≪護楓の盾カムライ≫海辺での戦い



<オープニング>


●摂れば減る
「――困りましたね」
「はい、このままでは遠からず、カムライ存続の危機に面する事になるでしょう」
 駐屯する屋敷の奥。セトゥーナの地に訪れたばかりのツバキがコノヱと二人で顔を突き合わせていた。何やら深刻そうな空気を纏ったまま、頭を悩ませている。
「やはり、抜本的な解決を望むべき……でしょうか」
「その通りです。しかもそれは早急になされなければなりませんが……私達だけでは如何ともし難い、と言うのが現状なのです」
 確かに、とツバキが頷く。彼女はこういった事は得手ではない、というよりもした事が無いと行った方が正しい。それは育ちの素性からして仕方の無い事と言えるのだけれど。
「すまん、何やら地元の漁師が来ているらしい」
 玄関先から上がってやってきたプルーは、お互いに悩みこんだ様子の二人にそう告げたのだった。

「いやはや、武士の皆さんが話を聞いてくださるとは助かりまさぁ。最近、町の中でも武士様の姿見かけるのが少なくなりまして。ホンに嬉しいですわ」
 屋敷の客間――最も他人を上げるだけの体裁を整えられた部屋、という意味だが。そこに誘われた漁師はコノヱをはじめとした護衛士達の顔を見て、嬉しそうに破顔した。
 聞けば、イヨシキの国の武士達の大半は国境線へと移動しており、町中で見られる武士も少なくなっているらしい。恐らくは先の試練にあった鬼の話と深く関わっているのだろう。
 国境線を突破され、開いた穴を埋めるべく派遣された武士団。その上で町中で武士の姿があまり見られなくなったと言う事は、それ以外の武士達もそちらに向かっていると思われた。だが、それらをこの場で知るのはカムライの面々のみだ。
「そこでうちの村長と相談したんじゃけど、こちらに異国の武士様がいらっさるいうでな。出来ましたらうちらを助けて欲しいんでさぁ」
 どこか訛りのある話口調で漁師の男が本題に入った。
「うちらの村はこっから海さ出て、一刻ほど西の方行ったところにあるんやけども……なんや、でかいカニやらが海の方からやってきて、うちらで船が出せんようになってもうて。普段なら町さ行ってお願いするんやけども……」
 そこで先程の話と繋がるらしい。結局武士の助力を得られなかったものの、カムライの話を耳にした事で、こちらなら、と言う事のようだ。
「お礼はあまり大した物は用意できんですけど……うちで取れたワカメとか、魚とか位で。今持ってるのはこんな程度しか無いけんども」
 手にしていた袋の口をあけると、中には干したイワシの束があった。コノヱはそれを受け取ると、まじまじと確かめる。
「……分かりました。お受けいたしましょう」
 コノヱは漁師の男にイワシの束を返すと、あっさり了承の旨を告げるのだった。

「あの、なんであんな話をあっさり受けたんです?」
 漁師の男が去った後、疑問に思ったアオイが尋ねると、コノヱは一つ溜息をついて答えた。
「実はそろそろ備蓄が無くなりそうなんです。これだけの数が居ると流石に食料の減りも早くて」
「……本当、ですか」
「幾ら私でもそんな冗談は申せません」
 額に手を当てたコノヱにアオイが乾いた笑いを漏らす。というか、漏らさずには入れなかっただけなのだが。
 考えてみれば、確かに食料に関して、何かしらの行動をしようと考えた事は無かった気がする。こちらに渡った際に持ち込んだ食料以外で手に入るのは井戸の水くらいなので、後々を考えると少々恐ろしい話だとも思う。
「漁師の彼が言っていた事は概ね事実ですね。ただ、どうも……カニとは別に大きなクラゲが居るようです」
 人間大くらいの大きさをした、行灯のような形をしたクラゲで、四本の触手を持っているらしい。恐らく半透明な事と、磯の中だった為に漁師は気づいていないようだった。
「毒をもっているようですので早々に退治した方が良いでしょう。それと、触手に掴まれて海の中に引きずり込まれると厄介かも知れません」
「あ、あの……私もご一緒します。コノヱさん、大丈夫でしょうか?」
「――そう、ですね。恐らくツバキ姫の力量でも問題は無いと思います。護衛士の皆さんも一緒でしょうし」
 ふと護衛士達の顔を見やり、よろしくお願いしますと頭を下げるコノヱであった。

マスターからのコメントを見る

参加者
銀煌の死神獣・セティール(a00762)
菫刃・フィリス(a09051)
施術師・ユディエト(a14304)
黒焔の執行者・レグルス(a20725)
空を望む緋翼・フライト(a21099)
自称聖戦士・ケーン(a23201)
星彩幻女・ティル(a24900)
言詞の織り手・ツグミ(a30576)
NPC:深緋の忍び姫・ツバキ(a90233)



<リプレイ>

●岩場へ
「……カザクラでも大変でしたけれど、カムライでもそれなりに大変なのですね」
 足早に海に面した岩場まで向かう最中、キナイまでカザクラと行動を共にしていた深緋の忍び姫・ツバキ(a90233)が口にすると、自称聖戦士・ケーン(a23201)が徐に頷いて応える。
「気にかけてないとなんだかんだで結構食べてしまうもんだよな」
「王との接見に望む際にいくつか話は出たが、先送りにしたままだったな」
 親指で僅かに鼻を擦ると、死神の獣剣・セティール(a00762)は肝心な事を失念していたと、僅かに表情を曇らせた。
「食糧問題……本当にうっかりしてましたね」
「今回の事で当面の食糧確保はどうにかなるだろうが……」
 村人から今回の依頼が飛び込んで来た事を、不謹慎と思いながらもありがたいとも思うセティール。
「あまり食べ物を口にしないと口寂しくなってしまいそうですね」
「何やら味に恋しくなってしまいそうですねぇ」
 苦笑したツバキにケーンが相槌を打った。やや暗い面持ちになったセティールに、頭に大き目の布を被った菫刃・フィリス(a09051)が声をかけた。布で隠すのは、ドリアッドである自分はこの土地では目立つだろうという配慮からだ。
「まずは漁師さん達の頼みを解決してから考える事としましょう」
「せやね、漁師さんが船出せないって切羽詰った問題やし……民を守るのは武士の務めでももあるし、頑張らんとな」
 カムライの中でも少ない、楓華の出身である言詞の織り手・ツグミ(a30576)が奮起する。そんな彼女が思うのは、同盟と故郷の国々との立ち位置の差だ。
 自国の領地や領民、国主を守る為に戦うのが楓華の地にいる武士……冒険者の在り様だ。だが、同盟はそうではない。国ごとに様々な特色があり、そして、求められるままに手を広げてしまう。
「ホント、色々違うもんやねぇ」
 その違いを明確に口にするべき時ではないと知っているツグミは、一つ伸びをして見せて呟いた。そんな彼女が見つめる先は、楓華の外からやってきた同盟の冒険者。空を望む朱の翼・フライト(a21099)と星彩幻女・ティル(a24900)だった。
 フライトは言葉少なげに歩みを進め、ティルはツグミやセティール達と同様の事を考えているのか、真面目な面持ちである。
「少し、甘く考えていたのかも……」
 色々な出来事があったが、カムライはどうにか事無きを得てきた。だが、それは今まで運が良かった事も大きかったのではないかとティルは懸念を抱く。少なくとも今食料の手持ちが危うくなったのは気の緩みからでないかと。
「まあ、とりあえずは倒すべきモノを片付けてからだな。先ずは船を安全に出せるようにしてからじゃないと話にもならん」
 段々と深刻な面差しになってきたティルやツグミの顔に目を向けた黒焔の執行者・レグルス(a20725)が肩を竦めて見せた。
「先に仕事を片付けて、蟹の出るポイントを探さなければな」
 レグルスと意を同じくした梟瞳の施術師・ユディエト(a14304)が必要事項を確認する。聞けるならクラゲの場所もとも思うのだが、クラゲの存在はコノヱの霊査によって知ったもの故に、漁師達が知る事は……彼らが無理に海へ出ようとする時だろう。
「……くらげはまあ、地道に見るしかない、か」
 そこまで考えが行き着いたユディエトはまだ照りつける残暑の日差しの中、額に浮いた汗を拭った。


●でかい奴、現る
 漁村へと赴いた冒険者達はカムライに訪れた漁師を見つけ、彼からカニの居る岩場の場所を尋ねる事が出来た。早々に現場に向かった彼らが見たのは――
「……でかいな」
「そう、ですわね」
 岩場の中に一つ、大きな赤い塊があった。目の前の巨大カニを見上げたレグルスとフィリスは、そこまで口にするとそれぞれスタッフと槍を身構えた。
「俺も前に出よう」
 大鎌を構えた武人のセティールが、前衛についたフィリスと同じ辺りまでに間合いを詰めると、ウェポン・オーバーロードを発動させて、新たな外装を纏わせる。
「流石に硬そうではありますが……これは効きますかしら」
 呼気を漏らした一刹那、フィリスは無造作に巨大カニの懐に飛び込むと、渾身の力を込めて腹部に槍を突き入れる。
「――っ!」
 次の瞬間、撃ち込んだ槍に衝撃が走り、フィリスの手に伝わった。彼女の放った槍は腹部の殻を貫けず、殻の繋ぎ目に食い込んだままだ。
「援護するぜ、お嬢さん!」
「わ、私も!」
 懐に飛び込んだフィリスに向けて、カニが口から泡を吐き漏らしながら、両の爪を振り上げる。目の前に居る彼女に意識を向けた為に出来た隙を突いて、レグルスが無数の針を、ツバキが気の刃をサーベルから放つ事で牽制をする。
「海に逃がさないようにしねえとな」
 逃げられては元も子もないと、レグルスはカニの左側面から大きく迂回して、海を背に位置取った。その間にも、ツバキの気の刃がカニの表皮に細い線を刻み、レグルスの放つ針が突き刺さる事で多くの穴が開けられた。
「こっちなら……」
 先程の達人の一撃を放ったフィリスは、一度間合いを広げるとチェインシュートに切り替えて槍を射出した。矢の如き勢いで放たれた槍は巨大カニに命中するも、初手の一撃よりも容易く跳ね返されてしまう。
「砂浜よりも……面倒かも知れん……」
 不安定な岩場の中でも頼りに出来そうな足場を僅かの間に拾い上げて、セティールは距離を詰めると強化した大鎌を左から斬り上げた。
 殻に触れた一瞬、僅かな衝撃が走った後、確実な手応えと共に一気にセティールの鎌はカニの腹部を斜めに切り裂いた。
「このまま畳み掛けるぞ!」
 いつでも負傷に対応出来るようにフィリス達の後方で構えていたケーンが吼えた。それに呼応するようにして、レグルスが異形の悪魔の頭部を模った黒い炎を巨大カニの背に放ち、一気に畳み掛ける流れを作り出す。
「……もう一度!」
 再度開けた間合いを詰めたフィリスが達人の一撃を放つ。突き入れた槍はセティールの作った大きな傷口に刺さり、確かな感触を彼女の手に与えていた。

 レグルス達が巨大カニとの立ち回りを優勢に運ぶ一方、巨大クラゲを倒そうとしていたフライトやツグミ達もまた岩場に訪れていた。
「向こうは大丈夫そうだな」
 フライトが彼らに向けて視線を向けるが、どうやら動きはカムライ側に傾いているようだ。彼らの攻撃を受けたカニは徐々に足の数を減らしている様子だった。
「こちらも早く探さないといけませんね」
 ティルやツグミも周辺に注意を向けるが、岩場ばかりで巨大クラゲの姿は見当たらない。
「漁師ではないので、海産物の相手の経験はあまり無いのだがな」
 履いた靴に細めの荒縄を巻いて滑り止めにしたフライトが、見渡してみるも、岩場周辺に気配は無かった。もう少し海寄りの場所に行くべきだろう、とも思う。
「クラゲは水の中にいるものだ。もう少し海に近づいてみよう」
 フライトの案に同意したユディエト達は、波が打ち寄せる岩場の先端へと足を向けた。
 時折高い波が岩を叩く。それ以外は取り立てて、周囲に不自然な様子は見受けられない。
「見当たりませんね……」
 ユディエトが見渡すも、コノヱが告げていたクラゲの姿は見当たらない。彼を含めて、行けば見つかるだろうと思っていた者が多く、具体的にどう探すのかをあまり考えていなかったのは些か手落ちの感があるだろう。
「見つからないね、クラゲ」
 同じくティルも同様にクラゲの姿を見つける事が出来ずにいた。出てきた際の対処は考えていたが、肝心のクラゲが出てこないのではどうにも話は進まない。
 波打ち際で少しの間様子を窺っていると、不意にフライトの勘に感じるものがあった。本能的な何かが岩場へ逃げろと訴えに従って、波打ち際を離れた次の瞬間。彼が今までいた位置にびたんと、大量の汁気を帯びた半透明の足が叩きつけられた。
「く……透けて見えなかったか!」
 動揺の色を隠しつつ、フライトが声を上げるとユディエト達も彼と、海から現れた足に注視した。その姿を認めたツグミはリングスラッシャーを生み出し、ティルは愛用の鋼糸である瞭謡ノ遠・星薫を身構えた。
「行くわ」
 比較的滑り難い足場を選び、ティルが足との間合いを詰めた。本体は海中にいるとなると、岩場のぎりぎりまで近づかなければこちらの攻め手は届かないだろう。
「援護するぞ」
 先程の攻撃をかわして素早く体制を立て直したフライトが大弓を構えなおすと、手の中に稲妻の矢を生み出して番える。狙いを足が現れた先へと向けて、フライトが牽制に矢を放つと、残り三本の足が水飛沫と共に勢い良く海中から姿を現した。
「気をつけてください、もしかしたら毒を持っているかも知れません」
 魔道書を携えて仲間の治療といった支援を主に考えていたユディエトが警告すると、ティルの後を追うようにして向かうツグミが頷いた。
「分かってる、でも前に立つのは多い方がいいと思うんや」
 走りながら、新たな光の輪を生み出すツグミ。最初に生み出した物は既に海中の巨大クラゲと一戦交えている最中で、倒される前に新たな輪を作る事で攻め手を増やそうと言う腹積もりなのだ。
 徐々に流れがこちらに傾く中、フライドは新たに矢を生み出して構えを取った。
「……これで動きを止められれば!」
 岩場からティルが生み出した蜘蛛糸が、海中のクラゲに向かって放たれた。波間に揉まれながら海中の巨大クラゲに覆い被さるようにして広がった蜘蛛糸は、先程まで活発に動かしていた四つの足を束縛し、動きを止める。
「勢いに乗って、一気に行くべきやね」
 ツグミは動きを止めた、隙だらけの巨大クラゲに向けて鞭を振るい、七色の光を放った。放たれた光は勢い良く命中すると、高らかなファンファーレの音が鳴り響く。
「……今だ!」
 弦を引き絞って構えていたフライドが、再度番えていた矢を放つ。雷光を伴って放たれた雷の矢はそのまま海面に潜り、クラゲの胴体部へと突き刺さった。
「――――――!」
 言葉とは違う、もがき苦しむ断末魔を上げたクラゲはフライトの一撃でその動きを止めた頃、レグルスやセティール達もまた、巨大カニを打ち倒していた。


●一先ずの報酬
「また何か困った事があれば声をかけてくれて構わない……」
「いやあ、本当助かったですわ」
 一仕事終えて村に戻ったセティール達は、村の漁師達に退治を終えた旨を伝えていた。その傍らではケーンがカムライの食糧事情を説明しており、自分達も漁を行う事が出来るのかどうかと問うている。
 率直に纏めると、カムライで漁を行う事がセトゥーナでは許される事なのか。また、許される場合、漁を行える場所があるのか。という部分だが、漁師の反応はあまり良くなかった。
「難しいかしれませんなあ。ここら沿岸はうちと他の幾つかが取り仕切ってますけんど……兄さん方のような他所の方々となると、この辺り全部の村で話し合わんといけません。沖合いまで出られるならまあ、多分平気とは思うんだけんど」
 ケーンの問いかけに、漁師の一人が申し訳無さそうな様子で説明をする。
 沿岸での漁はこの地域に住む村々で共有している為に難しい様だ。一応、沖合いまで出る事が出来れば大丈夫らしいが……
「沖合いか……」
「それと、兄さん達は船持ってるかね? 船がないとどっちみち漁は出来へんで」
 考え込むように呟いたケーンに、漁師が更に尋ねた。それは当然の疑問、そしてカムライは船を一つも所有してはいない。
「目の前にある海から得られれば話は早いのですが――」
 現状を打破するには海産物に頼るのが最善と考えていたケーンは、現実の前に溜息をついた。
 肩を落としたケーンとは対照的に、ユディエトは既に幾人かの漁師達と報酬の話を進めており、彼らが報酬として考えていたモノを吟味していた。
「干物ですか、これは保存がききそうですね」
「濡らさなきゃ結構持つで。今年は別に漁場も悪くないでな、兄さんらに渡すのが全部干物でもこっちゃ構わんけど」
「それは有り難いですね。こちらも慣れぬ土地でどう都合つけるかで手探りな物ですから」
 そう言って僅かに口元をほころばせたユディエトに、赤ら顔の漁師が背負子を一つ彼の正面に置いた。
「異国の人がどうやって食べるか知らんけど、干物は焼けば食えるでな」
「魚……か。海で取れた魚はどんなものだったろう……」
 ユディエトと漁師が話を進める最中、彼の交渉が恙無く進みそうだと見守っていたティルが興味深げに干物に視線を向けていた。
「あまり泥臭くないかな。川魚に慣れてる人にはあんまり気にならないかも知れないけど」
「後、塩気があるみたい」
 答えたツグミにティルが感想を漏らす。光の海とは違う、地上の海に興味深い視線を向ける彼女に、交渉には全く加わらずにいたフライトが近づいて。
「塩気があってもあれは煮ても焼いても食えそうにはないな」
 やれやれと大きく肩を竦めるジェスチャをして見せたフライトの視線の先には、岩場に残った巨大なカニの姿があった。
「でかいから食っても不味いだろう。それに下手に手ぇ出して腹を下したらやってらんねぇぜ」
 自分はまだまだ認識不足だと、フライト同様に交渉に加わらなかったレグルスが呆れた様子を見せる。
「後で海に返しておいた方がいいだろうな、ありゃ」
 ここ最近、イヨシキは雨の気配が少なく、陽射しの衰えを感じられない空模様が続いている。まだ倒して然程立っていないので平気だが、後々臭うようになっては面倒だろうというレグルスの指摘に、彼らは一様に頷いた。

 倒したカニを岩場から海へと返すと、ユディエトやツグミ達は漁師達から得られた干物を背負子に詰めて、紐に腕を通して背負い上げた。
「どうもありがとうございました」
 顔半分を隠したままのフィリスが、去り際に漁師達に向けて頭を下げる。彼らは手を振ってそれに答え、村の中へと戻っていった。
「早く、食糧を手に入れる手段を得なければ……」
 ケーンは背負子の中身を振り返って、大まかの量を目算する。
 とりあえずこれで一週間は保つだろう。けれど、魚だけでは生きてはいけない。それは分かっているが、今すぐにどうにかなる話でもない。穀物や野菜と言った物もバランスよく摂らなければ、結局偏りから遠からず疲弊する事になるだろう。
 そんな懸念を抱くケーンであったが、彼ら以外にも問題に相対する者もいた。その結果、彼らの戻った頃には護楓の盾カムライは解決策を見つける事が出来た。
 解決策は、注視しなければならない点はあるものの、部隊存続と言う点を考えれば問題ないと言える。結果として一つ、カムライの護衛士達は眼前の問題を解決したのであった。


マスター:石動幸 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
冒険活劇 戦闘 ミステリー 恋愛
ダーク ほのぼの コメディ えっち
わからない
参加者:8人
作成日:2005/09/08
得票数:冒険活劇20  戦闘1 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。