白と黒【黒猫編】



<オープニング>


●とおくの森で
 その2匹は出会ってしまった。
 そりゃ、彼等は同じ森に放されたのだ。
 遅かれ早かれいつかは出会う運命。その必然がやって来ただけの話。
「ふにゃああああああああ!」
「うにゃあああおおおおぅ!」
 ……その出会いは、嵐を呼びそうだった。

●白と黒
「たいへん! たいへんだよ!」
 いつもの冒険者の酒場。冒険者達が寛いでいると、金狐の霊査士・ミュリン(a90025)がすごい勢いで駆け込んで来て。
 そして、息を一つ大きく吸うと、彼女はおもむろに叫んだ。
「白猫さんと黒猫さんが大暴れなの!」
「……………は? なんだって?」
 たっぷり10秒の沈黙を置いて、冒険者達が問い返す。
「だから、白猫さんと黒猫さんがー!」
「ああ、春だからなあ……」
 今は春。猫の恋の季節である。
 そりゃ暴れもするだろ、と頷く冒険者達。
「うん。そうだよねー……って、ちがうよー! 今回暴れてるのは、おっきな白猫さんとおっきな黒猫さんだよー!」
 それに納得しかけたミュリンがぶんぶんと大きく首を振って叫んだ。
 そして、訪れる本日2度目の沈黙。
 ……だから、それを早く言おうね。
 その場にいる誰もがそう心の中でツッコミを入れた時。ふとその中の1人が口を開いた。
「おっきな白猫って……もしかして、マオ?」
 その言葉に頷いて、ミュリンは続ける。
「おっきな黒猫さんにも、逢ったことある人いるんじゃないかな」
「まさか……桃のお祭りに出た……?」
 もう一度頷くミュリンを見て、冒険者達から溜息が漏れる。
 巨大白猫マオと、大きな黒猫は以前冒険者達に諭され、人里に近付かぬようにと森の奥深くに放された動物達だ。
 彼等が、一体何をしたと言うのか……。
 その疑問に答えるように、ミュリンは話を続けた。
 ドリアッドの森の近く……ここから程遠い森の奥に住む、巨大白猫と巨大黒猫。
 その2匹、何が気に入らないのか大喧嘩を繰り広げているらしい。
 普通の猫ならば問題にならないのだが、そこは巨大猫。
 樹は薙ぎ倒す、山野草は踏み荒らすで近隣に住む狩人達が森に入れずに困っているのだそうだ。
「それは……放っておけないな」
 冒険者達の呟きに、少し焦りの色が滲む。
 まだ人間に直接的な被害は出ていないが、このまま喧嘩がエスカレートすればどうなるかは分からない。
 何より、暴れ続けて森へ被害を出し続けるようであれば、巨大黒猫の処分も考えなければならないだろう。
「……そう言う訳でね。皆にお願い。黒猫さんを止めて来て欲しいんだ」
 今ならまだ、間に合うから……そう呟くミュリン。
「分かった……。急いだ方が良さそうだね」
 彼女の言葉に頷いた冒険者達は、慌てて出立の準備を始めるのであった。

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参加者
月夜に永遠誓いし剣士・カズハ(a00073)
陽射の中で眠る猫・エリス(a00091)
ミュリンの騎士・アルシェンド(a01411)
星影・ルシエラ(a03407)
燃えるにゃんこ料理人・ロジャー(a05286)
蒼天繚乱・クレウ(a05563)
蒼夜の黒猫・シンハ(a07807)
ストライダーの紋章術士・レイ(a08595)
NPC:月夜の剣士・アヤノ(a90093)



<リプレイ>

●森へ行く前に
「あの時の黒猫がマオと喧嘩、か……」
「エリスは、黒猫さんにマオさんのお友達になってほしかったのですよ……」
「こんな事になるなんて、誰も予想出来なかったんだ。仕方ないだろう」
 溜息をつく月夜の守護者・カズハ(a00073)に、遠い目をする花一華・エリス(a00091)。
 そんな2人を月夜の剣士・アヤノ(a90093)がまあまあ、と宥めて。
「アヤノさん、ひさしぶりなのー♪」
 そこへきゅっと抱きついてきた星影・ルシエラ(a03407)に、アヤノが微笑みを返す。
 ……ルシエラが、アヤノの背後に立つ大男の様子を伺って、抱きつくか否か一瞬迷っていたなんて言うのは、当然アヤノも伺われた当人も気付いていない(ぇ)。
「……と、ぼんやりしてる場合じゃないですね。色々支度するですよー」
 首をフルフルと振って、猫の好物を袋に詰めて行くエリス。
「はいですの! 今回が初めての冒険ですの。良く分からないけど頑張るですのー♪」
「がんばろー! ルシエラもお手伝いしちゃうー!」
 ぴょこぴょこと猫尻尾を振って、元気良くお返事したストライダーの紋章術士・レイ(a08595)に、ルシエラも尻尾をピンと立てる。
 2匹の猫……もとい、2人の女の子達がえいえいおー! と気合を入れる横で。
「婚約者も義妹も……コレだけでかい猫を見たら、喜ぶでしょうね」
 1人満足気な笑みを浮かべる闇に生ける蓮華咲く蒼き彗星・クレウ(a05563)。
 彼女自身もそうだが、彼女の周りも何かと猫好きが多いらしい。
「血で血を洗う闘争に明け暮れておるにゃんこ共め……。近所の野良にゃんこもお腹を見せる、ワイの料理を存分に食らわせちゃるけんのぅ!」
 一方で、包丁片手に吼えるヒトの猫道家・ロジャー(a05286)。
 誰!? って言うかキャラ変わってますよ?
「……花見の時は遅れを取ったがのぅ。お猫様同盟1の料理人は誰なのか、今回こそキッチリ判らせたるわ!」
 クワッと目を見開き、不敵に笑う彼。
 どうも燃えるにゃんこ料理人モードになると人が変わるらしいです。
「さ、アヤノはん! 仕込みに入るけん、ついてきなっさー!」
 そうこう言っているうちに巻き込まれ、連行されるアヤノ。
 ついでに言うと、ロジャーさん。何か目的間違ってませんか?
 誰かツッコんでくれるかと思いきや。
「猫さんとあそぶー!」
「ねー♪」
 ……とか言ってるルシエラとレイ。
 やっぱり目的間違ってるよーな気がするんですけど。
「『もう喧嘩しない』じゃなくて、『何故喧嘩するのか』を理解しないと……根本的な解決にはならないですよね」
「そうだな。その為にはしっかりと猫達の話を聞かないと」
 そんな仲間達を穏やかに笑って見守りつつ、談笑するタナトスの黒猫・シンハ(a07807)とミュリンの騎士・アルシェンド(a01411)にもツッコむ気ナッシング。
 今回はツッコミ不在のようです(ぇ)。
「とにかく、人に害をなしてからでは手遅れ。急がんとな」
 1人真面目に決めたカズハに、ボケながらも頷く総員。
 思い思いの荷物を手に、冒険者達は猫達の棲む森へと急行するのだった。

●猫を探して
「猫さん達が争っていたのはあの辺のようですねえ」
「村人さんにお話聞いてきたですのー」
 シンハとレイが遠く指差す先。森の奥は虫食いの服のようで。
 村人や狩人達に話を聞きに行っていた2人が言う。
 あれが猫達が森に残した傷跡だと。
 ――樹が倒れて、森にたくさん穴が開いたの。
「ふむ。ミュリンが言っていた通りか……」
 馴染みの金狐の霊査士の言葉を思い出してカズハが考え込むように顎に手をやる。
「うーん。黒猫さんの姿、見えませんわね……」
 その横で、望遠鏡を片手に首を傾げるクレウ。
 ハイドインシャドウを併用して探索を行おうと思っていた彼女だったが、望遠鏡を使って探すのは意外と集中力が必要だったのでやめておいた。
 また使う機会もあるだろう。そう、もっと切迫した事態に……。
「喧嘩をしているなら、遠目からでも分かりそうですけどね」
「今は喧嘩をしていないのかもしれないな」
 キョロキョロしながら呟くロジャーに、アルシェンドが頷いて。
「じゃあ、あの喧嘩の跡地を目指しながら黒猫さんを探しましょうかぁ」
 よいしょ、と猫用グッズが入った袋を担ぐエリスに、ルシエラがはーい! と元気にお返事。
「地面に足跡とか、樹に爪とぎ後とかあると思うのー。ルシエラ追跡得意だから、がんばるねーっ」
「ああ。1人では危ないですよ」
 そう言って飛び出して行く彼女を、シンハが慌てて追う。
「私もお手伝いしますのー!」
 その後を、ぴょこぴょことスキップしながらレイが続いて。
 ……そんなほんわか和やかムードの中、黒猫捜索は開始したのだった。

「……これは何でしょう?」
 それを最初に見つけたのはクレウ。
 その言葉に、周辺を捜索していた仲間達がわらわらと集まって来る。
 彼女の指差す先は1本の樹。枝に絡まった黒い毛。縦に走る太い数本の傷……。
「ああ……これは、猫が縄張りを主張してるですよ」
「猫が爪を研いだり、顔をモノにこすりつけたりするのは、縄張り主張の意味もあるんですよ」
 猫に詳しいエリスとロジャーの言葉に、仲間達がほうほう、と聞き入る。
「じゃあここは、どちらかの猫さんの縄張りと言うことですの?」
「ついている毛が黒いと言うことは、黒猫の方だろうな」
 首を傾げるレイに、カズハが答えて。
「……あちらの方に巨大猫らしき足跡もありました。比較的新しいようです」
「この爪の跡も新しいようですわ」
 その間も油断なく周囲を確認していたシンハとクレウが仲間達を振り返る。
「……と言うことは。この近辺にいる、と言うことか」
 アルシェンドの言葉に頷いて、エリスが重そうにしていた荷物を降ろして中身を取り出す。
 大量の魚の干物、干し肉、マタタビが並べられて。
「黒猫さんは食べ物に弱かったです。こうして置いておけば気がついてやって来ると思うですよ」
「うぉらぁ! ワイの巨大猫用ちくわもどーんと出したるわ! これで勝負じゃい!」
 突如にゃんこ料理人モードになったロジャーが、エリスに負けじとお手製のちくわを出す。
 ……巨大猫用のちくわ。
 それは最早ちくわと言うより小さなトンネルと言った感じであるが……。
 ……と言うか、これ担いで来たんですか。ロジャーさん。
「私も貢物を持参したんですよ」
「俺もです」
 それに続くクレウとシンハ。
「ねーねー。猫ってルシエラと同じで、高い所好きだよねー。探して来るねー」
 貢物談義(?)で花が咲く仲間達を横目に、そんなことを言いながら近くの樹によじ登っていくルシエラ。
「猫さんどこかなー?」
 樹の頂上でキョロキョロと。
 心配そうに見上げるアヤノとカズハに手を振ってみたりして。
 その時。ガサリ、と言う音がして近くの樹が大きく揺れた。
 冒険者達が驚いて振り返ると……。
 ルシエラの前方。葉の間に金色の丸が2つ。
 下から見上げる仲間達の目線の先には樹から下がる黒く長いふさふさの紐……。
「……黒猫さんですの♪」
 レイののんびりした声で我に返る冒険者達。
 巨大黒猫は目の前のルシエラをじっと見ている。
 縄張りの侵入者を捕捉しようと思っているのかもしれない。
 樹の上で猫の巨体を避けるのは難しい。このままでは危険だ。
 そう判断したアルシェンドがスチャッ! っと出したのは金属製のバケツ。
 それを地面に転がすと、思い切り大地斬で……。

 ごわーーーーーーーーーーーーーーん☆

 森に鳴り渡る大音響に鳥の大群が飛び立ち、黒猫の動きも止まる。
 その好機を逃さず、カズハの裂帛の気合の篭った叫び声があがり……。樹の上で硬直した黒猫は、バランスを保てず地面へと落下した。
「あああ! 黒猫さん!」
「しっかりしてくださいー!!」
「……ちょっと手荒だったか?」
 そのまま動かない黒猫を慌てて覗き込むエリスとロジャーに、カズハが苦笑する。
「……バケツの音と紅蓮の咆哮に驚いて目を回しただけだろう。心配ない」
 同様に猫を覗き込んで、アルシェンドが黒猫に怪我がないかをチェックしつつ呟いた。
「……ルシエラ殿、大丈夫ですか?」
 そして、樹の上に取り残されていたルシエラを、慌てて降ろすクレウ。
「あははー! 黒猫さんと目が合っちゃったー♪」
「いいなー。私も登れば良かったですのー!」
 仲間の心配を他所に大喜びのルシエラに、何だか悔しそうなレイ。
「うん。毛並も綺麗で元気ですね……。健康的で何よりです」
 その横で、さり気なく黒猫の健康チェックをして和むシンハ。
 ……意外と大物かもしれないです。このひと達(ぇ)。

●黒猫の言い分
「手荒なことしてごめんなさいですぅ」
「お詫びのしるしです」
 獣達の歌を歌い、深々と頭を下げるエリス。その横で、クレウも歌いつつ、どーんと鰹を丸々一匹。それにマタタビを添えて差し出し。
「まぁ、鮪でもどうぞ」
 そしてシンハも歌いながらデカイ鮪を懐からズルリと引きずり出して、黒猫の前に置いた。
 鰹と鮪……。
 ロジャーさんのみならず、あなた達もこんなデカイもの担いで来たんですか。
 ……って言うか、特にシンハさん。あなた懐に鮪入れて道中生臭くなかったんですか!?(違)
 そんなツッコミはさておき。
 目の前に置かれた数々の貢物に黒猫の尻尾がピンと上がり、目がキラキラと輝く。
 痛い目に遭って少し機嫌の悪かった黒猫だが、大量に準備された餌であっさりとゴキゲンになる。
 その様子にホッと安堵の溜息をついたカズハは、黒猫と仲間達の脇にそっと控えた。
 そして、その餌の数々に目を奪われている者がもう一名。
 ロジャーはアヤノと彼の作った料理、どちらを先に食べるか密かに勝負しているらしい。
 暫く貢物の山を見ていた黒猫は、少し悩んでアヤノが作った餌を選んで……。
「うわあああん! 僕が一番ねこまんまをうまく作れるんだー!」
 負け犬ならぬ、負け猫の遠吠えと言うんでしょうか。これは。
 ショックのあまり吼えているロジャーをカズハが宥めているのを目の端で確認して、クレウは静かに歌いだした。
「ところで……あなたと白猫殿は、何が原因で争っているのですか?」
『にゃ? 何でそんなこと聞くにゃ?』
「エリス達は、黒猫さん達を止めに来たんですよ」
 首を傾げる黒猫に、エリスは優しく歌を紡ぐ。
「喧嘩するにも限度と言うものがあるでしょう。あなた達の喧嘩は森を荒らしているんですよ」
「その結果、狩人の方々が森に立ち入れなくて困っているのです」
 シンハの諭すような歌声。それに、クレウの歌が続く。
「ケンカはダメなんだよー?」
『仕方ないのにゃ。縄張りを守る為なのにゃよ』
 そして続いたルシエラの元気な歌に、黒猫はフゥ、と溜息をついた。
「……狭い場所ならともかく、これだけ広い森でテリトリーも何もないだろう」
 それまで黙って話を聞いていたアルシェンドがぼそりと歌う。
『そんなことないのにゃ! 餌の取れ具合とか、餌の取れ具合が違うんだにゃ!』
「……餌の取れ具合しか変わってないぞ。そんな悪い子にご馳走はいらないな。持って帰る」
『にゃあっ!? ひどいのにゃあっ』
「黙れ。大体な、森の生活において大きな動物と言うのは……」
 断固抗議する黒猫に、始まるアルシェンドの説教節(ぇ)。
 それに苦笑を浮かべつつ、エリスは黒猫の顔を覗き込んで歌い続ける。
「黒猫さんは、マオさんのことは嫌いですか? それとも仲良くしたいですか?」
 その問いかけに、黒猫は考え込んで黙ってしまう。
「……黒猫さんの方が後から来たんだから、譲ってあげないとダメなんだよ?」
 んー、と考える風なルシエラの歌。
「それに、エリスたちが来たから良かったけれど、ほかの冒険者だったら殺されてるです」
「……人にや周りに迷惑をかけるなら、いつかは退治されますよ」
 そしてエリスとクレウの切なげな歌が流れて。
『にゃ。殺されるのはイヤにゃ……』
「大丈夫。白猫さんと仲良くすればいいんですの!」
 気落ちする黒猫に、レイが明るく声をかける(エリス通訳)。
『仲良く……?』
「そう。仲良しになるのに……理由は要らないんですよ」
 戸惑う黒猫に、自信満々。爽やかな微笑みで歌うシンハ。
 それに仲間達も頷いて。
 ……黒猫がそれに同意するまで、そんなに時間はかからなかった。

「対面の前に、黒猫さんをドレスアップしてあげましょう!」
「わーい! どれすあっぷー!」
 説得が終わる頃。傷心から見事立ち直ったロジャーの提案で、ブラッシングと首輪とリボンでの飾り付けが行われて。
 そうして、仲間達が黒猫で遊ぶのに夢中になっている間。
「そういえば、アヤノ。あの時『まだ恋人じゃない』と言われたが、今も『まだ』か?」
 カズハの突然の問いに驚いて目を丸くするアヤノ。
「……俺は恋人だと思っているんだがな」
 続いた言葉に、耳まで赤くなって彼女が俯く。
「嫌ならそう言ってくれて構わないんだぞ?」
「あの。そうじゃなくて……」
 カズハの気遣うような口調に、紅玉の腕輪を弄びつつ首を振り、アヤノは囁くように言った。
「まだ……少し怖い……」
 大切なものを得る喜びより、失う恐怖の方が強いのだと。
 垣間見せる彼女の弱さ。心ごと抱き締めるように、カズハはそっと彼女を引き寄せる。
「俺はアヤノを残して消えたりしない」
 誓うような彼の言葉。
「……カズハは大切なひと。……多分、一番。だから怖いの」
 それに応えるような、消え入りそうなアヤノの声。
 少し驚いた顔をした彼に、気恥ずかしさを感じて。
 逃走を図った彼女を難なく捕まえて、もう一度引き寄せる。
「……それが聞けただけでも、今回は良しとするか」
 普段見られない、カズハの満足気な微笑。
 今のアヤノにはそれを見ている余裕はないようだった……。

 そしてその後。メスだと判明した黒猫には『ミオ』と言う名がつけられ、冒険者達が立会いの元、2匹の猫が対面した。
 縄張りの場所と餌の取り分等、両猫が納得するまで根気強く話し合いが行なわれた。
 そして、冒険者が支度した念書にサイン代りの肉球型を押し、ニギニギと握手(?)が交わされ……。
 ついでに黒猫にはアルシェンドから『また喧嘩したらホントに殴る』と笑顔で脅しがかけられ……とにかく白猫と黒猫の争いは終焉を迎えたのだった。
 いやはや。普段温厚な人間が怒ると、怖いですね!(ぇ)

 こうして、冒険者達の活躍により森の安全は守られた。
 一応の終戦が成立したものの、依頼から戻った生真面目な重騎士から今後も猫達の様子を定期的に見に行く提案がなされた。
「またミオちゃんに逢いたいですねえ」
 ……と言うエリスの呟き。
 どちらも実現するかどうかはさておきとして、猫達が今度こそ静かに暮らしてくれればいいと、冒険者達は切に願うのだった。

 余談。クレウはしっかり黒猫の肉球拓を持って帰ったらしいです。


マスター:猫又ものと 紹介ページ
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作成日:2004/05/26
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