ネコVSイチゴ



<オープニング>


●おさんぽ
 ワイルドサイクル平原のとある草原を、今日もお散歩する彼が居た。
 とことことことこ。
「にゃ〜ん♪」
 おひげピクピク、おはなヒクヒク、尻尾フリフリ。
 前足踏ん張って、にゃーんと欠伸しながらのびのびして。
 彼はネコ。ワイルドファイア生まれの3歳くらい。身体の大きさ3m。尻尾入れて4m。
 平原の他の種類の怪獣達と比べたら、そんなに強くないけども。のんびりまったり暮らしてる。
「にゃん?」
 おや、何だかとっても美味しそうな赤い木の実を発見☆
 くんかくんかくんか。
 匂いを嗅いでみた。酸っぱそうだけど甘そうな匂い。これはイチゴかな?
「にゃっ♪」
 いただきまーす♪
 がぶり。
『ギャニャーーーッッ!?』
 かぶりつかれたのはネコの方だった。

●ねこのぴんちをすくえ!
「大変大変! ネコちゃんを助けてあげて!!」
 ヒトの霊査士・キャロットは大慌てで冒険者達の所に助けを求めてやってきた。
「ネコはネコでもワイルドファイアのネコ! 誰かお願い出来ないかな?」
「まぁ、ひとまず落ち着くさよ。助けてやるから、詳しく話して貰えるか?」
 紅き柘榴の翼剣・キィルスはキャロットの背を軽く叩いて落ち着かせる。
 彼女の説明によると。
「ネコちゃんが大きなイチゴを食べようとしたら、逆に食いつかれたみたいで」
「は?」
 どんなイチゴだ。そう思ったが、ふと思い出す。
「そーいえば、最近植物怪獣が凶暴化してるなんて話を聞いた様な……」
「キィルスさんビンゴ☆ そのイチゴ怪獣ね、果実がガバッと割れて出来た口に牙が一杯生えてるんだ」
 以前は食べられない様にと脅かすだけの植物で牙も痛くなかったらしい。原住民もその事を知っていて、脅かされて時々腰を抜かしつつも食料にしてたそうだが。
 今回突然凶暴になって、ネコの尻尾にイチゴの実が3個ほどかぶりつき、離れてくれないらしい。
『にゃー! ふぎゃー! うにゃーっ!』
『ぬこ、うるさい。おれたち、ねれない……ぐぅ』
『ぬこ、かわいそう。でも、おれたちたすけるムズカシイ。ぬこはやい、おおあばれ』
 痛いし気持ち悪いし尻尾が重いしで昼も夜も近くで大暴れして鳴き止まないネコ。近所の原住民達もお陰で睡眠不足。助けてやるにも大きいネコがジタバタ暴れてるから手も出せない。
 それに、イチゴに食いつかれたらすっごく痛そうだし。
「いや、痛いってレベルで済まなくねぇ?」
「原住民さんなら大怪我しちゃうね。でも、冒険者なら大丈夫!」
 笑顔で言うキャロット。肩すくめるキィルス。噛まれない保証は無い気がした。
「そんな訳で、ネコちゃんを助けてあげてね!」
 ついでに寝不足の原住民さんの安らぎの時間も。

マスター:天宮朱那 紹介ページ
 お陰様で100本目のシナリオと相成りました。これからも宜しくお願いします。
 今回はネコ怪獣を襲うイチゴ怪獣退治。数は3匹。全部ネコの尻尾に食いついて離れません。上手く駆け回り暴れるネコを押さえて取ってあげましょう。下手にネコに近づくと気が立っているせいで引っ掻いたり噛み付いたりしてくるかも知れないので注意。
 イチゴ怪獣は樽くらいの大きさで、実に牙びっしりの口があります。どーいった訳か、跳ね回って他の所に噛み付いたりするので頑張って下さい。尻尾とか羽根とか噛み付きやすいらしいです。あと、お尻とか。
 助けた後はネコと遊んだり倒したイチゴを原住民の皆様と美味しく食べるのもアリです。
 コメディ色の強い依頼となります。我こそはネコの玩具になりたい方、イチゴに食われてみたい方は勇者認定。勿論キィルスも犠牲になるでしょう。南無。

参加者
蒼の閃剣・シュウ(a00014)
陽射の中で眠る猫・エリス(a00091)
緑星の戦士・アリュナス(a05791)
桃百合の四葉姫・メルクゥリオ(a13895)
イベピンハンター・エーナ(a32582)
一生紫を愛す司書・コハク(a39685)
深緑の魔術師・メリッサ(a50777)
花紅・イク(a60414)
毛玉の・ノート(a64535)

NPC:紅き柘榴の翼剣・キィルス(a90077)



<リプレイ>

「うんうん。ネコさんって尻尾掴まれるの嫌いなんですよねぇ」
 紋章打の使い手・エリス(a00091)の言葉に、今回共にイチゴ怪獣に挑む仲間数人のケツに視線が集中する。
 ネコ尻尾が3人はいます。いや、尻尾掴まれて良い思いしないのは尻尾持ち共通かもだけど。
「ワイルドファイアの巨大ネコさんもやっぱり同じなのですかねぇ?」
 エリスの疑問はともかく。そんなネコ尻尾の一人、イベピンハンター・エーナ(a32582)はコクリと頷き、怒りに震え、拳を握りしめて胸の前で震わせながら言う。
「可愛いネコにゃんの大事な尻尾にかぶりつくなんて何ともおいしそ――」
 あー、もしもし。
「んにゃ、けったいなイチゴにゃあ! そんなイチゴはジャムにしてタルトにしてミルクと一緒に食べてやるにゃあ!」
「……純粋に美味そうだと思ったのは負けだろうか」
 紅き柘榴の翼剣・キィルス(a90077)がぼやいた。そんな横で新米店長・アリュナス(a05791)は首を捻り唸る。
「ワイルドファイアではイチゴですら人を喰うのか……」
 いや、まだ人は喰われてないから。多分これからだから。
「それでは、でっけぇぬこと戯れる南国ツアーへヨウコソ」
 小さな旗振って微笑む蒼の閃剣・シュウ(a00014)。依頼の趣旨間違えてませんかお兄さん。


 そんな訳でワイルドファイアの現地へ到着。
「そういえばワイルドファイアにゃ来た事はあったが現地の大きなネコを見るのは初めてじゃのぅ」
 猫と人を愛す司書・コハク(a39685)の声はウキウキしてる。噂に聞くワイルドファイアのネコ。実に楽しみだ。ネコの救助という目的をつい忘れるくらいに。
 で。ネコとイチゴだが。原住民に聞くまでもなくその所在は判明した。
『ふにゃーお』
 疲れ果ててそれでも尚鳴き止まぬネコの哀れな鳴き声が草原に響き渡っていれば。
「ネコ……もふもふー」
 うっとりした視線向ける古き軒端の忍ぶ草・イク(a60414)。
「……あ、いやいや。早く取ってあげないと!」
 明るい茶色の長毛種ネコのもふもふ毛並みに心奪われている場合ではない。そのもふもふ尻尾には3つの赤く熟したイチゴが生っているかの様に囓り付いているのだ。
「おぅおぅ、ホントにしっかり尻尾を咬まれとるのぅ……」
 良く噛まれるだの尻尾をニギニギだのされてるコハクは同情の目を向ける。
「で。ネコさんにかぷっとされる班とイチゴさんにがぷっとされる班に分かれるですなのぉ?」
 チョコ限定桃色四葉・メルクゥリオ(a13895)が皆に問う。どっちに転んでも囓られるらしい。
「あ、味方諸共イチゴさんをぶっ飛ばす班も」
「イチゴ班が一番大変じゃないかそれ」
 キィルスが呟くと肩に手が触れる。振り向くと親指立てたシュウの清々しい笑顔。何か決定してるらしい。拒否権も無さそうらしい。
「尻尾はぬこの命!」
 カレーな王子様・ロストがネコの前に推参し、叫ぶ!
「ガジガジされてイヤンな気持はよく分かる! いちご! 覚悟しやがれ俺が相手になってやる」
『ギチギチギチ……』
 意思があるのか無いのか。イチゴに目は無いが、何かロストの方睨んでる錯覚に陥る。
 ザザンッ!
 その後方に躍り出たエーナとコハクが自慢の尻尾を揺らしてネコの尻尾にいるイチゴを睨み付け、そして目映い光を、スーパースポットライトを放った!
『ニャーッ!?』
 驚いて尻尾をぶんっと振り上げたネコ。その勢いに任せてイチゴ達は尻尾から口を離してストライダー3人組をそれぞれ襲う!
「ふはははっ! 僕の細い尻尾はそう容易く噛めないぞーっ♪――ってギャー!?」
 スパイラルジェイドを放つ前に頭から噛み付かれたイク。対抗して噛み返すと赤い液体が弾け飛ぶ。イチゴ果汁は甘くて酸っぱくて美味しかった。
「噛み付かれる前に引っ掻いてやるなのにゃ!!」
 飛んでくるイチゴに対し構えるエーナ。しかしその尻尾は弱気に丸まっている。噛み付かれたら絶対痛い、すごい痛い。噛まれたくない。そんな気持ちに正直だった。
 そしてやっぱり痛かった。
「うにゃああっ!? 食われてたまるかにゃああっ!!」
 暴れて必死に引き剥がすエーナ。そして剥がしたのが宙を再び飛ぶ。
「げ」
 シュウの方に飛んできた。何か口がガチガチ言ってる。回避せねば。そう思った瞬間、彼の手は隣のキィルスの首根っこを掴んでいた。
「へ」
「ふふ、その昔っ! 死神の盾と恐れられたのは伊達じゃないっ! 必殺キィルスガード!!」
 かぷり。
 ああ、何て美しい三十路の絆か。キィルスは身を呈してシュウを庇ったのだ。
「流石ですキィルス様っ。めるくぅが回復してさしあげますので安心して思う存分かまれてくださいですなのぉ♪」
「いや、今庇わされたっつーか盾にされたっつーか!」
「え? 愛と友情のツープラトンじゃなくて?」
「やかましぁっ!!」
 がぶり。キィルスは自分の頭から引き離したイチゴをそのままシュウに押しつけた。ちょっと頭からだらだら血が流れてる気がしないでもないけど、きっと気のせいだ!!
「ぬあー! この尻尾は使用権が既に譲渡されてるんじゃー!! イチゴなんぞに噛まれてたまるかー!!」
 尻尾を庇いながらイチゴを回避するコハク。本当ならイリュージョンステップを先に使えば良いものを、ネコの為に後にしたのが仇となったか。凶暴化したイチゴはどーいった原理か地面に落ちても潰れずにバウンドしてコハクの尻尾を狙う。がぢがぢ。
「てやぁっ!」
 反撃のハイキック! も空を切り。
 がぶ。噛まれた。同時に。
 ち ゅ ど ー ん !
 ナパームアローを自らに撃ち込んだコハク。そこまでして尻尾を死守したいか。
「おお、アレが楓華のカミカゼアタック……」
 今の爆発音にビビるネコを宥めつつ、チキンレッグの重騎士・ノート(a64535)は感嘆の声上げた。そんな彼は持参した魚を手に戦場からネコを引き寄せて避難開始。ネコもちゃんとした食事に嬉々とした表情でついていく。魚より、ノート自身に興味の目を向けながら……。
「むぅ……」
 大騒ぎの中、鎧聖降臨で疑似餌ならぬ擬似尻尾作ってイチゴを釣るつもりだったアリュナスは渋い顔をする。イチゴ様は全然彼に見向きもしないのだ。イチゴは動く相手に噛み付くのが好きなのか、金属臭い尻尾がイヤなのか。
 でも、防御は固めて正解だった、と彼は内心思った。
 だって、何か嬉々として攻撃準備してる術士のお嬢がいるんですもの。
「ネコさんが離れたら行きますですよぉ♪ ネコさんにくっついてる状態で攻撃しちゃダメですからねぇ」
「はいですなのぉ♪ 慈悲の聖槍でぶっとばすですなのぉ♪」
 イチゴは死なないけど皆に当たっても死ぬこと無いし。メルクゥはニコニコと攻撃機会を伺っている。エリスも内心はネコの巨大肉球ぱんちを食らっても良いかな、なんて思っちゃったりしてるけど。
 ほら、そこは適材適所ということで。


 で。ネコを引き離しに行った魔法学院の生徒・メリッサ(a50777)とノートはというと。
「うわ、もう食べ尽くしちゃった……」
 ノートは呆れた声を上げた。持ってきた籠の魚は引き離している間に全部食べられてしまったのだ。魚を置いてその場に留める予定がいきなり狂った訳で。
「でも、傷も癒してお腹も膨れて少し元気になったみたいですよ?」
「にゃーん」
 ネコを宥めながらメリッサが言う。しかし、元気になったら寝るか遊ぶのがネコってモンである。
 そしてメリッサにはネコをそこに留める策は無く。
「にゃっ!」
 何かイチゴと戦ってる戦場に向けてテクテク歩き出した。メリッサが尻尾を掴んで止めようとするもずるずる引きずられ、ノートが前に立ちはだかると彼に鼻近づけてクンクン匂いを嗅ぎ。
「……にゃー♪」
 肉球が飛んだ。慌てて後ろに下がるノート。ひらひら羽毛が動く。それが返ってネコ心に火を点けた。そしてノートもそれを察知した。
 玩具にされる、と。
 ノートは脱兎する。当然ネコもそれを追う。
 気が付いたら二人とネコは戦場に戻っていた。
「何やってるんですかぁ〜っ!」
 エリスが思わず叫ぶ。ネコが迫っている。一気に戦いを終わらせねばならない。
「イチゴ怪獣に噛まれる人があまり痛くないうちにちゃっちゃと片付けますですよぉ!」
「仲間を信じなきゃ……!? でも何か危険を感じるーー!!」
 エリスがイクを襲うイチゴ目掛けて気高き銀狼を放つ! イチゴは噛み付かれ組み伏せられた!
「噛まれる方の気分も味わうといいのですっ」
 開放されたイクもコハクを襲うイチゴに狙いを定める。
「当たりませんよーに!」
「ちょ、待たんかその不穏な台詞は一体!?」
 コハクの制止無視してスパイラルジェイド炸裂! 攻撃は見事にイチゴのみを穿った!
「にゃー!」
 そこにネコ登場。自分を苦しめたイチゴと戦っているのを見てハッスルしてきたらしい。イチゴの果汁まみれのイクは慌ててネコの前に立ち、獣達の歌を歌いながら進行に待ったをかけた。
「♪僕らがイチゴを退治するよ〜 奴らを食ってやろうじゃないか〜」
「にゃーん(訳:僕もイチゴやっつけるにゃ。加勢するにゃ)」
「♪巻き込まれたら危ないよ〜?」
「うにゃ(訳:確かに危なそうだにゃ)」
 スパイラルジェイド喰らいかけて疲労困憊で倒れてるコハクを見て、ネコは妙に納得した。
「ぅみゅ……めるくぅネコさんには絶対に当てないように気をつけますなのぉ!」
 メルクゥはネコに手を振るとロストの尻尾に喰らい付くイチゴに慈悲の聖槍を叩き込む!
 ……何か歓声が。あ、遠くで原住民の皆さんが応援してる。
「通りすがりの原住民さんに当てないようにも注意ですなのぉ!」
「さて、やられてばかりはいられないし、本気出そうかそろそろ」
 剣片手にシュウが目配せ。同じく剣を取るキィルスは肩すくめて笑む。
「最初から本気出して欲しかったさね。つか、額から流血して格好付けても決まってねぇし」
「やかまし」
 まだダラダラ血が流れてるのもキニシナイ。二人ともな。
 笑みが消え、真面目モードな表情で二人は剣を振るう。ソニックウェーブでイチゴが切り裂かれた所に、シュウはデストロイブレードで叩き、爆ぜ、斬る! イチゴのヘタすら残らずに。オーバーキルも良いところ。
 エリスも残るイチゴに銀狼放ち、確実にイチゴにトドメを刺していく。
 そして、暴れる凶悪なイチゴはようやく黙ってただの食材と化したのであった。


「ネコにゃん、しっぽ痛かったにゃね。もう大丈夫にゃよ〜」
 エーナはネコの首にギュッと抱き付いてその耳の後ろを撫でてやると、ネコは安心したのかゴロゴロと喉を鳴らし出した。
「痛かったでしょお? これでもう大丈夫ですよぉ?」
 エリスが用いた癒しの聖女が優しくネコの尻尾を癒す。傷を負った人達が視界の外で何か訴えているのは彼女にはよく見えてない、というか、仕様。
「さて、例の凶暴巨大イチゴの木はとりあえず処分してきたし……」
 スコップ担いだシュウが戻って来た。この種のイチゴは噛み付く口があるのはデフォルトらしいので、今回ネコを襲った特に凶暴な一本を根っこから掘り返して燃やして来たらしい。
「で、庇ってくれたキィルスにはお礼として燃やす前に摘んできたコレをプレゼント」
 ガチガチガチ。
「イヤァーーッ!?」
「これ、食べられるよね?」
「うみゅ、イチゴさん食べられるんですなのぉ?」
 ドキドキ見つめるメルクゥ。アリュナスはそれ見て首を横に振り肩すくめた。
「私は化けイチゴは食べる気はしないので……」
 それを食用にするのが信じられない、と彼は早々に立ち去る。入れ違いにやってくる原住民の皆様。
「ぬこ、たすかったか?」
「よかったよかった」
「いちご、食う。ごちそう、おいわい」
 そういえばそのイチゴを普通に食用にしてる原住民達。暴れねば即ち其れ食料。
「めるくぅ、チョコもってきたですなのぉ♪」
 イチゴにチョコは合うと言う。初めて見る食べ物に原住民も興味津々。
「うまー」
「うまうま」
 気に入ったらしい。手も口もベタベタ。
「イチゴを煮詰めてジャムにするのにゃ」
 エーナは鍋でグツグツとイチゴと砂糖を煮込み。
「あまー」
 ジャムも美味しいが、彼女が持参したタルト生地に乗せると更に美味しかった。皆に振る舞われるタルト。甘くてとても美味だった。
「キィルスは髪も目もイチゴ色だから余計にあげるにゃ」
「へ?」
「いっぱい食べてもっと赤くなるのにゃー!」
「いや、その、無理」
 イクはイチゴをネコにも分けてやる。元々食べようとしてた所を噛み付かれたトラウマか、ネコはおそるおそる前足でつついていたが、危害を加えないと理解するとあむあむと食べ始める。
「わはー……可愛い……!」
 そんな様子が可愛くて堪らなくて。イクはネコの胴に抱き付いた。
「僕とも遊んでーっ♪」
「にゃー」
 ごろん。寝返り。ずしん。重量がイクにのしかかる。
「重、い……うぅ、けど幸せ……」
 踏み潰されてももふもふ。明るい茶色の長毛ネコは触り心地抜群だ! エリスも抱き付いてもふもふ堪能。前足で軽くてしてしされてそのまま潰されても幸せだ!
「ほらほらにゃんこさん、遊びましょうですなのぉ」
 メルクゥが髪に咲く百合をひらひら見せるとネコはくんくん匂いを嗅ぐ。花の香りはしないが、彼女を気に入ったのかその顔をペロッと舐めった。
「ん、よしよし」
 メリッサは平和にネコの頭を撫で、無難な場所で一緒に横になる。ノートと一緒にコハクもネコの背中によじ登り、身を投げ出して横になって。そのままずりずり前進。油断してるネコの耳に手を触れる。
 ぴくん! ぴくぴく。弾力がもにもにと心地良い。
「にゃーっ」
 気持ち悪い、とネコは立ち上がり首をぶるんぶるん。弾みで落ちるコハク。しこたま打ち付けた尻をさすっていると睨み付ける瞳。
「うぎゃーっ!?」
 頭からがじがじされた。甘噛みだけど痛い。痛いけど幸せ。
 一緒に落ちたノートは再び背に昇ろうと画策。ネコの首辺りをじっと見つめると、視線に気付いたネコもまた見つめ返す。
 右に左にちょこまか動くノートを目で追うネコ。やがて肉球パンチがてしてし繰り出されるのを回避。繰り返される攻防。やがて……。
「にゃーん♪」
「追いつけるものなら追いついてごらん〜♪」
 ……再び鬼ゴッコと化していた。
「うきゃーっ!?」
 追いつかれて転がされて悲鳴上げるのを見ながら、まったりとシュウはロストをイチゴで餌付けしつつ微笑んだ。
「平和で良いやねぇ」
「ああ、ワイルドファイアは平和が似合うさね……」
 ランドアースに戻ってから、ネコと戯れるのを忘れていて野郎二人が嘆いたのは、また別の話。


マスター:天宮朱那 紹介ページ
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冒険活劇 戦闘 ミステリー 恋愛
ダーク ほのぼの コメディ えっち
わからない
参加者:9人
作成日:2007/05/27
得票数:ほのぼの9  コメディ3 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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