【至福のお茶菓子】チョコレートホリック



<オープニング>


「ラング、チョコレートは好きでしょう?」
 にこにこ。霊査士が笑顔で微笑誘う無垢な陽射・ラングに尋ねかけた。
「食べたいですよね? すごく美味しいチョコレートのお菓子」
 にこにこにこにこ。霊査士、やはり笑顔でラングにそう言う。ラングは素直にこくりと頷いた。
「今回はいい話よー。お菓子教室をやりたいって人から頼まれたの。試しに教えてみて、上手く行きそうだったらほかの人にも教えようって決めたらしいのよね。それで、今回は大奮発してチョコレートとその原材料の一部を粉にしたココアを使ったお菓子を教えてくれるんだそうよ」
 にこにこと笑顔で霊査士は話を続ける。
「せっかくだから教えてもらってきたら? 教えてもらえるチョコレートやココアのお菓子はガトーショコラ、生チョコレート、ティラミスの3つよ。あ、ついでにわたしの分にお土産で、なにかチョコレート菓子もってきてちょうだいね」
 にこにこと霊査士はそう言ってラングに向かって手を振った。ラングは騙されなかった事もあり、力いっぱいそれはそれは嬉しそうに頷いた。

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参加者
NPC:微笑誘う無垢な陽射・ラング(a90045)



<リプレイ>

●INティラミス
「行列の出来る店デスカ?」
 集まった冒険者の数に呆然とするティキはしかし、先生の作ったティラミスを確保ずみだ。
「ティラミスできるかな?」
 ファミリアは冷や汗のような汗を軽くかきながらも、アドバイスを受けながら挑戦。
「……ボクでも作れるかな?」
 マナは心配そうにそう呟いて質問を繰り返しつつも、なんとか作り上げ、教えてくれた相手にお礼を言った。
「ほえ〜簡単なようで難しいんだね……」
 奥が深いと感心しながら作るリリス。彼は自分が食べたいと言う理由からティラミスを選んだ。
「……喜んでくれるといいな……」
 シズクは一生懸命真剣に。周りも見えなくなるくらい集中して作る。
 花嫁修行になるかもという自分の考えに少々赤くなりつつ、習うのはフェンネル。
 どれも大好きなお菓子! と散々悩んでティラミスを習う事を決めたハロルドは出来上がった物に大満足。持ちかえる際に半分食べてしまって大慌てをしたらしい。
 シェラーナは他のお菓子を作っている知り合いの少女たちを見守るついでにティラミスを作成した。
「甘さを抑えたい時はどうしたらいいんですか〜?」
 活き活きと真剣に世界一のお菓子店の夢を持つテンマは元気よく、気になる点を質問しまくる。
 教えてもらったレシピを使いあれこれ試すのはセーネード。
「恋愛貧民にとって冬よりも寒い時期が迫っているのは気のせいかなあ?」
 そんな事を言いながら作るシヴァだが……うっかりすると言った当人が一番グサッときそうな気がしなくもない。ディアーナもティラミスを作る。
 そして、今回はとりあえずまともに作成チャレンジのリドリィだが、コッソリ別に怪しいチョコレートも作成していた様子。
 キサラはメイの手は借りず、助言だけを受けて真剣にティラミスを作る。メイはそんな姉や同じ旅団の仲間たちの様子を見て、ちょっと寂しく感じつつも他のお菓子の作り方もそれぞれ聞きとめ、レシピのメモを作っていたようだ。

●IN生チョコレート
「俺、お菓子作った事ないし、あんま器用じゃないんだけど……」
 バーミリオンは不安気に言うが、水さえ入れなければ大丈夫との助言になんとか作成できそうだ。やはりあまり器用とは言いがたいアゼルは、気をつけてはいた物の指先に軽く怪我や火傷を負ってしまう。癒しの水滴で他の怪我人も含め治療して回ったようだ。
「えーと、このレシピ通りに作ればきちんと出来るはず」
 呟きながらもアヤメは手順通りに作成中。
 マイエプロンのセッカはイメージトレーニングまでばっちり。分からない所はちゃんと聞いて仕上げもばっちりだった様子だ。
「そ、それにしてもすごい人数……ですね。床抜けそう」
 参加者の人数に驚くトゥウィル。彼女はせっかくだからと生チョコレートを作り、他のお菓子を作るよく一緒の依頼に行くメンバーに食べさせてあげようと考えている。そんなトゥウィルのちょっと露出の高い服装に見とれかけたりしたのはアルテア。教える側の手伝いをしつつ、ちょっとしたうんちくも話したりしている。
「あぁっ! あれもこれも美味しそう♪」
 迷いつつもナオは結局生チョコレートを作る事に決めたようだ。途中あれ? と首を傾げる瞬間もあったようだが、いびつながらもなんとか無事に出来上がった。
 生チョコレートが一番簡単かな? と言う事で作成中のカルーアは失敗しつつも一生懸命だ。
「コレね、人にあげるの。うふふvv」
 なんだか酔っ払ったようなシュハクだが、料理の腕前は確かなだけあってそんな状態でもしっかり仕上げている。
 小さなチョコレートを多量に作るのはリース。彼女はラングにトンデモ伝説を吹きこむつもりだったがさすがに人数の壁に負けてしまったようである。
「笑顔で、美味しいと言ってもらえるようにがんばります」
 その幸せを想像し、ほわほわしているファオ。うっかりぼんやりしたらしく、ちょっと怪我もしたようだ。
 生チョコレートが一番美味しいと信じて、作り方に挑戦中のライライ。ラファエルは誰に送るか迷いながらとりあえず作る。
「がんばって美味しいチョコレートのお菓子作るですよ♪」
 ヴェノムは教えてもらった生チョコのレシピをアレンジしてカフェオレ風味の生チョコトリュフの作成チャレンジをする。最初の毒見は自分で、美味しく出来ていたら他にも振舞うつもりだ。
「お菓子を食べるのも好きだけど、作るのも大好き!」
 パークはそう言って気合満点。うっかりミスはあったが、丁度見ていたヴェノムに教えてもらい、無事完成させる。
 お世話になった仲のよい人にチョコレートを贈ると信じて、キアフェスはチョコレートのアレンジを考えつつまずは基本を習う。
「お菓子〜お菓子〜」
 歌い、踊りながら作るのはジュリエッタ。愛情もばっちりこめている。
 レシピを静かにメモ取るのはリュシュカ。彼は時折心配そうに妹シャルムのいるテーブルをうかがう。
「……ハート形は恥ずかしいから、普通の形で……」
 ニクスはそう言って小さなチョコをたくさん作り、それを丁寧に綺麗にラッピングする。
 セルフィナは生チョコレートを葱の形に切り刻み、なんとかそれらしい物を作る。淡い緑色の包装紙を使ったラッピングで葱度UPと言うところだろうか……。
「あーんってしちゃおうかしらvv」
 きゃ♪ 赤くなりつつ妄想炸裂中のクロスフォードは持ち前の料理の腕で、ばっちり美味しそうな洋酒多量の生チョコを作り上げた。
 クゥリッシュは普段作った物を食べてくれる相手を思い出し、上辺だけの笑顔なんて意味がないとご立腹中。それでも持って帰る生チョコへのラッピングはピンクのリボンをぼんぼんにしたり、手がこんでいる。
「当分は練習しなければならないようじゃな」
 シュエはレシピを確認しながらも仕上げた生チョコレートを前に苦笑中だ。
 センキは生チョコレートのデコレーションをすませたところで、心配気にチョコレートをつまんではよろよろするゼクスを見つめている。
「………お、お菓子作りって結構難しいですの……」
 挫けそう……でも、負けない! と燃えるのはティアイエル。気合いを入れて運命になるかもしれない生チョコレートを作成した。シフォーネとプリムローズも作る。
 生チョコレートの作り方を回りに伝授しながらも、ひたすら生チョコレートを作り、質問されたり困った様子の冒険者にときどき説明を交えるヒカリに、作ってばっかりだと食べられないからとキリがそのチョコレートを味見で食べさせてあげたりする。そんなヒカリはと言えば、綺麗にラッピングしたチョコレートをキリの為に準備するようだ。キリはヒカリが教えながら作った生チョコレートの一部をもったいないから持って帰ると、嬉しそうにしている。
 ヒカリに作り方を教わりながら、ミアとメディスは一緒に作る。チョコまみれになりつつ、一生懸命作った生チョコレートに不安そうなメディス。大丈夫です♪ 心がこもっていれば喜んでもらえますと太鼓判を押すミアであった。そう言うミアの贈り先に探りを入れたメディスだがきちんと答えはもらえなかったようだ。

●INガトーショコラ
 ココアを運んだりチョコレートを運んだり、ガトーショコラ作り以外に手伝いもがんばるイルガム、ココアを直接舐めて涙目になった。当然ながら非常に苦かった模様である。
 冒険者男女構わずエプロンドレスを勧め、習うシンシア。
「お菓子作りを学びたかったので……」
 ローラは柔らかく頬笑みながらそう言って、手を動かす。
 美味しく作るこつを必死に覚えるのはシャラ。真剣に話を聞き、お菓子を贈りたい相手の為に一生懸命だ。長い間甘い物を食べてはいけないと言いくるめられた反動か、甘い物三昧の為に覚えるのはスイシャ。
「チョコレートって美味しいですよね〜♪」
 ミライはお世話になっている団長の為に作った中から出来のよい物を数点選び、綺麗にラッピングする。渡される予定の当の団長はと言えば、落ち込み気味の溜息をつきながら紅茶を飲み、大勢の冒険者たちの楽しそうな様子を見ていた。
「……甘い物、お嫌いではないかしら」
 なんとか完成に持ちこんだケーキを見つめ、心配そうなファレア。シルエスタはやはり手作りの物をあげたいしと、慣れない手つきだががんばって奮闘中だ。
「がんばりましょうねぃ〜」
 気合満点のリヒトンは溶かしたチョコレートをひっくり返して、近くにいたティエンに被害を与えた。
 レシピをメモしながらもしっかり手順通りに作っているのはライラブーケ。出来あがった物はラングに女装させる為の餌にする予定らしい。
 手作りチョコを勧められ初チャレンジのイルイはレドビイと一緒に作る。レドビイは酒場のデザートにもとレシピをしっかりメモはしているが、怪しい実験もどきな作り方のイルイのケーキに少々不安気だ。最もレドビイ、イルイの表情にばかり目が行っている気がしなくもないのだが……。
「手料理は得意では無いのだが、良い機会だ……」
 誰に言うともなくごにょごにょと言い訳をしながら、コッソリ参加し自分の物は隠しながら回りの出来映えをチェックするのはガートルード。
 ハート型を選び一生懸命はじめてのガトーショコラを作るのはアルヴィス。美味しくなるようにと真剣だ。
「真心を込めて作らないと……」
 お菓子は初めて作るサリア、元気のない仲良しの為に一生懸命に作る。
 ゼフィルシアは材料の前に押し出され、恐る恐るケーキ作りに挑戦中。
「何とかなるものですー♪」
 しばらくがんばった後、いびつながらも味は上々な物が出来あがったようで満足そうだ。
 シャルムは最初金ダライで焼くつもりだったが、金ダライはいくらなんでもオーブンに入らないと回りの常識的な兄や友人たちに止められた模様。それでもなんとか大きな物をと、大きめな型を探し出してサリカの隣で一心不乱に作成中。隣にいるサリカはチョコレートこそは固形なのでさすがに間違えなかったが、小麦粉のかわりに膨らし粉を多量に入れてしまったり、なにやら妖しげなケーキを作成。焼き上がりオーブンから出した途端にケーキが爆発する始末であった。
 ドキドキと緊張全開で作成中のキノはあれこれ想像して表情をくるくる変える。気合と根性で不器用さをカバー! 自分を応援しながらなんとかケーキを完成させたようである。
 真剣に猫柄エプロンでレシピのメモを取るイオン。実は冷めるとひび割れるのが当たり前のお菓子なのだが、しかし焼き上がり少し経ったショコラにヒビが入ったのを見てショックを受ける。
「にゅ……お菓子がひび割れちゃったにゃ……」
 そう言う物だと説明を受けてイオン、一応納得したようだ。
「チョコがとっろとっろでっすぅ〜♪」
 そんな横ではそこそこに手際よく、カルアが謎な歌を歌いながら生地を混ぜている。
「はうにゃ、ガラにもなく恥ずかしいですにゃっ!」
 大好きな人に贈るケーキという話になった途端に恥ずかしがって持っていた淡立てをぶんぶん振りまわすのはユギ。泡がラングに飛んだのはご愛嬌。
「お菓子……美味しそうですけど……」
 まずはとにかく作ろうとエレハイムは材料に向かう。食べたい誘惑にはなんとか勝てたようだ。
 リーザとアリエルは2人でケーキを作成中。レシピを見ながら作るリーザと助言を加えるアリエル。
「こんなに上手くいくとは思わなかったよ☆」
「私がいたから成功したんでしょ?」
 出来あがり、嬉しそうだったリーザだが、アリエルの突っ込みにしょんぼり。
 シセラは渡したい相手の好みがわからない為、ビターなガトーショコラを作る。渡すのは恥ずかしいし勇気がいるけど作るのは一生懸命だ。
「あ、失敗したらラングさんにあげるね」
 レンはそんな事を言い、教えてくれる先生や他の冒険者たちの手つきを見て、教えの通り真剣に手を動かす。その傍ではツバキが奮闘中だ。
「カレーに一番似合いそうなのは……ガトーショコラだろう」
 散々考えた挙句、1人頷いてガトーショコラを習う事にしたカナメ。カナメの隣ではコトルが上手く卵を黄身と白身に分けられずにいたりしながらも一生懸命、徐々に生地を仕上げていく。
「師匠、喜んでくれるといいな〜」
 コトルは多少いびつな物ながら、仕上がったガトーショコラを持ってウキウキ。
 ビターは苦手だからと後で味見してね? とよく一緒の依頼に行く面々に頼み、ビターなガトーショコラを作るのはエレアノーラ。
 久しぶりなの〜♪ と最初、ラングに元気よく飛びついたナルは、その後ラングの傍でガトーショコラ作りに一心不乱。上手にできたガトーショコラが冷めたら、今度は早速ラッピングを開始。綺麗にラッピングしたケーキはラングへ頬にちゅーのおまけつきでプレゼント予定の模様。
 丁寧に丁寧にと恐る恐るの手つきで感謝の気持ちをこめたガトーショコラをスージーは作る。出来あがったショコラにクッキーの型でうさぎを型抜きして最後にケーキの上に飾る。
「完成です!」
 見るのも好きだし食べるのも大好きなチョコレートのケーキを完成させ、満足そうに眺めるスージー。ラングにも犬の型を差し出して使いますかと聞いたりする。そうしながら、スージーはカードに届ける相手宛てのメッセージを書き記す。

●試食中?
 出来あがったケーキ類の内、差し出された物を切り分け、色々食べたがっていた者や、出来あがりが心配だった者がチェックを兼ねて仲間や先生を交えて試食する。アカシックやエイルも出された物を少し味見した。エレアノーラはファミリアと作った物の味見交換をする。もちろん他の知り合いも巻きこんでビターのガトーショコラを試食にまわす。
 テンマは義姉のセッカと一緒にそれぞれが作った物を一緒に食べる提案をしてみた。セッカがサリアを誘い、作った物を3人で味見を兼ねて食べたようだ。
 キサラは姉としての挨拶をメイの冒険仲間にするつもりだったが、リドリィ作成の謎チョコを口にしたカナメが小声でナオ、コトルに必死の小声で水を求める場面に行きあい挨拶をしそびれた。
「お……おい……おいし……」
 それでもリドリィには涙の溜まった目で精一杯の笑顔を見せるカナメは中々立派である。
 ヴェノムは美味しく出来た生チョコトリュフをよければ……と近くにいる冒険者へ勧める。ホットミルクや紅茶なども入れ、ちょっとしたお茶会だ。元々他人のチョコレートをねだる気だったレンやラングに交換を申し出ていたセーネードなどは大喜びしている。
「ラングおにーちゃんは誰かにあげるの?」
 コトルやエレハイムに聞かれ、誰かに渡す予定はないがと首を振るラング。霊査士用のお土産はライラブーケのおかげで確保できたようだ。
 一番最後にセルフィナが講習のお礼を言ってから片付けをはじめると、他の冒険者も手伝いはじめ、会場となったその場所は綺麗に掃除もすまされたのであった。


マスター:月草 紹介ページ
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作成日:2004/02/05
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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