ルディリアの誕生日〜餅宴会に鏡餅ぶれいく!



<オープニング>


「明けましておめでとー!」
 酒場に現れた白光の癒杖・ルディリアのご挨拶。新年から元気だ。
 キョロキョロ探して見つけた知り合いはいつもの二人組。紅き柘榴の翼剣・キィルスと翡翠の霊査士・レィズの補色コンビはお屠蘇と称して米酒をチビチビやっていた。
「お。新年おめでとさね」
「ルディも一緒に一杯やるん?」
「そんな事よりも」
 彼女は両手の掌揃えて二人の前に突き出した。
 …………。
「お年玉やったら用意しとらんよ?」
「ちーがーうー」
 予想はしていたが。覚えてる事を期待するだけ無駄だった。


「……ごめん、今度は俺も忘れてた」
「シメて良い?」
「オレのおらんトコでな?」
 ルディの誕生日は1月5日。年が明けてすぐである。年末年始の慌ただしさから開放された直後と言う時期故に、微妙に忘れられやすいと言うのは彼女自身慣れているがやはり寂しい。
「んー、特にこれと言った用意はしとらんかったけど。便乗企画なら、何とか」
「ああ、ブレイク卿んトコの鏡餅ブレイク祭り」
 レィズの言葉にキィルスが頷いた。ルディは何ソレ、と首傾げる。
 ブレイク卿とは破壊依頼でお馴染みの破壊マニアの道楽貴族。破壊と庶民の為なら惜しまず私財を投入する彼は人望も厚く、自慢の解体技師を率いて同盟冒険者の破壊依頼の助っ人にも参戦した、イカス御仁である。
 東方から伝わったと言う、鏡餅の習慣。新年を迎える際に供えられたそれは1月中旬頃に割り砕いて料理にして食べたりするのだが。何せ器の大きすぎるブレイク卿の家である。鏡餅も巨大サイズ。鏡開きも割ると言うより破壊すると言う単語が当てはまる。
「で、破壊した餅は焼いたり煮たりと調理して近隣の村々に振る舞ったりしてるらしいさよ」
「へぇ、面白そう」
「それで、な。大きな鏡餅やしどうせなら冒険者パワーで派手にやって欲しいって誘いあったんよ」
 レィズが手をヒラヒラさせて言う。丁度誰か誘いでも掛けようかと二人で話してた所らしく。
「お祭り好きな卿の事だし、誕生日祝いに場所貸してくれると思うんだけど」
「そやな。堅くなった餅だけやとあんまりやからと餅つきもするらしいし、つきたての美味い餅もありつけそうやし」
「お餅〜♪ 黄粉や餡でいただくのも悪くないわよね」
 餅料理に餅菓子でパーティと言うのも悪くない。ルディは話を聞いてるだけでご機嫌になってきた。

「と言う訳で、祝えっ!」
「無意味に偉そうだな、をい」
 冒険者達を前に、胸張って言うルディに苦笑しつつ、キィルスは咳払い一つしてから皆を見渡して言う。
「少しばかし遅くなるけど新年祝いとルディの誕生日祝いって事で、ブレイク卿の屋敷で行われる鏡開きに参加してみないか?」
 開くと言うよりぶち壊すだけど、と前置きすると笑いが巻き起こる。
「壊した鏡餅は餅料理にするし、改めて餅つきもするんで柔らかい餅にもありつけるさよ」
「ルディ祝ってやるって奇特な奴、大募集。餅ブレイクしたい奴も大募集や」
「奇特って何、ねぇ」
「いたいいたいいたい」
 後ろから両ほっぺをうにうにつねられて叫ぶレィズ。
 ルディの誕生日と新年を祝って、お餅パーティなんて如何?

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参加者
NPC:白金蛇の巫・ルディリア(a90219)



<リプレイ>

「ルデ子先生、お誕生日おめでとうございま踏んで下さい」
「早速殊勝な心懸けね」
 ぎゅむり。
 ツンデ・リオンの願いに草履の角で踏んで差し上げる白光の癒杖・ルディリア。どっちも嬉しそう。
「ルディさまー! めるくぅも振袖着てみましたなのぉ♪」
「うわぁ、可愛いわね♪」
 チョコ限定桃色四葉・メルクゥリオはうざぎ振袖でご機嫌。ルディも白地に梅花描かれた振袖姿が艶やかである。
「ルディ様お似合いですなのぉ。レィズ様、めるくぅも似合いますですのぉ?」
「可愛ぇし綺麗やね。お似合いや」
「ルディリア様ーっ。お誕生日おめでとうございます」
 清浄なる茉莉花の風・エルノアーレも振袖姿で優雅にお辞儀。
「わたくしも、お祝いに華を添えるべく、新しい衣装を仕立ててみましたの。似合いますかしら?」
「うんうん、とっても綺麗☆」
 そこにルディの姿見かけた黒焔の執行者・レグルスは感嘆の息一つ。
「ほう、着飾っているな。馬子にも衣装とはよく言」
 めきゃ。
「をほほ、ゼオルプレゼントどうもね〜♪」
「使って頂けて光栄ですよ。花束の中に鈍器仕込んで殴れば乙女っぽいってチアキさんも言って」
 不破の双角・ゼオルに貰ったばかりの花束は早速猛威を振るっていた。
 そこに続々現れる犠牲者共。
「嫉妬神官、同志ルデ子、彼氏居ない暦更新おめでとう!」
 がす。疎遠スパイラルな嫉妬王・マスクは早速夢の世界逝き。更に銀の影出現。マジカルキャビンアテンダント・ドラゴである。
「煎餅ブレイクなど、命に替えてもさせんで御座るよぉっ!!」
 勘違い。今日ぶれいくするのは鏡餅。十二人の天狗マサタダ・セイジは彼に真実を告げる。
「ドラゴの旦那、今日は――」
「誕生日? ちゃんと知ってたZE? ホラ、プレゼントもしっかり!」
 取り出されたのは。雑草の束。
「ドラゴ、ちとおいで」
 そのままドラゴが消えたのは、多分ルディと天狗の仕業。
「気を取り直してルディリア殿誕生日おめでとう!」
 ギター片手に吼えるは中の人などいない・ディスティン。
「今日は貴殿の為に祝いの歌を作ってきた――聞いてくれ!」

『二十歳過ぎの唄』 作詞曲:ディスティン・ウォルフォード
 二十歳過ぎ! 二十歳過ぎ!
 そろそろお肌も下り坂!

 いつぞやの二番煎じか。そして彼もまた姿が見えなくなる。
 これも、きっとルディと天狗の仕業。


 大きな屋敷の大広間に辿り着くと朗々とした声が響いた。
「ブラボー! よくぞ来てくれた諸君!」
 恰幅の良い腹に天にそびえるカイゼル髭。ブレイク卿は今年も元気に冒険者達を迎えると後ろの現場――ぶれいく対象物を指し示す。
『……でかっ』
 思わず出る驚きの声。巨大な鏡餅。その高さ3m。下の餅ですら直径5mは越えてるだろうか。流石はブレイク卿。
 集まった冒険者達によるブレイクが今始まる。ちなみにレィズは卿と一緒に離れて見物。
「さて、刃物は縁起が悪いらしいし」
 灰色の貴人・ハルトはどうしたモノかと相棒見やると。
 いねぇ。
 あ。鏡餅の上に怪人出現。
「何してるかな、ティンは」
「誰の事だね? 私は通りすがりの覆面餅ブレイカー!」
 その声は明らかに青の天秤・ティンである。
「呻る我が拳(術手袋エンブレムブロウ)で鏡を開きまくり餅を突き捲ってみせよう!」
「へぇ」
「って何時の間に近くにと言うかコノ手を離」
「黄金のちくわを食べられた怨みっっ」
 どごおぉぉっ!!!
 剛鬼投げ炸裂。ティンの脳天が力任せに餅に叩き付けられる。めり込み抜けないティン。満足げなハルト。食べ物の怨みは恐ろしい。こうして餅ブレイクは火蓋を切る。
「……冒険者って」
 武器扱いになるのかなぁ。今のを見ていたシュウは笑顔で呟き、ドロ・チアキの肩を笑顔で叩く。そこで丁度ディスティンに掴まる白蜥蜴。
「ブレイクするかされるかの勝負。得物を厳選した結果チアキ殿の様な物に決定した次第」
「いやわしそのものじゃろ! ええぃここは」
 ごにょっと耳打ち。数秒後。ディスティンに担がれ構えるチアキ!
「鋼糸を装備して100万パワー! 2丁で200万、2倍のジャンプで400万、更にディスティン殿に3倍の回転を加えて貰い――」
 無茶計算。チアキは思い切り餅に向けて投げつけられた!
「貫け、ハー!!」
 めちょ。スパイラルジェイド撃つ筈が未遂。近すぎたらしい。
「皆は鏡餅を割りに来るなら、ワチキは死守するぎゃ」
 赤い風・セナは餅の前に仁王立ち。
「割りたくば、ワチキを倒せ! 掛かって来いやぁ!」
 そんな彼女を包囲する数、十数人。
 ぼこばきめめたぁ。
「一寸待ってね、流石に多すぎねぇ? 穏便に『ルディさに踏まれる権利』で鏡餅から手を――」
「誰に?」
「それは――げぇー、ルディさ!」
 ぎゅむ。ヒールに履き替えたルディに踏まれてセナ退場。
 次に挑むは三人の漢達。
「指殺未完成の前には貴様など餅の固まりに過ぎん! キェー!」
 笑劇の伝道師・オメガはたった一撃の指殺に全てを賭けて、放つ!
 ぐきゃ。
「うわ〜〜! 指ぐぁ! 指ぐぁぁ!!」
 人差し指が有り得ない方向に曲がってるし。
「うわらば!」
 同じく指殺放ったセイジも、掛け声の時点で負け確定。
「餅め、なかなかやるなぁ〜んね!」
 志半ばに倒れた戦友を横目にオシャレ四天王・ラスキューは唸る。
「拙者のイワヤマ両斬破を喰らうがいいなぁ〜ん!」
 そう叫び、ラスキューは『ただの』手刀を放った!
「ぬうりゃ!」
 直後、悶え転がるヒトノソ忍者一人。手の骨折れたっぽい。
「どれだけ堅いんや、あの餅」
「下手な鎧より堅くなっとるかもしれんのぉ」
 実況席の呑気な声。流石ブレイク卿。ただじゃ割らせない。
「痛った〜」
 爆砕拳放ったマスクも、手が少し痛かったらしく。去ろうとした彼を捕まえるは下半身だけあればいい・アリシア。
「とりあえず餅にぶち込めば良いんじゃない?」
 何をと聞く間も無く、既にマスクの頭はアリシアの太股に挟まれ。そのまま餅に頭からぶち込まれる始末。その横ではディスティンらしき鎧がゼオルの手により頭から刺さってた。
「ジャスト1分だ。いい夢見れたかよ」
 多分悪夢。
「不穏な一角、ですね」
 冒険者が己以外の肉体を武器に餅と闘う戦場。浄火の紋章術師・グレイは騒乱を避けつつ餅にエンブレムブロウ放っていたが。
 さくっと身が持ち上がる。振り返るとシュウの姿。
「パワーボムとか素敵だよね♪」
 悪魔の微笑みと思った時、グレイの額が餅で割れていた。
「ジュツカタ!」
 そんな断末魔と共に。
「頭皮への刺激って育毛に良――」
 逆に抜け落ちてそうです。
 さて、身体張った連中に卿が大喝采贈った後は至極真っ当なブレイク開始。
「餅の癖にアベックなぞ許さん! 嫉妬の一撃を喰らえ!」
 ピンクリボンの翔剣士・ミサの手刀が二つ重なる餅を捉える! 更に、固有名称付き雑魚・ロストも素手で餅を気合い入れて殴りつける!
「これが、私の自慢の右腕だ……ブレイクッッ!アウトォー!」
 がすがすっ!
 痛くて悶える女二名。だから素手は止せ。
「でも漢なら拳で勝負! 新年一発ブレイクアウトー!」
 真昼の月・シュリによる術手袋装備のエンブレムブロウ。更に楽風の・ニューラのヨーヨーブレードダンス♪が風を切り餅を砕く!
「巻き添えにしなくて良いんでしたっけ?」
 巻き添え要員殆ど自爆リタイア済。
「今年一年良い年と成る様に……」
 白鎧の騎士・ライノゥシルバは酒で清めたメイスで餅を殴る。そろそろダメージも蓄積してきた頃だが、餅はまだ砕けない。
「御嬢は行かぬのかの?」
「え?」
 祝福の舞で応援してた翡翠色のレスキュー戦乙女・ナタクを見つけた卿の一声。断りかけるも、ルディが期待の眼差し向ける。
「あの有名なナタクさんね。是非記念に一撃お願い☆」
 一撃ならば、とナタクは構え、そして斬鉄蹴を放つ!
 どごぉ! ――ぱかっ。
「おお、割れた割れた」
「うそぉぉっ!?」
 上の餅が半分に割れた。沸く会場に反し、ナタクは頭抱えた。
「餅割舞姫の称号を」
「いらぁぁんっ!!」
 さて残るは下の餅。本命・ランドアース☆ぶれいく工業の出番である。
「久しぶりにいくわよぉぉっ! ブレェェイク!!」
『アウトォッ!』
 留袖姿の奥様はメイドさん・ターニャの呼びかけによる円陣は恒例。
 破片が観客に当たらぬ様に規矩なる錬金術師・フェイルティヒがストリームフィールドで防護。
「流石にいい具合に堅くなってるな」
 加密爾列・アンゲリカは餅をぺちぺち。手には卿に賜ったハンマー。香水茅・シトラにディバインチャージ貰って気合充分。
「卿の屋敷だから、きっと少しなら力加減間違えても大丈夫だよね」
「床なら壊して良いって」
 清麗なる空牙の娘・オリエの微笑みにキィルスは苦笑して答える。
「祝うなぁ〜ん。ブレイクアウトなぁ〜ん」
 暴れノソリン・タニアもブレイク流祝いに気合入ってる。
「――行くぞ!」
 キィルスの合図。皆身構える!
「エンブレム餅ブレイク!」
「なぁ〜ん!」
「餅デストローイ!」
「ミラージュ餅アタック!」
「鏡・餅・両・断! メイドレインボーキィィーック!」
 連打連打連打! ひたすら叩き込まれる破壊の妙技!
 最後にターニャの斬鉄蹴が餅の天辺に撃ち落とされ!
 ばっこぉぉんっ!!
 見事に割れ、粉砕された餅!!
 スタッと着地したターニャは宙を飛んだ蜜柑受け止める。
『ブラボーブラボー!!』
 大喝采して思わず駆け寄り、破壊に関わった全ての者に握手して回るブレイク卿。
「凄いわねぇ……」
 ルディも思わず感激し、破壊マニアの心を知ったのだった。


「よいせ、よいせ、あ、ルディリアさん、突き立てお餅どうですか?」
 突きたても、と餅つき大会開始。臼の横でこねてたロストが余所見した瞬間。
 杵が手を直撃。悲鳴。
「キィルス、手伝わないか?」
「……いや、その」
 杵を取ったアンゲリカと今の光景見比べてキィルスは言い淀む。
「ルディさんやみなさんと一緒においしいお餅を食べるのですよー!」
 諷意なる時の光輝・ナコも一生懸命餅をつく。
「先日、きなこ餅をいただきましたの。美味しかったですわ。ルディリア様も召し上がりますわよね?ね?」
 エレノアーレが言うも。彼女が作る訳でも無く。
「つきたてのあつあつ餅に黄粉まぶしてルディにおすそ分け♪」
 宵闇の黒豹・ケイが皿のせた黄粉餅を手にルディに近づいた。二人で熱々頬張る。
「おいしー♪ ケイが作ったの?」
「ううん、私も作るより食べる人だから。こういう時は女に振舞ってこそ男ってぇもんだよねぇ♪」
「良く言うぜ」
 黒羽織り姿の蒼獣鬼・イザークは自作の餅饅頭を囓りつつ苦笑する。突きたて用に黄粉やすり胡麻用意したのは彼。
 他にも餅を海苔で巻いたり様々な餡を作って絡めたり包んだりするは旅人の篝火・マイト。丁寧に綺麗な甘い餅料理を作っていく。
「これなら、行けそうですね」
 味見も完璧。供される餅を戴く面々。
「黄粉餅ウマー」
 美味しそうに言うアリシア。教会のエンジェルシスター・フレノールのお勧めはステビアの葉をまぶした餅。甘くて美味しい。
「お餅バイキングって感じね」
 碧緑色甘味伝説〜スウィーティ・メロスはみたらし醤油で戴いている。
「割った餅料理も出来つつあるみたいね。雑煮も色々あるらしいわよ?」
 澄まし汁に白味噌仕立てと雑煮も多種多様。リアクション大魔王・クリストファーが仕込み済ませてあった様で。依頼依存症・ノリスも一生懸命レシピ片手に昆布と鰹節で出汁取ったらしく。
 あとは餅を煮るだけ焼くだけ。フェイルが鍋で煮込んでくれます。野菜や鶏等調理済みの具材をお好みでどうぞ♪
「はーい皆さーん、楽しい餅地獄の時間ですよ〜」
 料理の準備も粗方出来た所で、宴会場でパーティの始まり♪


「誕生日おめでとう、ルディリア」
 魔魂・エンデミオンが彼女の前に跪いて手を取り、優雅に手の甲にキス一つ。
「悪くないわね」
 大きな薔薇の花束受け取ってルディは微笑み。更に彼がナンパしようとした時。
「なーん♪」
 鏡餅の被り物つけた白ノソが後ろから急接近。むぎゅう。
「あら、クラリス?」
「なーんv」
 人に戻り瞬間着替完了したやればできる子・クラリスは被り物の頭近づけて言う。
「誕生日オメデトなーんv 俺の顔をお食べ……と言うのは冗談で。大根餅作ったなーんv」
 餅粉使った点心は非常に美味。シュウが作った餅春巻もパリパリ皮にとろりとお餅。こんな料理にはお茶が合う訳で。楓華風緑茶や黒茶、紅い魔女・ババロアが淹れた紅茶も良い香り。
 だが、勿論宴会と言ったら主役はお酒だったりする訳で。ニューラがルディのグラスに酌一つ。
「新年っぽくシャンパンなんてどうでしょう。お餅との組合せも面白いでしょう?」
 グラスに浮かぶ綺麗な色が泡で弾ける。バターで焼いた餅と合わせると絶品。
「ルディリアさん、こっちのお酒も如何です?」
 メイド姿の桜奏・チェリートがカシスワインの瓶を手に問いかけ、グラスに注ぐ。二人分。もう片方は彼女の親友、シュリの分。彼女とルディは誕生日が一日違いなのだ。
「年明け直後は誕生日忘れられやすいですよね」
「同志ね!」
 意気投合。シュリは嬉しそうにお雑煮をルディに運んできた。
「遠慮せず食べて下さいですよ」
 そう言って置いた椀。チェリは慌てて神速ですり替える。
「流石にこれを食べさせる訳には……」
 呟いた時、横でキィルスが昏倒した。前にはすり替えられたシュリ作の紫色の雑煮。匂いだけで逝った模様。
 ティンのお勧めカレーうどん+餅も美味しい。撥ねには要注意。
 雑煮や料理を戴いたら次は別腹。勿論餅デザート。
「これなんてどうですか?」
 潤心の治療師・ダフネが作ったのはチョコバナナを餅で包んだモノ。見た目微妙だが、餅とチョコが以外と合うのだ。
 ターニャの作ったアラレ餅も好評。シトラは餅あんみつを作り、オリエはおしるこを椀に盛る。
「おじちゃんおしるこ出来たよ〜」
「おおきに。ルディも食っとる?」
「うん、美味しい〜♪」
 ナコより贈られたアロマキャンドルは薔薇の花弁美しいピンクの小瓶。ニューラから贈られたのはローズクォーツとアベンチュリンあしらった髪飾り。
「恋の守り石、そして恋の冒険の意。ルディリアさんの前に素敵なお兄さんが現れます様――」
 更にシトラからはペアのカップとソーサー、グレイからはペアのタンブラー。
「誰かと使える様になれば良いんだけどねー」
「美人なのにな。口を開いたら全てがお終いだが」
 レグルスのいらん一言。反応して手を出すのも乙女として問題だと思われる。
「焦るこたぁ無いさ。ま、まだまだ花より団子って風情のようだが……」
 イザークは紫煙揺らして目を細め、餅を頬張るルディを眺め。そっと近づきその耳元で囁いた。
「綺麗になったな。誕生日、御目出度うさん」
「うん――ありがとう」

 祝ってくれて、応援してくれる皆に感謝の祈りを。
 今年も良い年になります様に。


マスター:天宮朱那 紹介ページ
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冒険活劇 戦闘 ミステリー 恋愛
ダーク ほのぼの コメディ えっち
わからない
参加者:43人
作成日:2007/01/31
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