白桜祭〜舞い散る花びら 飛び交うパイ



   


<オープニング>


●春の訪れ〜白桜祭
 春分前の白い桜の咲く頃。
 町外れの丘に咲く桜の木の下で思いを告げれば恋が叶う。
 ホワイトチェリーの町に伝わる伝説は、
 どこにでもありそうな恋の伝説。

「ランララのお返しに、今度は男の子から女の子へプレゼントは如何?」
 商売上手な商人達がそんな事を考えた。
 ホワイトチェリーの春を祝う白桜祭。毎年3月の14日。丁度ランララ祭りの1ヶ月後。
 色んなお店が彼女への贈り物を準備してますよ?

 ホワイトチェリーの町に、白桜祭に来ませんか?

●パイとかっぽーとロンリーウルフ
「パイ投げ大会だって……?」
 花見と聞いていたんだけど。キィルスはそう言いながら、レィズの方を見つめて言った。
「そや。真っ白いクリームパイを、こう相手の顔にやな……」
「解ったから皿持って言うな、皿を」
 白桜祭の若者達だけが行っているちょっとしたイベント。
 春は恋が芽生える季節。昔からこの町もこの白桜祭の日に告白し、カップル成立となるケースが多々あったらしく。
 それを祝って馬鹿騒ぎのパーティ。祭りだからこそ、ハメを外して大騒ぎ出来ると言うもの。遠くに桜の丘が見える屋外に準備された会場ではマトモな料理の他に、沢山のパイが準備されるのだという。
「いつの頃からか、パイをぶつけて祝福したり、相手が見付からなかった男や女がチクショーとか叫んで成立直後のカップルにぶつけてみたり。喜びとか悔しさとの感情全てをパイに篭めて投げ合うらしいわ」
「壮絶さねぇ……」
「面白そうやろ? 俺は流石に、大乱闘中は離れて見てるだけになりそうやけど」
 そして皆でパイを投げ合った後は、美味しいチェリーパイを皆でゆったりと食べ、穏やかにその年成立したカップルを祝うのである。
 白いクリームパイに、桜の実のチェリーパイ。祭りや町の名前をこんな所にもかけている。
「チェリーパイ食べるだけでも楽しそうさね。行ってみようかな……」
「私も一緒に行って良いかしら?」
 ひょい、とレィズの側から現れた金髪蒼瞳のエルフ。キィルスが首を傾げると、レィズは彼女を紹介した。
「彼女はルディリア。こないだまで妙な組織に身を置いてたんやけど、現在更生中やさかい、俺がしばらく預かって面倒見とるんやわ」
「宜しくね、キィルス。へぇ、レィズに負けず劣らず良い男じゃないの……」
 しげしげとキィルスを見つめたルディリアは、ニッコリ笑って腕まくりなぞしながら、楽しそうに叫んだ。
「パイ投げ大会……腕が鳴るわ! 成立したてのカップル達に独り者の嫉妬パワーをぶつけ……」
「あー、もしもし、ルディ?」
 レィズが手をヒラヒラさせて名を呼ぶと、ルディリアは口に手を当てて誤魔化す様に笑むのであった。
「そーいう事で、若物のドンチャン騒ぎを盛り上げるのに、一緒に来てみぃへん? 楽しそうやと思うで?」
 そうレィズは説明を締めくくると、その場にいた冒険者達を祭りに誘うのであった。

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参加者
NPC:翡翠の霊査士・レィズ(a90099)



<リプレイ>

「は〜い、いらっしゃいませ♪ 投げパイの販売はこちらとなっておりますね♪」
 白桜祭……の町の若者によるパイ投げ大会会場。屋台を引いたイツキは何やらクリームパイの販売に勤しんでいる模様。
「いらっしゃいませ〜美味しいパイはいかがですか〜?」
 営業スマイルの彼女の横にはフリルエプロンドレスのメディスもお手伝い。この後チェリーパイだけでなく、林檎や桃のパイも作って大会終了後に売るのだ。
「みー! それは投げるパイじゃないにゃあ――!?」
 べちゃ。メディスの顔面直撃。屋台も一瞬でパイ投げ大会の混沌の渦に巻き込まれていく瞬間であった。


「前方にカップリング反応!ものすごいラヴ質量、なおも増大! 具現化まで後10秒……3、2、1、カップル、出ます!!」
 シシャモが叫ぶ。成立したカップルが現れると同時に嫉妬心燃やした男女がパイ投げる。
「嫉妬の心は」「父心!!」
「押せば命の」「泉沸く!!」
『見よ!嫉妬魂は暑苦しいまでに燃えているっ!』
 先頭に立つは勿論マスクとマーテルの二人。
 飛び交うパイの戦場。その中にルディリアの姿見つけた嫉妬王は彼女に向け吠える。
「嫉妬神官よ何をしておる、コッチ来て手伝わん――か!?」
 べちょっ。そこに飛んできたパイが顔面に。どこぞの探検隊隊長とはまるで関係のない外道超人マーダーベアーがカップルにも味方の筈の嫉妬旅団にも投げてきたのだ。
「今回ぐらい嫉妬する事を忘れて楽しんだらどうだ……?」
 更にアルスもロンリーウルフを狙って攻撃。バートランドを援護しカップルを守る。
「元気にやってたかーっ?」
「元気だったよ…アーニーの方こそ、元気してた?」
 此方は旅に出てたアーニーと留守番してたユラの感動の再会。パイ投げながら旅の間の話盛り上がっている模様。
「実は大切な人が……できたんだ」
「このっ、やるやないか……ココロから祝福するなっ!」
「ありがと……俺からもキミ達に祝福させてもらうね」
 べしゃっ! 祝福という名のクロスカウンターパイが炸裂した瞬間だった。
「恋・仲・祝・福! メイドスパイラァァール!!」
 更にターニャが成立したカップル達を祝う様にパイを華麗に投げつける。実は彼女にも彼氏がキチンといるのはここだけの秘密だ!
「嫉妬の炎に誘われて、キノコレンジャー参上!!」
 今度は妙な連中が登場。叫んだソラリスとイシュはハークを中心に戦隊の如くポーズ決めた。
「グリーン★ソラリス!!」
「ブルー★イシュ!!」
「……」
「レッド☆ハーク!!」
「人の代わりに勝手に名乗るな!?」
 ソラリスに抗議するハーク。どうやら無理矢理付き合わされているらしい。
「どりゃあ!!」
「ちぇすとぉぉっ!!」
 剛速球で投げるイシュにソラリス。嫉妬の炎は此処でも巻きおこる。あ、ハークは他人の振りして逃げてしまった。
 一方此方。恋人持ちのシェード、当然的にされている。
「あはは……その程度か! さあかかってこい!」
 回避しつつ煽るシェード。だがそこにマイトの投げたパイが弧を描いて飛来、着弾!
 べちょっ。
「ふふ、秘技『ホーミングチェリーパイ』! 牙狩人、舐めると痛い目に遭いますよ」
 別にアビリティじゃなくても手首の捻りで変化など幾らでも。カーブでもスライダーでも飛び交うのは場慣れした町の青年達の成す技か。
「おぶっ!?」
 ルシェルがそのパイ乱舞に気を取られた瞬間、一つ顔面に命中。
「ちょ、待っ、あぶぶ……」
 視界も意識も気付いたら白くなっていく。出来上がる人型のクリームの塔。その中で彼女は遠くあの人を思い……更にクリームにまみれていく。
「拙者が昨日から寝ずに作ったパイくらえーー!!」
 ライは手製のクリームパイを構え、カップル目掛けて構えるも。
「!? ど、どうした事でござるか、手を、手を離せない!?」
 精魂込めて作ったパイである。それを粗末に投げるなど出来ようか。
「可愛いメレンゲが拙者に涙の訴えをムグ」
 めしょ。ルディがどうやら彼の手を掴んでパイを顔にめり込ませた模様。
「ぶつぶつ言ってないで投げるか食らうかどっちかになさい!」
「お姉ちゃんキツ〜イ。よくわかんないけどパイ投げ〜♪」
 ルゥレイスはそう言いながら周りのハイテンションに乗ってパイを投げまくる。無差別乱撃。それ見つつ、やはり良く解ってないイヴはしゃがんで見学していた木の横から這い出てくると、大まかに理解したのかカップルに向かってパイを投げる。
「なるほどにゃー……これを投げるのかにゃ……ぇぃ!」
 べべちょっ! 良く解らないけど、快感なのは確かである。

 さて。ユイリンとマイティは最近成立したかっぽーである。
 そしてユイリンは最近まで所属していた嫉妬旅団の刺客に狙われていた。
「大丈夫、君はオレが絶対守り抜く!」
 男らしいマイティの台詞。そこに刺客参上。
「偉大な嫉妬レディを奪ったマイティ・グレイブ許すまじ!!」
「今日こそ決着を付けます! そこの二人! てー!」
 復讐に燃えるユーリリィが至近距離よりマイティの顔面にパイを投げつけ、プレストも彼女と連携して1ダースものパイを投げ、トドメにやはり至近距離より叩き付ける。でもってナコも上で何かウジョウジョ蠢いている特製スペシャルパイで攻撃! マイティの形したクリームの塊がすぐ完成。
「マイティかっこいい! 王子様みたいよ!」
 はしゃぐユイリン。ラヴオーラ全開。嫉妬の炎は収まらない。
「ふおぉぉ……嫉妬アーマー装着!」
 コウテツロウが拳を胸の前で合わせポーズと共に鎧進化。隙間からのクリーム侵入防止して嫉妬アーマー推参! その横にナシャもパイ持ってスタンバイ。
「こんな面白そうなイベント……僕抜きで楽しもうなんて300年早い!」
「嫉妬パイミサイル一斉放射!」
「右舷弾幕薄いぞ! 撃て撃て撃ちまくれ!」
 凄まじい嫉妬連携がユイリンとマイティを襲う。が。
「ユイリンさんにぶつけるなー!」
 ユーリリィが叫ぶ。マイティは許せないがユイリンは守る彼女。
「へぶぅ!?」「おぶぁ!?」
 大混戦。
「命の危険を感じるのじゃ……」
 ナシャにぶつけてやろうと思っていたリシエルは凄惨な光景に断念せざるを得なかったのだった。


「なんだってあんなに熱くなれるんだか」
 少し離れた所にマージュが設置した休憩所。イザークは苦笑し首傾げた。レィズはここでまったり見学。それに何人か一緒にお茶しつつ付き合っていた。
「皆さん宜しかったらどうぞ」
 ハークがチェリーティーを皆に振る舞う。ラクシェルは紅茶啜りながらパイ投げ終了後に出てくるチェリーパイに思いを馳せ、微笑する。
「皆様素敵なお相手がいらっしゃるからあんなに投げつけられて」
「そやねぇ。あれも愛の試練の形やろか」
 呑気に頷くレィズ。そこにリィリィがアフロヅラを手に近寄る。
「頭の保護の為にアフロを被ってみませんか? お下げ付きよか色々取り揃えてますよ?」
「え、エエよ別に。使う事もきっとあらへんやろし……」
 被った姿を想像し、また自分もパイ投げに無関係だろうと苦笑しつつ丁重に断ったレィズ。だが、パイをぶつけられる理由は全速力で不意打ちしてきた。
 むちゅっ☆
「――!?」
「愛してる人には口にキスって聞いた!」
 アールタラによる突撃気味の唇へのライトキス。あまりに唐突でレィズは目を白黒させている。
「アル、レィズを愛してるからこれからもいっぱいしてあげる!!」
 恋とか片思いとか色々すっ飛ばして『愛』。無敵に無邪気で通る声。有る意味ラヴ宣言。レィズとしては妹扱いしてるモノだから邪険にも出来ぬ訳で。
「おめでとう、レィズ♪」
「よ、幸せモン♪」
「ま、まだちゃうっちゅーねんオノレラぁっ!?」
 周囲の者はニコニコと煽る始末。抱きつくアルに慌てるレィズ。
 そこにザンッと現れる嫉妬の使徒!
「見よ! あの変な髪色のドリアッドの優男、奴こそが崇高なるデスフォーナやヘルズランララ阻止の張本人にして嫉妬神官をかどわかした極悪人! 更には人前でいちゃつく鬼畜!」
 ミサである。周囲にはラヴオーラを嗅ぎ付けてやってきた嫉妬の徒がパイを手に大勢。
「ここも乱戦開始、か」
 イザーク、非情にも酒を持って避難。同時に飛び交うパイの数々!!
「ぶげふっ!?」
 遊戯を超えてもはや明確な攻撃意思と殺意籠もった嫉妬のパイに気を失うレィズ。
「レィズさんも一緒にパイ投げしましょう?」
 良く解らぬまま参加していたサシャもパイの乱舞の内にぶつける楽しさ見いだしたのか。抵抗出来ぬレィズを誘いながらぶつける。
 ただやられる訳にも行かない。レィズには味方がついている!
「無抵抗なレィズ殿を其方に!」
 飛び来るパイを叩き落としながら、グレンが的確に指示を出し退避させる。
 見学の予定だったシュウも恋人持ち故に集中砲火食らい大慌てだ。レィズ担ぎ、アルの手を引いて嫉妬軍団の猛攻から離れる。
「めるくぅはアル様のらう゛を応援してますなのぉ!」
 メルクゥリオはクリームまみれになりながらもレィズの護衛に回り、嫉妬の徒にパイをぶつけ返す。
 乱戦が収束してきた頃。レィズ含め数人の姿は戦場から消えている。
「くそ、逃げられたか!」
 ミサは悔しそうに唇を噛む。まだまだ戦いは終わっていない。
「こっちでもパイ投げしてるんだ♪」
 呑気に向こうでクリームまみれになったソラリスとイシュがやってきた。
「おつかれ、さま」
 べべちょっ。ハークは満面の笑顔で二人の顔面にパイを押し込んでいたのであった。


「キィルス、一緒にパイ食べないか?」
「え……?」
 また別の休憩場所。アンゲリカは手作りのパイを手にキィルスに声をかけていた。
「じゃあ、一口」
 そう答えたキィルスの口に一口のパイを入れようとしたその時。
「キィルス義兄さんー」
「ん?」
「ていっ」
 かけられた声に振り向くと、レノリアが顔面にパイアタック。
「ふふふー、美形だから一寸勿体ないですけども、楽しいからよしっ!」
「ああー、邪魔すんなレノリア! ……でも、これってぶつけられた方が勝ち組なんだよな」
 つまりそう見えたのだろうか、などと考えこむアンゲ。
 そこに逃げてきたレィズやシュウやイザーク達がクリームまみれになりつつやってきた。
「レィズ生きてるか?」
「何とかやな……」
 気絶から回復したレィズ。フラフラと近くのテーブルに近寄り。
「この際や、俺からも祝福やっ!」
 不意を付く形でシュウの顔面に無造作にパイ押しつけたレィズ。
「げふげふ……と言うかレィズもかい!」
「乱戦は無理やけど、顔にパイ食べさせるくらいは俺かて出来るわ」
 ポイッともう片手のパイを適当に放り投げるレィズ。大きく上空に弧を描いてオリエに向かって落ちてくるも。
 べちょ。
「勇者の盾って格好良いよね」
 微笑するオリエの手には盾にされたキィルスの姿があったのである。


「お〜の〜れ〜ら〜! 息の根止めてくれるわぁ!」
 再び乱戦会場。すっかりパイまみれになったシュウは舞い戻るとヤケクソ気味に戦線復帰。レィズに顔直撃されたのがキたのだろうか。追う様にキィルスも最後のパイ投げ戦に赴く。
「嫉妬の父よ、母よ、兄よ妹よ! ついでに嫉妬の神よ女神よ! 我に力をおぉぉっ!!」
 シヤンはそのシュウとキィルスに向かって3回転しながら投げる。
 他の嫉妬側も黙ってはいない。
「所構わずいちゃつき愛の花咲かせる……人、それをバカップルという!」
「何者!?」
 見上げると何やら高い木の上に怪人物。
「カップルに名乗る名前などないっ! だがあえて名乗ろう! 嫉妬コマンダー、ギガマッチョーである! 必殺!パイ乱れ投げー!」
 乱れ飛ぶパイ。その1つがシュリとアールグレイドにぶつかる。
「だーれーだー……」
「あてた奴は3倍返し決定……」
 ゆらりとパイを掴み投げるシュリ。アールグレイドはそれをお盆でガードしつつ、手当たり次第投げる。
「いってらっしゃーいvきゃっ!?」
 そんな二人を見送るチェリートにもパイは容赦なく当たる。そう、ここは戦場なのだ。
「……俺も傭兵で負け戦は慣れた身だ。戦り抜いてやるさ……」
 カップル側か嫉妬側か、どっちが劣勢なのかもはやさっぱり解らない状態ではあるが。
 ティキはカップル軍の防衛に付きながらそう呟いたのだった。


 ――つわものどもがゆめのあと――。


 日も暮れて、戦いは幕を閉じ。
「楽しかったけど、どうせクリームまみれになるなら来年はぶつけられる側に回ってみたいですね」
 巻き添え食らってクリームだらけになったリルミアが笑ってお風呂に入る。
 すっかり汚れたその身体をお風呂で綺麗にして温まった所でチェリーパイを皆で御馳走に、ティータイム。カップルもロンリーウルフも最早関係ない時間。
 マージュは風呂上がりの皆にタオルを渡し、珈琲紅茶等のお茶の用意もして。ラクシェルは白い綺麗なテーブルクロスでセッティング。
「お待たせ致しました、どうぞ召し上がれ♪」
 イツキがテーブルに出来立てのパイを乗せる。甘酸っぱくて美味しそう。
「う〜ま〜し〜なのじゃv」
「チェリーパイおいしいにゃ〜v」
 早速パイを食べたリシエルは嬉しそうに一言。まさに至福の時間。イヴも嬉しそうにお茶をしながらパイを食している。
「ルディリアさんもリィリィさんもナコさんも一緒に食べよう♪」
 食べ専門のシアンは女の子誘って一緒に食べる。一番美味しそうに幸せそうに食べているのはきっと彼女。
「来年相手を連れてくるから、白桜さん待っててねー♪ 告白は、その前にしちゃうと思うけどー」
 舞い散る花びらの下でルシエラは白い桜にそう話しかけながらパイをぱくっ。
「皆さん活気付いてとても楽しそうでしたね……」
「ハメ外しすぎとった気もするけどな」
 微笑みながら言うファオに、レィズは苦笑しながらそう答えた。
 ユイリンはマイティの口元についたクリームをペロッと舐め、嫉妬の視線を浴びてみたり。でも、もう暴れるのはお終い。嫉妬旅団の皆もパイにお茶にと楽しんでいる。
「皆の魂の叫び、なかなか見事だったぞ」
「乾ぱーい!!」
 ぼごぉっ!! マスクとマーテルはグラスを打合わせる様に見せかけクロスカウンター乾杯を決める。相打ちになってぶっ倒れたのはまぁ、ご愛敬。その横にはマーダーベアーの代わりにワイドリィがパイを頂く姿があった。
「キィルス、音楽弾いて貰えるかな?」
 お茶出しながら、オリエは音楽リクエスト。間もなく奏でられたはホワイトチェリーに伝わる春の曲だった。


 白い桜が 花開く
 淡い桃色 恋の色
 空に舞い散る 花びらは
 春を彩る 雪の如く
 小さな蕾は 恋心
 春の陽気で 花開き
 君想いし心 やがて実を結ぶ

 ホワイトチェリーの町に伝わる丘の桜は
 優しく二人を祝福してくれる


マスター:天宮朱那 紹介ページ
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