<リプレイ>
●物資運びとトトルナ村 ノソリンの背に揺られながら、黄金の牙・シシリー(a00502)は、先ほど手に入れた地図を見ていた。地図にはまだ、印は付いていない。 「ユリシアに洞窟の位置を聞いてみたが……そこまではわからない、か」 シシリーは霊査士であるユリシアに場所などを確認したが、酒場で話した以上のことは分からないと言われたばかりだ。 「仕方ない、村人達にでも、聞くとしよう……」
「それで、洞窟のある場所はどこなんですか?」 トトルナ村に無事、到着した冒険者達はさっそく情報収集を始めた。 プレートアーマーに身を固めたヒトの重騎士・ギルバート(a01224)は、食料を村人に手渡しながら、優しく訊ねた。 「この村の北東にあります。それほど遠くはありませんし、洞窟まで一本道があるので、迷うことはないでしょう」 次にストライダーの牙狩人・セレーナ(a00610)も、口を開く。 「私達がリザードマンさんを追い払いますわ。それで、リザードマンさんはどのような武器を持っていたのか分かりますか?」 「およそでよければ、お教えしましょう……」 村人はそういって、彼らにリザードマンに関する情報を提供したのであった。
一本道の側にある茂みに身を隠しながら、ストライダーの忍び・カリョウ(a01597)は、すぐにその目当ての洞窟を見つけ出していた。 「シシリーの用意した地図が役に立ったな」 カリョウはトトルナ村に先行し、洞窟の位置の確認をしに来ていた。もっとも、カリョウの目的はそれだけではなかったが。懐に地図をしまいこむと、またゆっくりと洞窟に近づき、そのときを待っていた。 「む、リザードマンが出てきたな……」 何時間もその場所に潜み、カリョウはリザードマンの人数と、所持している武器を確認し、相手の戦力を記憶した。 大きな剣を持つリザードマンが3人、片手剣を手にしているリザードマンが1人、弓を持っているリザードマンが2人。 「これは……少々骨が折れるかもしれないな……」 そう呟くとカリョウはリザードマン達に気づかれないよう、その場を後にしたのだった。
●リザードマンとの戦い トトルナ村に来た翌日の早朝。 シシリー達は洞窟の側に潜み、その時を待っていた。打ち合わせでは、洞窟の前で火を焚き、その煙であぶり出す予定であった。しかし、見張りが2人いる。巨大な剣を持った2人。 「それじゃあ、いくね」 ストライダーの牙狩人・ポロム(a02089)は、闇色に透き通った鋭い矢を作り出し、見張りのリザードマンに向けて放った。普通の矢ではなく、ポロムの力で生み出した貫き通す矢だ。 「ぎゃあああ!!」 その矢が1人の腕に命中した! 「な、何だか、かなり痛がっているみたいだけど……」 そんなポロムの言葉をそのままに、ヒトの武人・オーエン(a00660)がもう1人のリザードマン目掛けて、突進した! 「居合い斬り!!」 オーエンの放った居合い斬りが上手く当たった。が、しかし。 「ぐお……お、おのれぇ……!!」 致命傷までには至っていない。どうやら敵は体力が多いようだ。リザードマンの大振りの剣を何とか受け止めながらも、オーエンは敵の強さを直に感じ始めていた。
「こちらは私達に任せて下さい!」 ヒトの吟遊詩人・タケマル(a00447)は、このときのために用意した短剣を2本取り出し、腕に矢の刺さったリザードマンに向けて投げつけた。 カキーン。 上手く当たったのだが、リザードマンの鎧と鱗によってダメージを与えることは出来なかった。 「貴様らの仕業か……」 矢とタケマルの剣とで、相手を完全に怒らせてしまったようだ。 「え、えっと……今さら謝っても……無理、ですよね?」 タケマルは冷や汗をかきながら、ゆっくりと後退していく。じりじりと迫るリザードマン。 「はあっ!!」 タケマルがリザードマンを引き付けている間に、後ろに回ってメイスを振るったのは、ギルバートであった。うずくまるリザードマンを確認してから、ギルバートはタケマルに声をかける。 「大丈夫か?」 「すみません、助かりました」 小さな短剣では、敵を倒すことは出来ないと感じたタケマルは、短剣から響きの竪琴に持ち替えた。 「調子に……乗るなっ!!」 突然、うずくまっていたリザードマンが起き上がり、タケマル達に襲い掛かってきた。 「くうっ!! ここで倒れたら、誰が騎士の名を名乗れるというのかっ!!」 その一撃を何とか堪えるギルバート。剣が当たった場所から、血があふれ出していた。思わず、片足が地面につく。 「ギルバートさん、今すぐ手当てをしますっ!!」 駆け寄ってきたのは、エルフの医術士・ヴェノム(a00411)。彼女の癒しの水滴で、ギルバートの怪我を癒していく。その後ろでマッスルチャージで力を溜めたシシリーが、なんとかリザードマンを倒すのに成功していた。 「気を抜くな、まだ洞窟には敵がいるっ!!」 シシリーの声が響き渡る。と、同時に洞窟から弓を構え放とうとするリザードマンの姿が。 一体のリザードマンを傷つきながらも倒したオーエンが、弓を持つリザードマンの前に立ちふさがり、また剣を振るう。 「飛燕刃!」 オーエンの刃で傷ついたリザードマンに、カリョウの放った刃が放たれる。カリョウはその隙に間合いを詰め、リザードマンの目を狙い、ダガーを突き立てた。 「ぐぎゃああ!」 的は外れてしまったが、リザードマンの頬を傷つけることが出来た。 「はあっ!!」 更にオーエンの刃がリザードマンを襲う。 それだけではない。 「当たってっ!!」 後方からセレーナとポロムの矢で援護が来る。 「はあっ!!」 洞窟の奥から襲い掛かってくるリザードマンの剣を受けながら、タケマルは、どこからともなく鳴り響くファンファーレと共にリザードマンに大ダメージを与えていた。 皆、ぼろぼろになっていたが、大怪我もなく、何とかリザードマンを倒すことに成功した。数人を捕虜にして、情報を聞き出そうとも考えていた彼らであったが、リザードマン達は予想以上に強く、手加減も出来ずに全員、倒すこととなった。 「ごめんなさい……。あなた達にも理由があるのかもしれないけれど、此方の人たちを守らなきゃいけないから……」 そう呟きながら、ヴェノムは、倒れ動かなくなったリザードマン達に、そっと手を合わせたのであった。
●戦いを終えて 激しい戦いを終え、ヴェノムとオーエンは、洞窟の中へと入っていった。 ヴェノムはリザードマンの残した品を手に入れるため、オーエンはリザードマンが村から奪った食料を回収するためであった。 「これは……」 食料庫らしき部屋を見つけ、オーエンは眉をひそめる。 「明らかに、足りないですね」 食料があったのだが、その量が、極端に少ない。村人から、かなりの量を奪われたと聞いていたが、目の前にあるのは、木箱に二つのみ。 「もう何処かに運んだのかもしれないな……」 「何処かって……いったい何処へ?」 「そうだな……リザードマン達の故郷か、あるいは……先日落とされたレグルスとか……」 そのオーエンの言葉にヴェノムは、悲しげに瞳を伏せるのであった。
「僕の踊りで少しでも元気になってくれたらいいな♪」 ポロムはタケマルの演奏に合わせて、元気に村人達の前で、得意の踊りを披露している。 彼らの活躍で、村に平和が訪れた。 しかし、リザードマンの行動を考えると手放しでは喜べない状況なのかもしれない。 ヴェルムはポロムの元気な踊りを見ながら、手に入れた薄汚れたスカーフを強く握り締めた。 これを必ず、霊査士に送り届けると決意しながら……。

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参加者:8人
作成日:2003/09/21
得票数:冒険活劇6
戦闘8
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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