≪桜廃園≫桜楼の社へ



<オープニング>


●桜楼の社へ
「お花見にでも行きたいな……」 
 暖かな陽射しの射し込む鳥篭広場で、くぅっと背を伸ばし桜奏・チェリート(a16606)がそう言ったのは昼も少し過ぎた頃だった。雨も無く、陽射しもあたたかければ来るべき春に向けて木々はその背を伸ばし、葉は繁る。今日も今日とて、桜廃園に遊びに来た鳥たちの声が響いていた。鼻先でその声を追う猫たちも日だまりの暖かさに負けたのか、興味を失ったかのように頭を下げ、前足に顎をのせて耳だけをぴん、とたてる。いつもの光景だ。そんな猫たちとは違うが、お花見にでもという話は桜廃園を訪れていた皆の耳に入ることとなった。
 さて、お出かけとなればどこに行こうかという話題からもあるが。花見に先に話題もあれば行く先もそこそこには事欠かない。どうせなら買い物が出来るのも、まったりと過ごすのもいいな。と話が盛り上がる頃には、聞こえていた鳥の声も遠く、日だまりで眠る猫たちもぱたぱたと尻尾を動かすことはなくなっていた。
「ん〜……じゃぁ、どこがいいかな」
「桜の大木で無くてもいいのなら、一つ知っている場所があるのだけれど」
 いいかしら、と広場に姿を見せた蒼月遥夜・リュシス(a90209)は「ちょうど頼りが届いたのよ」と金平糖の入った小瓶を見せた。中には2色の金平糖が入っている。淡い桜色の金平糖が3つ、淡い青の金平糖が2つだ。
「早咲きの桜が咲いたという報せなの。こうやって、小瓶に金平糖をいれて送ってくるのよ」
「この金平糖の桜色が、花が咲いたよってお手紙?」
 頷くリュシスを横に、チェリートはふむふむと頷いた。そうすれば、青は何だろうか。むむむ、と唸れば「そうねぇ」とリュシスが小瓶の蓋を開ける。
「晴れるといいね、の青かもしれないし。小川の氷が今年も綺麗に溶けたというお知らせかもしれない。……本当の所は、手紙の主に聞かなければ分からないでしょうけど……考えるのも面白いと思うの」
 小川のせせらぎと七色の鳥たちが住む町に、名前はない。この地を訪れた人々がそれぞれ、思う名前をつける。ただ一つ、この町において名前があるのは桜楼の社と呼ばれる館だった。社と名がついているのは、桜を髪に飾るドリアッドでどこから聞いたのか楓華に興味を持っている所為だという。
「勿論、話に聞いたぐらいだから、楓華出身の方からすればおかしなものは多いと思うのだけれどね。桜は、大木ではなく人より少し高い背のものが沢山あるわ。報せをもらった時から考えれば、ちょうど早咲きの桜が満開なのだと思うわ。金平糖も3つ入っているし」
 通りには桜が咲き、この地に唯一ある小川には逆さ桜の花が咲く。通りには、小物を売る店や、仕立屋が建ち並ぶ。中には、館の主と意気投合したのか楓華風のものを扱っている店もある。一休みをする為の茶店には、今の季節は桜餅がふるまわれるのだという。
「さくらもちが……がどういうものかは、私はちょっと分からないから説明もできないのだけれど……茶店の店主たちの腕は確かよ。店の中で食べたり、小川を眺めながら木の下で食べることもできるわ」
 身を軽くしておいで、というのは館の主だ。花を愛で、ゆるり時間を過ごすにはそれくらいでちょうど良いだろう。
「此処でよければ……みんなでいかがかしら? 早咲きの桜を見ながら、ゆっくりと買い物でも」
 金平糖の入った小瓶を置いたリュシスに、チェリートはこくり、と頷いた。
「ちょうどおでかけ日和、たまにはお昼寝場所をかえてみよー」
 おでかけ先は、桜の花が咲くかわった町で。


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参加者
緑医・フィリス(a04696)
壁に耳あり障子に・メアリー(a14045)
桜奏・チェリート(a16606)
黒猫の花嫁・ユリーシャ(a26814)
白き金剛石のヒト・ミヤクサ(a33619)
宵藍・リュー(a36901)
紅翼の騎士・セラ(a38962)
変遷する紺青・ジィル(a39272)
幸運の舞い雪・クィリム(a62068)

NPC:蒼月遥夜・リュシス(a90209)



<リプレイ>

●桜楼の社へ
「春ですね……」
 ぽかぽかの陽気に暗中華・フィリス(a04696)は笑みを浮かべた。名も無き町の通りに建ち並んでいるのは、話にあった通りランドアースでは少しばかり珍しい作りをした建物だった。気まぐれな風にのり、ふわり、ふわりと舞う桜の下、まずは買い物、それから最後に河原で待ち合わせにしよう、と今日の予定を決めた一行はくるり、と振り返った桜奏・チェリート(a16606)を合図に桜へと視線を向けた。
「金平糖のお手紙通りに満開だね!」
 人の背より、少し高いくらいの桜の木は、通りの両脇に植えられている。中を抜ければ、まるで桜のトンネルを抜けてゆくような気分になるのだろう。楽しそうに、走り抜けていった子供の声が此処まで聞こえてくる。晴れ渡った空に満開の桜。真白の歌い手・クィリム(a62068)は笑みを浮かべた。
「楽しみにしてたなぁん! 満開桜、うきうきはっぴーなんっ♪」
「桜! 春! 花見だ! 酒だ!」
 春の香りを一杯に吸い込んだインテンショナルフォワード・ジィル(a39272)はくぅっと背を伸ばした。春は、いろいろと思い巡る季節だ。空は高く晴れ渡り、通りは桜を主体に様々な花が咲いている。
「……買い物に行ってから、お花見……だっけ」
 予定を確認するように言ったアルムに、無垢なる茉莉花・ユリーシャ(a26814)は頷いた。手に持っていた弁当を揺らさないように、しっかりと持つ。折角だから、と用意した弁当は重箱で作ってある。お茶も、容器は大きいものだ。
「皆様の御口に合えば宜良いのですが……」
「飲物はユリーシャも用意してくれたのか。私も茶葉は持ってきたんだ」
 クッキーや桜餅は、出掛ける前に作って紅翼の騎士・セラ(a38962)の持っているバケットに入っている。美味しそうな匂いのするバケットに重箱は、重そうでもあった。アルムは行き先を決めている皆に声をかけた。
「……お花見の場所取りしておくよ。荷物とかあったら、ついでに見ておくから」
「シンクレア様、荷物を預かって下さるのですか? それはあまりにも……」
 言いかけたそこで、手にはしっかりとした重みがある。「……すみませんが」とユリーシャは眦を下げた。
「よろしくお願い致します」
「それじゃぁ、お買い物ですね!」
 アルムさんお願いしますと言ったチェリートの横、くるりくるくるとまわった壁に耳あり障子に・メアリー(a14045)が声を上げた。
「春なぁ〜ん。桜なぁ〜ん。メアリー、何をしようかなぁ〜ん?」
 くるん、と踊れば桜の花びらも舞う。甘い桜の香りが辺りを包み込んだ。
 桜舞う町でさぁ、お散歩に買い物のスタートだ。

●花が咲いている
 セラトリュシスが訪れていたのは様々な種類の服を扱っている仕立屋だった。
「リュシスは青系統の衣装を好んで身につけるようだが、たまには暖色系で落ち着いた色合いの物も合うんじゃないか?」
 青や白を主体に選んでいた蒼月遥夜・リュシス(a90209)に、セラがそう勧める。考えるように「そうねぇ」と言ったリュシスはくるりとセラを向き直った。
「じゃぁ、セラは青系なんてどうかしら。いつも基本は……」
「紅なんだよな。ふむ、たまには空色のドレスも良いかもしれないな」
「じゃぁ、これはどう?」
 かけてあったワンピースの中から、1着をリュシスは引っ張り出す。清涼感のある青のワンピースは、何処か空の色に近い。
「実は装飾が多いのも、可愛らしいものも似合うと思うのだけれど……」
 普段は凛々しいイメージがあるから、とリュシスはセラを見た。ふむ、と一つ息をつきセラは並べられたドレスを見た。空色のワンピースに、横に、ワンピースドレスまで並べば豪華なものだ。ふ、と思わずセラは笑った。どうかしたの? と首を傾げるリュシスに「いや」と小さく言って、空色のワンピースを手に取る。
「こうなってくると、合う靴や帽子も欲しくなるな」
「フルコーディネイトしたら、きっと綺麗よ」
 そんな話を、2人がしている頃近くの店でアクセサリーを見ていた芽吹き咲かせる・ミヤクサ(a33619)は、ふ、と足を止めた。物珍しい家の造りは、花見の客達には「かわった」と映るのか、時折絵師が足を止めているのに出会う。背を低くして抜けていけば、目当ての桜プリンが売っている店を見つけることができた。
「ここですね、桜プリン……」
 生クリームがのったプリンの上には、塩漬けの花びらが飾られた桜風味の求肥がのっている。どうぞ、お一つ。と穏やかな笑みを見せる店主に、ミヤクサは誘われるように足を向けた。
 焼きたての菓子を振る舞う店の隣には、骨董店があった。陽にあたり、きらきらと光っていた陶器で作られた本にジィルに背から、ちょこん、とクィリムが覗く。
「陶器の本なぁん?」
「なんか1ページだけっぽいけど……面白いな!」
 ここならあるかなん? 小さく、クィリムは首を傾げる。2人はジィルの春の絵の絵本を探していたのだ。
「本屋じゃねぇけど……いけるかもな。春の画集」
 店主、と声をかければ青い髪が揺れる。なんですかな? と姿を見せた店主は骨董店に似合いの姿をしていた。気むずかしそうな店主とジィルは顔を合わせた。
「春の画集が欲しいんだ。見ていて優しい気持ちになれるような、いつでも春を感じられるような、春の景色を収めた画集」
 長い沈黙の後、店主はふ、と笑みを零した。とても良い春をしっているようですな、と言った店主はジィルとクィリムを奥へと招いた。
 機嫌よく踊りながら行った先で、メアリーは今年生まれたという子猫に出会っていた。母猫と一緒に、町で暮らしているという猫はくるりとまわるメアリーにぱたぱたと尻尾を動かしていた。気になるなぁん? と尻尾を動かせば、ぴん、と立った耳が興味深そうにメアリーを見た。
 仕立屋を見て周り、散歩をしていたフィリスは踊りながら、桜一片飛び越えていくメアリーの姿を見つけた。さっき、話していた花見客の話からすれば奥は苺摘みができるという。いろいろあるのですね、とほうと息をついてフィリスは顔を上げる。桜の花は、すぐ近くにある。背の低い木は、小さな花びらをしっかりと見せてくれる。甘い香りをすぐ傍に感じて、フィリスは思わず笑みを浮かべた。本当に、散策には向いた場所だ。


「楓華様式の建物がチラホラと、なかなかに面白い街ですわ」
 仕立屋から、茶屋まで、店の種類は様々だ。桜の花が咲く通りには、店も多い。ユリーシャが足を止めたのは小さな小物屋だった。黒塗りの棚に飾られていた一つに、ユリーシャは足を止めた。
「これは、桜で作った根付ですか?」
「えぇ。この町の、落とした枝で作ったものとなります」
 剪定用に切られた枝を使った装飾品は他にも様々なものがあるという。店主の説明に、ユリーシャは頷いた。これは、土産にぴったりな気がする。一つ頷き、ユリーシャは「これを」と店主に頼んだ。話にあった茶屋に行くのもいいかもしれない。ちょうど小物屋をまわった後は、茶屋に寄ろうと思っていたところだ。玄関まで送ってくれた店主に礼を言うと、奥へと向かった。
 小さな篭を売る店を通り抜ければ、苺摘みが出来る丘にたどり着く。くる、くるりと踊り、花びらと戯れながら辿り着いたメアリーは苺摘みの看板に顔を綻ばせた。
「なぁん。メアリーいちご大好きなぁ〜ん♪ みんなの分も持ってくのなぁ〜ん」
「じゃぁお嬢さん、この篭を持って。足りなかったら、言っておくれよ」
「ありがとなぁ〜ん」
 店主から受け取った篭を手に、苺畑を見てまわる。赤く、色づいた果実を手にとって、メアリーはこてり、と首を傾げた。
「小さいけれど、もう食べれるのなぁ〜ん?」
 故郷である、ワイルドファイアで見た苺はもっと大きい。このくらいだと、まだまだ子供だ。
「なぁ〜ん……」
 こてり、と首を傾げる。彼女の上を、ぴーと青い鳥が飛んでいった。

「個人的には細かいプリーツのワンピース! 絶対可愛い!」
 仕立屋でぐ、と拳を作ったのはジィルだった。クィリムの服を選ぶ為に並べたワンピースはこれで何着目か。張り切って、クィリムにあれこれと服をあわせたチェリートは「うーん」と唸って、2着のワンピースを持ったままくる、と振り返った。
「どっちがいいと思う?」
「ん、可愛い。さすがおかん、クィリムのことよく見てる」
 ジィルはうん、と一つ頷いた。片方は、清涼感のある青のワンピースで、スカートの裾が花びらのようになっている。もう片方は、今クィリムに着てもらっているワンピースだ。春色のワンピースで、花びらのようにプリーツがゆれる。
「リューさんの芸術的センスとジィルのシスコンとミナトさんの萌えで清き一票を!」
 チェリートにそうだな、とリューは2つ見た後に、春色のワンピースを選んだ。
「そうだな……。二人とも可愛いし、この季節に合わせて桜の花をベースのものを選ぶとしようか」
 こっちを、と宵藍・リュー(a36901)は春色のワンピースの方を指さす。プリーツはほんのりと桜色をしている。ミナトさんは? と水を向けられたストライダーは、くるりと尻尾を丸めて悩むと春色のワンピースを指さした。
「どっちも可愛いケド、こっちに一票な!」
「じゃぁ、春色ワンピだね」
 よし。と袖をまくり、チェリートは服の丈がおかしくないかチェックをする。大丈夫、と一つ力強く頷いてクィリムを真っ正面から見れば「クィリム、おしゃれは踊りの時くらいしかしたことないなぁん」とクィリムは顔を赤くした。そのまま、乞われるままくるり、と回ればプリーツが踊る。
「似合うなぁん?」
 あぁ、とリューが頷き、ミナトも笑みを見せる。当たり前だと太鼓判を押すのはジィルだ。皆いけめんさんだし、何か恥ずかしいとぽふんと顔を赤くするクィリムを見ながらら「可愛いなー」とでれ、と表情を崩していたジィルはリューとミナトに「惚れても嫁にはやらんからな!」と声を上げた。びしりと指を指したジィルを後ろに、チェリートは店員と話をしていた。クィリムは洋服に手をあてて、ふ、と笑みを見せる。
「春色おようふく、あったかい気持ちなぁん……♪」
 心が、うきうきする。とん、と足取り軽やかに足を進めれば大好きな人の姿が頭を過ぎる。
「だいすきなひとに会いたくなるなぁん……♪」
 ふわり、ふわふわ。くるりとスカートは弧を描く。このまま着てゆかれますか? と聞いてくる定員に迷いながら、ところで、とクィリムはちょっとばかり声を小さくした。これは内緒のお話。
「あの猫ストさんのしっぽに似合うリボン、ありますなぁん?」

●桜、一片
 春の匂いが風にまざる。軒下で寝ている猫に笑みを零したリュシスの手をとるとリューは笑みを見せた。あまりに暖かくて、心地よいから飛ばされてしまわないように、と言えばリュシスはほんのりと頬を赤くして、その手を握り替えした。待ち合わせの時間まではあと少しある。苺摘みができるようだから、通りを抜けていって2人よりも少し先に、通りを抜けてきていたセラはアルムの待つ花見場所にたどり着いていた。
「場所取りと荷物を見ててくれてありがとう、アルム」
 そこは、ひらひらと桜の舞う場所だった。背の低い桜は、座ればほんのりと影を落としてくれる。お茶の用意をしておこう、と水をくみにいったセラと入れ違いでやってきたフィリスとユリーシャは甘い桜の香りを纏っていた。
「敷物でもひきましょうか」
 フィリスは柔らかな布をひく。ふわり、舞った花びらの香りがふわり、と広がれば苺を摘んできたメアリーがくる、くるりと踊るように姿を見せた。
「苺のお土産持ってきたなぁ〜ん」
「アルムさんーおべんと買ってきたよ」
 桜餅に苺大福。甘いものが多いけど、と笑ったチェリートの後ろ楓華風の衣装に身を包んだテルミエールが笑みを見せる。
「お抹茶も美味しい店でしたので、苺大福もきっと美味しいですよ」
 薄桜色の絹布に、桜など春の花の雪輪がかさなった服は柔らかな印象を受ける。茶屋では抹茶をいただいたのだと、思い出すようにテルミエールは笑みを見せた。

 ユリーシャのお弁当に、セラのお菓子、皆が持ち寄ったお土産がならべば花見の席はいっそう賑やかなものになった。飲物は紅茶以外にも選べるように、とセラがポッドを置く。
 ふわり、ふわふわ。春の風に花びらが舞えば、甘い香りがした。舞い降りる花びらは、絨毯のように敷き詰められている。たぁっ、とその絨毯にクィリムは飛び込んだ。ぱふん、と花びらが舞い上がり、頭に乗る。
「えーいわたしもっ!」
 とうっ、とチェリートも桜の絨毯に飛び込んだ。降り注ぐ花びらにジィルが笑う。倣うように、こてりと横になったフィリスが見上げた空は澄んだ青。普段桜廃園で見上げている空とここで見上げる空。
「さほど変わりはないのでしょうが、やっぱり旅先の空は違うものです」
 ふわり、と甘い香りがする。掌に載せた桜餅を不思議そうに見ながら、食べるリュシスの姿を楽しそうに見ながらリューはふ、と笑った。
「ほっぺたに餡がついている」
 は、と顔を上げ、頬に手をあてたリュシスに、リューはくすくすと笑った。
「……いや、冗談」
「っリュー」
 かぁっと頬を赤くしたリュシスが「意地悪だわ」と唇を尖らせた。
 ミナトを見つけたクィリムはがばっと起きて尻尾を貸してくださいなぁんと言った。首を傾げるミナトの尻尾に、店で買ったリボンを結ぶ。
「なぁ〜ん♪ しっぽリボンなぁ〜ん。クィリムもおそろいしてみたなぁん♪」
 耳にリボンを結び、クィリムは笑みを見せた。しっぽ仲間、仲良しの印だ。
 桜舞う布の上、旅団のお酒やジュースを出して、メアリーは笑みを浮かべた。
「セラちゃん、リュシスちゃん、お誕生日おめでとなぁ〜ん♪」
 ジュースやお酒を配って、メアリーは笑みを浮かべた。桜舞う中、リュシスとセラが笑みを見せる。ありがとう、と笑った2人の前メアリーの持ってきたケーキが姿を見せた。

 灯篭を手に、ミヤクサが花見の場所を訪れた時には宵の桜を皆が楽しんでいた。楓華風の酒を楽しんでいるジィルとミナトに、フィリスが酒気を纏う。嗜む程度に、と杯を傾けたユリーシャはふ、と笑みを浮かべた。
「昼には昼の、夜には夜の美しさがありますわね。皆でのんびり過ごすのも悪くありませんわね」
 うん、とチェリートが頷く。ランタンをつければ、淡く色づいた桜がほんのりと光っているように見えた。ふわり、ふわと舞う桜の花びらに、ミヤクサは土産のプリンを置いてふっと笑った。私がこの町に名前をつけるのならば「微笑みのオウカ」だ。桜の花が微笑んでいるように咲き誇り、鳥達が喜びを声にだしている。
 夜桜の下、上がる桜越しに眺める頃には夜桜花見も盛り上がってきていた。ノソリン変身と脱ぎだしたメアリーを、アルムが止めに入る。ひら、ひらりと舞う花びらの下、桜廃園のお花見はあと少し、続きそうだった。


マスター:秋月諒 紹介ページ
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桜奏・チェリート(a16606)  2009年09月13日 13時  通報
まったりおはなみ幸せでしたっ。
みんなにらぶと感謝!
お花はきっと、ずっと咲くよ。