≪フローリア学園≫フローリア学園祭 〜出逢えて本当に良かった〜



<オープニング>


 秋である。美しく平和な秋である。平和になったこの頃は、秋の日射しも心なしか微笑んでいるように感じるのである。
 ここは麗しのフローリア学園、将来有望な冒険者を育成せんため設立された機関。
 涼やかなこの日、学園長こと 我は破滅を断つツルギなり・ルビナス(a57547)は、教師と学生たちとともに豪華食堂にいた。

 銀の髪がささらと揺れる。ライトグリーンのスーツ着て、今日のルビナスは大人っぽい印象だ。唇にうすく紅を差しているのも久々のことである。
「おはようございます、みなさん」
 麗人ルビナスは、ネクタイを軽く締め直して振り向いた。背後には黒板、チョークを取ってカリカリと書く。
『そういえばこの学園で、やってなかった行事ってなにかしら?』
 レタリングのような書体で書き上げると、彼女は振り返って意見を求めた。
 平和な今なので、今だからこそできることをやりたい。それが学園長たる彼女の考えなのだ。
「はい!」
 元気に手を挙げたのは、はじまりは・プルミエール(a90091)だ。
「どうぞ、プルミエールさん」
「結婚式!」
「なるほど結婚式……と」
 カリコリと書き始めたところで驚いて振り向く。
「て、誰と誰のっ!?」
「えーと、ルビナスさんと誰かの」
「『誰か』って! 今すぐ実現可能なものじゃなきゃ駄目です! い、いやこれはずっと先という意味ではなくてですね……」
「わかってます、わかってますよ……」
 自分で掘った墓穴とはいえ、プルミーもふと寂寥感に包まれるのであった。
 他にも色々なアイデアが出る。新年祝い、大縄跳びチャレンジ、我慢大会などなど、活発に意見が交わされていったが、時期的にすこしずれていたり、設備がなかったりと、微妙に決定打がないのである。そのとき、
「では学園祭なんてどう?」
 という声が上がった。
「学園祭!?」
 盲点だったかもしれない。そういえばフローリア学園ではこれまで、全校規模の学園祭らしい学園祭が開催されたことはなかったのだ。
「それ……いいかもしれないですね」
 ルビナスの言葉に一斉に拍手があがった。そこから話題は、学園祭の内容検討に移る。
「出店なんてどうでしょう☆ たこ焼き、焼きそば、クレープとか〜♪」
「文化的な出し物もいいね。学園の歩みを振り返る展示会とかさ」
「懐かしいグッズを飾ったり、記念に描いた絵を鑑賞するのもいいと思います」
「そうね、一般の来客も招いて、フローリア学園のこれまでを知ってもらおうか」
「サイズが合わなくなった服や、古書のバザーなんかもしてみたいぜ」
「私、バンドがやりたいですっ。楽器できないのでヴォーカルですが」
 等々、楽しそうなアイデアがたちまちあふれた。(ちなみに最後のはプルミーだ)
 ならば、とルビナスは宣言する。
「これこれを行う、と最初に限定するのはやめておきましょう。学生も教師も、学園祭らしいなんらかの『表現』を行いましょう、と、これだけを提案したいと思います。……どう?」
 わあっ、と歓声があがった。ふふ、とルビナスは笑んで付け加えた。
「そして終了後は後夜祭、校庭で盛大にキャンプファイアーをして締めくくるとしましょうか!」
 歓声はますます大きくなった!

 かくして秋のフローリア学園、初の学園祭が開催の運びとなった。あなたも学園所属メンバーとして、この行事をともに盛り上げよう。
 教師・生徒ともに、なんらかの「表現」をすることだけがルールである。といっても「表現」手段は自由、学園祭でありそうなものであれば、屋台やバザーを出すにせよ展示会を行うにせよ、あるいは一芸を披露するにせよ、内容はその人の裁量に任せられる。また、一人でおこなっても誰かと協力してもいいという。参加客が楽しめるようなものを考えてみたい。
 陽が落ちればキャンプファイアーだ。学園祭の、あるいはこれまでの思い出を語って楽しく締めくくるとしよう。
 これを読んでいるあなたには、もちろん参加権がある。かけがえのない一日をともにしよう。この学園に出逢えて本当に良かったと、言えるような思い出を作ろうではないか!


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参加者
界廻る選定の志・エルス(a01321)
静かに蒼く燃ゆる・ホムラ(a20500)
闇夜を舞う影・ヒリュウ(a28973)
朱星弓煌・アーチライト(a50501)
絶対拒絶・トーラス(a51761)
手のひらの鼓動・アールコート(a57343)
我は破滅を断つツルギなり・ルビナス(a57547)
瑠璃の太公望・アリア(a57701)
灰色の守護騎士・ヴィクス(a58552)
紅炎炎舞・エル(a69304)
深緑の癒し手・ラーフ(a70814)
星空渡る風の翅・レティリウス(a72807)
星竜騎士・ウェイン(a79076)

NPC:はじまりは・プルミエール(a90091)



<リプレイ>

●一
 ここ数日、降ったり止んだりで懸念されていた空が、カラっと晴れたのは何よりの喜びだ。
「みんなのパワーは雨雲さえ吹き飛ばすのです♪」
 手のひらの鼓動・アールコート(a57343)は晴天を見上げて眼を細めた。
「さあ、急がなくちゃ♪」
 陽が昇って間もない。ゆえにまだ人はまばら、校門をくぐり校庭をつききった。組み立て中の屋台が見える。舞台も飾りつけの最中だ。あと数時間で、ここには人が満ちあふれることになるだろう。
 アールコートが豪華食堂の扉を開くと、すでに紅炎炎舞・エル(a69304)が来ていて、
「おはよ〜!」
 と片手を振った。彼の手にはトランペットがある。
 深緑の癒し手・ラーフ(a70814)も入ってきて、手早くトロンボーンを取り出す。
「さあ、開場まであと数時間、都合があわなくて、全員でのリハーサルはほとんどできませんでしたものね。残された時間でみっちり仕上げを行いますわ♪」
 星竜騎士・ウェイン(a79076)は、はじまりは・プルミエール(a90091)の姿に気づいて声をかけようとしたが、
(「リハーサルが済んでからにしましょうか……」)
 と控えておくことにした。なぜって彼女は、物凄く真剣な顔で歌詞を書いた紙を読んでいるところだったから。
「ごめんなさい、遅くなったかしら。いよいよ学園祭の日ですね」
 我は破滅を断つツルギなり・ルビナス(a57547)が、テナーサックスを片手に現れる。少し疲れているのだが、表情には出さないよう努めていた。なぜって彼女はついさっきまで、半徹夜で学園長としての執務を行っていたのだから。今日の日が実現したのは、表には現れぬ彼女の尽力があったからである。
「さっそく始めよう。……どうした、トーラス?」
 朱星弓煌・アーチライト(a50501)は、絶対拒絶・トーラス(a51761)に首をかしげた。なぜか彼が赤い目をしていたからである。早起きのせいかな、とごまかしつつトーラスは目を伏せた。
(「……この歳になって、楽しみで昨日はなかなか寝付けませんでした、なんて絶対言えない」)
 自分に苦笑してしまう。
「いざ、最高の舞台の幕を開けようではないか!」
 星空渡る風の翅・レティリウス(a72807)もサックスのリードに唇を当てる。
「じゃあ弾くね♪」
 瑠璃の太公望・アリア(a57701)が軽快に、ピアノの最初のフレーズを奏で始めた。
「はいっ♪」
 上着を脱ぎ捨てて、プルミーがステージの中央に立つ。
(「それにしてもあのヴォーカル、ステージの上であの衣装だとモロミー……げふんげふん」)
 などと思ってしまうけど、静かに蒼く燃ゆる・ホムラ(a20500)は明るく告げた。
「もう一度盛大な拍手をお願いします! レディース&ジェントルメン、『フローリア・ビッグ・ジャズ・オールスターズ』!」
 一気に場面転換、そうここは本番の舞台! ステージに詰めかけた人の数は数え切れない。
 学園祭オープニングセレモニーが彼らのデビューコンサートなのだ。男性陣はタキシード、女性陣もドレスの正装だ。歌姫のプルミーも桃色のドレス、いつもより短いスカートなので、確かにモロ……かもしれない(!)。リズムに合わせ踊るプルミ−、アーチライトと灰色の守護騎士・ヴィクス(a58552)が、激しくドラムのビートを刻む。
(「皆で一緒に、ひとつのステージを作り上げるって、いいよな」)
 ヴィクスは感無量だった。まずはファンキーに盛り上げよう!
(「リズム隊三人なんて、すっごく贅沢です♪」)
 アールコートが楽しげなコンガを叩く。闇夜を舞う影・ヒリュウ(a28973)は覆面姿のままで、コントラバスの旋律を音色に乗せる。低音部を強調すべく、トーラスもベースギターをかき鳴らしていた。彼の上着、ボタンがかけちがっているがご愛敬。
 この土台の上に、強烈に切り込んでくるのがホーンセクションだ。レティリウスと界廻る選定の志・エルス(a01321)がアルトサックス、ルビナスはテナーサックス、それにラーフのトロンボーン、エルのトランペットという編成。五者五様の音色ながら、渾然一体となって血湧き肉躍るメロディを紡ぎ上げるのはさすがだ。アリアのピアノがプルミーを歌に誘い、ウェインのフルートが歌メロをなぞる。冒頭、やや細かったプルミーの声だが、すぐに本調子、思わず踊りだしたくなるような溌剌とした唄を聞かせる。
 アールコートたちの合唱にも支えられ、ワンコーラス終えたところでプルミーは後退、替わってレティリウスが前に出た。ここからはソロパートだ。プレッシャーを感じないと言えば嘘になるが、積み重ねてきた練習は彼を裏切らない。軽快にして鋭角的なソロで聴衆を魅了する。レティリウスが下がると次はエルの出番、彼は飛び跳ねる。音だけではなく体すべてでアクロバティックなパフォーマンスを披露するのだ。もう一度プルミーの唄、そして、爆発的なフィニッシュ!
 大歓声が彼らを包み込んだ。集中的に叩きすぎたせいでアーチライトは息を荒くしているが、高揚感が疲れを吹き飛ばす。次の曲は彼のソロから始まる。気合いを入れて行こう!
 派手なばかりのセットリストではなかった。アールコートがヴィブラフォンを叩き、プルミーの甘い歌声をしっとりと効かせる曲もある。はたまた、中盤に即興演奏を組み込みスリリングに聴かせる一幕も存在した。全四曲、最後は誰でも知っているようなスタンダードナンバーを力の限り鳴らして、彼らは大喝采を得たのだった。
「ありがとうございました。本日の学園祭、最後まで楽しんでいって下さい」
 司会役のホムラも胸を熱くしていた。沢山の楽器の音が集まって、素敵な音色になっている……この学園ならではの演奏だったと思う。
 ところが歓声と手拍子はやまない。なんと、自然発生的にアンコールの要求があがっていたのだ。
 慌ててステージ上の一同は、中央に集まり手早く相談をはじめた。
「どうしたものかな」
 思案顔のヴィクスに、エルスが提案する。
「時間の関係で通し練習ができずカットしたスタンダードがもう一曲あったよな。あれは?」
「ぶっつけ本番になりますわね」
 でも楽しそうですわ、とラーフも乗り気だ。
「私その曲、歌詞を半分くらいしか覚えてないんですが」
 そんなプルミーの肩に、ルビナスが手を置いた。
「プーミンは本当に楽しそうに歌っていたわね。私も楽しくなっちゃった♪」
 だから、と彼女は言った。

 アンコールナンバーはやや荒っぽい演奏になったが、最後なのでむしろそれが刺激的で良い。
 聴き所見所満載、なかでもとりわけ目を惹いたのは、桃色のプルミーとヴォーカルを分け合って歌い踊る、マーメードラインドレスを着たルビナス学園長の姿だった。
 かくて大好評のうちにステージは終了したのである。

●二
 ヴィクスはステージに残り、単身ギターを奏でている。
「次があればギターで参加してもいいな」
 こっそりやっているのだが、場所が場所なので人だかりができていた。これに気づいて、照れながら一曲披露する。そんな彼に、
「良いステージをありがとうございました。これは差し入れです」
 ウェインが差し入れの和菓子を渡してくれた。彼は楓華風喫茶を午後からやる予定だという。

 教師として、ヒリュウとアーチライトは別々に見回りを行っている。人がこれだけ沢山集まると、迷子はしばしば発生するし、落とし物も珍しくない。地味ながら重要な役割なのである。
「皆、立派になったものだな……」
 ヒリュウはしみじみと、教え子たちの紳士淑女ぶりを回想していた。普段は子どもっぽいところもある彼らだが、立派になったものだと思う。
 道案内を終えたアーチライトが、彼に気づいて呼びかける。
「ヒリュウ先生、そろそろ演武大会の時間では?」
 かたじけない、とヒリュウはステージに急いだ。

 再びステージ前は黒山の人だかり、稽古着に着替えたエルが挨拶している。
「演舞を披露するよー♪」
 共にあるのはトーラス、アリア、ヒリュウ、いずれ劣らぬ一騎当千の強者たち。
「参りますっ! はぁっ、てや!!!」
 アリアのかけ声とともに開始! まずは木刀による切り結びだ。
「おにーちゃ……いや、トーラス、本当に当てても良かったっけ?」
 ニコニコするエルに、
「そういやヒーローショーでは蹴り飛ばされたなぁ……気にしてないが、今日は寸止めで頼むぞ」
 彼は苦笑気味に返す。剣のことを知らぬ素人でもわかりやすい大振り主体、寸止めながら実戦さながらの乱取りを行う。
(「思えば剣の練習で親父に勝てなくて、投げちまったんだっけ」)
 トーラスは懐かしく思いながら、バク転を織り交ぜたりして盛り上げる。
(「昔旅芸人をしていたことを思い出すよ」)
 見せ技はヒリュウの得意分野でもある。回転斬りや空中殺法、身の軽さを存分に活かしていた。
 打ち合わせしてあるとはいえ、観衆がひやりとするような際どい瞬間もあった。
「型だって分かっているけれど、やっぱりドキドキするわね」
 焼きそばを食しつつ、観客席でホムラはこれを見守り、
「どちらも頑張ってください♪ ……ああっ!」
 アールコートも手に汗を握っている。
「さすが、お上手ですわね」
 念のため救急箱を持ってきたラーフだが、使う必要はなさそうだ。
 キレのある技の数々は、目を奪わずにはいられない。
「カッコいい〜」
 鯛焼きをかじるのも忘れ、美技に見入っているプルミーに気づいて、
(「俺も参加すりゃよかったかなあ……」)
 エルスはそんなことを思ったりもした。
 刀を置き、つづけて投げ技の披露に移る。ステージに叩きつけられる音は大きいが、入念に練習しているので、アリアは綺麗に受け身を取っていた。
 見事に背負い投げを決め、きりっと一礼して、喝采を浴びるエルだった。
(「武道の魅力、伝わったかな? 相手への礼儀と優しさをもって戦う事が一番大切、って事が」)
 喝采が止むと、ホムラが果物ジュースを演者と観客に配ってくれた。
「お疲れ様。素敵なステージをありがとう。とてもカッコ良かったわ」
「私ももらって良いかな」
 アーチライトが手を伸ばす。もちろん、とホムラは籠を示した。
「リンゴにオレンジ、ピーチにグレープと揃えているわよ。疲れた方には蜂蜜レモンもお勧めね」

 鉄板焼きの屋台は、思った以上に大忙し! 次々飛び込む注文に、一瞬も休む間がない。
 それでも、エプロン姿のレティリウスはてきぱきと注文をこなしていく。
「フランクフルト二人前、お待ち! サイコロステーキも」
「精が出ますね。美味しいものあるかしら?」
 ひょっこり、ライトグリーンのノソリンが二足歩行で現れた。
「学園長、何かいかがかな?」
 迷わずレティリウスは問うた。
「ええっ、どうしてわかったの?」
「声がそのままなので」
 あちゃ、と自分の頭を軽く叩いて、ルビナスはかく言った。
「タコヤキが欲しいな〜ん」

 救護班としてラーフは活躍している。
「あらあら、大丈夫ですの?」
 人が多いだけあって、彼女の役割も重要だった。ナース衣装、救急箱を手に敷地内を巡る。
 転んだ男の子、ぐずがるのをうまくあやして絆創膏を貼る。
「はい、これで大丈夫ですわ!」
 ラーフの手際より、その美貌に少年は目を奪われているようだった。

「プルミエールさん、いらっしゃいませ」
 ウェインの喫茶店もなかなかの盛況、急作りだが楓華風に統一した店内で和菓子をいただくというコンセプトだ。彼も着物姿である。
「来ました〜♪ 私、お茶とおはぎ下さい」
 ちょうど団体客が出て行くところだった。ありがとうございました、と見送ると、店内に残ったのはプルミエールだけとなる。
 ――急に静かになった。
「ウェインさん、せっかくだから少し休憩しませんか」
「え? はい」
 座って向かい合わせになったはいいが、こういう状況は初めてで、ウェインはどうしたらいいのかわからなかった。彼女がもしゃもしゃ食べているだけなので、空間は沈黙に埋まる。
 意を決して彼は口を開いた。
「ええと……プルミエールさんは」
「はいな?」
 しかしそこで、
「さっきの菓子、美味かったからきたんだ。お、プルミーもいるな」
 ヴィクスが顔を見せ、
「ボクも来たよ〜。今日は美味しいものがいっぱいだね♪」
「お腹空いた〜」
 エルとアリアも入ってきた。
「おー、プルミーここにいたか。探したぜ」
 エルス、それに、
「まさか食材が尽きるとはな……店は畳んできた。我にも何か出してくれまいか?」
 レティリウスも連れだってやってくる。
「な〜ん」
 謎のキグルミも一緒だ。
「あ、はい。ただいま」
 ウェインは一度だけ振り返り、厨房に駆け込んでいく。

●三
 暮れなずむ校庭に、学園の面々だけが集まっている。
「こんなにこの校庭って、広かったっけか」
 エルスがぽつりと呟いた。
「ちょっと、しんみりしちゃうね」
 アリアも同感だ。
 学園祭は終わった。あれほどいた近隣住民も、今はすべて帰宅したのである。屋台を畳みステージを解体すると、ずいぶんがらんとした印象になってしまう。
 赤々と燃えるキャンプファイアーに手をかざして暖を取る。
(「祭りが終わった後って、無性に寂しくなる……」)
 ヴィクスは炎を見つめていた。でも学園祭は来年もある、そう思うことにする。
 そのときラーフが立って、くるりと身を舞わしたのである。彼女はドレス姿に着替えていた。
「一日の締めくくりに一つ踊るとしませんか♪」
 いいな、と応じてレティリウスが、サックスを吹き始める。
「なら俺も音楽担当といこう」
 ヴィクスはギターを手にし、その伴奏とするのである。
「踊ろ踊ろ〜♪」
「はい喜んで☆」
 エルがアールコートの手を取った。
 トーラスとアリアも続き、ヒリュウも恭しくプルミーに一礼してダンスを申し込んだ。
「さあ、学園長もいかがかな? 今日は、来年の学園祭への準備一日目だ」
 アーチライトはルビナスに呼びかけ、紳士的にエスコートしてくれる。
 ホムラはの最初のダンスパートナーはエルスだ。うっとりした口調で言う。
「この学園に、今日のお祭りに、そして学園長、先生生徒の皆に……出逢えて本当に良かった」
「私もです♪ 学園のおかげで、今はこんなにお友達がたくさんです♪」
 でも、とアールコートは付け加える。
「……素敵な恋だけは、まだこれからですね☆」
 この一言に刺激されたのか、
(「そろそろ身を固めるべきかな」)
 ふとヒリュウもそんな気分になっている。
 いつの間にかプルミーのパートナーはルビナスに変わっていた。
「プーミンはそろそろ好きな男の人と踊れる日が来るかしら?」
「どうでしょうかねぇ〜♪」
 くすぐったいような表情のプルミーなのだ。
「色々あったけど……楽しい事の大半は学園の思い出だった気がする」
 トーラスは、ふっと笑った。
「この学園祭も受け継がれてって、誰かの思い出になるといいな」
「僕もそう思います」
 ウェインは言う。
「……ここは本当に、良い場所だから」

(おわり)


マスター:桂木京介 紹介ページ
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参加者:13人
作成日:2009/11/05
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我は破滅を断つツルギなり・ルビナス(a57547)  2011年09月14日 02時  通報
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