ユイノの誕生日:オトナへの第1歩



<オープニング>


●オトナへの第1歩
「も、もう良いでしょ?」
「まだまだ……もう少し待ちなさい♪」
 ペチッ! 伸ばした手を叩かれるレア物ハンター・ユイノ(a90198)。
「そんな〜。もう0時も目の前だし、ココにいる限り何も起こりっこないわ! だ〜か〜ら〜、ね。ちょっと位フライングしても変わんないでしょ♪」
 微妙に猫撫で声になってみたり。
「ダ〜メ! そういう問題じゃないでしょ!? ルールはルール……きっちり守ってもらわないと。せめて今日くらいはね……」
「え〜〜〜っ!! せっかくオトナの記念日なんだから、少しくらいおまけしてくれたって!」
「だ・か・ら、まだその日になってないでしょ。おまけも何もないじゃない!?」

 そう、日付が変われば8月10日。ユイノの20歳の誕生日である。

 まぁ、本人がこれだけ心待ちにしていると、帰って厳しくしてみたくなるのが人情、というもの。とは言え、何より単純にユイノの反応を楽しんでる節の方が大きい気もするが……。

 そんな楽しげなシーンが展開されているのは、某所の酒場――とは言っても、この店は一風変わっていて、店には一切の酒が置いていない。あるのはチェイサー代わりのミネラルウォーターとツマミ類各種のみ。ココでは、客側が各自で調達し仲間内で飲み比べながらワイワイと楽しむ為の店。楽しむためならキッチンも提供しているので、自分たちで料理を作っても勿論OK♪
 なので言い換えるなら、毎日色々なお酒と色々な料理が豊かに並んでいる、とも言えるけれど……。
 そしんな訳で、ユイノらがいるテーブルの上にも当然、幾つかのお酒といくつかの料理やらデザートやらが並んでいる。並べられた経緯はと言えば、勿論ココにいるメンバーが持ち寄ったり作ったりしたものもあるにはあるが、
「ユイノっ! 私のキープボトル……冒険者の酒場から勝手に持ってったわね!」
「俺の秘蔵の酒、持ってったやろ!?」
 なんて声も聞こえている……。
「みんなで楽しむ為にちょ〜っと借りただけじゃない? 初めてなんだから美味しいヤツを飲みたいしね♪ ……まぁ、返す当てはないんだけど」
 全く持ってヒドい話。

 ――そんな時もいずれは過ぎてゆき、ついに日にちの変わるその瞬間を迎える。

●オトナになった後……
「……3……2……1…………かんぱ〜い♪」
 さぁ、パーティのはじまり、はじまり〜♪
     ・
     ・
     ・
「で、私の注いだジュースが、飲めないって訳〜!?」
「はい、あ〜ん……もう1つ、あ〜ん……さぁどんどん、あ〜ん……」
「これは私の、でしょ!? 違うって言うの!!」
 最初は楽しそうに飲み食いやお喋りを楽しんでいたユイノだったが、宴もたけなわになっていくうちに、なんだかヘンになってきた。どうやら……のよう。
 周囲の面々には、思いっきり絡まれてたり、上手い事あしらっていたりと人それぞれ。
 さて、この後は一体、どうなりますことやら???

 その答えを知っている者は、まだ誰もいなかった……。

マスターからのコメントを見る

参加者
NPC:レア物ハンター・ユイノ(a90198)



<リプレイ>

●レア物ハンター参上!
 ―――8月9日 16時頃 

「ごはん、ごはん〜♪」
 楽しそうに『ごはんの歌』を口ずさみつつ、お米を研いでいるのはキララ(a25679)。
 彼女の横には『極早生新米』のラベル付き米袋と粒を選りすぐった小豆……となれば作る物は唯1つ。
「お祝いにコレは欠かせないにゃ。そしてメインは……」
 冷え具合を確かめにゆくキララ。後ほど注しつ注されつ……と、ちょい妄想。
「あ〜っ!! な、な、な〜いっ!!」
 轟く絶叫。そこに残されていたのは……、
『ありがと。先に搬入しておくね♪』と書かれた手紙だけ。
「あ〜、あちしのだいぎんじょう〜〜」

 ―――8月9日 17時頃

 そして……
「シズカさん、レア物ちょうだい♪」
「ずいぶんですね……でも、せっかくですから……レア物、レア物……と」
 半ば呆れながらも探すシズカ(a38205)。
「あっ!」
 まず目に入ったのは『5メートルの剣』。
「ちょうだい♪」
「いやあ、やめといた方が。重いし邪魔ですよ?」
 氷のような視線……。
「そ、そんなものより、ウチで一日限定販売だった品を差し上げましょう。その名も『カンペヌーラ権』!」
「えっ、一日限定!?」
「ええ。このアイテムを持っている方は、称号に『カンペヌーラ』とつけることが許さ………あ、あれ? ユイノさん!?」
 説明を始めたシズカの前には、既にユイノの姿はなくなっていた……。

●Let’s countdown
 ―――8月9日 23時半頃

「ユイノちゃん誕生日おめでとにゃぁ」
 会場の酒場に一番乗りを果たしたのは、ニャコ(a31704)。
「ユイノちゃんの誕生日プレゼントとして今日限定で作ってきたにゃ」
 そういって差し出したのは勿論、シュークリーム……ラム酒をたっぷり入れたカスタードクリームを使った『ラム酒ークリーム』、ビターオレンジとコニャックのグランマルニエを使ったオレンジの香りたっぷりの『ユイノちゃんスペシャル』。
「美味しそ〜、ね、食べて良い???」
「ダメにゃ!」
 えっ!?
「2つともお酒たっぷりにゃから、12時までは口に出来ないにゃ!」
「えーっ、そんな〜」
 と声を大にするユイノの元へ、続いて訪れたのはアウィス(a24878)。
「おめでとうございます。僕からはこの珍しい食材を」
 と、リボン付きケースに収納したものを差し出した。
「ありがと〜。で、ソレって何?」
「入手場所は言えませんが、焼いてヨシ、煮てヨシ、炒めてヨシのこの食材。『*@#&$』と言うんです」
「えっ!?」
「よく聞こえなかった? &#$……あ、放送コードに引っかかっちゃった。残念!」
 さっきと違うし……。
「何だか分かんな〜い!」
「ま、それが、秘密の食材たる所以ですからねー」
 飽くまでにこやかなアウィスに、ユイノはこの上ない不満顔……。
「まぁまぁユイノさん、落ち着いて。ストレス解消させてあげますから……」
 そこへ丁度良く訪れたトリン(a55783)。
「ストレス解消って?」
「肩の力を抜いてくださいですなぁ〜ん♪」
 と言ってユイノの後ろへ回るトリン。そして、始めたのはマッサージ。何とも絶妙な力加減。
「う〜ん、極楽、極楽〜♪」
 全身を弛緩ささえての寛ぎモード。誕生日って良いかも……!?
 その間にも訪れる冒険者は数を増し、決して大きくない酒場は良い感じ。ただし、中は持ち込みの酒やら何やらもいっぱいで、関連してクレームに来た者も若干……。
「ごめんよ。鱈腹酒が飲めるって聞いて来たんだがなぁ」
 そんな中、0時を目前に現れたガイアス(a53625)。
 身体中に酒瓶を括りつけての登場である。
「鱈腹酒……!? もちろん大丈夫よ。ツケで調達するから! でも……」
 ユイノが即答&催促。
「ああ、それな。姉ちゃん、聞く所によると珍しい品に目が無えんだってなぁ。今日は目出度い解禁日だってんでよぉ、選りすぐりを持って来たんだぁ。どれでも飲んでくんなぁ!」
 ガイアスが酒瓶をテーブルに並べてゆく。年代物のビールにキシュディム産の高級酒、ワイルドファイアはヒトノソ秘伝のワイン……。
「おっと、こっちの火酒は強えから飲みすぎんなよぉ」
 と、豪快に笑って見せる。
「わぁ〜、楽しみ〜。ね、ちょっとだけ……」
 と、伸ばしたユイノの手を、すかさず制するヴァイス(a06493)。
「ユイノはお酒に興味津々なようだな」
「そりゃあ『20歳から』なんて言われれば誰だって……年齢限定だもん」
「なるほど……」
 苦笑を隠せないヴァイス。自分の20歳はどうだったかと思いを馳せるが、どうにも思い出せない。その間に彼のバッグを漁ろうとしていたユイノを、すかさずシャンパンで誤魔化す。
「あと……シーザーサラダでもどうかな。ワインに合うんだ。で、プレゼントはレアチーズケーキ。あ、洒落じゃなく、ちゃんと限定生産のレア物だよ?」
 途中で冷たい視線を感じ、慌てて付け足すヴァイス。
 それからも誰かが来ては、都度、増えていくお酒。ビールなどは10樽を超えている。更に増えそうなそれらに、微妙な視線を向けるエアロ(a23837)。
「ユイノっち、誕生日おめっとー! それにしても20歳になれるっていいなぁ! ホント、いいよなぁ。チクショウ」
 そう『20歳』はエンジェルには永遠に届かないモノだから。

 ―――8月9日 24時少し前……

「……3……2……1……かんぱ〜い♪」
「……誕生日おめでとうユイノ!」
「ありがと〜、みんな♪」
 そして皆で歌い、奏でるバースデーソング。
「よ〜し、ハタチだな。まあ飲みなさいユイノっち。ささ、ぐいっと」
 半ばヤケクソ気味ながら、ユイノのグラスに注がれる酒。
「美味し〜♪ それじゃ返杯」
 すっかり失念して酒を注ぎ返すユイノ。途端に傍らでグロウベリー(a36232)の眼鏡がすちゃっ! 即座にグラスごと没収……。
「あっ、失礼しました。改めて……ユイノさん、誕生日おめでとうございます」
「ありがと♪ ところでその服だけど……」
 ユイノの瞳が鋭く光る。そう、グロウベリーのそれは、新作ケーキ発表会『限定』ウェイトレス服。向けられる物欲しそうな視線……。
 拒否すると無理やり剥がれそうな気がして、
「分かりました。今日はこのままで、いずれ……服を交換しましょう」
 と、なっていた……。
「よ〜し、じゃ早速ローストチキンや、豪華料理の数々を食べましょう♪」
 ビャクヤ(a50366)は既に箸を伸ばしてたり。
「だってしょうがないじゃん! 口実でもないと食べられないんだから!」
「そうよね、ビャクヤさんもこの前誕生日だしね。ついでに秘密の食材メニューもどう?」
「あ、いや……主目的はユイノさんの誕生日祝ですよ? 本当ですよ?」
 謎のメニューに怯み、微妙にフォロー。そして逃げるように楽器を取り出し……、
「何はともあれ皆で楽しく盛り上がろう!」
 と、曲を爪弾き始めるのだった。
「ではこの辺で舞を一差し……」
 流れる曲を受け、マイト(a12506)が1歩進み出る。
「20歳になるユイノさんに、心からお祝いを。そして、これからの一年が、実り多き年でありますように」
 軽くグラスを合わせると、一口だけ喉を潤し、さっそく……。
 楓華風の優雅かつ艶やかな舞……。皆の視線も集まり、それぞれの飲みも進む。
 そんな舞を終わる頃、置いてある弓を掴み……締めの弦鳴らしを厳かに20。
 ―――宴は、すっかりたけなわだった……。

●酒豪? いえいえ、酒乱です
 ―――8月10日 0時半頃

 美しい舞に見とれながらも、飲み続けるユイノ。大吟醸にワイン、鱈腹酒……全く以って見境がない。
 その上美味しい食べ物。特にお気に入りになったのは、ニューラ(a00126)が持参した、木の実を主食に森で育ったベジョータ豚のスモークタンに樹上で完熟させたマンゴーとほろ苦クーベルチュールを一緒にトルティーヤで包んだタコス。徹底した最高級尽くしで、蕩ける舌触りはレアっぽく……。
「お誕生日おめでとうございます。みなさん、まだ宵の口ですよね」
 と、ヤマモモのリキュールを勧めるボギー(a66333)。
「ありがと〜♪」
 くいっ。良い飲みっぷり。
「私の返杯は飲めない、って訳!」
「いや、あの… あ、はい。飲みます。飲みますから」
 そんな中、物怖じすることなく近づくミソラ(a35915)。
「ユイノさん、お誕生日、おめでとうございまーす!! あなたに、限りない幸せが舞い降りますようにっ」
 内心は……酒が飲める飲めるぞーい、酒が飲めるぞーい!♪ ってなカンジ。
「えへへ、私も20歳仲間ですー♪ お祝いの場にご一緒できて、とても嬉しいのですよー♪ 目一杯やりましょーう!」
「おー!!」
 右の手を上げ喜んでグラスをぶつけ合う2人。酔いが回ってるのか、おめでと〜と言いながら抱き合ってみたり。
 そんな様子を眺めながら、
「あー、20歳か……。若いなぁ……」
 などと、たかが数年で老け込んだような台詞を吐くヨイチ(a42044)。バーテンダーっぽい経験もある彼は、カウンターに入って手伝っていた……。
「まぁ、俺はカクテル専門だけどな……」
 そしてユイノには、ウエディング・ベル・スイート。隣のミソラにはスクリュードライバー。
「いただきま〜す♪」
 再び、くいっ。
「ユイノさ〜ん♪」
 と、背後から抱きついたのはセレス(a16159)。
「ユイノさんってさー、ボクより年上だったんだね……てっきり同い年くらいなのかなぁって思ってたよ〜」
「ふっふっふ、そうなのー。私の方がおねーさんなの♪」
 そして酔った勢いか、むぎゅーっ。
「く、苦しいよ……代わりにプレゼントあげるから、離し……」
 懸命に逃れるセレス。そして、持ってきたモノを差し出す。何でも旅団で極秘裏にセレスが作ったとか。
 でも、それを手渡した辺りでセレスは急にへにゃーっ。そろそろ活動限界らしい。
「まだまだ……も〜っと食べ……る……」
 きゅーっ。

 ―――8月10日 1時半頃

「おや、寝ちゃったんですか、仕方ないですね……」
 そそくさと寝た子を毛布の元まで運ぶ、クリセナ(a48485)。
「例の如く給仕はやりますから、主役はゆっくりとしていて下さい。あ、そうそう。改めて……誕生日おめでとうございます、ユイノさん」
「ありがと♪ でもね、そんなコトより……とりあえず隣に座るっ!」
「座れ、座れ〜!!」
 ん!? コレはまるで……かつての放蕩の宴??? なんて事が頭に浮かぶクリセナ。本当にまだ15歳なのか、甚だ疑問……でも、この状況で静謐の祈りは届くのかな、なんて事も頭に浮かんでいたり。
 しかし、目の前の主役たちを見……、
「無理だろうな……明け方にでも、有志を募って片付ける事になりそうだなー」
 まぁ、それでも皆が楽しいと思えれば……と、再び給仕に精を出すのだった。
 そして、そうやって次々運ばれる物を一手に洗っているのがネレッセ(a66656)。
「え〜い、何故こうも汚れた食器やグラスや減らない!? 洗っても、洗っても減りやしない!」
 というか、何故にネレッセが……の方が疑問ではある。
「くっ、故郷の料理を1品でも振舞ってお祝いしたいのに!」
「お疲れ〜。でも仕事なんかより、少しは付き合いなさ〜い!」
 ユイノも、誰のせいで仕事してるのかなんてことは一切無視。
「まあ、主役がトコトン楽しんでるから良しとしましょうか。って、おい……そこ、イッキを勧めるなぁぁぁぁ!」
「しっかし、思ったより皆で楽しめて良かったなぁ。来年もこんな風に馬鹿騒ぎできっとえぇなぁ……」
 皆の様子を1歩引いて眺めていたクスィ(a12800)は達観……何故か妙に慣れた風。
「アイツ、酒癖悪いからなぁ……とりあえず、今日は俺が相手をして被害者が出ないように努めるか。……この肝臓を犠牲にしてでも、な」
 と、自ら死地に赴く彼の肩を、見ず知らずの黒服が叩く。
「…ん? なんや?」
 そして手渡された紙は……物凄い金額の請求書。ツケで買い物をしたのは彼自身、となっているらしい。
「……………ユイノォオ!!! てめぇ! 好い加減自分で払いやがれぇえっ!! ってか、俺の名刺出しやがれぇぇええっ!!!」
 酒場に絶叫が響き渡っていた……。

●アブない、鎮圧作戦!?
 ―――8月10日 2時頃

 次第に酔いが回るに連れ、飲んだくれや、飲んでないのにそれに近い人たちが増えてきた。その処置が少しだけ落ち着いたところで一息ついたアーバイン(a50638)が呟く。
「まぁ、こういう乱痴気騒ぎも平和の証、ですかね?」
 始めは酒をついでいたが、次第に深酒をする者が居ないよう、酒量調整に切り盛り……まぁ若干、手遅れな者もいたが。
「こらーっ! そこ、楽しく飲んでない!!」
「ユ、ユイノさん……いえ、その……私は祝う側ですからね。これ位はやらないと」
 祝う側=苦労する側――ある意味、世の常でもあった。
「まさか私の注いだ……」
「わかった、分かった……では、わしが一緒に飲もうぞ!?」
 見かねて、やって来たのはニニギ(a56977)。
「わぁ〜、飲もー、飲もう、飲みましょ〜♪」
(「絡み酒か……まぁ、おなごの酒に酔うたところなぞ可愛いものじゃな。介抱くらい出来んで何が男じゃ……」)
 などと考えながら始まった飲み比べ……だが、ものの数分でニニギがダウン。
「まったく凄いのー……ここは、負けとく……かのぅ」
 ……パタッ。負け惜しみを零しつつ、瀕死のニニギだった……。
「ホント、もう……ドラゴンロードにも残業代を請求するぞっていうもんですよね……って、ねぇ、聞いてるんですかっ!? ちゃんと聞いてくださいよっ!」
「分かってるって、ネレッセさん……ドラゴンロードと一緒に飲みたいんでしょ。そのうち来るわよ、きっと」
 え!? それは違っ……。
 そのうち、ユイノを追いかける者や、暴れる酔っ払いを抑えるために逆に暴れる者、さらには影縫いやら説教やら……それこそ無数の酒癖が披露。
 そんな中、次々と見境なく絡んでいるユイノを見兼ねたニューラ。ユイノの瞳をジッと見つめて魅了の歌……「おイタはダメよ?」と。
「おイタ……って、こんな?」
 と、しなだれかかるユイノ。いつの間にか肩の辺りも肌蹴てるし……。
「そうね……でもその続きは、また今度……」
 眠りをもたらす優しい歌が響く。
 くぅ〜……すやすや……。
(「オイオイいいのかい? アタシの目の前で、ウカツに寝ちゃったりして……」)
 アブない視線を投げるエアロ。が、さすがに公衆の面前でそれ以上は……ないと信じよう。
 ユイノの大人への第1歩、初めてのお酒にとことん付き合ったミソラやガイアス、そしておとなしくさせたニューラらは、改めて眠ってしまったユイノを見つつ……グラスを傾ける。
 時間はまだ、午前3時。朝までにはまだ少し間があるよう……。
「呑み直しましょうか……?」
「だな」
「そうですね」
 斯くしてユイノの誕生日は、幾人かの酒乱と、新たな酒豪伝説とを生み出したのだった……。

【終わり】


マスター:斉藤七海 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
冒険活劇 戦闘 ミステリー 恋愛
ダーク ほのぼの コメディ えっち
わからない
参加者:21人
作成日:2007/08/19
得票数:ほのぼの13  コメディ4 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。