メイドさん★リミットターボ



<オープニング>


●カバが逆立ち二回目です
「ふぃおなざまああああああ――!」
「にょ、にょおおおおおお……!」
 まるでカバが逆立ちしているような。
 そんな光景を二回見れた貴方は超ラッキーかも知れない。
 冒険者の視界の中に、珍しい光景が広がっていた。メイド服を身に着けた(正真正銘の)美少女が、寒そうな格好をした我等が(自称)美少女を、がっくんがっくん揺さぶっている。
 その勢いたるや、半端では無く。
 あのピーカン霊査士・フィオナ(a90255)が、既に半ばグロッキーになっている。
 エキサイトしきった可憐な少女は、そんなフィオナに構う事無く、我が身に起こったとんでもねー不幸を語り尽くす。
「かくかくしかじかで、あーでそーでこーで……!」
「ちょ、分かる訳ねーですよー!」
「うわああああああん!」
「てか、そこのテメー等!
 いい加減、このアタシを救出しやがれです!
 つうか、コレって露骨な手抜きじゃねぇですくぁ!?」
 言うなよ、娘。
「えー?」
 だって、カバが逆立ちだし。
「うわああああああん――!」
「にょ、にょおおおおおおおおお……!」

●依頼
「……………つー訳でお仕事っす」
 カウンターにぐったりと突っ伏したフィオナは、結局その光景を最後まで眺めていた冒険者に、少し恨めしそうに言った。
「此方、さる御主人様に仕えるメイドのメルさんていーます。
 コレまでにも何回かお世話してますから、報告書で知ってるヤツぁ、居るかも知れませんですが」
 フィオナの言葉を受け、落ち着きを取り戻したメルはちょこんと頭を下げた。可憐である。
「……まぁ、今回も依頼内容はその御主人様絡みの事なんですが」
「はぁ」
 冒険者の脳裏に馬鹿馬鹿しい予感が漂う。
 しかも、多分外れていないだろう。
「一体幾つ持ってンだか知らねーですが。
 今回、その御主人様の家法が盗賊に盗まれまして……
 何と、更生しやがっちまったンです」
「はぁ?」
 意味が分からない。
 具体的に言うと二行目と三行目が繋がっていない。
「御主人様が、御主人様が優しいんですっ!」
 メルは、涙ながらに言う。
「私に無理難題も言いませんしっ!
 お仕置きだーとか言って(略)で(削除)なご無体も働きませんしっ!
 何より、レンさんが今週は一回も青筋立ててないんですっ!」
 御主人様――ディークは、いい感じに人格の壊れた問題児である。彼は、普通に生きているだけで盛大な被害を撒き散らすタイプの人間だ。
「……いい事じゃないか」
 冒険者の尤もな台詞に、メルは……
「全然良くありませんっ!
 私に優しい御主人様なんて、御主人様じゃないみたいじゃないですかっ!」
 すんげぇ、悲しいことを言う。
 でも、仕方ないのだ。彼女、マゾだから。
「まぁ、その理由が盗まれた家宝にありまして。
 その守り刀は、彼の居丈高な態度を支える絶対的な精神的支柱だったみてーなんです」
 単純そうな人物だから、催眠的効果もあるのだろう。そう言えば、過去の依頼でも迷信を信じているような所はあった。
「仕事は、それを取り返す事っす」
 フィオナは言った。
「まぁ、取り戻さない方が世の為人の為っすけど……」
「ふぃおなざまああああああ!!!」

 がっくんがっくん

「……この通りっすから」
 霊査子は、半ばKOされながらそう付け足していた。

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参加者
人間失格・リリス(a00917)
赤烏・ソルティーク(a10158)
焔蛍火・ヴァル(a17028)
初風の・クラシャ(a18414)
野良ドリアッド・カロア(a27766)
銀翼の剣・カオス(a47836)
雪譚の蒼・ソイチ(a52268)
少年道化師・シュディア(a53660)
普通を愛するエルフの医術士・ハウマ(a54840)
プーカの狂戦士・ティエルナ(a59363)


<リプレイ>

●彼と彼女と僕等の事情
 街道を、十二人の若い男女が行く。
「本物のメイドさんって初めて見たー」
 わふーんセーラー特攻組長・ソイチ(a52268)の視線には、富裕の証明、雇い人。夢でロマンなメイドさん。
 天とは、不公平なモノだ。
 持たざる者には何ら与えない割には、持てる者に不必要なまでに幾つもを与えたがりもする。『まるで、王子様のようだ』とは、古来より幾多の乙女の間で使われてきた男性評の古典表現であろうが――今回十人の冒険者が請けた仕事の同行者、『メイドさんのその主』は、まさにそんな人物だった。
 長身に、豪奢な長い金髪。知性的な切れ長の瞳は、澄んだブルー。勿論の事、超美形。
 家は、長く続く大富豪で、先代は貴族とも婚姻を持っていたらしい。
 当代の当主であるその人物――ディークは、生まれながらにして多くを授かり、約束された将来を持つ人物であった。
 欠点らしい欠点は無い。たった一つ。壮絶なまでに、人格が御破綻気味である事以外を除けば。
「天上天下唯我独尊な俺様キングだって聞いていたから、鼻フックでも仕掛けてやろうと思ってたのに……」
 何処か口惜しそうに、野良ドリアッド・カロア(a27766)が呟く。
「ただの良い人になっちゃってるドリ……毒気抜かれちゃったドリ……つまんないドリ」
 ……ドリ?
「ドリ」
 頷くな。さて置き――
「君達のように素晴らしい冒険者に、助力を仰げた事を感謝している。
 僕だけならば兎も角、メルを巻き込んでしまった以上は――ね」
「……想像以上に面白いですね。何て言うか、普通なのが」
 ディークの、壮絶に似合わない殊勝な台詞に、悪友の似非執事から彼の人となりを聞いていた赤烏・ソルティーク(a10158)は、言った。
 つまる所は、それが今回の冒険者達の仕事の肝であった。
 傍若無人、倣岸全開なディークには、その精神強度を支える守り刀があったらしい。それを盗賊に盗まれた今は、見ての通り常識人になっているという訳だ。
「格好良い男の人が優しいなんて、嬉しい事じゃない」
 一般的には、プーカの狂戦士・ティエルナ(a59363)の言う通りだ。
 先述した通り、現在のディークは問題のある性格がなりを潜め、『王子様』を実地で行っている。
 些か気障な仕草や、育ちから来る気取った言葉遣いが肌に合わないという人は居るだろうが、『一切の悪意を感じさせない元のディークの無邪気さの通りに』平素とは打って変わった良識的態度を他人に向ける彼からは、嫌味のようなモノは感じられない。
「せっかくまともな主人になってるのに、わざわざ直さなくても……」
 烈空の邪竜導士・カオス(a47836)も言う。
 全く、どっからどう見ても、放っておいた方が世の為人の為というモノなのだが……
「絶対そんな事ありませんよう!」
 その言葉を聞いたもう一人の同行者が、抗議の声を上げる。
 全身全霊で可憐さを表現し、全身全霊で庇護欲を刺激する――メイド服に身を包んだその美少女こそ、今回の仕事を冒険者達に持ち込んだメルであった。
 彼女は、幼い頃からディークに仕えているらしい。些かドジだが、主人を立てる気配りが出来、気立てが良く、へこたれない根性も備えている。
「あーレンちんとは、また違っただきゅ心地だねー。いぢられ目どぢっこ科駄めいどって感じの抱き心地。しょためいどにも勝るとも劣らない。ねーヴァルっちー?」
「え、えーと。同意を求められても困るんですけどっ!
 ともあれ……メイドさんはメイドさんで辛そうですし、頑張りましょうね、はい」
 メルに抱きつく人間失格・リリス(a00917)の台詞に、焔蛍火・ヴァル(a17028)は応えた。
「リリス君。女性には、そう軽々しく触れてはいけないよ?」
「ぇー?」
「勿論、そういう関係同士ならば構わないが。
 それにしても、女性には男性よりも事情があるから――節度は守らないとね」

 ディークに説教される=割とガチで人間失格

 壮絶にありえねぇディークと、見事なまでに名を体で表したリリスに、ソルティークが爆笑する。
 だが、メル本人はと言えば、このリリスに対しても、驚き困る以上のリアクションをしていない。無意識の内に、彼にも『立てる』癖を働かせているのだろう。
 見ての通り、仕える人間としては、理想的に出来た少女なのだが……
 ああ、やはり一つ。たった一つ、彼女にもヒデェ問題が存在している。
「でも、でもでも! 私を苛めない御主人様なんて、御主人様じゃありませんもんっ!」
 ……彼女は、マゾ過ぎるのだ。かなりガチで。
「心中痛み入るぜ。折角、満たしあえる主従関係だったのに、急に優しくなるなんて……
 とんだ肩透かし! 望んだ未来はこんなんじゃない!」
 初風の・クラシャ(a18414)が、変な実感を込めて言う。
「そうですよう!」
「やはり男はサディストに限る! 優しさや癒しなんていらない、ましてデレとか論外だよな?」
「ですですですですよ――!
 御主人様ったら、私の誕生日に『今日は家に入れねー』とか仰って一日寒空に放置してくれたんですよ!」
「うっわー、萌える!」
「理由は、何となくだそーです! 私の誕生日、知られてませんでした。えへへ」
 して『くれた』……? 萌える? えへへ?
 メルの語る『御主人様との楽しい思い出』は、聞けば聞く程に酷かった。
 理不尽、暴虐、尽くす程に加わる罵詈雑言……涙無しには語れまい。オー人事。
「ああ、でも少しだけ分かるかも。
 罵詈雑言がデフォルト装備なうちの弟も、激怒して人を罵っているお顔が一番可愛いんだドリ〜♪」
 そんなカロアと、ディークを熱っぽく見詰めるクラシャを除けば、冒険者は見事なまでに全員でドン引きしていた。それ自体は、まぁ、何時もの光景ではあるのだが。楽しそうなメルを包容力ある笑顔で見守っている王子様の姿には、サッパリ結びつかない所がある。
「メイドさんの心はわからないもんなぁ〜ん」
 いや、少年道化師・シュディア(a53660)さん。彼女は特例です。
「おおっと、失言なぁ〜ん」
 うむうむ。
「そういう訳で、絶対絶対ダメなんです――!」
 ともあれ、メルの激しい剣幕に押されたティエルナは、「同盟にも色んな人がいるのね〜。不幸が幸せってよくわからないな〜」と、一人ごちた。
「……守り刀、ほんっとうに取り返さなきゃ駄目……? 駄目? そっか駄目か」
 呟いたソイチと、遠い目をした普通が服着て歩いている・ハウマ(a54840)の思いはほぼ同じだった。
「世の中に色々な趣向の人間がいるのは分かる。
 俺とて、短慮にそれらを否定して回る心算は無いのだが……しかし今回のケースは、どうにも許容するに耐え難い」
 ハウマは、そのまま呟き出す。
「あんなに可愛い子なのに……勿体無すぎる……」
 ブツブツ。
「せめてそこそこだったなら……まだなんとか……」
 ブツブツブツブツ。
 ……パーティは、不協和音を奏でつつ目的地を目指す。
(「どっかに落ちてないかね、美少女メイド」)
 落ちてません。彼是云年探しているけど。嘘だけど。多分。

●ヤオ
「良い日ですね、盗賊さん。潰滅にはもってこいだと思いませんか?」
 ソルティークの言葉に、盗賊達は震え上がっていた。
 案の定、盗賊達は弱かった。壮絶なまでに弱かった。どーでもいい位に弱かった。
 廃村を拠点にするという盗賊団に対する十人の冒険者達は、予め作戦を立てていた。
 大まかに言えば、ソイチが偵察に出て状況を把握、リリス、ヴァル、カオスらがディークとメルの護衛につき、残りのメンバーで退路を塞ぎつつ攻撃を仕掛けるという計画である。
 計画は、上等過ぎる位だった。周囲は、早速の乱戦。蜂の巣を突付いたかのように、盗賊達は狼狽しまくっている。
「逃がしませんドリ」
 ……ドリ?
「ドリ」
 カロアが蜘蛛糸を繰り、
「んなぁぁぁぁ〜ん!」
 シュディアが、微妙な咆哮を上げる。
「……いや、だから、何よ!? なんでこの十代こんなに強いのよ!?」
「盗賊一筋二十年、鍛え上げてきたこの俺は何だったのか!」
「うわーん、おかーちゃーん!」
 廃村には、早くもガラスの中年達の悲鳴が響いていた。
「逃がすかよ!」
 正面に向かってきた盗賊達の前に立ち塞がったカオスが、鮮烈な光を放つ。
 此方へ向かう事は、無謀そのものだった。
 何せ、その後ろには、彼の護衛対象であるディークとメル。戦力は特に厚い。
「まー、面倒だしー?」
 其処には射線上に立ち、飛んでくる矢すらをも斬り落としているリリスと、
「大人しくして下さいね♪」
 にっこり笑顔で、輝く聖槍を牽制に放ったヴァルも居る。
「まぁ、慈悲ありますし、ね。戦闘不能もならないし、おっけーですよね」
 言う彼に、ガクブルしつつ盗賊はコクコクと頷いた。
 状況は、余りに一方的だった。
「廃村だし、手加減はいらねぇな」
「眠れ、眠れ、眠れ悪い子よ〜♪ 眠ってしまえ〜野郎ども〜♪」
「こういうの、趣味じゃないんだけどなぁ」
 それでも尚、逃走を図る盗賊を、クラシャが止め、ハウマが眠りの淵に誘い、表情を変に生き生きさせたソイチが縛り上げていく。
「……人を縛るのが快感になったらどうしよう」
 まぁ、その彼の場合、手遅れスメルは全開ではあるのだが……まぁ、いいや。
「逃げちゃ駄目よ♪」
 情けない顔をした盗賊が、ティエルナの動作と共に踊り出す。
 冒険者達の活躍に、盗賊達が沈黙するのは時間の問題にも思えていたのだが……
「ええい! 情けない、無知蒙昧なる青二才共に、簡単に敗るるとは何たる惰弱!」
 不意に、威厳に満ち満ちた大声が雷のように響く。
 全ての不遜を集め、確たる自信を持ち。
 神すらをも見下すが如き、尊大なる声は、まさに王者の風格を思わせた。たっぷり溜めた後、奥の家屋から現れた髭面は、あくまで悠然なる余裕を纏っている。
「出たな、親玉!」
 クラシャが声を上げるが、
「黙れ、愚民!」
 どっかで聞いたような台詞が、一撃の下に彼女の言葉を斬り捨てる。
(「あ、ちょっと……た、たまらねぇ……かも」)

 キュン……

 何その擬音。
「か、頭!」
「頭が来たぞ……!」
 へたれ顔で項垂れていた盗賊達に、活気が戻る。
「アレです、アレが守り刀です――!」
 ディークが庇うようにしていたメルが、頭の持つ短刀を指差して叫んだ。
「良し」
 後はあの居丈高の剣(仮)を奪還するばかりである。
「本当に、予想通りってヤツですか?」
 ソルティークは、その言葉を受け、「もう十分だろう」とばかりにもう一度束縛を繰り出した。

 かしゃん――

 態度がでかかろうと何だろうと避けられる筈も無い。勢い良く倒れた頭の手から、守り刀が零れ落ちる。
「……まだ、何か言う事は?」
 駆け寄ったヴァルが彼を確保し、問う。
「……………ごめんなさい。もうしません」
 ヤオは、やっぱりヤオだった。

●元の木阿弥
 かくして、大雑把な戦いは終わった。
 メルが守り刀を拾い上げ、ディークの元に駆け寄る。
「御主人様、これ……っ!」
 彼女の瞳は、少しの不安に揺れていた。「もし、これで元の御主人様に戻ってくれなかったらどうしよう」それを差し出そうとするその小さな手は震えていた。
「遠慮無く、受け取ると良い」
「……あれ? 台詞が……?」
 ヴァルが、首を傾げる。
「ああ、有難う。御祖母様の形見を――」
 何かメルらしからぬ言葉が聞こえた気もするが、気にしたら負けである。冒険者迄もが、固唾を呑む一瞬。優しく微笑み、メルの頭を撫でたディークがその刀に手を伸ばす。
 指先が触れ、柄を掴む。メルの手から、ディークの手に、その刀は取り戻された。
「――本当に、有難う――」
 ディークは、微笑んだままもう一度その言葉を重ねた。
 メルの表情に悲しみの色が走る。ディークの優しい顔は、先刻と変わらない――
「――何て、言うと思ったか。この戯けメイド!」
 ――と、思いきや。優しく頭に置かれていたディークの手が不意に乱暴にメルの頭を小突きまくる。
「第一、お前の管理が悪いからこういう面倒に遭うんだ。全てお前の責任だ、間違いない!」
 冒険者達は、物凄い変貌に刹那絶句した。
「人って、凄いなぁ〜ん……」
 シュディアが、しみじみと呟く。
「あの短剣……ていうか、まともな人格が彼の本来の姿ってことなんじゃないか……?」
 ハウマも言う。守り刀に特別な力は無いのだろうが、恐らくは、祖母が良かれと思って渡した品は、結果的に彼に自信を付けさせ過ぎて、現在の姿まで歪め……
「……被害者?」
 言ってやるな。
「……や、御主人様、その御刀は触らせてくれなかったじゃないで――」
「黙れメイド。主人に反抗するたー、いい度胸だ。
 一晩かけてたっぷりじっくりその分際思い知らせてやるわ、粗忽者が」
「や、やん――♪」
 ♪散ってるし。
「めでたしめでたし……なのか?」
「いいなー……」
 呟いたカオス、羨ましそうなクラシャの視界の中で、メルが嬉しそうにぼてくり回されている。ディークはと言えば、世話になったばかりの冒険者達に目もくれず、『どう考えても彼の責任としか思えない咎』を全力で彼女に押し付けていた。
「ちょっと……」
 ティエルナが声を掛けようとするが……
「何だ、まだ居たのか庶民。一応感謝してやるから光栄に思うが良い」
「……」
「取り敢えず用があったら又呼んでやる。下がって良いぞ」
 ……どーん、とかそういう効果音が似合いそうなディーク様は、そんな風に仰った。
「……ああん、やっぱり、勿体無かったな〜」
 余りの言葉に、些かムッとしたティエルナは、彼の足下にバナナの皮を配置する。
 ディーク様、華麗にコケかかる。
「きゃあ――!」
 まずメルを身代わりに。だが、たたらを踏み、更にバランスを崩し掛けるも……
「ドリ――!?」
 狙ってカロアの上に倒れ込み、衝撃を御殺しになる。
「……うむ、高貴なる身にも不運は訪るる。でかしたぞ、庶民」
 下敷きにされたカロアが呟く。
「オキャクサマ、ダイジ、イッパンジン、ダイジ……
 オキャクサマ、カミサマ、イッパンジン、マモラナイヨクナイ……」
 それは、湧き上がる害意を抑え、自分に状況を言い聞かせる為の言葉だったのだが……
「何だ、私を称える歌か? 褒美をつかわす。もっと言え」

 むにゅん

「ドリ――!?」
 悲しいかな。ディーク様にエア読むスキル等無い。むしろ、加速して大暴れ。
「まぁ、ディークちんはあれ位でねーと?」
 足蹴にされたメルを、ドサクサ紛れにだきゅだきゅしつつリリス、
「本当に面白いですねー、この人達……」
 エキサイトするカロアを必死に止める仲間達、それから全く分かって無さそうなディーク様を眺めながら、ソルティーク。
「……もったいない……」
 良く晴れた空の下、ソイチはもう一度だけ独白した。
 まぁ、凸と凹、足りないパーツがあるからこその二人なのかも知れないが――
 だから、まぁ。これもそう、例えばそーゆー恋の歌。


マスター:YAMIDEITEI 紹介ページ
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