<リプレイ>
●チラシ配り 「シャモさんも色々と大変みたいだねぇ〜。変な人から逆恨みされちゃって……」 苦笑いを浮かべながら、湯の瀬遊撃隊旅団長の・ホノカ(a00396)がチラシを配る。 チラシには魅惑の谷間・ドーラ(a90075)の絵がどぉ〜んと描かれており、行き会う人々の興味を誘う。 「ショーは今回だけの限定ですわ。あぁ〜んな事や、こぉ〜んな事もあるかも知れないので、皆さんお楽しみに♪」 趣味の歌唱を生かしてショーの内容を詩にして歌い、エンジェルの吟遊詩人・ミュリエール(a24448)が通行人の興味を引く。 その横ではノソリンに変身した散る為に咲く華・コノハ(a17298)が耳についた鈴を鳴らし、チラシ配りにメリハリをつけて通行人を呼び集めた。 「このまま舞台が中止になってしまうと、たくさんの人達が路頭に迷ってしまいます。どうか人助けと思って、今夜はぜひ劇場へ!」 祈るような目で周りを見つめ、アーラリーベラエ・アイス(a19562)が瞳をわずかに潤ませる。 「意外とみんな貰っていくねぇ〜。やっぱりえっちなショーだからかなぁ〜」 恥かしそうに頬を掻き、ホノカがチラシを配っていく。 「なぁ〜ん」 そのためコノハもダンスを踊って答えを返す。 「そんなにえっちなショーなんですか?」 劇場でどんなショーが行われるか知らないため、アイスが首を傾げて呟いた。 「ボ、ボ、ボクは何も知らないよ。巻き込まれたくなかったし……。ドーラさんが何故かボクを狙っていたし……」 誘惑された時の事を思い出し、ホノカが身体を震わせる。 ドーラの視線はまるで蛇のように鋭く、何か含みのある表情を浮かべていた。 「何だか素敵な事があったようですわね、ドーラさんと♪」 冗談交じりに微笑みながら、ミュリエールがホノカの肩を叩く。 「ち、違うよ。あのままドーラさんの言う通りにしていたら、今頃どうなっていた事か……」 青ざめた表情を浮かべ、ホノカがブンブンと首を横に振る。 ドーラが何気なく言った『まな板ショー』という言葉になって夜も眠れなくなっているらしい。 「なぁ〜ん?」 言葉の書かれたボードを咥え、コノハがトコトコとやって来る。 ボードには『チラシが配り終わったなぁ〜ん』と書かれており、コノハがニコリと微笑んだ。 「お疲れ様です♪ これで後は夜を待つだけですね」 ホッとした表情を浮かべ、アイスがコノハの頭を撫でる。 コノハはノソリンから元に戻るため、なぁ〜んと鳴いて路地裏へと歩いていく。 「その前に盗賊達を説得しなければなりませんが、あの人達だけで大丈夫なのかしら?」 心配した表情を浮かべ、ミュリエールが街の外に視線をむけた。 「駄目だった場合は責任重大ですものね。とにかく今は祈りましょう」 仲間達が説得に成功するように願いを込め、アイスがその場で目を閉じ静かに祈る。 「それまでボクらは、ご飯なぁ〜ん」 踊り疲れてお腹を鳴らし、コノハが近くの食堂を指差した。 香ばしい匂いがコノハの鼻をくすぐり、幸せそうな表情を浮かべ……。 コノハは食堂にむかって歩き出した。
●盗賊の砦 「……ヒロシです。……ドーラの胸を見てドキドキします……そしてもてあそばれました……」 ひとりポツンと物陰に立ち、チキンレッグの翔剣士・ヒロシ(a24423)が寂しげに語る。 ドーラに何かされたのか、何処か悲しそうである。 「あの〜……、盗賊さんはあっちですの」 盗賊達の立て篭もっている砦を指差し、無意識お色気爆撃・フィルティ(a04119)が汗を流す。 「あ、そうだったね。確か私達は盗賊の説得に来たんだっけ? 危うく自分の世界に浸るところだったよ」 フィルティの声で我に返り、ヒロシが砦にむかって歩いていく。 「それ以上、近づくんじゃねぇ! 人質がどうなってもいいのか!」 踊り子達の喉元にナイフを突きつけ、盗賊達が2階の窓から顔を出す。 「……あんな事を言ってるよ?」 盗賊達を指差し、ヒロシがボソリと呟いた。 「いかにも三流って感じの奴らだな。あの様子じゃ、大した実力もない。このまま叩き潰してもいいがチャンスをやるか」 面倒臭そうな表情を浮かべ、迅雷と共に駆ける者・レイファ(a19084)が合図を送る。 「別に私達は怪しい者ではありませんの。ただ、ちょっとお話があって……」 盗賊達にむかって両手を上げ、フィルティがニコリと微笑んだ。 「何っ……、話だと? てめぇらと話す事など何もねぇ!」 不機嫌そうな表情を浮かべ、盗賊達がフィルティを睨む。 「ひとつ聞いていいかな? 廃屋のアジトに金銀財宝があったのなら、誰かが見張っていたり留守番をしていたりしなかったの? その人が持ち逃げしたって事はないのかな?」 盗賊達の顔色を窺いながら、ヒロシがひとつの疑問を投げかける。 「見張りなんて置いたら、そいつに持ち逃げされるだろ! お宝は床の下に隠しておいた。誰にも見つからないようにな!」 戸惑う仲間達の雰囲気をよそに盗賊のボスと思しき男がヒロシを睨む。 本当は最初から宝などなかったため、だんだん気まずくなってきたらしい。 「……そうか。じゃあ、君達のうちの誰かがコッソリと盗んだんじゃないの?」 まったく動揺した様子もなく、ヒロシが次の疑問を投げかけた。 「悪いが俺達はいつでも一緒だ。片時も離れた事がねぇんだよ」 微妙にホモ臭い雰囲気を漂わせ、盗賊のボスがヒロシにむかって文句を言う。 「……仕方ありませんわね。人質の方を解放していただけましたらぁ……後でちゃんとお礼をしてあげますの〜★」 胸を寄せて谷間を作り、フィルティが身体をクネらせる。 「うっ……、じゃあ、お前だけだぞ」 チキンレッグの踊り子達とフィルティを見比べ、盗賊のボスが頬を真っ赤に染めて頷いた。 「こら、待て! ……てめぇらの目は節穴か。女はもうひとりいるだろ」 呆れた様子で盗賊達を睨みつけ、レイファが大きな溜息をつく。 「そ、それじゃ、女だけ入って来い!」 レイファ達を警戒しているのか、盗賊達が怯えた様子で声をあげる。 「それじゃ、私は……」 自分の顔を指差しながら、ヒロシがダラリと汗を流す。 「お留守番ですの♪」 てへっとした笑みを浮かべ、フィルティが扉を開けて砦に入る。 「お、おかしな真似をしたらタダじゃおかねぇぞ!」 砦の中には踊り子を人質にした盗賊達が4人おり、その中のひとりがフィルティ達にむかってナイフをむけた。 「こっちは丸腰なんだ。もう少し丁重に扱ったらどうだ?」 盗賊達の様子を窺いながら、レイファが踊り子の傍まで移動する。 「そんなに怒ったら嫌ですの。ね……♪」 盗賊の顔を胸の谷間に挟み込み、フィルティがぎゅうっと抱き締めた。 「いまだっ! 早く逃げろ!」 目の前の盗賊をぶん殴り、レイファが踊り子達の壁になる。 それと同時に踊り子が悲鳴を上げ、2階の窓から飛び降りた。 「まったく無茶な事をするなぁ」 慌てて踊り子を抱きとめ、ヒロシがホッと溜息をつく。 残っていた踊り子達も盗賊達が窓にむかった隙にフィルティと一緒に逃げ出した。 「て、てめぇ! 俺達を騙したなぁ!」 踊り子達が逃げたため、盗賊のボスがレイファを睨む。 「……それはお互い様だろ。かかってこいよ。相手をしてやるからさ」 フィルティ達が逃げる時間を稼ぐため、レイファが怪しくニヤリと笑う。 「それじゃ、ごきげんよう」 スカートの裾をつまみ上げ、フィルティが盗賊の砦を後にする。 背後から聞こえる盗賊達の悲鳴を耳にしながら……。
●魅惑のショー 「一度やってみたかったんだよねー。綺麗な衣装着てさ、舞台の真ん中で華麗に舞うのって……」 控え室に置かれた衣装を眺め、疾風の・アイル(a01096)がニコリと微笑んだ。 この日のために新しい衣装が用意されているため、どの衣装を着て舞台に出ようか悩んでいる。 「つーか、何で俺がここにいるんだ? しかも俺の着る衣装って……紐じゃねぇか!」 目の前の衣装を叩きつけ、疾風怒濤の紅チャイナ・リューラン(a03610)が不機嫌そうに鼻を鳴らす。 ドーラによって選ばれた衣装はどれも際どく、普段のリューランならば血迷っても着ないものばかりである。 「そんなに怒ったら駄目ですよ。これから舞台に立つんですから。スマイル、スマイル♪」 愚痴っぽくなっているリューランをなだめ、潤心の治療師・ダフネ(a05226)がチャイナドレスを身に纏う。 ダフネの着ているチャイナ服は、大海の碧と、翼を広げた鳥の朱、二色のコントラストが美しく、星玲色スカーフを首に巻きアクセサリーをつけて厚手のマントをその場で羽織る。 「恥かしいのはみんな同じ! まぁ、生贄になると思って……」 同情した様子でリューランを見つめ、風輪の・リーリエ(a17925)がボソリと呟いた。 「何だか騙されている気もするなぁ……。とりあえず上からマントを羽織っておくか」 鏡の前に立って頬を染め、リューランがマントを羽織る。 そのせいで余計にいやらしく見えるが、あのまま舞台に出るほど吹っ切れてはいない。 「……どうせ裸になるんだものね。今のうちから慣れていた方が徳かも……」 苦笑いを浮かべながら、闇看護婦・レイラ(a18992)がキワドイ衣装を選んで着る。 「みんな用意は出来たかなぁ〜。お客さんが妄想に耽っているから舞台に来て〜」 前座を務めたドーラが戻り、嬉しそうにレイラ達を手招きした。 舞台で何をしてきたのか分からないが、そのせいで観客達がとても興奮しているらしい。 「……何でこんなに胸騒ぎがするんだろ。だ、大丈夫かな」 心配そうな表情を浮かべ、アイルが舞台袖から覗き込む。 「だから言っただろ。観客達の目を見ろよ。ありゃ、野獣の目だぜ」 観客席をジト目で睨み、リューランが疲れた様子で溜息をつく。 「このまま出ないわけにはいきませんよね?」 苦笑いを浮かべながら、ダフネが舞台に出るのを躊躇する。 「時間が経てば経つほど、観客達の妄想が高まって危険な事になるんじゃない? こっちも気合いを入れていかなくちゃ!」 胸当ての中に詰め物を入れておき、リーリエが爆乳仕様でショーに挑む。 それに合わせてダフネがマントを放り投げ、ホーリーライトを点灯させた。 「ウォォォォォォォォォォォォォォォオ!」 ふたりが舞台に飛び出した瞬間、観客達が総立ちになり拳を高々と振り上げる。 辺りからはいやらしい曲が流れ、ドーラが悩ましげなダンスを踊ってニヤリと笑う。 「ドーラさんがいるから、こうなる事は予想していたけど……、やるしかないわね!」 大きく息を吸い込んでから舞台に飛び出し、レイラがドーラのダンスに合わせて踊りだす。 ドーラと肌が触れ合うたびに服を一枚ずつ脱がされているが、途中で逃げ出するわけには行かないため恥かしそうに頬を染める。 「こ、こら! 服を脱がすな!」 ドーラがだんだん寄ってきたため、アイルが華麗なステップで彼女の攻撃をかわしていく。 「だからって俺の下着を取るんじゃねぇ! ただでさえキワドイのに……。こら、待ちやがれ! ぬわぁぁぁ!」 大きな胸がポロリと出たため、リューランが悲鳴を上げてしゃがみ込む。 観客達は握り拳で立ち上がり、ドーラの事を絶賛した。 「みんなも喜んでいるじゃない♪ 『ポロリありデスマッチ』を企画した甲斐があったわ」 観客席にむかってリューランの下着を放り投げ、ドーラが満足した様子で高笑いをあげる。 「ポロリありデスマッチって……」 ドーラの事を警戒しながら、ダフネが困った様子で汗を流す。 辺りに流れる音楽はさらに激しくなっていき、観客達の熱気で会場全体が蒸し暑くなってくる。 「みんな裸にするまでショーが終わる事はないわ。さぁ、覚悟なさい!」 怪しく指を蠢かせ、ドーラがペロリと舌を出す。 「そんな事をしたら、胸に詰め物をしているのがバレるじゃない。何としても死守するわ。例え誰かを犠牲にしたとしても……」 詰め物が途中で落ちないように手で押さえ、リーリエがゴクリと唾を飲み込んだ。 「誰かを犠牲にって……。何気なく凄い事を言ってるね」 舞台袖まで追い詰められ、アイルがドーラを睨みつける。 ドーラは全員の服を脱がすつもりなのか、だんだんヤバイ目になっていく。 「あ、あのドーラさん。やっぱりエッチな事はよくないと思うの。だから……」 ドーラの耳元でごみょごみょと囁き、レイラが頬を押さえて視線を逸らす。 「ははぁ〜ん、覚悟は出来ているってわけか。だったらショーを早く終わらせないとねぇ。あたしが服を脱ぐから、みんなは盛り上げてくれるかい?」 レイラの身体を舐めまわすようにして見つめ、ドーラが含みのある笑みを浮かべてダンスを踊る。 ショーの幕を閉じるため……。 ……ドーラは舞台の華となった。

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参加者:12人
作成日:2005/04/09
得票数:コメディ4
えっち18
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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