冷泉はじめました



<オープニング>


「冷泉って知ってますか?」
 何やら色彩豊かに書き綴られた書簡のようなものに目を落としつつ、ヒトの霊査士・リゼル(a90007)が世間話のように冒険者の一人に話しかけた。
 れいせん。冒険者は耳にした単語をもごもご繰り返し、知識の引き出しから意味するところを探し出す。
「ええと……冷たい温泉、のことでしょ?」
「ええ、平たく言ってしまえばそうですね。水温は温泉より少し冷たいけど、効能そのものは変わらないとかで」
 リゼルは軽く頷いて、手にした紙を冒険者達の前に差し出した。

【暑い夏は山林の涼気の中で過ごしませんか?】

 そんなうたい文句が踊るその紙片、どうやら冷泉を売りにするどこぞの避暑地が富裕層向けに作った案内文らしい。
 で、その冷泉がどうしたのかと言えば。
「山間の冷泉街ということで、その地方では避暑を兼ねて毎年夏頃に行楽地としてのシーズンを迎えるらしいんです。それで今頃から別荘や宿の従業員さんたちは準備を始めるんですが……」
「トラブル発生、って訳か」
 案内文に目を落としていた冒険者が視線をリゼルに戻して問うと、彼女は苦笑を浮かべて頷いた。
「盗賊団ご一行様がご逗留中、ってことみたいですね」
 何しろ富裕層向けの行楽地だ。集まる獲物は選り取り緑、盗賊たちにとっては絶好の稼ぎ場に違いない。
 五十人に上る彼らの内、二十人ほどは廃業した宿の一つを占拠して、従業員に偽装する訓練に余念がないとか。また二十五人は冷泉街の外にある山荘を拠点にして、街に出入りする人の動きを監視しているようだ。
 二つある街の門には常に監視がいると考えていいだろう。その事に十分注意してください、とリゼルは言う。
「盗賊達は、逆らう素振りを見せたら報復に源泉にグドンの死体を投げ込むぞって街の人を脅してるらしいんです」
 そんな事になれば水を汲み出し清掃を施すまで冷泉はしばらく使う事も出来ず、風評被害で客足が途絶えてしまいかねない。
 真っ先に弱みを押さえられては自警団も手のうちようもなく、仕入れに出た者が人目を忍んで依頼を出しに来たと言う次第らしい。
「実際に五人程、いざと言う時の為に潜伏してるみたいだから気をつけてくださいね」
 首尾よく盗賊を退治したら、地元の宿で一日歓待してくれるそうですよ。
 リゼルは最後にそう笑って、冒険者達を送り出すのだった。

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参加者
翡翠色のレスキュー戦乙女・ナタク(a00229)
想いの歌い手・ラジスラヴァ(a00451)
太白・シュハク(a01461)
天皎・ルーシェン(a16220)
珊瑚礁の歌姫・メルフェイス(a36190)
弐足歩行助平式少年蜥蜴型壱号・ノア(a48441)
踊り舞う子兎・フィファ(a49524)
大地を歩みゆく者・ラング(a50721)


<リプレイ>

●二つの偽装
 シーズン前と言う事で、まだ行楽客もまばらな冷泉街。
 この時期逗留しているのはせいぜい湯治客ぐらいのもので、街は閑静な佇まいを見せていた。
多くの宿場と同じく、その宿でも夏に向けての開業準備に向けて余念がない。
傍目には他と変わらぬその建物にたった一つ大きな違いがあるのは、従業員達の素性が実は盗賊の輩であり、旅館業は獲物を窺う仮初めの姿に過ぎないということだろうか。
 だから宿の正面扉が突如として音高く開け放たれた時も、賊は実態を知らない時期外れの宿泊客の来店か、町の者のご機嫌伺いかぐらいにしか思わなかったのだ。
「こんにちは! ボク達、旅の芸人です。是非ボクの踊り、見てくださいね〜♪」
「私たちの歌と踊りをとくと御覧あれ!!」
 だが、来客は盗賊達の予想を裏切って、賑やかな声と音色に包まれてやって来た。
 リュートの音色と歌声が流れる中、文字通り踊りこんだのは薄絹に透けて見える肢体も艶かしい踊り子装束に身を包んだ踊り舞う子兎・フィファ(a49524)と珊瑚礁の舞姫・メルフェイス(a36190)。
 フィファがリードする形で二人の身体が床に軽やかなステップを刻み、唖然とする盗賊達の前で両サイドへ別れる。
 視界の通ったその向こうに現れたのは、リュートをかき鳴らす想いの歌い手・ラジスラヴァ(a00451)と、彼女の演奏に合わせて即興の歌を歌い上げる(そしてただ一人露出の低い)闇翳る月明・ルーシェン(a16220)の二人の姿だ。
 軽やかに舞い、歌う彼女達の姿に戸惑っていた盗賊達から次第に拍手が起こり、喝采が飛ぶ。やがて手拍子まで起こり始めた所で緊張感のない仲間に耐えかねたのか、一際髭の濃い長らしき男から怒号が湧いた。
「んだコラァ! 芸人なんざ呼んだ覚えはねえぞ!?」
 粗暴な誰何に舞が止まり、歌声が絶える。ラジスラヴァは一歩進み出て、その髭面の男に一礼した。
「わたしたちはこの夏の仕事を冷泉街に求めて来た旅芸人の一座です。出来ればこちらで一興行打たせてもらえないか、と思いまして」
「私たちの芸の腕、ご覧いただいた通りです。なかなかのものでしょう?」
 メルフェイスの言うように、確かにそこそこの腕前は持っているようだ。
 土地柄だけに、旅芸人の来訪に不審はない。彼の知るだけでも、他所でも芸人が居着いている所はあるのだし。
(カモを呼び込む餌になるし、それにこれだけの上玉揃いだ……追い返しちまうのは惜しいやな)
 ラジスラヴァの流し目に、彼は下卑た笑いを口許に浮かべた。女性陣一人一人の身体をじっくり舐めるように見て回るその視線にルーシェンが少し嫌な顔をする。
「……へへっ、まあ即答はできねえなぁ? とりあえずもうちぃっと腕前を見せてもらおうじゃねえか」
「そうと決まったら、お近づきの印ニ」
 長が一行の立ち入りを許可するとすかさず、それまで背後にいた地蔵星・シュハク(a01461)が何かを転がして宿に入ってきた。
 なんだ野郎もいたのかと一瞬険悪な表情を見せた長だったが、シュハクが転がして来た物が酒樽だと気付けばいともあっさり相好を崩す。
「振る舞い酒の用意も出来てるヨ」
「ほぅ、心づけも用意済みとは感心だな」
「お客さんにはいたれりつくせり、が当一座のモットーなんだよ♪ さあお酌をするよぉっ、欲しい人はこっちへどうぞ♪」
 とん、とフィファが酒樽に飛び乗って呼ばわれば盗賊たちは歓声を上げて、一人として不審に思う様子はない。
「まったく……手段は姑息、慢心から警戒心も希薄。呆れる以外にないのぅ」
 そんなため息混じりの呟きを耳にする事もなく、術中に落ちた賊どもは踊り子や酒の元へと群がるのだった。

●呼び子は踊る
「みんな、上手くいってるかな?」
 ふとビラを配る手を止めて、翡翠色のレスキュー戦乙女・ナタク(a00229)は街路の向こうを遠望した。先に見える一軒の宿の前に、今頃他の仲間たちは潜入を果たしているはずなのだ。
 ここは街の中央、湧き出る源泉を囲い、各所へと送水する水車小屋の前。
 逆らえばグドンの死体を放り込むとの脅しに冒険者は旅芸人を装って、それとなく源泉に近付く人影を見張っている所だった。
「たぶん……周囲に動きも、ありませんし」
 ナタクの囁きに応じるヒトの紋章術士・ラング(a50721)の表情と声音は、やや緊張の色を帯びている。彼女にとっては記念すべき初依頼。多少の硬さはあるものの、周囲を警戒する姿勢に怠りはない。
 気付けば不思議な程に、彼女たちの周りには足を止める人の姿がちらほらとあった。
「ねえママ、あのおっきなおてての人なあに?」
「ああ、あれは道化師さんって言うの」
 足を止めるのは多くが親子連れ。で、その指し示す先にいる人物は、
「わ、我は道化師ではないぃぃ」
 がっくり肩を落として呻く天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ・ノア(a48441)だ。
 大きすぎる小手のせいで上手くビラも配れずに、やたら大げさな身振りを見せているのでは道化呼ばわりされるのも仕方なかったり。
(抜かったぞ……これでは、これほど女性率が高い依頼なのに悪戯ができんではないかーっ!)
 ……その悩みは如何なものか。
 悩める煩悩少年、頭を抱えてうずくまろうとして小手で頭を強か打ちつける。そんな一つ一つの挙措が笑いを呼んでいるのかいないのか。
 と、そんなノアの独演だけでは物足りないか、取り巻く人々からビラを撒く手を休めたナタクとラングに野次が飛ぶ。
「よおきれいな姉さん達、出し物はこの子のパントマイムだけかい?」
 その野次こそ待ち兼ねたとばかり、ナタクがにっこり営業スマイルを浮かべた。
「とんでもない! もちろん、歌や踊りもございますよ♪」
 だからパントマイムじゃないぃ、等と言うノアの抗議は誰も聞いていない。
 ナタクがくるりと回るや上着は遠く脱ぎ捨てられて、露になったのは宿屋の仲間達同様の踊り子装束。然る舞い手の流れを継ぐ者として、武術同様舞踊は幼い頃から馴染んだものだ。
 躍動して踊るナタク、結果的に笑いを取るノア、偽装以上に楽しげな仲間達のその姿。
 ラングは暫し呆気に取られ、ビラをせがまれてやっと我に返る。
 このままでは自分まで芸を求められはすまいか、初依頼の緊張はなんだか別種の緊張に取って代わってしまった様。
 どうせなら早い事盗賊が来てくれないか、そんな事まで思いながら彼女はビラ配りを再開するのだった。

●酔客大歓迎!
(そろそろカナ)
 シュハクはノソリン車から降ろした新しい酒樽を転がしながら、周囲の状況を確認した。
 多くの盗賊はほろ酔い加減で、中にはすでに眠りこけている者もいる。
 酒樽を起こし、千鳥足で酒を求めてきた盗賊の杯を満たしてやり。酔っ払って言い寄ってくる山賊たちをかわしつつ酌や歌舞を疲労している仲間に呼びかけた。
「歌姫さん、歌のほうを一つお願いシマス」
「さて、では余興をお聴かせしようかの。酒ばかりでなく、妾らの妙なる歌声にもとくと酔いしれるとよいぞ」
 芝居も露出も苦手な彼女にとっては、この空間は酷く息苦しいものだったろう。
 待ちかねた呼びかけに、歌の合間に酌を強要されていたルーシェンがくすりと笑って立ち上がった。
「さあ、私たちが夢の世界へ誘いましょう……お休みなさい」
 メルフェイスが告げてルーシェンとの合唱が始まると、杯を取りこぼしてぱたぱたと眠りこけていく盗賊ども。
 その効力が及ばないのはただ一人……ラジスラヴァが別の歌を聞かせている髭の男のみだ。
「なんだ、だらしがねぇ。皆もう酔いつぶれやがったか」
「でも長は流石ですね。一人だけですよ、潰れてないの」
 さっさと酔いつぶれてしまった(ように、長には思えた)手下ども。舌打ちする長だったが、好意を持つラジスラヴァにそう煽てられては悪い気はしない。
 もちろん、それがアビリティにより生み出された仮初めの恋心だなどと、術中の当人に気付くはずもなく。
「……それで先ほどの……その、一味に加われば贅沢ができるってお話なんですが」
「そうそう、お話なんだけど!」
「おう、その話なんだがなぁ」
 誘惑を仕掛けたラジスラヴァと尋問役のフィファが話の先を促せば、恋心とアルコールとでまともな判断が出来なくなった長は、にやけた顔で話し始めてしまうのだ。
 自分達が盗賊である事、その手の内、人の配置。これだけの稼ぎが見込めるんだから、お前達も一味に参加しないか、いい生活させてやるぞ等など。
「……両手に花なんて思ってるんだろうケド」
 女の人ってちょっと恐いカモ。
 すっかりその気にさせて盗賊から話を聞きだす二人の様子に、こっそり捕縛用のロープを準備するシュハクがぽつりと呟くのだった。

●不法投棄はお断り
 ガシャンと陶器の砕ける音がして、晴れ晴れとした空に何か小さな物が飛んだ。
 源泉の前に屯していた人々が驚いて逃げ惑い、一方で逃げる事も忘れた男達が呆然と立ち尽くす。
「げぇっ、やっぱり冒険者ぁ!?」
「なななっ!」
 動揺した叫びが示すのは、「何でここが」なのか「何で冒険者が」なのか。
「お仲間がみんな教えてくれたからだよっ!」
 どちらにも対応できる答えを返すと、炎と氷に半身ずつを覆われたナタクが切り札を早々に弾き飛ばされた五人の賊の前に立ち塞がった。
 報復班の居場所を聞き出したフィファがナタク達に報せるよりも幾分早い、宿屋の賊が眠りに落ちて程なくのことだった。水瓶を携え、源泉の水を汲みに来た街の者を装った五人の賊が現れたのは。
 源泉を汲みに来る者は珍しくもない中、風体も自然な男達はそのままなら冒険者達の警戒をすり抜けたかも知れない。だが、彼らは恐らく『旅芸人』の姿に警戒心を見せてしまった。恐らく宿屋の状況を監視できる位置に潜伏していたのだろう、その反応を看過するほど冒険者達は鈍くない。
「ずっ、ずらかぐぇっ」
 召喚獣に身を覆われた異貌に恐れをなして、身を翻しても時既に遅し。「ごんっ」と言う音が響くとハープに脳天直撃された一人が白目を剥いて倒れこむ。
「手加減したから大丈夫……です、よね?」
 すでに背後を抑えていたラングが、やや心配そうに倒れた賊を覗き込む。そうする間にも彼女の命を受けた下僕達は盗賊を取り囲む様に展開し、彼らの逃走を許さない。
「お前達、こんな事に力を費やすな〜!」
 さらにノアが逃げ場を失った盗賊たちに拳で語……ろうとして、すんでのところで自制する。アビリティは手加減できないから、一般人に使うと即死してしまいかねない。
(それ位なら、黙って敗れて、我と一緒に覗こう!)
 仕方なく押さえ込んだ男の耳元で囁くに止めて、水月に拳を叩き込んで眠らせる。
 たちまち五人の賊は無力化され或いは戦意を失い投降の意思を示し、ごろんと石畳の上に転がる羽目になった。
「さて、グドンの死体回収っと」
 吹き飛ばした水瓶の中身である、グドンの死体。やや小さかったように感じたが、倒しやすい仔グドンでも狙ったのかもしれない。
 その程度に考えて、ナタクはその物体に近付いたのだが……
「あれ、これって……」

●仕事の後のひとっ風呂
「しかし、姑息にも程があるぞえ」
 暖かくはないが冷たいと言うほどではない、鉱泉独特の臭気に包まれる露天の水風呂に身を浸してルーシェンがつくづく呆れた様に言った。
 盗賊討伐から一夜を明けて、昨日に続く好天気の下で空気はぽかぽかと暖かく、水浴びにはもってこい。
あの後宿屋に続けて向かった山荘の賊も、さしたる労なく片付いていた。
すっかり誑かされた頭領が案内を務めた為に疑問も持たず迎え入れた賊達は、宿屋の仲間と同様の経緯で敢え無く眠りに落ちたのだ。
 彼らを縄で縛って待機していた自警団に突き出し依頼は完了、大喜びの依頼主がこの街一等の宿を提供して、今彼らは備えつきの冷泉を楽しんでいるという訳だ。
 そんなこんなで昨日は唄い詰めだったルーシェンが何にあきれ返っているかといえば他でもない、
「タネを明かせばただの羊の頭などとはのぅ……」
 そう、盗賊達がグドンの死体として脅しに使っていたのは、街の市場で食肉として解体された家畜の頭だったのだ。
彼ら自身でグドンの死体を手に入れられる訳でなく、手に入れても長期保存の術もない。
 インパクト重視ではったりを掛けて、実際は入手しやすいモノを使うということらしい。
「はったりもいいとこだよね。ちゃんと見たらバレちゃいそうなのに」
「でも噂が広がってしまえば、事実かどうか確かめる手段はありませんから」
 浴槽に並んで浸かるフィファの言葉にそう応じて、メルフェイスは緑萌え立つ山々を仰ぎて言う。
「それにしましても、せっかくの冷泉を駄目にしようとしていたなんて……」
「実に無粋じゃのぅ」
 メルフェイスの言葉を引き取ったルーシェンの断定は、一同共有の感想だったろう。

「……?」
 部屋に戻ったら弟に手紙を書こう。そんな事を考えながらぼんやりと視線を漂わせていたラングはふと違和感を覚えて一点に視線を止めた。
 あそこの茂み、風もないのに動いているような……
「そこっ!」
 同じ事に気づいていたのだろう、タオルで身体を覆ったナタクが気合一声手近な桶を投げつけると、「ぎゃっ」と言う悲鳴と共にスカーンと良い音がして、茂みの中から小柄な影が転げ出た。
 慌ててタオルを羽織る女性陣。無言で睨まれ、無言でじりじりずり下がる小柄な影=ノア。
 じりじりと近づき、じりじりと下がり、男風呂と女風呂を隔てる木壁まで迫ったところで、遂にノアは観念したように口を開き、
「……覗きこそ文化……なの、ですよ?」
 ……紛れもなく地雷を踏んだ。
「冷泉って基本的に飲めるんだよね? ううん、飲めなくったって冒険者の回復力なら大丈夫だって!」
「飲用ではありません、って書いてあるけどきっと大丈夫だよナタクさん!」
「ふむ、まあ大丈夫ではなくともこの際大した問題でもないと思うがのぅ」
「山賊さんに試したいと思ってた毒キノコの効果ですけど……ノアさんでも構いませんね」
「せっかくのひと時を駄目にしてしまうなんて、ノアさんは本当に悪い人ですわね……」
 きょろきょろ見回すも退路なし。
 後方に見えたラジスラヴァも、ほぇ〜と笑みを浮かべるばかりで助け船を出さない辺り、ひょっとして怒っているのかもしれない。
 ノアは間近に迫った彼女達の身体に目を奪われる余裕もなく、壁にびったり背中を押し付けて――

「……賑やかだナァ。ちょっと楽しそうカモ」
 こちらシュハクは男風呂にただ一人。
 ゆっくりできるのはいいのだが、やっぱり少し寂しい気がする……
「……あ。やっぱり楽しそうじゃないカモ」
 なんだか断末魔の悲鳴が聞こえてきて、シュハクはふるふると首を振った。
 ゆっくりしよう、ゆっくりと。
 すっかり静かになった向こう側の騒ぎは何も聞かなかったことにして、冷泉浴を楽しむ事に決め込むシュハクである。


マスター:朝比奈ゆたか 紹介ページ
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作成日:2006/06/23
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