未来へつづく、つないだ手の記憶〜秋、華祭り、フォークダンス



   


<オープニング>


「それ、ラブレターと思わせて結婚式への招待状でしょう? そうでしょう?」
 と話しかけられ、葵桂の霊査士・アイ(a90289)は「え?」と問い返した。
 アイの手元には便箋と手紙がある。はじまりは・プルミエール(a90091)が熱意のこもったまなざしでこれを見つめていた。
「結婚式? 誰の?」
「アイさんの」
「い、いやあ、も、もちろんするだろうけどな、こんなに早くではないかな……」
 アイは照れ照れである。つい先日、アイは恋人からのプロポーズを承諾したばかりなのだ。
 だがデレ状態のアイに比べ、プルミーのほうは幸せそうではない。ぷー、と頬を膨らませていた。「うらやましいなー、もーっ! 愛する私を捨てて一人ハッピーになるなんてっ!」
「だからそういう誤解を招きかねん表現はよすがいい。それに、プルミーも最近は、色々と恋の噂があるそうじゃないか。その点はどうなのかね? ん?」
「アラそのオ手紙ハ、セイさんからの華祭りの招待状デスネ。アー、こりゃこりゃ、と♪」
「なぜ歌う? そして、自分の話になるとどうしてもごまかしたいようだな……?」
 プルミーは、変な小唄を謡いながら妙な踊りをするだけなのであった。
「えー、何の話ですか、私はただ、フォークダンスの練習をデスネ♪」

 プルミーもアイも何度か世話になっている小さな町がある。この町では、毎年秋に『華祭り』という祝祭が行われていた。祝祭の日は一日、色鮮やかな秋の花々で町が飾られるのだ。コスモス、サルビア、金木犀に秋明菊、コムラサキやリンドウを鑑賞するにも最適の時期である。この日、町はまるで夢のような光景になるという。人々はその美しさを愛で、生きることの喜びを味わうのだ。
「世界が平和になってきたゆえ、今年の祭りは盛大なものになりそうだ。町に在住のセイ師範に加え、近隣や遠方からも華道の師範代がたくさん集まって、それぞれの技術を競うというぞ」
 この華祭りにはもう一つ名物がある。それがフォークダンスだ。内側と外側に二重の円をもつ大きな輪を参加者がつくり、内外の円でひとりずつパートナーを組んで踊るのだ。内側の輪に女性、外側の輪に男性が立つのが基本とされているものの、どちらに入ろうが構わない。
 ダンスでは短い輪舞曲が繰り返され、曲のワンフレーズが終わるたびに外側のメンバーが一人分スライドすることになる。こうやってパートナーを変えていくことになるわけだ。曲が終わるまでに、たくさんの相手と踊れるはずだ。
 アイとプルミエールは毎年、この祭りに呼んでもらっている。参加人数が多ければ、これまで同様、冒険者だけでフォークダンスの大輪がひとつ作られるという。
「楽しみです」
「楽しみだな」
 二人はほほえみあった。毎年、華祭りは二人に忘れ得ぬ記憶を残してくれた。
「ヘイ、ユウキちゃん!」
 ちょうどそこに通りかかったセイレーンの重騎士・ユウキ(a90384)を、プルミーは呼びつける。
「今年もフォークダンス行きせん? フォークダンス♪」
「はい、行きます」
 そのリアクションにプルミーは不満げなようである。
「フーム、ユウキちゃんのことだから『女の人と手をつなぐなんて恥ずかしー! 遠慮しますぅ』とか言うと思ったのに」
「え……ま、まあ言われてみれば恥ずかしいではあります……やっぱりやめようかな……」
「あらっ、ダメですよそんなことでは!」
「うう……僕にどうしろと……?」
「こらプルミー、ユウキを困らせるのはよさんか。さあ二人とも、ポスターを用意してきたからこれを、ほうぼうに貼ってもらえるかな?」
 というわけで三人、参加者の募集をはじめるのだった。

 秋、それは実りの季節。
 秋、それはフォークダンスの季節でもあるという。
 爽やかな秋晴れの午後、花々に包まれ、愛する人と、気になる人と、あるいは新しい出逢いを求め、手と手とりあって踊ろうではないか。参加方法はダンスにとどまらない、輪舞曲を奏でるもよし、花々の飾りつけに挑戦するもよし、軽食を提供するなどして皆を喜ばせる役も求められている。
 祝祭しよう、この素晴らしい一日を。


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参加者
NPC:葵桂の霊査士・アイ(a90289)



<リプレイ>

 花々が町を彩り、競うように咲きほこっている。
 桃色の振り袖姿、マユリも飾りつけの一員として腕をふるっていた。
「それは星華流ですか?」
 と着物姿の少女に声をかけられた。彼女はセイと名乗る。
「はい。あるところで学んだもので」
「やはり……私も同じ流派ですの。その力強い活け方……兄弟子を思い出します」
 アザミ、オミナエシ、竜胆――花を飾りながら、華道について、また、その指導者について、マユリとセイは尽きることのない思い出を交わすのだった。彼も、どこかに来ているかもしれない。
 近くにジースリーの姿もあった。黙々と作業をするも手先は器用、美しく町を飾ってゆく。
「花で一杯の街並は幻想的だ」
 ルジットが笑ったので、エリザベスは空に舞い上がりそうな気分だった。
(「……お誘い、して良かった」)
 花で飾られた通りを進めば、そこがフォークダンスの会場である。
 スタインからの丁重な挨拶を受けた後、アストとアイは照れくさそうに顔を見合わせる。
「たくさんの人が結婚祝いの挨拶をしてくれるなぁ……」
 アストはずっとはにかみっぱなしだ。
「照れるが嬉しいぞ……アストと一緒に祝福されるというのは」
 そのときアイは、旧知の友に気づいて手を振った。
「リル殿」
「結婚おめでとうなぁ〜ん☆ 結婚式の友人スピーチは任せといて♪」
 アコーディオンを軽快に弾き、リルは最高の笑顔を贈ってくれた。
「そういや去年……」
 というアストに頷き、
「うん、二人にあやかりたいって言ったけど、わかったんだ。幸せって、やっぱり自分で見つけるものだよね! だからがんばるよ」
 手を振ってリルは去る。
「来年は、大切な人と一緒に来るから!」
 という頼もしい言葉を残して。
「ティムちゃんまだかなぁ」
 リルルは単身、大通りでまだ来ぬ人を待っている。

 木陰にてユウキは、そっとダンスの練習中、ところが見ていた青年があった。
「相手がいたほうがやりやすいでしょう?」
「あ、シャリオさん! これは、別に……」
 ごまかそうとするが、シャリオは追求せず、
「私が女性側を演じます。カッコいい所を見せて下さい」
 と手を取り、ユウキにステップを指導してくれるのだった。
 秋の花々とて、今のリンシュには及ばない……デュアルは確信した。彼女の柔らかな笑みは、自分にだけ向けられた宝だ。
「楽しみにしてたよ」
「期待しててや。じゃあ始めるで」
 ええかな? と楽団にデュアルは告げる。そして滑るような手つきでニ胡を奏で始めた。
 輪舞曲、流麗な音色が流れだす。
「ティー、フォークダンスってはじめてっ☆」
 ティモカリスは嬉しくて仕方ないようだ。両手にフォークを握り、
「ぐさぐさやって、最後におっきなフォークでご飯なんだよね!」
「ち、違うよティーちゃん」
 コッコは仰天した。
「コッコの分もちゃんとフォーク持ってきたよ。ほらー!」
 ティモカリスがいきなりブン投げてきたので、コッコはワーっ、とブリッジでこれをかわした。
「最初のお相手つとめるよ」
 真っ先にプルミーの手を取ったのはマサトだ。
「喜んで♪」
 握り合った手が温かい。彼女は甘い香がした。
「プルミエールはアイが羨ましい?」
 マサトが問うと、
「もちろんです☆」
 彼女はてらいもなく返事する。
 すぐ後ろで、レギルが緊張気味に踊っていた。
(「ダンスなんて経験ねーけど、リツと一緒ならなんとかなる……よな?」)
 リツに辿り着くまでにマスターしたいところだ。
「してあの者は……なに、贖罪の旅に出ている? 心を入れ替えたようであるな……でもいきなり道を間違えて帰ってきてまた三日前に去ったと? 変わってないでもあるな」
 暗黒騎士のフェイトは、セイの手を取り頷いていた。
 やや前方にクーロとヴァドの姿がある。
「アイ様、幸せそうでしたね〜! 結婚……色々思い出します」
 ヴァドと踊りながら、クーロは頬を薄く染めていた。
 これはチャンスとヴァドは見た。「結婚」という言葉が出たのだ。思い切って告げる!
「これから毎日俺に油揚げの味噌汁を作ってくれないか?」
 そうこれはクーロへの求婚……! ところが、
「あれ私……幻聴が聞こえました……」
 彼女は上の空、しかもヴァドの足を踏んでいたりする。
 レイジュは単身、特設カフェ『金色亭・華祭り支店』のテーブルにあり、彼らの顛末を見てホロリとしていた。
(「ヴァド……まだチャンスはあるよ……」)
「珈琲、おかわりはいるかな?」
 というウェイトレスは、花嫁略奪事件でも馴染みのネーヴェではないか。二人は奇遇を喜び合う。
 メイド姿のネーヴェが次に向かった先は、アイとアストのテーブルだ。
「改めておめでとう、このケーキは私からのおごりだ」
「ありがとう。ネーヴェ殿は踊らないのか?」
「さて……まあ、私も参加してみるかな。フェイト、少し店を空けるぞ」
 金色の閃光・フェイトに一声残し、ネーヴェは輪に向かう。彼女は、背中を押してやるべき者(ユウキ)を見つけたのだ。
 アイとアストのテーブルに花を飾ってくれた麗人がある。
「おめでとうございます」
 アリエノールだ。席に腰を下ろし、しばし歓談する。
「ああ、そうだ。旦那さま」
 去り際、意味深な笑みをみせてアリエノールはアストに囁く。
「黙って消えることだけはしないで。アイさんを悲しませてはなりませんよ」

 ティムは激しく焦っていた。
「なんじゃキョロキョロとして?」
 現在のパートナー、レイニーが怪訝な顔をする。
「え? きょろきょろシテナイヨ?」
 嘘である。なんとティムは本日、レイニーの他にリルルとも約束をしていたのだ! しかしそこをレイニーは都合良く解釈してくれた。
「妾の美しさを直視できんのじゃな。お、一小節終わった。カフェでメロンでも買って参れ」
「がってん!」
 凄いスピードでティムは飛び出していく。目指すは大通り!
「では私が、ティムさんの替わりにお相手しますね♪」
 アールコートは事情を知っているので、気を利かせて男性側に入った。
「フォークダンスって、好きなんです☆ つないだ手の暖かさが、冒険者として守るものの大きさを、そして、出会いの大切さを、教えてくれる気がするから♪」
 レイニーの手を握り、アールコートは微笑んだ。
 くるっと回ってぴたりと停止、さすがアンジェリカ、ダンスは得意中の得意だ。
「もう一回転、いいですか〜♪」
「もちろん♪」
 彼女に合わせるエルも見事である。巧みにポーズを取る。
「がおー?」
 とレラがふざけて言ったので、エッセンは思わず笑ってしまった。
「一緒に踊るのは本当に嬉しいのじゃ」
「ふふっ、私もそう思ってますよ……」
 レラとエッセン、二人は身を摺り合わせるようにして踊る。
 呼吸も足並みもぴったりだ。絡め合う視線と視線が、淡い情熱の色を帯びていた。
 せっかくお気に入りのワンピースを着てきたのに、リルルはすっかり待ちぼうけだ。
 しかし、
「あ、ティムちゃん、ここなの〜!」
 息きらせながらティムが駆けてきたのだ。彼は疲れを見せず言う。
「い、色んな花が咲いてるね。そういえばリルルの髪の花ってどんなの?」
「リルの髪のお花はねぇ、ピンクの姫百合なの。花言葉は『強いから美しい』なんだって〜」
 数分ばかり楽しいデートになるが、すぐに風にのってどこからか鈴の音が聞こえてきた。
「喉渇いたよね? ちょっとジュース買ってくるよ!」
 言うなり彼はまた走り去っていく。忙しい!

 再び金色亭のテーブル、
「平和ね〜」
 とグラスを傾け、ルビナスはまどろんでいる。ときおりヴィクスやアールコートらに手を振った。
「おや、あれはユウキさん。彼女が意中の娘かしら?」
 ユウキと踊っているのはソニアである。
「……やっぱり手を繋ぐのに抵抗があるのかな」
 と遠慮がちなソニアの手を、ユウキは恭しく取った。シャリオが教えてくれた通りの動作だ。
「いえ、ソニアさんやディーンさんのおかげで慣れました」
「ふーん、逞しくなったね、恋人ができたせい?」
「こ、恋人だなんてそんな!」
 瞬間で真っ赤になる彼を見て、残念なようなほっとしたような気分のソニアだった。手が滑り、ソニアとユウキは位置が入れ替わってしまった。そこでちょうど曲が切り替わる。
「ユウキさんではないですか」
 全身甲冑、勇ましい姿はアドミニ、
「せっかくなので踊りましょう」
 とエスコートしてくれる。
「鎧同士ですね」
 自分と彼との姿を見てユウキは笑った。
「仮面舞踏会にならぬ鉄仮面武道会といった感じですか」
 アドミニが洒落たのでユウキも兜を被り、重装甲者二名の勇ましいダンスが展開された。
 少し向こうでは、ルーシェンがプルミーの手を握っている。
「あの……」
 もじもじする彼女に、彼は優しく告げた。
「返事については無理には聞きません。こうして手を繋ぎ笑顔で過ごせるならば、私はそれだけでも構いませんから」
 プルミーは彼のリードに身を任せた。
 小さきその手よ、指先から伝わる鼓動よ……ルーシェンは彼女の「命」をしかと感じる。
(「どうしたんでしょうね。この気持は」)
 ルーシェンは自身の心を巧く説明できない。

 フォークダンスは小休憩となった。
「ありがとう」
 マユリからサンドイッチをもらい、エルスはこれを頬張る。
「エルスっ」
「お、エルも食べるか? これ美味いぞ」
「……のんびりしてていいの?」
「ルビナス? 何だよ二人して膝つき合わせて」
「私は……私の愛するプーミンにふさわしいか人かどうかチェックにきただけです〜」
 と言って、ルビナスはぷいと横を向いた。
 エルが前に出る。
「エルス判ってる? ライバル一杯だよ〜。エルスはケンキョだから、彼女が応えてくれるのをじっと待ってるように見えるけど……」
「ま、待て! つまり二人とも!」
 つまり二人とも、アドバイスに来たということだ。
「あ、ティムちゃん帰ってきた」
「やー☆」
 ちりんちりん。鈴の音。
「ち、ちょっと忘れ物〜!」
「えーっ!」

 ダンス再開。
(「去年は男性側でしたが、こちらはこちらで大変ですねぇ」)
 リツのステップはやや危なっかしい。 
「お待たせ」
 その声にリツは顔を輝かせた。レギルだ。すいすいと彼女をリードしてくれる。
「お上手ですね」
「リツに辿り着くまで練習してただけさ」
 ターンした拍子に、リツは思い切って告げた。
「実家に帰る機会が出来そうなので、よ、よろしかったらランララへご一緒できたらなぁ……と」
「え?」
 さすがにこれは予想外、レギルは足をもつれさせてしまう。
「ご免なさい、無理を言ったのなら……」
「ち、違う……正直、すっげーうれしい」
 はにかみながらレギルは承諾の意を示した。
 セシルの胸は、愛しき人への想いで一杯。
(「今年も一緒できるなんて……」) 
 彼の名はヴィクス、今、彼女と踊っている男性。
 セシルを優しく抱きしめて、ヴィクスはその耳朶に告げてくれた。
「ありがとう。出会えてよかった」
 セシルも同じ気持ちだ。
 エルスはプルミーの手を取るも、いきなり頭を下げた。
「なんていうかすみません」
「はい?」
「……いや、お祭りの春組で」
「ああ! あのことですか」
 知られていたなら仕方ない。エルスは覚悟を決めた。これまでは全部どさくさ紛れだったが、エルたちの言うようにいつまでも謙虚じゃだめだ。正式に告白し……付き合ってくれと頼む!
「俺は」
「知ってます。でも、内緒にして下さい……」
「!」
(「酔ってエルスさんにお姫抱っこで運ばれたなんて、恥ずかしいので秘密にして下さい」)
(「俺の気持ちを知ってて秘密にしろ、ってどうすれば!?」)
 二人の思いは微妙にずれている。

 進行に手違いがないのは、しっかりテルミエールが運営してくれているからだった。食材の補充、タイムキープ、案内など、裏方に徹する彼女の手際の良さは賞賛に値する。
「そろそろ……ですね」
 今もテルミーは、楽団に終演を伝えていた。
「誘ってくれてありがとうな。祭りの日が来るのが楽しみだったんだべよー」
 このとき、消え入りそうな声でエリザベスが何か言った。
 ちょうど音楽が止まった。だから、
「一緒に生きて、良いですか?」
 その言葉は、はっきりと伝わったのである。
「おらも……おらも……ずーっとずっとベスと生きたいべ!」
 ルジットは今、人生最大の幸せを味わっていた。
 目の前をティムが駆け抜けていく。アンジェリカはくすくすと笑った。
 でも、さすがに不審に思ったか、レイニーがこれを追いかけていくのも見えた。
「ノソリンさんに蹴られないように、見なかった事にしよ〜♪」
 興味が湧くも、触れずにおくアンジェなのである。
 その後、鉢合わせたレイニーとリルルは、ティムを二つに裂くことで合意に達したとか……?
 弦を降ろしたデュアルは、ペチュニアの花一輪を手にしていた。
「この演奏と想いをずっと隣で聴いてくれた、一番大切なリンシュさんに」
「綺麗……」
「髪に飾ってくれん? きっと似合うと思う」
 どちらからということもなく、二人は抱き合う。
「愛しているよ、デア」
 それはリンシュの、心からの言葉。
 ジースリーは立ち尽くした。プルミーは曲が終わっても輪から離れず、仲間と談笑している。これでは近づいて二人きりになるタイミングがない――貴女を愛しています、と告げるタイミングが。
 楽団のリードをリルが受け継いだ。
「それではアンコール! 最速ナンバーでいくなぁ〜ん!」
 アンコールは好きな人と踊る決まりだ。アストはアイをリードし、コッコとティーも連れだって輪に加わる。
「クーロ、さっきのは……」
 ヴァドは駆け戻り彼女の手を取った。
「幻聴じゃなくて本当のプロポーズだー!」
 一瞬目を丸くしたクーロだが、返すのはうっとりしたような笑顔である。
「はい。毎晩、ヴァドちゃんの為に心を込めて歌ってあげます……そのかわりこのフサフサ尻尾、一生わたしのものですからね?」
 そんな二人を(寂しげに?)眺めているレイジュに、
「折角だ、俺たちも輪に加わるか?」
 暗黒騎士フェイトがイイ笑顔を見せた。
「ちょ……兄さん、冗談きついよ」
「照れは無用。さあ往くぞ!」
「ひゃー!」

 音楽はゆったりと転調した。恋人たちの時間だ。
 レラがつま先立ち、エッセンに不意打ちの口づけをする。
 ヴィクスとセシルも抱き合っている。
 金色の閃光・フェイト、それにユウキも、手を取り合い流れに身を任せていた。
「あの、えと……わ、私は貴方の事がっ」
 フェイトが口にしかけた言葉を、ユウキが継ぐ。
「好きです」
「ユウキ……?」
「僕はフェイトさんの事が、誰よりも好きです」
 初々しい二人は頬を赤らめたまま、あとは無言で踊り続ける。
「ぷるみーさん?」
 テルミエールに、プルミエールが手を差し出していた。
「行きましょ、アンコールに」
 プルミーは彼女の手を取ると、
「私、テルミーさんと踊りたいんです♪」
 にっこりと微笑みかけるのだった。


マスター:桂木京介 紹介ページ
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作成日:2009/10/15
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