≪嫉妬旅団≫対決・愛の炎vs嫉妬の炎



<オープニング>


 嫉妬旅団の夏は暑い。

 いや、嫉妬してるから暑い訳じゃなく、普通に今年の夏も暑い。クソ暑い。
 そして暑い時と言えば海である。バカンスである。

 そんな訳で海へ遊びに来た嫉妬旅団一行。
 海水浴にスイカ割りにと楽しむ筈だった。
 だが、浜辺を見よ。
 あのカップルが一目をはばからずイチャイチャと抱き合い。
 そのアベックが愛し合う事に夢中でそこらに平気でゴミを捨て。
 このかぽー集団は他人様の通行を妨害し、浜辺を集団で占拠し。

「嫉妬する前に、なかなか迷惑だなぁ〜ん」
 嫉妬戦士・マーテル(a15259)はバカップル海水浴客のマナーの悪さを眺め、嫉妬の炎を燃やす前に呆れた表情でそう呟いた。
 その後ろでは相棒の嫉妬王こと、萌える妬魂・マスク(a08452) が背景に火柱を立てているのだが。
「まぁ、庶民の皆様方の眼前で嫉妬心に身を委ねてテロ行為を行うのは冒険者らしからぬ行為だわよね」
 白光の癒杖・ルディリア(a90219) はマスクを宥めつつ、肩をすくめて言った。
 彼女の言う通り、嫉妬に任せてバカップル達を蹴散らしてはそれこそ迷惑だ。

 だが、事態は深刻だった。
「一般の海水浴客からも苦情出てるんですじゃ、あれ……」
 地元旅館の老夫妻は泊まりに来た嫉妬旅団の面子にそう語る。
 傍若無人なアベック達のイチャイチャ加減は一般家族連れの海水浴客にとっても目に余るモノであった。
 ただ大人しくくっついているならともかく、子供の作った砂の城をイチャつき歩いて気づかず踏み潰したとか言う些細なモノから、砂浜をベッド代わりにお子様に見せられない事をしてたと言う報告まで。
「愛し合うのは良いんじゃ。儂も若い頃はブイブイ言わせとったしの」
「ジィさん……何か言ったかい?」
「いや、バァさんを一番愛しとるんは今も昔も変わらないがの、うム」
 ともあれ、ここはみんなの海水浴場である。迷惑なアベックのせいで、来年から家族連れが来ない様な事になってはとても淋しい。
「皆さんは冒険者様とお聞きしましたのじゃ。儂らが言ってもあの若い連中は聞く耳持たなくての。後で海の幸をたーんと御馳走して差し上げるから、一つ困った連中をどうにかして下さらぬか」
「任されよ、ご老体!」
 マスクは胸をドンと叩いてその頼みを聞き入れる。
「海を汚す輩、ましてや相手がアベックであるならば此処は引き受けぬ訳には参るまい。一つ、トラウマ植え付けるくらいに派手に成敗してくれようぞ!」
「あ、あの、そこまでせんでも……注意してやったり、脅かして悔い改める様にしてくれればそれで充分じゃ」
 宿の主人はカップル達を再起不能までぶちのめしかねないマスクに、そう釘を刺す。
「まぁ、なんだ。迷惑行為を止める様に注意してやれば良い訳だなぁ〜ん? お安いご用だなぁん」
「ええ、方法は皆様にお任せするので、どうぞ皆が楽しめる砂浜になる様、一つ尽力して下さらぬか」
 マーテルの纏めに、主人はそう言って頭を下げた。

「皆のモノ聞いたか! 敵は他人様の迷惑はばからず傍若無人にイチャイチャしおるアベック共だ!」
 嫉妬旅団員を前に、マスクは叫ぶ。
「サマー・オブ・嫉妬ウォー! 真夏の太陽の如く、我らが心に嫉妬の炎を燃やせ! ジィィィク嫉妬!!」
『ジーク嫉妬!!!』
「あー、一応相手一般人だからアビリティの扱いとか気を付けるなぁ〜ん。かっぽーは憎くても嫌がらせに留めるよーに」
 マーテルが釘を刺す。
「あくまで迷惑なカップルの成敗だから、普通のカップルまで成敗しない様にね?」
 ルディはそう言って、トマトやクリームパイの用意も出来てるわ、と微笑んだのであった。

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参加者
探検隊隊長・ワイドリィ(a00708)
ピンクリボンの翔剣士・ミサ(a05541)
疎遠スパイラルな嫉妬王・マスク(a08452)
らでぃかる悪なーす・ユイリン(a13853)
漢一代嫉妬立ち・マーテル(a15259)
諷意なる時の光輝・ナコ(a15542)
新番組・ユウキ(a15697)
消失した青・ユーリリィ(a17040)
風纏稲娘の訪・プレスト(a17802)
青天の霹靂を纏う・コウテツロウ(a19165)
NPC:白金蛇の巫・ルディリア(a90219)



<リプレイ>

「嫉妬旅団よ、私はかえってきた! ……ああ、うん。遊びに、だよ?」
 らでぃかる悪なーす・ユイリン(a13853)は古巣に戻ってきた感動を海に伝える。
 ピンクの水玉ワンピ水着にヒヨコの浮き輪。幼女水着っぽく見えるのは絶壁ペタンだからだろうか。
 決して出戻りではない。そう彼女は言う。
 次いでそうさ百パーセント・ユウキ(a15697)も大きく息を吸ってぇ。
「ぶっ殺ぉぉぉぉぉす!! Yaaahaaaaaaaa!!!!」
「夏がくーれば思い出すー。遥かな……このバカップルどもめがぁぁぁ!!」
 荒波に向かって叫ぶは嫉妬戦士・マーテル(a15259)。何か陰惨な過去でも思い出したのかヤケクソ気味。
「俺たちの遊びに来た場所にアベックが居るとはな……見せ付けやがってコノヤロウっ!!」
「神聖なる浜辺をラブラブ光線で汚すなんて……なんてうらやまし……じゃなかった、なんてはしたない!」
「あなたの後ろにジーク嫉妬ー♪ せーのっ」
『ジィィィク嫉妬ぉぉぉ!!』
 やはり血の涙を流しながら海に叫ぶは萌える妬魂・マスク(a08452)に嫉妬レディ・ユーリリィ(a17040)。嫉妬牙狩娘・プレスト(a17802)が歌いながら掛け声の音頭を取り、唱和された。
「……絶叫大会、終わった?」
 岩に座り込んで見つめていたルディリアは問う。疲れそう、と余計な心配しつつ嫉妬リボン・ミサ(a05541)に同意求める目を向ける。
「確かに、嫉妬旅団とは言え年がら年中嫉妬してたら疲れるもんな」
 青い海、白い砂。そして可愛らしい水着のねーちゃん達が呼んでいる筈だった。
 日常のストレスを忘れて思う存分楽しみまくる筈だった。
 なのに余計にストレスが溜まるアベック達の群。
「これも嫉妬大神の思し召し。『カップルどもに鉄槌を!』と言う訳か。この世にカップル有る限り、我らに安息は無し!」
「いや、たまには休みたいぞ本当は」
 ミサの言葉にマスクがぼやく。来るデスフォーナの季節まで嫉妬オフ期間の筈だったから。
「まぁ、正直バカップルなんぞブン殴りたいですが。とりあえず建前だけでも冒険者らしくせねばなぁ〜ん」
「で、マーテル。本音は?」
「まずはこのジジババカップルを血祭りに上げたいトコなぁ〜んが……」
 本気か冗談か解らぬマーテルの台詞に宿の老夫妻が抱き合って震えてるのが見えた気がする。
「年寄りは大切にしましょうよー。迷惑かっぷるさん達の撃退ですね! 一生懸命がんばるのですっ!」
 キ・ナコ(a15542)が元気良く言う。ミサは苦笑して遠く浜辺のカップル達を見てぼやく。
「つーか、カップル以前にナチュラルに迷惑客なのな……」
「ま、過ぎた行為は許せませんし。過ぎたものに制裁を。過ップル撲滅作戦です」
 ユウキが笑顔でバットを手に言う。その横では厳暑の魂・コウテツロウ(a19165)が用意してきた人数分の『我等海辺乃風紀委員』と書かれたTシャツを面々に配って周り、さり気なく何かアピールしている。
 だが、そんな彼にマーテルは無言でとりあえずブレイブタックル。
「ごぶあっ!?」
 血反吐吐いてるけど構わずブレイブタックル。そして力尽きた所で見下ろし言うマーテル。
「正義を主張しても無駄無駄無駄なぁ〜ん。嫁がいる奴はとりあえずこの程度は食らわなきゃ行けないなぁ〜んよね」
 早速ボロ雑巾になってるコウテツロウ。やはり老夫妻はガタガタ震えている。
「まぁ一般庶民に暴力を振るうのも大人気ないしな、精神攻撃でも仕掛けてやるか」
「そうなぁ〜んね。一般人相手に暴力は嫉妬の神が赦してもグリモアが許さなぁ〜んし」
 マスクとマーテルがそう言っていると、どこからか声が聞こえる。
『……ガー……ピー……私は外道超人総司令だ。同盟を結ぶ嫉妬旅団の手助けにマーダーベアを送り込ませて貰う。健闘を祈る』
「そんな訳で俺様は外道超人マーダーベアー。総司令の命によりバカッポーを征伐に協力するぞ。がお」
 総司令とマーダーベアの声が一緒なのは気のせいだろうか。
「って、貴方ワイ――」
「どこぞの探検隊隊長ではない、がお」
 ルディには探検隊隊長・ワイドリィ(a00708)が熊の着ぐるみを着てる様にも思えたが、本人がそう言うのだからそーいう事にしておく。
「愚カップルを追い散らす事で愚民どもの不安を煽り、社会が混乱の極みに達した時点で我々外道超人が一気に世界を征服する。完璧だ。がお」
「頼もしいぞマーダーベア。さて、今回も覆面を被って行かねば。やはり嫉妬の使者として仕事するからには正装でなくてはな!」
 覆面に黒いパンツ一丁がマスクの正装らしい。暑くて蒸れそうだけど。


「そこの彼女、俺とお茶しないかなぁ〜ん」
 作戦開始と同時に女性客をナンパしだしたマーテルは即、ユウキとプレストにボコられ放置として。
 まずユウキは復讐者の血痕を使用。浮き上がる血の刺青。
「ふふふ、自分へのダメージの一部を攻撃側にも与えるアビ……。なら彼奴らの精神攻撃も返せるはず!」
 仮定するユウキ。彼女にとって見せつけてくれるバカップルの存在こそが精神攻撃。
「くっ、やはり直視するのには勇気がいる……でも、私は百%勇気! 負けない!」
 健気(?)に頑張るユウキ。そして……直視!
「!!?」
 心の吐血を吐きながら倒れるユウキ。心に2兆のダメージ!
「ごめん、ごめんよ、パトラッ○ュ……お、おじぃ……」
 しかし、これでバカップル共は……。
 嫉妬パワーに魂が肉体……というか精神を凌駕し、彼女は身を起こし確認した。
「あれ?」
 カップルは変わらずイチャ付いている。
「……良く考えたら復讐は物理攻撃限定だった……」
 精神攻撃と言うより自爆にも思える訳だけども。
 そんな事が起きてる事など知らないカップル。砂浜に煙草の吸い殻捨ててますよ。
「そこ、待って」
 プレストがリュートを弾きながら現れ、注意する。普通に。
 しかしカップル達は邪魔する彼女に顔顰めると無視してその場を去ろうとする。
「……気を害したなら申し訳ありません。お詫びに……」
 プレストは召喚したフワリンをカップルに見せる。ノソリンに似てるけどフワフワ浮いて可愛い生き物に女が喜んでいる。
「どうぞ乗って下さい。浮いてるから海上散歩だって」
「すげー、面白そうじゃん?」
「アタシ、乗りたい〜」
 フワフワと海に出るフワリンに乗ったカップル。
「……残念です。父さん……」
 海に向かって疑惑台詞残し、リュート弾きながらプレストは退散する。
 数分後、フワリンが突然消えてカップル達が海に落ちた音がした。


 その頃、マスクは海の家でフナ虫を手にしていた。
「ククク、気持ち悪いぞー、ゴキブリ並にな」
「いやぁ、冒険者様に害虫駆除して頂けるとは」
 店の親父にも喜ばれ一石二鳥ならぬ一石二虫。砂浜でイヤンな事をしてるアベックにクリームパイ如きぶつけた所で何かのプレイだと思われる恐れがあると彼は考えた。
 ウゾウゾと箱の中に蠢くフナ虫。それを手に歩くと通常アベック発見。
「くっくっく、このフナ虫を男の方に投げ――いかんいかん、善良庶民のアベックにまで使っては虫が足らなく……」
 そう、弱者を守る立場にある冒険者。善良庶民に危害を加えてはならない。そう、それが一般アベックであっても……
「アベックであっても……」
「何しているか、がう」
 ワイドリ……じゃなくてマーダーベアーが我慢して震えているマスクに声かける。強化クマードスーツと言う名の熊ぐるみの威圧感抜群な見た目でアベック共を脅かし追い回していた模様。
「迷惑カップルならあっちだ。わ〜る〜い〜あ〜べ〜っ〜く〜は〜い〜ね〜が〜。がお」
「む、えっちスカウターのゲージが一気に……ソコかぁっ!」
 浜辺で今にもあんなコトしそうなアベックを発見し、マーダーベアーが威嚇して吼え、マスクが男の股間にフナ虫を投下する。
「ギニャーーッ!?」「キャーーッ!?」
「天罰じゃ、公序良俗の敵が! カっカっカ」
 我こそは正義。マスク、調子に乗りまくり。やってる事は大人げないが。マーダーベアーはバテたのか立ち止まり、ぼやく。
「……にしても暑い」
 そら、炎天下でそんな熊着てれば。


「ねぇ……そのヒト誰? 前、ボクだけが好きだよって言ったよね?」
「え?」
 アベックに近寄ったユーリリィは開口一番に男にそう告げた。ジト目で彼氏を見る彼女。何かやましい事でもあるのか慌てる男。
「キミは遊びだったかもしれないけど……ボクは……ボクは本気だったんだからね!」
「いや、その君。その手の釘バットは……!?」
 ユーリリィの手にした凶器に慌てる男。
 そこに通りすがったユイリン、3人を見て叫ぶ。
「おにいちゃん!」
「――は!?」
 見知らぬ女におにいちゃん呼ばわりされて疑問符で返さない者などおるまい。
「…その女の人、だれ? 私、私……おにいちゃんが大人になったらお嫁さんにしてくれるっていうからあんなこと」
「あんな事ってどんな事だぁっ!?」
「どんな事なのよ、ねぇ」
 彼女、彼氏の胸倉掴んで睨み付けだした。
「お兄ちゃんのうそつきー!」
 泣きダッシュで去るユイリン。アベックの雰囲気は険悪一直線。
「えっ!?」
 パサッ……日傘の落ちる音が別方向から聞こえる。髪を下ろして大人の女性っぽく装ったナコである。
 目を潤ませ、悲しそうな表情を見せ……そして彼女は向こうにただ走り去った。
「何だ、今の……」
「ねぇ、アンタ何人の女泣かせて来たのよ?」
「そうだそうだ! 責任取って死んでよね!」
 彼氏に彼女が詰め寄った時、ユーリリィがバット振り上げ、思い切り地面に叩き付け襲いかかった。
「ひぃぃっ!?」
 逃げ出す男。ユーリリィも本気で当てるつもりは無い。追い抜かない距離を保ち、バットも射程外の時のみ振り回す。
 追いかけっこする事数分。極限まで走らせた所でユーリリィは立ち止まる。
「このぐらいにしてあげる」
 立ち去った彼女を茫然と見送る男。其処に不意に現れるマーテル。
「おや、こんなところにいたなぁ〜んね。探したなぁ〜ん」
 ずぽ。男に嫉妬の覆面を被せ、肩を叩いて笑顔で告げる。
「さ、今日も卑劣な嫌がらせをするなぁ〜んよ」
 すっかり参った男は気が付いたら首を縦に振っていた。

『俺、天罰が下ったんだと思いました。確かにナンパしては女を取っ替え引っ替えして、声をかけた女の顔も思い出せない程だし。でも気付いたんです。本当に愛するなら、人に見せつけちゃいけないんだって』(さる男の手記)


 一方。砂遊びをしている子供達に混じってナコは一緒に砂のお城を作っていた。
「ま、ジョンったら」「ははは、リンダこそ」
 ゲシッ。イチャイチャ歩く周りの見えてないカップルに砂の城は無惨に踏み潰される。
「そこ、待ってくれ」
 コウテツロウが呼び止める。不機嫌そうに此方を見るカップル。
「ちょっと男性用衣類の試供品を試して貰いたいんだけど……構わないかな? バイト代は出すから」
「面白そうじゃん。試しなよ、ジョン」「ああ、是非」
 そしてコウテツロウは二人を連れて行き。
 ――数分後。
「まぁ素敵」
 ルディはそれを見てそう呟いた。何て芸術的な亀甲縛りか。
「ルディリア、そこ耽美本のネタが出たとか言わない!」
「言ってないわよマーテル!」
 そしてナコと共にそのまま男を波打ち際に首まで埋めて。イイ具合に水飛沫が顔にかかる。
「リンダ、助けてくれ……リンダ?」
「うふふ……♪」
 彼氏の醜態に何やらSに目覚めた彼女。助け求める彼氏を嬉しそうに眺めだした。
「必要以上にイチャつくカップルには同様に首まで埋めた上でスイカ割りをダミーとした攻撃で……」
「ああ、やはり夏の海らしくスイカ割りをするか!」
「で、何でカップルじゃなく俺が砂に埋もれているんだ?」
 首だけ砂の上に出したコウテツロウがミサに問う。
「ああ? 勿論『制 裁』に決まってるだろ?」
「今横に恋人がいないとか気にしません。我ら嫉妬同志を裏切って結婚までした裏切り者ですから」
 ユウキも楽しそうに言う。
 何だ何だと集まる人だかり。嫉妬ショーの始まりである。
「いいか。『バカップルの末路』の芝居を開始する。あくまで芝居だ」
「ジィィク嫉妬! 他人に迷惑をかけるような馬鹿ップルには制裁を!」
 あくまで演技を主張するミサとユウキ。コウテツロウは冷や汗ダラダラ流している。
「迫真の演技だなぁ」
 客も騙されてるし。
「おらぁ! このバカップルが、人様に迷惑かけてんじゃねぇ! 怖い目遭いたくなければ、失せろ!」
 ガスンッ! 棒で頭の至近距離を振り下ろす。
「……(がく)」
 ちょっと掠った気がするが気のせいだ!
「なぁに、不幸な事故だが、このくらいじゃ死なん」
「人に迷惑かけたら罰が当たります。良い子のみんなは気を付けてね?」
 引っ張り出したコウテツロウに兜割りで本物のスイカを真っ二つに割りまくって貰いながらユウキは子供達など観客にお裾分け。砕けっぷりを見た迷惑カップル予備軍はすっかり大人しくなったという。


「迷惑かっぷるさん達、すっかり片づきましたね♪」
 日が暮れた頃。集まった皆にナコが言う。
「……」「……」
 何やらさっきから互いをチラ見するマスクとルディ。合流前にプレストのハートクエイクアローを受けてしまったらしいのだが、恋愛感情に結びつく感情をそもそも持ってないせいか互いを気にする程度に終わっている模様。
「折角遊んで見たのにつまらない……」
「で、ルディリア。俺とつきあわないか――」
 ドサマギで唐突にそう言い出したマーテルにはルディ含む女性陣からの撲殺が待っていた。
「夏はやっぱりスイカだよね!」
 さっきの余りのスイカを並べるユーリリィ。
 そして埋められるマーテル・マスク・コウテツロウ。
「よし、野郎共。早速ダミースイカになって貰うよ♪」
「私のバット『人生やり直し君』も貸しますよ〜♪」
「ま、待つなぁ〜ん!」
 悲鳴を風鈴代わりにスイカを食べつつ和む女性陣。腐れたトークを交わしつつ、嫉妬旅団の夏は穏やかに過ぎていくのであった。


「……カミさんゴメン」
 その頃、宿の一室に戻っていた、外道超人とは何の関係もない探検隊隊長ワイドリィ。
 シーフードを食べつつ、複雑な気持ちを紛らわせながら家族への土産を調達し、財布が軽くなったのもまた別の話。


マスター:天宮朱那 紹介ページ
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