消えたタルトの謎・改



<オープニング>


 血相を変えて走る霊査士がひとり。全力疾走しているので、長い服の裾は跳ね上げられ、まとめた髪もあちこちほつれている。そのどれも気にならない程、その霊査士……エルフの霊査士・マデリン(a90181)は走っていた。

「捕まえましたわ!」
 見慣れたその後ろ姿を見つけるなり、マデリンは体当たりを敢行した。下手に攻撃的な行動を取れば自分の心が保たない。マデリンに全力疾走のままどつかれたその哀れなる男は前のめりにぶっ倒れた。緑の髪と薔薇の花が揺れる。
「アロン! 証拠はありませんけれど、わたくしのタルトを食べてしまったのは貴方ですわね。名人の技によるとっても貴重なタルトの恨み、ただでは許して差し上げませんわよ!」
 倒れた碧水晶の吟遊詩人・アロン(a90180)の背にマデリンは容赦なくのしかかる。いきなり倒され地べたに押さえつけられるのは甚だ不本意であったが、相手がマデリンではどう対処して良いのかわからずアロンは何も出来ない。万が一にも怪我をさせるわけにはいかず、実力行使の出来ないアロンは自分自身不得手だと承知している説得を試みた。
「何の事を言っているのかさっぱりわからない。俺は何も知らない。タルトとはどういうことだ?」
「……普段から世間知らずな方とは思っておりましたけど、タルトもご存じありませんの?」
「いや、そうではなくて……」
「タルトとはですね、とっても美味なる焼き菓子ですのよ。しかも名人と言われる方が、滅多に焼かないその方の傑作を! わたくしがとっても、とっても大事にしていて、今回のお祝いに1人でそっと食べようと思っておりましたのに……」
 マデリンの話は事実と感情が交ざっていて普通に聞いていてもよくわからない。動転しているアロンであれば尚更だろう。同じ言語を使っているとは思えないほど、話の内容が見えてこない。自分の状況にどう係わっているのかの説明もない。マデリンは言葉を切り、頬に手をあてうつむきながら涙ぐんでいた。心の中には様々な思いが駆けめぐる。名人を探し歩いた日々、菓子の焼き時間を調べる努力、列に幾度並んでも買えなかった挫折感。そして、やっと手に入れたタルトが消えてしまったのだ。
「あの日、酒場には沢山の冒険者がいらっしゃいましたわ。けれど、わたくしの卓からタルトを奪うような不心得者はアロン! 貴方ぐらい『天然』な方でなければなさらない事ですわ。さぁ! 白状なさいませ。事と次第によっては生まれてきたことは後悔しない程度のお仕置きにして差し上げますから!」
「俺は……俺は何も知らない。タルトとかいうものも奪ってない」
「ですから食べてしまったのでしょう?」
「食べてもいない!」
「……まぁ」
 マデリンはアロンの背から割と機敏に飛び退いた。やっと立ち上がることが出来たアロンは服の全面についた泥を無言で払う。
「貴方は……嘘のつけるほど器用な方ではありませんわね。では一体誰が……」
 マデリンは首をひねる。


「しょうがない。マデリンも女性の範疇だからね。私がガーデンパーティを開催してあげるから、そのぶすっとした表情を止めて笑顔を見せて欲しいな」
「ぶすっとしたは余計ですわ。それから女性の範疇というのも失礼ですわよ、タルウィスさん」
 多少機嫌が直ってきているか、マデリンの様子は怒っていると言うよりはすねているといった風だ。蒼水流転の翔剣士・タルウィス(a90273)は苦笑しつつ話を続ける。
「まぁ聞いて。みんなでお菓子を持ち寄ってパーティを開けば、その中にはきっとマデリンが気に入るような素敵なお菓子もあると思うんだよ」
「それは……そうですわね。冒険者の方々は仕事柄色々な場所に出向きますものね」
「そうそう! きっと珍しいお菓子も知ってると思うよ。冒険者自身がお菓子作りの名人って事もあるしね。じゃ、この企画進めるよ、いいね」
「…………はい、お願い致しますわ」
 不承不承という様子でマデリンはタルウィスにうなずく。けれど、うつむいたままの表情は最前よりもずっと晴れやかになっていた。

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参加者
NPC:エルフの霊査士・マデリン(a90181)



<リプレイ>

●真夏のティーパーティ
 燦々と降りそそぐ午後の太陽が庭を明るく照らしている。

「はじめまして、マデリン。いや、初対面で呼び捨ては失礼かな?」
 暗闇の太陽・バド(a26283)は笑顔で出迎えたエルフの霊査士・マデリン(a90181)に爽やかな笑顔を向けた。普段は黒一色に身を包むのだが、今はごく薄い青のシャツとスラックス姿だ。
「呼び方は構いませんわ」
「よかった。あ、これを……」
「バド!」
 ケーキを差し出したバドを呼ぶ声がした。
「アロン! 久しぶりだな」
 碧水晶の吟遊詩人・アロン(a90180)はバドにどこか屈託の残る笑顔を向け、そのまま席へと案内する。日差しよけの大きな傘が薄青い影を沢山テーブルの上に落としている。
「……苦労してるな」
「そうなのか?」
 曖昧でぎこちない笑みを浮かべアロンは僅かにうなずいた。

 小さな人影がマデリンに飛びついてきた。
「ユユ、夏ならではのお菓子をご用意したよ! じゃーん!」
 天藍石の牙狩人・ユユ(a39253)は『偉大なる一撃』が命中したときの様な音を口で言うと、手にしていた小さな菓子の包みをマデリンの目の前に差し出した。
「それは、神やその眷属達、攻め寄せるドラゴンを霊査しつつもわたくしが待ち望んでいた……」
「風船豚ちゃん饅頭、夏季限定版! なんだよ!」
 ユユは得意そうに言う。
「美容と健康に良い熊笹パウダーを練りこんでいてね、すっきりとした風味の中にそよ風の様な味わいの有る素敵なお饅頭なんだよ。しかも熊笹パウダーの薬効により、食中毒まで予防してくれる素晴らしい逸品なの」
 物売りの口上の様にユユは説明をする。
「まぁ、夏のお菓子は高性能ですのね。けれど、ちょっと少なくありませんこと?」
 マデリンはユユが差し出す包みをしっかりと受け取りつつ、剛毅にもその量が少ないと不平を垂れる。
「厳選した材料を使っているから量産は出来なくてね。材料を取りに行った団員が熊と格闘の末に崖から落ちて、全身打撲の全治一週間だって。冒険者で良かったよね」
「熊笹って……熊とは関係ないような……」
「そうなの?」
 ユユはけろりとして言った。

「手に入りにくいタルトなら、アロンさんを並ばせればいいのに……」
 優雅にカップを持ち上げた静寂を奏でし者・シーアス(a44387)は微笑みながら鬼の様な事を言った。今日のシーアスは楓華風な夏の衣装を身につけていた。夜明け前の夜色の地に白い鈴蘭の花が華やかだ。
「……シーアス」
 給仕役のアロンが困ったような顔をする。
「それは思いましたけれど、知識の乏しいアロンさんに大事なお使いを頼むなんて出来ませんわ」
 女主人の席に座ったマデリンが真顔で返事をした。
「いくらアロンさんでもタルトとスコーンの区別ぐらいつきますよね?」
 一度は考えたのかと心の中で思いつつ、シーアスはにこやかな表情のままで持参してきた菓子の並ぶ小さなテーブルをすぐ脇に立つアロンに目顔で示した。テーブルの上にはタルト、スコーン、コンフィチュールにブレンドされたハーブティとシーアス持参してきた品々が並べられている。
「え……」
 絶句したアロンを見上げてるとシーアスは朗らかな笑みをマデリンに向けた。
「その様ですね。貴重なタルトを奪った犯人を見つけなくてはなりませんけれど、冒険者の酒場では目撃証言はありませんでした。それであの……」
 そこで言いにくそうにシーアスは言葉を句切った。
「どうなさいましたの?」
「えぇ、マデリンさんがお持ちの、その体重け……いえ、なんでもありません。このハーブティもどうぞ。ハーブ園の方から頂いた物でとてもさっぱりとしているんです」
 シーアスは不自然に話題を変えた。

 給仕の格好をした蒼水流転の翔剣士・タルウィス(a90273)が運んできたのは完熟ブルーベリーパイと丸い形をしたバタークッキーであった。どちらの菓子も流れ雲の旅人・エアリエル(a30222)が持参してきたものだ。
「エアリエルのお菓子だよ。えっと、これ手作りなんだよね」
 大皿に乗せた丸いパイは既にカットされていて、タルウィスは銀色のケーキサーバーで器用に白い皿に移していく。
「皆さんのお口に合うか心配ですけれど、朝から一生懸命焼いたんです。よかったら、食べてください」
 エアリエルは少し緊張しているのか、白い頬を仄かに紅く染めている。それもその筈で、こういう形式のパーティに参加するのは初めてであった。特に親しい人が同席しているわけでもなく、抑えようとしても鼓動が早鐘の様にドキドキしてしまう。
「あ、それは大丈夫。どっちも美味しく焼けていたよ」
 女性には男性の何倍も愛想の良いタルウィスが即座に答える。
「タルウィスさん!」
「おっと……」
 怒気をはらんだマデリンの声にタルウィスは更にテキパキと菓子を配ると、そそくさと厨房がある建物の方へと逃げるように走っていく。その後ろ姿を見つめるトリの武人・ジリアン(a35655)の目がキラリと光った。

 依頼依存症・ノリス(a42975)はお菓子作りの講習を受け、自分で作れるようになったチーズケーキとパウンドケーキを持参していた。努力家なのだろう。
「タルウィス! 俺も手伝おう」
 追いついてきたノリスにタルウィスは小さく首を振った。
「ノリスはお客様だから私の手伝いなんていいんだよ」
「いや……前に貰った焼き菓子の礼も言いたかった。とても美味しかった、ありがとう」
 と言うと、ノリスはもう1つ小さな包みをタルウィスに手渡した。
「あの焼き菓子を再現しようとしたんだ。上手くできているかわからないが、食べてみてくれ」
「ありがとう」
 タルウィスは笑ってノリスに礼を言った。

 次にアロンが運んできたのは碧明の若樹・キズス(a30506)が持参したプリンタルトであった。いつも様に髪を首の後ろで1つにくくり、色味の違う碧の服を重ね着した格好は少し暑かったかもしれないが、日よけの下に座ったキズスはのんびりとしている。
「これ、自分で作ったの?」
 茶を運んできたタルウィスがキズスに尋ねる。
「僕が作ったんじゃないですよ。けれど評判の良いお菓子だったんで、皆さんで食べたらもっと美味しいかなって思ったんです」
 ニッコリ笑って応えたキズスだが、そこでいきなり席を立った。不思議そうに皆がキズスに注目する。
「マデリンさんの大事なタルトが消えてしまった謎……それはこの僕が全て解く!」
「まぁ! タルトが消えたワケがわかりましたの?」
 キラキラお目目のマデリンが胸の前で手を組み、キズスを見つめる。
「ズバリ! 犯人はこの中にいる……多分!」
 張りつめていたその場の雰囲気が一瞬で吹き飛ぶ。
「キズスさん!」
「ちょっと待って下さい。ひとつ、お聞きしたいことがあります。マデリンさん」
 抗議の声をあげたマデリンにキズスは向き直り、名探偵よろしく人差し指を立てる。
「な、なんでしょう?」
「まさか自分で食べたりしてませんよね。食べたの忘れてしまったとか」
「おおぉ、奇遇ね。私も同意見よ、キズス」
 キズスのほぼ反対側に座っていた鉄拳制裁・グロウベリー(a36232)が我が意を得たとばかりに賛意を示す。可愛らしくも情熱的な赤い服は喫茶店『ポプリ』のお仕着せらしいのだが、充分にパーティドレスらしい。グロウベリーの透明の薄いレンズ越しの瞳はセイレーン特有の澄んだ青色だが実直そうであり、声音も冷静だ。
「常識的に考えて、衆人環視の酒場でマデリンさんのタルトを奪う方法がわかりません。それよりは……キズスさんの言うように……なんですか? ……自分で食べてしまって忘れてしまったのではないでしょうか? マデリンさんも割と天然っぽいオーラを見せてますし……さっきからなんですか? 止めてください。怒りますよ……って、え?」
「だから! そんなこと思っても口にしちゃ駄目なのよ。自分だって実はマデリンさんが自分で食べちゃったのに勘違いしたんじゃないかって思ったわよ! 思ったけど、そんなこと言ったらアロンさんと同じように押し倒されるのがオチじゃない!」
 グロウベリーのすぐ隣に座っていた異風の叫奏者・ガマレイ(a46694)はチキンレッグの様に『危険』を察知し、グロウベリーの真っ赤なドレスの袖口や裾をそっと引っ張っていた。けれど、そんなささやかな合図でグロウベリーの言葉を遮ることは出来ず、結果として危険を引き寄せることになってしまった。ガマレイの良く通る声だけがシーンと静まりかえった真昼の庭に響いている。
「しまった!」
 立ち上がったガマレイは胸に黒い百合が描かれた美しい黒いドレスを着たまま硬直している。
「まぁ……皆様、わたくしがケーキを食べたかどうかも解らなくなってしまうほど、すっとぼけていると思っていらっしゃいましたのね。酷い!」
 赤茶の目が皆を睨んだ……と、思ったらその目からコロンと涙が湧いて零れた。マデリンは頬をグイッと乱暴に手でぬぐうと席を立って厨房がある建物の裏へと走っていった。
「マデリンさん! あっちゃー」
 ガマレイはシュンと凹んでしまう。こんな風にマデリンがショックを受けるとは予定外であった。するとカロアが持ってきた何やら大きな包みを抱えてマデリンの後を追う。
「マデリンさんの事はカロアさんに全部任せるドリ」
「わかったんだよ。カロアちゃんの分もお菓子……」
 言い終わる前にもうカロアもその前を走るマデリンの姿も見えなくなっていた。
「ユユが食べておくね」
 ユユの声は多分カロアに届いていない。

「マデリンさんのお菓子を奪うだなんて、なんて怖いモノ知らずな人が本当に酒場にいたんでしょうか……あ、アロンさん、新しいケーキを持ってきてください。私の持ってまいりました苺大福でも構いませんわ。それからお茶のおかわりも」
 すっかり盛り下がったティーパーティなのだが、光風霽月・レム(a35189)は平然としていた。変なスイッチが入ってしまったのかも知れない。呆然としていた様子のアロンはレムの言葉にうなずき、足早に厨房のある建物の中へと向かっていく。その姿を見ていた水天一碧・ロゼッタ(a39418)の頭にピンと閃くものがあった。
「そうか! アロンはタルトという物の存在自体を知らなかったのだから、タルトと知らずに食べてしまった……ということはないかな?」
 給仕役でありながら、アロンはケーキに対する無知ぶりを先ほどから皆に披露しまくっている。本当は美味しい沢山のお菓子をマデリンや皆と楽しみ、他愛のない話を交わすことが出来るなら、ロゼッタにとって他はどうでも良い事だ。けれど、事件が解決しないとマデリンは大好物のお菓子も食べてもちっとも嬉しくないだろう。
「すまん、アロン! 俺にはアロンの無実を実証できないっ」
 先ほどから考え込んでいたバドはがっくりとうなだれる。

「私ったらまだお渡ししていなかったわ。次のケーキが出るまでの間、こちらをどうぞ」
 漆黒の娘・ベロニカ(a67171)は大きな包みの中から1番上の平べったい箱をそっと取り出すと、テーブルの上に置き開いた。出てきたのは良い色に焼けた木苺のタルトであった。酸味のありそうな香りが風にのって辺りに漂う。
「うわ。美味しそうだね」
「綺麗に焼けていますね」
 ロゼッタの目がパァッと輝き、エアリエルが感嘆の声を上げる。
「調子に乗って作ってたらとんでもない量になっちゃったの……だから遠慮しないで食べてね」
 更にベロニカの包みからはドライフルーツのパウンドケーキが2種類魔法の様に出てくる。レーズン嫌いな人のためにレーズン抜きまで用意してきたのだ。銀色のナイフでケーキを切り分けながら、ベロニカはふと考え込む。
「もしかしららマデリンさんのタルトを取って行ってしまったのはマデリンさんに好意を抱いている人ではないでしょうか? マデリンさんの物だと知らずにプレゼントしようとして……」
「う〜ん、どうだろう」
「その後の対応をみるとそれも可能性が低いですね」
 キズスとグロウベリーが答える。

 うつむいているマデリンにカロアは両手に抱える程の包みを渡した。
「彼が遺していった衣装です。何時かマデリンさんにお渡し出来ればいいって思って……今日までずっと私がお預かりしていました」
 中を見たマデリンの表情が強張り、そしてゆっくり首を横に振った。
「これはカロアさんがお持ちになっている方がよろしいのではありませんか?」
 宝石で飾られた豪華で上品なドレスをカロアはマデリンの手にギュッと握らせた。
「マデリンさんが着てあげたらきっと喜ぶと思います。だから……だから……」
 カロアはマデリンの両手をそのままギュッと自分の両手で包み込み握った。
「カロアさんはタルト泥棒じゃないって信じて欲しいドリー! その時間ならカロアさんも肉泥棒の下手人を追っていたドリー! 嘘だと思うなら孫や義弟にでも猫スト……」
 カロアの自供が始まる。

 持参したグレープフルーツのズッパイングレーゼを食べ、ナプキンで口元をぬぐったジリアン(a35655)は静かな口調で話し出した。
「一時とはいえアロンが疑われたのは感心しないわ。それよりも疑わしい人物は……」
 ジリアンの手にしたおカップが軽い音を立てて皿の上に着地する。
「タルウィスよ」
 ジリアンは意外な……いや、言われてみれば充分に納得できる人物の名を告げた。
「いくらなんでもパーティを開いて給仕までするなんてあからさまよ。軽い気持ち食べてしまったけれど、大方、おおごとになってしまってバツが悪くなったんでしょう」
「ゆ、許せませんわ! タルウィスはどこ?!」
 いつの間にかマデリンが戻ってきていた。
「マデリンさん、さすがに立ち直りが早いね!」
 ホッとしたようにガマレイが言った。
「厨房だと思いますわ。私、ケーキの追加をお願いしましたもの」
 目の前のケーキを幸せそうに味わっているレムが即答した。その言葉が終わる前にもうマデリンは走っている。
「どいて!」
 立ち話をしていたアロンとバドが凄い勢いで突き飛ばされた。
 けれど厨房には苦しげにうめくノリスが倒れているだけであった。
「ノリスさん! タルウィスにやられましたの? 白状なさいませ!」
 ガクガクと脳しんとうを起こすほど強引に揺り動かすとノリスはうっすらと目を開け、唇を動かした。
「た、食べ……過ぎ……た」
「おのれ! タルウィス!」
 ノリスを床に放り投げるとマデリンは追走を始めた。暴走した女主人をよそに、ティーパーティはその後も楽しく続けられた。皆はそれぞれが持ち寄ったお菓子を土産に満ち足りた様子で帰っていった。
「素直に詫びれば良いものを……」
 肩をすくめ、ジリアンは夕焼けを見つめてそうつぶやいた。


マスター:蒼紅深 紹介ページ
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参加者:13人
作成日:2007/08/10
得票数:ほのぼの9  コメディ12 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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