【伝説の……】大いなる希望の力



<オープニング>


●大いなる希望の力
 肩くらいまでの明るい薄紅色の髪。決して美しいとは言えない容姿ではあるし、特別に優れた何かを持ち合わせている訳でもないけれど、どんな時も明るさと優しさを忘れぬ年頃の娘は、村の人々にとって、何物にも代え難い未来への希望そのものであった。
 ――この、災厄続きの村にあっては。

 彼女は、いつの日にも変わらず、降りかかる災厄に対し物怖じする事なく立ち向かう。傷ついても打ちのめされても、正しい事を『正しい』と、まっすぐに前だけを見つめ、言ってのける。
 敢えて言うなら、それこそが彼女の無比なる才。しかし……正しいことを訴えるには『力』が足りなかった。主張を貫くだけの『力』が。
 足りぬ力は補えば良いのかも知れない。しかし、村にそれを為す者はなく、いつしか娘は孤立無援となって、たった1人で苦難に立ち向かっていた。誰に助けを求めるでなく、誰に恨み言を遺すでもなく……皆の記憶に屈託のない笑顔だけを置いて。
 そして……。

 ――そんな、とある地方に残る口伝。
 しかし……永き時の中で、その後の話の定かな所は杳として知れなくなったという。そのまま苦難に打ち負けたとか、自力で苦難を乗り越えたとか、口伝は形を変え結末も諸説に分かれていた。
 そんな中、いずれの語り部も変わらず、最後に決まって告げる言葉があった。
 力なき者は自らの『夢』を見ることすら出来ぬのか、と。
 
●侵食する恐怖
「いい加減、辟易しているかも知れないけど、今回もまた魔物退治の依頼なの。でも今回は、既に大きな被害が出ているから、やってもらわないと困るんだけど!?」
 運命を信じてる霊査士・フォルトゥナ(a90326)は、是非もない強い口調で告げた。否、という答えなど求めちゃいないと言ったところか。
「たくさんの被害!?」
 レア物ハンター・ユイノ(a90198)が驚いたように尋ねた。
「そう。ある所は激しい水流に押し流されるように破壊され、ある所は地面に呑み込まれたかのように消えた……既に正確には捉え切れないほどの」
 それだけ言って霊査士は言葉を切ると、ある地図上の1点を指し示し、話を再開。
「かなり急いだとして、この辺りの街道沿い……たぶん次の村へと向かう途中の周囲が少し開けたところ辺りが決戦の地になると思う。貴方たちが魔物に追いつく形になるかしらね。お互い、不意打ちなどは起こりにくいんじゃないかしら!?」
「相手はどんな魔物なの?」
 ユイノが改めて相手のことを問う。
「魔物は一見するとやっぱり女の子に似た姿のようね。明るい薄紅色の髪で、何の変哲もない容姿……。そしてその能力だけど、コレまで以上に殆ど不明なの。視えたのは青、黄色、赤、緑……、4つの光が次第に魔物の元に集まってくるような……そんなイメージ。そして、絶望から大いなる転換。もちろん魔物にとっての話だから貴方たちにとっては逆かも」
 あとは、分かるでしょう? とでも言いたげに気を持たせつつ、霊査士は話を終える。そして……それを待っていたかのように口を開こうとするユイノ。
「とこ……」
「はいはい。でもね……残念だけど今回は何もそれらしいものはなし! せいぜい私が労をねぎらってあげるくらいかしら。嬉しいかどうかは分からないけど!?」
 ユイノが皆まで言い終えぬうちに、あっさりと却下するフォルトゥナ。
「え〜っ!? でもまぁ、仕方ないか。村とかに近付く前に片を付けないといけないものね」
 意外と素直に呑み込むユイノ。霊査士はそれを見て安心したのか、軽く頷き、カウンターの席に戻って行くのだった。


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参加者
白陽の剣士・セラフィード(a00935)
泰秋・ポーラリス(a11761)
紅桜の不老少女・エメロード(a12883)
守護者・ガルスタ(a32308)
御茶菓子・カンノン(a32366)
人生はシュガーレス・グレゴリー(a35741)
月の揺籃・アニエス(a35948)
戦士・アヅナ(a37202)
不浄の巫女姫・マイ(a39067)
天魔伏滅・ガイアス(a53625)
NPC:レア物ハンター・ユイノ(a90198)



<リプレイ>

●先制
「その先に、行かせる訳にはいかないよ」
 霊査士の言葉通り、薄紅色の髪の女の子を見つけ、禍音・アニエス(a35948)が駆け寄りながら叫んだ。
 一刻も早く止める……彼らは、その先の無数の人々の命を背負っているのだから。
「これ以上の被害となる前に、止める!」
 言葉短く、冬鐙・ポーラリス(a11761)が手にしたチャクラムを投じる。
「おーし、こっちも一丁殺るかぁ!」
 続く天魔伏滅・ガイアス(a53625)。投じたホワイトコロナには禍々しき呪いの力が込められ、少女の背に深い痕を刻む。振り向いた少女の顔には苦悶の表情が浮かぶ。
「えっ!?」
 思わず手が止まりそうになる白陽の剣士・セラフィード(a00935)。しかし、そこで再び霊査士の言葉が思い浮かぶ。既に沢山の被害……という言葉。
 そして、それを後押しするかのように、来るときに話していた、紅桜の不老少女・エメロード(a12883)の言葉までも。
「まるで、歩く自然災害……ですよー」
 と。それで気を取り直すと、中盤まで駆け寄り剣を翳す。その先端から雷が疾り、少女を貫く。
 半ば一方的な展開に奇妙な違和感を覚えつつ、守護者・ガルスタ(a32308)は一気に少女のすぐ傍まで駆け寄り、少女のような魔物に語りかける。
「力なき者は夢も見られぬ……か。その通りだと言いたい所だが、決して肯定できぬ言葉だ。夢見ることは誰にでもできるから、な」
「だけど、叶える手段を得、代わりに目的を失うのは……虚しいな」
「ええ。ですから私たちは、これから夢を叶える全ての方の為に精一杯の力を出しましょう」
 ガルスタの言葉に応えるように、アニエスと永久凍土・グレゴリー(a35741)。
 Melusineが生む魔を模った炎と白キ蠍の刃先から迸る雷、2つの力が少女の姿を打ち据えた。
 儚げに足をふらつかせる少女。それが魔物だと知らなければ、躊躇うどころか到底できる所業ではない。霊査を信ずればこそ……そして時間が彼らに絶望をもたらすと聞いていたから。
「どう考えてもあれは……今の世にもこれからの世にも居ちゃいけない存在ですー!」
 更に、エメロードの輝剣カオスブライトからも雷が解き放たれる。が、それを喰らって尚、少女には倒れる気配すら見えなかった。
 戦いとも呼べぬ一方的な状況の今、願いの言葉・ラグ(a09557)、そしてタイラント女医・ジョゼ(a04564)らは、共に力を見せる機会に恵まれず、戦況を見守るしかない。とは言え……よもやこのまま終わる筈がない事は、誰もが皆、理解していた。
「たとえ相手が絶望と言える存在だとしても……負ける訳にはまいりません」
 それを、承知するどころか却って強い決意を滲ませる不浄の巫女姫・マイ(a39067)は、嵐の如き暴風の空間を自らの後方に紡ぎ、遠距離からの支援を確かなものにする。
 それと同時に、御茶菓子・カンノン(a32366)が、護りの天使たちを召喚。前衛に立つ仲間たちの守護を強化。
 さらにはユイノがささやかな一矢を放つ間に、戦士・アヅナ(a37202)が、己がクックリに力を宿らせ、続くであろう戦いに備える。

 むしろ、この備えが杞憂で済めば良いのだが……。この先制の結果が、彼らにとっての『運命の分岐点』だった。

●大いなる希望の力
 冒険者たちの苛烈なる攻撃を受けては、いくら強力な魔物と言えど無事という訳には行かない。それは敵も察しているらしく、少女は、嫌々をするように、なりふり構わず無防備に後ずさる。
 その様子に冒険者たちはわずかに逡巡するも、次の瞬間、鼻腔の奥に感じた檸檬の香気と共に自由を奪われ、やはり油断ならぬ相手であることを悟った。
 後方で難を逃れたポーラリスを始めとする面々は、先と同様、緩める事なく攻撃を繰り返す。そして、独力で回復した者やラグとジョゼの祈りによって自由を取り戻した者たちは、先と変わらぬ攻撃を繰り返した。
 いずれ倒せる時が訪れると信じて。
 だが、そこにはまだ甘さが残っていたのだろうか、もしくは覚悟が及ばなかったのだろうか。一通りの攻撃を加えた後、膝を付かせるところまでは達したものの、あと少し……ほんの僅かのところで斃すには至らなかった。 
 そして――――。
 何処からともなく緑の光が少女の元に舞い降りた。
 次の瞬間、少女は落ち着きを取り戻すと、ゆっくりと瞳を閉じ、その小さな躯に生命の息吹が戻っていた。
「振り出しかぁ!? キツイじゃねぇか! だが、治癒を使うってこたぁ俺らが押してるってこった。このまま畳み掛けようぜ!!」
 意気を挫かれるどころか、更なる高揚感を感じつつガイアスが叫ぶ。
 そしてもう一度、呪われし牙を持つチャクラムを投じ、その治癒力を奪うことを試みる。
 さらにポーラリスの必中の気を込めた刃が宙空を舞い、天使に護られたガルスタは裂帛の気合と共にその刃を突き出していた。
 魔炎、魔氷が少女の身体を包んだ直後、少女の顔に憎しみが沸いたように、目付きが厳しくなる。
 だが、それに構わずセラフィードとグレゴリー、そしてエメロードの持つ刃から雷が迸る。そして更にアニエスのの炎も、模った悪魔の頭部さながらの黒き劫火で少女に襲い掛かる。
 ――マイの黒炎、ユイノの一矢、そしてアヅナのクックリ。その後の攻撃も、手を抜いていた訳では、決してない。しかし、明らかに先の一連の攻撃とは違いすべてが直撃はしておらず、攻撃力が上がった割には、却って少女の側に余裕が生じていた。
 そんな敵の矛先は、魔氷の拘束をものともせず、直近で彼女に挑んだガルスタに向けられる。無手の少女が彼に向かって突き出した拳は、鎧に当たって砕けそうなほど貧弱な勢いだったが、その先から生まれたのは打撃ではなかった。生まれたのは強大な逆巻く炎。喰らったのがガルスタであればこそ大事には至っていない。無論、天使の加護があったればこそだが。
「これは赤いヤツの力か?」
「いえ、先ほどの緑のような光が降臨していませんでしたよ……」
 思わず問うたガルスタの声に、冷静に戦況を窺っていたカンノンが応える。つまりは基本的な力の一部、ということなのだろう。
 次の一撃が来る前に……と、再び総力を傾けた攻撃。そして傷ついたガルスタの治癒と援護はジョゼとラグ。チャクラムが舞い、雷や炎が乱れ飛ぶ。
 だが、次の瞬間、赤い光が少女の躯に舞い降りていくのが見えた。と同時に彼女の手に純粋な炎で構成されたような剣が姿を現す。
 掴んだ途端、剣はひときわ大きなモノとなり、ガルスタの身体を一閃!
 守護を司る重騎士と言えども漏れる苦悶の声。
「早くなりました……か!?」
 雷を疾らせながらエメロードが呟く。そう、それは確かな感覚で、明らかに先ほどまでよりも一段早くなっていた。
「ダメですね……私だけでは癒し切れません」
「大丈夫です。私がおりますよ……」
 ガルスタの傷は想像以上に深かったものの、幸いな事にマイ、カンノンと治癒の術を持つ者たちが後に続いていた為に、大事ない程度には回復。更に後に続いたユイノとアヅナに至っては、魔物に一片の傷すらも与えることは出来なかった……。
「くっ! しかしまだチャンスの筈。ここで決められれば……」
 歯噛みしつつも、ポーラリスのチャクラムが狙い違わず魔物を切り裂く。アンチヒールが効いているのならば、今攻め切れれば十分に可能性があったのだから。
「そうね……フォルトゥナにただいまって元気に言えるようにしなくちゃ」
 セラフィードの言葉と共に雷が迸る。更にガイアスの聖撃。その上にアニエスの放つ悪魔の頭部を携えし黒炎が魔物の胸のあたりを直撃。
「そしてこいつで終わりだぜっ!」
 渾身の力を込め、ガイアスの投じた戦輪。だが、その直前に直撃したはずの炎は、少女の細身の躯に吸い込まれるように小さくなっていった。それが為に戦輪の刃が切り裂いた傷は、依然としてトドメには足り得なかった……。
「どうやら、あの時の予想は強ち外れてはなかったようだね」
 あの時、とは先だっての炎の娘。だがそのアニエスの呟きは安堵ではなく、ある意味の畏怖。ほんの少し未来の運命が見えた気がしたから。
 その直後……さらに速度を増した少女の躯に、今度は黄色い煌きを放つ光が舞い降りていった。
「まさか……しかし、やるしかないでしょうね」
 攻撃に移る素振りが見えない少女に不安を覚えながらも、グレゴリーが至近からの雷を放つ。
 が、その雷撃は魔物の躯に当たる寸前にかき消えるように消滅。直後、グレゴリー自身の元に、同等の衝撃が返ってきた。
「やっぱり……。仕方ないですねー。ここは様子を見ることにするですー」
 ある意味で予想通りであるが故、エメロード、ユイノらはひとまず攻撃を中断。
「あの反射攻撃……切れ目があれば良いんですけど」
 と、なんとか打開策を探るアヅナ。その横でカンノンはグレゴリーの傷を癒す為、慈愛の表情を湛え、手を翳した。
「しかし機を探るにも、やってみなくては分かりませんね」
 幾人かが躊躇する中、マイは黒炎を放ち攻撃続行。ある程度の反射や無効化は覚悟の上。そんな覚悟の炎は、僅かに一矢報いるも終焉を導くには足りず、攻め切ることは適わなかった……。

●生死を分かつモノ
 予想の範疇と言えど、反射はやはり脅威。冒険者らは、反射され難いよう、1つの能力に特化した面々での攻撃を中心に据えた。
 しかし、その確実性を優先した戦術は、反撃こそ少なくはなるものの一撃の破壊力に欠け、敵に治癒の力がある今に限っては、決して上策とは言えなかった……。
「此奴の反射を抜かねばならんか……託された役目、全うせねばなるまい」
 気負うガルスタの一撃、そしてセラフィードの雷撃が決まるも、ポーラリスとガイアスのそれに至っては衝撃となって使い手の元へ返されてしまい、いずれも追撃を加えるには至らない。
「あと……、あと一撃なのに!」
 セラフィードが唇を噛む――確かに、それさえあれば倒せていたのかも知れないけれど。
 あと僅かに及ばなかったばかりに、少女は傷付いた躯を休めるように、ゆっりと瞳を閉じる。
 すると、まるで聖女の抱擁の中にあるかのような空気が広がり、みるみるうちに傷痕が薄れ、ほとんど消え去っていった。 
「さすがに強いですよね……いつもの事ですが、やっぱり怖いもんです。ですが……どう考えても怖いのに、まるで退こうという気がしませんよ」
「俺たちが抱くのは絶望ではなく、希望。希望を抱き、向かい続けるのが冒険者としての矜持だからな」
 自嘲気味なアヅナの言葉に、真っ向からポーラリスが応える。そしてガイアスもまた、大きな声でそれを笑い飛ばす。
「撤退!? そんなもん、しねえ。不退転の決意と撃破の希望を持って、どこまでも戦うぜぇ」
「ふふ。確かに、おかしいですよね。――さぁ。もうひと踏ん張りです! 行きましょう!」

 そんなやり取りの最中もラグやジョゼ、カンノンらは癒しの力の行使に奔走。
 そしてアニエスとマイは敵の反射の限界を見極めるべく、纏う黒き炎を投じつつ機を窺うが、威力はたかが知れたもの。
 そんな苦しい中でグレゴリーの放った雷撃だけが、運よく壁を擦り抜けるように少女を撃つ。
「今なら?」
 甘い期待を賭けたユイノが混沌の矢を放ち、便乗したアヅナもクックリを投じるが、いずれも反射という壁の前に為す術もないままであった。
 それでも戦いは続く。双方、決め手を欠いたかに見えた戦いであったが、時間の経過に従い、次第に敵に形勢が傾いていった。
 より強大になっていく炎の力が前衛、中衛の面々の体力を削り、徒に回復を浪費させてゆく。
 その上、冒険者たちの攻撃は大半が衝撃となって返されるようになり、さらに浪費を促してゆく。
 唯一、激しい消耗戦を強いられた中で得たのは、無風に似た反射の切れるタイミング。数回の攻防ごとに切れるとは言え、アビリティと同じで意識していれば起こり得ないそれも、上手く他の行動に代えさせることが出来れば……チャンスを紡ぐことは不可能ではなさそうという事実。
 ただし、それを知ることが出来たのは、地道な攻撃の裏で超接近戦を挑んでいたセラフィードの犠牲の賜物――そう、反射により大きくダメージを負った彼女を見、敵が炎の剣を振るったからであった。
 だが、いずれも浅くはない傷を負った冒険者たちはその機を活かし切れず、またしてもトドメとすることが出来ず、回復たらしめてしまう。
 そんな不毛な戦いを繰り返した末……後ろに控える仲間を庇うようにして、前衛に立つ冒険者から順に、約半数が打ち斃されていた。

●なす術もなく……
「ユイノ……敵情報を霊査士や進路上の村に伝える為、一旦、戦場を離脱してくれ」
 ポーラリスが悲痛な決意を決め、ユイノに最後の使命を伝える。
「でも……」
「他はともかく……今だけはどうか、絶対に従って欲しい。頼む」
 これ以上の話し合いを完全に拒んで頭を下げる。
「私からもお願いしますよ。出来る限りの援護はしますから……」
 あくまで落ち着いた様子でカンノンも手を合わせる。
 それが、彼らの話の終わり。零れ落ちそうになる涙を片手で拭い……敢えて身を晒し盾となったグレゴリーを尻目に、ユイノが戦場を後にする。

「……必ず、全員で討ち果たそうな」
 どこまでの本気か分からぬ調子でポーラリスが告げる。
「勿論です。ところで……口伝の彼女は夢を、掴めたのでしょうか? できれば、そうであって欲しい……」
 ふと、グレゴリーが霊査を思い出して呟く。――が、無論、答えはない。
「まだ……まだ終われませんよー」
 最後の一撃を放つエメロード。既にその攻撃にアビリティの力は残されてはいない。
 そして、また1人……。
「私達だって……絶望を乗り越えてきたんです、諦めません」
 マイの言葉通り冒険者たちは、それからも退却を試みることなく戦い続けた。が、勝ち目など疾うに失われており、いつしか街道に立ち尽くすは少女の姿をした魔物ただ1人。
 そして魔物は夢を失ったかのように暫く立ち尽くすと、程なくして戦場を後にしたのだった……。

 ――そして。
「はぁ……。諦めが……悪いんですかね、僕は。絶望? ……それは……無い……ですね」
 偶然か否か、量る術はないが奇跡的に意識を保ったアヅナ。仲間が幾重にも盾になってくれていたのだろうか。彼は既に意識のない仲間たちを連れ、次の可能性に賭けるように、辛うじて帰還を果たしたのだった。

 【つづく】


マスター:斉藤七海 紹介ページ
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死亡者:なし
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