タイコラス掃討作戦



<オープニング>


 とある村で暴れていたタイコラスが戦いで負った傷を癒すため、森に潜んで復讐の機会を狙っている。
 霊査した感じではそれほど危険はなさそうだが、冒険者に対して恨みを持っているため再び村が襲われてしまうかも知れない。
 そこでお前達にタイコラスの退治を依頼したい。
 タイコラスは蜂蜜が大好物なので、誰かが囮になればすぐに居場所が分かるだろ。
 その代わり蜂の大群に狙われるから覚悟しておけよ。

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参加者
灼熱の傷・サクミ(a08034)
氷月の玻璃・シアン(a08409)
徹夜明け紅茶王子・デュラシア(a09224)
スウィートカフェショコラ・セレスティア(a16141)
白破徒・フィー(a17552)
夢幻の剣閃・クラウ(a19591)
闇夜に独り舞う・アートラータ(a21485)
陽春の医術士・ナポポラッサル(a22109)
彷徨う白狼・フェンリル(a27206)
半分幻の辻斬り・ジョセフ(a28557)
銀蒼の癒し手・セリア(a28813)
静かな夜を担う杖・アリアレスタ(a29053)


<リプレイ>

●蜂蜜大好き
「うわっ……、胸焼けしそうなほど甘い匂いがしているな……」
 頭を下げて近隣の村から蜂蜜を分けてもらい、白天・フィー(a17552)が満面の笑みを浮かべて蜂蜜を身体に塗っていく。
 タイコラスは蜂蜜が大好きなため、誘き寄せる場所を水場に決め、すぐに戦闘に参加できるように準備する。
「蜂蜜は大好きだけれど、全身に塗るとなると抵抗があるよね……」
 全身に蜂蜜を塗り終わり、氷月の玻璃・シアン(a08409)がフィーのアイデアで木陰に武器を隠しておく。
 用意した蜂蜜は身体にべっとりとこびりつき、洗ってもなかなか取れそうにない。
「これじゃ、すぐに洗い流すのは難しそうだな……」
 全身に蜂蜜を塗り終え、蒼色の狂詩曲・ジョセフ(a28557)が溜息をつく。
 蜂蜜の壷からは甘い匂いが漂っているため、タイコラスと共に無数の蜂が寄ってくる。
「タイコラス……説得が出来れば良かったんだけど……無理なんだろうなぁ……凶暴らしいし……」
 大きめのタオルを4枚用意しておき、探求する銀蒼の癒し手・セリア(a28813)が連珠をポケットの中に放り込む。
 タイコラスは唸り声を上げながら、でっぷりとした腹をドンドンと鳴らす。
「わっ、わっ……、蜂っ!?」
 大量の蜂に追いかけられ、シアンが悲鳴を上げて逃げ出した。
「この展開は、まさか……」
 嫌な予感が脳裏を過ぎり、ジョセフがダラリと汗を流す。
「うわっ……、こっちにこないでよおおおおおおおおおおおお」
 青ざめた表情を浮かべながら、シアンが嫌々と首を横に振る。
「……無茶を言うな。このままだと俺の身が……」
 シアンを抜かすほどの勢いで、ジョセフがスピードを上げていく。
「ボクを抜いたら一生ジョセフさんを恨むからねっ!」
 いまにも泣きそうな表情を浮かべ、シアンが警告まじりに呟いた。
「こんな事で恨まれたら……困る……」
 シアンと同じスピードで走りながら、ジョセフが疲れた様子で溜息をつく。
「あっ……、あそこにみんながっ!」
 ホッとした様子で仲間達を指差し、シアンがニコリと微笑んだ。
「途中で止まったら刺されるぞ。一気に村まで走るんだ……」
 そう言ってジョセフがシアンを抜いて村のある場所まで走っていく。
 彼女が途中で立ち止まらないように……。
「……なんだかあっちも大変ですね」
 大粒の汗を浮かべながら、セリアが乾いた笑いを響かせる。
「私達だって休んでいる暇はないよ。タイコラスがすぐ後ろまで……」
 慌てた様子でセリアの腕をムンズと掴み、フィーが慌てた様子で走り出す。
 タイコラスは物凄いスピードで追いかけてくるため、途中で休んでいる暇はない。
「う、後ろ……? うわわわっ……」
 今にも飛び掛ってきそうな勢いで追いかけてくるタイコラスに驚き、セリアが悲鳴を上げないようにするため自分の口を押さえて走る。
「と、とにかく水に飛び込むんだ……ぐおっ……」
 タイコラスの体当たりを喰らってバランスを崩し、フィーが前のめりになって倒れこむ。
「ああっ……、タイコラスの長い舌がっ!」
 青ざめた表情を浮かべながら、セリアがフィーの背後を指差した。
「な、なんだって!? タ、タイコラス来たーッ!?」
 這うようにして逃げていき、フィーが涙目まじりに仲間達の所に飛び込んでいく。
 自分は決してネタキャラでないと心の中で否定しながら……。

●蜂の大群
「ふむー、タイコラスに蜂の大群かぁ。やっかいだねぇ〜。何とか皆で退治しなくちゃだわな。うっし、キバっていきまっしょぃ☆」
 のほほんとした表情を浮かべ、徹夜明け紅茶王子・デュラシア(a09224)がニヤリと笑う。
 仲間達はタイコラスと蜂の大群に追いかけられており、デュラシア達に助けを求めて何度も悲鳴を上げている。
「うう……、食べ物を粗末に扱うのは、あまりいい気がしないですけど……」
 ジョセフ達の巻き添えを食らわないようにある程度の距離を保ち、蜂蜜たっぷりのホットミルク・セレスティア(a16141)がハンドサインを使って合図を送った後に耳栓をつけた。
 タイコラスは物凄い騒音を出すため、耳栓がないと鼓膜が破れて大変な事になってしまう。
「だからと言って、このまま仲間達を見捨てるわけにはいかないだろ」
 ジョセフ達が横切っていく中、月夜に謳う愛と平和の演奏家・フェンリル(a27206)が蜂の大群を狙って眠りの歌を歌っていく。
 大半の蜂はそれでパタパタと落ちていったが、残りの蜂はフェンリル達を威嚇するようにして攻撃を仕掛けてくる。
「うららかな午後のティータイムを乱すもの……、許すまじです」
 事前に用意してあった蜂蜜袋を放り投げ、ドリアッドの邪竜導士・アリアレスタ(a29053)が集まってきた蜂の群れにブラックフレイムを叩き込む。
 倒された蜂は香ばしい匂いを漂わせ、しばらくの間アリアレスタの心を虜にさせる。
「何だかさっきより数が増えているみたいだねぇ……」
 蜂蜜の匂いを嗅ぎつけて集まってきた別の蜂の大群に気づき、デュラシアが自ら囮となるため鎧進化を発動させた。
「このままだとわたし達にも危険が……きゃあ!?」
 蜂の大群に襲われないようにするため、セレスティアがニードルスピアを放ってトテンと尻餅をつく。
「まだまだ……、これからさ」
 あちこちから集まってきた蜂の群れに気づき、フェンリルが気合を入れてニードルスピアを撃ち込んだ。
「炎よ、虚ろの祭壇に捧ぐ舞を!!」
 再びブラックフレイムを放ち、アリアレスタが汗を拭う。
 蜂の大群を甘く見ていた事もあり、予想以上に視線を強いられているようだ。
「それにしても賑やかだねぇ……。まるで蜂の演奏会って所だわ」 
 クリスタルインセクトを攻撃形態で召喚し、デュラシアが素早く後ろに下がってエンブレムシャワーを放つ。
 蜂の大群は一斉にクリスタルインセクトを攻撃し、デュラシアの放ったエンブレムシャワーの餌食になる。
「でも、これじゃ……、タイコラスと……戦う事が出来ませんね」
 逃げる時間を稼ぐため蜂蜜の入った壷を放り投げ、セレスティアがニードルスピアを撃ち込み逃げていく。
「このまま援護に行ったら、みんなに迷惑かけちゃうか」
 すぐさまヒーリングウェーブを発動させ、フェンリルがタイコラスのいる方向とは反対側に走り出す。
「それじゃ、蜂の大群はこちらに引き付けると言う事ですね。……雰囲気的に」
 気高き銀狼を放ち、アリアレスタが全速力でフェンリルの後を追う。
 蜂の大群に囲まれ、酷い目に遭わないように……。

●タイコラス
「……タイコラスと蜂の大群は別の方向か。これじゃ、利用する事は不可能だな」
 遠眼鏡を使って敵の位置を確認し、闇夜に独り舞う・アートラータ(a21485)が困った様子で腕を組む。
 例え蜂の大群を誘導出来たとしても、タイコラスの皮膚が硬いため、まったく意味がないのだが、少し予定が狂ったらしい。
「も、もう懲り懲りだ……」
 魂の抜けた表情を浮かべ、フィーがグルグルと目を回す。
「この味は! ……ウソをついてる『味』だぜ……フィー・グラーシカ!」
 フィーの頬をペロリと舐め、陽下の微睡み・ナポポラッサル(a22109)がニヤリと笑う。
 しかし、フィーはタイコラスの体当たりを何度も食らったため、ナポポラッサルにネタキャラの称号を与えられ魂の抜けた表情を浮かべている。
「まさかこんな事になるなんて……、囮にならなくて正解だわ」
 額に浮かんだ汗を拭い、夢幻の剣閃・クラウ(a19591)がホッとした様子で溜息をつく。
 タイコラスはクウラ達を睨みつけ、大きく腹を膨らませる。
「囮がこれじゃ、落とし穴まで誘き寄せる事が出来ないな。……ん? もうひとりは……何処に……?」
 落とし穴の中で目を回しているセリアに気づき、灼熱の傷・サクミ(a08034)が気まずい様子で視線をそらす。
「戦うしかないな。……私達だけでっ!」
 タイコラスを睨みつけ、アートラータが護りの天使を発動させる。
「史上最弱が…………、最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も恐ろしいィィ マギィーーーーーーーーッ!!」
 それと同時にナポポラッサルが土塊の下僕を召喚し、タイコラスのまわりを一瞬にして取り囲む。
「グボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
 大地を揺るがすほどの咆哮と共に、タイコラスがドンドンと勢いよく腹を叩く。
「しょ、衝撃波!? ひょっとして前よりパワーアップしているのかも」
 ナポポラッサルの召喚した下僕が粉々に砕かれたため、クラウが驚いた様子でリングスラッシャーを放つ。
 タイコラスは腹に力を入れてリングスラッシャーを弾き、そのまま唸り声を上げてクラウ達めがけて体当たりを仕掛ける。
「これで仕留めなければ……大変な事になるな」
 容赦なくソニックウェーブを放ち、サクミが険しい表情を浮かべて呟いた。
「問題ない。……必ず倒す!」
 他の仲間達が援護に戻って来た事を確認し、アートラータがクスリと笑って金属杖を握り締める。
 タイコラスは強敵だが、仲間達と協力し合えば負けはない。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄WRYYYYYYYYYYY無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッッ!!」
 次の瞬間、ナポポラッサルがニヤリと笑い、タイコラスをポコスカと殴る。
「う、うるさいわね。もっと静かに戦えないの!」
 両手で耳を押さえながら、クラウがナポポラッサルに文句を言う。
 ナポポラッサルの攻撃によってタイコラスは動揺しているようだが、あまりの騒音に仲間達から物凄い批判を受けている。
「……やはり袋叩きにするしかないか」
 タイコラスの逃げ道を塞ぎ、サクミがスピードラッシュを叩き込む。
 仲間達が援護に来たおかげで、タイコラスは反撃の手段を失い、怯えた様子で咆哮を上げる。
「これで、終わりよ」
 それと同時にクウラが一気に間合いをつめ、ミラージュアタックでトドメをさす。
「みんなお疲れですなぁ〜ん」
 そう言ってナポポラッサルがニコリと笑う。
 風船のように萎んだタイコラスの上に立ち……。


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