子どもたちと砂浜と飛べない鳥と



<オープニング>


 冒険者の酒場が賑やかだ。
 薄明の霊査士・ベベウが両手で幾つものグラスを掲げ、テーブルへ向かおうとしているが、なみなみとオレンジのジュースが注がれていて、危なっかしい。
「待って、待ってー。わたしが持ってあげるから」
 そう言うと、時は滴り落ちる・フィオナはベベウの胸を濡らしていたグラスを二つ摘み取った。
 二人がグラスをテーブルに置くと、その周囲を小さな子どもたちがぐるりと取り囲む。
 口元をわずかに歪めつつ、穏やかな眼差しを子どもたちに向けるベベウと、にこにこと微笑みながらグラスを子どもたちに手渡していくフィオナ。
 足りなかったグラスをカウンターへ取りに戻ったベベウが、テーブルへやって来て、ようやく冒険者たちのほうを向くと依頼について語り始めた。
「今回の依頼は、護衛……というよりもお手伝いでしょうか。こちらのお子さんたちがこれから向かう砂浜へ、同行していただきたいのです」
 自分はオレンジジュースではなく水を飲みながら、フィオナが尋ねる。
「海水浴へ行くのね」
「ええそうなんです。お子さんたちの数は、全部で10人です。年齢は、5歳から12歳まで、男の子が3名、女の子が7名です。
 ご覧の通り遊び盛りといった元気な子どもたちなのですが、ご両親方は町の寄り合いや祭事の用意などで忙しく、遊んであげることができません。そこで、皆さんに安全かつ楽しい一日を提供して欲しいとの依頼をいただいたというわけです」
 テーブルの上に広がって手帳の上を、フィオナの筆記用具が勝手に動き回り、文字を記述していく。
「行き先はどんなところなの?」
「白い砂浜が広がった観光地ですよ。ただ、そこには少し問題があるようで……」
「何なのそれ? グドンとかアンデッドがでるなら危ないよ」
「いえ、危険はないようですが……困ったことをしでかしてくる突然変異した動物の出現が噂されている所なんですよ」
 首を傾げるフィオナへ、ベベウが続けて言葉を発する。
「巨大な飛べない鳥が、時折現れては、砂浜を西から東へと横断していくそうなんです。体長は2メートルほどもあって、人のことは怖がっていて近寄らないようなのですが、巣へと戻る時刻になると海中ではなく砂浜を通る習性があり、左右の短い羽を羽ばたかせながら突撃してくるという話が……」
「ずいぶんと具体的な噂話だし、やっぱりちょっと危ないんじゃないかなー」
「飛べない鳥が近寄ってくる前に避難してしまえば大丈夫ですし、これまでに怪我人が出たことは一度きりだそうですから。その怪我人というのも、飛べない鳥に抱きつこうとして、羽で弾き飛ばされて腕を折ったという、自業自得の事故ですから」
「じゃあ、羽で……ペンペンされないようにしておけば大丈夫なのね?」
「ええ」
 両手でグラスに入った水を見つめつつ、フィオナが言った。
「あとは? 何かあるの?」
「そうですね……他のお客さんたちも海水浴を楽しんでいますから、迷惑にならないように楽しんで来てください。というくらいでしょうか」
 フィオナや他の冒険者たちの引率によって、子どもたちは冒険者の酒場から砂浜への遠足に出発した。
 一人残されたベベウは、子どもが忘れていったで小さな木の鳥を手の平に乗せると、それを眺めて小さな溜息をつくのだった。

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参加者
想いの歌い手・ラジスラヴァ(a00451)
螢火夢幻乱飛・メディス(a05219)
自由を求めし翔剣士・クリス(a05957)
向日葵の法術士・ウェルディ(a06440)
魔戒の疾風・ワスプ(a08884)
悪魔狩人・ケイオス(a10122)
宵闇月虹・シス(a10844)
朝焼けを映す白雪・メイリン(a11124)
ストライダーの忍び・リュー(a11571)
混沌の月・アース(a11921)
NPC:時は滴り落ちる・フィオナ(a90130)



<リプレイ>

●子供たちと
 空は蒼く高い。
 雲は白くてもこもこだ。
 
 町から街道への出口には、2台のノソリン車が停められている。
 なぁ〜んと鳴き声が聞こえるが……どうやら、その声の主はノソリンではないようだ。白い服を着た女の子が、長い首に抱きつきながら鳴きまねをしている。面白そうに見えたのだろう、バラバラに遊んでいた子供たちが集まってくる。
 そんな子供たちに向かって、一人の冒険者が話しかけた。
「こんにちはー。今日は私たちがみんなのお父さんお母さんの代わりです。よろしくお願いしますね」
 ノソリンの足をじーっと見ていた女の子が、顔を見上げると、そこには、陽射しに透かされた金の髪をふわりと風に流す、想いの歌い手・ラジスラヴァ(a00451)の姿が。
 とろんとした優しい目で、彼女は少女に微笑みかけた。
 子供たちがノソリンの真似に没頭している隙をついて、つば広の帽子をかぶった冒険者が、たくさんの荷物を荷台に積み込んでいく。サンダルを履いた足が荷台の端にかかる。足首が驚くほど細い。
 現世で夢想の海を漂う眠り猫・メディス(a05219)は、日焼けを避けるために羽織っているパーカーが肩から落ちそうなのを留める。
 メディスの身体が、ひょいと持ち上げられて荷台の上へ。彼女の目が太陽に向けられると、そこには、ストライダーの武人・ケイオス(a10122)の照れを誤魔化すような笑顔があった。
 この二人の身長差は50センチ近くもある。何本もの釣り竿を鷲掴みにして立つケイオスの顔を見ようとすれば、メディスの顎はすっかり上がってしまう。そして、真っ白な首が露になった。
 ラジスラヴァの説明が終わったようだ。
「……というわけで、特に巨大ペンギンは危ないから離れたところで見るようにしましょうね。それでは、出発いたしましょう」
 
●砂浜と
 半月の輪郭が蒼い海に浮かび上がっている。
 等間隔に植えられた背の高い樹が、子供たちの遥か頭上で大きく手を広げて、まるで、楽しい来訪者を歓迎しているようだ。
 
 ザッザッと砂粒が踏み込まれる。青い髪をとめていた黒いバンダナを外すと、そこに風が冷たく心地よい。蒼穹の疾風・ワスプ(a08884)が仲間に向かって言った。
「施設はあっちだ」
 砂浜にしゃがみ込んで、子供と一緒に砂の山へと手をつっこんでいた女性が、ワスプの言葉に返事をする。
「了解ー」
 頬に砂が貼り付いてしまっているが、時は滴り落ちる・フィオナはそんなことお構いなしに、必死になって遊んでいる。
「悪いなフィオナ、俺はこの面なんで押し付けちまって」
 と言いながら、ワスプは頬の傷を掻く。
「かわいい顔だけどねー。ね」
 フィオナが少女に同意を求めると、彼女は叫んだ。
「かわいいっ!」
「……俺は他の客たちに注意してくるぜ、またあとでな」
 ワスプはボサボサの髪を掻き立てながら去っていった。
 
 ほとんどの子が、砂浜や海へ向かって駆け出したのに、一人の少女だけがまだノソリン車の近くで、ただ呆然と立っている。遊びたいのに、どこか遠慮しているのだろう。スカートの裾を縮めたり伸ばしたりを繰り返している。
 女の子はうつむいて、白い砂を見ている。
 その視界に、黒くて大きな目が飛び込んできた。
 暗中の光・シス(a10844)がぽつりと一人で立っていた少女に気づいて、顔を覗き込んだのだ。
「私と一緒に遊んでくれますか?」
「うん……いいよ」
 シスと手を繋いだ少女は、嬉しそうに波打ち際まで歩くと、そこで寄せてくる水を蹴る。
「貝殻を拾いましょうか」
「あるの?」
「ありますよ……ほら」
 青と白が美しい小さな貝殻が、シスの手の平から少女の短い指で摘みあげられる。
 透けて見えるはずはないが、少女の手によって貝殻は太陽に向けられた。
「ありがとう……」
 少女のお礼に、シスの瞳が笑みで細められた。 
 
「わあ〜」
 と元気な声をあげて、大きな波へ激突していく桃色の水着を着た少年。
 彼の名は、朝焼けを映す白雪・メイリン(a11124)。白い猫の尻尾が嬉しそうに上下している。
 水の中でメイリンが、砂浜に立っている男の子を手招きするが、水が怖いらしく海に入ろうとしない。
「怖くないよ〜。僕だって初めてなんだから」
「ほんと?」
「うん」
 棒みたいな足が白く渇いた砂地から、湿って色が濃くなった浅瀬へと伸びる。
 少年は恐る恐るといった感じで進み、足首、膝、腰と水で包まれると、メイリンが伸ばしていた手を掴んだ。
「気持ちいい?」
「いいっ」
 嬉しそうな顔で胸まで水に浸かる少年。
 その瞳が真剣にメイリンを映し出した。
「なんかその服が女の子みたいー、なんでー?」
 ふにゅっとするメイリンの口元。
「僕のお気に入りなんだけど」
「ふーん。あっ、お魚だ」
 少年の注意はすっかり魚に奪われてしまったようだ。
 追いかけようとする少年に着いて、メイリンもじゃばじゃばと波の中を走っていった。水面から尾の先端が少しだけ突き出していた。
 
「ケイ、釣れそう?」
 メディスとケイオスは、少女二人を連れて岩場にやって来ていた。三本の釣り竿から糸が垂れている。
 そのうちの一本がしなる。手にしているのは一番年下の女の子だ。
 そこへ、もう一人の少女も手を伸ばして力を貸す。
 頑張る二人の裸足の足が黒い石の上で指を広げる。
「足下気をつけてね」
 心配そうにメディスが声をかけ、ケイオスは女の子の背後に回ると二人を抱え込むようにして釣り竿に手を添えた。
 水面にキラキラと青い魚の背が光る。
 そして、跳ね上がる。
 水飛沫をあげる30センチほどの大きな魚を目の前にして、二人の少女は目をまんまるにして驚いている。初めて見たのだ。
「すごいじゃないか、大物だ」
 ケイオスの言葉に、子供たちは誇らしげな笑みを浮かべた。
 
 エルフの少女が砂浜に立っていると、男の子が駆け寄ってきた。
 白くて細い指が、真っ黒に日焼けした小さな手に引かれる。
 エルフの紋章術士・アース(a11921)は、美しい胸元から肩にかけての稜線を白のパーカーで覆い、帽子をかぶるという出立ちで砂浜を少年と走った。砂の粒がサンダルに入り込んで、ちくちくと刺激してくる。
「何?」
 アースが尋ねると、少年は胸を張った。
「これ見てよ」
 こんもりと盛られた砂に、何か食器を使って作ったのだろう、円柱の突起がずらりと並んでいる。
「お城……ですか?」
「そうそうっ! すごい?」
 帽子の陰であまり表情のなかったアースだが、自然と口元に笑みがこぼれる。
「そうですね、すごいです」
 称賛を受けると、少年はさらに城壁を高くする工事に取りかかった。
「飲み物を取ってきますね」
「ありがとっ」
 威勢のいい少年の返事に、アースはくすりと笑うと、サンダルを脱いだ素足で濡れた波打ち際を歩いていった。
 
 うわぁ〜ん、と鳴き声がする。
 これは子供がノソリンを真似したのでもなければ、ノソリンが子供の泣き声を真似したわけでも毛頭ない、岩場で足を切ってしまった少女が鳴いているのだ。
 小さな女の子をまるで陽射しから護るように、日に焼けた背中が丸まる。
 向日葵の法術士・ウェルディ(a06440)は、しゃがみ込む女の子に足を伸ばして座らせると、頭を撫でながら言った。
「ほーら、痛くない痛くない。1、2、3!! ほら治った」
 癒しの水が傷口に滴り落ちて、わずかに滲んでいた血が止ると、女の子の涙も流れなくなった。
 まだ、えぐえぐと肩を上下させているが、息が乱れているだけだろう。
「お腹は減ってませんか?」
「ちょっと減った」
 と少女。
 すると、ウェルディは立ち上がって、大きな声を出した。
「みんなー! ごはんにしよーーーーうっ!」
 わきの下に手を差し入れて、少女を立ち上がらせると、彼女はウェルディの手を掴んできた。
 優しく微笑みを浮かべながら、ウェルディは少女と一緒にノソリン車の方へ歩き出した。
 
 
●飛べない鳥と
 魚や肉や野菜が金網の上で焼かれている。
 じゅうじゅうという音、そして、わいわいという声。
 ノソリン車が停められた木陰で皆が昼食を楽しんでいるところだ。
 
 これでいいの? という表情で見つめられてアースが答える。
「そうですね、完璧です」
 包丁を持って野菜を切っていた女の子は褒められて嬉しそうだ。
 火の側にはウェルディが立っている。用心のために監督しているのだ。
 長い金属製の道具を使って金網の魚を裏返す少年に彼が声をかける。
「生焼けには注意しないといけないよ」
 首肯いた少年の表情は真剣そのもの、友達のためにも一所懸命に料理をしているところだ。
 大きな子も、小さな子も、それぞれが頑張って働いている。
 そこへ、自由を求めし翔剣士・クリス(a05957)が飲み物を配ってまわる。
「ありがとっ」
 少年がクリスに礼を言う。そして、しばらくの間、自分がやっている仕事について冗舌に話していたが、なぜなのか急に口ごもってしまった。
 どうやら、クリスのことを同性だと勘違いしていたらしい。いつも男の子の格好をしている彼女を見て、少年が誤解してしまったのも無理はないだろう。それでも、体つきや声がどうもおかしい。急に相手が女の人だと気づいてしまって、息が掛かるほどのところにあったクリスの顔に妙齢の少年は驚き、照れてしまったのだ。
 家事が得意なアースたちに混じって、意外な顔がてきぱきと働いている。
 子供たちが怪我をしないか、心配そうな色を顔に浮かべながらも、ワスプはけっして自分から手を貸そうとはしていない。平らな岩の上で、魚を切っている少女に、危なくない指の位置を教えると、あとは黙って見ている。そして、何か考え込んでいる様子でもある。
(「自主性を育てるのはいい事だと書いてあったが……親父の奴、現役の頃どんな仕事してたんだ? 忍びの仕事に育児が関係するっていうのか?」)
 
 食事が済み、簡単な後片づけを済ませると、冒険者たちは子供たちを木陰に座らせた。
 陽はまだまだ高く、遊び足りない子供たちは大人しくすることを渋っていたが、メディスの言葉に敏感な反応を見せた。
「ペンペン?」
 笑顔のメディスが口をとがらせ人差し指立てて少年の顔に近づく。
「そう、ペンペン。大きな鳥!」
「え〜怖い〜」
 と嬉しそうに騒ぐ女の子をメディスは、にぅと胸に抱いた。
「大丈夫ですよ、お願いだから大人しくしてね」
 じたばたとする女の子のテンションが伝播してしまったのか、子供たちが奇声をあげたり、膝を抱えてじっとしたり、様々な行動に出始めた。
 クリスがアースを手伝って、怖がること自体を面白がって走り回る子供たちを捕まえ、言って聞かせている。
 そうしているうちに、砂浜にすっかり人気がなくなった。
 残されているのは、赤い一つのパラソルのみで、あとは平らな白い浜がずうっと伸びている。
 ウェルディが言った。
「そろそろ時間です。危ないから皆注意するように!!」
 しん、と静まり返る子供たち。
 楽しみで仕方がないのだ。
 辺りには寄せては帰す波の音だけが静かに漂う。
 そこへ、ザザザザザザという小刻みな音が近づいてきた。
 子供たちの目が音の発生源、右手へと向けられる。
 すると、真っ黒で艶やかな羽毛で身を包んだ、大きなペンギンがまるで矢のように――と言っても、ただ姿勢が前かがみで、黄色い毛を逆立てて尖った頭を突きだして走っているだけで、あまりスピードは出ていないのだが――疾走してくる。
 近づいてくると、短い足が交互に繰りだして、砂浜に溝をこしらえながら、一心不乱といった体でペンギンが走っていることがわかる。
 その可愛さに、子供たちから歓声があがる。
「かわいい〜」
「うぁー」
「でけぇっ」
「すっご」
 思わずワスプの口からも感嘆が漏れる。
「見事な突撃っぷりだぜ」
 ケイオスとメイリンが続く。
「いや、ほんとでかいな……」
「可愛いなぁ……」
 皆が驚いたり喜んだりしている中、ストライダーの忍び・リュー(a11571)だけが身体をよじっている。
「(ああっ!  巨大ペンギン〜抱きつきたい〜。ぺんぺんされちゃうとしても、ぎゅうっと抱きつきたいわねぇん。でも、とりあえず子供達の手前、我慢我慢だわ……)」
 リューのもじもじを見て眉をわすかにひそめていてシスだったが、視線を再び砂浜へと戻した。ペンギンはまだ自分たちの正面に到達してない。迫力ある走法だが、いかんせん速度が出ないのだ。そんな飛べない鳥を観察していたリューだったが、突然に声をあげる。
「危ない」
 メイリンが素早く反応した。
 砂浜に次第に間隔を広げる足跡を残して、ペンギンの進路へ飛び込む。
 白い砂地にぽつんと佇む赤いパラソルの下で、他のお客の子供が砂に埋もれてすやすやと眠っていたのだ。
「ラッキー……じゃなくて、リューが止めますわ!」
 鳥に抱きつきたくてむずむずしていたリューが突進する鳥へ突進する。
 突然に飛び出してきた影に、巨大なペンギンは突進を止めて……転んだ。
 砂にまみれるペンギンがじたばたと起き上がると、リューはその腹に抱きついた。
 柔らかでひんやりと冷たい……だが、その感覚を味わえたのは一瞬だけ。短い翼が激しく羽ばたかれ、リューの身体は放物線を描いて水面に落ちて飛沫をあげた。
「仕方がありません」
 ウェルディが瞳を閉じて意識を高める。
 すると、光り輝く紋章から銀の狼が現れ、ペンギンに向かって駆け出した。
 巨大な飛べない鳥がペンペンと激しく身悶えしている間に、メイリンは眠ったままの女の子を無事に救出した。
 その後……ウェルディは放心状態といった感じで砂浜に佇むペンギンに恐る恐る近寄ると、癒しの水滴をお腹に滴らせた。そして、体力を回復させると急にペンペンと怒り始めたペンギンに頭を下げた。
(「通じるか判らないけどコレはそういう問題ではないと思うし」)
 ペンギンが……何かを感じたわけではないだろう。
 しかし、ウェルディが敵ではないということは直感的に分かったらしい。
 くぇーと元気よく鳴くと、再び短い足をバタバタとさせ、砂浜の突進を再開した。
 後に、ある冒険者が語ったところによれば、その背中は可愛らしかったが、なんだか……「いいってことよ」という男気が溢れているようにも見えたということである。
 
 
●二人と
 子供たちが去った砂浜。
 海には赤い陽が落ちる。
 そして、ケイオスとメディスの姿がある。
「お子様可愛かったですねぇ……? 欲しいの? にぅ……難しい注文を」
「ずっと、一緒にいような」
 大きな影が小さな影を包み込み、一つとなった影に陽光を受けて煌めく何かがある。
 メディスは左手の薬指にはめられた指輪をじっと見つめている。
 瞳から輝く何かが頬を伝って、白い砂浜に零れ落ちた。


マスター:水原曜 紹介ページ
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参加者:10人
作成日:2004/08/20
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