≪南の翼ウィアトルノ≫護悧の離宮



<オープニング>


 それは、マティエが拠点へ連れて来られた次の朝の出来事だった。
 いつも通り、陽が昇る前に目を覚ましたディルムンが顔を洗いに、と朱塗りの扉を開けた時だ。
「──……!」
 風を切って、カツ、と鼻先に打ち込まれたのは一本の矢。
 さすがに表情も変えず、矢の飛んで来た方向へ視線を向けるディルムン。人影が見当たらないのを確認すると、何か手紙のような物がついた矢を扉から引き抜いた。

 字の読めないディルムンは、エマイユをつかまえると、早速矢に結わえられていた手紙のような物を手渡した。
「…………う〜ん…」
 床に座り込み、眉根を寄せるエマイユ。ミニュイとディルムンの見守る中、のたくった字を懸命に読み解いて行く。
 ……数刻の時間を割いて、判明した概要は以下のような物だった。

________________

──果たし状──

マティを返せ。
僕らとアリアリで勝負しろ。
2対8だ。

僕らは西の家のどこかに隠れる。
陽が沈むまでに見つけられたらお前達の勝ち
見つけられなかったら僕らの勝ちだ。

その時はマティを返せ。

_______________

「アリアリって何かしら?」
「あの、隠れた子を見つける遊びなの」
 マティエはミニュイの疑問に、答えた。
「成る程〜。かくれんぼみたいなものね」
 見つけた子は、名前を呼び、どこどこに居るのみーつけたー、というのがプーカ流であるらしい。
 例えば、マティエ、ニギニギの木の枝の3番目にいるのみーつけたー、とかそんな感じである。
「あと……西の…家?」
「それは恐らく最西の、護悧(もり)の離宮ですわ」
「え?」
 いつの間にかミニュイの隣では、ニチェリアが話に混ざっていた。エマイユが眉をあげた。
「離宮、と言ったね。宮、とつくからには、広さは……」
「さあ……あそこには誰も、滅多に足を運びませんから……でも、お部屋は40をくだらない筈ですわ。ムムティル王宮の宮ですもの」
 えへん、とちょっと誇らしげに続けたニチェリア。手紙から見えた景色を思い浮かべて、ミニュイが頷いた。
「多分、そこだわ……」
 えと、見取り図があると嬉しいのだけど……と続けて、ミニュイはちょっと困った顔で首を傾げるのだった。

マスター: 紹介ページ
 辰です。
 果たし状が来ていますが、これを受けるか受けないかは護衛士さん達の判断に委ねられています。けして強制ではありません。無視するのも1つの選択であると思います。無視される場合は流して下さるよう御願い致しますね。

 さて、離宮は縦横十字に長い廊下を走らせて、四隅に部屋群が繋がった作りになっています。接した部屋同士は扉をはさんで繋がっていますし、廊下に接した部屋はそれぞれから、廊下へ出る事ができます。
 一部屋は広く、また部屋には調度や何かが置かれていますので、1人が1つの部屋をしっかり探すのに約30分かかります。それぞれの部屋の天井には明かり取りの大きな窓がありますので、日中はとても明るいです。
 また、離宮に到着してから陽が沈むまでを5時間とします。

 尚、彼らが『隠れた場所から一切動かない』という保証はありません。

        北
 1 2 3 4┃ 5 6 7 8
 9101112┃13141516
17181920┃21222324
━━━━━━━━╋━━━━━━━━廊下
25262728┃29303132
33343536┃37383940
41424344┃45464748
        南

 1〜48の部屋が格子状に存在していると御考え下さい。
 廊下は屋根に覆われていますが、それぞれの端に扉はありません。自由に外へ行き来できるでしょう。

 果たし状を受けられた場合の成功条件は2人を見つける、です。
 皆様の検討を御祈り致します。

参加者
星辰の爪牙・アンリ(a00482)
囁かれし者・テスタロッサ(a08188)
爆炎のカルナバル・ジークリッド(a09974)
久遠に遠き予兆・ウィヴ(a12804)
わにゃにゃわにゃんこ〜・ワニャ(a15368)
きらきら星の夢物語・サガ(a16027)
白翼の騎士・レミル(a19960)
昏冥に漂いし魂離る夢魔・シルフィー(a38136)


<リプレイ>


 用意された朝食を布に包んでもらったお弁当を携えて、果たし状に書かれていたように揃えられた8人──昏冥に漂う魂離る夢魔・シルフィー(a38136)達は王宮の西へあるという離宮へと急いでいた。離宮へは王宮から道が敷かれていたが、今は殆ど通る者のいない道。葉の大きな南国の木々の下で、下草が大いに幅を利かせていた。
「かくれんぼにゃ〜♪かくれんぼにゃ〜♪ ワニャはさがしものはとくいにゃ〜♪」
 輝く銀の流れ星・サガ(a16027)と手を繋ぎ乍ら、わにゃにゃわにゃんこ〜・ワニャ(a15368)が軽くステップを踏んで歩く。
「アリアリーありありー♪」
 サガも一緒に歌い出した。
「サガお姉ちゃん、楽しみにゃね〜♪」
「マティエちゃん達と仲良しさんになるために頑張るなぁ〜んよ!」
 そんなやる気満々の二人の背中を見つめ乍ら、囁かれし者・テスタロッサ(a08188)が軽く首を傾げた。
「2対8でも十分勝てる自信があるのでしょう。得意そうですもんねぇ……かくれんぼ」
「一筋縄でいく相手では無さそうですが……果たし状を出してまで、彼女を助けようとする位仲間想いの方々のようですから」
 きちんと話を聞いて頂き、誤解を解いて友好的に接せるよう、と星辰の爪牙・アンリ(a00482)が続ける。
「あとは、ロロさんとレイさんの見分けですね……」
 白翼の騎士・レミル(a19960)の言葉にアンリが頷いた。マティエから聞いた話では、頭の上で髪を二つにくくっている方がロロ、1つにくくっているほうがレイであるらしい。
「勝負の前に二人に会う事ができれば一番良いのですが……」
「そうだな」
 シルフィーが遠くを見た。ちなみに、彼が危惧していたアビリティ禁止等のルールは特にないらしい。
 深い緑の森の向こう、青い空と森の緑の間に、美しい翡翠色の屋根が輝煌弓・ジークリッド(a09974)の瞳に映る。
「兎に角作戦は話し合った通り、だ。少々複雑な作戦だが、売られた勝負に勝って親睦を深めたいところだな」
「かくれんぼとは言え勝負を挑まれたからには全力で勝ちに行かなきゃ相手にも失礼ですよね。気合を入れて行きましょう」
「果たし状を受けたからには全力を尽くしますとも」
 レミルの言葉に返した久遠に遠き予兆・ウィヴ(a12804)に、皆は笑って頷いた。


 屋根が遠くに見えてから、どのくらい歩いただろう。すぐそこに在る様に見えるのに、辿り着けない。既に陽は地上をぐるりと見渡せる天頂へと足を伸ばしていた。
 美しい翡翠の建物が、やがて森の木々を押し退けるように姿を現すと、ジークリッドは思わず目を見張った。
「離宮……か」
 ジークリッドの背丈の倍以上もある大きな入り口からは幅の広い、長い長い廊下が覗いていた。柱に使われた大木は屋根の翡翠を引き立てるような涅色で、屋根は四隅にそれぞれ四枚の翼を広げたように優美に傾斜を描いていた。
「しかし離宮のような広い場所をアリアリの場所に選んだ物ですね」
 アンリが思わず呟くと、シルフィーが隣で顔を上げる。
「離宮の周りを一周して辺りを確認しておこう。ロロとレイが外に逃げる可能性もあるからな」
 シルフィーに頷き乍ら、レミルは一周するのにどれだけ掛かるでしょうかと思わず考えた。

 アンリが窓に鈴の細工を施すのをウィヴ達が手伝う間に、シルフィー達はぐるりと離宮の周りを歩く。殆ど人が訪れないとは言っても、それなりに手入れはされているようで、所々に設えられた小さな庭園が、木々の向こうから顔を覗かせていた。
 そんな中、上に重しの木の実を置かれた葉っぱを見つけたのは、ワニャだった。
「何にゃ?」
「何かで引っ掻いてあるようですね……ええと……」
 字が汚いのかそういう字なのか、兎に角字の用に見える読み難い文字を何となく読み解いて、テスタロッサは頷いた。
「『いつでも、掛かって来い』だ、そうです」
 勝負するからには、子供相手とはいえ手加減はしませんよ? そう続けて、テスタロッサはにっこり笑った。

 勝負の前の準備のひと時。
「南と北を行き来出来にくくするなぁ〜ん」
 サガ達は東西に伸びた広い廊下を走り乍ら、立ち並ぶ碧の大扉のひとつひとつにシャドウロックを施して行く。扉は一色の碧では塗られておらず、僅かに少しずつ色味の違う碧が、美しい彩りを描いていた。
「時間稼ぎにしかならないかもしれないが」
 無いよりは良いだろうと、シルフィーは目の前の扉にロックをかける。ウィヴと一緒に歩き乍ら、レミルが扉に触れると現われたロックに目を細めた。
「……そう言えば、シャドウロックを使うのも使われる所を見るのも初めてですね」
 ウィヴはレミルの言葉に微笑んで、西の端の扉に鍵をかけ終えた。
 向かいの扉を掛け終えたワニャが頭の上に白いペンペコを乗せたまま、そうっと耳を澄ませてみたが、中からは物音ひとつ聞こえて来なかった。


 北と南を分ける広い廊下。その廊下に面した扉の全てにロックを掛け終えたワニャ達は、早速北側の24部屋の探索を開始した。やはり南北に走る廊下から各々が扉を引き、中央からそれぞれ東西へとローラー作戦を展開する事になる。
 中央から西へローラーを展開するのはワニャ、サガ、ジークリッドの3人。
 ジークリッドは中央に近い部屋へ入ると、まず内側から東側の廊下へとロックを施した。そうして部屋の中央を振り返り、その広さにため息を吐きそうになって首を振る。
 がらーんと広いだけならばまだ良い。引き出しをいくつも持つ巨大な箪笥が3つ、4つ、引き戸の飾りの美しい大きな飾り棚。部屋を遮るように立てられた、透かし彫りの美しい衝立てが幾つも並ぶ向こうに見えるのは奇妙な置物、燭台、天蓋付きの大きな寝台、エトセトラ、エトセトラ。見えているだけで一体いくつの引き出しが、引き戸があるだろう。子供が隠れるどころか、大人さえ入れそうな大きさである。勿論、中が空っぽの筈もない。布地か何かに包まっている可能性を考えると、引き出しの中の物を出してしまわなければ完璧な捜索ではない。
「──……」
 考えていても仕方が無い。拳を作って片手を打つと、ジークリッドは手近に鎮座する箪笥の捜索から始める事にした。

 一方、テスタロッサ達は北側の部屋群を、中央から東へ探す。
「アビリティは使われていないようですね……」
 部屋にミストフィールドの気配を探してから、テスタロッサは部屋に置かれた豪華な調度──取り分け種々の布地が詰め込まれた棚を見遣ると、ひとつ頷き捜索を開始する事にした。
 一方、東西の廊下に面した部屋を担当したシルフィーは、南側に見える扉を調度品で塞ごうとして目を泳がせた。
「何で、どれもこれも大きいんだ……」 
 シルフィーが思う存分走り回れる程の広さの部屋に、重ね箪笥、服を入れる箪笥、圧巻は引き出しが49もついた薬味箪笥のような巨大な箪笥。引き出しのひとつひとつに違った彫り物が施されていて、実用品ではないようなのは分かる。だが、60cm平方の引き出しならば子供が隠れて隠れられない事もないのも分かるのだ。実際、シルフィーならすっぽり収まってしまうだろう。
 取り敢えず、シルフィーは調度で扉を塞ぐのは一旦諦めて、地道に捜索を開始するのであった。

「…………」
「…………」
 こちらは廊下で見張り番のアンリとウィヴ。東西と南北に走る廊下の交わる中央で、二人はそれぞれ背中を向けあって、廊下の警戒に当たっていた。
「何も起こりませんね……」
 捜索が始まって既に幾時かが過ぎている。時々耳を澄ませてみるのだが、どたーん、と何かが派手に倒れた音は、果たしてプーカの子達の仕業なのか、それとも護衛士のせいなのか。
 今は仲間達の活躍を信じて見張りの役割を果たすのみであった。

「おわったにゃ〜」
 一番北の並びを捜索していたワニャが周囲に聞こえるように、大きく声を上げる。そうして今入って来た扉にロックをかけた。
「一生懸命楽しく探すにゃ〜♪」
 今度の部屋には一面に簀が敷き詰めてあり、足触りが心地よい。大きな臥榻の上には幾重にも柔らかそうな布が敷き詰めてあり、その上に色鮮やかなクッションがいくつもいくつも置かれてあった。
 ワニャはクッションの海にもふっと飛び込むと、海の中に紛れて誰もいない事を確認して、キョロキョロと辺りを見渡した。今何か、物音が聞こえたような気がしたのだ。
「…………」
 クッションに埋もれたまま、しばらく待ってみたが、結局それきり何も聞こえなかった。南の扉は緑青色の衝立てに隠れてここからは見えない。
「…………」
 そうっと、そうっと。ワニャは衝立てを覗き込んで扉の前に誰もいないのを確認して、それから思いきってその扉を引いた。

「高いとこってかくれんぼの盲点なぁ〜んよね〜」
 10段ある大きな引き出しを階段状に引いて、サガは一段ずつ登って行く。これなら、この部屋を少し高い所から見渡す事ができる。
 部屋は薄いひわだ色の衝立てや、天井から吊るされた布で3つに区切られていた。箪笥の上に登ったサガの視点からだと、僅かに衝立ての向こうが見えるだけである。衝立ての向こうに誰かがいても、しゃがんでしまわれれば、見えない。
「まず見通しを良くするなぁ〜ん」
 そう言って箪笥から飛び降りた時だった。微かな足音が部屋の西側から聞こえたような気がしたのだ。
「(……もしかするなぁ〜ん?)」
 小さな声でそう呟いて、そうっと、そうっと西の方へ歩いて行く。天井から下がる鮮やかな布をそうっと手で掻き分けて顔を出したが、そこには誰の姿もない。
「……!」
 今度は北の方から扉を開ける音。ごくり、と唾を呑んだサガの前に現われたのは、見慣れた顔だった。
「今、誰かが通って言ったにゃ〜!」
「な、なぁ〜ん!」
 ワニャの方に居ないとすると、南。サガは部屋を走ると南へ繋がる扉を開いた。ジークリッドに知らせるためだった。


「放せ! 放せったら!」
「駄目です。見つけたのに逃げようとしたでしょう?」
 テスタロッサとシルフィーが宥める隣、レミルにしっかり抱っこされてまま、小さなプーカの子供はじたばたと両腕を振り回した。
「二つにくくっているので、ロロさんであっていますね?」
 レミルの言葉に、ロロはつーん、と横を向く。
 南の部屋へ逃げようとしたロロを見つけて、テスタロッサもレミルも、ちゃんと『見つけた宣言』はしているのだ。
「一緒に遊んだら友達、だろ? 俺は仲良くしたいだけだけど」
 そう言ってこちらを覗き込むシルフィーに、ロロは少し決まりが悪そうにおとなしくなった。

 長い廊下を、ロロを抱えたままレミルは歩く。2本の廊下が交わる離宮の中央に立つと、北の廊下の向こうから歩いて来る人影が見えた。こちらに向かってくるサガやワニャ達の真ん中、ウィヴが、男の子の脇から両腕を取って歩いている。
「こちらも、捕まえましたよ」
 アンリが、レミルの抱えた子供の姿に気付き、手を振った。結局ジークリッド達に追いかけられたレイは扉に置かれた調度を蹴倒して、廊下に逃げた。勿論、倒れる音を廊下に居たウィヴ達が聞かない筈が無かった。レイは、総勢5人に取り押さえられたのだ。
 むすっとした顔が、本当に悔しそうで、アンリは少しだけ微笑んだ。

「みーんないっぱい頑張ったなぁ〜ん。ロロちゃんレイちゃんすごいのなぁ〜ん♪ 頑張った人に金平糖あげるなぁ〜んv 仲良しのしるしー♪」
 サガがごそごそとポケットに手を入れると、小さな布包みの中から色とりどりの金平糖を取り出す。むすっとしたレイとは対象的に、ロロは見た事のないお菓子に目を輝かせた。
「誤解があるといけないのですが……」
 ウィヴはレイを捕まえたまま、話し出す。マティエが自分たちの拠点でどうしているのか。
「マティエちゃんのいる自分達の所へ来てみませんか?」
「マティエさんには手荒な事はしていませんし、話が済めば、無事にお二人の元へお帰しする事もできる筈ですから」
 アンリが続けたが、レイはまだどこか不審顔だ。彼を見つけたジークリッドが首を傾げる。
「信用できないか?」
「…………」
「マティエさんの様子を確かめるためにも、一度王宮へ来てみてはどうですか?」
「ワニャはおともだちになりたいにゃ〜」
 そう言うテスタロッサとワニャに、レイはまた少し考えて、ようやく首を縦に下ろした。
「その前に……」
 ウィヴが笑顔で皆を振り返る。
「家具を元に戻しておきませんとね」


 拠点へ着く頃には辺りは薄暗くなっていた。途中までウィヴ達に交替で捕まえられていた二人は、「マティの姿を見るまでは逃げない」というレイの言葉に、今は自分の足で護衛士について来ていた。ワニャがふんふん、と辺りを見回しにっこり笑った。
「いい匂いにゃ」
「本当、良い匂いがしますね」
 夕飯の匂いだろうか。レミルの言う通り、辺りには良い匂いが漂っていた。サガが拠点の方へ駈けて行く。
「只今戻りました……お二人も一緒です」
 サガの後を追って、テスタロッサが明るい室内へ顔を出すと、拠点で待っていた護衛士達が出迎えてくれた。
「マティエは居る?」
 シルフィーが声を掛けると、エマイユがマティエを連れて来た。中から漏れる明かりで、ちゃんと、マティエが居るのが見えた。
「ほら」
 大丈夫でしょう──そうレミルが続けようとした時だった。レイが入り口、マティエへ向かって大きく声を上げた。
「マティ、酷い目に遭わされてないか?」
「うん。大丈夫」
 レイに聞かれて、マティエは頷く。
「よし」
 マティエの表情を確かめると、レイはロロに耳打ちして向き直った。
「お前達が嘘を吐いていない事は分かった。マティ! 必ず勝って迎えにいくから待ってろよ!」
「うん。……待ってる。頑張って」
「何?」
 ジークリッドがレイ達の言葉に振り返る。
「今日は負けたけど、次は負けないからなっ!」
「からな!」
「待っ……!」
 ウィヴがレイへ伸ばそうとした腕は虚しく宙をかく。
 不意打ちだった。

 二人は既に身を翻し、木々の間に走って行く。追いかけるにも、陽が沈んでから、子供二人を捜すのは酷く難しいように思えた。

「次は負けないそうですから……一先ず、次の勝負に備えて、私達も英気を養いましょうか」
 アンリの言葉にテスタロッサは少しだけ笑うと、拠点の扉をくぐるのだった。


マスター: 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
冒険活劇 戦闘 ミステリー 恋愛
ダーク ほのぼの コメディ えっち
わからない
参加者:8人
作成日:2006/04/18
得票数:冒険活劇10  ほのぼの31 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。