モジャモジャ



<オープニング>


●モジャモジャ
 チキンレッグ領の辺境にある村で、モジャモジャ頭のモンスターが確認された。
 このモンスターはモジャモジャと呼ばれており、どんな狭い隙間でも通り抜ける事が出来る。
 そのため、夜な夜な村人達の寝込みを襲い、生き血を啜る事で空腹を満たしているらしい。
 もちろん、村人達もドアの隙間などを埋めたりして、モジャモジャに襲われないように対策を施したが、それもまったく効果がないようだ。
 しかも、モジャモジャが行動するのは真夜中で、昼間は何処に隠れているのかさえ分からない。
 その影響で寝不足の村人が続出しており、戸締まりもだんだん忘れがちになっている。
 そこでお前達にモジャモジャの居場所を突き止めてもらい、何とかして退治して欲しいんだ。


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参加者
決別を呼ぶ吠響・ファウ(a05055)
ソニックハウンド・カリウス(a19832)
混沌の群・フォアブロ(a20627)
白と舞う翠櫻・リタ(a35760)
リリカル武闘少女・ミオ(a36452)
小さな小さな仔猫な子ども・ブルーベリィ(a58758)
煌めく仔猫な爆裂少女剣士・ザッハトルテー(a62373)
剣人・ムゲツ(a71126)
青の運命・スズシロ(a71720)
重鎧・トビー(a72634)


<リプレイ>

●辺境の村
「モジャモジャ頭で、どんな隙間も通り抜けるって……、薄っぺらな紙にモジャモジャな髪が生えているような敵ですわね。取り敢えず、怖いですわ!」
 モジャモジャの姿を思い浮かべながら、煌めく仔猫な爆裂少女剣士・ザッハトルテー(a62373)が身体をぶるりと震わせる。
 冒険者達はモジャモジャと呼ばれるモンスターを倒すため、チキンレッグ領の辺境にある村を目指していた。
「一体、どういう形なんだろう? 考えただけで……震えが止まらないですぅ……」
 モジャモジャの姿を思い浮かべながら、小さな小さな仔猫な子ども・ブルーベリィ(a58758)が彼女にしがみつく。
 村人達の大半がモジャモジャに襲われて命を奪われているため、モンスターがどんな姿をしているのか、ハッキリと覚えている者はいなかった。
「確認されているのは、モジャモジャ頭くらいか。なら、猫みたいな奴か。それとも蛇か。だが、モップのような奴だったという証言もあるから、イソギンチャク型かも知れないな」
 険しい表情を浮かべながら、ソニックハウンド・カリウス(a19832)が報告書に目を通す。
 霊査士から最低限の資料をもらっておいたのだが、どの証言も曖昧で具体的な姿は書かれていない。
 もっとも、モジャモジャと遭遇して生き残った者達は、命辛々逃げてきたので仕方がないのかも知れないが……。
「モップかぁ……。それが髪の毛みたいに細いんだったら、何処にでも入り込めるかも知れないね。真っ黒な身体をしているから、夜の闇に紛れて行動しやすいと思うし……」
 苦笑いを浮かべながら、決別を呼ぶ吠響・ファウ(a05055)が汗を流す。
 モジモジャに襲われた村人の中には天井から落ちてきたと証言している者もいるため、吸着性に優れた毛である可能性が高い。
「むー、なんだか不思議なぁ〜んね。モジャモジャ髪の毛……面白いけど、なんだか怖いなぁ〜ん」
 鎧に軽く布を噛ませて防音処置を施し、リリカル武闘少女・ミオ(a36452)が村に入っていく。
 村は異様なほど静まりかえっており、あちこちの家からいびきが聞こえている。
「夜な夜な寝込みを襲い人々の安眠を妨げるとはなんと迷惑な……。言葉の通じる相手なら夜通し説教してやる所じゃの。その曲がった性根を叩きなおしてやろう」
 不機嫌な表情を浮かべながら、古豪の翁・ムゲツ(a71126)が鼻を鳴らす。
 モジャモジャは夜行性のため、昼間は何処に隠れているのか分からない。
 しかし、村人達の事を考えれば、ここでのんびりしているわけにはいかなかった。
「春眠暁を覚えずという言葉をしらないのか? まったく、なんてはた迷惑な!」
 グランスティードから飛び降り、青の運命・スズシロ(a71720)が空き家を調べて回る。
 その間も村人達は家に閉じこもり、まったく顔を出そうとしなかった。
「宵闇から現れては生者の血を啜る怪物……。昔、耳にした怪談にそんなお話がありましたけれど、現実にそのようなモンスターがいるとは……」
 警戒した様子で辺りを見回しながら、白と舞う翠櫻・リタ(a35760)が口を開く。
 モジャモジャに襲われた村人達は血液をすべて吸い取られ、干からびた状態で発見されているらしい。
「だが、寝不足に関して言うのなら、昼間に睡眠をとっておけば済む問題……。それにモジャモジャに襲われるのが分かっているなら、隙間を塞ぐ前に村から避難しておくべきだろうに……」
 カンテラで足元を照らしながら、混沌の群・フォアブロ(a20627)がボソリと呟いた。
 だが、村の外には他のアンデッドもウロついているため、最悪の場合はさらなる窮地に追い込まれてしまう。
「だからといって手の打ち様の無い恐怖に晒されている者を放ってはおけん。早々に退治するぞ……!」
 グランスティードから下りてカンテラを照らし、鋼鉄の重戦騎・トビー(a72634)が空き家に入っていく。
 この場所ならモジャモジャが現われてもすぐに対応する事が出来るため、狸寝入りをしてしばらく待つ事にした。

●村人達
「さぁて、それじゃ。『良い子の5か条』が守って、村人達を避難させますわよ」
 自分自信に気合を入れながら、ザッハトルテーが村人達の説得にむかう。
 しかし、村人達は少しでも多く眠りたいため、冒険者達の呼びかけにも応えようとしなかった。
 そのため、『幸運を呼ぶナントカ』などを売って、村人達を安心させようとしたが、余計に怪しまれてしまったので困り果てているようだ。
「避難をする気がないのなら、せめて戸締まりだけでもチャンとですぅ――――!!」
 村人達に注意を呼びかけるため、ブルーベリィが大声を上げる。
 それと同時に村人達が一斉に『ウルサイ』と怒鳴り返してきたが、警告を受け入れたらしくそそくさと鍵を閉め始めた。
「それにしても……、どこにいるなぁ〜んかね、モジャモジャは……。この村のどこかに隠れているのは、間違いないはずなぁ〜んが……」
 不思議そうに首を傾げながら、ミオが魅了の歌で家畜達に話しかける。
 その結果、モジャモジャが日陰にある家畜小屋に潜んでいる事が分かったため、相手に気づかれないようにして抜き足差し足で近づいていく。
 その小屋にはバーレル鶏が飼われていたが、モジャモジャが怖くて端に追いやられていた。
「こ、これは……」
 ハッとした表情を浮かべながら、カリウスがモジャモジャの毛を拾い上げる。
 モジャモジャの毛は抜けてから時間が経っているため、カラカラに乾いてしまっているが、少し前までこの場所にいたのは間違いなかった。
 しかも、モジャモジャの身体から分泌された粘液が、村人の家まで点々と続いている。
「ひょっとして、モジモジャが……。どうやら、時間がないようだね」
 モジャモジャの痕跡を辿って村人の家に辿り着き、ファウが驚いた様子でダラリと汗を流す。
 すぐにでも村人を助けるため、家の中に乗り込もうと思っていたが、鍵がキッチリと掛かっているせいで中に入れない。
 そうしているうちに家の中から悲鳴が聞こえ、パニックに陥った村人が必死でドアノブを掴む。
 だが、動揺しているせいで鍵を掛けた事を忘れているらしく、悲鳴を上げて何度もドアを叩いている。
「落ち着け! 鍵さえ開ければ、すぐ助ける!」
 村人に向かって声を掛けながら、カリウスがいつでも飛び込める準備をした。
 それに合わせて村人が家から飛び出し、モジャモジャが転がるようにして後を追う。
「ここは僕達に任せて速く逃げて〜」
 ギルドレッドブルーの力が付与されたブーメランを投げつけ、ファウがモジャモジャの行く手を阻んで村人の逃げる時間を稼ぐ。
 しかし、モジャモジャが素早い身のこなしで飛び跳ねたため、致命傷を与える事は出来なかった。
「モンスターの分際で血を戴こうなんてずうずうしい!! お代をお支払いなさい!!」
 モジャモジャに説教を始めながら、ザッハトルテーがリングスラッシャーを炸裂させる。
 その一撃を食らってモジャモジャの毛が宙を舞い、村人が這うようにしてフラフラと逃げていく。
「とりあえず戦いが終わるまで、ここに眠っていてくださいです」
 村人がひどく動揺していたため、ブルーベリィが安全な寝袋を使う。
 そのおかげで村人が安らかな眠りにつき、スヤスヤと寝息を立て始めた。
 だが、モジャモジャが興奮しているため、他の村人が襲われる可能性も捨てきれない。
『モジャモジャが現われたなぁ〜ん』
 タスクリーダーを発動させながら、ミオがモジャモジャを引きつける。
 それと同時にモジャモジャが触手を伸ばし、彼女の動きを封じ込めようとするのであった。

●モジャモジャ
「あれがモジャモジャか。まるでカツラだな」
 黒炎覚醒を発動させながら、フォアブロがモジャモジャとの間合いを詰めていく。
 しかし、モジャモジャはミオの身体に触手を絡め、チューチューと血を吸い始める。
「おぬしの相手は、こっちじゃ!」
 すぐさまスーパースポットライトを放ち、ムゲツがモジャモジャを挑発した。
 次の瞬間、モジャモジャが唸り声を上げ、触手を伸ばして冒険者達に襲いかかる。
「悪いが念には念を入れさせてもらう……
 鎧進化で全身を覆い隠し、トビーがモジャモジャの触手を防ぐ。
 そのため、モジャモジャが悔しそうに触手を伸ばし、しつこく冒険者達に攻撃を仕掛けてきた。
「モジャモジャ、するな!!」
 イライラとした様子でモジャモジャを睨み、スズシロがサンダークラッシュを炸裂させる。
 その一撃を食らってモジャモジャが吹っ飛び、家の壁に当たって大量の毛を撒き散らす。
 それでも冒険者達の血を吸うまでは諦める気がないらしく、素早い身のこなしで冒険者達の攻撃をかわし、勢いをつけて絡みついてきた。
「クッ……、これは」
 悔しそうな表情を浮かべながら、リタがモジャモジャの触手を掴む。
 だが、その部分からモジャモジャに血を吸われてしまうため、強引に引き千切る事が出来なかった。
 そうしているうちに意識が遠のいてきたため、モジャモジャの本体めがけて慈悲の聖槍を放つ。
「……無事か」
 彼女を守るようにして盾になりながら、フォアブロが高らかな凱歌を歌い出す。
 それに合わせてモジャモジャが飛び上がり、再び彼女の血を吸おうとした。
「ええ、何とか……」
 ズキズキと痛む脇腹を庇うようにしながら、リタがモジャモジャに緑の縛撃を仕掛ける。
 それと同時にモジャモシャの動きが封じられ、触手がダラリと地面に落ちた。
「……残念じゃったな。今日がお前さんの命日じゃ」
 一気に間合いを詰めながら、ムゲツがソニックウェーブを放つ。
 そのため、モジャモジャが無数の触手を伸ばしてきたが、ライクアフェザーを使ってかわしていった。
「これで……、終わりだっ!」
 背後から助走をつけて飛び上がり、トビーがモジャモジャの脳天めがけて兜割りを叩き込む。
 その一撃を食らってモジャモジャの頭が割れ、大量の血が噴水の如く噴き出した。
 それっきり……、モジャモジャは動かなくなった。
 しかし、モジャモジャが完全に死んでいるように思えなかったため、念のためカンテラで火をつけて跡形もなく焼き払う。
「これで村人達も安心して眠る事が出来るはずだ。それじゃ、長居は無用だ。帰るとするか。下手に気を使わせるわけにも行かないしな」
 苦笑いを浮かべながら、スズシロが仲間達を連れて村を出る。
 そのため、村人達が冒険者達に手を振り、助けてもらった事を心から感謝するのであった……。


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