【お姉さま天獄】柿のお姉さま



<オープニング>


 秋、去りつつある午のひととき。ここは冒険者の酒場である。
「隣の客はっ!?」
「よくきゃききゅうきゃくだ! って、いきなり何を言わすか」
「問答無用! えーい、そんなことで一人前の霊査士になれるかーっ!」
「もうなっとるわ!」
 なんだか妙な問答をしているのは、はじまりは・プルミエール(a90091)と葵桂の霊査士・アイ(a90289)である。唐突にプルミーが早口言葉を問いかけ、アイはそれに応じ損ねたというわけだ。
「駄目ですよ『なっとるわ』なんて色気のないお返事は。ここはですね、こう、しなをつくってですね、悩殺ポーズで許しを請うてほしいわけですよ」
 くねり、プルミーは身をよじって色っぽい(と本人だけが思っている)ポーズをとってみせた。
 冷めた目つきで腰に手を当て、アイは言い返す。
「……話の方向がよくわからん。そもそも、落ち着けばこれくらい言えるんだぞ。『隣の客はよく柿食う客だ』……ほら?」
「む、さすがですな」
「そんなプルミーは言えるのか?」
 プルミエールは再び、くねり、と身をよじってウインクした。

●おそうじみこさんおねえさま
 冒険者たちがとうに集まっているのに気づき、アイはさっと着席した。
「えー、コホン、そこでクネクネしている変なのは見て見ぬふりをしつつ聞いてほしい」
「変なのじゃないですーっ!」
 というプルミーの抗議を聞き流しつつ、アイは説明を行うのだった。
「枯れ葉落つ寺社の境内のような場所を、掃き清めている娘がいる。衣装は楚々たる巫女装束、手には竹箒、その周囲には柿の木が、たわわに実っているという。心和む光景だがこれこそ罠、この地に足を踏み入れし者を喰らおうと、娘は虎視眈々と待ち構えているのだ」
 巫女姿モンスター『お姉さま』というわけだ。
 怪物の姿は雪のように白い肌の麗人、長い黒髪が光沢を帯びるほど見事だという。その髪は普段こそ束ねているようだが、怪物としての本性をあらわしたとたん解き放たれ、腰に届くほどの長さをあらわにするらしい。袴は柿色、小袖は純白、ただし小袖の下は直接地肌らしいので、襟の合わせ目から覗く光景はきっととてつもなくデンジャーだ。
「手にした祓い棒には奇怪な力が込められているようだ。振ると同時に赤黒い腕のような姿した気の塊を放射することができる。この『腕』は弓矢が槍が届くほどの距離まで届く上、こちらの鎧や盾をすり抜けて被害を与えるという厄介なものだ。しかも、装甲を破壊する効果すら持っているらしい。また、祓い棒で足元を払えば木の葉の竜巻が発生するだろう。この竜巻には拘束の効果があるようなので注意したい」
 お姉様単体だけでもなかなかの敵であろうが、それに加え彼女は手下も従えているという。
「それが竹箒だ。といっても無論ただの竹箒ではないぞ。戦闘になればどこかから出現するその数は四体、いずれも見た目は箒ながら、宙を舞いながら襲いかかってくる。攻撃速度のみならず、こちらの攻撃に対する回避力もかなりのものだ。四体セットとなって一人を集中攻撃する性質があるそうなので、下手を打つとあっという間に行動不能にされてしまうだろう」
「ほほう」
 キランと、プルミーは目を光らせた。
「ホウチできないホウキというわけですね?」
「……」
 プルミーの微妙な洒落に、微妙な雰囲気が形成されるのであった!
 照れくさげにプルミーは、テーブルに置かれた柿をそっとかじった。

 柿食えば、鐘が鳴るかもしれぬ秋。去りゆく季節を惜しみつつ、柿の巫女を撃破するがよい!


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参加者
嵐を呼ぶ蒼き雨・レイニー(a35909)
月の姫を抱く者・ミレイラル(a43722)
春風に舞う鈴の音・アンジェリカ(a48991)
手のひらの鼓動・アールコート(a57343)
火炎六花・ルーシェン(a61735)
槍を持って進む者・ベディヴィア(a63439)
銀之刀匠・クオン(a65674)
春夏冬娘・ミヤコ(a70348)
全力狂想曲・ティム(a71002)
超攻剣士・アストレイヤー(a72515)


<リプレイ>

●あ、アカンヤロ!……です☆
「アンジェリカでーす♪」
 春風に舞う鈴の音・アンジェリカ(a48991)、颯爽とチアリーダーのユニフォームでご挨拶。子供は風の子、ミニスカでも寒くないのだ!
「ペ、ベディヴィアです……ううう」
 槍を持って進む者・ベディヴィア(a63439)も、同じくチアリーダーのユニフォームで登場。目がうるうるしているがムリヤリ笑顔だ!
「二人合わせて、レモン&ライムで〜す♪」
 ポンポンを手にシャカシャカとシェイクし、二人ポーズを取ってアピールした!
「あの……」
 春夏冬娘・ミヤコ(a70348)が挙手して問う。
「アンジェリカさんとベディヴィアさん、どう略すると『レモン&ライム』になるんですの?」
「ミヤコさん、その謎については私がお答えしましょう」
 二代目ドジ巫女・ミレイラル(a43722)が告げる。
「話せば長いのですが……そのコスチュームが以前、私たちが退治した『レモン&ライムのお姉さま』から入手したものだからです。別に長くなかったですね」
 正確にいえばそのとき出撃したのはアンジェリカの双子の姉(リリス)なわけだが、このコスが似合うアンジェリカが装備しているというわけだ。
 そういえばミレイラルも羽衣姿だったりする。
「これは『ヘビイチゴのお姉さま』から譲り受けたものです。寒くてもやりとおすのがお姉さまを継いだものの務めかと思いまして」
 薄着なので鳥肌を立てつつ、ミレイラルは言い切る。
 透き通るような蒼い髪を揺らし、ミヤコは頷くのだった。
「なるほどつまり、『お姉さま』怪物との戦いは、その衣装を受け継ぐ物語でもありますのね」
 戦闘と継承、それがこのシリーズの隠されたテーマだったのである!(ごめんなさい、いま思いついただけです)
「と、すると」
 超攻剣士・アストレイヤー(a72515)も、ミヤコと同じく今回が初参加となる。アストレイヤーは軽く首をかしげて、
「クオンさんのお召し物も『お姉さま』から継承したものですか?」
「……いえ、これは自前です」
 銀之刀匠・クオン(a65674)の装束は白衣に紫袴、彼女にとってのスタンダードであった。
「うん、だから今日の敵と同じく、クオンにも胸チラを期待しちゃうよ−!」
 全力狂想曲・ティム(a71002)が嬉しそうに言う。当然、ティムはこの直後、キビしいツッコミがくることを予測していた……のだが。
「……皆様、御手間を御掛け致します……」
 クオンは静かに頭を下げただけだった。本日、彼女にはある『覚悟』があり、残念ながらあまり心の余裕がないようなのだ。音もなく歩きだしている。
 ぽつん、と取り残されるティムだった。寂しい。
(「な、なんだかとっても残念そうなのです☆」)
 それを見て、手のひらの鼓動・アールコート(a57343)が軽くティムをチョップした。
「あ、アカンヤロ!……です☆」
「うぐぅー!」
 アールコートの気持ちが嬉しくて、大袈裟に吹っ飛んでみせるティムなのである。

●ラスX……あなた……
 神社の境内を思わせる石畳、踏みしめながら歩けば降るは枯れ葉、紅、金、茶色、切なげに舞い散る。
「柿ですね」
 火炎六花・ルーシェン(a61735)が振り仰げば頭上、熟した朱色の実がたわわに下がっていた。
 そんな場所で彼らを待ち受けるは、単身、黙々と掃き掃除する女性。
「私、巫女服には『萌え』を感じな……いえ、何でもありません」
 ルーシェンは咳払いする。
 ここまでティムは、嵐を呼ぶ蒼き雨・レイニー(a35909)のグランスティードのくつわをとっていた。鞍を見上げて、
「そろそろ起きなよ、敵だよ−! 寝たまま入場だなんて、こんな横暴が許されていいのかー!」
 本日、なんだか静かだと思ったら、騎上、器用に布団にロールされ、レイニーはすやすや寝入っていたのだ。
「寒いのじゃ……やっぱり妾は出かけとうない……」
 寝ぼけ声でレイニーが答える。
 仕方がないのでアールコートが揺さぶった。
「もう出かけてるじゃないですか。ほらほら、お姉さまは近いですよ☆」
 くわわ! レイニーは飛び起きた。
「何をするのじゃー!」
 同時に血の覚醒を果たしている!
「ぬ、あやつか妾を起こしたのはー!」
 たちまち速攻! レイニーは柿のお姉さま目指し爆走したのである!
 巫女姿の女性はこれを見るや、竹箒をなげうち、祓い棒を取り出す。そして石畳をまるで氷のように滑走してくる。どこから現れたか、彼女を四体の「生ける竹箒」が追う!
「箒を相手にするのがボクたちの役目! ベディヴィアちゃん、タイミング合わせていくよ〜♪」
 アンジェリカが呼びかけると、
「と、取り巻きをやっつけるんでしたよね。……ス、スカートがピンチだけどがんばります〜」
 ベディヴィア、やっぱり涙目で続く。壱の剣探索隊としてフラウウインドで大冒険し、心身ともに成長した彼なのだが、やっぱりこのシリーズではこういう役回りなのか!
 ルーシェンは石畳を踏みしめ衝撃に備える。
「さっそく来ましたね!」
 柿のお姉さまが祓い棒を振ると、赤黒い『腕』の像が浮かび上がり、横凪ぎして竜巻を生じた!
 枯れ葉が舞う! ほぼ全員を射程にとらえ襲いかかる!
「これが噂にきく果実お姉さまの実力……!」
 アストレイヤーの胸が激しく上下した。両刀で防ごうとするもかなわない。実が宙に浮きあがったかと思いきや、彼女は地に叩きつけられ、無数の葉で拘束されていた。
「あまりフルーティじゃないですね……これ」
 無念のつぶやきがアストレイヤーから洩れる。
 レイニー、アンジェリカも拘束されていた。拘束は逃れたものの、ルーシェンも二の腕や頬に傷を負っている。
 注目すべきはミレイラル、
「毎度おなじみ、今週のびっくりどっきりラス〜♪」
 と例によってカッチョイイ土塊の下僕を召喚し、背に「ラスX」と書いた紙を貼りつけたところで彼女は竜巻に見舞われた。
「ああっ、ラ、ラスX……助けっ!?」
 願いは通じた。土塊の下僕は両手で、ミレイラルの腕をはっしと捕まえたのである。
 土塊の下僕に表情はないのだが、のっぺらぼうのその顔に、ミレイラルはラス(本物)の面影を見たような気がした。
「ラスX……あなた……格好いい……」
 しかし直後あっさりとラスXも吹き飛んで、結局、主従二人して拘束されたのである。
「所詮、土塊は土塊……!」  
 がく、ミレイラルはうなだれる。
 Xの文字型に貼りつけたラスXの翼(紙製)が、ハタハタとはためいた。

●箒の分際で飛ぶなんて
 竜巻は強力すぎて、箒軍団も脇へ避けるほかなかったようだ。
 敵のリズムは崩れた、そう見て取ると、アールコートは自身のダメージも顧みずクオンに
「せめて、お祈りくらいはさせてくださいね♪」
 と鎧聖降臨を施す。反撃のタイミングが来たと判断したのである。
 アールコートの判断は正しい。無言で頷くとクオン、流星のごとく距離を詰め、お姉さまに対峙した。
 クオンは、敵と一騎打ちを所望したのである。彼女の『覚悟』とはこれであった。
「……」
 似ている。
 鴉の濡れ羽色した髪、その長さも。
 新雪のごとき肌の色も、艶も。
 赤い唇も。ふくよかな胸も。衣装も。
 クオンと柿怪物、顔が似ているわけではないのだが、双子のようである。
 だが決定的に違うのは、瞳に宿る意志の色。
 敵方には侮るようなものがあり、此方には決意が見て取れる。
 二人は剣を交わした!

「お二人の対決の邪魔はさせませんわ」
 箒軍団に挑む先手はミヤコ、彼女は竜巻から逃れたのだ。
 ふわり浮きあがり自分を包囲せんとする箒に、ミヤコは一瞥をくれた。雅な視線であった。
 さっとミヤコが手を振ると、空中に綺羅星のような塊が出現する。
「箒の分際で飛ぶなんて……箒だからこそ飛ぶのかしら?」
 塊は破裂した。その正体は数え切れないほどの針だ。針は鋭く竹箒に突き刺さる。
 そこへ飛び込むベディヴィアだ。銀の兎の如く跳び、
「叩き落とすです!」
 手近な一体に兜割りを見舞う。
「くうぅ、春生まれプーカなんてこの依頼に必要ないと言わんばかりの鋭い攻め! ……うあーん!」
 手傷を負ったがティムも無事、涙呑み込みがばと立ち上がると、
「こーなったらこっちも奥の手『毒消しの風』を見せてやるー!」
 轟、と吹かすは癒しの息吹! アストレイヤーの拘束はたちまち解消した。
「うーん、箒軍団……見れば見るほどシュール過ぎます……」
 平青眼の構えから真空刃、アストレイヤーは放って箒一体を弾きとばした。
 レイニーも大復活! クオンが敵と一騎打ちしているのを見て、
「妾よりも目立つでないわっ!」
 目立つのは妾じゃー! とスーパースポットライトを使用するも、それが結局、箒四体の注目を集めただけということには気付かない。箒にボカボカ殴られているが……負けない!
「使用人の掃除道具ごときに、高貴な妾を倒せると思うてか−!」
「これはいけない……!」
 そんな竹箒の暴虐を、許すルーシェンではないのだ。
「箒は掃くもので、人をボコるものではありません」
 長い睫毛の目を閉じ、開く。そのときルーシェンの体から、暗黒の鎖が数本、一斉に放たれた! 箒のうち実に三本が括りつけられてしまう。
「レイニーちゃん、援護するよ〜♪」
 もちろん彼女はアンジェリカ、拘束から復すと特大ソード「ニーベルンヴァレスティ」ひっさげ、
「ま〜と〜め〜て〜吹っ飛べ〜〜♪
 放つ怒濤のサイクロン! 箒は空に巻き上げられた!
 しかし拘束を逃れた箒一本が執念を見せる。きりきりと回転しレイニーの横面を殴ろうとしたのだ。
 が、箒は弓なりになったまま動きを止めた。
「私の役割、ほぼ決まってきましたね〜。これも頼れる前衛がいるからこそ、ですけど♪」
 土塊の下僕に支えられて立つ。拘束ふりほどいたミレイラルだ。彼女の右手の先から、強力な粘り蜘蛛糸が伸びていた。これが箒を縛ったのである。

●少し『萌え』たかも
 クオンとお姉さまの戦いは熾烈を極めた。
 達人の一撃を狙うも祓い串で防がれ、逆に一傷を受く。しかしそれすら狙い通りで、反撃のデュエルアタックを叩きつけていた。
 何合打ち合っただろうか。水を浴びたような汗をかき、冬だということなどとうに忘れている。ともに小袖は切れ切れだった。
(「……恥ずかしいですが、其れは後」)
 最早身なりに構っている暇はないのだ。
 一騎打ちの攻防は、些か敵に分があった。受けた被害はクオンのほうが大きい。
 だが彼女は倒れない。気付かぬうち味方が、支えてくれていたから。
「あうっ、手元が狂っちゃいました☆」
 アールコートは「間違った」ことを強調しながら、クオンも範囲内に収まるよう狙ってディバインヒールを発動した。アールコートはすでに二度、護りの天使達も喚んでいる。
 ティムも同じだ。
「動きが速すぎて、二人ともムネがどれだけ零れているのか見えないよー!」
 と魂の叫びを歌詞に織り込みつつ凱歌とするのである。
「レイニー前に出すぎだよ。これじゃ全員を凱歌の範囲に入れられない!」
 ぐい、とティムはレイニーの襟首を引っ張った。
「あ〜っ!」
 ベディヴィアは青ざめた。彼の行動はレイニーに逆鱗に触れた、と思ったからだ。
 ところが、

「……ひ、人が見ているではないか。よすのじゃ」
 レイニーはうすく頬を染めたのであった。

(「えっ……!?」)
 ティムは仰天する。驚いたのは彼ばかりではない。ミヤコは大きな目をぱちくりとした。
(「お上品なところもあるのですね、可愛らしいですわ」)
 ルーシェンは戸惑う。
(「少し『萌え』たかも……いやいやそんなはずはっ!」)
 そしてアストレイヤーは空気の色を読み取った!
(「冬なのに、少し桃色に染まった……?」)
 あまりの展開に、レイニー本人も少し驚いている。
(「男は単純な生き物ゆえ、適度に恥じらう演技をしてやるのが秘訣、と母上が言っておったのを試しただけなのじゃが」)
 まあいいか。注目はされている。
「え、えーと、チャンスです☆」
 いち早く我に返ったアールコートが呼びかける。箒はその大半が衰弱しており、速い反応ができないようだ。
「そういうことならがんばっちゃうよ〜♪」
 ゴー! と声あげてアンジェリカ、レイジングサイクロンを巻き起こす。箒のうち二本がこれで折れてしまった!
 大振りで殴りかかってきた箒を、アストレイヤーは巧みに受けて、
「避けるよりふせぐが易し。ですか?」
 と一言、逆襲のソニックウェーブでその柄を両断する。
 最後一本になった箒はおたおたと逃げようとするも、ミヤコの投じた黒い炎に阻まれ、そこを土塊の下僕に押さえ込まれてしまった。
「よくやったわラスX!」
 そこへミレイラル、飛燕連撃でとどめを刺す。
「これが私のサテライト……っていうにはちょっと弱い?」

 ベディヴィアはガッツソングを歌う。
「K・U・O・N! ク・オ・ン!」
 自分の恥ずかしさは必死でこらえている。
(「僕は男、僕は男……」)
 忘れないようにしながらベディヴィア、チアリーダーとしての職務を果たす。アンジェリカとともに渾身の応援だ。
 それでも不利な状況を見かね、ここでルーシェンが一肌脱いだ!
「こうなったら私も恥らいは棄てます!」
 と言うやいなやルーシェンは、クオンの背後で『クネクネ』とプルミー風に踊ったのである! ザ・くねりんこ!
 柿のお姉さまが噴き出したのかどうかは、わからない。
 だがこの動きに反応したのは事実、一瞬硬直したその首を、銀皇久遠の刃が襲う!
 直後、お姉さまの体は煙となり消失した。
「……勝っ……」
 クオンは膝をついた。彼女も限界寸前だったのである。

●後で襲い掛かって来ませんか? それ
 一行は、柿を食べつつ休息している。
 アストレイヤーはアンジェリカの手にしている箒に恐る恐る触れた。
「あ、後で襲い掛かって来ませんか? それ」 
「う〜ん、そうなったらお姉ちゃんは腰を抜かしちゃうかな〜♪」
 だけどアンジェはいたって平気な様子だ。この竹箒は、最初にお姉さまが投げ捨てたものである。四体の手下とは違い、起き上がることもなかった。ごく普通の箒のようだ。 
 アールコートとベディヴィアが談笑している。
「ベディヴィアさん、衣装、やっぱりお似合いでしたね☆」
「そ、そんなことは〜」
 るるる〜、と目を潤ませるも、実際、彼女の言うとおり(?)な少年である。
 後に残された巫女服を、ルーシェンは取り上げて問うた。
「ところで衣装、どうしましょう。クオンさんは自前があるので不要とのことですし、私にはプレゼントする人も居ませんし……」
 柿(ミレイラルが剥いてくれた)に夢中のレイニーは聞いていないようだし、
「風チラできない服だから……」
 とティムも興味なさげだ。
 それでは、ということで。
「え、わたくしが?」
 小袖と袴を手に、ミヤコは再び、目をぱちくりとするのであった。きっと似合うことだろう。

 今回は、これまで。

 


マスター:桂木京介 紹介ページ
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