【お姉さま天獄】メロンのお姉さま?



<オープニング>


 外側は網状、上品な模様、割れば顔をだす、黄緑色の淡い果肉、とろり甘いその味わい。
 はじまりは・プルミエール(a90091)はさっくりとメロンを口にいれていう。
「あー……メロンを食べると、夏、って気がしますねえ」
「もう夏も終わりだけどな」
 葵桂の霊査士・アイ(a90289)が静かにツッこむ。
「いいんです! まだ暑いから夏なんです! ハッピー・サマー・ウェディングなんです!」
「わけがわからん。そもそもウェディングてなんだ?」
 とはいえアイも、プルミーの思いつき発言をいちいち気にしてはいない。そこはさらりと聞きながす。
「ところでアイさん、このマスクメロン、どうして『マスクメロン』というか知ってますかー?」
「たしか麝香(ムスク)のような香がするからだとか」
「ううっ、私のうんちくタイムが……最後までいわせてほしかったです」
 うるうるした瞳でプルミーはアイを見つめた。
「そ、それはすまなかった」
 お詫びというわけではないのだが、とアイは、メロンが食べ放題になるかもしれない依頼を紹介するのだった。

●ちっちゃけいどおっきぃおねえさま?
 無人で手つかずのマスクメロン群生地、そんな楽園のような場所があるという。メロンはいまごろよく熟れて、甘く食べごろなのだそうだ。
「はい、いきます!」
 プルミエールは超反応した。こらこら、といってアイはつづける。
「話は最後まで聞くように。だがこのメロンの園には番人がいる。この番人がメロンを栽培し、そして、食べることもせずそのまま腐らせているようなのだ」
「もったいなーい!」
「番人はメロンを食べない。メロンは、この香につられてやってくるものをとらえるためのエサなのだからな。つまりやつは、こちらを食べる気満点だ」
 メロンで動物を釣ろうとする怪物……それはまたもや美女なのだ。こんどは美少女といったほうがいいだろうか。
 ぱっと見、十二歳前後、ただし妖しく誘うような目をすれば十六歳にも見えようし、あどけない笑みを見せれば八歳くらいにも見えるという。ようするに年齢不詳なのだ。背が低いからかろうじて少女かと思われるが、見る人、あるいは見方によって印象は変わるかもしれない。
「くりっとした童顔で薄緑の髪、若草色のオーバーオールを着ている。しかもこの服、素肌の上に直接着ているようなのだ。これで男とみれば、誘うような目をするのだからけしからん! 相手が女であれば急に子どものふりをするらしいし、男が相手でも……極端に年上ならまたも甘えるような仕草をするようだ。まあどっちにしろ、油断して近づいてきたところをガブリといくつもりなのだがな」
 もちろんモンスターであり、その性質は凶暴だ。ネコのようにすばやく、丸まって転がって突進したり、爪をとびださせひっかいてきたりする。空中で爪をかけば真空波をはなち、当たれば大きなダメージを受けることになる。主に首筋をねらう一撃必殺の噛みつきも強力だ、受け損ねれば大変なことになるかもしれない。メロンは大量にあるため、その蔦は辺り一帯におよんでいる。敵はこの蔦の海を利用して、隠れ奇襲するのを得意としているらしい。
 また、怪物はメロンに似た球体型の下僕(サイズはサッカーボール大)を五体ひきつれている。下僕は攻撃力は弱いものの、おなじく敏捷で、モンスターともども、蔦地帯に出没をくりかえしこちらを攪乱しようとするだろう。強敵だ。
「むうう……おそるべきメロンっ娘(こ)ですね」
 子ども型モンスターだと思って甘くみたらいけない、と、プルミエールはいった。それを聞いてアイは、どこか哀しげに首をふる。
「子どもか……まあ……子どもだとは思うのだが……」
 子どもとしては猛烈に大きいらしい。胸が。
「いいたくないのだが、我々では到底たちうちできないサイズだ。もしかしたら、童顔なだけでけっこうな年なのかもしれん……どっちにしろモンスターだから関係ないか? ともかく、こういうところばかり役立つ私の霊視能力をどうにかしてほしい……」
 アイはしょんぼりする。プルミエールもムムム、という顔をした。
「ということは『メロンのお姉さま』かもしれないわけですね。よーし、私が見きわめてきます!」
「どうやって見きわめる気だ?」
 れいによってプルミーは真剣に考えていったわけではないので、気にしてはいけない。

危険な露出度、危険な童顔、そんなメロンモンスターを倒し、メロンを食べて帰ろう。

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参加者
朱の蛇・アトリ(a29374)
奏でる弓・レイチェル(a30882)
嵐を呼ぶ蒼き雨・レイニー(a35909)
チキンレッグの伊達ペンギン・マカロニ(a43490)
戦争屋・ヒレン(a47525)
数多の武具を求める収集家・シルト(a48677)
手のひらの鼓動・アールコート(a57343)
荘厳な・オペラ(a60053)
ただの人・グリッド(a60472)
碧色重騎・ルシエラ(a66054)
NPC:はじまりは・プルミエール(a90091)



<リプレイ>

●こ、この弾力はっ!?
 一行は、蔦(つた)地帯をかきわけなぎ払ってすすむ。すすんでもすすんでも、蔦は手をのばしからみついてきた。ここに繁茂(はんも)するはただ蔦のみにあらず、まるで空気が黄緑色に染められたように、甘いメロンの香がたちこめている。
「メロンじゃ〜♪ 高貴な妾にこそ相応しいのぅ」
 これを胸一杯にすいこんで、嵐を呼ぶ蒼き雨・レイニー(a35909)は超ご機嫌なのである。なぜってメロンは、レイニーの大好物だから。スティードの蹄(ひづめ)のリズムに乗って、歌いながらレイニーはゆく。
「えと、メロン食べ放題、楽しみです♪」
 手のひらの鼓動・アールコート(a57343)はレイニーに同意の声をあげた。この香りだけでもう、甘くさっくりした味わいが、口中におもいだされる。
 といった感じで全体的にお気楽ムードがただよっているが、戦争屋・ヒレン(a47525)はむしろ緊張感をましていた。
「お前ら気ぃ抜くんじゃねぇぞ」
(「ただでさえ身内にも一人、危険な奴がいんだから……」)
 内心つぶやく。敵ばかりでなく、味方が暴走しないように気を配らなければなるまい。
 同じく集中力を高めているのは、はじまりは・プルミエール(a90091)だった。しかしその方向は、ヒレンとはだいぶちがう。
「めろんめろんめろん」
 目を皿のようにしてメロンを探す。そろそろ果実にであってもよいころだ。
 色無き少女を護る盾・シルト(a48677)もおなじく探索者のひとり、蔦をかきわけつつ
「探さなくっちゃ、胸を……じゃなくて、敵を……うっ!?」
 いいまちがえた(?)その瞬間、シルトは謎の寒気を感じた。
 ふに。
 このときシルトの手は、ふにりとした感触を感じてもいた。
「こ、この弾力はっ!?」
 つかんだそれはゴムまりのよう、ぽわんぽややん水風船か。つまりシルトは見つけたということ。敵の動きを抑えなくては。
 そのときまた、背中におそるべき寒気――いや、遠い場所からの殺気――を感じシルトは念じた。
(「怒らないでメビュルスさん……!」)
 そしてシルトは、強く握った。

●むにゅっとむにゅっと
 がりがりがりがり! 強烈な音がして、顔を朱(あけ)に染めシルトは天をあおいだ。そう、相手はメロン胸の娘っ子、ぱっと宙にバク転したちまち姿を消している。 
 魂の・オペラ(a60053)は瞬時とはいえ、敵の姿、それも主におっぱい方面を目でとらえていた。
「ナカナカ大きい上に柔らかそうですねーん。触ってみたいものですな。むにゅっとむにゅっと」
 両手でその『むにゅっとむにゅっと』ポーズとりながらも職務は忘れず、五匹いるという手下の姿を探すオペラだ。
 幸先はよし、と、ただの人・グリッド(a60472)はいう。
「あの子、奇襲するにしてもわれわれに近づきすぎたようですねぇ。シルトさんには気の毒しましたけれど、大ケガしなかっただけよかったとしましょう」
 そのいっぽうで朱の蛇・アトリ(a29374)は舌打ちしていた。
「ちっ、強烈デケえ胸、見落としちまったみてーだな。はずかしがらずにでってきなさーい!」
 口調は軽いがアトリ、けっして気は抜いてない。黒炎覚醒できたるべきものにそなえる。
 ぽん、ぽん、と茂みからつぎつぎ、メロンに似た球体が飛びだしてくる。下僕だ。これを見て、碧色の重騎士・ルシエラ(a66054)は蒼白になった。
(「め、メロン!? このフルーツにはなに一つイイ思い出……どころかトラウマしかないのですっ、なぁん!」)
 なにをかくそうルシエラとメロンのあいだには、語ると長い物語があるのだ。されど、ルシエラの師母(シームー)ことローザマリアは、トラウマを治すには荒療治も必要よー、と気軽に、彼女をこの依頼におもむかせたのである。震えていた膝に気合いをいれ、ルシエラは棍棒を両手に握った。
「メロンは怖いですけど、いつまでも引きずってはいられないのですっ、なぁん!」
 振りまわす一撃は流水撃、おそれはあっても腕に狂いのないルシエラだ。棍棒はうなりあげ凶器化し、蔦のあいだに見え隠れする下僕らを一撃する。
 チキンレッグの伊達ペンギン・マカロニ(a43490)は、メロン姉さまを見のがしてしまった。
「たわわと伝えられたそのムネ、見落とすとはなんという不覚! ならば男として取るべき道は一つだよ」
 トサカかきあげクチバシきらん、敵が消えた茂みにむかって、マカロニはかくいったのだった。
「フッ、キミもなかなかのぷろぽーしょんらしいが、こちらにもスイカップお姉さまが勢ぞろしているのさ、ごらん!」
 といって手を自然に、奏でる弓・レイチェル(a30882)のバストのあたりにもっていく。
 本日のレイチェルのよそおいは、以前、チェリーのお姉さまが着ていた白い和装、襟のあわせめから果実がこぼれそうなきわどいデザインだ。しかしレイチェルもさるもの、マカロニの手をさらりとかわして矢をつがえ、
「そちらがメロンなら、こちらにはスイカがあるわよ!」
 といって放つ真紅の矢アングリーナパーム、着弾し燃えあがるこの焔、メロンお姉さまの心にも火をつけるか!?
 そのときヒレンはハイドインシャドウを発動する。
「隠れるのはテメェだけの専売特許じゃねぇよ――」
 目には目を、隠身には隠身を。溶けるようにして蔦の海に消えゆく。
 ふるふる揺れるルシエラの胸、とても大きい、とても……レイニーは理由なき対抗心を燃やした。
「むうう、妾もすぐにそれくらい溜(た)めてみせるわっ!」
 なにを溜める気かは謎だが、まけじと目立つべく、じたばたと大剣ふりまわす。それが敵メロン下僕軍団の視線をひきつけ、囮役として味方を有利にみちびいているのだが、もちろんレイニーにそんな自覚はない。
 オペラはそれを聞いてむふふと笑って、
「そう簡単に溜め(?)られるものではないのですよん、ぷよんぷよん」
 と、レイニーに集中している下僕たちにエンブレムシャワーをあびせまくるのだ。
 アトリもうなずいた。
「メロンにゃガブリつきてぇが、ガブリつかれんのはのーさんきゅ! このすきに戦いやすいようにするぜい!」
 一色双竜めぐらせて、周囲の蔦をばっさばさ、刈ってきれいにしていくアトリだ。
 グリッドは笑顔を絶やさぬまま、
「毎度毎度、綺麗なおねーさまなのはいいんですが、本日の外見年齢差二十歳はいただけないですね。いやほら、なんか犯罪チックですし……」
 とはいっているが、その美少女がずっと隠れていることを警戒してもいた。
「さてしかし、少々レイニーさんはボリュームがたりない……もとい、少々暴れすぎのご様子。これでは敵の気配をさぐるのも困難ですねえ。プルミーさん?」
 グリッドによびかけられ、プルミエールは剣をかまえたまま返事した。
「はい?」
「なんかうまいこといってレイニーさんを鎮めてください。このままじゃあぶない」
「う、うまいこと? ……そうだ! レイニーさーん、あんまり暴れるとおいしいメロンをつぶしちゃいますよー」
「なに! それはいかん!」
 とレイニーが我にかえったのと、この騒ぎを利用し急速に距離をつめたメロン少女が茂みから飛びだしたのはほぼ同時だった。
「はぅ!?」
 アールコートは一瞬、時間が静止したのかと思うほどに驚いた。
 飛びだしたオーバーオール少女は雌豹のように、アールコートの頭上からのしかからんとしたのだ。
 手には爪、口に牙、胸は大きく膨らんでいた。
(「どうみても私より年下なのに、すごくスタイルがいいのです……」)
 アールコートはその瞬間、恐怖よりもさきに、羨望を感じた。

●敵への、あるいは己(おのれ)への
 爪はアールコートの肩口を傷つけたが、牙は彼女の首すじにとどくことがなかった。
 オーバーオール少女は脇腹に強烈な蹴りをくらわされていた。どっ、と地面に叩きつけられる。一度、大きく跳ねた。
「ハンッ、吐き気がするよなぁ……どうやらテメェの敵はガキでも斬れるらしい」
 敵への、あるいは己への嘲笑を口元にうかべ、ヒレンは吐き捨てるようにいった。シャドウスラッシュ、少女を蹴り飛ばしたのはヒレンであった。
 それとほぼ同時にズザアッ、とスライディングする一人の吟遊詩人。
「そのムネ、どこまで見えるか、横に回って拝見す……うっ!」
 マカロニである。出てきたお姉さまにあわせ、横アングルから猛烈迫ったのだ! しかし残念、上記のセリフ中の「うっ!」は「発見!」という意味ではなく、「スライディングの拍子に石にぶつかった」という意味であった。
 メンバー中央付近に出現した敵を遠ざけるべく、シルト、プルミーらもポジションを下げてくる。
 立ち上がったメロン少女はシルトに、くすりと誘うような目をむけた。
「……うん、可愛い部類だね♪」
 シルトはいう。さっきはいきなり顔面をひっかかれたのでよく見えなかった。あきらかに幼い子どもなのに、しなをつくればなまかしい。だが浮かれてはいられない、
「プルミーさん、右に回って! 僕は左から攻める!」
 地を蹴り迫る、狙い通り、メロン少女の懐に飛びこんだ。
「ごめんよ!」
 と一刀。されどシルトの軌跡を読むように、メロン娘はこれを跳躍しかわしていた。電刃衝の光、ちりりと繊維のように電気の手をのばすも、お姉さまのぷるんとした胸にとどきはしない。
 レイチェルの今回の装いは超せくしーではあるものの、それで彼女の叡知(えいち)が曇ることはない。タスクリーダーでレイチェルは告げる。
「気をつけて、追いつめているようで追いこまれているわ。乱戦になれば、戦場に不慣れな私たちが不利、孤立してはだめ!」
 この声にアトリもすぐ悟った。
「おーっと、たしかにこりゃ隊列がぐちゃぐちゃだぁ! いつのまにか包囲されかけてるぜ!」
 神出鬼没なお姉さまの動きにつられ、冒険者の前衛と後衛の位置は混乱し前後はなくなり、いつしかメロン軍団とメロン少女の輪に、つつまれるような格好となっていたのだ。
 グリッドもすぐに理解した。
「不覚にも敵の策にはまるところでした。おっぱいぽろりとぱんちらには万人を引き付ける魔性があるってのは事実だったんですねぇ」
 オペラも自分の位置を確認し、エンブレムシャワー放射してアールコートの手を取り後退する。
「はうーっ、これは不覚でしたのよん。チチ的な手をつかってきますね、敵も」
「そ、それをいうなら『知的』では?」
 思わず指摘するアールコートであった。
   
●すべて妾のものじゃ!
 冒険者は陣営をととのえた。このとき混迷したまま誰もそれに気づかねば、危険な状況になっていたかもしれない。だが隊列さえ回復すれば、蔦があらかた消えたこの状況、冒険者に有利である。
「そらそらっ! よそ見してると串刺しだぜえっ!」
 アトリがはなったニードルスピアが、メロン下僕たちを痛めつける。アトリは会心の笑みをうかべた。手ごたえは大きい。
「凱歌を頼むぞっ!」
 といいのこすやレイニーは、くわわ、と目を見開いた。聞け、レイニーの魂の叫びを!
「メロンはすべて妾のものじゃ!」
 叫びはなつのは伝家の宝刀レイジングサイクロン、竜巻にのまれ下僕メロンまとめてふたつ、消し飛んでバラバラとなった。
「フッ、凱歌なら任せてくれたまえよ。しかしお姉さまのサスペンダー、なかなか落ちないものだね」
 クチバシきらん、輝かせつつ、マカロニは味方をバックアップすべく歌う。 
 ここでレイチェル、ひきしぼった矢で
「一頭ずつ仕留めるわ」
 そのことばに偽りなく、ホーミングアローでメロン下僕を粉みじんにした。
 アールコートがオペラに呼びかける。
「いまがチャンスです☆」
「了解、ちょーっと可哀相だけど、おねんねしててねーん」
 オペラのエンブレムシャワーが下僕を焼いた。
 つづくルシエラも渾身の一撃、最後のメロン下僕を叩きつぶした。 
「暗黒の記憶よ、消え去ってくださいですっ、なぁん!」
 このとき茂みよりまたも、メロン娘が飛びだす! 揺れる!
「お、大きいのですっ、なぁん……サラシを外した時の師母サマを思い出すのですっ、なぁん……」
 ルシエラはつぶやいた。ルシエラ自身だって相当なものなのだが、そこはあまり意識がないようだ。
 しかしメロン娘はまたも、思う通りの行動がとれない。
「――散れ」
 そう、ここでふたたび、ヒレンに攻撃をカットされていたからだ。
 見えそで見えぬふくらみは、ここでまた大きく跳ねた。ここに切り込むのはシルト、
「アーマーブレイクだったら……服もブレイクしたのかな?」
 疑問をていしつつ、電刃衝で今度こそお姉さまを麻痺させた。
「いきます!」
 プルミエールもこのタイミングで攻撃をしかける。
 グリッドが回復をおこないながら、
「今回は毒をくらった人はないようですね」
 といった。ここでグリッドの眼前、ヒレンの打撃を脇に喰らい、メロン娘はくるりとターンした。
 そのとき、グリッドは、見た。(なにを? という質問はなし)
「……目の毒なら、ありましたが」
 グリッドは静かに微笑して、目線を下げた。
 これが最後の一撃だった。メロン娘はきわめて迅速に、蒸発して消えてしまった。
 あとにはただ、彼女が着ていたオーバーオールだけが残された。

●無差別エロテロの様相
「がっつり食い放題させていっただっきやーす!」
 アトリが叫ぶ。
 戦勝後、たわわに実った果実を切って、メロンの宴が催された。いずれも熟しきっており持ち帰るのは無理そうだが、その分ここで精一杯消化することに決めた一同である。
「わ、とっても熟れていて、甘いですね☆」
 と、嬉しそうなアールコートに、マカロニがにじりより、
「良ければアールコート君も胸にメロンを入れて、メロンカップ気分を味わうといい」
 と提言するのだが、
「セクハラ禁止なのですねーん!」
 とオペラにツッコミの膝蹴りを入れられてしまう。
「と、飛び膝は禁止だよ」
 涙目のマカロニだ。オペラもちょっと気の毒になったか、優しくいう。
「まったくもー。私なら、事前に『触るよ!』っていってくれればつっつくくらいはさせてあげるのだよん?」
「触るよ!」
「わしづかみ禁止なのですねーん!」
 またもオペラの膝が飛んだ。

 すこし離れた場所に、ルシエラはプルミーとレイチェルを連れ出していた。
「似合いますか、なぁん?」
 いまルシエラが着ているのはメロン娘のオーバーオールだ。
「あの……女の私にも刺激が強すぎるです」
 プルミーは鼻血を出しそうな顔でいった。レイチェルも同意する。
 なんという危なさ、メロン娘よりさらに育ったルシエラがこれを着ると、それはもう無差別エロテロの様相なのだ。
「!」
 宴席に残らず、そっと席をたってきたヒレンは彼らしくもなく仰天した。
 ヒレンの進行方向のむこうに、ルシエラたちがいたからである。
 三人に気づかれていないことを確認すると、ヒレンは気配を消し、宴会場に戻ることにした。

 今回は、これまで。


マスター:桂木京介 紹介ページ
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