巨大フナムシを倒せ!



<オープニング>


「最近、港付近で怪しげな生物が現れているらしい。コイツはフナムシの一種らしいんだが、襲った相手に寄生虫を植えつけ、再び海に帰っていく習性があるようだ。しかも襲われた奴らは日に日に身体が痩せていき、最後には干からびてしまうらしい……。ちなみに問題の生物はこんな姿をしている奴だ」
 そう言ってヒトの霊査士・ガイ(a90048)がポケットの中から一枚の絵を取り出した。
『(・Θ・)』
 ……円らな瞳の可愛い奴。
 一部の冒険者が萌え苦しんでいるようだ。
「勘違いするなよ。こんな可愛らしい外見はしているものの、体内に寄生虫を飼っているからな。お前らも寄生虫を産み付けられないように気をつけろ。巨大フナムシからはごくわずかだが、虫下しの材料になるものが取れるからな。出来れば5匹ほど倒してくれ」
 そしてガイが冒険者達に仕事を依頼するのであった。

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参加者
緋き風の舞姫・ハルカ(a00118)
六風の・ソルトムーン(a00180)
うみねこサルベージのオーナー・ユフキ(a00342)
湯の瀬遊撃隊旅団長の・ホノカ(a00396)
天魔の魔女・リュフティ(a00421)
邪竜術士・ガイラ(a00438)
正義の鉄拳・ガイアス(a00761)
破壊魔導師・ベトレイヤー(a00870)
天魔波旬・タマキ(a02406)
爆乳揺れるもの・アヤメ(a02683)
熊猫の宿主・ハロルド(a03705)
破神昇華・ディストニアス(a03924)
NPC:ガリーボーイ・トガリ(a90058)



<リプレイ>

「今日も平和だな……。最近の戦争が嘘のようだ。あ、茶柱立ってる。何か良い事があるかもしれんな。タマキさんにトガリ君、護衛士生活班所属の私も微力ながら助太刀しよう。一応は同僚だからな」
 茶柱のピンと立ったお茶をズズッとすすりながら、星海の魔女・アヤメ(a02683)がホッとした様子で溜息をつく。
「あんまり喜べないかも知れませんよ……。今だって黒猫が集団で横切っていますから……」
 黒猫にむかって指をさし、ガリーボーイ・トガリ(a90058)が気まずく微笑んだ。
「それはトガリ君だけだろ? 私は何も見ていない」
 まったく動揺した様子もなく、アヤメが再び茶をすする。
「そんなモンですかね……。あ、靴紐が……」
 不吉な予感が脳裏をよぎり、トガリが大きな溜息をつく。
「港の脅威はとりはらわないとねっ☆ 海のなんでも屋サン、(有)うみねこサルベージのユフキがフナムシさんを成敗するよっ♪ ……と、かっこいいコトいってみたものの……刺されてヘンなもん産み付けられるのダケは勘弁〜。そういうお遊びは男のコだけてやってよね〜☆」
 トガリの肩を優しく叩き、うみねこサルベージのオーナー・ユフキ(a00342)が可愛らしくウインクした。
「そ、そんなユフキさんまで……。僕には心に決めた人がいるんです。こんな所で貞操を失うわけにはいきませんっ!」
 必要以上に慌てながら、トガリが妙な勘違いをする。
「トガリ君ってやっぱりそっちの人なの〜? 巨大フナムシに襲われて変な趣味に目覚めないでよね〜」
 トガリにむかってクスリと笑い、ユフキが遠眼鏡を取り出し巨大フナムシを探す。
「巨大ゴキブリに巨大フナムシ……次回は巨大カブトガニが出現するのだ。この港には……」
 巨大な兜を被った蟹を想像し、刃金に宿りし無垢なる魂・ディストニアス(a03924)が身体を震わせた。
「自分がこの依頼を受けたのは……フナムシが大嫌いだからっす〜! あれは自分がまだ小さいころ……とっておきのチョコをうっかり落とした時、フナムシがうじゃうじゃとチョコに……あああ! 思い出しただけで悔しいっす〜! 背中のパンダさんも『チョコの恨みはおそろしい!と考える』って賛同してくれるっす〜」
 悲しい過去の出来事を思い出し、閑の位・ハロルド(a03705)が涙を流して拳を握る。
 あの時を境にハロルドはフナムシがとても嫌いになった。
 もちろん、昔からフナムシが好きだったわけではないのだが、あの事件がきっかけとなってフナムシの事が大嫌いになった事は確かである。
「……ところでフナムシって何ですか?」
 そう言って稲荷神楽・タマキ(a02406)が不思議そうに首を傾げた。
「こんな感じの奴っす」
 砂浜に棒を使って絵を描き、ハロルドがそれをぺちっと踏みつける。
「……ああ、『海ゴキブリ』の事ですか……。虫はちょっと苦手です」
 唇に指を当て、タマキが困った様子で呟いた。
「ボクもフナムシはちょっと苦手だから、遠くの方からチョコチョコやっていようっと」
 オプションの如く後ろをついてくる信者達から視線をそらし、湯の瀬遊撃隊旅団長の・ホノカ(a00396)が小さな溜息をつく。
 最近、木彫りの貧乳像が広まっているせいか、ホノカを拝みにやってくる観光客も少なくない。
「円らな瞳のフナムシって……いったい」
 大粒の汗を浮かべながら、緋き風の舞姫・ハルカ(a00118)がフナムシの姿を想像した。
 巨大フナムシは子供達の間では人気のある生物らしく、それが原因で船乗り達の間では巨大フナムシに対してトラウマを持っている漢達も少なくない。
「敵に応じて得物は選ぶべきだ。ここは体液を浴びぬ様、長柄で腹部を『突く』事が最適な『槍』が有効的な武器だろう」
 トガリに異形霊十字槍を見せながら、六風の・ソルトムーン(a00180)が槍の有効性に熱く語る。
「さすがソルトムーンさん。これで僕も安心して巨大フナムシと戦えます」
 瞳をキラキラと輝かせ、トガリが感動した様子でソルトムーンの話を聞く。
「……敵の尻、己の尻は百戦危うき事だらけ。この諺をトガリに贈ろう」
 トガリの肩をぽふっと叩き、ソルトムーンがにこやかに笑う。
「あんまり嬉しくないんですが……」
 青ざめた表情を浮かべ、トガリが涙まじりに首を振る。
 どうやら先程の言葉は訂正するつもりらしい。
「まあまあ……。とりあえずトガリ君は寄生虫にも注意しておかないとね。……色々な意味で」
 厚さ3cmほどの木の板を腹に忍ばせ、水面に舞う金色の翼・リュフティ(a00421)が靴下の中にも木の板を仕込む。
「不吉な事を言わないでくださいよ。ただでさえ嫌な予感がしているんですから……」
 ゾッとした様子でお尻を隠し、トガリが大きな溜息をつく。
「とにかく頑張ろう。船乗りさんとトガリ君の貞操を守るためにも……」
 そしてリュフティは巨大フナムシ用の対策を施し、意味ありげにトガリを見つめて微笑んだ。

「寄生虫を植え付ける意味が解らんな、繁殖でも補食でもなさそうだが……。ふむ……」
 不思議そうに首を傾げ、破壊魔導師・ベトレイヤー(a00870)がボソリと呟いた。
「共存って事じゃない? 寄生虫は巨大フナムシの好む蜜をお尻から出すし……」
 トガリの顔を横目で睨み、ユフキがベトレイヤーにむかって答えを返す。
「つまりトガリは巨大フナムシに狙われやすいという事だな」
 納得した様子で頷きながら、ベトレイヤーがトガリからなるべく距離を置く。
「生まれながらにして、巨大フナムシにお尻を奪われる運命を背負っているのね。……可愛そうに」
 悲しげにトガリを見つめ、リュフティがトガリに同情する。
「い、いや、まだ僕が狙われると決まったわけじゃないと思うんですが……」
 不安げに辺りを見つめ、トガリが大粒の汗を流す。
「トガリ君のお尻が危ないのだ。なるべく安全な場所に隠れているのだ」
 トガリの右手を引っ張りながら、ディストニアスがニコリと笑う。
「……ん? あれかな?」
 遠眼鏡を使って海から上がってきた奇妙な生物を発見し、ユフキがトガリにむかった方向を指差した。
「あれがフナムシか……。確かに巨大だな。シーラ殿から聞いたが先日のゴキブリに今日の巨大フナムシとこの街の生態系はどうなっているのだ? 生活班の一員としてガイ団長に生態系の再調査を上申しておこう」
 物干し竿を肩に担ぎ、アヤメが巨大なフナムシを睨む。
 この物干し竿は霊査士・ガイの愛用している物だが、今回は非常事態という事で何も言わずに拝借してきたらしい。
「やはり運命は変えられんのか」
 涙をキラリと輝かせ、ソルトムーンが槍を握る。
「あちゃ〜、自ら囮になったと言うわけだね。可愛そうに……って、ボクの後ろに隠れないでよっ! だから祈るなぁ〜!!」
 貧乳様を拝みにやってきた観光客達を睨みつけ、ホノカが涙まじりにツッコミを入れた。
「拝むとご利益があるのか……。ホノカも大変だな」
 そう言ってソルトムーンが試しにホノカを拝む。
「来た!! そこね!!」
 巨大フナムシめがけてエンブレムシュート奥義を放ち、リュフティがトガリ達の援護にむかう。
「さて、駆除作業の開始だ」
 くつくつと怪しい笑みを浮かべ、ベトレイヤーがブラックフレイムを放つ。
「目標ノルマは5匹だぜっ! みんなヘマはするなよっ!」
 ライクアフェザー奥義を使って巨大フナムシの体液をかわし、守護の拳士・ガイアス(a00761)がすぐさま駆け寄り、剛鬼投げ改を使って巨大フナムシをひっくり返す。
「この港に現れた事を後悔させてあげるわっ!」
 土塊の下僕奥義を使って数体の下僕を召喚し、リュフティが巨大フナムシの攻撃範囲外からエンブレムシュート奥義を解き放つ。
「表から効かないなら……此れでどう?」
 なるべく巨大フナムシから視線をそらし、ハルカが鋼糸を使って巨大フナムシの片足を持ち上げ、一気にひっくり返して無防備な腹を露出させる。
「この敵は薙ぐより突け! 一点への力の集中がベストだ!」
 手持ちの棒を斜めに差して俯角のバリケードを作り、巨大フナムシが腹部を見せたところで武具の魂奥義を発動し、異形霊十字槍を使ってその無防備な腹を貫いた。
『(・Θ・)きゅーん』
 甘えたような鳴き声を上げ、巨大なフナムシが円らな瞳で首を傾げる。
「……可愛い……かも」
 胸をきゅんと締め付けられ、ハルカが一瞬だけ攻撃する事を躊躇した。
「騙されちゃ駄目なのだっ! それが奴の手なのだっ!」
 ハルカを守って巨大フナムシの前に立ち、ディストニアスがすぐさまパワーブレイクを叩き込む。
「砂浜を多い尽くすほどの数ですね。ゴキブリといい、フナムシといい、この街の衛生面って、どうなっているんだか……」
 ポールアームを斜めに突きたて、タマキが突進しながら巨大フナムシをひっくり返す。
「ブラックフレイム奥義っす〜!」
 巨大フナムシを前にして、ハロルドがブラックフレイム奥義を撃ち込んだ。
『チョコの仇ぃぃ!と考える!』
 背中に背負ったパンダさんも、ハロルドを応援して揺れる。
「どんなに硬い殻をもってようが、ボクの技の前にはそんなの関係ないもんね〜」
 そう言ってユフキが貫き通す矢奥義を使って巨大フナムシの硬い殻を突き破り、尻尾から体液を飛ばす前にトドメをさす。
「くたばれっ!」
 武具の魂奥義を発動し、アヤメが棒高跳びの要領で物干し竿を地面に突き刺し、巨大フナムシにむかって居合い斬り奥義を叩き込む。
「わ、わぁ〜」
 巨大フナムシ達にズボンを下ろされ、トガリが悲鳴を上げて首を振る。
「トガリ君って桃尻なんだね〜」
 しばらくトガリと巨大フナムシの絡みを眺め、ユフキがギリギリのところで貫き通す矢奥義を発動させた。
(「……なんだかん夢に出そうだわ」)
 集中的に尻を狙われているトガリを見つめ、リュフティが同情した様子で気高き銀狼奥義を叩き込む。
「わ、わぁっ! ぼ、僕に当たっちゃいますよ〜」
 悲鳴を上げて首を振り、トガリが必死になってズボンをあげる。
「あなたたちの相手は私ですわ……間違えないでね」
 巨大フナムシ達を挑発し、ハルカがクスリと微笑んだ。
「なんか、気色悪いぞ、こいつら」
 瀕死のダメージを食らっても襲い掛かってくる巨大なフナムシ達を睨みつけ、ガイラは吐き気を催しブラックフレイム奥義を放つ。
「……調子に、乗らないでくださいね……。このはしご状神経野郎がっ!!」
 体液を飛ばしながらまわりを囲む巨大なフナムシ達を睨みつけ、タマキがニードルスピアを炸裂させる。
「うわー! 甘い匂いに引き付けられた虫が……! 寄るなー! 私は虫が苦手なんだ!! 私は昔からこれに悩まされている! もう嫌ぁぁぁぁぁぁっ!!」
 甘い体臭に誘われてやってきた寄生虫に悲鳴を上げ、アヤメが腰を抜かして首を振る。
「このままじゃチョコレートにまで臭いがこびりつきそうっすね……。うぐぐ……。巨大フナムシ、許すまじっす!」
 不機嫌そうに鼻を鳴らし、ハロルドが巨大フナムシを睨む。
「うわぁ、チョコレートを狙うのは卑怯っす!」
 ハロルドの足をよじ登って行く寄生虫を叩き落し、ハロルドがパンダさんと一緒にぷんすかと怒る。
「本格的にヤバそうだな」
 身体に巨大フナムシの臭いが服に染み付き始めた事に気づき、ガイアスが剛鬼投げ改の使用を止めた。
「巨大フナムシの体液も臭うんだね……。攻撃しない方がいいのかな?」
 大粒の汗を浮かべながら、ホノカが巨大フナムシにむかってホーミングアローを放つ。
「……なんだか両手が臭くなってきたな。まさか触っただけでも駄目なのか!?」
 次第に遠ざかっていく仲間を見つめ、ガイアスが両手の臭いを嗅ぐ。
「臭くなるのはごめんですよ。だって、女の子だもんっ!!」
 辺りに漂う異臭を警戒し、タマキがわざとらしく瞳を潤ませる。
「ここにいるだけでも眩暈がするな」
 巨大フナムシの身体から放たれる刺激臭にやられ、ベトレイヤーが風上にむかって逃げていく。
「なんかすげ〜有害な煙とか出そうだな……」
 転倒した巨大なフナムシめがけてブラックフライムを叩き込み、死の右腕・ガイラ(a00438)が左手で鼻を覆って避難した。
「ふむ……。これはかなり有毒そうだ」
 ムサイ親父の体臭にも似た濃厚な臭いに気づき、ソルトムーンが巨大なフナムシを睨んで後ろに下がる。
「うわっ! 何か飛んだぞっ! まさか服にはついていないよなぁ?」
 大粒の汗を浮かべて後ろに下がり、ガイラが服の臭いを慌てて嗅ぐ。
「しまった!」
 タワーシールドの角で体液が弾け、ソルトムーンがわずかに表情を曇らせる。
 それと同時に護りの天使奥義によって身代わりとなった天使が、体臭がきつくなりながら寂しげに天まで昇っていく。
「ま、幻ですかねぇ……」
 黄色く輝く天使を見つめ、トガリがボソリと呟いた。
「これで寄生虫を撒き散らす事は出来ませんわ」
 巨大フナムシの飛ばした体液をライクアフェザーを使ってかわし、ハルカが鋼糸を使って巨大フナムシも尻尾を絡み取る。
「……よっと、打ち止めですかね。……じゃあ、後、お任せしますわねー」
 幻惑の剣舞を使って巨大フナムシ達を混乱させ、タマキがライクアフェザー改を使って飛びかう体液をかいくぐり、ベトレイヤーにトドメを任す。
「私は汚れ役というわけか……。まぁ、いい。この程度のにおいで怯む私ではないからな」
 トガリを囮にしながら、ベトレイヤーが冷静に巨大フナムシ達を倒していく。
「な、なんとか倒したようですね。し、。死ぬかと思いました……」
 そう言ってトガリが額に浮かんだ汗を拭う。
「んー、団長なら喰うかな?」
 そしてベトレイヤーは巨大フナムシの死骸を見つめ、邪悪な笑みを浮かべるのであった。


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