レディオ砦、崩壊寸前!



<オープニング>


●崩壊寸前
 チキンレッグ領内(旧グドン地域)のあるレディオ砦で、ピルグリムグドンとグドンの群れが確認された。
 グドンの群れが繁殖しているせいでレディオ砦は地盤沈下を始めており、そのまま地下鍾乳洞まで崩れ落ちそうな勢いだ。
 そのため、グドンの群れが大移動を計画しているらしく、このままだとチキンレッグ領内に入り込んでくる可能性が高い。
 ただし、用心棒役のピルグリムグドンが戦闘で負傷したため、その傷が癒えるまで砦に留まって様子を窺っているようだ。
 ピルグリムグドンの傷が癒えれば大移動を始めるため、その前にグドンの群れを退治して欲しい。
 レディオ砦はいつ崩れてもおかしくない状態にあるから、巻き添えを食らって重傷を負わないようにしてくれよ。

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参加者
月穿つ豹の爪牙・セリオス(a00623)
快傑ズガット・マサカズ(a04969)
決別を呼ぶ吠響・ファウ(a05055)
翠玉の残光・カイン(a07393)
紅桜の不老少女・エメロード(a12883)
忘却武人・ラン(a20145)
バーレルっ娘・ユミ(a30003)
紺碧を掌る蒼葬者・レアノ(a36188)
笑顔のヒーロー・リュウ(a36407)
青雪の狂花・ローザマリア(a60096)
火炎六花・ルーシェン(a61735)
樹霊・シフィル(a64372)


<リプレイ>

●レディオ砦
「……チキンレッグ領内に、こんな砦があったとは……。ひょっとして国境を越えてやってきたグドンやモンスターを蹴散らすために存在していたんでしょうか? 意外と頑丈そうなので、ちょっと興味はありますが……」
 岩陰に隠れて遠眼鏡を覗き込み、バーレルっ娘・ユミ(a30003)がレディオ砦の様子を窺った。
 レディオ砦にはグドンの群れが棲みついており、いまにも床が抜けそうになっている。
「しかも、この砦にグドンとピルグリムグドンが生息していたとは驚きですね。この数が大移動する事になれば、どれだけ被害が出るのか分かりません。そうなる前に元を断つ。それが冒険者としての務めです」
 自分自身に言い聞かせるようにしながら、碧眼の魔導師・ルーシェン(a61735)がレディオ砦を睨む。
 チキンレッグ達もレディオ砦の床が陥没する危険性に気づいたため、完成して間もなく放置されてしまったようだ。
「……これは早く何とかしないと厄介な事になりそうですね」
 険しい表情を浮かべながら、紺碧を掌る蒼葬者・レアノ(a36188)がグドンの数を確認する。
 ……ざっと数えただけでも数十匹。
 砦の大きさを考えると、50匹近くはいるかも知れない。
「大規模に狩ったとはいえ、やっぱりまだまだグドン達の影は色濃く残っているんだね。切りのない戦いにも思えるけど……、人々の安全の為に頑張って倒していこうっ♪」
 ウェポン・オーバードライブを発動させ、決別を呼ぶ吠響・ファウ(a05055)が気合を入れる。
 いくらグドンの数が多かったとしても、冒険者相手では結果が見えているので、よほどの事がない限り苦戦する事は無さそうだ。
「まさか、まだ残っていたとはね――。旧グドン地域……先のグドン掃討作戦で討ち損じた奴かしら? だとすれば、今度こそ完全に排撃して、平穏を取り戻さないと、ね」
 警戒した様子で辺りを見回しながら、翠聖劍姫・ローザマリア(a60096)が溜息を漏らす。
 ピルグリムグドンは深手を負っているようだが、捨て身の攻撃を仕掛けてくる可能性があるので油断は出来ない。
「だが、グドンとはいえ、子供の群れを殺すのは余り気持ちのいい事ではないな。まぁ、これも役目かも知れないが……」
 どこか悲しげな表情を浮かべながら、月穿つ豹の爪牙・セリオス(a00623)が口を開く。
 グドンと人間では生き方が違うため、同じように扱うわけには行かないのだが、戦う術を知らない子供を傷つける事に対しては抵抗があるようだ。
「子供とは言っても、グドンはグドン。……逃げられて大きくなったら、多くの一般人が犠牲に……。それだけは、絶対阻止しないとですー」
 犠牲になった人々の顔を思い浮かべ、紅桜の不老少女・エメロード(a12883)が拳をギュッと握り締める。
 一般人にとってグドンは未だに脅威の存在であるため、例え子供と言えとでも放っておくわけにはいかなかった。
「危険は芽の内に摘み取る……、でございますね」
 納得した様子で砦を見つめ、樹霊・シフィル(a64372)が土塊の下僕を召喚する。
 土塊の下僕はピルグリムグドンを引きつけるための囮で、その隙に冒険者達が砦に突入する事になっているようだ。
「何にせよ、こんな所でグドンに繁殖されたらまたバーレルが大騒ぎだね。手負いの敵はちょっと厄介だけど、バーレル護衛士やみんなの助けになれるよう頑張るぞ! ダークソウルよ! 魂を砕く闇となれ!」
 ウェポン・オーバードライブを発動させ、笑顔のヒーロー・リュウ(a36407)が漆黒の剣を握り締める。
 それと同時にピルグリムグドンが地中から飛び出し、仲間達に危険を報せるようにして咆哮をあげた。
「ね、眠い……」
 眠そうに目を擦りながら、忘却武人・ラン(a20145)がウェポン・オーバードライブを発動させる。
 凄まじい眠気が彼女に襲い掛かっているため、いつ倒れてもおかしくない状況だ。
「それじゃ、早めに終わらせてきますから、頑張ってくださいね」
 ピルグリムグドンが砦から離れた事を確認し、翠玉の残光・カイン(a07393)が仲間達を連れて走り出す。
 そして、冒険者達は閉まりかけていた扉に体当たりを仕掛け、雪崩れ込むようにして砦に入っていくのであった。

●ピルグリムグドン
「人間と土塊の区別がつかないとは……、愚かだな」
 クールな表情を浮かべながら、超人ズガット・マサカズ(a04969)が鎧聖降臨を発動させる。
 次の瞬間、ピルグリムグドンが瞳をギラリと輝かせ、ヨダレを垂らして冒険者達に攻撃を仕掛けていく。
 ピルグリムグドンは何者かとの戦いで深手を負っており、左肩に深々とナイフが突き刺さったままだ。
 それはチキンレッグ領で作られたもので、何人かは見覚えのあるナイフであった。
「雷槌よ! 我が刃に集いて敵を撃て!」
 一気に間合いを詰めてピルグリムグドンの行く手を阻み、リュウがサンダークラッシュを炸裂させる。
 そのため、ピルグリムグドンが悲鳴をあげ、逃げるようにして地中に飛び込んだ。
「……かくれんぼは僕も好きでね、特に探すのが得意なんだ、ゴメンね☆」
 含みのある笑みを浮かべながら、ファウがピルグリムグドンに電刃衝を叩き込む。
 その一撃を喰らってピルグリムグドンが地中から飛び出し、ケモノの如く唸り声を上げて冒険者達に攻撃を仕掛けていく。
「ヤケになっても結果は同じよ。まぁ、怪我をしていなかったら、あんたにも勝ち目があったのかも知れないけど……」
 ピルグリムグドンの攻撃を避けながら、ローザマリアが懐に潜り込んでデストロイブレードを放つ。
 それと同時に左肩に突き刺さっていたナイフが弾け飛び、軽い金属音を立てて地面にズブリと突き刺さる。
「……申し訳ありませんが、ここで逃がすわけには行きません。どうしても逃げたいというのなら、俺達を倒してからにしてくれますか」
 黒炎覚醒を使って通常攻撃をブラックフレイムに変化させ、レアノがピルグリムグドンに攻撃を仕掛けていく。
 しかし、ピルグリムグドンは砦の方が気になるのか、レアノ達とは戦う事無く逃げ出した。
「ふふふ、見事絡め取って御覧に入れましょう」
 すぐさまピルグリムグドンの逃げ道を塞ぎ、シフィルが緑の縛撃を炸裂させる。
 それに合わせて大量の木の葉が舞い上がり、ピルグリムグドンの動きを完全に封じ込めた。
「砦は……、諦めるんだな。喰らえ!!!!」
 雄叫びを上げてズガットスラッシャーを振り上げ、マサカズがピルグリムグドンにサンダークラッッッシュを叩き込む。
 一瞬にして強烈な電撃が体内を駆け巡り、ピルグリムグドンが血反吐を吐く。
 自分達が根城にしていたレディオ砦が眼の前にあるにも関わらず、冒険者達が邪魔をしているせいで近づけない。
 その事がピルグリムグドンにとっては歯痒く、冒険者達に対する殺意がムクムクと膨らんでいった。
「ま、まさか……来るっ!?」
 嫌な予感が脳裏を過ぎり、レアノがハッとした表情を浮かべて横に飛ぶ。
 次の瞬間、レアノのいた場所にピルグリムグドンの尻尾が振り下ろされ、みるみるうちに地面が毒々しい色に変化した。
「くぅ! あの尻尾、まともに食らったらやばいな。打ち砕け! ダークソウル!」
 ピルグリムグドンの尻尾を警戒しながら、リュウが背後に回り込むようにして攻撃を放つ。
 そのため、ピルグリムグドンが咆哮をあげ、サソリの尻尾をブンブンと振り回す。
「あらあら、随分とお怒りのようですね。もう少し落ち着いてもらいましょうか」
 おっとりとした笑みを浮かべながら、シフィルがエンブレムノヴァを叩き込む。
 それと同時にピルグリムグドンが咆哮を上げ、勢い良く尻尾を振り下ろす。
「……悪いけどキミ達が占拠し続けたこの砦と運命を共にしてもらうよ……♪」
 ピルグリムグドンの背後に回り込み、ファウが傷口を狙って電刃衝を炸裂させる。
 その一撃を喰らってピルグリムグドンの背中が吹っ飛び、ウネるようにして尻尾がバラバラと転がった。
「惨めな姿だな。だが、これで終わりじゃない」
 グランスティードに乗ってピルグリムグドンに突撃し、マサカズが勢いよくズガットスラッシャーを振り下ろす。
 ピルグリムグドンの頭が割れ、噴水の如く血が吹き出した。
 それでもピルグリムグドンが咆哮を上げ、拳を振り上げて冒険者達に襲い掛かっていく。
「ピルグリムだけあって、しつこさもそれなりね。でも、あんまりしつこいと嫌われるって事を学んでおきなさいな」
 一気に間合いを詰めてデストロイブレードを放ち、ローザマリアがピルグリムグドンにトドメをさす。
 その一撃を喰らってピルグリムグドンが白目を剥き、ガックリと倒れて血溜まりの中に沈んでいった。

●レディオ砦内
『思った以上に砦内は脆くなっているようだ。無理をせず危ないと思ったら避難してくれ』
 タスクリーダーを使って仲間達と連絡を取りながら、セリオスが警戒した様子で入り組んだ通路を進んでいく。
 レディオ砦の内部は半ば迷路と化しており、天井が崩れていくつかの通路が塞がれている。
「似たような通路が多いので、目印をつけておいた方が良さそうですね」
 チョークを使って目印をつけながら、カインがグドンの棲み処になっている最深部にむかう。
 最深部にはグドンの群れがたむろしており、冒険者達に気づいてパニックに陥っている。
「大人しくしてくださいでーす!」
 グドン達の行く手を阻むようにして立ち塞がり、エメロードが紅蓮の雄叫びを上げた。
 それと同時にグドン達の動きが止まり、子供達がワンワンと泣き始める。
「……悪いけどおまえ達に情けをかけるつもりはないからね」
 寝ぼけた様子でアクビをしながら、ランがグドンの群れに流水撃を炸裂させた。
 その一撃を喰らってグドン達が命を落とし、あっという間に死体の山が気づかれていく。
「それじゃ、時間稼ぎに付き合って頂きますよ?」
 グドンの群れと退治しながら、ルーションがニードルスピアを撃ち込んだ。
 そのため、グドン達がオロオロと部屋の中を動き回り、少しずつ床の崩落を早めていった。
『足元が脆くなっています。……気をつけてください』
 タスクリーダーを使って仲間達に警告しながら、ユミがグドンの群れめがけてナパームアローを撃ち込んだ。
 グドンの親子は冒険者から逃れる事が出来ず、崩れてきた天井の下敷きになった。
「いつもの事ですが……、グドンには命の尊さを感じないので悩まなくて助かります」
 ホッとした表情を浮かべながら、ユミがグドンの群れに攻撃を仕掛ける。
 グドンの群れはピルグリムグドンに頼り切っていた事もあり、冒険者達の攻撃に成す術もなく倒れていく。
『よし、このくらいでいいだろう。全員さっさと脱出するぞ。崩落に巻き込まれて大怪我なんて追っても一文の得にもならんからな』
 徐々に床が崩れ始めたため、セリオスがタスクリーダーを使う。
 度重なる攻撃によって床が悲鳴を上げており、グドンの群れを支えきれなくなっている。
「……急ぎましょう。ノンビリしていると間に合いませんよ」
 デモニックフレイムを使ってグドンのクローンを作り、カインが通路を塞ぐようにして陣取らせた。
 そのため、グドンの群れが部屋の中に閉じ込められ、アリジゴクの如く崩壊を始めた床に飲み込まれていく。
「グドンと一緒のお墓だけは、嫌ですーっ!!」
 大粒の涙を浮かべながら、エメロードが慌てた様子で走り出す。
 予想以上に砦の崩壊が早いため、音を立てて天井が崩れ始めている。
「こっ、こっちだ!」
 クッション代わりにアフロを被り、ランが足元の目印を頼りにしながら通路を進む。
 次の瞬間、レディオ砦の崩壊が一気に進み、間一髪で冒険者達が外に飛び出した。
「このような砦が他にも点在しているのなら、早めに潰しておく必要がありますね」
 グドン達の断末魔が響く中、ルーシェンが口を開く。
 チキンレッグ領の領土が拡大した事で、グドン達の発見が遅れているため、早急に手を打つ必要がありそうだ。


マスター:ゆうきつかさ 紹介ページ
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作成日:2007/10/13
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