其は斬り裂きし者、烈光剣



<オープニング>


「やれやれ、何だってこんな森の奥まで……」
「仕方ねぇだろ、あそこの自警団が最近見回りとか始めやがって、変な場所で野宿してたりすりゃすぐ捕まっちまうだろうが」
 ガサガサと草木を掻き分けて進む何人かの男たち。無精髭が伸び、薄汚れた服を着たその一行は、どう見てもまともな連中ではない。いわゆる山賊という奴らだった。
「ん……? おいおい、ちょっと来てみろよ!」
 男の一人が声を上げ、仲間達を導く。森の中で開けた場所を見つけたのである。
「お〜、これだけ広いと……誰かが木を切ってこの広場を作ったんじゃねぇか?」
「げっ、おい見ろよ。墓があるじゃねぇか!」
 別の男が広場の中にある石の墓標に気付いた。どうやらこの場所は誰かを葬るために切り開かれたのだろう。もっとも、今は手入れされていないらしく、周囲の草はぼうぼうに伸びていたが。
「ちょうどいいや、この広さがあれば楽に野宿できる。暫くはここで寝泊りしようや」
「おいおい、気味が悪いじゃねぇか。墓の傍なんて……タタリがあったらどうすんだよ」
「なんだぁ? ビビってんのかよ?」
 どっ、と怯える仲間を笑う山賊たち。その声のせいで、彼らは気付かなかった。
 ぶぉん……。
 空気を震わせるような音を立てて、その地を守る者が現れたことに。

●烈光剣
「とある深い森の中で、モンスターが発見されました」
 真実求む霊査士・ゼロ(a90250)の言葉に冒険者たちは視線を上げ、席に着いた。集まった者たちに軽く会釈し、ゼロは依頼の内容を話し始める。
「森の中の広場には小さなお墓が安置されており、モンスターはその場所を守るように潜んでいたようです。しかしそこに山賊連中が踏み入ったことがきっかけでモンスターが動き出しました」
 できることなら、静かに眠っていてくれればよかったのにとゼロは呟く。そして山賊連中はどうなったかと尋ねる冒険者の問いに、首を振って答えた。
「山賊たちはモンスターの持つ剣によって斬り裂かれ死亡しました。闘気を刃に変える能力を持っているのか、その剣は光り輝く刀身を持っているといいます」
 それは見掛け倒しではなく、かなり強力なものだとゼロは説明する。
「闘気の刃は凄まじい切れ味を誇り、これに斬り付けられては冒険者といえどタダでは済みません。加えてモンスターの剣の腕もかなり高いようですので、剣戟を挑もうという方は十分に注意するようにして下さい」
 強力な武器に一流の剣技、そこに飛び込もうというのだから、相応の実力と覚悟が無ければ敢え無く倒れてしまうだろう。
「遠距離に対しては、光の刀身を振り抜き、一気に衝撃波として放つ攻撃も可能なようです。ただしこの技を使用すれば、ほんの一瞬ですが光の刀身が再生するまでに時間が掛かります。そこを上手く狙えるかどうかは分かりませんが、知っていて損はないでしょう」
 かなりの実力を持った相手だけに、気をつけて挑んで欲しいと付け加え、ゼロは冒険者たちに一礼を送るのだった。


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参加者
荒野の黒鷹・グリット(a00160)
壊れた弱者・リューディム(a00279)
死の恐怖・シオン(a16982)
翠影の木漏れ陽・ラズリオ(a26685)
不浄の巫女姫・マイ(a39067)
不羈なる蒼月・ヒサギ(a43024)
天魔伏滅・ガイアス(a53625)
朱刃・アコナイト(a56329)
ゴロゴロ・サーディーン(a57418)



<リプレイ>

 森の中に安置された、小さな墓。その傍に光の剣を携えた剣士は佇んでいた。
「どうやらアレか、まずはご挨拶だ」
 敵を発見した荒野の黒鷹・グリット(a00160)がワイルドキャノンを放つが、剣士は軽く横に動いてこれを避ける。そして侵入者達に向けて、ぶんっと光の剣を向けて駆け出す。
 近づいてくる剣士との距離を詰める壊れた弱者・リューディム(a00279)、そこに翠影の木漏れ陽・ラズリオ(a26685)は鎧聖降臨を発動させた。
「面倒そうな武器を持ってんじゃねぇか」
 闘気を刃に変えて輝く剣。武器をちらりと確認し、天魔伏滅・ガイアス(a53625)は横手に回りこむように移動を開始した。その視線に気付いているのかいないのか、剣士はひゅひゅっと八の字を描くように鋭く剣を振り抜き、構える。
「本当に守ってんのは一体何なんだろうな」
 黄珠を擁きし龍の器・ヒサギ(a43024)は飛燕連撃の気の刃を投げ放ち、剣士の脇腹を浅くではあるが薙いでいた。その隙に不浄の巫女姫・マイ(a39067)へゴロゴロ・サーディーン(a57418)が君を守ると誓うを発動させ、死の恐怖・シオン(a16982)が鎧聖降臨を使用する。
「墓を守るモンスター。思う所が無い訳じゃないけど、とりあえず倒さなくちゃ、なぁ〜ん」
 朱刃・アコナイト(a56329)は血の覚醒を発動させ、破壊の力を握り締める。それから敵との距離を測りつつ、配置につくのだった。

 ばぢっ!
 突き出されるグリットの拳を剣士は剣で受け止め、そのまま振り下ろす。衝撃がばしんとはじき出され、グリットの腹に突き刺さった。
「くっ!」
 更に剣士は一歩踏み込み、振り抜いた剣の刃を返す。直後に切り上げ、グリットの胸を大きく斬り裂いた!
 ぶしゅっと派手に鮮血が舞う。リューディムは高らかな凱歌を発動させ、急ぎその傷を塞ぎにかかった。
「やりようは幾らでもあらぁな」
 ガイアスがバッドラックシュートを投げつける。迫り来る不吉なカードを剣士は軽く斬り払い、地面に叩き落した。
 その間にラズリオはグリットへと鎧聖降臨を発動させる。ヒサギの放つ飛燕連撃も剣に弾かれて防御されたようだが、グリットの拳の時のように衝撃は生まれず、ダメージが返ってくる様子は無かった。
 サーディーンはグリットにヒーリングアローを射出して傷を癒し、シオンはガイアスへと鎧聖降臨を使用する。
「きっとあの墓は貴方の大事な誰かのものなのね」
 剣士が守るは小さな墓。命を無くした誰かが眠る場所だ。そのことにマイは少しながらも気を向けていたようだ。
「でも、もう終わりにしましょう」
 フールダンス♪ で剣士の動きを奪いに掛かるマイだが、うまく成功しなかったか、剣士は動きをそのままにアコナイトのワイルドキャノンを横に跳んで回避していった。
 リューディムは剣士に肉薄し、その行動を阻害にかかる。続いて詰め寄ってタイミングを乱し、グリットが拳を一発ねじ込んだ!
 じじっ。
 だがグリットは見た。剣士の携える剣の光が激しく揺れ出し、輝く刀身が大きくなる所を。
 そう気付いた時にはもう、剣士が思い切り剣を振り抜いていた。
 どどどどどっ!
 解き放たれた光の刃が冒険者たちに突き刺さる。激しい痛みが襲い掛かるが、気力を振り絞ってガイアスはバッドラックシュートを繰り出した。
 魔物の肩口に不幸のカードが突き刺さり、じんわりと黒い影を広げていった。
 ラズリオはヒサギへと鎧聖降臨を発動させる。その効果を受けながらヒサギは気を練り刃を生み出す。
「折角敵が無防備になるんだ、多少の傷は」 
 飛燕連撃を投げつけるが、その頃には剣士の光の刃は再び形を成していた。捌くように払われ、飛燕連撃は剣士の腕を掠めただけで消滅する。そして剣士はそこから小さくバックステップし、サーディーンのガトリングアローを回避した。
 シオンはアコナイトへと鎧聖降臨を施す。光の衝撃波はここまで届いており、アコナイトの腹部からは血が流れ出していた。
「一人も落とさせぬように」
 マイが高らかな凱歌を発動させ、仲間達の傷を癒してゆく。その旋律を確認し、アコナイトは全身の闘気を大鎌へと込める。
 がづっ!
 撃ち出されたワイルドキャノンが剣士の胸を打つ。その間にリューディムも高らかな凱歌を発動させた。
「もう一発来るぞ!」
 輝く刀身が再び大きく激しく揺れる。グリットは腕を交差させて防御体勢を取った。
 ばしゅっ!
 百の剣は冒険者たちの体を斬り裂く。グリットが拳を一発叩き込むが、その間に剣は再び光を宿す。それで降り掛かるガイアスの粘り蜘蛛糸を斬り払い防御した。
 ラズリオとシオンはそれぞれ自分自身に鎧聖降臨を発動させる。ヒサギは飛燕連撃を放つが、剣士はそれを身を捻ってかわした。
「依頼を受けたから倒す、ただそれだけのことだ」
 どっ。
 剣士の脇腹に矢が突き刺さる。サーディーンのホーミングアローが命中したのだ。僅かに揺らぐその体にアコナイトもワイルドキャノンの照準を合わせるが、こちらは剣で受け止められてしまう。完全に防がれたようでは無さそうだが、剣を挟んだ分、幾らか威力は削がれただろう。
「果たしてその剣で全てを防ぎきれるかな?」
 疾風斬鉄脚を繰り出すグリットだが、剣士は片足を下げて僅かに退き、低い軌道の蹴りに合わせて刀身を下に向ける。先端が大地に触れるか触れないかといった所まで下げられた刃が、輝く蹴りを受け止める。
 びっ、とそこから刀身を僅かに捻って捌き、弾き出された衝撃がグリットの胸に突き刺さる。剣士は下げた足で地面を蹴り、下げた刃を振り上げる。防御から攻撃に転じるスムーズな動き、グリットの目はそれを追うが、体は僅かについてこれなかった。
 ずばんと大きく腰から胸にかけてを斜めに斬り裂かれ、グリットは仰向けに倒れ込む。
「くっ」
 敵との距離を保ちつつ、進行を阻むように移動するリューディム。光の刃が一瞬消えており、剣士はその動きを牽制できなかった。そして前衛の穴を埋めるべく、ラズリオとヒサギも前へと出る。前衛の交代要員として構えていた二人、順番や交代する相手を決めていなかったので、二人とも前に出てしまった。これで剣士と近接距離で戦うのは三人となった。
「面倒だが、下拵えだ」
 不幸が解除されていることに気付き、ガイアスがバッドラックシュートを投げ放つ。だがその時には刀身は再生しており、斬り払われて防がれてしまった。
 しかし一瞬遅れてサーディーンのホーミングアローが突き刺さる。
「守るという行動は分かりますけれど、その為に誰かを傷つけるのは見過ごせません」
 シオンが緑の縛撃を発動させた。生み出された木の葉にペインヴァイパーのガスが融合しつつ、剣士の体に纏わりついて動きを縛る。
「今、なぁ〜ん」
 突き出した大鎌から闘気を放つアコナイト。ワイルドキャノンがばしんと剣士の肩口を叩いた。
 ヒサギが疾風斬鉄脚を蹴り上げ、剣士の腹を叩く。続いてガイアスもバッドラックシュートを投げつけた。
「そちらが光なら、私は炎です」
 ごっ。
 シオンが緑の業火を放ち、剣士の体が炎上する。ぶすぶすと煙が上がるそこへアコナイトもワイルドキャノンを打ち込んだ。
 炎と闘気に襲われて揺らぐ剣士だが、倒れはしない。じっとその場で立ち尽くし、耐えているようであった。
 サーディーンのホーミングアローがヒットした所で剣士は動き出し、ひゅひゅっと剣を振って構える。八の字を描くような軌跡。始めに見せたのと同じ構えだった。
「ここか?」
 攻撃を防ぎ、反射するあの構え。それを警戒して攻撃を控えるラズリオ。
 ガイアスのバッドラックシュートは剣士が腕で振り払う。傷は僅かに付いたが不幸が現れてはいない。ガードされたような形になったのだろう。
 ヒサギは疾風斬鉄脚を繰り出すが、剣士はそれを光の刃で受け止めて払う。弾かれた衝撃がヒサギの体にめり込んだ。
 サーディーンのホーミングアローとアコナイトのワイルドキャノンが剣士に迫る。飛来する闘気と矢をギリギリまで引き付け、一気にぶぉっと一振りして叩き落された。
「止めることさえできれば」
 シオンは緑の縛撃を放つものの、剣士は地を蹴って身をかわし、束縛の木の葉から逃れた。
「貴方の剣は確かにすごい。ですがこれが吟遊詩人の戦い方です」
 剣士の動きが乱れた。マイのフールダンス♪ に釣られ、体の自由が効かなくなったのである。
 その間にリューディムは高らかな凱歌を奏で立て、仲間達の傷を癒してゆく。
「侮りは禁物だね」
 ラズリオはサンダークラッシュを放つが、踊りながらも剣士は光の刀身でそれを受け弾いた!
 ばしっ!
 バッドステータスを受けていても防御はできることがあるのだ。反射の痛みは自らの攻撃力、ラズリオはぎりっと小さく歯を食い縛った。
 ガイアスはバッドラックシュートを放つが、剣士の肩を掠めて過ぎる。不幸は現れていないようだ。
 シオンは儀礼用長剣を突き出し、緑の業火を解き放つ。生み出された炎が剣士の体を包み、ばきんと小さく爆ぜるような音が鳴り響いた。
 光の軌跡を描いてサーディーンのホーミングアローが突き刺さる。その間にヒサギはヒーリングアローを直接打ち込み、ラズリオの傷を癒していった。
 マイが踊り続ける中、アコナイトは高めた闘気を発射して攻撃する。ワイルドキャノンは直撃とまではいかないものの、剣士の腕をぱぁんと弾いて通過していった。

 ガイアスはバッドラックシュートを放とうとするが、使用回数が無くなってしまった。そこで粘り蜘蛛糸を投げ放つ。
 剣士が踊りから逃れて跳んだ。同時に鋭く剣を振り抜き、迫り来る白い糸を断ち切って防ぐ。
 その時ラズリオは小さな墓の方に向かっていた。剣士もそれに気付いたらしく、凄まじい勢いで割り込みに向かう!
 ざっ!
 振り下ろされた剣がラズリオの胸を斬り裂く。牽制に放ったヒサギの飛燕連撃が追撃と共に二発命中するが構わず、尚もラズリオに斬りかかる!
「そう……か」
 辛うじて、剣士の攻撃をラズリオは長剣で受け止める。ぎぃんと硬い音が響き渡った。押し弾いて間合いを取り直そうとするラズリオだが、剣士はそれを許さずに間合いを詰めてくる。
 がざざっ!
 束縛の木の葉が纏わりつき、その動きを中断させた。緑の縛撃を放ったのはシオンだが、すぐに葉が残らず斬り落とされ、はらはらと舞い散った。
 暴走のようなその動きに注意しながら、アコナイトは大鎌『殺戮聖典』を握り締める。刃の先端を敵に向け、ありったけの『気』を込める!
 ばしゅっ! ワイルドキャノンが剣士の胸を思い切り叩いた。一瞬だけ体を揺らした剣士だが、踊り続けるマイのフールダンス♪ も振り切って猛攻を続けていった。

 が、がっ、ぎぃん!
 剣と剣とがぶつかり噛み合い、激しい剣戟が繰り広げられる。ラズリオの額には汗が浮かび、呼吸が次第に乱れてゆく。
「くっ」
 そして生まれた一瞬の隙に、剣士は斬撃を叩き込んだ。腹部が大きく裂け、ラズリオの喉奥から血の味が広がっていった。リューディムは急いで高らかな凱歌を奏で、癒しの力で傷口を塞ぎにかかる。
「ちぃっ」
 ガイアスは粘り蜘蛛糸を繰り出すが、剣士はそこで一旦間合いを開き糸から逃れた。だがその隙にサーディーンがヒーリングアローを放ち、ラズリオのダメージを癒す。
「貴様の相手はこっちだ!」
 攻め手を止めぬようにヒサギが詰め寄り疾風斬鉄脚を繰り出す! 寸前でガキンと剣士がそれを受け止めた!
 ばしっ!
 衝撃で押し下がる剣士、反射を受けてバランスを崩し、ヒサギは地面に倒れ込んだ。
「光を受けて力を為す、緑の力よっ」
 次の瞬間、シオンの緑の縛撃が命中した。ヒサギはその隙に立ち上がり、動きの止まったそこへアコナイトもワイルドキャノンを叩き込む。
「まだまだ引けない!」
 果敢にも前衛に残るラズリオだが、剣士の猛攻は続いていた。緑の縛撃を振り払い、飛び込むと同時に光の剣を突き出す!
 ぞんっ!
 胸が貫かれ、鮮血が飛び散る。自らの飛沫でラズリオの視界は赤く染まり……黒に落ちた。
「冗談じゃねぇ」
 ヒサギがその脇に滑り込み、疾風斬鉄脚を叩き付ける! 脇腹を蹴られて体をくの字に曲げ、剣士はざざっと地面を踏み締めた。
 その間にリューディムがラズリオの体を支えて引き、この場から離脱させる。入れ替わりにガイアスがライクアフェザーの構えを取りながら距離を詰め始めた。
 ぎり、とサーディーンは強弓を引き絞る。射出されたガトリングアローが二発剣士に突き刺さった。
「どれだけの腕を持っていても、たった一人。束ねた力に敵いはしません!」
 緑の縛撃の使用回数は無い。シオンは『蒼』の名を持つ儀礼用長剣から緑の業火を解き放つ! 炎は剣士を包み込んで燃え上がり、ぎしぎしとその身を焦がしていった。
 アコナイトの放つワイルドキャノンは斬り払われて地面に落ちるが、剣士の動きは幾らか鈍くなっているように見受けられた。大きく肩は上下し、無数の傷が刻み付けられている。そして光の刀身も、じじっとブレながら揺らめいていた。
「貴方を縛り続けることなんて、きっとこの墓の主も望んではいないわ」
 剣士と墓との関係は、冒険者たちの知るところではない。だが確かなのは、剣士も静かに眠る時だということ。そしてそれが出来るのは、ここに集った自分達だけなのだということ。マイはすっと両手の術手袋『夢十色』を合わせ、祈るように、されど力強く高らかな凱歌を歌い上げる。――悲しき狂気を、終わらせるために。
「おらぁっ!」
 ガイアスの蹴りが剣士のみぞおちにめり込む。ざざっと押し下がらされながらも、剣士はその刃を立てて構えた。最後まで戦うというのか。
 更にシオンの緑の業火が命中し、剣士の体が燃え上がる。そこにアコナイトが飛び込んだ!
 がきん!
 大鎌の刃と光の刃がぶつかり、火花が散る。一瞬だけ押し合うが、光の刃がブレて消滅した。同時に止められていたアコナイトの一撃が振り出され、魔物の脇腹を薙ぎ払う。
 剣士の額には一本の矢。サーディーンの放ったホーミングアロー!
「ここで一緒に、眠らせてやる!」
 ヒサギの疾風斬鉄脚が、輝く軌跡と共に剣士を蹴り上げる。どさりと地面に落ちたそれは、それきり動き出すことは無かった。

「やはり無理か」
 ガイアスは剣士の武器を確かめてみるが、やはり光の刃は現れない。ひょいとそれをマイの方に投げ渡した。
「せめて欠片だけでも同じ場所に眠らせてあげたいです」
 剣士の亡骸は冒険者たちの手によって墓の隣に埋葬されていた。墓標代わりにその武器を立てておく。
「守り続けた戦士に安らぎの時を」
 シオンは花を手向け、一同は祈りを捧げる。二つの墓に別れを告げ、冒険者たちは帰路につくのだった。


マスター:零風堂 紹介ページ
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参加者:9人
作成日:2008/10/16
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重傷者:荒野の黒鷹・グリット(a00160)  翠影の木漏れ陽・ラズリオ(a26685) 
死亡者:なし
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