長に要らぬ火の粉が降り注ぐよな?
サクヤ:そうだ……我が姫の為に振り払わねばならん。
ペンタゴン:剣を抜く――2対2か……こっちはこっちで決勝戦と行こうぜ。
GM:「舐めおって……ならば後悔する暇も無く死ぬが良い!」

◇イニシアチブ◇
[1]サクヤ(32)
[2]月影リーダー(24)
[3]月影部下(23)
[4]ペンタゴン(18)


GM:こちらの月影部下とリーダーは2人とも前衛です。戦略ポイントは五分五分ですね。
サクヤ:まずは私。部下にグリモアエフェクト≪飛燕刃・奥義≫(コロコロ)……――
ペンタゴン:(コロコロ)……5!
ギン:同じく5!
サクヤ:2人が5で8レベル成功の……29点ダメージ。
GM:「ふっ……まだまだ」
ペンタゴン:ギン、感情消費して俺に回してくれ! 先に1人でもいいから落としたい!
ギン:じゃあ<感情>消してコンビネーションを繋げるだでよ。
ペンタゴン:よし! 俺も消して[コンビネーション]! 部下にグリモア≪大地斬・奥義≫(コロコロ)……――
GM:(コロコロ)……こっちは4レベル成功です。
ペンタゴン:俺が自分で4!……4レベル成功で[ガード]されたか。ダメージは27点だ!
GM:【体】ですよね? その程度じゃ余裕です。
エレナ団長:自分への<感情>を消すよ!
ナー:同じくですぅ〜頑張って下さい〜♪
サクヤ:ペンタゴンへの<感情>を消して[コンビネーション]<飛燕刃>をグリモアで(コロコロ)……自分で4レベル成功! 自分と意思疎通しそうだ(笑)
GM:(コロコロ)……2レベルで無理!
サクヤ:ダメージは25点! どうだ! さっきの決勝戦を見る限り……そろそろだろう。
GM:ザシュッと血飛沫が舞いますが――「だからどうした?」
サクヤ:まだ……やるのか。
GM:オーランドと名乗った方……リーダーが言います――「言っておくが、決勝の戦いに残した3人と、我等2人を一緒と考えてもらっては困るな……」
ペンタゴン:隊長と副隊長って感じか。
GM:シナリオ的には5人が全員でこっちに来る可能性を考えていたので、この2人は強いですよ。
ペンタゴン:まずいな……頼むギン! 繋げてくれ。
ギン:しょうがないだでよ。自分への<感情>を消して[コンビネーション]を回すだ!
ペンタゴン:すまん! 自分への<感情>消去でグリモア≪大地斬・奥義≫(コロコロ)……――
ギン:オラが1だでよ!!
ペンタゴン:クリティカルで62点!
GM:「ぐはぁ……」――と言いますが、まだ死にません。
ペンタゴン:これだけやって片方さえ倒せないのか!?
ナー:<感情>減らして回します〜!
エレナ団長:同じく!
サクヤ:ペンタゴンへの<感情>を減らしてグリモアエフェクト≪飛燕刃・奥義≫! 今日は大盤振る舞いだ(コロコロ)……ギンの2で8レベル成功! 29点!
GM:(コロコロ)……駄目だ。それで1人落ちた。
ペンタゴン:よっしゃ!!!
サクヤ:やっと1人か……そして残るは……。
GM:オーランドと名乗った者ですね――「ほう、その程度の力はあるようだな」
ペンタゴン:あとはお前1人だ。さぁ来な!
サクヤ:我等のコンビネーションに勝ると言うのならな。
GM:「コンビネーションか……だが、その程度の連続攻撃を行ったぐらいで、すでに息切れし始めているんじゃないか?」
ペンタゴン:う、確かに……[幸運度]の消費量が馬鹿にならない。
サクヤ:前半の闇討ちでの消費が痛い。
GM:「では見せてくれる」(コロコロ)……ペンタゴンに<居合い切り>(コロコロ)……4レベル成功の[クリティカル(1)]! ダメージは39点!
ペンタゴン:うおっ!? アビリティ使ってきやがった!(コロコロ)……2レベル成功! クリティカルは回避したがダメージはくらうな。だが……負傷にさえならない!――「へっ、その程度か? 今度はこっちから行くぜ!」――グリモアエフェクト≪大地斬・奥義≫(コロコロ)……――自分で2の8レベル成功!
GM:(コロコロ)……こっちも8レベル成功、[ガード]発生で【体】は16点防御。
ペンタゴン:硬いな……ダメージは31点! 半分しか通ってない!?

――2ターン目

GM:やっと2ターン目ですね。
サクヤ:グリモアエフェクトの≪飛燕刃・奥義≫!!(コロコロ)……――ギンジロウの3で4レベル成功! 25点!
GM:(コロコロ)……2レベル成功で回避失敗――「ふッ…これならばどうだ?」――と≪居合い切り・改≫(コロコロ)……2レベル成功!
サクヤ:(コロコロ)……4レベル成功で回避!
ペンタゴン:グリモア≪大地斬・奥義≫! そろそろクリティカルしてくれ!(コロコロ)……――
ギン:オラが1だでよ!
ペンタゴン:ナイスだギン! ダメージは62点だ!

――3ターン目

サクヤ:<飛燕刃・奥義>グリモアエフェクト! そろそろキツイな(コロコロ)……――
ナー:わたしが4ですぅ〜。
サクヤ:4レベルの25点ダメージ!
GM:「ぐっ……ならば仕方あるまい……我が奥義を喰らえ!!!」――<居合い切り・奥義>!!(コロコロ)……4レベル成功!
ペンタゴン:自分への<感情>を消して[カウンター]!!! グリモアエフェクト≪大地斬・奥義≫(コロコロ)……――
サクヤ:(コロコロ)……3! 決めろペンタゴン!!
ペンタゴン:8レベル成功の31点!
GM:相打ちにすらならないのか!?
ペンタゴン:これで終わりだ!!!――もうグリモア使えねぇ、次やったら[キマイラ化]だしな!
GM:実は残り1点だったので倒れます――「まさか……この俺が……組織を抜けた貴様ごときに負けるとは……」
サクヤ:そいつに言おう――私は組織を抜け、あの頃の強さは失ったかもしれない……だが私は、姫の元で新しい強さを手に入れた……信頼という強さをな。
GM:「ふん……そんなものは幻想だ……」
サクヤ:かもしれない……だが、それを信じようという気にさせてくれる仲間が、今の私にはいる。
GM:「くくく……戯言を……だが、そんな事はどうでもいい……任務失敗だけはするわけにはいかん」――と瞳に覚悟の色が浮かびます。それにサクヤは気がついていいです。
サクヤ:ペンタゴン離れろ!!!
ペンタゴン:<感情>が以心伝心だからすぐ解るぞ!
GM:その瞬間、月影リーダーは何かのアイテムを使用し大爆発します。近接範囲に(コロコロ)……【体】8レベル成功! 35点ダメージ!
ペンタゴン:(コロコロ)……8レベル成功で[ガード]発生、だがさすがに負傷HPか。
サクヤ:私はオーランドをかばう、ここで奴の任務とやらを成功させるわけにはいかない。<感情>消費の[かばう]使用! 負傷HPだ。
GM:無駄死にだったか……。




 ペンタゴンとサクヤがボロボロになりながらコロシアムの観客席へと戻ってくる。眼下の舞台ではエレナ達3人が優勝宣言をうけ祝福されている所だった。

サクヤ:どうやら団体戦も勝ったみたいだな。
ペンタゴン:当たり前だろ……信じてなかったのかお前は?
サクヤ:ふん……愚問だな。



第17幕 表彰式

 後日、ロックの領主の前へ【エンドレスピース】の面々は呼ばれた、そこで大会優勝の褒美を受け取る為にだった。

GM:「――……と、祝辞はこの辺でやめておこう。それでは優勝者への褒美の授与へと移る」――ロックの領主が言います――「まずは個人戦優勝者サクヤ・コノハ。お前は何が欲しい?」
サクヤ:近隣にあるオーランド国。そこで取引きされているレアメタル……その価値を世間一般的なレベルに引き上げる手助けをして欲しい。
GM:「わかった……その望みを叶えよう。我がロックの商人達が全力を持ってその価値を上げる事を約束する」
サクヤ:(頷く)
GM:「では続いて団体戦優勝【エンドレスピース】の者達よ、お前達1人ずつに聞こう、褒美は何が良いか?」
ナー:じゃあわたしから言いますね、オーランド国の人達にお腹いっぱいの食料をあげてあげて下さい〜♪
GM:「わかった」
ギン:オラはさらに強くなりたいだでよ! その為にはどうすれば良いだでよ?
GM:「強くか……そう言えば、ここから西に行った地方で、何か貴族同士が冒険者を雇って争っている場所があると聞く。そこに行くのも良いのではないかな?」
ギン:んだら、そこへの詳しい情報がオラは欲しいだでよ!
GM:「わかった。さらなる精進を心がけるが良い……で、次の者は?」
サクヤ:私は団体戦でも褒美がもらえるのか?
GM:構いません。
サクヤ:ではオーランドの国を狙っていた奴を調べて欲しい。分かったら私達に伝えて欲しい。
GM:「なんとかしよう……次の者は?」
ペンタゴン:俺か……。
GM:「何が欲しい」
ペンタゴン:う……ん、よし、やっぱりコレしかないな! 生活費をくれ!!!(一同爆笑)
エレナ団長:ぺ、ペンタゴン〜(笑)
ペンタゴン:旅団全員の[裕福度]2ずつ上がるぐらい欲しいぞ。
GM:「その程度で良いのか?」
ペンタゴン:え、もっと言っていいのか?……じゃあ3ずつ上げてくれ(笑)
GM:「……まぁ、許可しよう」――全員[裕福度]を3ずつ上げて下さい。
ペンタゴン:ああ、キャンペーン初の報酬だ(笑)
GM:「では最後は旅団長よ」
エレナ団長:はい。いろいろ考えたのですが……この大会をもっとクリーンなものにして下さい。闇討ちとか奇襲とか駄目で、正々堂々と戦う! 武器も厳正に選んで試合でも殺しまではしない……ルールの厳密化を望みます!
全員:『おお〜〜』
ナー:素晴らしいですぅ♪
ペンタゴン:さすが団長だぜ(笑)
GM:「わかった、以降の大会ではそれを徹底させよう」

 その後、このロックの武闘大会は良い選手を次々と送り出すような凄い大会になっていきます。
 ただ、それはもう少し後のお話……――



◆レベルアップ作業

GM:それでは今日のセッションはこれでお終いです!
ナー:優勝ですよ〜♪
ギン:勝つのは悪い気分じゃねーだでよ(笑)
エレナ団長:お疲れ様です。
ペンタゴン:今日はもったい無い事に<感情>減らしまくったから辛かったぜ。
GM:そうなんですか? <感情>消費して敵を[コンビネーション]で回し殺すのは基本では?
ペンタゴン:そんなもったいない事できるか!(笑) せっかく溜めた団長への想いや仲間への絆が減るじゃないか!
ナー:――の割りにはわたしへの<感情>は優先的に削除してたのを、わたしは知っていますよ〜? ペンちゃんは酷い男ですぅ。
ペンタゴン:そ、そう言われてもな。
サクヤ:私はグリモアエフェクトを遠慮せずに使ったから[幸運度]がキツイ。
GM:ま、今回は旅団クラスに合わせて闘技大会を行ったので戦闘重視なシナリオでしたから……それでは、EXPを算出しましょう。まずはプレイ時間……5時間! 5点分[幸運度]を回復させて下さい……それでは旅団シートの[掟チェック欄]とプレイ時間のマスを合計して下さい。
エレナ団長:えっと……――

以下、【エンドレスピース旅団】のチェック欄
プレイ時間(実際にTRPGを遊んだ時間)      :■■■■ ■□□□
「ここからが見せ場」(誰かが負傷状態になる)   :■■□
「返しの一撃は必殺」(カウンターで【強敵】を倒す):■■■
「タイマン勝負」(1対1の戦いで【強敵】を倒す)   :■
「救命の盾」(負傷状態の仲間をかばう)       :□□□□
「自己犠牲」(NPCをかばう)              :■
「無私無欲」(依頼人から報酬を受け取らない)   :□


エレナ団長:――……合計12マスです。
GM:EXPの計算は[掟のチェック数×旅団レベル×10=獲得EXP量]なので、12×3×10で合計360点のEXPですね。
ナー:あ、今回ので一気に5レベルに上がるですよ〜♪
ペンタゴン:マジ!?
ギン:ペンタゴンはEXPが最初半分だったから無理でねーだでよ?
ペンタゴン:なんだって〜!?
GM:いえ、ペンタゴンもぎりぎり5レベルになるはずです。
ペンタゴン:……おお、5点ほど上回っている(笑)
エレナ団長:じゃあ全員5レベルだね。
サクヤ:そうなると称号付きになるのか……。
GM:ま、それは次回までに考えておいて下さい。それでは今日のところはこれで終了に致しましょう! お疲れ様でした〜♪
一同:『お疲れ様でした〜!』


無限のファンタジアリプレイ(3) 了

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