☆ランララ聖花祭☆-永久に続く愛-

● 星輝く夜に愛を誓おう

「まあ、綺麗っ! 素敵な星空ね」
 エリザベートは、はしゃぐように丘を駆けてゆく。
「あ、エリザ、気をつけてっ」
 駆けていくエリザベートを追うのはルー。
 夜だというのに、周りを気にせず走っていくエリザベートの事が心配な様子。

 ここは星屑の丘。
 空には美しい星々が煌いている。
 エリザベートがはしゃぐのも無理も無いかもしれない。
「ねぇ……こっちに座りましょう……」
 追いついてきたルーの手を取り、エリザベートは気に入った場所へと誘う。
 ルーは誘われるままに、エリザベートと共に草原に腰を下ろした。

(「ちょっと引っ掻き回してしまったかしら?」)
 エリザベートは落ち着きを取り戻しながら、ルーを見た。
 ルーもエリザベートの顔を見て、微笑む。
 そのルーの笑顔に申し訳ない気持ちが生まれてくる。
(「でも……ルーはかまわないよって……優しく言ってくれるのよね……。そんなところも好きだから……」)
 そう思いながら、エリザベートは頬を染めた。

(「随分とエリザははしゃいでるね……。
  こうやって二人で過ごす時間が、どんなに大切なものか……。
  彼女の姿を見ていると、改めて分かる気がするよ……。
  彼女の瞳……髪……、全てを私のものにしたい……私は欲張りになってしまったな……。
  それでも……彼女は私を受け入れてくれるだろう……。
  そんな彼女を私は……永遠に幸せにしたい……。
  できるかなんてわからないけど……そうしたいと心の底から強く思うよ……」)

 そう、ルーは思いながら、愛しい彼女の唇に口付けした。
「君の笑顔の為に……君の幸せの為に私は生きている……愛してるよ」
 彼女の耳元でそっと、囁きながら。

 そして、エリザベートは嬉しそうに笑みを浮かべた。
「これからもずっと……永遠に……ルーを愛しているわ……」
 少し照れたような笑顔。
「私の全ての愛を……貴方に捧げるわ……。ずっと……永遠に……」
 エリザベートも淡いキスを返す。
「エリザ……」
「私……今こうしてルーの傍に居れて……こういう時間を共に過ごせて……幸せよ……」
 その言葉にルーも頷く。
「私もだよ、エリザ」

 二人は寄り添い、夜空を見上げていた。
 互いのぬくもりを確かめるように、そっと相手の顔を盗み見しながら。
 星は瞬く。
 恋人たちの時間を彩るように、美しく瞬いていた。


イラスト: 秋月えいる