≪常夏の海岸ヴアサーリ≫フェーティ準備〜黄金の蜂蜜を入手せよ!



<オープニング>


「さてと、お前さんたち。もう1つ仕事だよ」
 ヴアサーリの冒険者たちへ伽羅の霊査士・メイズが声をかける。
「これまたフェーティの手伝いなんだがね。これが成功すれば、後は連続で頼んでる仕事以外の準備は整うそうなんだが、蜂の巣から、蜂蜜を取って来て欲しいんだそうだ。ちょいと巨大な蜂でな。蜂蜜も特殊らしい。蜂蜜自体は白く固まった状態だそうだから、袋に詰めて持ちかえれると思うんだが蜂がちょっと手強いかね。ミツバチの巨大なのらしい。10cmくらいの大きさだが、これが数え切れないほどいる。毎年蜂蜜を分けてもらってる都合上、やたらに蜂を殺されるのも困るそうだ。蜂蜜の量は多ければ多いほどありがたいって事なんで、取れるだけとにかく取って戻るってのがよさそうだ。最低限ウールナが持ってるお気に入り袋くらいの量が要るんだと。よろしく頼むな?」
 メイズはふと目に付いた微笑誘う無垢な陽射・ラングに、お前さんも行っといでと言い、軽く背中を叩いた。

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参加者
陽射の中で眠る猫・エリス(a00091)
紅蓮と白銀の翔剣士・カイ(a03487)
静かなる・プラム(a04132)
うっかり医師・フィー(a05298)
青空に浮かぶ龍・ルイ(a07927)
地霊星・リュウカ(a08056)
中の人などいない・ディスティン(a12529)
白破徒・フィー(a17552)
雪ノ下・イージス(a20790)
新鮮あったか羽毛布団・ティート(a21134)
NPC:微笑誘う無垢な陽射・ラング(a90045)



<リプレイ>

●下準備
 まだ薄暗く、恐らくはほとんどの生き物が、眠る時間帯。蜂蜜を手に入れるべく、冒険者たちは出発の準備を始める。
「春だ! 桜だ! 蜂蜜だーッ!」
 白き流浪の紋章術士・フィー(a17552)は元気よく叫ぶ。桜は近くに咲いていないが、どうやら春のイメージとして叫んでみた模様。蜂蜜も叫んでみたはみたが、彼女の場合、囮役の冒険者の護衛を引き受けようと考えている為、直接触る機会はほとんどなさそうである。実際の所は叫んでみたかっただけと言う事のようであった。
「さてさて。今まで集めた物を考えると、何に必要な物か、わからなくなって来ましたね」
 地霊星・リュウカ(a08056)は少々首を傾げる。その後で、ウールナのお気に入り袋いっぱいの蜂蜜の量を想像し、少々げんなりした表情になった模様。その量が最低限と言われては、がんばらなければならないと、少々遠くを見つめるリュウカであった。
「護衛士での仕事は初めてやなぁ……。よっしゃ、張り切っていこか!」
 新鮮あったか羽毛布団・ティート(a21134)は同行する冒険者たちを見回し、ぐっと拳を握る。不安要素もあるが、なんとかなるやろか? と首を傾げつつも、10フィート棒を手にする。武器を振り回すと、蜂を殺してしまいかねないと考えたらしい。
 ティートと同じく初めて護衛士へ依頼された仕事をする、白雪に舞う黒エルフ・イージス(a20790)は少々緊張しつつも、役に立てるようにがんばろうと気合を入れていた。
 機動装攻・ディスティン(a12529)は持参したマント全てに、木炭を使って黒い色をつけている。蜂の習性を逆手に取り、囮を狙いやすいよう黒い物を身につけようと考えたようだ。中々色がつかず、苦労もしていたようであるが、最終的にはとりあえず黒っぽいマントが5枚、出来あがった様子。出来あがったマントを見て、ディスティンは満足そうに頷いた。
「白いと蜂に襲われにくいそうですよ〜」
 そう言いながら、うっかり医師・フィー(a05298)が白いノソリン着ぐるみを身につける。顔の部分にはメッシュの布を後から縫いつけた様子。手の部分は作業が出来るようにと手袋の形にかえてあり、これなら蜂に襲われないのです〜と笑顔を見せる。
「これで安全になる事、間違いなしです〜♪」
 そういいながら、フィー(a05298)はラングのしっぽには白いリボンを。更にエプロンとマントも白いものを用意して渡す。
「ありがとうなのじゃ♪」
 渡されたラングは笑顔で礼を言うと、マントとエプロンを身につけた。
「……刺されるよりは、いいと思うんですけどぉ」
 気高き銀猫・エリス(a00091)はそう言いながら、白っぽい服に帽子、仮面にマフラーを身につける。ぱっと見、誰だかわからないのもそうだが、なんと言うか、非常に怪しい姿になっていた。
 黒い布を数枚用意した静かなる番長・プラム(a04132)は厚手の長袖と長ズボンを着用し、顔が隠せる頭巾のような物をかぶり、眼の部分はゴーグルをつけてカバーしている。ちなみに、バナナの葉を集めたり、出来れば花粉も集め様と考えていたようだが、さすがに花粉までは手が回らなかった様子。集めた葉を抱え、プラムは蜂の巣を燻す予定でいるようだ。
 エリスとプラムは蜂の巣の詳しい位置をと村人やメイズへも尋ねたが、やはり大体の位置までしかわからないとの答えを受けた。少なくとも大体の位置は判明したようである。早い時間に行動と言う事で、羽音での位置判断は少し難しそうであった。
「それより、ちょっと暑いですぅ……」
「……」
 しっかり着こんだ服の上から、ぱたぱたと扇ぐようなポーズを取るエリス。プラムも頷きつつ、違う生き物になったような気分ですと書いた紙を示した。

●蜂と囮の冒険者
「一応、ミツバチに刺された時の対処法を教えておくね?」
 そう言いながら、青龍の息吹き・ルイ(a07927)は囮役を引きうけた冒険者たちへ声をかける。
「ミツバチに刺されたら、すぐに皮膚に残った針を取って毒を吸い出し、水でよく洗ってください。後、針を取り除く際は針についている、透明な袋を押しつぶさないように、気をつけてね」
 まぁ、アビリティもあるからそれほど気をつけなくてもいいと思うけどねと言いながら、ルイは笑う。そうして、ディスティンがまずはプラムへ鎧聖降臨奥義を使った。鎧の強化を受けたプラムはバナナの葉を持つ。続けてディスティンは深緑の雑草・カイ(a03487)へ鎧聖降臨奥義を使う。鎧聖降臨奥義に寄る形状の変化で、カイの身につけていた鎧は肌の露出部分を全て覆った。
「ディスティンさん、ありがとうございます」
 ディスティンへ礼を言う。
「お返しにお試しアビをかけましょう」
 そう言って、カイはディスティンを含めた同行する冒険者全員を対象に、チキンスピード未完成をかけた。
「……」
 巣が大きいので、完全には無理でしょうけど……。そう記した紙を示し、プラムは燻す準備を整える。ランタンとバナナの葉を手に、蜂の巣の下へ行き、燻せるよう用意した生の葉に火をつけた。
 ゆるゆると煙が登り始めるまで待ち、その後でハイドインシャドウ奥義を使うプラム。燻された蜂は、多少動きを止める物もいるが、代わらず動く物もいそうである。後はこのまま後は他の冒険者たちがミツバチを誘き寄せたり眠らせたりしつつ、蜂蜜を集めるのを待つだけだ。場合によっては彼女も、ミツバチを眠らせる気でいるようだった。
「早く出て来い、来い、来い」
 呟きながら、カイは蜂の巣を幾度となくつつき回す。
 カイがそうしている間に囮役を引きうけているメンバーも、蜂蜜を採取する役を引きうけたメンバーも、ほぼ全員がディスティンによる鎧聖降臨奥義を受けた様子。イージスは鎧の強度を上げた後で、カイの後を追って蜂の巣をつつきに向かった。
 フィー(a17552)は用意してきた袋を採取班の冒険者たちに渡し、帰りは持つから、自分が持つ分も採取をと頼んだようである。
「ディスティンさんありがとうございます。さて行きましょうね」
 そうして、リュウカが礼を言い、採取役は隠れて蜂が囮役のメンバーを追い始めるのを待つ。囮役のメンバーは蜂がカイを追って、巣から出て来るのを待ち構えた。
「来たー!! チキンダッシュッ!!」
 叫びながら、棒を手にカイが走る。採取役の冒険者たちが隠れている場所とは反対側へ他の囮役の冒険者たちも、走りはじめる。
「攻撃、かわすから……その間に、みんなは蜂蜜を」
 ライクアフェザー奥義を使いつつ、イージスが言う。
「だいじょぶやろか?」
 不安そうにしつつも、ティートは10フィート棒を振りまわしつつ、スーパースポットライトを使い、視線を集めたりしながら移動し始めた。

●蜂蜜入手!
「騒いだり早く動いたりしたら、残ってる蜂を刺激しそうなので、気をつけないとですね〜」
 フィー(a05298)は蜂蜜をいれる為の袋を手にして、静かにゆっくり近づきましょう〜と言う。エリスやルイにリュウカも、とりあえず静かに蜂の巣へと向かう。
 蜂の巣の下で巣を燻しているプラムは土塊の下僕に黒い布を持たせた。蜂の習性を利用して、何匹かは遠くへと移動させている。
「手早く集めませんと、囮の皆さんが大変ですからね」
 そう言うリュウカに頷きつつ、巣は壊さずにすめばと言うフィー(a05298)。彼女の提案は少し難しく……。
 彼らは結局、蜜のある部分をナイフでえぐり、巣蜜を袋へと移し変える作業を開始した。
 採取作業開始を確認し、プラムが蜂に対して眠りの歌を歌い出す。煙を吸いこんでしまい、咳をして歌が中断される事もあった様子。しかし歌い続ける事で、どの蜂も徐々に眠り、飛んでいる蜂はいなくなる。数分に1度の割合でプラムは眠りの歌を歌い続けた。
 蜜の塊を集める冒険者たちの袋の中身を調べたエリスが、必要量になったと判断した時点で、蜜採取を引きうけた冒険者たち全員へ撤退の声をかける。プラムは燻していたバナナの葉の火を消し、眠りの歌を歌いつつも、4人の冒険者たちから少し遅れて撤退行動を開始した。

「そういえば、撤退するタイミングはどうするんやろ? 回収班の人が教えてくれるんやろか?」
 ふと気がつき、ティートは首を傾げる。現在はミツバチに追われつつも、カイやティート、ディスティンのスーパースポットライトや、ラングの眠りの歌でなんとか蜂に刺されずにすんでいる状態だ。まさか蜂蜜回収班の冒険者たちの仕事が終った後も、このまま放置されて逃げ続けるのだろうかと少し不安になる。
 ディスティンは羽織った5枚のマントを1枚ずつ取り外し、麻痺で土の上に落ちて動かなくなった蜂の上にマントに集まった蜂の面を向けて、かぶせつつ逃げている。
「逃げたふりして、不意打ちピカーン!! もう一丁!!」
 叫びながらスーパースポットライトを使うカイ。
「あー……皆光ってるなぁ……」
 スーパースポットライトが光るのを見て、フィー(a17552)がある意味爽やかな笑顔を浮かべ、呟いた。囮が誘き寄せ損ねたミツバチを気高き銀狼奥義で押さえこもうとした彼女はアレ? と首を傾げて、攻撃を止める。ノーマルならともかく、奥義。それも、心攻撃のある武器で振るえばミツバチはただですまないと言うか、確実にミツバチは死にそうだと気がついたのだ。
「終りました!」
 そこにエリスの声で、回収の終了が伝えられる。ティートはライクアフェザー奥義を使い、ミツバチを避けて走る。
 フィー(a17552)が囮を兼ねた土塊の下僕を呼び出し、撤退方向とは逆へ下僕を走らせた。プラムも用意した最後の黒い布を持たせた土塊の下僕を走らせる。そちらへ向かわない蜂は、ラングが眠りの歌を使って眠らせた。囮を引きうけた者たちも蜜を分担して持ち、全員が走ってその場を離れ、かなりの距離を稼いだ。
「さて、荷物が重いので楽をさせてもらいますね」
 蜂が追ってこない事を確認した後で、リュウカがフワリンを呼び出して蜂蜜を担がせて運ぶ。とは言え、アビリティのフワリンはそう長く、呼び出していられる物ではないわけで。10分たって消えるフワリンをリュウカは再び呼び出し、チャーヌの近くまでは、ある程度楽に荷物を運ぶ事が出来た様子。
 蜂蜜は予定量よりはそこそこ多く回収出来たらしく、リュウカはチャーヌの人々に話し、蜂蜜を少し分けてもらう。
「お疲れ様でした、これを食べて疲れを癒してくださいね」
「……」
 パンケーキと蜂蜜いりの紅茶を配るリュウカ。プラムは疲れた後には、甘い物を少し取っておくといいですよと記した紙を示しつつ、リュウカの配ったパンケーキを食べる。ちなみに全て終った後で、プラムはやはり本日の報告を兼ねて、メイズの元へ蜂蜜スコーンと紅茶を届けた模様。
「蜂蜜は何に使うのでしょうね〜? きっとゾウガメのエサ〜♪」
 蜂蜜の使いどころを考え、次の瞬間には楽しい妄想に入ってしまったらしいフィーは、実に嬉しそうに頬を染めて顔覆う。
 蜂蜜酒を作ってみたいと村人へ伝えたディスティン。彼の言葉には、それならぜひ、お勧めの蜂のいる場所があるから、今度教えようと村人の大人数名が頷きあった。極上の蜂蜜が取れるのだが、フェーティで使う蜂蜜のように、量が手に入らない希少な物なのだと説明してくれる。それはそれで面白そうな内容ではあり、次の珍品名品探検隊! は今回に引き続き、蜂蜜目的になりそうであった。


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作成日:2005/04/15
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