夏をむかえる夏カレー!〜カレーライスのプリンセス



<オープニング>


「花嫁修業、してるゥ?」
 冒険者の酒場で遅めの夕食をとっていた霊査士のアイは、いきなりそんなことを問われて「は?」という顔をした。
 そんな問いかけをしてきたオジサンはなんとも珍妙な格好、ゼブラ調のスーツ上下におなじ柄の帽子、顔面からはみ出すサングラス、そしてカールしたチョビヒゲ、おまけに髪にいたっては、プラチナブロンドのオカッパ頭だ。かれは名をジャンポールという。最近いくつかの依頼でアイに縁のあるファッションデザイナーである。
「してるしてるーっ!」
 と、アイにかわって元気にこたえる声あり。プルミエールである。
「してるのか……その……花嫁修業?」
 アイがきくと、プルミー
「してますよう。掃除洗濯針仕事、料理だってがんばってます」
 いささか子どもっぽいがさすがに二十一歳、それなりに考えてはいるらしい。
「アイちゃんはなにかやってるの?」
 ジャンポールがクネクネしながら問うた。
「いや、わたしは……興味ないし、それに…………さしあたってそういう予定もないし………」
 いいながらだんだん声がちいさくなるアイだった。
「そんなことじゃだめですよ、アイさん。もちろん家事は女だけの仕事ではありませんけど、やっぱり一通りはできてないと大人として後々こまります」
 とくに! といってプルミエールはずずいと迫る。
「料理は大事です! よりよい食生活は健康の基本ですし、おいしい手料理は意中のひとを釣る究極のテクニックでもあるんですよ〜」
 ものすごい正論をいうプルミエールだ。
「うん、まあ、たしかにそうかもしれん」
 アイは反論できない。
「そんなプルミーちゃんの得意料理は?」
 ときくジャンポールに、プルミエールは無い胸をはって、
「カレーライス!」
「ほかは?」
「えっと……カレーうどん!」
 もしかしてカレーしかできないのではないか? という疑問もないわけではないが、ともかくそういうことらしい。なお、先日おぼえたアップルパイは、お菓子なので別ということだ。

 さてなぜこのような話題になったかというと、ジャンポールに相談があるからだという。
「じつはねアタシ、新しいエプロンの試作品をつくったの。けれどこれ、腰のところをキュキュッって締(し)めるデザインだから、じっさいの家事仕事にむいているか不安なの。だからいろいろなひとにモニターしてもらいたいんだけど……」
 といってとりだしたるエプロンは、淡いピンクとブルー、黒の三種類、ジャンポール作品だけあって、おもわず試着したくなる洗練されたデザインだった。
 きゃー、これほしーい、と、おおよろこびのプルミーはかく提案した。
「じゃあこうしませんか? このエプロンのテストをかねて、どこか会場をかりてみんなで料理大会をするというのは? テーマはカレーにしましょう。もうすぐ本格的な夏……夏といえばカレーですから!」
「それはいいわね! もちろんモニター参加してくれたひとにはエプロンもあげちゃうわよ〜」
 このアイデアにジャンポールも大乗り気だ。されどアイは、
(「たしかにカレーくらい作れなければ困るかもしれん……だがどうも私がやると台無しにしてしまいそうで不安だ……」)
 いささか逡巡している。これにプルミーはすぐ気づき、意味深な笑みをうかべてアイの腕をとった。
「もちろんアイさんもきますよね? こないと……ふふふ、私をお嫁さんにもらうことになりますよ〜」
「なぜそうなる」

 そんなこんなでもうすぐ真夏! 夏をのりきる料理でもあり、家庭料理の基本(?)ともいわれるカレーをつくろう。エプロンまいて愛情こめて、プリンセス級のカレーにしあげてほしいものだ。
 性別年齢もちろん不問、プルミーやアイの知り合いも、これからそうなる予定のひとも、あらゆる冒険者の参加をお待ちしている。

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参加者
NPC:葵桂の霊査士・アイ(a90289)



<リプレイ>

 涙が出ても、無言。
 きざむ、玉ねぎをきざむ。ジースリーは終始無言、まだ誰もきていない会場で、山と積んだ玉ねぎをまる裸にし、みじん切りにきざむ。おかげで涙目になるがめげず、きざむ。
 つぎにこれをどんどん炒める。乾燥スパイスのクミンを軽く油で炒めたうえに、どっと玉ねぎを混ぜて火にかける。玉ねぎたちが白色から飴色、やがてなかばペースト状となり、甘い香をはなちはじめる。
 作業を開始してニ時間ほどになろうか。
「うわぁ、いい匂い〜」
 ドアをあけたところでプルミエールは、膨大な玉ねぎペーストに気づいた。これだけあれば全員にいきわたろう。
「もしかしてジースリーさんが全部?」
 ジースリーはことばを発しないが、肯定の意味あいの動作をとった。
「ありがとうございます〜。ジースリーさん、大好き♪」
 プルミーはジースリーを、きゅっと背中からだきしめる。ジースリーはかすかに、照れた。
 かくしてカレー料理大会の幕が上がった!

「皮をむく時は、ナイフを固定して野菜のほうを動かすんですよ」
 テルミエールが包丁のあつかいを教えている。神妙にそれを聞くのはアイにネーヴェ、そしてリルである。
「む……こうか?」
 アイの手つきはあぶなっかしいが、教え方がいいのかそれなりにサマになっていた。
 いっぽう、本日のネーヴェは眼鏡姿で、
「味つけ云々は私にはまだハードルが高いからな。計画では、そこに到達するにはあと三年四ヶ月ほどかかるのだ」
 と、遠大な計画をかたりながらニンジンの皮をむきおえ、まな板におくと背筋をのばし、物静かにとんとんときざみはじめた。
「ネーヴェさんお上手ですね♪」
 テルミエールが誉めると、
「じつは練習してきたのだ」
 照れくさそうにネーヴェはいった。この腕ならあと三年四ヶ月も必要なさそうである。
 今日のリルは黒いエプロン、服も黒いので黒一色だが気にしない。アイと会話しつつがんばる。
「アイさんは、普段お料理ってするのなぁ〜ん?」
「お恥ずかしながら全然。リル殿は?」
「ボク? 家に調理するほどの食材がないから、ほっとんどしたことありませんのなぁ〜ん★」
 だがのみこみがはやいのか、リルはすぐに包丁をマスターしたようで、にんじんはムシャリン型、じゃがいもはフワリン型、と器用に切りだしている。
「ブロッコリーはノソリン型に切りそろえるのなぁ〜ん」
 シエンは刃物の見張り番、
「包丁づかいが危ない者はおらんでござるな。拙者がいるかぎり、だれ一人とてケガさせんでござるよ!」
 なかなかたのもしい。材料を切る腕もかなりのもので、包丁はもちろん鋼糸もつかって、丁寧に肉もカットする。だがシエンにはひとつ心配もあった。
(「そういえば、犬ストライダーってタマネギだいじょうぶでござるか!? 死活問題でござる!!」)
 ……大丈夫なので安心されたし。
 包丁のたくみさといえば、ラトレイアにも注目したい。
「さあー、ひたすらに『斬る』もとい『切る』わよっ」
 そして見せるは達人級のワザ、肉とにんじん、ジャガイモを、さいの目切りにサクサクサク、他にも輪切り、半月、いちょう切り、しかもそれが速いのなんの。
「す、すごすぎんか?」
 アイは思わず見とれてしまった。

 バリバリはニカっと笑い、
「お前、なかなかいいやつなぁ〜ん」
 ぱんぱんとジャンポールの肩をたたく。本来三色しかないエプロンだが、バリバリは白がほしいといって別注でジャンポールに作ってもらったのだ。ゆえに本日のバリバリは、特攻服に白いエプロンというホットないでたち。
「カレーってのは懐のふかさが魅力なぁん。俺はワイルドファイア風カレーを作るなぁん」
 バリバリのもってきた具材は、ワイルドファイアの香辛料や野菜、さらにはマンモー肉という豪快さだ。
 プルミーとリョウアンはならんで皮むきをする。
「プルミエールさんはカレーが得意料理だそうですが、今まで食べているところしか拝見した事が有りませんね。今回は腕前を拝見させていただきます」
 リョウアンは微笑して、プルミーと腕前をみせあう。
「期待してください☆」
 かくいうプルミーの皮むきはさして上手ではないが、それでも楽しそうだからよしとリョウアンは思った。作る楽しさも絶妙の調味料なのだ。
 しかしそんなリョウアンを、物陰から見守る影ひとつ。アカネだ。
「リョウアンさんがいますぅ〜、リョウアンさんのために用意したスペシャルスパイスを試させてもらいたいですぅ」
 きらり、目を光らせるアカネだが、プルミーがいちはやく気づいて
「アカネさん。そんなところで見守ってないで、いっしょにお料理しましょう〜」
 と声をかけたので、その野望(?)ははたせなかったのである。……なにを試すつもりだったのやら。

 モデル体型のペテネーラには、黒いエプロンがとても似合う。
「ジャストフィットぉ、ありがとね♪」
 といってジャンポール先生とハグをかわす。しかしペテネーラは美貌だけの女性ではない、料理もとても得意なので指導にもまわっていた。
「アイちゃんはいつかの依頼ぶりよね♪」
 アイともハグをかわす。腕まくりして黒いエプロンを巻いたアイは、ふだんよりキュートに見えた。
「ところでそれは?」
 アイが指さしたのはペテネーラがもつ、大量の唐辛子(鷹の爪)であった。だが彼女は魅惑の笑みで、
「それはあとのお楽しみ♪」
 というのみだった。
 
 ソフィアはかまどでご飯を炊いていた。しかも三種類だ。基本的なもちもちライスに、スープ系むきの吸水性にすぐれたライス、そして
「これが今回の目玉なのです。うまくれできればいいのですけれど」
 というのはスパイスライス。長い米に香草を浸した水を入れたもので炊きあげる。
(「皆さんはどのようなカレーを作るのかが楽しみですね」)
 すすで顔を黒くしつつソフィアは思った。

「フェイトさん」
 プルミーがフェイトを呼び止めた。
「今日も裏方仕事をしてくれてすみません、ありがとです」
 調理法のレシピ、水やお茶の用意など、今回もフェイトは陰の立て役者として活躍してくれていた。
「いえ、そんな」フェイトは首をふる。「私は好きでやっているだけですから」
「でもせっかくだからエプロン、フェイトさんも巻きましょうね♪」
 プルミーがフェイトに選んだエプロンの色は、自分とおそろいのピンクだった。

「今回のカレーも最初から最後までクライマックスですわ!」
 ぐわっ、拳かためてユイは宣言、ふたつの胸のふくらみが、同意するよにブルンと震えた。特大バストに圧されて、せっかくのピンクエプロンもはじけとびそうだ!(まさしくクライマックス!)
「さあ、カレーの煮炊きとまいりましょう。わたくしが用意したのはヘルシー薬膳カレーですわ」
 ユイはいう。夏野菜のシソ油揚げトッピングも豪華な作品だ。
 リリーナはまさしく花嫁修行中、ハートは弾みつつも手つきは真剣、
「なによりの味つけは食べる人に対する『愛情』ですわね」
 婚約者――サクリフィア――のことを想いながら作る。サクリフィアはリリーナのカレーを食べて微笑んでくれるだろうか。そのときのことを考えるだけで、リリーナの胸は熱くなる。
 カレーの薫りがみちはじめた。鍋の種類もたくさん、正統派から変わり種まで。それらを手伝いながらセラは思った。
(「カレーって不思議なお料理ですわね。どんなに暑い日も、なぜか元気が出ますもの」)
 そんなセラはカイヌインを手伝う。なにをしたらいいのかわから困っている様子のカイヌインに、セラは味付けと煮込みかたを教えたのだ。
「え……ありがとうございます」
 しかもその鍋をみて、カイヌインは安堵した様子であった。
「これ野菜カレーですね。私、肉はあまり好きではないんですが、これなら美味しく食べられそうです」
「野菜カレーを用意しておいてよかった。豆カレーもありますわ。せっかくご参加されたのですから、いい思い出を作って帰りたいですわね」
 とセラは微笑した。

 ミヤクサも料理にかんしてはかなりの腕前だ。コトコト煮る。
「料理はとある方の手助けをしていますので慣れたものです」
 するとジャンポールがウフフと笑う。
「その『ある方』がうらやましぃわぁ♪」
「あっ、ジャンポールさん」
 ミヤクサはぺこりと頭をさげた。
「エプロン、ありがとうございました。大事にします」
「どうしたしまして。『ある方』にも見せてあげてね☆」
 良いこと言ってる気がするので、これがチョビ髭のオッチャンのセリフだということには目をつぶってほしい。
 
 さて一方、アストはアイとプルミーに実演指導していた。
「失敗上等、けど失敗だけで終わらせないこと。失敗しても改良の余地を見つければいい……そうしてくと、カレーに限らず色々作れるようになる」
 おもわずプルミーはぱちぱちと手を打った。そういえば、とアイはいう。
「プルミー、自分の鍋のほうはいいのか?」
「はうっ! しまった!」
 ぶわーっとプルミエールは火にかけっぱなしの鍋に戻っていった。アイは肩をすくめて、
「やれやれ……。ところでさすがはアスト殿、さすが元給仕だけあるな」
「あ、そのこと、覚えてたのか!?」
 今度はアストが驚く番だった。アイはふふと笑って、
「無論さ。なにせアスト殿は私の『ボーイフレンド(給仕友達)』だからな」

「プルミーさんダメよー、鍋を忘れちゃあ」
 プルミエールの鍋は無事だ。ルビナスが見ていてくれたのだ。
「私のカレー? ほら、旅団の遠足で手に入れたハーブを入れてみたわ。私の手作りカレーは味だけじゃなくて体にもいいわよ♪」
 さすが学園長のルビナスである。だけど、プルミーには内緒の材料も少々はいっている。
(「美乳薬と爆乳薬も入れて、名づけて『スクスクカレー甘口』よん♪」)
 プルミーに効果があればいいが。
「プルミーさん久しぶり!」
 と片手をあげたのは、ブルーのエプロンをきゅっと身につけたアリアの姿であった。
「ボクのカレーは甘口! ルーがベース、すりおろした林檎に蜂蜜を少々、あとヨーグルトが隠し味だよ」
 味見する? とアリアが小皿で、渡してくれたカレーはふくよかな味、プルミーは一発で気に入った。

「あらアオイ様、いかがされまして?」
 足をとめたアイにユリーシャが呼びかけた。
「いや、その粉はなにかと思って」
「これはガラムマサラというものですわ。混合の香辛料で、このさじ加減でカレーの味わいがかわってきますのよ」
 あと、煮るときには月桂樹の葉も入れています、とユリーシャは解説する。ふだんは霊査士のアイが解説役なので、逆転の図式だがこれもよいものだ。
 そのユリーシャとならんで奮闘するのはグリューヴルムだ。
「最近は料理もできる男のほうが好感が持たれるって話だぜ。よっしゃ! ここは一つ、男の生き様、見せてやるっ」
 グリューヴルムも鍋担当、火加減&煮込み加減に心血をそそぐ。

 わいわいがやがや皆で作る、その楽しさもまたごちそう。
 さて頃合いはいいようだ。アムールがいう。
「そろそろ、よろしいのではなくって?」
 この声をきっかけに、みなで会食とあいなった。たくさんの種類のカレーができたので、それぞれバイキングのように試しながら食べるという趣向となる。
 ピヨピヨとプルミーはお互いのカレーを交換し感想をかわしていた。
「キノコと温泉卵がおいしのです〜♪ コクがあるっていうのかな?」
 とプルミーが誉めれば、ピヨピヨも、
「プルミーさんのも甘くて可愛らしいよ」
 と、シェフ姿で笑う。他の人のカレーもいろいろためしてみたいところだ。
 ナサロークとアイも、互いのカレーを交換し談笑している。
「ナサローク殿のカレーはとても深みのある味だな。リンゴとハチミツと……あとはなんだろう」
「ありがとう。アイのも素朴でいいぞ」  
 いいながら、ナサロークはカレーの好評に喜んでいたた。新鮮な素材を求め東奔西走した甲斐はあったようだ。ちなみに隠し味はミルクである。
「いかがでしょう?」
 と、アムールがもってきたカレーは、盛りつけが目を引いた。濃厚でドロッとしたルーの上にカツをのせ、さらにカツにはソースがかかっている。付け合わせはキャベツの千切りだ。
「こりゃ面白いなあ」
 これにはグリューヴルムも舌鼓をうった。愚ルメなカレーがこないか心配していたが、今日はみな正統派のようで嬉しい。
 シャルロッテはプルミーの隣にちょこんと座った。
「私はナンを焼いてきたのだ。お熱いうちにどうぞ★」
 ナンはアツアツ、ぷっくりふくれて焦げ目もついてて、しっとりした感触。
「プルミー、私のカレー食べてみない?」
 シャルロッテはそういって、スプーンでカレーをすくう。
「はい、あーんして……ぱくっ♪」
 じんわり辛いシャルロッテのカレーである。プルミーにっこりと、
「じゃあ今度は私が。はい、あーんですよー☆」
 と、自分のカレーをすくってあげた。
  
 ビューネとガルスタのカレーはいずれも、一風変わっていて人気を呼んだ。
 まずは緑色のカレー、これはビューネ特製のグリーンカレーだ。ビューネは解説する。
「青唐辛子に紫玉葱、レモングラスにバイマックルー、ガランガル、大蒜、バジルにコリアンダー、クミンシード、カピ、後は塩コショウとお水……これらをひたすら潰し、ひたすら混ぜあわせて作るんです」
 甘く、辛く、不思議な味、食べるとスッとするのも特徴だ。
「うぅ辛いよぉ、水! でもなんかクセになるかも」
 グリーンカレーを食べたアリアによる感想である。
 ガルスタが作ったのはドライカレー、弱火で蒸すようにして炊いたカレー味のご飯だ。
「米を茹でて使うところが変わっているか。だがこれは時間もかからんし結構気軽に作れるぞ」
 作り方をまじえてガルスタが説明してくれた。これは男性陣にウケがよいらしく、リョウアンやリルも高く賞していた。
 リナリーが用意してくれたのは、カレーに合いそうな飲み物、それにつけあわせの漬け物だ。
「カレーと合わせる飲み物なら、大人の方はエールがよろしいかしら」
 さらには、未成年用に、とマンゴーやグァバ、オレンジにリンゴをしぼったミックスジュースをもってきてくれる。そのグラスのひとつを……
「く、くださーーーい!」
 バシっと取ってンガンガとプルミーは飲む。それでもハヒハヒと息をきらしながら
「あのカレーが! すごくて!」
 とプルミーが指したのはペテネーラのカレーだ。
「鷹の爪山盛り、特製のキーマカレーよ♪」
 ペテネーラは艶然と笑む。どれくらい「山盛り」かは……「想像を絶している」とだけいっておこう。
 そんなプルミーをのぞきこんで、
「あらあら……癒しの水滴、使いましょうか?」
 と優しく、テルミーが背をさすってあげている。
 
 かくて今回も楽しい一日をすごすことができたようだ。
 カレーが美味しい季節がやってきた。本格的な夏はもう、すぐそこだ!

(おわり)


マスター:桂木京介 紹介ページ
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参加者:29人
作成日:2007/06/30
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我は破滅を断つツルギなり・ルビナス(a57547)  2009年09月01日 11時  通報
カレーに踊れ!(マテッ)