助けて! カボチャマン!! 〜称えよ! イガグリマン!! の巻〜



<オープニング>


●称えよ! イガグリマン!!
 正義の使者・カボチャマン。
 カボチャマスクを被った正義の味方がフィーネの街に現れるようになってから――早二年。
 フィーネの街に危機が訪れるたび何処からともなく数十人単位のカボチャマンが押し寄せて、怒涛の如く街を救って去っていく。その光景は最早フィーネの街の名物でもあった。
 だが、それでも街にはびこる悪が消え去ることはない。寧ろ近隣から押し寄せてくる始末。
 この秋もまた、まるでそれがお約束であると言わんばかりに――フィーネの街に危機が訪れた。

 遥か高く爽やかに晴れ渡る青空に、まったりのんびり流れる羊雲。
 灼熱地獄の夏を乗り越え漸く迎えた涼しい秋に、フィーネの街の人々は大いに盛り上がっていた。
 天高くノソリン肥ゆる秋。大地の恵みと豊穣に感謝を捧げ、ここぞとばかりに美食を楽しむ季節。
 そう。フィーネにとっての秋とは――カボチャ祭の季節なのだ。
 街のあちこちでパンプキンタルトにカボチャマフィン、南瓜のシチューといった数多の南瓜菓子や南瓜料理が振舞われ、街中くまなくカボチャマングッズで飾り立てられるというこのカボチャ祭は、催し物好きのフィーネの人々が最も楽しみにしている祭である。農村の南瓜収穫体験でぎっくり腰を再発し療養中の町長に代わり『代理カボチャ祭管理委員長』に就任したヨハン爺、そして益々商いの手を広げたエティゴ屋の指揮のもと、フィーネのカボチャ祭は平和かつ熱狂的という不思議な盛り上がりを見せていた。そして、祭が最高潮に達しようとしたある日のこと。
 フィーネの街に、イガグリマンが現れた。
「愚昧なる住民どもよ悔い改めよ! 秋といえば栗! 称えるべきは南瓜ではなく栗である!!」
「カボチャマン? 何かねその田舎者は。我らこそが真なる正義の使者、時代が呼んだヒーローだ! さあ皆の者、声を揃えて我らイガグリマンを称えよ!!」
 とげとげのイガグリマスクに風にはためく栗色マント。突如フィーネの街に現れたイガグリマン達は自分達を『イガグリマン友の会』と称し、カボチャ祭の妨害に乗り出した。
 早速「通りの真ん中でいきなり焼き栗始めた」だの「坂道の上から大量のイガグリを転がしてきた」だの「カボチャマンTシャツを破られ無理矢理イガグリマンTシャツを着せられた」だのといった被害報告が相次ぐようになったが、このような事態を笑って楽しんでこそ真のフィーネっ子である。
「ふぉっふぉっふぉ。真の正義の使者、時代が呼んだヒーローが聞いて呆れるのう」
「いやはやまったく、お代官様の仰るとおりでございます」
 茶屋の二階でイガグリマン達の所業を眺めているのはヨハン爺とエティゴ屋だ。ちなみに『代理カボチャ祭管理委員長』略して『だいかん』。当て字を気にしていては正義を貫くことなど出来はしない!
「エティゴ屋、抜かりないそちのことじゃ。既に例の物は用意しておるのじゃろう?」
「これはこれは……お代官様には何もかもお見通しですな」
 懐からエティゴ屋が便箋を取り出そうとしたその時、座敷へ茶屋の一人娘が飛び込んできた。
「お代官様大変なの! 町長さんがイガグリマン達に攫われちゃった!!」
「何じゃとー!?」
 少女によると、イガグリマン達は拉致した町長に広場で『茹で栗を割ったら中に丸々とした芋虫がいてびっくりの刑』という血も涙もない拷問を加えているという。何でも「やれるものなら南瓜菓子で我らを屈服させてみろ」などと言っているらしいが、このままではいずれ町長の精神が破壊されてしまう。
「嬢さま、こうなっては一刻の猶予もなりませんぞ! ささ、ここでお手紙を書いて下され!」
「うん、任せて!!」
 慣れた手付きでペンを取り、少女は『彼ら』への手紙を綴り始めた。

●助けて! カボチャマン!!
『フィーネのまちに イガグリマン友の会が やってきました
 イガグリマン友の会は カボチャマンは いなかものだと 言って
 イガグリマンを たたえよ と カボチャまつりの じゃまを しはじめました
 そして 町長さんを さらって ごうもんを しています
 たすけて! カボチャマン!!
 イガグリマンたちをやっつけて また へいわなフィーネのまちに もどしてください』

「……うちにこんな手紙が届いたんです」
 そう言って藍深き霊査士・テフィン(a90155)を訪ねてきたのは、毎度お馴染みの旅芸人一座の座長であった。カボチャマンとはこの一座の人気芝居の主人公。カボチャランタンを模したマスクを被った男が世にはびこる悪を斬る――つまり勧善懲悪モノのヒーローなのである。
「ここまで来ると、もう我々には到底……」
「ええ、確かに冒険者様の領分かと思いますの。……色々な意味で」
 神妙な顔つきで頷いた霊査士は、先程からすぐ傍で待機していた蜂蜜カボチャマンことハニーハンター・ボギー(a90182)を呼び寄せる。お聞きの通りですのと言えば、ボギーはびしっと敬礼した。
「ばっちり了解なのです! カボチャマンががつんと悪を成敗してくるのですよ〜!」
「宜しくお願い致しますの。いつも通りに成敗するもよし、南瓜菓子で相手を屈服させるもよし、お好きなように活躍してらっしゃいまし」
 微笑みで送り出す霊査士に「はいなのです!」と答え、蜂蜜カボチャマンは早速酒場を飛び出した。

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参加者
NPC:ハニーハンター・ボギー(a90182)



<リプレイ>

●撃破! 毬栗アタック!!
 秋の空はいっそ小気味好い程に晴れ渡っていた。
 爽やかな秋のフィーネに、悪の高笑いが響き渡る!
「おーほほほほほっ、アテクシは胃丈高伯爵令嬢! 今の流行はマロン! そうですわね!!」
「おお、我らイガグリマンは貴女様のしもべでございますぞ!」
 食欲の秋だから、『胃』?
 ふと疑問を持ってしまった街の人々の隙をつき、胃丈高伯爵令嬢ことリーナが一瞬にしてイガグリ達の心を掌握した。イガグリ達を従えたリーナは彼らへ次々とディバインヒールを施していく!
「さあ、カボチャマンをやっちゃいなさ〜い!」
「御意! 喰らえ毬栗アタックー!!」
「ぎゃー!?」
 ディバイン効果でやたら神々しくなった毬栗が雨霰と降り注ぐ。輝くトゲトゲに恐れをなした蜂蜜カボチャマンことハニーハンター・ボギー(a90182)は反射的に逃げ出そうとしたが、その刹那。
「カボチャマンシュヴァルツ&カボチャマンクマ君、ご期待通りに見参!!」
 烈風を纏ったカボチャマンシュヴァルツことシュウが疾風の如き素早さで駆けつけた。
 襲い来る毬栗アタックを次々跳ね返していく彼の肩にはボギーのテディベア!
 返して下さいーとボギーが抗議するが――
「シュヴァルツちゃん、南瓜団子買ってきて欲しいんよ〜♪」
「はっ、カボチャマン長官が呼んでいる! さらばだ!!」
「どっから突っ込めばいいんですかー!?」
 通りの向こうで手を振るアデイラに応え、シュウは紅蓮の雄叫びを残して去っていった。
 だが跳ね返った毬栗が刺さったまま麻痺したイガグリ達のもとに、あるドリアッド女性が現れる!
「栗が美味しい季節になりましたよね。さあイガグリマンの皆様、この火をどうぞ」
「貴女様は……消し炭の女神!」
 凱歌で麻痺と傷を癒すドリアッド女性にイガグリ達はすかさずひれ伏した。火鉢を捧げ持つ彼女こそは、凄まじい業火で全てを消し炭と化す女神!
 女神のもとに集ったイガグリ達は、再び毬栗アタックで街を席巻しようとする――が!
「ブラックカボチャが闇を裂き、南瓜ランタンに火が灯る……!」
 路地裏から現れたカボチャマンBLACKことフォルテが、イガグリ達を蜘蛛糸で絡め取った。
 夏には悪役だった彼の活躍にフィーネの人々は大いに喜んだが、彼はニヒルに笑ってマントを翻し、ミストフィールドの霧に紛れて去っていく。
「勘違いするなよ、カボチャマン達を倒すのはこの俺だ……!」
「……えい」
 が、やっぱりエンブレムフィールドで上書きされてしまった。
「またかー!」
「……ごめん、また悪役かと思って……ってのはさて置き、カボチャマン・フォックステイル……参上!」
 フォルテの抗議をさらりと流し、煉瓦造りの店の屋根からパンを抱えたアルムが飛び降りる。
 今こそ約二年半に及ぶ密かなパン作り修行の成果を見せる時!
「……さあ、この南瓜マロンパンを食べてみろ……!」
「そして宿屋のオバちゃんの煮付けを食べてみろ!」
「ぶぶー! ノリスさんはアウトですっ!」
 他人の料理に頼るのは正義の味方らしくないのですとボギーにダメ出しを喰らうノリスはさて置いて、アルムは南瓜マロンパンをイガグリ達に振舞った。果たしてその評価は――?
「うん、美味い!」
 イガグリ達に混じってパンを頬張っていたグレッグストンが満面の笑みで頷く。だがその瞬間、我に返った彼は、
「いかん、思わず和んでしまうところやった! 俺の名は黒衣の怪人ミスター・グレッグ! またの名をイガグリマン友の会会長代理補佐心得見なら」
「「ビタミンビーム進化ヴァージョン! 太陽の煌き!」」
「ぎゃー!?」
 今日も名乗りの途中で撃退された。
 スーパースポットライトに焼き栗対策の冷水をミックスしたビタミンビームは一味違う!
 きらきら輝く水飛沫を辺りにぶちまけながら、カボチャマンリターンズが現れた!
「カボチャマンは永遠のアイドルなのよ! 称揚を強よ、称揚を強要す……あいたっ!」
「称揚を強要するイガグリマンなんてヒーローの風上にも置けないんだぞっ! と言う訳でアイガモハイパーカボチャマン見参!」
 舌を噛んで自滅したマーガレットの台詞を継いで、アイガモ着ぐるみを着込んだカボチャマンと化したクリスが通りに立てば、「うわー! ふわもこだー!!」と子供達が大喜びで飛びついてくる。
 頑張れカボチャマン! 君達こそがフィーネの街のアイドルだ!!

●称えよ! イガグリマン!!
「この世に悪がある限り、カボチャマンは街を行く!」
 カボチャマフラーを翻し、街路樹から飛び降りたウピルナが眩い光を解き放つ。麻痺したイガグリ達にウピルナはびしっと指を突きつけた!
「秋のロマンは、栗を楽しく食べることによってこそ得られる物。これぞまさしく、マロンのロマン……」
「ま、マロンのロマン……!?」
 ウピルナの口上にイガグリ達が目を瞠る!
「……ごめんなさい……自分で今、猛烈に恥ずかしいわ……」
「はっ! これしきで恥ずかしがるとはやはり田舎者! マロンのロマン! 素晴らしいではないか!」
「って、カボチャマンは田舎者じゃねぇ!」
 マロンのロマンに奮起し麻痺を振り払ったイガグリ達に、間髪入れずグラリアの蜘蛛糸が降り注いだ。運良く届かなかった者達が逃げ出そうとするが、彼らの前にもカボチャマンが現れる!
「私はカボチャマン・エレガント! そこまで言うならどちらがより典雅なのか、勝負です!」
 カボチャマン・エレガントことアスティアは、言うが早いか優雅にマントを翻しつつ華麗な舞を披露した。だがそれはイリュージョンステップを織り交ぜた幻惑の剣舞! 次々と意気を失い消沈していくイガグリ達を、背後からこっそり忍び寄ったシャオが羽交い絞めにする!
「ねぇねぇ、イガグリマンってイガ剥いたら実が出るの?」
「びくぅ!」
「ちょっくらおねーさんに見せてみなさい、ほらっ!」
「ぎゃー!?」
 問答無用でとげとげイガグリマスクを剥ぎ取れば、中からはつやつや栗マスクが現れた!
 そこへ怪しい鳥仮面を装着したジャコルがイガグリ達を救うべく駆けつける!
「さあカボチャマン! オレの焼き栗を食えー!」
 が!
「アテカもカボチャマンでさんじょー♪ お菓子貰ってくれなきゃイタズラしちゃうよ!」
「え? あ、ハイ」
 ジャコルはカボチャマン姿でお菓子を配っていたアテカからうっかりお菓子を受け取ってしまった!
 おまけに「アテカ、うれしい♪」とほっぺにちゅーまで貰ってもうデレデレである。
 南瓜菓子って素晴らしいねとうんうん頷きながら、アーケィは路地裏から駆け付けてきた新手のイガグリ達を振り返る。手には南瓜マフィンと桃色の矢を宿した術扇だ。
「南瓜パワーよ、手作り南瓜マフィンに魅力を分けてちょうだい♪」
 ふわりと術扇を振るえば魅了の力が爆発する!
 が、そこに新たな悪の声が響き渡った!
「南瓜料理でイガグリ退治ですって? いいじゃない、料理勝負よ!」
 現れたのは黒魔女てるみーことテルミエール!
 屋根から颯爽と飛び降りた彼女の命に従い、イガグリ達がたちまち街路に調理場を整える!
「調理器具、材料は全て同じ! 全くの同条件でOK?」
「ならカボチャマン・チェリーが受けて立つのですよぉ〜!」
 黒魔女てるみーの挑戦に、カボチャマン・チェリーことアスティナが立ち上がる!
「黒胡麻入りブラックモンブランをとくと味わうが良いのです!」
「ほくほくの南瓜を使えば甘くて美味しいモンブランになるのですよぉ〜」
 作った菓子は両者ともモンブラン、果たしてその出来栄えは――?
「うん、ドラゴンウォリアーで一体化するクマとボギーの如く、黒胡麻とクリームが溶け合ってるね!」
 審査員その1パークさん、こっそり何言ってるんですか。
「ほうほう、鮮やかなパンプキンオレンジが食欲をそそり、味もまた素晴らしい……」
 審査員その2アドミニさん、食べ歩きメインで来ただけあって満足気です。
 で、勝敗の行方は――?
「「どちらも素晴らしい南瓜モンブランでしたっ!」」
 あれ?
「私を騙して南瓜菓子を作らせるなんて……謀ったわね!」
 うっかりアスティナと材料を『同じ』にしてしまったテルミエールが、捨て台詞を吐いて逃げ去った!

●助けて! カボチャマン!!
 黒魔女てるみーとカボチャマン・チェリーのダブルモンブランで数十人のイガグリマンが屈服!
 この報は瞬く間にフィーネの街を駆け巡った。
 しかし敵は栗を愛するイガグリマン、全てがそう簡単に南瓜に屈服するわけではない!
「ドーン・オブ・カボチャー!」
 南瓜モンブランでイガグリ達を改心させよう作戦に失敗したカボチャマン・シードことユリアが、いきなりハートクエイクナパームを炸裂させた!
「たとえ神が人を見捨てても、カボチャは人々を見捨てない! 人々の心にカボチャの種がある限り! カボチャマン・シード、只今誕生!!」
 ここは臨機応変に魅了の力と格好いい台詞で煙に巻く作戦に変更だ!
「わ、私の南瓜パイが美味しくないと!?」
「お兄ちゃんの料理の凄さと、蜂蜜カボチャマンさんの本体がクマである事を思い知らせてやるのです!!」
 隣の通りでは南瓜パイ作戦でやはり失敗したカボチャマンパープルことラーズが蜘蛛糸を浴びせかけ、カボチャマンライトブルーことクゥがイガグリマン達に素手で殴りかかる!
「魂の拳はアウトですよー、ってかさり気に何言ってんですかー!」
「今だ! 貰ったぁ!!」
「ぎゃー? またクマがー!」
 色々と突っ込みに忙しいボギーの隙を突き、グランスティードに跨って颯爽と現れたカボチャマンシリアスことセイガがクマを奪い去る! うわああんと泣き叫ぶボギーの追撃をかわしつつ、セイガは「南瓜万歳、シリアス万歳!」という雄叫びでイガグリ達を麻痺させながら駆け去った。
 そして「ああクマが」と街路にへたりこむボギーの前に、新たなカボチャマンが現れる!
「クマならここだよ! カボチャマンベア〜参上!」
「何で今回こんなにツッコミまくりなんですかボギーはっ!」
 喚く約一名はさらりと無視し、カボチャマンベア〜ことリッケは蜘蛛糸を振り撒きイガグリ達を捕えていく。はためくマントのクマさんアップリケがちょっと粋だ! そして、絡め取られたイガグリ達にはフィーユがすかさず南瓜菓子を食べさせた!
「南瓜と栗、お互いを高めあうこの料理を食べて下さいにゃ♪」
 マロンクリームを添えた南瓜プリンと、南瓜クリームを包んだマロンケーキ。
 南瓜と栗の絶妙なハーモニーがイガグリ達を魅了する!
「こ、これは……素晴らしい!」
 ここにまた数十人のイガグリマンが屈服した。残るは広場にいる者達のみ!
 広場では今もなお町長に、『茹で栗を割ったら中に丸々とした芋虫がいてびっくりの刑』という拷問が行われていた。そこに堂々とコートを脱ぎ捨てたカボチャマンが現れる!
「世に悪の焔が灯る時、吹き抜ける火消しの風…カボチャマン・ウィンド! 虫食いを人に出すなど言語道断です!」
 カボチャマン・ウィンドことシフが威厳に満ちた様子で指をつきつけ、イガグリ達の注意を惹きつけた。その隙にカボチャマン・ジェイドことナタクが捕らわれの町長を救出すべくイガグリ達に近づいていく――が!
「曲者っ!?」
 気配を察したイガグリに栗剥用ナイフを突きつけられた。
「おっと、『南瓜を割ろうとしたら逆に刃が欠けちゃってビックリの刑』、受けてもらうよ?」
「ぎゃー!?」
 だがナタクはナイフの刃を指で挟むと、あっさりそれを粉々に砕いてしまう。彼女のパワーにイガグリ達が恐慌状態に陥ったところへ、悠々とテンユウが歩み寄った。
「さて、二周年仕様……『両手から蜘蛛糸の刑』だ」
 突き出した両の掌から煌く蜘蛛糸を噴出させ、町長ごとイガグリ達を一網打尽にする。蜘蛛糸にもまれながら「ありがとうございますぞ!」と感謝を述べる町長もすっかり慣れたものだ。
 こうして、フィーネの街に現れた悪は滅びたのである。

●炸裂! かぼちゃはんまー!
 平和を取り戻したフィーネの街は再びカボチャ祭で盛り上がり始めた。
 今日も子供達に囲まれたマサキはカボチャマンの一人としてファンサービスに努めている。子供達が差し出す物ひとつひとつにサインをしているのだ。が。
「私の絵本にサインして!」
「僕はカボチャマンTシャツに!」
「私は……この婚姻届に!」
「……! このイガの指し示す先に、更なる悪が居ると云うのか!?」
 一瞬で顔面蒼白になったマサキはマントを翻して逃げ出した!
 そう、悪はまだ滅びていないのだ!
 とあるオープンカフェでは、自作カードゲーム『トウナス仮面TCG』で子供達を集めたトウナス仮面ことノリソンが熱い勝負を繰り広げていた。敗者は勝者の言う事を聞くといういたってシンプルなルールで子供達を支配しようという目論見である! が!
「オレンジ仮面&食逃げ親父のコンボでござる……って、それは『蜂蜜カボチャマン(本体)』! 拙者の負けでござる……」
 逆に連敗しまくって子供達に大量のお菓子を奢る羽目になっていた。だが正義は悪を見逃しはしない! 激しく涙目になっていた彼の足元に銀の剣が突き刺さる!
「カボチャマン・シリウス、推して参上!」
「助けて! カボチャマン!! ではなく、覚悟でござるう!!」
 何故か安堵の表情で襲い掛かってきたトウナス仮面をカボチャマン・シリウスことシーリスが蜘蛛糸で迎え撃つ!
「菓子を作ろうと思いつつ何を作ればいいのか思いつかなかったのじゃが……とりあえず悪は成敗なのじゃ!」
 基本的なところで菓子作戦に失敗していたコルトが幻惑の剣舞でトウナス仮面を消沈させ、ピコピコと可愛い音が鳴る巨大ハンマーでルニアがお仕置きを加える。「ぐはっやられたぁ!」とやけに嬉しそうな声を上げ、トウナス仮面は華麗に散った。
 悪の散り様を見遣り、快闘パンプキンヘッドことアリュナスはぐっと拳を握りしめる。
 そう、まだ悪が潜んでいるかもしれない。そんな悪にはこの毬栗を使った新兵器『ハイパーマロンハンマー』をお見舞いして……
「貴様、イガグリの仲間か。2周年を迎え益々意気上がるカボチャマンに挑戦するたぁいい度胸だ」 
「え? いや違」
 突然立ち塞がったカボチャマンにそう告げられ、アリュナスは否定しようした。
 が、武器が毬栗では全く説得力がない!
「問答無用! 喰らえ新技『かぼちゃはんまー』!」
 説明しよう!
 かぼちゃはんまーとは、中身をくり貫いた南瓜にロープを括りつけて振り回す荒技である!
 渾身の力を篭めて南瓜を振り回したワスプは、ハイパーマロンハンマーを粉砕し、イガグリマンの仲間(にしか見えなかった)快闘パンプキンヘッドを晴れ渡る青空へと吹っ飛ばした。

 ありがとうカボチャマン!
 イガグリマン友の会プラスアルファを退治した君達の活躍を、フィーネの人々は決して忘れない!!


マスター:藍鳶カナン 紹介ページ
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作成日:2007/11/02
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双天牙・マサキ(a21623)  2010年06月30日 22時  通報
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