<リプレイ>
●アニキの香り 「イェイェイェイェイェイェイ♪」 楽しそうなボーイソプラノの歌声を響かせ、リベラルウィンド・ノア(a27086)がカーネルの森を歩いていく。 カーネルの森には現在ウツボとカヅラと呼ばれる魔物が現れ、旅人達を快楽とアニキのどん底に突き落としている。 「酒場で気持ちのいいお仕事があるって聞いたんだけど……男の人だと大変な目に遭うんだよね? それじゃ、心が乙女なボクの場合はどうなるんだろう?」 ドキドキとワクワクを胸に秘め、犬・シンパチ(a23313)が辺りをキョロリと見回した。 シンパチが退治する予定になっているウツボは立ち入り禁止の奥にいる事が分かっているが、犠牲者の大半が記憶とお尻に貞操を失っているため、はっきりとした場所は分かっていない。 「正直アニキに囲まれた気分になると言うのは勘弁だが、目の保養その他を考えればおいしい仕事だろう。……多分」 一瞬、視界の端っこに妙なものが見えたため、黒衣の猟犬・ガンマル(a19033)が気まずい様子で咳をした。 ウツボの口から発せられる毒霧は拒絶すればするほど身体に染み込んでいくと噂があるため、嫌な予感が脳裏の中でぐるりぐるりと過ぎっている。 「まぁ、気にする必要はないっしょ。楽しみつつボチボチ頑張りますか」 気楽な様子で笑みを浮かべ、前進する想い・キュオン(a26505)がウツボを探す。 辺りから妙なオイルの匂いがするため、何処かにウツボが潜んでいる可能性が高い。 「何だか……やけに……霧が濃くなってきたな」 大量の霧を吸い込み眩暈を感じ、ガンマルがふらりと頭を揺らす。 現実と幻の区別がつかなくなってきているため、どうしても霧を肺に吸い込んでしまう。 「いっちばんのりー♪」 立ち入り禁止と書かれた柵を越え、ノアがぴょこぽんと両手をあげた。 すでに霧が濃すぎて仲間が何処にいるのか分からないが、辛うじて何人かの頭が見えている。 「何だろ、この臭い……。土の乾いた臭い……かな?」 クンクンと鼻をヒクつかせ、シンパチが辺りをキョロリと見回した。 「おしくら〜おしくら〜おしくらアニキの〜アニキ汁ぅ〜♪」 それと同時に妙な歌が響き渡り、黒光りしたアニキ達が現れる。 「現れたね、変態さんっ♪」 すぐさまナパームアローを叩き込み、キュオンがにこりと笑ってアニキを睨む。 「むぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん♪」 しかしアニキ達は恍惚とした表情を浮かべ、キュオン達に必殺のポージングを披露する。 「まさか奴らは不死身なのか!?」 驚いた様子で声をあげ、ガンマルがダラリと汗を流す。 本当はアニキ自体ここには存在していないため、ガンマル達が攻撃しているのは何も無い場所である。 「こ、このままじゃ……危ない!?」 ホーミングアローを撃っても全くダメージが無いため、ノアが青ざめた表情を浮かべてアニキを睨む。 アニキ達は独特なテンポでノア達に迫り、立派な尻を突き出しおしくら饅頭の体勢に入っていく。 「おしくら饅頭がこんなに気持ちいいなんて……」 ウットリとした表情を浮かべ、シンパチがおしくら饅頭の虜になる。 実際はウツボの触手によってあんな事やこんな事をされているのだが、大人の事情と世間の目があるため、どんな事をされているかはシンパチだけにしか分からない。 とにかく今までに感じた事の無い感覚だ。 ある意味、未知の領域であり、未だに開発されていなかった部分。 「まさか……あんな事までされちゃうなんて……ウツボと一体……何の関係が……。ウツボ……ウツホ……ウッホ……いい男……はっ!?」 薄れ行く意識の中でキュオンが気づく。 それは例えるのなら、難解なパズルを解いた時の達成感。 ウツボとアニキの微妙な関係。 ……それが一本の線で繋がった。 独特なアニキ臭の中で……。 ●若草の香り 「あらあら〜、何だか凄い事になってますね〜」 切ない表情を浮かべて指を咥え、邪竜導士・セレネス(a00717)がウツボの犠牲となったシンパチ達を見物した。 シンパチ達はウツボの触手に捕らえられ、言葉では表現できないような危険な目に遭っている。 「まさかこんな事になっているなんて……。しかも同行される方の中にドーラ様がおられるとは……」 唖然とした表情を浮かべながら、天雷の魔導騎士・パーミティジ(a06686)がダラリと汗を流す。 パーミティジの中でドーラ=エロの伝道師というイメージが強いため、一緒に行動しているというだけでも身の危険を感じてしまう。 「……呼んだ?」 背後からいきなりパーミティジの胸を鷲掴みにしながら、魅惑の谷間・ドーラ(a90075)が満面の笑みを浮かべて囁いた。 「だ、駄目です。そんな所を触ったらっ! 駄目ぇん!!」 恥ずかしそうに頬を染め、パーミティジが必死になって抵抗する。 それでもドーラは耳を噛み、彼女の胸に指を這わす。 「そんな所って……どこかしらねぇ?」 いやらしい笑みを浮かべながら、ドーラがパーミティジを言葉で攻める。 「そんなに意地悪しないでください〜。はぅ〜……、こ、腰が……」 とうとう我慢が出来なくなり、パーミティジがへなへなと腰を落とす。 「そんなに彼女をいじめたら可愛そうですよ。もう……こんなになっているんですし……」 妖艶な笑みを浮かべて指を舐め、狂月翼・シオン(a06641)がドーラにキスをした。 すでにウツボの吐き出す霧状の息によっていやらしい気分になっているためか、シオンの仕草そのものが何だか妙に色気がある。 「それならみんなで楽しみましょう♪」 ふたりの身体を抱き寄せクスリと笑い、ドーラが霧を吸い込みウットリした。 「……まぁ、状況的には分かるけど、みんな警戒心が無さ過ぎるよ。そんな事じゃ、ここに倒れている男の人達と同じ目に遭うと思うんだけどなぁ……」 霧を吸い込まないようにマスクをつけ、疾風の・アイル(a01096)が呆れた様子で溜息を漏らす。 ドーラ達は身体が悶々としているため、ほとんど抵抗する事も出来ないまま、快楽に身を委ねていく。 「ひょっとして、これも作戦かも知れませんよ。モンスターの吐く息は私達の中に眠っている願望を引き出しているのかも知れませんし、抵抗すればするほど快楽に溺れてしまうと聞いています。……と言う事はすべての欲求を発散すれば、モンスターに打ち勝つ事が出来るんじゃないでしょうか?」 拳をギュッと握り締め、魅惑の吟遊詩人・エミリー(a00458)が仲間達に対して訴えかけた。 「それじゃ、まさか……じょ、冗談だよね?」 いきなり迫ってきたエミリーを見つめ、アイルが苦笑いを浮かべて汗を流す。 「……本気です……」 アイルの服に指を忍ばせ、エミリーが優しくキスをした。 「こ、こら! いきなり何を……! 駄目だって、そんな事!」 エミリーの事を突き飛ばし、アイルがジリジリと後ろに下がる。 「……みんな凄く大胆だなぁ。僕は自分の身体に自信が無いから、遠慮しておくけど……」 自分の胸とドーラ達の胸を見比べ、特攻少女・シルヴィ(a11931)が溜息をつく。 「そんなに暗い顔をして、一体ナニをお悩みですかぁ。小さな悩みも大きな悩みもクズノハのエロテロリストと呼ばれたスピンにおまかせですぅ〜」 天使のような笑みを浮かべながら、内気な世話好き眼鏡の幼馴染み・スピン(a16610)がシルヴィにむかってウインクする。 「何だか嫌な予感がするのは気のせいかな」 気まずい様子で胸を隠し、シルヴィが警戒した様子でスピンを睨む。 「き、気のせいですぅ」 服の中に隠し持っていた怪しい道具をポトリと落とし、スピンがすぐさま視線を逸らす。 「何だかトンでもない場所に来ちゃったなぁ……」 物陰に隠れて汗を流し、爆弾娘・マスカット(a19263)がボソリと呟いた。 自分の身に危険を感じつつ……。
●海の香り 「ドーラさんと〜〜わたしぃのが混ざって〜〜凄い事になってますぅ〜」 何度かドーラと口付けを交わし、セレネスがニコリと笑う。 ウツボの触手が何度か伸びたが、行為に没頭するため適当に弾く。 「ドーラさん……、私のも……お願いします……」 恍惚とした表情を浮かべ、シオンがドーラの身体に擦り寄った。 「何だかいつもより素直じゃない。この匂いのせいかしら。それとも……」 ニンマリとした笑みを浮かべ、ドーラがシオンの身体を撫で回す。 「そんな事……聞かないでください……」 ドーラの言葉に戸惑いながら、シオンが身体をモジモジさせる。 「みんな正気? こんな事って……おかしいよぉ。うわぁ!?」 いきなりドーラの胸に挟まれ、アイルがあたふたと叫ぶ。 すでに服を半分ほど脱がされているため、ドーラの指がウネウネと危険な部分に這って行く。 「怖がる事はありません。みんなが高みに上れば、ウツボを倒す事が出来るのですから……」 ウツボの触手から噴出した粘液を指で弄び、エミリーがドーラと一緒にアイルを攻める。 「それにしても、この粘液って肌によく馴染みますわ。まるで……うふふ、なんでもありませんわ〜」 全身ウツボの粘液まみれになりながら、パーミティジがシルヴィの身体に擦り寄っていく。 「もうダメぇ……このままだとボク……ヘンになっちゃう……っ……」 パーミティジとドーラに攻められ、シルヴィがその場にぺたんと座って首を振る。 普段なら抵抗できる事でも、身体が火照っているため、まったく抵抗する事が出来ない。 「た、助けなきゃ!」 ウツボの霧で朦朧とする意識の中、マスカットがフラつきながら歩いていく。 いつの間にかマスクが外れてしまっているため、動くたびに身体がジンジンと疼きだす。 「今こそ跳伝寺での修行の成果を見せる時ですぅ! ああ、わが師よ、今でもあの時の言葉を憶えています」 師匠の言葉を思い出し、スピンがゆっくりと目を閉じる。
【回想の師匠】 スピンよ、ここ(跳伝寺)を旅立つお前に一つだけ伝えておくことがある。 ……街でナンパする時は『この街は美女しか住んでないのかい!? それとも美女は君だけなのかい!?』と言え!! 絶対言え!!
【回想のスピン】 すごいですぅ〜師匠!! それじゃぁ、街中の女がいやらしさんになっちゃうですぅ〜!! ……って、スピンナンパなんてしないですぅ〜。
「……」 ……あまり役に立つものではなかったようだ。 「後は私に任せておけ」 スピンの肩をポンと叩き、セレネスが黒炎覚醒を発動させた。 それと同時にウツボの触手が一斉に蠢き、セレネスめがけて襲い掛かる。 「……甘いな」 すぐさまブラックフレイムで対抗し、ウツボの触手を減らしていく。 そのため辺りに漂っていた毒霧が晴れ、仲間達がだんだん意識を取り戻す。 「みんな……来ていたんだね……」 フラフラとしながら立ち上がり、キュオンがニコリと微笑んだ。 夢の中で何度もアニキに囲まれ、おしくら饅頭をされたため、やけにやつれて元気が無い。 「なんだ、この……ネトネトした液体は……」 青ざめた表情を浮かべ、ガンマルも意識を取り戻す。 「み、見るなぁ!」 自分の裸が見られたため、アイルが本気でふたりをどつく。 「僕は何も見ていないからね。間違って攻撃しないように……あうっ」 アイルの蹴りをモロに喰らい、ノアが目覚めと同時に意識が吹っ飛ぶ。 「お兄さんの胸板……むにゃむにゃ……」 幸せそうな笑みを浮かべ、シンパチがボソリと寝言を言う。 「……なんでこうなるの……」 欲求が発散されたため段々意識を取り戻し、シルヴィが恥ずかしそうにマントを掴んで身体を隠す。 「さようなら……昨日までのボク、こんにちは新しい今日からのボク……」 マスカットもドーラに襲われ、百合の花に包まれている。 「このままじゃ、みんなが大変な事になっちゃいます! いっけぇ〜、チャクラム・くりぃむ&レモン!」 勢いをつけてチャクラムを飛ばし、スピンがドーラとウツボを攻撃した。 「あうっ……、痛いじゃないのさ!」 チャクラムが頭にコツンと当たり、ドーラが空ろな瞳で立ち上がる。 「わ、わざとじゃないですよ〜」 ドーラが危険な道具を持ち出したため、スピンがスタコラと逃げていく。 虫の息だったウツボの頭を踏んづけて……。

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参加者:12人
作成日:2005/06/01
得票数:コメディ3
えっち40
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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