≪木漏れ日広場≫カンパニュラの花嫁



<オープニング>


 1年近く前、君は木漏れ日広場にやってきたね。
 一番最初にやってきたね。
 僕が歌うのをずっと傍で聞いてくれた。
 
 元気で真っ直ぐで、夏の、全てを鮮やかに照らし出す、僕の心の暗闇まで照らし出す、太陽の光のようだと僕は思ったんだ。
 それだけだったんだけど。

 それから暫くして、僕は自分の気持ちに気付いた。
 他の子を好きだって思う気持ちとは違うって。
 僕の心を和らげて、ココアの上のマシュマロのようにほっとさせてくれる娘なんだなって、僕は気付いた。

 去年の10月、付き合い始めた時、僕は本当に嬉しかったんだよ。
 平坦な道のりじゃなかったけれど、後悔はしていない。

 だから、ねえ。
 僕と結婚してくれるかい?

 そんな想いを全部込めて、虚無を奏でる戯言師・ウィン(a08243)がつっかえがちに言った言葉に、太陽の笑顔を持つ娘は頷いた。


 話を聞いたバルバラは、調律していた手を止めた。
 カンパニュラの花嫁だな。
 吟遊詩人の女は今くらいの季節に紫苑色の花を咲かせる野草の名前を口にした。
 昔、一夜の宿を請うた村の言い伝えなんだ。
 カンパニュラは6月に咲く花。
 花が持つ言葉は誠実と感謝。
 そのどちらも、結婚には必要だろうと、納屋を貸してくれた男が笑いながら言っていた。
 だから6月に結婚する女性は、誠実と感謝を両手に持つ事、またそれらを常に注がれる事を祈って、カンパニュラの花嫁と言われるんだって。
 そう教えてくれた。
 だから、カンパニュラの花嫁は幸せになるんだ。
 心の底からそう言って、バルバラは笑みを深めた。

マスター:中原塔子 紹介ページ
 公開が遅くなり、申し訳ありませんと平身低頭の中原です。

 今回は結婚式の旅団シナリオとなっております。
 大まかにわけて、式の準備と式の本番と、2部に分かれるかと思います。
 どこで行うか、どう行うかはもとより、参加される人数にも寄りますが、最も言いたい事、やりたい事をプレイングに記載して頂けると、より楽しく結婚する2人を祝福できるかと思います。

 それでは、プレイングを楽しみにお待ち致しております。

参加者
幻想なる淡雪の天使・カノン(a02689)
蒼氷の忍匠・パーク(a04979)
蒼海の剣諷・ジェイク(a07389)
月光世界の舞忌姫・ラット(a08242)
流しの歌い手・ウィン(a08243)
夜闇を斬り裂く連星の騎士・アルビレオ(a08677)
陽溜まりの福音・ユウリ(a09611)
風と戯れし舞踏家・リシェル(a10304)
いつも心に太陽を・クリューガー(a11251)
爆煙世界の巡礼者・レイード(a15172)
蒼静の奏風・アルス(a16170)
木漏れ日に舞う陽光の天然姫・アルヴァン(a18912)
獣神サンダー・ライガ(a24742)

NPC:涅槃・バルバラ(a90199)



<リプレイ>

●マートルの館
 その館は、陽の光を映してさざめく鏡のような湖の畔、若草色の芝生と空を切り取るように広がる針葉樹の森に抱かれて在った。
 蒼海の剣諷・ジェイク(a07389)と涅槃・バルバラ(a90199)は、結婚式の式場となるその館を目指し、大荷物を抱えて歩いていた。
 歌いながら。
 ジェイクが緩やかに波立つ凪の海のように深く声を響かせれば、バルバラが決して美声とは言えない低く掠れた声でそれに応える。
「うん。上手い、上手い」
 歌い止めてにやにやしながら、バルバラはジェイクを仰いだ。
 柄にも無く、愛していると繰り返していた(繰り返させられた)ジェイクは、苦笑いしながら鼻の横を掻く。
「――結婚式の歌ってぇのは、どうにも照れ臭いな」
「まあ、そういうもんさ――と、あれは?」
 マートルの茂みの向こうで揺れる花の山を見つけて、バルバラが足を止めた。
 近付いてみれば、荷車を一生懸命引く木漏れ日に舞う陽光の天然姫・アルヴァン(a18912)の姿があった。
「どうした、医術士のお嬢さん」
「ふみゅ〜。フワリンが帰ってしまわれて……」
 ジェイクの問いかけに、青い双眸を困り切ったように潤ませながら、アルヴァンはどこかほっとしたように答える。
 ジェイクとバルバラは顔を見合わせ、どちらとも無くふと笑うと、アルヴァンの頭を撫ぜた。
「荷台に乗っていろ。俺達が引いて行く。館はもう直ぐだしな」
「あの……でも……」
「いいから乗りなって。疲れたろ?」
 含めるように言って、様々な花が桶に生けられ、色彩の渦に加えて瑞々しく胸を洗う芳香を漂わせている荷台に、アルヴァンを座らせる。
 6月の零れ落ちそうな青色の空から注ぐ陽光を誇らしげに受け止めていた花々が、荷台と共にわさりと揺れた。
「綺麗なものだな。本当に――」
「ああ」
 大切に慈しんだ花を褒められたアルヴァンは、我が事のように笑顔を咲かせる。
「リシェルさんとウィンさんにも喜んで頂けると嬉しいのですわ」
 アルヴァンは今日誓い合う2人の顔を思い浮かべながら、荷台の片隅に大切に置かれた、ブーケとブートニアに目を落とした。

●幸福の名前
 風が吹いた。レースのカーテンが翻る。
 その向こう側には、夏の訪れを予感させる濃い緑の森と、青に銀に色を変えて波打つ湖が広がっており。
 もうすぐ夏だ。出会ってから1年経つのかと、夢と戯れし木漏れ日の舞踏姫・リシェル(a10304)は目を細めた。
(「初めは……ただ『楽しい人だなぁ』って思っただけなのに……」)
 ふと気付いたら好きになっていた。
 あんまり胸が早鳴るから、恋に落ちたのだと気付いた。
「ボク、結婚するんだ……」
 言葉がコトリと胸の中に落ちた。
 落ちた場所から感慨が沸いてきて、リシェルは絹の長手袋をぎゅっと握り締める。
「リシェル、大丈夫?」
 聞きなれた心配そうな声が聞こえて、あわてて振り向くと、未来と戯れる月光の舞忌姫・ラット(a08242)が立っていた。
「ノックしても返事がないから、心配したよ。緊張してるんだね」
 風で僅かに乱れたリシェルの髪を、頬からそっと払いのけながら、ラットは目元を和ませた。
「手、出して」
「え?」
「幸運になるおまじないなの。新しい物、古い物、青い物、借りて来た物を見に付けて、コインも忍ばせて結婚すると幸せになるって言い伝えがあるの……」
 俯き、たどたどしく説明する幻想なる淡雪の天使・カノン(a02689)。
 ラットはリシェルの手を取り、真新しいタリスマンと古びたコインを握らせた。
「新しい物。おめでとう、リシェル。幸運と幸せを」
 いつでも祈っているね、とラットは拳をぽんと掌で叩く。
「ぁ……あのリシェルさま、カノンからはこちらを……きっと今まで以上にシアワセになれるの」
 両手で大切に押し包んでいた何かを、カノンはそっと差し出す。
 手を開くと、金が煙る青い貴石が煌いた。
「瑠璃……幸運と成功が来るように……」
「ありがとう、カノン」
 リシェルが零れるような微笑をカノンへ向けると、彼女のエルフらしい繊細な作りの顔が、身にまとうベビーピンクのドレスに負けない程紅潮すした。
「まま……」
 涼やかな音と共に、リシェルをそう呼んだのは夢色桜・ユウリ(a09611)だ。
 手には、喜びを歌うような風と戯れる、花が彫り込まれたウィンドチャイムを持っていた。
「借りてきたの。幸せな――結婚をした人の物なの」
「ユウリ――」
「……おめでとう……なの」
 リシェルは、自分をままと呼んで慕うドリアッドの少女を抱き締めた。真っ白なドレスに包まれた肩に頬を寄せるユウリ。
 囁き声に答えるリシェル。その声を掻き消して、尖塔の鐘が式の始まりを告げて鳴り響いた。

 一方新婦の控え室では、流星舞姫の花婿・ウィン(a08243)が独り黙然と椅子に腰掛けていた。
 正装は余程息苦しいのか、仕切りと首周りを気にしている。
 落ち付か無げなその姿を見て、爆煙世界の巡礼者・レイード(a15172)は
「結婚おめでとう、だな。気張って行けよ?」
 後ろから頭を掴んで、髪をわしわしと撫で乱した。
「うわっ!」
 突然の事に素っ頓狂な声を上げるウィン。
 レイードだと気付くと立ち上がり、照れたように少しだけ笑って頬を掻いた。
「……ありがと。あと、付添い人を引き受けてくれたんだよね。宜しく」
「ああ、頑張らせてもらうよ」
 何時に無く真剣な目でレイードが頷いた時、部屋の扉が勢い良く開かれた。
「にーに!」
 軽い足音の後、衝撃を受けてウィンは思わずよろめく。
 抱き付いたいつも心に太陽を・クリューガー(a11251)は、何も言わず胸に顔を埋めた。 
「おい、クー!」
 クリューガーを追って来た連星の翼・アルビレオ(a08677)は、その様子を見て仕方ないなと溜息混じりの笑顔を見せた。
 もの言いたげに犬尻尾を揺らしている少年の頭をぽんぽんと撫ぜると、ついでのようにウィンの頭もぽんぽんと撫ぜる。
「とうとうウィンも人生の墓場に足を突っ込んだか。ま、ちゃんとリシェルを幸せにしてやるんだな」
「墓場って、ヒドいなぁ。……ん、でも幸せに、するよ」
 その言葉に、クリューガーはぐいとウィンを引き離し、間近で顔を見上げた。
 瞳には、幼いが故の純粋な真摯さがあった。
「あのね、にーに、リシェルおねーちゃんと一緒に幸せになってね?」
 幸せにするんじゃなくて、一緒に幸せになれたらきっととってもステキなの。
 弾むように言うクリューガー。
「ああ、そうだね。そうだったよね」
 そのために、きっと人は恋をする。一緒に、幸せになるために。
 思わず心から破顔するウィン。クリューガーの蕩けるような笑みに触れ、部屋に暖かな空気が満ちる。
(「このめしょらーが結婚……ふふふ……」)
 嫉妬の炎を漲らせて、心の中で不吉に笑う隠鬼落忍者・パーク(a04979)を除いては。
 全員の注意が、隠れているテーブルから逸れているのを好機と見て、祝いの言葉を叫びながら飛び出す。
「結婚おめでとー♪」
 声に振り向いたウィンの目に入ったのは、素早く繰り出される蹴りだった。運動用の靴の底がウィンの腰にめり込む。
「いっ!」
「……っ!」
 激痛。溜まらずに、屈み込むウィン。
 君を守ると誓っておいて良かったと安堵しつつも、一緒に屈み込むアルビレオ。
「パーク……」
 起き上がりながらアルビレオが笑う。が、目は笑っておらず、野生の勘が逃げろと告げたのか、パークは目標は達したとばかりに、辛うじて正装っぽいジャケットを翻しながら一目散に扉を目指した。
 追うアルビレオ。その後を追おうとしたクリューガーは何故か足を止めると、思い切ったようにウィンに向き直った。
「にーにぃ、にーにはずっと……ボクのにーにでいてくれる?」
 ウィンは歩み寄り、クリューガーの柔らかな紫の髪に指を埋めた。
「……僕は僕のままだよ」
 顔を真っ赤にして、慌てて部屋を飛び出して行くクリューガー。
 レイードの笑い声に重なるように、鐘の音が響いた。

●銀白の鳥
 真剣な顔でリングピローを運んでいたクリューガーは、無事に役目を果たすと満面の笑みを浮かべてちょこんと頭を下げた。
 その仕草に、参列者達から小さく笑い声が上がる。
 その笑い声は、フワリンが現れると感嘆の声に代わった。
 フワリンを連れて緑溢れる楽園に似た庭園を行くのはユウリだ。
「ぱぱ、まま……おめでとう……なの……」
 一言ずつ区切るようにこっそりと、2人に幸あれと祈りを込めて呟き、花弁を振り撒きながら歩く。
 その先には、襟や袖口に黒をあしらったダークグリーンのタキシードを纏うウィンが、励ますように微笑んで立っていた。
 辿り着いたユウリはウィンに笑顔を返して、消えるフワリンと共に最後の花を振り撒いた。
「いよいよだな」
 ウィンの傍らでレイードが囁く。
 館から庭園へ続く扉が開かれる音に皆が振り向くと、リシェルが立っていた。
 長い裾と豊かなドレープ以外に何も飾らないシンプルなオフホワイトのドレスの上で、ステンドグラスを透かした七色の光が踊る。
 手にはカンパニュラ、カラー、グリーンカーネーション、桔梗と、淡い色の中に青が滴るブーケ。
 付添い人であるラットに導かれてリシェルは歩き出した。
 ドレスに美しく映える淡い色の花弁、時折混ざる真紅やカンパニュラの青を辿って進むリシェルとラット。
 あと数歩というところでラットは立ち止まり、若鳥を蒼穹に放つようにリシェルを手で促した。
 一羽の優美で真白い鳥を思わせて、花の道を軽やかに往くリシェル。
 紗を透かして見る風景のように、全てが陽光を受けて柔らかな光を放っていた。
「ちょっと照れるけど……似合うかな?」
 オークの若木に止まる小鳥のようにウィンの元に辿り着いたリシェルは、ベールの向こうではにかみながら小さく聞いた。
「うん……綺麗……」
 ウィンの頬に昇る朱が、何よりの答えだった。

●誓い
 小さな手作りの祭壇には、祭事を司る者に相応しい威厳を湛えて、静なる奏風・アルス(a16170)が立っていた。
 2人にゆっくりと頷きかけ、それから祝福するように微かな笑みを浮かべ息を吸い込む。
「ここに居る皆の名の元に問う……汝らは楽しいときも苦しいときも……共に歩んで行く事を誓うか……?」
 凛々と、問いかけの声が響いた。
「はい。私、ウィン・フォルスは生涯を掛けて、リシェル・アーウィンを信じ、共に歩み、愛し抜くことを誓います」
 対してウィンも歯切れの良い確りとした声で誓約の言葉を口にする。
「私、リシェル・アーウィンも――」
 瑠璃とタリスマンと、そして大切にしていた祖母からのブローチに触れ、ウィンドチャイムの遠く儚い音を聞きながら、万感を込めてリシェルも誓約の言葉を述べて行く。
「――誓います」
 交わされる指輪。互いの薬指が永遠の愛を表す丸い輪で繋がれる。
「それでは……誓いのキスを……」
 アルスに促されてウィンはリシェルのヴェールを上げる。心臓の鼓動は最高潮。手の震えを押さえ切れない。
 けれどリシェルの、濃い琥珀色の双眸に浮かぶ涙を見た時、愛しさが込み上げてきて気がつけば唇を触れ合わせていた。
 応えるリシェル。一筋、二筋、涙が流れて頬を伝う。
 ウィンは優しく涙を拭うと、リシェルの眦にも小さくキスをした。
 パタム。本を閉じる音で、慌てて離れる2人。
 アルスは深い笑みを頬に刻んで、厳かに宣言した。
「これで2人は……ここに居る皆の祝福を受け……夫婦になる事を許されたであろう……」
 歓声が沸き起こった。拍手がそれに続く。アルスが退場の切っ掛けとなる曲をオカリナで奏で始めた。
「これからは、苦難は半分に、幸せは倍に、だね」
 式前に、ジェイクが掛けてくれた言葉を思い出し、ウィンはリシェルを見詰めた。
 リシェルも、そんなウィンの腕に腕を絡ませ、頭を肩にそっと沿わせる。
「うん。幸せは倍だね。いま、すごく幸せだもん。ウィンさんと一緒になれるの、すごく嬉しい。これからも……わたしと一緒に、いてね?」
 鳥のさえずり。風が吹き抜け、木立が囁き交わし、命の営みの暖かさを感じさせる調べに後押しされて、2人は祭壇から新しい人生へと歩み出して行った。

●木漏れ日の歌
(「今まで以上のシアワセをお祈りしますなの……」)
 長く離れている愛しい人を恋いながら、祈りを捧げるカノンの目の前で宙に高く弧を描いたブーケは、狙い過たずラットの腕の中に納まった。
 歓声と、拍手。その中で、アルビレオに押さえられてブーケを取り損ねたパークだけが不満顔だった。
 巧みに、滞りなく会場の給士を務めていた雷龍炎舞・ライガ(a24742)が特別に大きく切り分けたケーキを差し出して、片目を瞑る。
 喜んで皿を掲げて走り去るパーク。ライガはのんびりと見送って、今度は新郎新婦に銀盆を差し出した。
「結婚おめでとう。シャンパンとレモネードはいるか?」
「ありがとうね、ライガ」
 シャンパンのグラスを軽く掲げるウィン。
「ウィンさん、リシェルさん、ご結婚おめでとうございますわ。いつまでもお幸せになって下さいね」
「幸せに、なるね。綺麗なお花、ありがとうアルヴァン」
 リシェルとアルヴァンは抱き合い、軽く頬を触れ合わせた。

 披露宴と木漏れ日広場一周年記念の祝いを兼ねた会場に、ジェイクとバルバラが歌うカルナールカの愛を願う歌が響く。
 永久に何時までも、貴方の笑顔は心で輝き続けると、情熱を秘めて歌い上げる軽快な曲に併せて、祝いに駆けつけた者達は誰とも無しに踊り出す。
 歌声と、幸せを綻ばせながら踊る人々の輪を見詰めながら、レイードは傍らに立つラットの手にそっと触れた。
 決めていた。ラットはブーケを受け取った。だから、言わなければならない。
「……その、だな。俺達も付き合ってから大分経つ訳だし、そろそろだな……」
 顔を真っ赤にしながら、思い切って手を握り締めるレイード。
「……結婚しないか?」
 ブーケを片手に惜しい抱いたラットは、レイードの手を握り返して深く頷いた。
 愛している、愛していると、歌が繰り返される。
 レイードはラットの手を離すと、攫うように抱き上げた。
 間近で見詰めるラットの、夜明けの空を時折覆う紫を映した双眸には、涙の雫が浮かんで留まっていた。
 砕けたお辞儀をして、舞台を明け渡すジェイクとバルバラ。
 続いて舞台へ上がったのはウィンとリシェルだった。
「木漏れ日広場一周年記念のお祝いと、今日来てくれた人々と、レイードとラットの幸福を祈って、ボクとリシェルから捧げます」
「おめでとう、ラット」
 見交わす目、合わさる声。祝う事が喜びと楽器『ファニーシンキング』が掻き鳴らし、豊かな弦の音を響かせる。
 広がる歌声と共に、聞く者全てに満たされる喜びが満ちて行く。
 紡がれるは幸福そのものの歌。朝陽の歌。暖炉の歌。そよ風の、水面の煌きの、草原の歌。

 それは木漏れ日の歌。
 皆の居場所となれるような、優しい歌だった。


マスター:中原塔子 紹介ページ
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風と戯れし舞踏家・リシェル(a10304)  2009年09月04日 10時  通報
わたしが冒険者になって初めて入った旅団が木漏れ日で、そこで初めてウィンさんに会って……
色んな思い出があって、その全部がわたしの宝物です。

大好きなウィンさんとずっと一緒に……って。
今でも、その気持ちは変わらないよ。