ZOO



<オープニング>


「犬か猫かニワトリかウサギかミニブタか亀を貰ってくれる奴を知らないか?」
 涅槃・バルバラは酒場の扉を開けるなり、金毛狐尻尾を力無く垂らしてそう言った。
「どうされましたの、藪から棒に」
 特にやる事も無くハイティーを楽しみに酒場へ来ていた藍深き霊査士・テフィン(a90155)が、白磁のティーカップへ上品に指を絡めたまま小首を傾げた。艶やかな漆黒の長髪がさらさらと揺れる。
「古馴染み……ってか、呑み仲間にウサンって爺さんがいる……いたんだ。90歳過ぎてもピンシャンしてたんだが、歳には勝てずについ先ごろ大往生してね。大きな家と動物達を遺産として残した。身寄りの無い爺さんだったから、家は村の誰かが住む事になるんだろうが、この動物達――意固地な犬と捻くれた猫と、凶暴なニワトリと、食い意地の張ったミニブタと何を考えてるんだか分からん亀が曲者でね」
「でも5匹でしたら何とかなりませんの?」
 亀はそもそも何を考えてるか分からないだろうと内心思いつつ、務めて穏やかに聞き返すテフィン。
「沢山いるんだ」
「沢山……」
「しかも、喧嘩するから傷だらけ、蚤はたかり放題の汚れ放題、腹を減らして気も立ってる。村の人たちじゃ家に近寄ることもできないとかで」
「蚤……」
 蚤という単語が嫌な記憶を直撃したのか、テフィンの顔からみるみる血の気が引いてゆく。
「それで、私にお鉢が回って来たわけだ。どうにかしてくれってね。手に余る話だよ、まったく。かといって餓死したり心無い奴に殺されたりするのを傍観する訳にもいかないし……」
「あら。手伝って下さりそうな冒険者の皆様なら、沢山いらっしゃるじゃありませんか」
 何気無く自分の前へサンドイッチの皿を引き寄せるバルバラの手から皿を引き戻し、テフィンは藍深い双眸を細めて蠱惑的に微笑んだ。
「傷に強く、身のこなしは素早く、とっても頼もしい方達揃いですの」
 ぐったりとテーブルに突っ伏していたバルバラがぱちりと目を開く。確かにテフィンの言う通りである。冒険者達が何人かいれば、確かに状況は容易い。
「それもそうだな」
「ですわ」
 駄目で元々、声をかけてみるかと立ち上がったバルバラは、振り向いて一言こう言った。
「テフィンも、手伝ってくれるんだろ?」
「……………………」
 手にした白磁のティーカップ程に白くなるテフィンの顔を見遣り、
「嘘だよ。蚤じゃ仕方ないよな。ありがとさん、良かったら一匹貰ってやってくれ」
 にやりと笑みを返すと、バルバラは今度こそ本当に冒険者達の方へ歩いて行った。

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参加者
NPC:涅槃・バルバラ(a90199)



<リプレイ>

●8月の庭には動物が一杯
(「キースに餌を持たせて、後は獣達の歌で誘き出しちゃお。いや〜んキサラってばアッタマイイ♪」)
 嫌がるキースを飴玉一つで丸め込み、足取りも軽く庭へ向かったキサラは呆然と足を止めた。ミニブタが集団で鼻息も荒く、餌を求めて地面を掘り返していればかなり怖い。
「おいしそうそうだけど怖いですぅ〜」
 尻込みするキースが抱えたイモ目掛け、殺到するミニブタ達。
「ひゃぁ、何とかしてよキース!」
「わ〜ん。無理ですぅ〜!」
 イモを放り出せばいいのだが、2人はその事にも気づかない。通り縋った捕獲班のウルピナが、すかさず光を放ってミニブタの気を捉える。半数が麻痺して足を止める。
「今の内に……捕獲なさい」
 キースとキサラを促して剣を抜いたウルピナは、光に引かれて雑木の枝から降下して来た鶏を、剣舞の動きで消沈させる。攻撃的で翼を持つ鶏に仄かな親近感を覚えながら、他の動物達も次々と消沈させて行った。
 乱闘騒ぎをよそに、茂みの奥のブサイクな白猫の気を引こうと、地面に突っ伏して営業スマイルを浮かべ、猫じゃらしを振るハルト。しかし返って来たのは気の抜けた大欠伸で。屈辱感に項垂れるハルト27歳の夏なのだった。
 軒下に潜り込んで、仔猫の前に立ちはだかる母猫へ大丈夫と歌い掛けるサクヤ。しかし母猫は子供は渡さない、出て行けと言うばかり。タカヤと顔を見合わせて、サクヤは今度は眠りの歌を歌った。眠る母猫を、サクヤは細心の注意をもって抱き寄せる。
「よく頑張ったな」
 骨と皮ばかりの母猫を労うサクヤ。
「さ、何か食べさせてやろうぜ」
 見たところ外傷の無い仔猫達をマントに包んだタカヤは、サクヤを促して光降り注ぐ外を目指した。
「シヤクごめん、皆のっていうか僕のための生け贄になって!」
 うっとりと鶏を眺めていたシヤクの背を押すシュゼット。勢い余って鶏の群れに突進したシヤクの、手から零れた穀物目指し、鶏達が文字通り飛び掛って来た。
「げ、元気があって宜し――痛っ!」
 瞬きの間に鶏まみれになるシヤク。鶏大好きだと公言するだけあって、爪やら嘴やらで酷い目にあっているにも関わらず大変幸せそうだった。シュゼットはと言うと、やっぱシヤクは役にたったわ、と満面の笑みを浮かべてばりばり引っぺがした鶏を次々と麻袋に詰めるのだった。
「……撫でリストの真髄……今こそ見せる時です」
 旅団で培った撫で技を披露する時ぞと、巨大黒兎に挑みかかるウヅキ。
「あた――っ!」
 あっさりカウンターで噛まれたウヅキの痛そうな悲鳴が、蒼穹に響き渡った。メロメロになって白猫を見詰めているユダとびびりつつユダを見返してた白猫が驚いて悲鳴の方を向くと、巨大な黒兎をぶら下げた手をぶんぶんと振っているウヅキが目に入り。
「うわぁーん、待つのじゃーっ!」
 軽やかな足取りで逃げる兎と、目に涙を溜めて兎を追うイーリスが横切っる。
「怖がらなくて良いわ。痒いでしょう? 体を綺麗にして、怪我も治してあげるわ」
「それに、美味しいご飯もご馳走してあげるよ。だから行こうよ♪」
 垢と糞泥まみれの大型犬達に声を合わせて歌いかけるアサキとエスニャ。信用できない、このままが良いんだと吠え立てて、一匹がエスニャの腕に噛み付いた。
「わっ――!」
 ごろごろと転がった後、生傷上等とばかりに噛み付かれた腕ごと地面に押さえ付けるエスニャ。すかさずアサキが、眠りの歌う。眠さに負けてゆく犬達。ぱたりぱたりと眠る仲間に驚いて逃げ出した2匹は、茂みから飛び出したグリットに足をかけられ首を絡め取られて捕まった。
「ロープを」
 言われてアサキがロープを投げると、グリットは器用に片手で受けて犬を括る。
「ごめんなさいね」
 言いながらアサキが、エスニャが押さえた犬を拘束しようとしたその時、
「うさぎー、うさうさー、ぴょん子ー」
 半分泣き声で、でも必死に兎を呼びながらというイーリスと兎が駆け込んで来て。踏まれた犬達が途端に目を覚ます。脱兎の勢いで逃げ出す犬達をさっと見遣って、グリットも駆け出した。去り際に帽子に手を当てて、
「スピードには結構自信ありでね」
 と笑うグリットに、任せて安心だろうとアサキをエスニャは眠りの歌で残りの犬達を落ち着かせる。それから、一緒に眠った兎を抱き上げて満足げに微笑むイーリスを見遣り、ほのぼのと笑うのだった。
 一方庭の隅、大木の木陰ではではシシクが、半分朽ちた籐の長椅子に傲然と寝そべる黒犬と見詰め合っていた。
「……何でそんな偉そうなんだ?」
 疑問を口したシシクの胸へ、黒犬は一唸りもせず跳躍した。
「ったく……踏まれたらどうする」
 たまにはこんな日もいいと、動物達との触れ合いに和むバルザスは、呟きつつ、見つけた亀を大きな籠の中に入れる。籠の中には既に怠惰な猫と兎も入っていた。もう1匹亀を拾った所で争うような物音に気づいて背を伸ばし、茂みの向こうを見ると、泥塗れのシシクが舌なめずりする黒犬の傍らにしゃがみ込んでいた。
「もっとよこせだ? 一緒に来りゃあ、メロンパンなんか山ほど食えるぜ」
 返答に満足したのか仕切りと尻尾を振る犬と甘党なのかと半分呆れ顔のシシク。バルザスは1人と1匹のやりとりを眺めて少し笑い、それから洗濯班の元へ向かうのだった。

●8月の庭には金タライが一杯
 単足胴長の犬がくぅんと鳴いた所で、ポーラリスはさっくり陥落した。
「この駄猫っ、大人しくしな!」
 黒猫をタライに沈めるバルバラ。湯が初めてなのかタライの中で硬直している猫を洗うウィンは、その様子を見て仕方が無いなと笑う。獣達の歌で緊張を解くよう話しかけながら、汚れも解きほぐして行くウィン。
「こいつも洗ってやってくれ」
 バルバラが顔を上げるとポーラリスが犬を抱いて立っていた。
「お気に入りって訳か」
「いや、あ……」
「はいはい。お前の姫様も、丁寧に洗っておく」
 殆ど無表情な位に表情を押さえたポーラリスの、尻尾の揺れに目を止めて、バルバラはにやりと笑って犬を受け取る。尻尾を見下ろしてから、ごく微かに赤面しつつ目線を逸らして捕獲班の作業に戻るポーラリス。
「無理に洗うのはナシだよ。小さい子だからね」
「わかってるよ」
 くすくす笑いながらウィンに釘を刺されて、憮然と答えるバルバラ。はたと見るとタライに猫の姿は無く、慌てて追う様を見てウィンはつい耐え切れず笑い出すのだった。
 ここが気持ち良いのかと、アズフェルは丁寧に猫を洗う。散々暴れた後なのかずぶ濡れで、時折蚤も飛び跳ねているが意に介さず、慣れれば気持ちいいと分かったのか咽喉を鳴らし始めた猫の赤毛を、淡々と愛情を込めてアズフェルは指で梳いた。
 えいとばかりに猫をタオルの山に沈めるエリス。腕は引っ掻き傷だらけ、所々歯型も見えたがいたって機嫌良くエリスはごしごしと猫を拭く。
「綺麗にしようね。そうすればきっと、良い人に貰われるよ」
 虫除けの効用のあるハーブの匂いをかぎながら、エリスはそう目を細めた。
「そのままで、動かさないで下さい」
「ふむ……」
 鋏で犬の蚤の巣を切り取るユーク。押さえていたアレグロは、切り後に湯を掛けてそのままぶざぶと洗い始めた。何をするかと言わんばかりに、タライ一杯暴れまわる犬を巧みに押さえつけて、アレグロは黙々と洗う。姉が世話になっているから手伝うと申し出てみたけれど凄いなと、ユークは仄かに幸せそうなアレグロの横顔を見遣りながら麻袋を開き、飛び出てきた雄鶏から一撃を喰らう。はばたき出たもう一匹を咄嗟に空中で捕まえて「逃げたら承知しないからねー」とアリシアが凄む。
 身体が大きいから怖がられないようにと身体を縮込めて、大きな犬を洗うチーロ。真向で一緒に犬を洗っているリコリスは、お洗濯の歌を口ずさむ。
「汚れていると、病気になる。だから、綺麗にする。痛くない。大丈夫……なぁん」
 リコリスの柔らかな歌声と幸福そうな微笑に心解されて、チーロも獣達の歌でおずおずと話しかけた。まるで返事するように犬は一つ大きなくしゃみをして、思わず見詰め合ってリコリスとチーロは笑い出した。
「わぁ……」
 隅々まで水を拭ってタオルを取ると、クリーム色だった仔犬の身体が真っ白になっていて、リオネアは思わず満面の笑みを浮かべ。
「綺麗になったら気持ちいいなぁ〜ん♪ 終ったら美味しいご飯が待ってるなぁ〜ん♪」
「ぅ、なななな。…ぁ、暴れないで、なぁ〜ん」
 なぁ〜ん、なぁ〜んと鳴き(?)ながら兎達と格闘するニノンとベリィ。
「痛いなぁ〜んっ!」
 後ろから強襲して来た兎に髪をかじられ引っ張られて、ベリィは半分泣きながら髪を押さえる。散々である。
「む、殺気なぁ〜ん!」
 羽音に身を翻し、巧みに鶏を叩き落としたニノンは、「ぴっかぴかにしてあげるから覚悟するなぁ〜ん♪」と笑いながら拳を鳴らすのだった。
「そんなにふくれないで下さい。気持ちよかったでしょう?」
 猫を優しくタオルで包むラシュア。腕に残る傷跡が、目の前で諦めたようにぐんにゃりとしている猫との格闘の激しさを物語っていた。そういえばミカヤも洗濯班だったと、いくばくかの心配を込めて見回せば、隅の木陰で腕まくりをして、白髪の混じる大きな黒犬を洗っている姿が見えて、ラシュアはその幸せそうな様子にほっと微笑んだ。
「手始めに――あんたにしようかね」
 目つきの悪い茶の鶏をミツクニは檻から掴み出す。食われるとでも思っているのか、凄絶な反撃をくりだす鶏。無理矢理洗いながら、鳥類は自分で身奇麗にすると聞くが何事にも例外はあると、ミツクニは妙に納得するのだった。
 全て洗い終わった後には死屍累々。散乱するタオルに埋もれて、ティキ手製の蚤避け首輪を付けた動物達が昼寝をしている。満身創痍の冒険者達を見て、お疲れ様と笑いながらアリシアはヒーリングウェーブを送った。

●8月の庭には優しき手が一杯
 診療所代わりの部屋は病と怪我の匂いで満ちていた。
「こんなに…怪我をして…かわいそうに……」
 甲羅が割れた亀を優しく癒すサシャ。はたと目を合わせれば何か感じる物があり。
「私のところに、いらっしゃいますか…? ゲンさん」
 何処となく哲学者めいた雰囲気を気に入ったサシャはそう笑う。
 手の中の椀から柔らかく似た肉粥を指で掬って、犬の口に含ませるティキ。ぺちゃぺちゃと口を動かす犬へ、早く元気になって、良い奴に貰われろ。新しい環境に慣れて幸せになれよと、ティキはまた肉粥を犬へ与えた。
「ってー! んだよ、銀狼で束縛したろうか!」」
 ミニブタに噛み付かれて、思わず怒鳴り付けるシーザー。
「急に動くからですよ、シーザー様。怖かっただけですよね?」
 そっとキリーロがミニブタへ手を伸べると、ミニブタは威嚇するように鳴きつつも大人しくシーザーの腕を離した。
(「がー、こいつ女好きか!」)
 苦々しく思いつつ癒しの水滴を施すシーザー。優しげな手付きで撫でていたキリーロはシーザーを見上げ、
「この子が一番かわいいし……引き取ります」
 とにっこり笑った。シーザーが心で項垂れたのは言うまでも無い。
 子守唄が途切らせ、ツバキは一筋涙を流した。主人に去られ心を痛めたまま、病魔に冒され死んだ猫へ黙祷を捧げる。仔猫も2匹生きる事が出来なかった。最後に残された真白い仔猫を抱き上げて、ツバキはそっと頬を寄る。
「うちの……子になる?」
 仔猫はにゃあと鳴き、ツバキは優しく頷いた。
「はーい、ちょっと寝ててねー」
 傷つきながら、なおも獰猛さを失わない犬を眠らせて、ルキは癒しの水滴を振り掛けた。ふうと額を拭った彼女は、診療所の開かれた窓枠に座る黒い仔猫に気づいた。それはどことなく離れて過ごす友人を思わせて。
「一緒に……来る?」
 ルキは思わず声を掛け、猫はその声に応えた。
「かわいいのですぅ〜、ふわふわでマシュマロみたいなのですぅ〜」
 健康診断を終えた仔兎達を見ていたアスティナは、真っ先に寄って来た仔兎を抱き上げてた。真っ白でタレ耳の、私の理想のウサギさん。今日からマシュって名前だよと、アスティナは微笑んだ。
 治療を終えたアージェシカは、深い眠りを誘う古謡を奏でる。傍らでは、ずっとアージェシカのリュートを聴いていた、銀灰の毛並の猫がゆっくりと尻尾を揺らしている。反対側では、洗濯班の仕事を終えたミルラが、泥だらけのまま真っ赤な鶏冠の真っ白な雄鶏と一緒に眠っていた。
 愛すべき動物達の手当てを終えて、愛すべき猫と愛すべき者と過ごす午後の幸福さに、アージェシカは微笑を深めて、柔らかな調べを紡ぎ続けた。

●8月の庭には太陽が一杯
 イルが川魚をぶつ切りにする音が響く。そこへ飛来する黒白の矢、ではなく矢のように駆ける猫。イルが繰り出すエンブレムブロウを巧みに避けて、着地する。
「やりますね……」
 ひっそりと笑ってイルは指に挟んだ小さな種を素早く飛ばした。それはまたたびで。黒白の猫はあえなく陥落するのだった。
「よしよし。あんまりがっつくな。平等にな」
 黒い仔猫を押さえて、箱の中の仔猫に平等に餌やり、口元を和ませるリィズ。飼えはしないが撫でるだけでも……と箱に手を差し入れたジェイドは餌と間違えて手を噛まれ。そんな2人はとても幸せそうだった。一頻り猫を愛でた2人は振り返って笑う。目線の先には亀に餌をやるアイズ。
「ほっとけ……とにかくほっとけ」
 アイズは呟く。『君にはコレだろう』『お前世話するのこれだよな?』等とナチュラルに言われ、亀の餌を押し付けられた。以前亀の着ぐるみを着せられ、それ以来亀々言われ続けてうんざりというか軽くトラウマ? なアイズは、しかし断り切れずに餌をやり、認めたくは無いが何処と無く癒されている自分に気付くのだった。
 バルバラの友達の爺さんってすごいなー……とその数に半ば呆れ半ば感動しつつ動物達の食事風景を見ていたジェイニスが、手を擽る感触に目を落とすと、美しい緑の目ばかりが目立つ痩せた黒猫がようやく手で掬った餌を食べ始めた所で。
「そうだ、頼むから食ってくれよ……元気になれないぞ?」
 励ますジェイニス。隣ではユミが、老犬が肉粥を食べる様子をぼんやりと見ていた。食べても食べても中々減らない餌を食べる老犬が餌を食べ終わるのをジッと待つ。何を勘違いしたのか、愛想を振り撒くように時折シッシッと鳴く犬を見て、ユミはやはりぼんやりと、このお爺ちゃん(犬)、引き取ろうかなぁと思うのだった。
 炊事場の広く取られた窓。半分外にあるような土間の大きな竈の前で、汗を流して餌の鍋をかき混ぜながら、未だ動物を追う者、洗っている者、話し掛け、仲良くなってじゃれ合っている者、餌を与える者等様々な冒険者達を眺めて、ファオは穏やかに微笑む。
 そして祈る。
 今日の一日という楽しい思い出を胸に、これから様々な人と出会うであろう動物達に幸せがありますように、と。


マスター:中原塔子 紹介ページ
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参加者:45人
作成日:2005/08/08
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冒険結果:成功!
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