フーミン



<オープニング>


●フーミン
 チキンレッグ領の辺境にある村で、フーミンと呼ばれる魔物が現れ困っている。
 フーミンはスライム状のモンスターで、身体から甘い匂いを出して村人達を不眠症にさせてしまうらしい。
 しかもフーミンは自由に形を変える事が出来るため、何処かの隙間に隠れている場合が多い。
 そのため冒険者達の攻撃を喰らうと、すぐに逃げてしまうから注意しておけよ。

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参加者
快傑ズガット・マサカズ(a04969)
龍と共に歩む自由騎士・ファード(a07350)
天上天下唯我独尊・キヨシ(a17203)
フォレストナイト・ヴァイス(a25660)
ドジ神様・アルシア(a26691)
散華・スイレン(a27141)
静かな大地・ソイル(a27309)
漆黒の闇にいでし支援者・アイル(a29788)
紅刃の翔天使・ラビリス(a30038)
幻想舞踏・フィニス(a33737)
世界を駆巡る暴風・ノーラ(a40336)
陽光に輝く魔弾の射手・ソフィア(a40878)


<リプレイ>

●眠れぬ村
「不眠症だからフーミン、うわはははっ! なんとも素敵なネーミングセンスじゃないか、わははのはっ! そして能力も馬鹿らしいな! 僕はいつ、どこでも瞬時に眠れるから、そんな能力なんて意味がない!」
 ゲラゲラと笑いながら、快刀乱麻を断つ活躍・キヨシ(a17203)が村の中を歩いていく。
 フーミンはスライム状のモンスターであるため、身体の形を自由に変化させる事が出来るらしい。
「あまり無茶をしないでくださいね」
 オドオドした様子でキヨシを見つめ、陽光に輝く魔弾の射手・ソフィア(a40878)がマントを使って口元を覆う。
「何だか妙な雰囲気がしますね。みんな気が立っているようですし……。もしかしたら近いのかな?」
 警戒した様子で辺りを睨み、空と大地を彷徨う者・フィニス(a33737)が布切れを使って鼻と口元を覆い隠す。
「そういや確かに甘い匂いがしているな。この匂いを嗅いだせいで村人達が興奮しているのか」
 納得した表情を浮かべ、孤高の花・スイレン(a27141)が溜息をつく。
 念のためマスクをつけているが、完全に匂いを遮断する事が出来ないため、だんだん興奮状態になってくる。
「わわっ、村人達が襲い掛かってきたなぁ〜ん」
 青ざめた表情を浮かべながら、奔放な紋章術士・ノーラ(a40336)が叫ぶ。
 村人達は訳が分からない言葉を呟き、ノーラ達に攻撃を仕掛けてくる。
「このまま殴られるのも癪だが、何もしない訳にもいかないな」
 すぐさま聖鎧降臨を発動させ、静かな大地・ソイル(a27309)が当て身を放つ。
「うげっ……」
 小さく呻き声をあげながら、村人達がぱたりと倒れる。
「どうやらフーミンを見つける前に、悩める子羊と病める村人達に救いを与えてやらねばな。さあ、悩める子羊達よ、こっちへ来るのだ。この僕が救いを与えてあげるぞ!」
 あからさまに胡散臭い笑みを浮かべ、キヨシが両手を開いて村人達を誘導した。
「うがぐぅ……」
 虚ろな表情を浮かべながら、キヨシに攻撃を仕掛ける村人達。
 その攻撃を難なくかわし、キヨシが紅蓮の咆哮を使う。
「遅い、遅いっ! そんなんじゃ、僕に傷すらつけられないぞ。おっと……、他の連中も現れたようだね。……面倒臭い」
 気絶した村人達を縛り上げ、キヨシが疲れた様子で溜息をつく。
 騒ぎを聞きつけ現れた村人達を黙って見つめ……。
「……文句を言うのは後回しだ。このままじゃ、俺達の身も危ないしな」
 村人達を落ち着かせるため、ソイルが毒消しの風を発動させる。
「だんだん匂いが強くなってきたな。やはり布切れだけでは完全に防ぐ事は出来ないか……」
 ゲホゲホと咳き込みながら、スイレンがスーパースポットライトを放つ。
「逆の言い方をすれば、何処かにフーミンが潜んでいるという事ですね」
 幻惑の剣舞を使って村人達を消沈させ、フィニスが辺りを睨む。
 それと同時に村人達がフィニスを狙い、唸り声をあげて襲ってきた。
「やすらか〜に♪ 眠りの世界へご案内な〜ん♪♪」
 眠りの歌声を歌い、ノーラが村人達を眠らせる。
 村人達は近くにあった樽を倒し、そのまま頭を打って気絶した。
「いました、フーミンです!」
 樽の中からフーミンが現れたため、ソフィアが影縫いの矢を放つ。
 フーミンはドアの隙間から酒場の中に入って行き、ソフィア達の追撃を逃れようとした。
「ちっ……、逃げられたか」
 粘り蜘蛛糸を放った後、スイレンがチィッと舌打ちする。
「ど、何処だっ!? 村人達の相手をしていたから、フーミンを見逃してしまったぞ。うーむ、こうなったら酒場に踏み込むしかないか」
 険しい表情を浮かべながら、キヨシがジロリと酒場を睨む。
 酒場では興奮した村人達が喧嘩を始めており、このままだと彼らまで巻き込んでしまいそうな雰囲気だ。
「みんな早く出てくるなぁ〜ん」
 土塊の下僕を召喚し、ノーラが大声で叫ぶ。
「なんだ、てめえらはっ! 俺の店を潰す気か!」
 烈火の如く怒り狂い、酒場の主人がノーラを睨む。
 甘い匂いを嗅いでいるせいか、不機嫌な表情を浮かべ……。
「とにかく彼らを店の外まで出しましょう」
 ライクアフェザーを発動させ、フィニスが村人達の攻撃をかわしていく。
 村人達は殺気に満ちた表情を浮かべ、フィニス達に何度も攻撃を仕掛けてくる。
「酒場の中にいた人達が、全員外に出てくれるといいんですが……」
 仲間達にフーミンを見つけた事を知らせるため、ソフィアが空にむかって声の矢文を射出した。
「……無理矢理にでも引きずり出すしかないか」
 毒消しの風を使って村人達を元に戻し、ソイルが酒場の中に飛び込んだ。
「それまでフーミンを酒場から逃がさないようにしないとな」
 途中でフーミンが逃げ出さないようにするため、スイレンが呼子を鳴らして酒場の裏口にまわる。
 自ら盾となり、フーミンの逃げ道を断つために……。

●安らかな眠り
「眠りたいのに眠れない、寝不足の辛さは知っているつもりだが、この規模となると……不憫だな。寝不足で死亡した者が居ると言う話も聞いた事がある。絶対にこの苦しみから救ってやらないとな」
 フーミンが酒場に逃げ込んだという報告を受け、龍と共に歩む自由騎士・ファード(a07350)が剣を抜く。
 戦闘の途中でフーミンが逃げ出さないようにするため、酒場のまわりを冒険者達が取り囲んでおり、興奮して襲い掛かってきた村人達の相手もしているようだ。
「……ったく、傍迷惑な臭いを撒き散らすスライムね。とりあえずこんな奴、さっさと潰して帰りましょうか」
 大きな溜息をつきながら入り口の扉を開け、紅刃の翔天使・ラビリス(a30038)が溜息をつく。
 フーミンは酒瓶をドロドロに溶かし、身体の色を真っ赤に変化させている。
「う〜ん、確かに甘い匂いがしてますね。ちょっと気分が悪くなりそうですが……」
 クンクンと匂いを嗅いだ後、ドジ神様・アルシア(a26691)がケホケホと咳き込む。
 酒場の中からは甘ったるい匂いが漂っており、酒の匂いと混ざって物凄い匂いになっている。
「しかし、スレインがいつも通りのようだから、それほど物凄い効果があるって訳でもないんじゃないか?」
 念のため辺りに香水を振り撒き、超騎士・ヴァイス(a25660)がフーミンホイホイを床に置く。
「ご、ごめんなさい。き、気分が……」
 青ざめた表情を浮かべながら、アルシアが毒消しの風を使う。
 色々な匂いが混ざっているせいか、今にも倒れそうな表情を浮かべ……。
「ここは俺に任せてくれ!」
 自ら囮となってフーミンの注意を逸らし、神聖爆乳帝国軍総督・マサカズ(a04969) が仲間達にむかって合図を送る。
「……援護します」
 フーミンの飛ばした粘液を弓で射抜き、漆黒の闇にいでし支援者・アイル(a29788) が影縫いの矢を放つ。
 それと同時にフーミンが粘液を飛ばし、ウイルの攻撃をかわすようにして横に飛ぶ。
「逃がすかっ!」
 すぐさま鎧進化を発動させ、マサカズが快傑ズガットに変身する。
「マサカズさん、危ないっ!」
 いきなりフーミンがジャンプしたため、アイルが再び影縫いの矢を放つ。
「これも人々の為だ……っ!!」
 それと同時にファードが骨付き燻製肉を放り投げ、マサカズが体勢を立て直す時間を稼ぐ。
「うっ……、臭い!」
 物凄い臭いが漂ってきたため、ラビリスがゲホゲホと咳き込み膝をつく。
「去年の8月から放置したままだったからな。保存状態が悪かったから、腐っているかも知れないが、フーミンの好物だと思ってな。試しに使ってみたんだが、胃に来る臭いだな、こりゃ……」
 右手で口を押さえたまま、ファードが慌てた様子で窓を開けた。
「は、馬鹿っ! フーミンに逃げられてしまうぞ!」
 鎧聖降臨を使って守りを固め、ヴァイスがフーミンホイホイを拾い上げる。
 フーミンはピョンピョンと飛び跳ね窓に向かい、フーミンホイホイに入る途中で方向を変えて横に飛ぶ。
「そこかっ!」
 寝袋を構えてフーミンに飛び掛り、ファードが捕獲を試みる。
「んなっ!?」
 しかし、フーミンはふたつに弾け、ファード達の目を眩ませた。
「しまった!? ……偽物か」
 ホーミングアローを使って仕留めたフーミンが偽物だったため、アイルが悔しそうな表情を浮かべて辺りを睨む。
 興奮して甘い息をたくさん吸い込んでしまったためか、殺気に満ちた表情を浮かべながら……。
「皆さん、落ち着いて下さいです……」
 仲間達が興奮し始めてきたため、アルシアが静謐の祈りを使う。
 その隙にフーミンが入り口から外に出ようとした。
「逃がすかっ!」
 正義の鞭ズガットビュートを握り締め、マサカズがワイルドラッシュを叩き込む。
「行くわよっ!」
 それと同時にラビリスがスーパースポットライトを放ち、間合いを詰めてソニックウェーブでトドメをさす。
「うわぁ、あちこちネバネバね。これじゃ、掃除するのが大変そう……」
 爽やかな笑みを浮かべながら、ヴァイスがスライムの欠片を回収した。
 既に本来の力を失っているため、村人達を混乱させる力は無いが、芳香剤として部屋に置くのも悪くない。
 そんな事を考えながら……。


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