たたかえ、すべての愛とごはんと酪農の夜明けのために! 朝ごはん戦隊アサレンジャーさいはて出動!!



<オープニング>


「とってもおいしい山羊乳を飲ませてくれるスゴイひとがいるんだよ♪」
 小さな海・ユユ(a39253)のそんな誘い文句に惹かれた仲間達が訪れたのは、さいはて山脈のふもとのとある集落。
 そこは一風変わった酪農村だった。

 冒険者でもなければとても人が足を踏み入れることなどかなわぬ険しい高嶺や渓谷が続く山中で、それをモノともしない山羊たちは自由に霧深い山頂にまで分け入って新鮮な高山植物を食み、またふもとの村へと帰って来る。
 このようにのびのびと飼育された山羊さんたちからは、栄養と風味豊かでかつおなかに優しい上質の山羊乳が潤沢に搾り採ることができる。
 ミルクの一部はチーズやヨーグルトといった乳製品作りにも用いられており、こちらも絶品なのだそうだ。ちょっと大雑把なやり方ではあるが、放牧式の高地酪農といったところか。
 
 とりわけユユが懇意にしてるのは、酪農家ヤギィヤ・マースさん。
 『山羊山さん』の愛称で親しまれるもっさり豊かな灰髪とあご髭の初老のベテラン酪農家さんだ。
 少女は酪農家の技術と経験と何よりも愛情に裏打ちされた味に心から感嘆し、酪農家は少女の堂に入った飲みっぷりを一目で気に入った。
 年齢も立場も関係ない。そこにあるのは、山羊友どうしの絆。互いへの感謝と敬意だ。
 
「山羊山のおじさーん♪」
「……。 ……おぉ。ユユどんだべか……」
 だが。久々の再会を果たした山羊山さんはすっかりしょんぼりと覇気を失っていた。
 なんというか、こう、目が死んでる。 
 心配するユユに山羊山さんはぽつりと力のこもらぬ声で、廃業を考えているのだとこぼした。
 最近の若者はめんどくさーい、ださーい、太るしぃ〜? と、すっかり朝ごはんを抜いてばかり。
 朝の友としての山羊乳もすっかり居場所を無くしつつあるのだと。
「かつてはヤギィ・ザ・タイガーの異名でならしたオラも時代の流れには勝てないんだべ……」
「そんな!? ずっとおいしいミルクをみんなの為に作り続けてくれる山羊山さんはユユの心の英雄と書いてヒーローなんだよ!」
 純粋な少女の想いに、枯れかけた山羊山さんの涙腺も熱を取り戻す。
「ユユどん!」
「山羊山さん!」
 ふたつの熱き魂は今ここに共鳴し、燃え上がる!
 ――なぜ、虎?
 居合わせた仲間の何人かの脳裏にそんなツッコミが過ぎったがなんだかとりあえずそれなりに深刻な悩みのようだし盛り上がっているようだし、野暮はしないことにした。

 で。

「朝ごはんを食べなければ元気が出ないよ……!」
 うんうん。それについてはまったく同感だ。三食がっつり、ちゃんと取るのは大事。
 特に、朝食は一日の活力の源だ。
「ユユたち冒険者が厳しい戦いを生き抜いて来られたのは、毎朝欠かさず食べていた朝ごはんのおかげ!」
 ……まあ、そういう見方も出来るかもしれない。
 そういう側面も一部の間ではあったであろうことはとりあえず否定できないだろう。
「だから、さいはて山脈を朝ごはん文化の発信地に。そういう訳で、朝ごはん戦隊アサレンジャー結成なんだよっ!」
 どういう訳だろう。というか、え? 何時の間にか何かユニット組まれてる??

「でも、まぁ……ほっとけないよなぁ。山羊山さんもこの村もユユたんも」
「んぐんぐ……ぷはぁっ! こんなにおいしい山羊乳が埋もれゆくのはもったいないと思います!」
「たしかに。折角だからミルクを使った朝食レシピを編み出してみてもいいかもですね♪」
 なんやかんやで満場一致の一同。
 
 熱き冒険者魂で朝ごはんの魅力に気付いてもらうべく初出動だ、アサレンジャー!
 まずはすっかり山頂あたりで野生化してそうな山羊さん達の回収からだ!?


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参加者
野良ドリアッド・カロア(a27766)
銀蟾・カルア(a28603)
しっぽふわふわ・イツキ(a33018)
小さな海・ユユ(a39253)
ノソ・リン(a50852)
遠い音楽・サリエット(a51460)
太陽の蝶・オヴェリア(a57427)
陽月の花冠・リヴィートゥカ(a71397)


<リプレイ>

●出撃! 正義と悪とさいはての山の朝は早い 
 山頂を包む朝靄を払いながら登る朝日を浴びて。
 バカと山羊って何で高い所が好きなのかとのノソ・リン(a50852)の疑問に春待歌・サリエット(a51460) の魅了の歌で会話能力を得た山羊達が『強いて言うならそこに高みがあるからさ』『俺らも只のバカなのかもしれねえなぁ犬尻尾の嬢ちゃん』等と無駄に格好よく答えてくれたり。しっぽふわふわ・イツキ(a33018)が小さな海・ユユ(a39253) に対する今後の教育方針に憂慮しながらも全力揉み手擦り寄り攻撃を繰り出しだり。七色の花冠・リヴィートゥカ(a71397)が必殺イツキバリアを披露したり。奮戦虚しくふたり仲良くお星様になったり。
 波乱万丈、具体的に語れば九百文字を超える攻防戦の舞台となった山も、今や静寂を取り戻している。

「朝ご飯はしっかり食べないといけませんよ。何も食べないと脳の働きは悪いし、身体はだるいしめまいはするし……はっ、私としたらついムキに」
 皆さんの健康の為にとひときわ張り切って今回のイベントに臨む太陽の蝶・オヴェリア(a57427)。
 山羊山さんとの綿密な打ち合わせのさなか彼女の言葉にはより一層の熱がこもる。

 ――大王イ・カロ、じゃなかった野良ドリアッド・カロア(a27766)の朝は別に早くない。 
「おい大王バカ」
 グースカぐーぐーと愛らしい眠り姫の両眉は無残にも緑に墨色のツートンでくっきりと繋がっていた。
「……んぁ? あぁ、そろそろ出番か」
 カロアとて乙女のはしくれ。黙らせて物も食わせず立たせていればむしろ美少女と呼べる部類だ。
 人前へ出る前に寝起きの顔や髪を整えようと鏡ぐらい覗いて悪戯に気付く筈だろう。普通ならば。
「……いや、今更か」
「よっこいしょっと。ホラ義弟。アホなお前は台車を引け」
 周りもまったく不自然に思ってないあたり普段からの人徳か。
 いろんな諦めを漂わせながら銀蟾・カルア(a28603)は配置につくのであった。

●激突! 絶対可憐だいなまいつ
 山羊舎横の野っぱらに特設された野外会場。
 ちびっこだけではなく村人ほぼすべてが集い敷かれたゴザに座って開演を待ちわびていた。
 噂を聞きつけた近隣の住民達までもが押し寄せて、すっかり村祭りムード一色である。

「キャァ〜〜〜! 誰か助けてぇ〜〜〜!」
 突如響きわたる、ズタ袋引き裂くような可憐な悲鳴。
 彼だけの為に誂えられた、黒百合を思わせる優美なカクテルドレスに魅惑の黒パンプス。
 何処に出しても恥ずかしい完璧淑女な着こなしとメイクアップ術でぐねぐねと舞台に降り立った要塞ちゃん、もとい妖精ちゃんの名は、――イツキ・スズシロと云う。
 その女優根性にはあっぱれとぐらいしか言いたくない。彼の熱演をまのあたりにして客席からはおもわず小石が飛ぶ。
「ってアイテッ! 何故!?」
「イェーイ! そこのお嬢さーん!」
 ごろごろごろ。木製台車に乗って登場した一本眉毛。じゃなかった悪の権化。
 台車に鎮座まします悪の大王カロアとそれを牽いて歩く悪の下っ端戦闘員カルア。
「……てか何だ、この変なシチュエーション……」
「朝ご飯も食べずに夕方起き出して、夜通し台車で峠道をブイブイ言わせて走ろうぜーい!」
 カロアの華麗な投げ縄の輪が狙う標的の首にぐぇっと引っ掛かり締まってゆく。
「嗚呼。悪辣なコンビが、ダイナマイトな拙者のバディにいかがわしい真似を……」
「つれない事言うなよ、ヒューヒュー!」
 ぐねんぐねん。美しさは罪と妖精ちゃんが己が身に降りかかった災厄と飛び交う手ごろな大きさの石礫に慄く間にも締まる首縄。てかホント何だこののどかな公開処刑場みたいな光景。

「お待ちなさい!」
 凛々しい制止の声は、オヴェリアのもの。
「そんないたいけな……えっと、……いたいけ? と、とにかく今助けてあげますからね」
 疾風の如く舞台に現れた彼女が、銀麝香と銘される白銀の双斧をぐんと十字に振るえば瞬く間、すっぱりと縄が切り落とされる。
「愛は惜しみなく全てを包み込む! アサレンジャー・味付け海苔ブラック!」
 きりりとファイティングポーズを取りながら名乗りを上げるブラック。
「アンニュイな明け方の平和を乱す、無粋な悪党は許さない!」
 続く、勇ましいユユの声は、頭上から。
「弱きを助け、強きを挫く! さかなへんにブルーと書いて! アサレンジャー・塩さばブルー!」
 山羊山さんちの屋根の上。びしっとワン台詞ごとに、シャキーンとワンアクション。
 そして正義の大ジャンプ!
「とーう! ……………あれ?」
 空中姿勢が傾いたと思う間もなく小さな体はあらぬ方へとすっとびそのまま蒼頭からゴィーンと野っぱらに激突。更にその勢いのまま村のゴミ置き場へとまっしぐらに転がりながら突っ込んでいった。

 メェエエエエ。

「弱いもの苛めなんて許せません! 止めなさい!」
 悠然と竪琴を爪弾きながら現れたのはサリエット。
「朝の名脇役、名補佐役と、人は呼ぶ……アサレンジャー・サラダグリーン」
 ゴミ置き場で元気にもがくブルーの無事を視界の端で確認した彼は、涼やかな面持ちで仲間の着地失敗を無かったことにする。
「アサレンジャー・ミルクホワイト……って、酪農方面プッシュして闘うの私だけじゃん」
 和食好きだからそれでもいいけどでも流石に朝から塩鯖は重くないかユユたん。
 そんな想いを胸に、真打ち・リンが逆光とともに最後に現れる。
「いたいけな婦女子をかどわかす悪人め! このアサレンジャーが来たからには……」
 ずいと力強く歩を踏み出したリンが正義の怒りをぶつけようとして立ち止まった。
 ぐねぐね妖精ちゃんをきょろり。ユカイなドリアッドコンビにきょとり。
 心底申し訳なさそう様子でリンは客席に訊ねた。
「………。えーと御免、……どっちが悪役?」

 間。

「え!? なんでそこでシンキングタイム? あっちのコンビが悪人だって! 見た目ほのぼのしてて可愛いけど、悪辣非道な悪の権化は、向こうの方だっ……うごわぱっ」
 客席からの石礫がイツキの顔面にクリティカルヒット。
「なんという制球力に優れたジェラシーボーイ……でも負けないだって私は女優だもぐごらぱっ」
「あ、漬物石」
「ふふふ」
 くるくるふわーん。
 優雅にターンを決めてお辞儀した後、きらーんとズレた眼鏡を直すリヴィートゥカ。一連の動作には一分の隙も淀みも存在しない。正に悪の風格。
「貴女は、元開発部の……」
 伏線めいたことを漏らすグリーン。だが尺の都合でその辺は割愛だ。
「こーんにちは子供達、悪の組織よん♪ 朝御飯食べてる〜? 食べたくもない物を無理して食べる事なんて必要ないわ☆」
 悪の女幹部はテキパキと侵攻作戦を開始。にこやかに客席に手を振りながら悪の甘言を駆使してかわゆくアピール♪ 今こそ悪がたたみかける好機!
「おら義弟! もっとキリキリ台車を引くので……」
「やってられるかーーーッ!」
 ぷっつん。げしげしと悪の大王からの足蹴を受け続けるなかで悪の下っ端の中で何かが切れた。
 唐突に何かのスイッチが入った。大王改めバカ義姉ごと台車をひっくり返して天高く放り出す。
 ――俺さ、ここまでよくぞ耐えたよね。最初からキレたりもせずにすごく頑張ってきたよね。
「うごッ! 下克上のつもりか、この野郎……おお、来てくれたかアサレンジャー!」
 自分を褒めてあげる事に没入した義弟の隙をついてアサレンジャー目がけて蹴り飛ばすや脱兎の勢いで観客席に紛れ込むカロア。

●復活! 愛と正義のヨーグルトチャージ
 気がつけば否応なしに最前衛。カルアは仕方なしにイリュージョンステップを巧みに用い、ヒーロー側に様々な見せ場を提供しつつ、派手な立ち回りで観客を沸かせた。

「このアサレンジャーがここまで苦戦するとは……爆走ドリアッド、卑怯なり!」
「あ、ユユたんお帰り」
「ブルーなんだよホワイト! やはり朝ごはんを抜いて来たのがまずかったか」
 ブルーの悲痛な叫びからは悔しさが滲む。
「ふらふらします……頭がぼんやりして力が入りません……」
 そしてまた1人。グリーンが力無くよろよろとよろめき、ついには片膝をついてしまう。
「大変、朝ごはんパワーが足りないわっっ!」
 ブラックもまた朝食抜きだった。だがピンチの後にチャンス有り。
「どうした、お前たちの力はこんなものではない筈! 仕方ない、ここは加勢しよう。必殺の……」
「なにぃ!?」
 援軍、到来?

 カロアさんだった。
 客席でちびっこ達に囲まれて声援を送っていた彼女が突如始めたぐねうねぐねと珍妙な動き。
 忘れたくとも忘れられぬ、まさにあれこそが必殺の、腰痛改善ダンス。
「……有り得ないだろ」
「今だカロアさんが義弟の気を引いている隙に……って、な、何でカロアさんまでー!?」
 ――またひとつ、お星様。
「今ので完全にパワーを……くっ! 朝ごはんとみなさんの元気な応援さえあれば……」
 再びブラックが漏らした台詞に、熱い声援が幾つも巻き起こりついには会場中を埋め尽くした。
 あとは……朝ごはんが、朝ごはんさえ有れば……!
「ふ、ふふふ……さすが大王。我が奥義・朝食リセット光線を出すまでも無かったわね」
 だが悪の女幹部さんまで微妙にダメージ喰らった様子なのは何故だろう。
「しっかりする司令! アサレンジャー達よ助けにきた司令!」
 ごろごろごろ。メェエエエエ。
 大荷物を載せた台車を山羊さん達に牽いて貰いながら今度こそ颯爽とかけつけたその援軍は。
「山羊山司令っ!?」
「朝食『パワーinヨーグルト(フルーツ味)』をもってきた司令!」
 がたがた、ごとごと、配膳。着席。いただきまーす。
「……しかし敵前で飯を食うって、余裕の有る正義の味方だなぁ。あ、和えた林檎んまい」
「おかわりもある司令!」
 アドリブ力が有る様な無い様な山羊山さん会心の安易なキャラづけは続くがヨーグルトが絶品だったのでリンはツッコミを放棄した。
「たちまちに頭スッキリ、体シャッキリ!」
「朝ごはんを食べて復活ですね! 悪の結社覚悟しなさい」
 ごちそうさまを済ませたグリーンにブラック。アサレンジャー達は次々に復活を遂げる。 
「な……それはかつて開発部にいた頃考え断念した朝食。まだ研究を続けていたというの?」
 狼狽する悪の天才眼鏡少女の横で、山羊山司令は誇らしげに戦士達を見守る。

「これで苛めっ子にも負けません! 参ります!」
 グリーンから悪の下っ端戦闘員に向けて繰り出される鋭いチョップ。だがこれは陽動。
「不埒な悪党め! 朝ごはんの力を受けるが良い!」
 ホワイトの拳が必殺の犬パンチを高々と突き上げた! が、派手に吹きとんだのは妖精ちゃん。
「あっ、間違えた」
 ブラックの味付け海苔タイフーンが追いうちとばかり戦場を吹きぬけて妖精ちゃんは星になったり大地に還ったりで今いちばん輝いていた。
「みんな、応援有り難う!」
 シャキーン!
 大地の妖精ちゃんを踏み転がしながら戦いの野っぱらを突き進むブルー。
 正義の拳掲げる彼女と菫髪の悪の下っ端戦闘員は無言で対峙し、交錯する。それは一閃の攻防。
「みねうちなんだよ」
「……ユユたん。パンチのみねうちって、ただのパンチ……」
 どさり。勝利したのはアサレンジャーだった。
 崩れ落ちながら遺された最期の言葉にそうなのとユユは小首をかしげた。

「勝てたのも朝ごはんのおかげですね♪ みなさんも朝ごはんをしっかり食べてくださいね」
「これからは朝ごはんを1日5回食べる様にするドリ……! だから許して欲しいドリ!」
 これも朝食パワーだろうか。悪の心を浄化された大王は正義の心に目覚め、ブラックの言葉に落涙しながら『パワーinヨーグルト(フルーツ味)』の残りをご相伴に預っていた。
「皆! 朝ごはんをきちんと食べないと、こんな風に突然倒れちゃうぞ!」
 かつて妖精ちゃんだったものをびしりと指差し、必要以上のスマイルでリンは観客に呼び掛けた。
「今は我々の負けだが思い知れ。人がいる限り朝食を食べたくない悪の心は常に潜んでる事を」
 いずれ絶望するんだからと力を振り絞りよろめきながらも悪の眼鏡っ娘は高笑いで退散した。

 正義は勝利した。だが我々はけっして忘れてはいけない。
 夜明けに射し込む光が明るく輝くほどに影落とす闇の暗さもまた増す事を。
 たとえばイツキちゃんみたいに夜通し飲んで昼まで寝てたりすると、残り物の枝豆が朝ごはんだか昼ごはんだか晩酌の延長なんだか判らなくなってくる事を。しかも全裸で。
「拙者オチ!? しかも今回封印宣言した全裸オチッ!?」

●本題! みんなでたーんとおいしい朝ごはん
「ボクはアレから朝ごはんのすんバラしさにめざめてスッカリ改心したンダヨ?(棒読み)」
 新生カルアは寸劇終了後、子供たちや非酪農住人に乳搾り体験やラクレットの手伝いを勧め案内役も買って出た。
(「こうして作られる過程を知れば、そう無碍には扱えまいよ」)

「簡単で楽しい朝ごはんといえば、楓華式の和食なんかはおすすめですね」
 少し離れた平野では稲作も盛んなのは調査済み。オヴェリアは納豆や梅干しを握ったおにぎり、リンはおにぎりに味噌汁や新鮮胡瓜の漬物を添えた組み合わせを提案した。
「時間が無くても、ささっとおにぎりだけ竹の葉に包めばそのまま持ち運べば良いんだよ!」 
 忙しい大人や淡白な味を好むご老人が感心しながら2人のメニューに興味を示す。
「甘いものは頭の栄養になってくれるし、心を落ち着ける作用が有るんだよ」
 一方ユユが振る舞ったメニューはちびっこ人気No1。
 生クリームを乗せたふんわり丸いホットケーキに蜂蜜がけすれば朝のおひさまそのものだ。
 シリアルとフルーツたっぷりの新鮮ヨーグルトは体型の気になる若者向けとしてもばっちり。
「スープ一杯でも、朝御飯が有るのと無いのとでは大きな違いがありますよ〜」
 サリエットが披露したレシピは、野菜やキノコの微塵切りにしたものを柔らかくなるまで煮込んだミルクスープ。玉葱が入ると尚良しですと一言付け加えられた。
 前夜に調理を済ませておけば、朝食べる際には鍋を温め直すだけでお手軽な上に、寝かせる事で風味も深みを増す。
 おしゃれだし色々なアレンジも楽しそうとこちらは料理の心得のある女性陣に好評だった。

 ちなみに。
 山の名はユユ案の山羊山に。逆さに読んだらマヤギヤというイツキの指摘もユユのスイーツ朝食レシピ名に採用された。和食おにぎりセットはカロア案からごはん山と命名。
 サリエットのミルクスープはオパールミルク山スープと呼ばれた。

 リヴィが募集した『アサレンジャー朝御飯を食べようポスター』キャンペーンには力作が多数寄せられこちらも大いに盛り上がった。当選者は妖精ちゃんを描いてくれた村長の孫娘(5)。
 かの地方の朝食文化の未来は多分きっと明るい、はず。


マスター:銀條彦 紹介ページ
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作成日:2009/11/30
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