料理人ガンツの汁麺 〜冴え渡る冬の夜に〜



<オープニング>


●冴え渡る冬の夜に
 真冬の宵は何もかもが際やかだ。
 真白に凍りつく息を吐いて見上げる空は、全き黒を溶かし込んだ硝子の闇。
 闇夜に輝く星の光は氷のかけらの煌きに似て、澄み渡る大気の冷たさを際立たせて。
 凛と張りつめた夜気は外気に晒した頬を切るかのように冷たく、ひとたび風が吹けば外套の中に溜め込んだ温もりがあっという間に奪い去られていく。それはいっそ鮮やかなほどの寒さ。
 街全体を抱きすくめる冷たい夜気に、触れる物全てを凍えさせる風。街路は寒さのあまり薄らとアイスブルーを帯びたかに見え、まるで全てが凍えきってしまったかのよう。けれど冷たい街路を抜けて広場へ出れば、凍える世界にぽっかり浮かぶ暖かな灯りが待っている。
 橙色の燈火に迎えられつつ暖簾を押し上げてみれば、立ち込める湯気と胃の腑を刺激するスープの匂いが冷えた体をふわりと包み込む。ここまでくれば意識せずともこの言葉が出るだろう。
「ガンツさん、汁麺一丁!」
「……汁麺でごぜぇやすね。少々お待ちくだせぇ」
 暖簾の向こうでは白いねじりハチマキの下に威厳溢れる凛々しい眉を備えた亭主が、少しばかり無愛想に――けれど温かく――あなたを迎えてくれるはずである。

●料理人ガンツの汁麺
 さすらいの料理人、ガンツ。
 いくつかの町や村を気の向くままに巡り、それぞれの地で一ヶ月ほど簡素な屋台を出す男。その屋台で出される汁麺やこってりとした煮込み料理は特にオヤジ受けがいい。
 しかしこと冬となれば多少様相が変わってくる。夏であれば汁麺だのモツ煮込みだのを敬遠しがちな者も、冬には決まってそれらが恋しくなるのである。冷たい風に晒されれば温かな汁麺を啜りたくもなるだろう。従って冬には自然と若い女性や家族連れの客も増えて来る。当然屋台だけで捌ききれるものではないから、広場には篝火が焚かれ卓や椅子が広げられるようになった。
 ガンツは腕も手際も良すぎるほどに良い男であるから、一度に注文が殺到しようとも眉ひとつ動かさずにそれらを捌いていくことができる。――つまり、一度に数十人の客を受け入れることのできる態勢が整っているわけで。

 そしてここに……「四季折々の風物がとても好きですの」と瞳を潤ませる霊査士がいた。

「冷たく澄んだ外気の中で、白い湯気を立てる温かな汁麺を頂きますの。冷えきった体が中から温まっていくのはとても良い心地……これは冬ならではこその醍醐味かと思いますから、宜しければ皆様も是非ご一緒に……」
 いそいそと首にマフラーを巻きつつ微笑む藍の瞳の女。
 四季折々を肌で感じずにはいられない――それが、藍深き霊査士・テフィンの生き様であった。

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参加者
NPC:藍深き霊査士・テフィン(a90155)



<リプレイ>

●淡く煙り
 凛とした夜気に抱かれ、街は淡い氷青色に沈む。
 凍える石畳を撫でるように吹く風は、深山の湧水を思わせる程鮮烈に冷たくて。
 震える身体を己で抱きしめ天穹を見上げれば、頭上遥かな夜空では儚い銀の星が震えていた。地上ですらこれ程に寒いのだから、空はきっとより寒いのだろう。凍える星へ思いを馳せれば無防備な首元を冷たい風が撫でて行き。思わず首を竦めてみると、氷青の世界の隅に金を溶かした橙色の燈が見えた。
 夜気にけぶる白い湯気はよく煮込まれたスープの深い香りを連れ、芯まで冷え切った心と身体を強く甘やかに誘う。吹きさらしの広場に設えられた卓について見れば、灯り零れる屋台から供されているのは汁麺だった。それも三種類。
 全種並べてみたい衝動にも駆られたが、ケイムはあえてひとつに絞る事にする。気合を入れ「どれにしようかな」と彷徨わせた指が最後に示したのは、甘辛鶏そぼろの味噌汁麺だった。
「コレ、お願いしまーす!」
「は〜い。すぐに運んできます〜」
 愛想よく応えたのは忙しなく立ち働くミヤクサ。先程「ぷりぷり帆立の塩バター汁麺と……熱燗を」と遠慮がちに注文したセオラに笑顔で汁麺を手渡し卓に銚子と猪口を調えて、「味噌お願いしまーす」と屋台へ駆けていく。奥でボギーが「了解ですよ〜」と彼女へ手を振る様を見遣り、セオラはまろやかなバターの溶け込んだ塩味の汁を啜り広がる風味に顔を綻ばせた。立ち上る淡い湯気の向こうでは僅かばかり逃げ腰になったヴィアドの前で、ユウとセイジが「奢ってください」と勢い良く頭を下げている。
「……ほんまに俺が奢るん?」
 聞き間違いやとええなと願いつつ問い返したヴィアドは二人に力強く頷かれ、結局「……このアホ兄弟」とぼやきつつも財布の紐を緩める羽目になった。
 豚とろとろ角煮の豚骨汁麺を確保したユウはヴィアドの財布を気にしつつも「次は鶏そぼろにしよう」と心に決め、実は奢られるまでもない程に懐に余裕があるセイジはちゃっかりモツ煮込みを注文し人が少ない場所を選んで卓をとる。隣の卓から余った椅子を引き寄せて、塩バター汁麺を手に人込みの中を彷徨うヴィアドに手を振った。
「ここやここー! ちょっと離れたとこのが落ち着くやろ」
「セイ兄らしいよな」
 温かな湯気と二人の笑顔。凍える広場で見出したその風景に、ヴィアドの目元も微かに和んだ。
「何かテフィンさんと会うたびに物を食べている気がするんですが」
「まぁ……ロディウム様ったら」
 すれ違った霊査士と言葉を交わし、ロディウムは好きな物を選んでくださいねと連れを振り返る。今日は仲間達にとことん奢るつもりだ。死ぬほど食うぜとまず豚骨を選んだランスに軽く頷けば、ラートゥルヤが期待に満ちた瞳で自分を見上げていた。
「ぇと、塩バター……がいいです!」
 余程嬉しいのか頬を紅潮させているラートゥルヤを撫でてやり、それなら自分は味噌だろうかと考える。出来上がってきた汁麺を差し出せばラートゥルヤは幸せそうな笑顔で受け取って、ランスが確保した近くの卓へ駆けて行き。ランスの脇には既に三つの丼が重ねられていて、ロディウムは思わず笑みを零した。
「遠慮すんな、団長の奢りだから」
 隣の卓から聞こえた言葉にクリスはふと瞳を細める。己が手にあるのは具なしの汁麺。かつて自分が旅団の団長と出会った時に食べていたのもやはり具のない汁麺で。スープと麺だけのそれをゆっくりと味わい、冒険者となることを決めたかの日に思いを馳せた。

●温かに煙り
 とろりと煮込まれた角煮は口に入れるだけでほろりと溶けた。表面のみ火を通した帆立の貝柱はぷりりと弾け、バターの風味と共にほのかな甘みで口腔を満たす。鶏そぼろを麺に絡めて口へ運べばコシのある麺と柔らかなそぼろの食感が楽しくて、濃い目の味つけが体の芯から熱を齎した。
「空腹は最高の調味料と言いますが……それすらいらなかったかもしれません」
 汁麺全種を制覇したシェードは満足気に息をつき、続けてモツ煮込みと熱燗に手を伸ばす。前日から食事抜きで備えてきた以上、とことんまで食べ尽くすつもりだった。
 一杯平らげすっかり気に入ったのか、ヴィナが「生麺の持ち帰りはないんですか?」と問いかけた。持ち帰りは断られてしまったが、ここでしか食べられないという事実が彼女の闘志に火をつける。
「完食をめざしますね!」
 気合を入れたヴィナの前に二杯目の汁麺が差し出された。その隣では汁麺三種を一気に注文したシオンが横一列に並ぶ丼へ向け「拙者自身の限界を超えて見せる」と全種制覇への意気込みを表明する。だがわざわざ意気込むまでもなく汁麺全種とモツ煮込みをぺろりと平らげたクッキーは「くぅ、もっと食べるのね!」と更に追加を要求する勢いで、涼しい顔で三杯目の汁麺に手をつけていたサリエルもそれには思わず目を見張る。これ以上は流石に無理かと判断し、後は霊査士に酌でもしようとサリエルは広場に目を向けた。だが賑わいの中に霊査士の姿はなく。
 次々かかる注文は全く途切れることがなく、こりゃぁ手伝わんとおえんでと腰を上げたラーメンが賄いの助っ人に入った。
「あぃよ、汁麺一丁! ぼっけぇ美味ぇで!」
 威勢の良いラーメンの声に目元を和らげ、一息ついて作業台から顔を上げる。すると作業台と向き合うカウンターには懐かしい面々が揃っていて、ガンツは思わず顔を綻ばせた。
「……よくおいで下さいやした」
「甘辛鶏そぼろの味噌汁麺を下さいなぁ〜んよ♪」
 漂う汁麺の香りを大きく吸い込んで、くぅと鳴るおなかの音に被せるようにマイラが声を上げる。以前教わったレシピの礼を言えばその間に汁麺が出来上がり、マイラとアルムに手渡され。
 蓮華に掬った汁麺に鶏そぼろと針生姜や菊菜を乗せ、濃厚な味わいと生姜の爽やかさを堪能する。「……受けて貰えたよ」とアルムが言えばそれだけでガンツには伝わったようで、おめでとうございやすという言葉と共に支払ったはずの金子が戻ってきた。どうやらこの汁麺は自分からの祝いだと言いたいらしい。
 相変わらずのガンツの様子にセリンデの口元からも笑みが零れた。自分の前にも塩バター汁麺が置かれ、かつてモツ鍋を振舞われた時の事を思い出す。彼に成長した自分を見せられることが誇らしく、そして嬉しくて。
「ガンツさん、こんな料理を見つけたんだけど」
 汁麺三種を一通り食べたアリス(a10264)はカウンターから身を乗り出し、ガンツに参鶏湯のレシピを見せてみる。ガンツはこれは温まりやすねと頷きつつも休むことなく手を動かして、前の冬と同じモツ鍋を彼らに振舞った。
 かつて自分を護ってくれた、頼もしい冒険者達へ。
 彼らのやりとりが微笑ましくて、帆立を食べようとしていたファオの口元も綻んだ。零れた吐息は白く凍り、温かな湯気に溶けていく。塩バターの味を絡めた青梗菜で帆立を包んで食べれば、優しい味に更に笑みが深まった。
 汁麺の礼にと飾らせて貰った雪割草は、きっと優しく温かな色の花を咲かせるだろう。
 給仕のボギーから笑顔で塩バター汁麺を受け取って、アスティナはまず一口食べてみた。
「ふゃぁ……汁麺って美味しいですねぇ〜」
 美味しい物なら作りたくなるのが料理好きの性だから、充分汁麺を味わってから「ティナにも美味しく作れるでしょうかぁ〜?」とダメ元で勝負をかけてみる。
「……簡単にでよければ後でコツをメモしておきやしょう」
 意外にあっさり勝利した。
 だが豚骨汁麺を啜りつつ「醤油っぽい汁麺はないの?」と訊いたシワスは「申し訳ありやせんが……」と返された。やはり醤油味が欲しかったらしいテンユウは肩をすくめ、悔しさを紛らそうとしてかスープに擂り胡麻をを加え辛い肉味噌を乗せた汁麺はどうかと提案してみる。ガンツは中々良さそうですねと評し、醤油味に合う具がなかったので醤油は用意していないのだと呟いた。
 テンユウが塩バターを頼んだのを確認し、ガルスタは自分の為の味噌とシルスの為の豚骨を注文する。無論三人で全種の味を試す為だ。
「すみません……依頼の報酬、本を買うのに遣っちゃって……」
 奢られる事に恐縮した様子のシルスを振り返り、気にするなと言うように瞳を和らげるガルスタ。だが同時にシルスが抱えている何冊もの本が目に入り、全て読んでいるのだろうか……と疑問を抱いたりもした。

●柔らかに煙り
「寒くても澄み切った冬の空気が、一段と汁麺の味を引き立てるね」
 白い息を寒空に溶かしつつ微笑むマーハシュリーに「仰る通りですの」と頷いて、霊査士は人込みから少し離れた彼女の卓へ席を取った。
 凛とした夜気と温かな汁麺を、心ゆくまで堪能したかったから。
 二人が頼んだのは偶然にも同じ塩バターで、目敏く見つけたミモレットが「一口だけ頂戴!」と駆け寄ってきた。どうやら汁麺全種を食べ比べしようとしたものの、最初の豚骨を食べたところで他が入らなくなってしまったらしい。そこに今後の料理の参考にしようとメニューを一通り頼んでみたアリエスがずらりと器を並べた盆を運んできて、気がつけば食べきれないほどの料理が卓に乗っていた。
 味噌と豚骨の汁麺をわけあいクスクス笑う少女達の声が温かな湯気と共に夜空へ上る。恋人のフェアがジーナスと微笑み交わす様と一口啜った塩バターの豊かな風味に、セルシオは満足気に息をついた。鶏そぼろをくれたフェアの皿に帆立を乗せ、モツと熱燗をどうした物かと思案している内に……気がつけばレイクスがセルシオの分までモツ煮込みと熱燗を頼んでいた。
「はい、どーぞですっ♪」
 恋人さんですし……と酌をしてくれるジーナスに、レイクスは「ジーナスさんも食べますかねぇ?」と煮込みを取ってやる。二人を見遣り「仲良きことは美しきかな、ですわね」と微笑むフェアの声が温かで、セルシオの胸も温もりで満たされた。
「親父さん、味噌を頼む」
 自分の白狸着ぐるみに動じた様子もないガンツから汁麺を受け取って、ラクウンマルは踵を返す。するとそこで「ラッくーん、こんばんは☆」と塩バターを手にしたリロイに呼びとめられ、「ら♪ リロイとラクぅのも食べさせて〜」と豚骨の匂いをさせたトマーシュに捕まった。
 上手い具合に別の汁麺を頼んでいた三人はそれぞれ器を交換し合い、一口ずつ啜ってぷはぁと息をつく。満面の笑みを交わした三人が「着ぐるみに盛大に飛んだ汁の跳ね」という悲劇に気づくのは、その一瞬後のことであった。
「はい、あーん♪」
 麺とスープを蓮華で掬ってルリィが差し出せば、ユーロが素直に口を開く。今日の代金は全てルリィの奢り。何しろユーロが散財してしまったのは姉のルリィと同じ装備を揃えたかったからで、そんな可愛い妹に汁麺くらい奢れずして何が姉か。
 肩を寄せ合うエルフとストライダーの姉妹は幸せそうに耳と尾を揺らし続けていた。大好きな家族と一緒に食べる汁麺が、ただひたすら美味しかったから。
 二種の汁麺を分け合う姉妹を見遣り、レイニィは鶏そぼろを噛みしめながら義兄の角煮に目を移す。義兄のフェリックスは好きな物を最後までとっておくタチで、麺は八割方食べ終えているのに角煮はまだ手付かずで残っていた。
「何か拭く物ないかな……」
 ふと口元が気になったらしく拭える物を探し顔を上げるフェリックス。その隙にレイニィの箸が閃いて。
「おいしかったなぁ〜ん」
 瞬時に角煮が消え失せた事に茫然とするフェリックスに、蕩ける角煮を堪能したレイニィが満面の笑みを向けた。
 勃発した争奪戦は周囲にも波及するのか、隣の卓では味噌汁麺を手にしたコトナがクレスの豚骨汁麺へ熱い視線を注ぎ始める。
「とろとろ角煮も美味しそうじゃのう……」
「た、食べるか?」
 視線に負けたクレスが丼を差し出せば、二切れあった角煮をコトナの蓮華が鮮やかに浚い。
 ああー! と叫んだクレスにコトナはにこりと笑みを向け、蓮華山盛りの針生姜を差し出した。

●緩やかに煙り
 夜は深まり、闇色の天から降る月と星の光はさらに冷たい物となる。
 けれど広場に燈る灯りは、人々の賑わいに一層暖かみを増すようで。
「こうして夜に出歩くなんてとってもオトナになった気分ですわー」
 小さなピルルがそう言って熱い帆立にふーと息を吹きかける様が愛らしく、彼女の汁麺を描かせてもらっていたアデイラが「ピルルちゃん可愛いんよ〜」顔を綻ばせた。やはり帆立を食べつつアデイラの手元を見ていたアリス(a41667)も笑みを零す。辺りを包む空気は冷たいけれど、立ち上る湯気と交わされる言葉がこの上なく温かだった。
 マユリは既に描きあがった味噌汁麺の絵を手にとって、自分が食べた味噌の味を思い起こす。
「味噌は家ごとに味わいの異なる『母の味』なんです。ガンツさんのは『父の味』でしょうか」
 ぽつりと呟いてみれば、あんなお父はんやったら素敵やね、とアデイラから言葉が返ってきた。
 今食べている汁麺と同じ物が目の前で描き上がっていくのが何だか不思議で、コウもまたアデイラの手元を覗き込んでいた。ふと目があった拍子に「絵は……お好きですか?」と思わず問いかければ、「あは、大好き。日記みたいなもんで……あたしの一部やしね」と笑みを向けられて。
 だからこそ「それ一枚貰えない?」と絵をねだったリュウはやんわりと断られた。
 流石に自分の一部はあげられへんのよ、と笑うアデイラの姿にユリアは知らず瞳を細める。それはエンジェルの彼女に芽生えた年齢を重ねていくことへの憧憬ゆえで。「年を取れるって羨ましいな〜」と素直に口にすれば、「姿が変わらへんでも、素敵な時間を重ねてきたなら……それは必ず瞳の光に出るんよ」とまっすぐな眼差しを向けられた。

 きりのない注文もいつしか落ち着いて、広場にはどこか暖かみを残した静寂が広がっていた。隅の卓ではグレープが眠りこけていたが特に気にする者もいない。ガンツも調理の火を落とし、ガンバートルとジュウゾウの卓でモツ煮込みを肴に酒を酌み交わしていた。
 箸で摘んだモツ煮込みはぷるりと震え、口に放り込めばとろりと蕩けてこってりとした旨みが酒を愛するガンバートルを大いに満足させる。ジュウゾウは主から文句が出る寸前のタイミングで抜かりなく酌をしつつ、旅を重ねるガンツから各地の景気等を聞き出して、商売人としての知識欲を満たしていた。
 ふとガンバートルが「俺達って屋台でしみじみ飲むのが似合いすぎてないか?」と呟けば、ガンツは「お二人ともいい塩梅に哀愁を帯びてらっしゃいやすから」と答え。軽く眉尻を下げたジュウゾウが「嫌なこと言いますねぇ」と苦笑すれば、ひときわ大きな笑声があがる。

 深まってゆく冬の夜はますます冴え渡り、吹き抜ける風も際やかな程に冷たさを増す。
 けれど凍える世界に燈る暖かな灯りのもとには、ほのかな温もりがいつまでも残っていたのだった。


マスター:藍鳶カナン 紹介ページ
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参加者:52人
作成日:2006/01/29
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