<リプレイ>
がががががっ! 「ぬうっ!?」 激しい回転で転がってくるピルグリムグドンを斧で弾こうとする明日に届く笑い声・サイデル(a07885)だが、その衝撃を捌き切れずに左胸から腕にかけてを深く切り裂かれてゆく。 そのまま抜けてゆくピルグリムグドンに銀の剣・ヨハン(a21564)が追いすがって一撃を浴びせ、全開・バリバリ(a33903)がヒーリングウェーブで傷を癒していった。 ぎぃん! ヨハンの攻撃がピルグリムグドンの背面、刃と化している部分とぶつかって硬い音が響き渡る。その間に癒しの光を浴びながらサイデルも再び正面へと回り込んだ。 弓腰姫・ヴェルーガ(a42019)から放たれた矢を腕で振り払うピルグリムグドン。 冒険者たちは今まさに鼠グドンの群れとピルグリムグドンを殲滅すべく、襲撃を行っている最中だった。こうしてピルグリムグドンとの戦闘が続く間にも周囲では鼠グドンたちが他の冒険者たちの手によって倒されてゆく。 傷の癒え切らぬサイデルにピースメーカー・ナサローク(a58851)が駆け寄って癒しの水滴を施し、紅瞳の月閃・シェード(a10012)はデンジャラススイングでその仲間たちに鼠グドンたちが近づかないように投げ飛ばしていった。 「早々にケリをつけないとね」 ばさりとダークネスクロークを翻し、剣を突き出してくる鼠グドンの懐に飛び込むシェード。前のめりにバランスを崩すそいつの肩口とわき腹を掴んで豪快に投げ飛ばした! 鼠グドンは吹き飛び大地に倒れ伏す。 だがデンジャラススイングで攻撃できるのは一度に一体のみ。その間に別の鼠グドンが飛び掛ってきた! ざっ、とシェードの腕を剣が引き裂く。 「まぁ……なんにしたって、排除しなければならんのだしな」 白幻翠花・リシェイズ(a56450)の放つニードルスピアがそのグドンを含め何匹も貫いてゆく。その一撃だけではまだまだ倒れないグドンが多く残っているが……。 「邪魔するんじゃないわよ!」 かかかかかっ! 魔道書を広げ無数に針を生み出し、一気にばら撒く蒼炎の魔女・ノイエ(a63369)! 二重のニードルスピアによって鼠グドンたちは次々に力尽きて倒れていった。 「とにかく、みなさんの足だけは引っ張らないように頑張る、です……!」 諷詠桜花・モヨギ(a64543)は赤く輝く矢を射出する。炎を宿したナパームアローは着弾と共に爆炎を撒き散らした。 「たぁぁっ!」 気合と共にその中を駆け抜け、ヒトリの武人・ナツルォ(a61049)がピルグリムグドンへと詰め寄る! ばぢっと両手斧『黒の鋼斧』に稲妻の闘気を這わせ、そのまま勢い良く振り下ろした! じゃっ 防ごうと上げられた腕を振り払い、浅くではあるが相手の脇腹を薙ぎ斬った。好機にサイデルも斧を振るが、そちらはバックステップで間合いを外されてしまう。 「くっ……」 そのまま身を捻り、ピルグリムグドンはヨハンに狙いを変えて回転し突っ込んでくる! 咄嗟に盾を挟み込んで直撃だけは免れたヨハンだったが、激しい衝撃が伝わってきた。押し切られそうになるところを何とか歯を食い縛って耐え、後退って威力を流す。 そこへシェードが放つ粘り蜘蛛糸を追ってバリバリも踏み込み……、 「なぁ〜んっ!」 儀礼用長剣から『心』の衝撃波をぶつけて攻撃する! 白い糸に絡まりもがく中、ピルグリムグドンは腹部に痛打を受けてよろよろと後退った。 ヨハンにはナサロークが癒しの水滴を施し、回転攻撃で受けたダメージを回復させてゆく。 「グドンも一生懸命生きているってのは分かる」 ばりっ…… 弓を引き、ヴェルーガはライトニングアローの狙いを絞る。 「けど、最後の始末はしなきゃならないわ」 じゃっ! 決意を言葉に胸に刻みつけて、雷光の矢を放たれた! まっすぐにピルグリムグドンの胸を貫いたその一矢がトドメとなり、ずしんと崩れ倒れ行く。
「こっちも片付いたし、次の集落へ」 鼠グドンたちも片付けたというリシェイズの言葉に答え、一同は力強く頷いた。
「ここも平定すればより平和に……」 新たなグドンの集落へと向かった冒険者たちはすぐにそれを見つけ、ヨハンはウェポン・オーバーロードの力を武器に注ぎこんでゆく。侵入者に気づいたグドンたちは慌てて騒ぎ出し、ぞろぞろと襲い掛かってきた。 「そうはさせないよ」 シェードが手に生み出した粘り蜘蛛糸を投げ放ち、グドンの先駆けたちの動きを封じ込めていった。集落が近いせいか、ここも主に鼠グドンで構成されている様子である。ともかく出鼻を封じている隙にとナサロークは黒炎覚醒を発動させ、邪竜の炎をその身に纏っていった。 蜘蛛糸を抜けて踏み込んできたグドンにはバリバリの攻撃が炸裂し、地に伏せさせる。僅かにできたそのスペースへサイデルが突っ込んだ。 「カカカカカ!」 ピルグリムグドンとの戦いで傷ついた体を自ら鼓舞するように笑い声を上げ、勢い良く二刀の斧を振り抜き、駆ける。流水撃は次々に鼠グドンを薙ぎ斬ってゆくものの、倒れなかった個体がサイデルの体に刃を叩きつけてゆく。 じわじわと、その体に刻まれた傷から血が滲み出していた。 づどん! 「早く……次々来てるわ」 ナパームアローで後続のグドンに攻撃を加えるヴェルーガだが、ぞろぞろと集落からはまだまだグドンたちが向かってきている。それを迎え撃つべく、ナツルォはウェポン・オーバーロードで武器を強化していった。 「本当に多いですね〜」 先ほど一つの集落を潰したばかりなのに、まだまだこんなに居るものなのかと呟くモヨギ。だが怯んでいる暇は無いとナパームアローを射出する! どがんと爆炎が鼠グドンたちを飲み込んでゆく。着弾地点から近接範囲なのでそれほど大勢を巻き込める訳ではないが、後続を減らし敵の戦意を殺ぐと意味でも後方狙いは効果を上げている様子だ。 「とっとと終わらせようか」 リシェイズも黒炎覚醒を発動させ、ノイエはニードルスピアを放つ。 「援護は最大限するけど、無理はしないでね」 仲間たちの背を目で追いながら、ノイエは無数の針を虚空に生み出し、解き放つ。ばら撒かれたニードルスピアは鼠グドンたちの体を次々に穿っていった。 それだけで倒れるグドンは少ないものの、数多くを巻き込みダメージを与えてゆく。そうすれば次の仲間たちの攻撃で倒しやすくなるだろう。 「これも重要な仕事、頑張らないとね!」 デンジャラススイングでシェードは鼠グドンを吹き飛ばし、生まれたスペースにヨハンが飛び込む。 一瞬でヨハンは視界内のグドンをざっと一瞥し、ちゃきっと『壮麗シルバーソード』を構え、刃を横に寝かせた。 ざざざざざっ! 流れるように振り抜かれた斬撃はヨハンが狙った全てのグドンを切り裂いて、地に落とす。そのままの勢いで刃に付着した血を払い、ヨハンは次のグドンを目指す。 だが、ヨハンが切り払った穴を埋めるようにグドンの群れが包囲を狭め……次々に刃を突き出してくる。ほとんどはダークネスクロークが捌き、ヨハン自身の体技でかわすが……それでも何発かが腕を、肩を掠めた。 バリバリがヒーリングウェーブを発動させているのを確かめ、ナサロークは儀礼用長剣を突き出した。身に纏う黒炎覚醒の黒を伝え、ブラックフレイムを撃ち出す。 だが次の瞬間、サイデルが胸に棍棒の直撃を受けてしまう! 思わぬ痛打にがくりと膝を付いた隙を狙われ、更に二撃、三撃と攻撃を浴びせかけられる。 「いけないっ」 急ぎヴェルーガが矢を放って囲むグドンの一匹を崩し、そこからナツルォが切り込む! 「ぞろぞろと面倒だなっ!」 ざざんっ! 流水撃で切り払い、倒れたサイデルを何とか引っ張り出した。リシェイズは急いで高らかな凱歌を奏でてサイデルの傷を塞いでゆくが、傷は深くこれ以上の戦闘は危険な状態だった。 「鋭き槍よ……雨と成りて降り注げっ!」 虚空に無数の針を生み出し、一斉に解き放つノイエ。既にダメージを受けていた個体が多く、針を受けて鼠グドンは次々に倒れてゆくのだった。
どがっ 「ふぅ……」 銀の刃が何度も浴びた血の痕で汚れ、武人の額にも汗の雫が球になっている。 『シャァァァッ』 最後の足掻きか飛び掛ってくる一体を掴み、投げ飛ばす。肩で大きな息をしながら、武道家は鈍り始めた手の感覚を確かめるように握り締めた。 「ふぅ……しゃ、洒落にならないわねぇ……」 ようやく動ける鼠グドンが居なくなったところでノイエがその場にしゃがみこみ、息を吐いていた。やはり連戦の疲れからか冒険者たちの表情には疲労の色が濃く、アビリティの残数も残り少ない。 「本末転倒では困る、ので」 帰還を提案するモヨギにナツルォも頷く。 「さ、帰ろうぜ、酒と肴が待ってるんだ」 こうして冒険者たちは見事に鼠グドンの集落を二つ壊滅させ、疲れた体と共に帰路に着くのだった。
(おわり)

|
|
|
参加者:10人
作成日:2007/07/28
得票数:冒険活劇2
戦闘32
|
冒険結果:成功!
重傷者:明日に届く笑い声・サイデル(a07885)
死亡者:なし
|
|
あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
|
|
|
シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
|
|
 |
|
|