ミュリンの誕生日〜白百合のお茶会



<オープニング>


●白百合のお茶会
「さて。早速だが、君たちにアレのお守りを頼みたい」
 ん……? どこかで聞いた台詞だったような……。
 冒険者達がそんな既視感を感じて振り返ると、眠そうに欠伸をした斜陽の霊査士・モルテ(a90043)が目に入る。
 モルテが言う場合の『アレ』と言ったら……。
「……アレって、アレのことですか」
「うむ」
 そう言って冒険者達が指差し、モルテが見やった先……そこには。
 白銀の霊査士・アズヴァル(a90071)が差し出したクッキーを、はむはむと、嬉しそうに頬張っている金狐の霊査士・ミュリン(a90025)の姿。
「アズヴァルちゃん、おかわりー!」
「……またですか? 仕方ないですね。ちょっと待っていて下さいね」
 あっと言う間に一皿空けてしまった食欲魔神に、苦笑しつつも請け負って厨房に消えて行ったアズヴァルを見送って――モルテは、冒険者達に目線を戻す。
「……もう知っている者もいると思うが、17日がアレの誕生日でね」
「あー……そう言えばそうでしたね」
 そう小声で呟いた彼に、冒険者達がぽん、と手を打って。
「祝いのケーキは準備して貰ってある。あと必要なのは……」
「……パーティーの場所とアレのお守り要員、と。そう言うことか」
「察しが良くて助かるよ」
 彼らの言葉に頷き、一冊の本を差し出すモルテ。
 それには、『ランドアース観光ガイド』と書かれていて……。
「……白百合の群生地……ですか?」
 栞が挟まれたところをめくって呟く冒険者達。
 その本によると、ここから北に行った湖のほとりに、白百合が群生する土地があるらしい。
 咲き乱れる白百合はとても美しく、緑と白のコントラストが続く光景は圧巻なのだそうだ。
「へえ〜。こんなところがあるんだ……」
「うむ。ここにアレを連れて行ってやって欲しい。野外なら、あのケーキを持ち込む心配をしなくて済むからな……」
 頷きつつ続けたモルテの言葉に、冒険者達は聞き捨てならないことを聞いたような気がして彼を見る。
「……持ち込む心配って……大きいのか?」
「その上量も半端じゃない。ノソリンを手配したから運搬は心配要らないがね」
「……………」
 あっさりと肯定したモルテに、沈黙で答える冒険者達。
 食欲魔神用にと配慮した上での結果であろうことを考えるとやむを得ないのだが。
 聞いたところによると、一流の素材を使った愛情たっぷりのケーキだとか。
 食べられれば何でも良さそうなミュリンには少々勿体無いような気もするが――それを無駄なく美味しく戴くのも、重要な任務となりそうだ。
「とにかく、ミュリンさんのお守りをしながら白百合を見つつケーキを美味しく戴けばいいんですよ……ね?」
 呟く冒険者に、眠そうに目をこすりつつ頷くモルテ。
「そういうことだな。この本のページを霊査した限りだから絶対とは言えないが、当日は晴天に恵まれそうだ。どうせ行くならのんびり楽しんで来てくれたまえ」
 欠伸をもう一つ。もう一度寝ようと椅子に向かいかけた彼は、思い出したように冒険者達に向き直った。
「……ああ、そうそう。今回は引率を1人つけるから、宜しく頼むよ」
 そう付け加えて、少し悪戯っぽく笑う。
 そして。
「ミュリンさん、追加のクッキー……おや。どうしました? 皆さんお揃いで」
「アズヴァル。後は頼んだよ」
「………は?」
 クッキーを持って戻って来たアズヴァルの肩に置かれるモルテの手。
「やっぱり、ツイてないですよね……アズヴァルさん」
 一方的に『引率』を申し渡された彼に、冒険者達は熱くなる目頭をそっと押さえた。

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参加者
NPC:金狐の霊査士・ミュリン(a90025)



<リプレイ>

●お茶会準備中
 6月の爽やかな陽気。甘い独特の香り。一面の白い百合が風に揺れる。
「わたくしの髪も同じ白百合ですのでなんだか嬉しいです」
「あー。転ばないで下さいよー」
 そう呟くルフィーティア(a04088)の手を引いて、嬉しそうに百合の中に突入して行くミュリンに、慌てて声をかけるシェード(a10012)。
 ――シギルさんはいないのか。残念なような……平和でいいような。
 そんな事を考えていた彼だったが、思わずお守りに回ってしまう辺り苦労症っぽいですね。
「……今日は、ミュリンさんの誕生祝い。わざわざ白百合のある所を選ぶ……きっとミュリンさんは、百合サラダや百合根の天ぷらを食べる気に違いない……と」
 そしてミュリンの様子をじっと見つめて。しっかりとメモに残すエリン(a18192)。
 どうも、彼女の中に『ミュリンは何でも喰う食欲魔神』という刷り込みがなされているらしいが……まあ、事実なのでどうしようもないですね(ぇ)。
「崩れはありませんかしら……」
「道中見張ってたが、つまみ食いしたヤツはいなかったぜ!」
 更に到着して早々、降ろされたケーキをチェックし始めるナナカ(a00009)に、胸を張るバルト(a01466)。
「一体何を見張ってたんですか……」
「つか、この中でつまみ食いしそうなのってあいつと今日の主賓くらいだろ……」
 そして。忙しく働きながらもツッコミを忘れないニューラ(a00126)とティキ(a02763)。
 日除けになるようにと大きめの傘を地面に固定したり、百合の葉や茎を編んで敷き皿作りと余念のない彼らに負けじとアルシェンド(a01411)も黙々と百合のよく見える場所に敷物を敷き、テーブルを置いて。
 ケーキの補修を終えたナナカは、淡いピンクのテーブルクロスを広げ……そして次々とカップやお皿を並べて行く。
 ちなみに、ティキの粋な心配りで食器も綺麗な百合の柄だったりする。
「……ええと。ナナカ先生の動きはとっても速く……。こうしている間にも、ガーリックのラスクや野菜チップス、プチトーストがどんどん盛り付けられます……と」
 もう1枚増えるエリンのメモ。
 元々世話好きな彼女。大切な友人の誕生会とあって、張り切らない訳がない。
「じゃあ、エリスもちょっと百合の花を戴いてきますよぅ〜」
「ええ。いってらっしゃ……」
 鋏を手に、百合畑へ向かったエリス(a00091)の声に、顔を上げたニューラだったが。目に入ってモノに動きが止まる。
「……胃薬でも調合しておいた方がいいような?」
 続く呟き。
 ナナカが嬉しそうに並べている沢山のお菓子、そしてそそり立つ巨大なケーキ。
 こんなのを食べ尽くした日には、いくら頑丈な冒険者でもタダで済むとは思えない。
「調合、するか?」
「そうですね……あと、消化の事を考えて、カモミールとミントをベースにしたすっきり系のハーブティーにしましょうか」
 薬草なら任せろと、腕をまくるティキに、ニューラは遠い目をして答えて。
「そうですわね。では……」
「それは私がやりましょう」
 その言葉に頷いて、忙しくティーポットに手を伸ばしたナナカより先にそれを持ち上げたのは引率の先生……もといアズヴァルで。
「あ、あの……私もお手伝いします」
「わたしもー♪」
 おずおずと言うファオ(a05259)に、元気良くシュシュ(a09463)が続いて。
「ありがとうございま……あら? ミュリンちゃんは?」
 仲間達に微笑みを返して。ふとミュリンの姿が見えない事に気付いたナナカ。
「あー。危ないですって!」
 そこに聞こえて来たのはシェードの慌てた声。
「……どうして花畑を歩くだけで、危ない事態になれるんだろうなぁ」
「にゃん♪」
 ボソリと歌うダウザー(a05769)の肩の上で明るく鳴く彼の愛猫。
 どうやら、『それはミュリンたんだからでにゅ』と答えたらしい。
「……回収して来ますね」
 それにメルセドア(a02069)はそっと熱くなる目頭を押さえて……本日の主賓を呼びに行くのだった。

●18回めの誕生日
「お誕生日おめでとうー!」
 白百合畑から戻ったミュリンを出迎えたのは、仲間達の明るい声。
 そして、その言葉の動きに合わせて、エリンの土塊の下僕達が可愛らしくウェーブをして。
 彼女はそれに幸せそうに頬を染め……そして、自分の身長より高いケーキのお城に気がついて、瞳がキラリと輝く。
「うわぁ〜。おっきなケーキですねぇ」
「うん。綺麗だし、食べるの勿体無いねー」
「あら。食べて戴かないと困りますわ」
 ケーキを見上げて嬉しそうなショコラ(a02448)とミュリンに、ナナカはケーキのお城が気に入って貰えた事を察して、少し誇らしげに微笑む。
「うむ。実に攻略し甲斐のあるケーキだな……」
 その横で、独り感慨深そうなバルト。
 ケーキ作りこそ参加しなかったが、その出来と大きさは既に仲間から聞いていたらしい。
「よもやこれほどまでとは……食欲が疼くぜ!」
「わたしも最高品質のケーキの征服、お手伝いしますね!」
 ぐっとマイフォーク握り締め、吼えるバルトとシュシュ。
 それに、ミュリンはちょっと慌てて彼に詰め寄る。
「シュシュちゃんはいいけど、バルトちゃんはダメ! 全部なくなっちゃうよー!」
「何ー!? 独り占めは許さんぞミュリン!」
 睨み合う2人の横から聞こえるカリカリと言う音。
「……食欲魔神と食い倒れ番長の熱い戦いが、今ここに始まったのです……と」
「……ここにいる全員で食べたって余るくらいだろうにな」
「巨大なケーキといえどもミュリンさんの敵ではないという事でしょう……」
 メモを取るエリン。そしてティキの呟きに、メルセドアは再び熱くなった目頭をそっと拭ったその時。
「ただいまですよぅ〜」
「遅くなり、申し訳ありません。白百合があまりに綺麗でしたので……」
「あの……こ、こんに……ちは……」
 そこに、エリスが白百合を花を愛でながらのんびりと散策していたマイト(a12506)と、気後れした様子でオロオロしていたスゥ(a26772)を連れて戻って来て。
「皆さん、お茶が入りましたよー」
 そしてお盆にポットを乗せて柔らかく微笑むファオの声が、お茶会開始の合図となった。
 巨大なお城の形をしたケーキ囲み、冒険者達は手を合わせ。
「……いただきます!」
 そう唱えて、手にしたフォークで一斉に取り掛かる。
「わたし、ケーキのてっぺん食べるー」
 ぴょんぴょんと飛び跳ねるミュリンの上空を掠める手。
「……はい。どうぞ」
 お城の頂上を綺麗に取って、皿に乗せたアルシェンドはそれを彼女に手渡して。
 嬉しそうに礼を言うミュリンに、彼は自分の長身を神様に感謝しちゃったり。
「……お口に合いましたかしら?」
「あらあら。口にクリームがついてますよ」
 首を傾げるナナカに、彼女はケーキを口一杯に頬張ったまま頷いて。
 そしてメルセドアに口を拭いて貰って……18になったと言うのにやっている事はお子様である。
「う〜ん。いい味です」
「ホント。美味しいですよぅ」
「うん。愛ですね、愛」
 もぐもぐ。
 ケーキに舌鼓を打つマイトとエリスに頷きつつ謎の評価を口にするニューラ。
「……ミュリンさんのどこに、これだけたくさんの量が入るのか本当に不思議です……」
「本当に……幸せそうに食べてますよねえ……」
 もぐもぐもぐ。
「ミュリンは胃が4つあるって噂だぞ」
「え。私は胃袋がインフィニティゲートに繋がってるって聞きましたけど」
 話していても食べる手は止まらず。ミュリンを眺めて言うルフィーティアとシュシュに、ティキとシェードが真顔で続いて。
「……衝撃の新事実。ミュリンさんの胃袋は4つで、インフィニティゲートに繋がっていたのです……と」
 もぐもぐもぐもぐ。
 あ。何かしっかり食べて紅茶も飲んでいるエリンさんのメモに余計な事が加わったみたいです。
「……わざわざすまねぇな。どうしてもコイツが逢いたいって言うんでな」
「にゃーーんv」
 困ったように頭を掻くダウザー。飛び込んできたのはブチ模様の仔猫。
 それをしっかりと受け止めて、ミュリンは顔を綻ばせる。
「ううん。私もちまちゃんに逢えて嬉しいよー」
「そうか。良かったなぁ、ちま」
 彼女は、ダウザーの飼い猫をしっかりと覚えていたようで。
 久しぶりの逢瀬に盛り上がる1人と1匹に、ルフィーティアの愛猫2匹と猫好きエリスも加わって。それを横目に、彼はもふもふとケーキを消費していく。
「うむ。美味い。予想以上の味だな……」
 そして。本日の主賓が猫達に捕まっている隙を見計らって、凄い勢いで平らげるバルト。
 それに気付いたミュリンも猛然と食べ始めて……。
「んがふっ」
「ああ。やっぱり……そんなに急いで食べなくても逃げないんですけどね」
 案の定、喉に詰まらせた2人に苦笑して。ニューラがお茶を差し出す。
「本当に美味しいですね〜。飾り付けも綺麗だし……。どうやって作ったんですか?」
 うんうんと頷きながら食べていたショコラ。突然隣のミュリンに声をかけて……本人は何の事だか判らず首を傾げる。
「え? これって、ミュリンさんが作ったんですよね? ケーキの作り方、教えて下さいよ!」
 首を傾げ返して。嬉しそうに言う彼女に、周囲が凍りつく。
「あの……正気ですか?」
 思わず確認してしまったメルセドアに、ショコラは頷いて。隣にいる友人に向き直る。
「あ、アヤノさんもご一緒にどうですか?」
「……いや。それは大きな勘違いだと思うぞ。引き返すなら今のうちだ」
 恐ろしきは無知。
 そう呟くアヤノは、悲壮感が漂う程に真面目だった(ぇ)。
 そして、その間もひたすら食べていた金狐の霊査士。アズヴァルに向けて空いた皿を突き出したところをみると、お代わりー! と言ったらしい。
「仕方ないですね……」
「あ。私が……」
「あー! わたしがやりますから! 2人共座ってて下さい」
 立ち上がりかけたアズヴァルとファオから皿を奪い取ると、シュシュはぴゅーと走って行く。
 引率の先生には、出来れば彼女と一緒に休んでいて欲しい。
 そんな配慮があった事も知らず、2人は呆然と彼女の背中を見送って。
「……むぅ。最近不幸に更に拍車が掛かってきてるのかねぇ。でもまぁ、今回はとりあえずこの件は放って置くか」
「そうですね。アズヴァルさんだし」
 そんなやり取りを見て呟くティキに、うんうんと頷くシェード。
 ティキもそれに頷きかけて……ハッと息を飲む。
「もしや……この俺達の思考展開すらもアズヴァルの不幸気質の影響によるものか……っ?」
「……聞こえてますよ」
 思わず遠い目をするアズヴァルの袖を控えめに引っ張る腕。振り返るとファオが心配そうに見上げていて。
「……えと。どんな夜も明け、谷があれば山もありますし……何より、どんな今も楽しめれば良いですよね」
「そう、ですね……」
 優しい気遣いを感じて。アズヴァルは彼女に優しく微笑みを返した。
「お誕生日おめでとう……御座います。ミュリン様……。あの……大した物は……つ、作れません……でした、けど……」
 今迄会場の片隅でオドオドとしていたスゥ。勇気を振り絞ったのだろう。耳まで真っ赤になりつつもミュリンに差し出したのは、四葉のクローバーを模ったケーキ。
「クローバーの……花言葉と……百合の花言葉……『幸運』で……一緒なんです……」
「ありがと。お抹茶のケーキ、大好きなの♪」
「ミュリン様が……本日から1年……いえ……これからずっと……幸福で……あります……ように……」
 それを受け取り嬉しそうなミュリンを盗み見て、彼女はほっと安堵の溜息をついて。
 そして、スゥに続けとばかりに渡されるプレゼント。
「ミュリンさんの笑顔が輝き続けますように……v」
 そんな言葉と共にファオから差し出されたのは柄ににゃんこさんが描かれたスプーンとフォークのセット。
 続いてニューラからは小さなアメジストが柄にはめ込まれた、銀のスプーン。
「アメジストは暴飲暴食のお守りなんだそうですよ」
「わあー! じゃあ、もっと一杯食べられるようになるね!」
「いや、あの。決して暴飲暴食の勧めではなくて……」
 思わず頭を抱えるニューラ。そんな彼女に笑いを堪えながらエリスはリボンと百合の生花を可愛らしく纏めた髪飾りをミュリンの髪につける。
「エリスとお揃いなのですよぅ。ほんの何日かしか保たないと思うですけど、『特別な今日』の思い出になったら嬉しいです〜♪ 」
「わたしからはこれ。いちお、手編みなのです」
 そう言ってシュシュが首に結んだのは百合の花模様を編み込んだ、真白なレースリボン。
「私からはヴアサーリで手に入れた蜂蜜を使ったお菓子を……」
 クッキー、一口ケーキ、蜂蜜酒などなど。
 シェードから渡されたお菓子をその場で食べ始めるミュリンに、仲間達から笑いが漏れ……その間に、エリンは彼女の尻尾に赤いリボンを結んで。
「ミュリンさんのぱたぱた動く尻尾には、リボンが似合うと思う」
「そうですね。私からは、これですよ」
 微笑むメルセドアから手渡されるのは大きな白百合の花束。
「花言葉に無邪気を含む白百合は本当にミュリンさんに似合うわね」
 添えられた言葉に、ミュリンはちょっと照れ臭そうに笑った。
「それでは……私からはこれを」
 そう言い。腰を低くして、静かに舞い始めるマイト。
 最初はゆっくりとした微風のように。
 そして鳴る、弓の弦。
 緩やかに、時折激しく。回り、大地を踏みしめ。
 それに合わせて、弦が鳴り響く。
 再び鳴る弦。大地に根を生やすように腰を落とし――はるか遠くを見つめ。
「……お粗末様でした」
 深々と一礼した彼に送られる拍手。
「みんな……ありがとね。とっても嬉しい。でも……わたし、何にもお返しできないよ……」
 そして。微笑むかと思いきや、困り顔になっているミュリンに、仲間達は顔を見合わせて。
「お返しなんて……ミュリンさんが元気でいれば十分ですよぅ?」
「ええ。ミュリンちゃんの笑顔が見られれば、それだけでもう。わたくしは幸せですの」
「……皆の為に、元気でいて下さいねv」
「うん……ありがと」
 エリスとナナカ、そしてルフィーティアの暖かな言葉に、貰ったプレゼントの数々を抱きしめて俯くミュリン。
 その瞳が少し潤んでいるのを気付かないフリをして、ファオは優しく彼女の手を取った。
「さあ、お腹も一杯になりましたし、白百合を見に行きましょうか」
「……うん! スゥちゃんも一緒に行こう!」
「あ、あう……?」
 それに応えるように、驚くスゥを引き摺るようにして駆け出すミュリン。
「ああ……もう。百合も逃げませんよー」
 心配しつつもどこか楽しそうなニューラの声。
 それに仲間達も微笑み。そして、ミュリン達の後を追って――。

 美しい百合。美味しいケーキと愉快な仲間。日が暮れるまで、談笑が絶える事はなく。
 お土産を手に、いい気持ちで家路につく……かと思いきや。
 ちょっと胸やけに苦しんだ冒険者達であった。


マスター:猫又ものと 紹介ページ
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参加者:17人
作成日:2005/07/12
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