ルディリアの誕生日〜超巨大パフェと戦え!



<オープニング>


「明けましておめでとう〜♪」
「ああ。おめでとサン」
「…………」
「……何や?」
「それだけ?」
 年始の挨拶に訪れたルディリアは、レィズに何か言いたげに問いかける。
 が、レィズはただ首を傾げるだけ。
 その様子を端から見ていたキィルスは苦笑しながらお屠蘇の盃を傾けてこう言った。
「ルディ、そいつ自分のも忘れるくらいだから、遠回しに言っても無駄無駄」
「むー。期待するだけ間違いなのね」
「何? 何の事や!?」
 呆れるルディにレィズは何の事か解らずに慌てて二人に問うのであった。


「……そーいえばルディの誕生日か。すまんすまん、すっかり忘れとった」
 期待するだけ無駄だった模様。キィルスは苦笑し、ルディはいじけた表情見せる。
「そう思ってさ。俺で手配しといたさよ。ルディ、甘いの好きさよね?」
「うん、好きよ♪」
 コクリと頷いたルディ。そこに訪れた白衣の男。
「明けましておめでとうございます。レィズさん、その節はどうも」
 タルト祭りの時に知り合ったパティシエ(菓子職人)のストロである。彼は皆に挨拶した後、にっこり笑って言う。
「実は私、冬場は寒さを生かしたアイスなどの冷凍菓子を作るのも得意でして。毎年1月の始めには大盤振る舞いで大きなパフェを作って御馳走したりしてるんですよ」
「それで。お誕生日ケーキ代わりに巨大パフェでパーティ出来ないかと思って、彼に頼んだ訳さね」
「巨大パフェ!!」
 ルディの瞳がキラキラ輝いた気がする。ストロもそれを見て微笑み言う。
「お誕生日祝いと言う事ですし、私もこれでもかと言うくらい大きなパフェを作ってやろうかと思ってます。是非多くの人を誘って下さい。きっと食べ切れませんよ?」
 むしろ、ストロは彼等に対し挑戦状を叩き付ける様な面持ちである。
「じゃあ、甘いの好きな人に声かけてくるわね♪ 楽しみー♪」

 そして。

「パフェが食べ放題だって? 実に楽しみだな」
「わーい♪ 御馳走になりますよー!」
「巨大パフェか、そいつは面白そうだ」
 バルバラやボギーやオープスト達が巨大パフェ制覇の助っ人として声をかけられ、トッピングやらアイスの種類やらについて話が盛り上がり始める。
 そして、助っ人はこれだけじゃ済まなかった。
「ルディちゃーん♪ とっても大きなパフェ食べさせてくれるって本当!?」
「リュミーも食べるなぁ〜ん♪ お腹一杯頂くなぁ〜ん♪」
 ミュリンとリュミーの最強タッグ、『コスモストマク』参上。
「……コスモって……良く解らないけど凄そうですね……」
「……子供の身長程度のパフェやったら、まずあの二人だけで一瞬で制覇されるやね」
 呆けるストロに、レィズが解説を加えると。
「ふ、ふふふ……」
「お?」
「ふはは、面白い! こうなったら私の巨大パフェが勝つか! 冒険者の皆様の胃袋が勝つか、勝負と参りましょう!!」
 ……何かが弾けたストロ。かなり大きなパフェを作る気になったのは間違いないだろう。
「何で、俺等の周りってこーいう変わった人多いのかなぁ……」
 呟くキィルス。仕様だ。諦めろ。


「そーいう事で新年と私の誕生日を祝ってくれる人は一緒にどう?」
 そもそもの目的はルディの誕生日会であるからして。
 それが何故か超ジャンボパフェ大会になっているのだけども。
「ストロはミュリンやリュミーですら瞬殺出来ない様なとっても大きなパフェを作る気なのよ。だから、大勢でわいわい食べてもお腹一杯になるわ」
「寒い冬にわざわざ冷たいアイス食べるのか……?」
 酒場に集まっていた冒険者の一人がそう呟くと、ルディはずびっと指差して主張する。
「解ってないわね、それが贅沢ってモンよ。暖房の効いた部屋で冷たいアイスにパフェ。至福の一時じゃない?」
 うっとりとルディは目を細めて言う。
「と言う訳で、一緒にパフェ食べましょう♪」

マスターからのコメントを見る

参加者
NPC:白金蛇の巫・ルディリア(a90219)



<リプレイ>

 北国の町のログハウス。此処はストロのアイス作りのスウィーツ工房。
 雪に囲まれたこの地だからこそ、生クリームや果汁に空気をたっぷり含ませながら凍らせ、美味しいアイスやシャーベットを作れると言う物である。
 ルディやレィズの呼び掛けに応じた食欲魔人及び猛者達が集まる部屋。中央にはパフェを入れる大きな大きな器。流石に普通のグラスじゃ入らないから超特大直径1.5mはあろうかと言う大皿を準備したのだという。
 さて。皆が歓談しざわめく中。主賓の姿が見当たらないと思いきや。
「みんなお待たせ〜。今日はありがとうね〜♪」
 キリクに手を引かれながら、紫地に雪割草柄の振袖衣裳姿で現れたルディリア。新年、そしてこの度20歳の誕生日を迎え、成人したルディ。見事な晴れ姿である。
「やっぱ女の子は着飾らなくちゃねー。まあ、ルディリアちゃんは何着ても似合うけど」
 コーディネートをしたキリクは満足げ。かく言うルディは服には満足した物の、実は履き慣れぬ草履に足下がおぼつかなかったり。
「わぁ! 生で拝見すると、本当に美しいのです! ルディお姉様、お誕生日おめでとうです♪」
 アリスは感動に目を潤ませる。片思いのライムが師匠と扇ぐルディが気になってたらしい。
『ジィーク! 嫉妬!』
「じゃなかった」
「は今回置いておいてと」
『お誕生日おめでとう!』
 声を揃えてユーリリィとミサは同じ旅団の同志を心より祝福する。
「ルディリア様お誕生日おめでとうございます」
「今日という日が楽しい気持ちいっぱいで、これからの一年も幸せ多きものでありますように……」
 ティーナは薔薇の花を、ファオはこれからのパフェとの闘いに体を冷やさぬ様にと白と青の格子模様のストールをルディに贈る。
「ルディ嬢、お誕生日おめでとうですよー♪」
「お誕生日おめでとうございます! なんというか、とってもごーじゃすな誕生会ですよね」
 レノリアとシュシュの祝辞に礼を述べ、ルディはエエと頷いた。
「私もこんな凄いの初めてよ。こんな贅沢良いのかしら」
「確かに、寒い日にアイスでパーティなんて、最高の贅沢なのです♪」
 シュシュは微笑んで言う。と、クラリスがひょいと現れて大きく手を広げて言う。
「ワイルドファイアの実家では正月といえば家族でジャンボパフェだったなーん」
「嘘付くなや。あんな年中夏でどうやってアイス凍らすんや」
 レィズがビシッとツッコミ入れるとクラリスは笑って誤魔化す。
「そういえば……パフェとはなんだ?」
 メアの発言にルディは固まる。根本的な所から説明すべき相手がいた。
「パフェって故郷の島に無かったから初めて食べるんだ〜。すっごく楽しみだよ」
 リュウもパフェを知らぬらしい。問われたルディは眉しかめ。
「食べる物がどんなか解らないまま来るものかしら……?」
 呆れてこう言い、その辺にいた幹事2号のキィルスを突き出して説明を押しつけた。
「ルディリア殿お誕生日おめでとうでござる! 20歳と言う事である種の節目を迎える訳でござるね!」
 ドラゴがひたすら明るい声を彼女にかけた。が、笑顔の裏には黒い思いが渦巻いていたのだった。
「ゲッゲッゲ 嫉妬以来で容赦なくボコる恨みはらさでおくべきか! 報復してやる!」
「……聞こえてるわよ」
「は、つい口が滑って!?」


「ストロさん、先日は美味しいタルトありがとうございました」
「おお、シュシュさん。此方こそ」
 シュシュはパフェのアイスの準備をするストロと挨拶を交わす。先日のタルト祭で知り合った縁だ。興味津々で彼女はアイスの元となる材料の入った器を覗き込む。
「巨大パフェ作りもお手伝いさせて下さいね。勉強する良い機会ですし」
「キャラメルリボンとコーヒー味のアイスを希望します♪ ナッツ入りも大好きなんですよ」
 ニューラは微笑みながらアイス作りから見物手伝い。
 雪の中に金属製の深い器を埋め、そこに材料を入れる。冷たさに器の面に接した所から生クリームが凍っていく。それを混ぜて混ぜて空気を入れつつ万遍なく凍らせていけば、まろやかなミルクアイスの出来上がり。
 作りたてジェラードの他、パフェの軸となる部分は既に作って一晩しっかり凍らせてあるのを器から取り出すだけ。
 会場の外にドンと置かれた先程の大きな皿状の器。ノソ化したクラリスが大八車に乗せたアイスを搬入。さぁ、これからストロの監督指示の元、パフェのトッピング開始である。
「お手伝いしますー!」
 とアリスがフルーツに生クリームをトッピングして準備。
「大型化……高さを稼ぐのに中心軸にパインを据えるのはどうだ?」
「それは良い考えですね。是非やりましょう」
 ガルティアの提案で、皮剥き芯抜いたパインを縦に積んで柱にする。接合にもアイスを使用。芯の穴にはクッキーとフルーツポンチ仕込んで生クリームで蓋をする。
 その周囲に積み上げるアイスアイスアイス。これでもかと言うくらい積み上がるアイスの山。
「やっぱりパフェでも蝋燭要るかな?」
 シトラが問う。直前に蝋燭に火を灯すのも悪くない。誕生日ケーキの代わりのパフェなのだから。
 リューがフルーツいっぱいトッピングし、アスティアがチョコチップクッキーを可愛く飾り付け、バートランドがコーンフレークをアイスの間に詰めていく。アイス以外のトッピングは冷たさに舌が痺れた時の口直しにもなるのだ。
「ルディさーんお誕生日おめでとう! 見て、砂糖菓子の薔薇です」
「うわぁ、綺麗ねぇ」
「パフェに刺したら綺麗かなと思って」
 ダフネが持参した砂糖細工の薔薇を添えると途端に増す壮麗さ。オウカも丁寧に冷凍蜜柑や和風要素にと紅白羊羹を添えていく。
「巨大なパフェでお誕生日だなんて凄いですわね」
「しかし、こーいうモンを作ると闇鍋状態にならん方が珍しいだろよ」
 ミサがそう呟いた。大勢で好き勝手に作ればウケ狙いで怪しい物を入れる者が少なからず居る。
 というか、いた。
「チェリーに模した梅干をポンと。そしてメロンシャーベットに似せた青汁シャーベットも……」
 コクセイが嬉々として加えていく、パフェにはそぐわないブツ。
「……何をしているのですか、私の神聖なるパフェにぃぃぃっ!?」
 ストロさんキレた。食べる人より職人を怒らせてしまった模様。
「可愛い星形せんべいトッピングするつもりだったなぁ〜んけど……」
「ん、どうしたの?」
 クラリスが星煎餅を手にして困った顔でパフェを指差す。既に煎餅ばかり埋まっている。
「あれ? レィズさん……?」
 ストロが指差した先には。パフェにスプーン埋めてみたりキツイ酒をかけてみようとしてたり、パフェのバランスを崩そうと悪行三昧を働く――レィズのコスプレをしたドラゴ。
「……ドラゴ、おまえ何やってるんだ?」
「え? オレはドラゴちゃうで、レィヅやでー」
 すっとぼけるドラゴ。ミサは笑いながら指を鳴らし、ルディは周囲を確認する。
「本物もミュリンも近くにいない? いないわね!?」
「いません、先生!」
「いてまえーっ!!」
 霊査士が傍に居ないのを確認した上でれっつ袋叩き。トドメがルディの慈悲の聖槍で済んだのは彼女なりの慈悲。
 倒れた彼を横目にボルネオ提案で綿飴を雲の様にパフェに飾り、いよいよ巨大パフェが完成する。


「ま、まさかこのパフェは――」
「知っているのか!?」
 完成した巨大パフェが皆の前にお目見えした時。どよめく皆の声に紛れ、バートランドの耳にこんな幻聴すら聞こえてきたのだった。
 何せ高さ2.5mはあろうかと言う高層パフェ。中央のアイスの塔の周囲に山盛りのアイスが乱れ飾られているのだ。
「……なんつうか、冗談の様な光景だな」
「私……こんなにおっきいのなんて初めて見ました……」
 イザークやアリスは唖然とした表情でアイスの塔を見上げた。
「……パフェ……ディアスポラの神槍……?」
「甘い物が好きなので参加を決めたのはいいのですが……こんなサイズのパフェ、果たして食べきれるんでしょうか?」
 ロストは浮遊大陸と地上を繋ぐ塔に見立て、アスティアは天を突く高さのパフェにただただ唖然。
「な……何このパフェ。大きすぎだよ。ウェディングケーキかと思ったよ!!」
 スチュアートが思わず声を上げ、リュウは目を輝かせてパフェを見つめる。
「うわっ! これがパフェ!? 凄いな〜、お誕生日のお祝いに食べるのも良くわかるよ」
「一般的なサイズじゃないよ? それにしても何て大きい……」
 甘味好きで超巨大と聞いてやってきたサキトも驚きつつやる気を見せる。
「ふむ、菓子職人として名高いストロ殿のつくられしパフェ……氷菓子にて建て上げられたまさに牙城といえるであろう!」
 興奮して語るはアレクサンドラ。彼の手には自前のデッシャーが握られている。
「これは既に試合、いや戦い! 負けられぬ!」
 1や2など物の数ではない。目標はアイス10スクープ!
「既に準備万端です隊長。何時でも主砲『お腹の虫の音』発射出来ます!」
 ロストが敬礼してルディとストロに戦闘開始の合図を願う。
 ナコがウキウキとルディと共にパフェが食べれる事を心待ちにし、ファオもチョコミントのアイスをタワーから探す。
「それじゃ、みんな行くわよ!」

『いただきまーす!!!』

 猛者達が一斉にパフェの大皿に群がった瞬間であった。


「さぁ食うぞっ!!」
 シュウが早速食べ始め。早速量に挫けそうになり。
 シュウは 仲間を 呼んだ!
「え?」「へ?」
「やぁ友よ幸薄き隣人達よ……ミンナデガンバロウネ」
 レィズ&キィルス捕獲。押しつけて割り当て減らしに結構必死。
 ミントとレンは多く食べる競争を始め、一心不乱に食す。レンなど特に目の色変えて。恐るべし食べ物への執着。
「周りの方々のことも考えましょうねー? あ、私はラムレーズンと……」
 イブキはレンに釘刺しミントの口を拭いてやりつつアイス食す。殆ど保護者?
「おかわりほしいのね〜!」
 クッキーはコスモストマク二人に負けぬ勢いで口の中にアイスやフルーツ流し込む。誰の為のパフェパーティかもはや解らぬ勢い。
 やはりセイとティーナも取り分けた皿からドンドン食べる。
「さぁどんどん食べましょうねv」
 色々な種類のアイスにフルーツを胸焼けしそうな量を食べる食べる。セイ曰く。
「ほら、甘いもんは別腹って言うじゃん」
 本腹はどこにいった。
「はぁ〜vvv幸せ♪」
 オランジュは幸せそうにスプーンとフォークを両手に持って一心不乱に食していた。
「姐さん、美味しいですか?」
「……ぐはぁ」
 呼ばれたシャオはと言うと。甘いモノは得意ではないのだ。魂が肉体を凌駕しても無理なモンは無理。浮かれてパフェに食いつくオランジュを見て、溜息一つ。
「こちとらまだあんたを弟かデカイ犬ころくらいにしか見れねっつの」
 片方しか喜んでないこの状況。デートと言うには難しそうだった。
 ガツガツ食べる皆を横目に硝子の器に取り分けて優雅に食すはルリ。
「どんなアイスクリームも硝子の器でゆっくり、味わうのが乙女のマナーよ……」
 ルディも同じ器で取り分けて貰い、乙女の嗜みを学ぶ。
「そいえば、ルディは20歳になったんですよねぃ?」
 レノリアがそう笑むと、小さなボトル見せて言う。
「最近アタシがハマってるのがアイスにリキュールをかけたのなんですよー」
 成人したからこそ味わえる味。色んな味のアイスを片っ端から食べてルディは実に幸せそう。
「食べてると喉乾くでしょ? 葡萄ジュース持ってきました!」
「温かい飲み物も絶やしませんよ。絶やしたら遭難する気がします」
 ダフネがジュース提供し、ニューラが紅茶を勧める。
「幸せです〜」
「本当ね〜」
 シュシュと共に紅茶で一息ついて体を暖めて再挑戦。まだまだパフェは大量にある。
「こんなに食べたら……ぁぅ……えと、ダイエットは明日から?」
「気にしたら負けよシトラ!」
 例えギガカロリーの世界でも気にしてはいけない。戦いとはそーいうモノである。

 温かい飲み物片手に猛者達が挑み、スプーンが唸ってアイスが溶け。
 また一人一人と脱落していく中、最終兵器コスモストマクが投入され。
 1時間にも渡る死闘の結果、多くの犠牲者(ギブアップ)を出しながらも巨大パフェは見事に完食されたのだった。

 アスティアが手を叩く。そこから大きく広がる拍手。巨大パフェ制覇を祝し、そしてルディの20歳の誕生日を改めて祝して。
「誕生日おめでとう。つたない演奏だが1曲進呈しよう」
 リューが微笑みながらヴァイオリンで一曲披露。パフェとルディとの対面に感謝、そして素敵な1年を過ごせる様願い込めて。
「そういえばルディさんももうお酒飲めるんだね」
「酒が解禁たぁ、とりわけ目出度ぇな」
 シトラがお酌をして初めてのお酒をルディは口にしてみる。が、匂いと辛味に軽く咳き込むのを見てイザークはくすりと笑んだ。
「まだ酒より甘いもんって感じかね? ま、そのうちキィルスやレィズも交えて、ゆっくり旨い酒を飲もうや」
「ええ、少しお酒を教えて貰うかもよ?」
 そこにひょいとユーリリィが箱入りの酒瓶をルディにプレゼント。
「20歳の記念に! 旅団の奥のほうで眠ってたんだ。なんかとりあえずプレミア付きそうじゃない?」
 ラベルを見ると。『百年の嫉妬』『漢度数120%』とか見える。
「何、これなぁに!?」
 酒かどうかも怪しいが、とりあえず有り難く頂く。
「さて、私からはこれを」
 ニューラからの贈り物はルディの瞳と同じ色のイヤークリップ。早速付けてみると円いジルコンが耳元で可愛く揺れた。
「さてっと誕生日おめでとうね、ルディリア」
 シュウが微笑み渡すは分厚い本。ランドアース食べ歩きMAP……?
「あ、ルディちゃんいいなーっ」「なぁ〜ん!」
 反応したコスモストマク2人と眺めてみる。また豪華に食い倒れるのも悪くない。
 本に目を通している時、ふと後ろ髪に触れる感覚。バートランドが髪飾りを飾ってくれていた。
「誕生日おめでとうな。もっともっと、イイ女になるんだぜ。……俺が惚れちまう位によ」
「ありがとう小父様。大好きよ♪」
 ぎゅっと抱き付き感謝を伝えるルディ。そこにナコが恐る恐る、沢山の『おめでとう』を込めたカードを彼女に差し出した。
「あの、できればこれかた皆さんの様にルディさんって呼ばせて貰いたいのです!」
「え? 全然構わないわよ。むしろ歓迎」
 ルディは遠慮なんて、と笑むとナコの頭を撫でて軽くハグ。
 オウカがルディにと用意したピンクの薔薇の造花のリースと薔薇のハーブティ。紅茶の香りがルディや皆を誘う。すっかり皆のお腹も冷えた事だろう。ゆっくりと温かい紅茶を頂く時間が訪れる。
「ルディリア様の一年がすばらしいものになることをお祈りしますわ」
 紅茶のカップを手に、乾杯の様なモノを皆で交わし。
 ルディ成人記念・巨大パフェとの戦いはこうして穏やかな時間と共に終結したのであった。

「みんな――ありがとう!」


マスター:天宮朱那 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
冒険活劇 戦闘 ミステリー 恋愛
ダーク ほのぼの コメディ えっち
わからない
参加者:39人
作成日:2006/01/28
得票数:戦闘1  ほのぼの27  コメディ3 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。