≪密林の楽園Gパンポルナ≫工事終了後の変! 激流水際大乱戦!



<オープニング>


「さて、まずは湿地帯での水路工事、ご苦労であったな。皆の協力のおかげで、この度立派な水路が完成の運びとなった。これで湿地帯の水を川へと流す事により、増水によって肥大化した湿地帯の規模も大幅に縮小され、増水前の大きさにまで戻る事だろう。そしてそうなれば、水量増加によって異常発生した巨大蚊の数も減じ、ノソリン風邪の流行も止まるというものだ。よかったよかった、うむ」
 護衛士達の前で、霊査士のヴルルガーンが満足気に頷いていた。
 が、それもあまり長くは続かず、表情をあらためると「が、しかしな……」と話を再開する。
「湿地帯の水と共に、大量の巨大ボウフラが川へと流入しているのだが、これに引き寄せられ、川に元から棲んでいる各種怪獣が多数集まってしまい、川の流れが極端に悪くなってしまったのだ。次から次へと問題続出でアレだが、これもなんとかせねばなるまい。直ちに今度は川に向かい、これらの怪獣を追い散らしてくれ。これ以上川に怪獣が溢れたら、川の流れがせき止められ、氾濫の恐れもあるのでな。そうなったらそれこそ元の木阿弥だ」
 ……だ、そうである。またえらい事になったものだ。
「ちなみに、現地で今確認されている川の怪獣を説明するぞ、ええとな……」
 モモヒキの中からメモを取り出し、護衛士達の前で身振り手振りを交えつつ、怪獣の解説を始めるヴルルガーン。
 それは大体、以下の通りである。

1.ウナギ怪獣
 全長5〜6メートル、直径数十センチクラスの巨大ウナギ。
 通常のものと、電気を出す電気ウナギがいるようだ。ぱっと見で見分けはつかないので注意。(趣味で動物知識があると有利かも)

2.フナ怪獣、コイ怪獣
 それぞれ巨大なフナとコイの怪獣。フナの方は3〜4メートル、コイは5〜8メートルクラスがいるようだ。
 特に攻撃力が高いわけではないが、うじゃうじゃいるので大変。

3.ナマズ怪獣
 全長7〜8メートルのナマズ怪獣。でっかい口で目に付いたものを丸呑みする。2メートル以内の身長だとパクッと一口のようだ。注意しよう。

4.ザリガニ怪獣
 全長5〜6メートルの巨大ザリガニ。両手のハサミが武器。前進は遅いが後退は速い。

5.テッポウウオ怪獣
 全長4〜6メートルの巨大テッポウウオ。名前の通り、口から水鉄砲で攻撃する。射程は10メートル強。当たって怪我をするものではないが、勢いが強いので、まともに食らえば後ろに飛ばされるかも。

6.かわうそグドン
 怪獣ではなく、かわうそのグドン。巨大ボウフラの臭いを嗅ぎ付けてやって来たらしいが、怪獣がわんさかいる状況を見て青くなり、隅っこの方で固まって震えている。いたいけな瞳がわりとキュートかも。10数体を確認。

「……とまあ、こんな所か。数はそれぞれが数十匹単位で、全部合わせて数百といった所だな。それが水路の流入地点あたりでひしめきあっている。川の幅は約50メートル、水路は幅10メートル程だ。川の方は現在流れがほぼ止まった状態だが、水路は逆に激流状態で流れ込んでいる。あまりの勢いで、怪獣達も遡れない程にな。湿地帯の規模と水の量からして、夕方くらいまでには流入も一段落するだろう。よって、今回の皆の仕事は、現地に到着次第、ただちに何らかの方法を用いて、流入点に集まっている怪獣軍団を蹴散らし、夕方までそれを続ける事、となる。流入が収まる夕方以降になれば、自然と集まる事もなくなるだろうからな。まあ、派手なアビリティを2、3発撃ち込めば、クモの子を散らしたように逃げるとは思うのだが、何しろ数が数だし、懲りずに何度も集まるに違いない。歯向かって来る奴もいるかもしれん。楽な仕事ではないが、よろしく頼むぞ」
 と、一通り述べた所で、霊査士はテーブルに置かれた酒盃を煽り、喉を湿らせると、一段と大きな声で最後の言葉を告げるのであった。
「では、勇敢なる密林の勇者達よ、出動だ!!」

<補足>
 水路は湿地帯から川までの長さが約100メートル。幅が約10メートルです。現在は激流となって湿地帯から川へと水が流れ込んでいますので、怪獣も湿地帯までは遡れません。水路に落ちるととんでもない勢いで一気に怪獣軍団のど真ん中に特攻する事になるので注意して下さい。
 また、別に怪獣は倒す必要はありません。追い散らすだけで良いでしょう。逆に倒していたらキリがありませんし、全滅させるのは戦力的に不可能です。

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参加者
凱風の・アゼル(a00468)
ブレード使い・シルヴィア(a01005)
斉藤・カルサイト(a04097)
狂乱の貴公子・マイアー(a07741)
鋼鉄の乙女・ジル(a09337)
そよ風が草原をなでるように・カヅチ(a10536)
天武の申し子・シュラ(a13883)
れっくすはんたー・ナレカ(a13982)
NPC:赤い実の・ペルシャナ(a90148)



<リプレイ>

「まずは、どのくらい流れが速いのか試してみましょう」
 現地に到着すると、ブレード使い・シルヴィア(a01005)がそう告げて、荷物からどこかで見たような鎧の人形を取り出し、湿地帯から流れ出す急流の中へと放り込んだ。
 ごうごうと音を立てて流れる濁流に飲まれたそれは、あっという間に川へと到達すると、そこにひしめく各種川魚怪獣達の中に消える。
 間を置かず、ばりばりぐしゃばきという音と共に人形の手や足や首が水面から跳ね上がり……後は2度と浮かんではこなかった。
「どうやらかなり生きの良いお魚さん達ばかりのようですね」
 それを穏やかな瞳で見つめつつ、凱風の・アゼル(a00468)が頷く。彼女の周囲には、幾体もの土塊の下僕達が既に待機済みだ。わーすごーい、鎧バラバラー、よわっちぃー、等々、歓声を上げている。
「お料理のし甲斐がありそうですよね」
 と、紅蓮の守護神・シュラ(a13883)も、拳を握ってやる気満々の様子である。
 ……一方、
「あぁ……生きてるってなんて素晴らしいんだろう♪ 今日も川にトモダチが沢山集まってるし♪ 待っててね、今そこから逃がしてあげるからね〜♪」
 涙ぐんだキラキラ光る目で大暴れする怪獣軍団を見下ろしつつ、歓喜の声を上げる鋼鉄の乙女・ジル(a09337)みたいな者もいた。最近はランドアースの方でアンデッドの相手ばかりしているので、生気が溢れまくるワイルドファイアの怪獣達が、かなり眩しく見えるようだ。
「いよーし。私にとって初めての護衛士依頼、がんばりますよー。やるですよー!」
 そよ風が草原をなでるように・カヅチ(a10536)の瞳もまた、意欲とガッツで輝いている。
「いたいた。あれがテッポウウオ怪獣なぁ〜んね。初めて見る相手だから、楽しみなぁ〜ん。味とか」
 戦う相手を既に決めているれっくすはんたー・ナレカ(a13982)も、愛用のまんもーの牙を手にして、今からテンションが高めだ。
「川風が俺を呼んでいるぜ……見ていろよそこの怪獣ボーヤ達、俺の生きざまを魂に響かせてやる!」
 何故か皆より一段高いところに立ち、川に向かってそう宣言するのは、命の抱擁課係長補佐・カルサイト(a04097)であった。黒と白の横縞ボーダー柄の囚人服みたいな水着と帽子着用で、腰にはふっといロープが結び付けられている。胸のゼッケンには『囮(エサ)』の文字。
「俺の魂は預けた、今日も無敵に素敵な俺の愛、お魚ちゃん達に届けてくるからよろしくな!」
 背後に振り返り親指をぐっと立てると、その先でシルヴィアが頷いた。カルサイトに結ばれたロープの端を手にしている。どうやら釣り師は彼女のようだ。
「皆さんがんばって下さい〜。怪我をしたらこちらにどうぞなのですよ〜」
 そして、一同からやや後方の位置には簡易の天幕が張られ、『めでぃっく』と書かれたタスキをしたワールドイズマイン・マイアー(a07741)が手を振っていた。顔色が青白く、そよ風に揺れる柳の葉みたいにふらふらしているのは、現在絶賛重傷中だからだ。隣には赤い実の・ペルシャナ(a90148)もいた。介護と応援、あとは全体の支援が役目らしい。
 ……以上9名の護衛士が、今、川にごったがえす怪獣軍団に向かう。
 勇者達の活躍や、いかに!

「おまえがテッポウウオ怪獣なぁ〜んね! ここで会ったが100年目なぁ〜ん! そっちの水流が強いか、あるいはあたしのチェインシュートが上か、いざ尋常に勝負なぁ〜ん!」
 目当ての怪獣集団へと、脇目も振らずに走るナレカ。
 その姿に気付いた怪獣数匹が一斉にナレカへと頭を向け、口から水流を吹き付ける。
「なんのっ! なぁ〜ん!」
 横っ飛びにかわすと、まんもーの牙を振りかぶり、投じた。
「いっけぇーなぁ〜ん!!」
 唸りを上げて飛ぶ大きな牙には、ナレカの手から伸びる鎖が繋がっている。
「よし、こちらも行くぞ! むしろ逝くぞ! 遠慮なくやってくれ!」
 カルサイトが叫ぶ。屈伸運動をしつつ、小指を舐めて耳にぐりぐり押し込んでいた。
「……了解です。その覚悟、まさに見事。私の妹とあーんな事とかしてもいいですよ。妹いませんけど」
 小さく頷いたシルヴィアがその身体を持ち上げ、力の限りに川の中へと放り込む。
「ドリアッドのド根性! 略してドリ根性見せてやんぞー!!」
 獣達の歌を歌いつつ、カルサイトは飛翔した。ナレカの武器にはディバインチャージを、そして周囲にはフォーチュンフィールドをかけてある。
「よっしゃー! 私も逝きますよー!」
 カヅチも迷わず水際へと走った。狙うはナマズ怪獣だ。
「……がんばってくださいねー……ごほげへがは……あ、血が……」
 応援しつつ、早くもマイアーは吐血している。
「あららん、だ、大丈夫なぁ〜ん? 血が足りない時はホウレンソウがいいって長老様に聞いた事があるなぁ〜んよ。ちょうどそこらへんに生えていたのをたくさん取ってきたなぁ〜ん! たたた食べるなぁ〜ん!」
 ふらりと倒れたマイアーの身体を支えたペルシャナが、でかい籠から青々とした草を鷲掴みにして、彼の口へと押し込んで直ちに治療開始。ただし、慌てて採取したせいもあってか、どうみてもそれらはホウレンソウというよりワイルドな雑草というシロモノが大量に混じっていたりする。
「……ペルシャナ様は優しいなぁ……んがもが……ぐへぁ……」
 失血の上、窒息までしかけるマイアーだったが……表情は穏やかであった。
「では皆さん、こちらも始めますよ」
 アゼルが先生みたいな口調で言うと、周囲の土塊の下僕達が一斉に「はーい」と元気良く返事をする。
 彼女達の担当は、ウナギ怪獣だ。
 にょろにょろ長いのがたくさん集まっているあたりに見当をつけると、そこに大きな投網を放り込む。
 あとは数匹まとめて、おーえす、おーえす、と川べりに引っ張り上げていた。
「さあさあさあ! 元気のいい子は寄っといで! まとめて面倒見ちゃうからねー!」
 ちょっぴりブラボーなビキニアーマーを装着したジルは、水面近くにいる魚を踏み台にして飛びながら、次々に大地斬で目に付いた奴を殴りつけている。
「ジルさん! 後ろ!」
「おおっと!!」
 同じく怪獣の背中を渡って川面に出てきていたシュラの声が聞こえ、振り向かずに前に跳んだ。
 一瞬遅れて、ジルのいたあたりを巨大なハサミが薙いで通り過ぎる。ザリガニ怪獣だ。
「このーーーーーーっ!!」
 その背中に飛び移ったシュラが、紅蓮の咆哮を至近距離から浴びせかける。
「ナーイス! いっけぇーーー!!」
 鯉怪獣の背中を足場にして大きく飛び上がり、ジルが再び後方へと反転した。両手斧を振りかぶり、自らの体重と共に振り下ろす。
 さらに、そのタイミングに合わせて、シュラも大剣を巨大ザリガニの背中に叩き込んだ。
 小気味良い音が響き、甲殻が砕け散る。
 力を失い、ずぶずぶと沈んでいく巨体。そこから離れ、2人は一旦川べりへと跳躍した。
「ありがと、助かったよ」
「いえ、そんな」
 笑顔でそんな言葉を交わす彼女達。
「でも……」
 ふと、シュラがジルの背中に目をやり、尋ねる。
「それ、なんですか?」
 指差したのは、ジルのシッポに結びつけられたスルメだ。
「ああこれ? 子供の時ザリガニ釣りやらなかった? あれだよ、あれ。ペルシャナちゃんからシッポに付ける正しい作法を教わったんだ」
「……そんな作法、あるんですか?」
「んー、聞いた事ないって言ってたけど、ほら、ヒトノソリンの人達って、シッポに何かぶら下げてる事があるじゃない。だからきっと詳しいと思って」
「はあ……なるほど」
 もしかしてそんな作法、本当にあったりして……とか真面目に考えてしまうシュラだったが、もちろん真相は分からない。
「まだまだなぁ〜ん! 次っ! そこなぁ〜ん!!」
 身を捻って水流をかわしざま、ナレカの手からまんもーの牙が飛ぶ。
 今まさに水流を放とうとしていた別のテッポウウオ怪獣の頭に命中し、後方へと吹き飛ばした。
 が、それとはまた別の奴が続けざまに水を放ってくる。
「……くぅ……っ!」
 丁度着地して態勢が崩れかけた所を狙われたので避けられず、反射的に盾で身体をカバーし、耐えた。
「やるなぁ〜んね! そうこなくちゃ嘘なぁ〜ん!」
 水に濡れた髪を跳ね上げ、戻ってきた武器を再びチェインシュート。
 その顔は、どこか楽しそうだった。
「お逝きなさい! カルサイトキャッチャー!!」
 シルヴィアがカルサイトを投擲。
「解説せねばなりますまい! カルサイトキャッチャーとは、カルサイトさんのビューティ、アンド、エクセレントな命の抱擁を戦闘支援として運用する理論から生み出された、地獄の愛情確保術です。ご覧の通り、カルサイトさんに頑丈なロープを結び、対象に向かって射出、そしてカルサイトさんが強靭な愛と職人技な命の抱擁によって、対象を確保、大きな愛で相手を包み込んでしまうという、ベリベリストロングなラブ技なのです! くれぐれも危険だから素人はマネしちゃダメですよ!」
 と、カヅチが解説していた。
 そのカヅチはというと……腰のあたりまで下半身をナマズ怪獣に飲まれ、はぐはぐされている。解説している場合じゃないが、そこはそれ、彼も男の子だ、やるときはやる。
「見てください! 今の私、人魚みたいです! きっとセイレーンの男性ってこんな感じなんですよ!」
 混乱しているのか、セイレーンが聞いたら決闘を申し込まれそうな事を言っていた。でも目はキラキラしている。少年の瞳だ。
「カヅチ! 解説の礼にお前を助けてやるぜ! 俺も森の妖精ドリーミン☆カルサイトちゃんと呼ばれたい年頃な感じの純情微妙な男の子だ! 俺を信じろ! レッツ・ドリーミン!」
「ああ……れっつ・どりーみん……」
 カルサイトのホーリーライトが、2人の男を優しく包む。手と手を伸ばし、輝く笑顔で互いを見つめる男と男。美しい友情だ。美しい。きっと美しい。百人いたら3人くらいは美しいと思うに違いない。
「あ、そこ、あぶないですよ」
 ふと、アゼルの声がした。
 美しい男達は気付かなかったが、投網で掴まえたウナギ怪獣のうち、電気ウナギだけを動物知識で選別したアゼルが、土塊の下僕達にそれらを捨てさせようとしていた所だったりしたのだ。ちょうどカルサイトとカヅチが接近遭遇寸前のあたりで。
「のわぬぎゃあすんshdふぉあいhをえあんhgふぁいへ〜〜〜!!」
 水面に派手に火花が散り、美しい男達が美しく悲鳴を上げた。
「ありゃ……これじゃあカルサイトさんとカヅチさんが蒲焼きになっちゃうね」
「……食べられませんよね、さすがに」
 それを見て呟く、ジルとシュラ。
「ダメですよ、変なものを食べたら」
 アゼルもそう注意していたが、なんとなく注意する点がズレている気がする。
「……あのままではまずい気もしますので……ペルシャナ様、ちょっと……」
 避難所で、マイアーがペルシャナに何かを耳打ちした。顔はもう蝋細工みたいに真っ白で、鼻や口から変な草がはみ出ている様は、よっぽどマイアーの方が天に召されそうな勢いだが……まあ、それはそっとしておこう。
「わかったなぁ〜ん!」
 元気良く頷くと、残った草を全部マイアーの口の中に詰め込んで、ペルシャナはとてとて走り出した。
「せーのっ……なぁ〜〜〜んっ!!」
 適当な大岩をよいしょと持ち上げ、川の中へと放る。狙いは所々水面から突き出している岩だ。
 見事命中すると、ゴン、と大きな音が上がり、振動が波紋となって広がっていった。それに驚いた巨大魚達が、岩から離れるように散っていく。既にジルやシュラ、アゼルやナレカの攻撃でもかなりの数の怪獣が逃げ出しており、そんな単純な方法でも、怯えた怪獣達には結構な効果があったようだった。
 あちこちに散っていく怪獣の群れの中、かわうそグドンの集団だけは一塊になって震えている。カルサイトが獣達の歌で協力を呼びかけていたのだが、臆病な彼らは怪獣相手に行動を起こす事ができなかったらしい。
「……可愛いですねぇ……あの怯えた瞳とか」
 ため息混じりに言いつつ、これでもおあがり、と巨大蚊の佃煮を放るシルヴィア。
 一瞬かわうそグドンもそれに興味を引かれたように見えたが……。
「光っていたよな、俺達……」
「あははは……いきなり夜になっちゃいましたよ……あはははは……」
 まだ電気がスパークしているカルサイトと、いつの間にか今度は頭からナマズ怪獣に飲まれかけているカヅチのビューティフルブラザーズがぷかぷかと流れてきて……グドン達はますます怖がり、一目散に逃げていった。

「いや〜、いっぱい動いておなかぺっこぺこなぁ〜ん。早く食べたいなぁ〜んね!」
「うんうん♪ そうなぁ〜んね♪」
 さんざん戦って満足した様子のナレカの台詞に、こくこく頷くペルシャナ。
「はぁ〜い、できましたよ〜」
 と、そこにシュラが大皿を持って現れた。
 メニューはウナギ怪獣の白焼きに、鯉怪獣の洗い、鯉こく、ザリガニ怪獣は茹でた後、ロブスターサラダ風、テッポウウオは塩焼き、ナマズは唐揚げだ。シュラとアゼルの力作である。
「わぁ〜〜〜! いっただっきまっすなぁ〜ん♪」
「なぁ〜ん♪」
 ナレカとペルシャナは、とても幸せそうだ。
「さて、じゃあ怪我してる人には、今日はボクが命の抱擁してあげるよ」
 と、ジル。
「な、なんだってーーー!!」
 それを聞いて、カルサイトとカヅチ、そして重傷なはずのマイアーまでもが飛び上がった。
 今日のジルは、ビキニアーマーだ。アーマーでビキニだ。ビキニでアーマーだ。
「よし、じゃあまずは俺がお嫁さん募集!」
「何言ってるんですか! 私は実は神様なんですよ!」
「僕だって今日だけで36回吐血しました! もう血なんかありません!」
 男達が、熱く主張する。意味が殆ど通じないのは、悲しい男のサガに違いない。
「……ではこうしましょう。目を閉じてそこに並んで下さい。そして順番という事で」
 シルヴィアが、言った。
「がってんだ!!」
 男3人の声が綺麗にハモる。
 そして……。
「ああ……人のぬくもりがあったかい。あったかいよママン……」
「意外に筋肉質な所が、また癒される……」
「生まれてきて……良かった……」
 やや間を置いて、涙を流す3人。
「……ジルさん、いいですか。結婚前のうら若き乙女が、軽々しくそんな事を言うものじゃありませんよ。もっと自分を大切にしないと。人生を投げるような事はしちゃいけません」
 アゼルがジルにそう説く背後で、悲しい男3人組が互いに目を閉じて抱き締め合い、ああと呻いていた。目を閉じている間に、適当に互いを抱き合わされたらしい。
「さて……これで新しい技が生まれるかもしれませんね」
 何も知らずに感動の海原を行く3名をロープで縛り上げたシルヴィアが、職人の顔で頷く。
 ややあって……川面に新たな水柱が高く、高く上がるのであった──。

■ END ■


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