<第15回 【むげふぁんオータムスクール】卒業パーティ!>

 最後に皆さんと一緒に卒業パーティを行いました。
 ここでも実際にプレイングを送ってもらい、それを元にリプレイを書きました。
 想い出に残るパーティの様子を、ぜひ覗いてみてくださいね。

【むげふぁんオータムスクール】卒業パーティ! リボンの紋章術士・エルル(a90019)

場所:談話室   2005年10月30日 19時   発言数:51
 皆さん、ザウス大祭はどうでしたか?
 様々な競技に参加してみた2日間、とってもたくさんの思い出ができたんじゃないかしら?

 では、27日に予告していた通り、オータムスクールでのパーティを始めましょう♪
 色々な美味しい料理や、飲み物を用意してありますから、皆さん、好きな物を食べたり飲んだりしてね。ただし、未成年の人は、お酒は飲んじゃダメよ?
 それじゃあ、優勝した春の4組の皆さんも、惜しくも優勝を逃してしまった皆さんも、一緒にパーティを楽しみましょう♪

 ……そういえば、もうじき、この『むげふぁんオータムスクール』も、おしまいなのよね。
 残念だけど、皆さんとも、あと少しでお別れしなくちゃいけないわ……。

 ――だから。
 今回のパーティは、オータムスクールの卒業パーティにもしたいと思うの。
 みんなで、最後は笑顔でお別れできるように……いっぱい盛り上がって、楽しい時間を過ごしましょう!

==========

 ……今回は、ここまでの部分が、オープニングになっているわ。

 皆さんは、このオープニングに対して、どんな風に行動するかを考えて、『200文字』以内のプレイングを書いて、私へのお手紙で送って下さい。
 プレイングを書くからって、緊張したり、心配したりする必要はないわ。
 一緒にオータムスクールで学んだ人達と過ごす、卒業パーティで、あなたならどんな風に過ごすのか、書いてみてね♪

 そうそう、今回のようなシナリオは、冒険者の酒場では『イベントシナリオ』と呼ばれているの。
 イベントシナリオは、普通の冒険依頼と違って『何人でも参加することが出来る』けど、『参加した人が必ず登場できるとは限らない』ものなの。
 今回は、皆さんからお手紙で届いたプレイングを元に、本物のイベントシナリオのようにリプレイを書いて、発表しますね。

 今回の課題の締切は、明後日、11月1日の朝8時30分まで。それまでにプレイングを送って下さい。
 締切時間には遅れないように、よーく注意して下さいね。
 出来上がったリプレイは、オータムスクールの最終日、1日に発表しますね。

 それじゃあ……大勢の人がパーティに参加してくれるのを、楽しみに待っているわ♪


ストライダーの重騎士・アクセル(a36328) 2005年10月30日 19時
別れなんてないんだみんな心の中にいます
ノソリンの瞳を炎に燃やせ・ルシア(a35455) 2005年10月30日 19時
なるほど。こちらで宴会するわけじゃないのね(優勝宴会中抜け出してきた) がんばってプレイングかいてみます〜♪

ストライダーの重騎士・アクセル(a36328) 2005年10月30日 19時
ふう最後の最後にプレイングかけたー

昼行灯な冒険者・レイト(a30936) 2005年10月30日 19時
はい、なんかはっちゃけたプレイングを送ってしまいました!しかし悔いは無かったりあったり(何

エンジェルの医術士・ゼフィ(a35212) 2005年10月30日 20時
プレイング、おくりました…(取った行動がちょっと恥ずかしかったのか真っ赤)
はぐれ天使中庸派・オーロラ(a34370) 2005年10月30日 20時
送ってみましたわ〜

ヒトの武道家・スグハ(a34588) 2005年10月30日 20時
送りました!あぁ・・・淋しくなるなぁ・・・

セイレーンの紋章術士・ヘル(a36329) 2005年10月30日 20時
あんまり参加できませんでしたが……送ってみましたわ。 エルル先生、よろしくお願いしますわね。

ストライダーの牙狩人・フローリアン(a33834) 2005年10月30日 20時
あー、もうそんな時期かー。明後日朝までだから明日ゆっくり書くかな。

赤い月・ショウゾー(a35598) 2005年10月30日 21時
送ったよ〜v散々難しいとか言ったけど、今回が一番きついかもねぇ。

お酒大好き紋章術士・レギア(a35430) 2005年10月30日 22時
まだです〜。・・・未成年の人は酒飲んじゃ駄目って・・・それって私を見ていったのか?

セイレーンの武人・レイシア(a36733) 2005年10月30日 22時
送ってみましたぁ。(まだ正直よくわかんないけど・・・。)もうお別れなんて寂しいですぅ。

笑顔の剣士・リュウ(a36407) 2005年10月30日 23時
送りました〜。みんな、どこかで一緒に冒険する時はよろしくね!

エルフの吟遊詩人・ロレッタ(a35762) 2005年10月30日 23時
…書き方が怪しい…けど、送ってみた…です。それにしてもボクって間抜け…(遠い目)

ストライダーの武道家・ライガ(a34019) 2005年10月30日 23時
送ったけど、「何アレ!!」って自分で叫びたいよぉ

エンジェルの邪竜導士・エルス(a30781) 2005年10月31日 00時
え…怪しいものを書いた……皆様、えっと…機会があるのが…一緒に冒険に行くわよぅ〜(ぺこり)

白銀の微風・ヒメ(a35333) 2005年10月31日 00時
送らせてもらいました。・・・・ちょっと、悪ふざけだったかな?(苦笑

ストライダーの忍び・ユジン(a35283) 2005年10月31日 01時
これが最後の手紙かな……そう思って書かせていただきました。

放浪者・クレスタ(a36169) 2005年10月31日 01時
ふむ、プレイング方式ですか。まあ、私はどちらでも行動はかわりませんけどね(笑)まだ時間は少しありますが、皆さんが良き冒険者となりて英雄の歌を紡げるよう祈らせていただきます(微笑)
炬燵を占拠の駄犬・セスティア(a29906) 2005年10月31日 01時
出会い別れは、まぁ…会おうと思えば何時でも会えるからのぅ♪(しっぽぱたぱた) まぁ、取敢えずはエルル先生に送っておいたがの。

ドリアッドの医術士・ウィンディア(a34572) 2005年10月31日 01時
最後の手紙を送らせて頂きました。後半はなかなか参加出来ませんでしたが、皆様に出会えたこと忘れません。記憶のない私に、素敵な記憶が生まれました。

蒼天女神月渡船・ロディア(a35859) 2005年10月31日 03時
おくりましたよん♪ 短い間でしたが、エルル先生・・・いや、エルルさんやみんなと過ごした日々、楽しい思い出になったよ。どうも有り難う。(満面の笑顔)

黄金の輝き・タンドリー(a33590) 2005年10月31日 10時
お送りしました。先生とも、皆様とも、また冒険などでお会いできれば嬉しいです。

深淵なる囁き奏でるは・アニエス(a35948) 2005年10月31日 11時
とうとう最後だね……プレイング、送ったよ。また何処かで会えるかもね、世界は意外と狭いから。
やすらぎ温泉獅子舞支配人・アデム(a34994) 2005年10月31日 14時
あっという間だった気がするなぁ〜…ま、縁があればまたあえるからな。卒業パーティー楽しみにしてるぜ?

華散ラス夢ノ黒・カイ(a35964) 2005年10月31日 14時
俺も送ったぜwそうだな〜、早かったなぁ…また会えると思うから別れは言わない……だからみんな、パーティ楽しみにしててな(にこにこ)

ストライダーの武道家・ヤシロ(a37005) 2005年10月31日 15時
プレイング送ったよ〜。短い間だったけど、皆に会えて良かったvまた機会があれば声を掛けてね。パーティー楽しみにしてるよ〜。

お酒大好き紋章術士・レギア(a35430) 2005年10月31日 16時
送ってきました〜。めっちゃ迷惑かけてるよ〜(泣)

エンジェルの吟遊詩人・リーカル(a36568) 2005年10月31日 16時
送ってきました〜・・・・・。焦ってたので変になってしまいました;

セイレーンの医術士・リフィア(a36017) 2005年10月31日 17時
全然プレイングとか出せなかったけど、今回は出させてもらったわ。最後だしね。みんなと会えて楽しかったわ…。

月吼誉高黒狼皇・フィラ(a35198) 2005年10月31日 17時
あたいもプレイング送ったよ。あっという間だったが、楽しかったな♪

ストライダーの忍び・コウキ(a36833) 2005年10月31日 18時
送ったよ〜!うまくできた自信はないけど、パーティー楽しみ♪皆とお別れ寂しいけど、また何処かで会えるよね!これからいっぱい冒険しよう♪

ストライダーの牙狩人・サミル(a35624) 2005年10月31日 19時
送ってみました。きっと盛り上がるんでしょうね(笑)
ノソリンの瞳を炎に燃やせ・ルシア(a35455) 2005年10月31日 19時
第一稿作成・・・400文字くらいある(涙

笑顔を振りまく向日葵娘・リウナ(a32759) 2005年10月31日 20時
送りました!!・・・本当にあっという間でした。みんなと出会えてよかったです!!明日はパーティー楽しみましょうね!!

ヒトノソリンの重騎士・ミソ(a36643) 2005年10月31日 21時
送ったなぁ〜ん♪楽しいパーティーになるといいなぁん♪

ヒトの武人・グレゴリー(a35741) 2005年10月31日 21時
送りました。名残惜しいです…

ヒトの翔剣士・フィニス(a33737) 2005年10月31日 21時
僕も送りました。ここで出会った方々。パーティーを楽しみましょう。もしどこかで出会ったらよろしくお願いします。

新米重騎士・アドミニ(a27994) 2005年10月31日 23時
私も送信しました。どんなパーティーになるのか楽しみですね

純粋なる白・チェルシー(a34941) 2005年11月01日 00時
わたしも・・・先ほど・・・送って・・・きました・・・。気づけば・・・もう・・・パーティ・・・開催日・・・ですね・・・。

灰鱗塁壁・カイカ(a34739) 2005年11月01日 00時
今しがた送ってきましたぞ。 ワシは少々忙しくて、余り講義に参加出来なんだったが…。皆様、宜しくお願いしますわい。

武人・カナエ(a36257) 2005年11月01日 00時
ほ…報告は遅れましたが送ってきました。楽しいパーティーにしたいですね。

銅の韻・グラティア(a35019) 2005年11月01日 02時
私も送らせていただきましたね・・・
溢れる勇気を力に変える・レーヴェ(a33959) 2005年11月01日 02時
旅団のハロウィンパーティで騒いでて、危うくこっちの卒業パーティに出損ねるところだった(汗)楽しみだねー。みんなありがとうな(微笑)

エンジェルの医術士・エルン(a34341) 2005年11月01日 03時
泣いても笑ってもこれが最後の課題になるのかな。でもさ、皆さんとは最後のお別れじゃないんだしさ、楽しいパーティーにしようねっ☆。そうそう、レギアさんだけじゃなく、未成年さんは飲酒はダメよ♪。

セイレーンの医術士・アナトーリィ(a36400) 2005年11月01日 03時
これが最後と意気込んで、送ってみたはいいんですけれど…あんな感じでよかったんでしょうか…?

優しき蒼石の武人・ロディウム(a35987) 2005年11月01日 07時
プレイング送っておきました。・・・なんか最後だけ参加している気がするんですけれどね(苦笑)

ヒトの武道家・タツト(a37229) 2005年11月01日 08時
ふむ…なかなか楽しいパーティになりそうだ
狂戦士なプリティーじいちゃん・ノン(a34238) 2005年11月01日 10時
報告が遅ぅなりましたが、昨夜に送らせてもらいましたのぅ。楽しいパーチーになりそうですなぁ。

エルフの忍び・エリィ(a37281) 2005年11月01日 17時
はじめたばっかなので、色々とよろしくお願いしマス☆

【むげふぁんオータムスクール】卒業パーティ! リボンの紋章術士・エルル(a90019)

場所:談話室   2005年11月01日 19時   発言数:9
 私が誘った、このオータムスクールの卒業パーティには、大勢の人が参加してくれました♪
 皆さんから届いたプレイングを元に、リプレイを用意しましたから、一体どんな風にパーティが行なわれたのか、ぜひぜひ確認してみて下さいね♪

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●さあパーティのはじまりだ!
 ザウス大祭の終了後。オータムスクールの生徒達は、続々とパーティが行われる会場へと集まっていた。
「もうお別れですか……早いようで短い日々でしたね……」
 セイレーンの重騎士・アメリッテ(a35817)はそう呟きながら、パーティの為に料理の準備をしていた。彼女の生まれ故郷の料理は、セイレーンと接する機会がこれまであまり無かった多くの仲間達には、新鮮な物に映るかもしれない。
「さて、次は……」
 その隣では、昼行灯な冒険者・レイト(a30936)が、ザウス大祭で疲れているであろう皆の為、スタミナの付きそうな料理を作っている。合間にはプリンなどの甘いデザート類も、手際よく作られる。
「ま、一応女の子だしな」
 ケーキを作ることにした、華散ラス夢ノ黒・カイ(a35964)は、焼き上がったスポンジにクリームを載せ、フルーツと共に飾り付けていく。
「手が空いている方は手伝って頂けませんか?」
 会場の飾り付けを引き受けた、ヒトの翔剣士・フィニス(a33737)は、テーブルや壁を装飾しながら皆に呼びかけると、更に、完成した料理を運び、並べていく作業に取り掛かる。
「これは私からの差し入れです」
 そこに現れたのは、何匹もの魚の塩焼きを抱えた、紅香る白盾・ヨイク(a30866)だった。彼はパーティの前に魚を釣りに向かうと、見事釣り上げた魚をその場で塩焼きにし、それを手土産にやって来たのである。
 彼は塩焼きをテーブルに置くと、今度は酒を用意するためにカウンターへ向かう。
「ようし出来上がりじゃ。……まだまだ修行の身故、種類は少ないがのぅ」
 ヨイクの置いた魚の隣には、炬燵を占拠の駄犬・セスティア(a29906)が、腕によりをかけて作った、肉料理やサラダなどを運びこんで来る。
「皆さん食べて。……中には、生焼けと黒焦げがあるけど」
 エンジェルの医術士・エルン(a34341)は、そう言いながら、ザウス大祭で初めて覚えた料理・野菜の丸焼きを並べると、次に皆にグラスを配り、ウェイトレスさながらに飲み物を注いで回る。
「ま、間に合ったわよね!?」
 そこに駆け込んできたのは、ストライダーの武道家・ヤシロ(a37005)だ。
「故郷でも大事なお祭りがあって、どうしてもそっちに出なきゃならなかったの」
 それが終わったあと、大急ぎで駆けつけたヤシロは、無事間に合ったようだと一息つくと、思わず座り込みつつ呼吸を整える。
「それでは……」
 新米重騎士・アドミニ(a27994)は、会場内を見回し、皆に飲み物が行き渡ったのを見ると、一つ咳払いして。代表してパーティの開会を宣言すると、一緒に楽しみましょうと皆に語りかける。
「こんなに沢山の人が集まってくれて、本当に嬉しいわ。皆さん、お疲れさま……今夜は楽しみましょう。乾杯!」
 そして、そうエルルが言いながらグラスを掲げると、周囲からは一斉に「乾杯!」の声が響き渡った。

●思い出と共に過ぎる楽しい時間
「もうお腹ぺこぺこですぅ」
 そうすぐさま料理の方へ駆けて行ったのは、セイレーンの武人・レイシア(a36733)。料理を一口食べたレイシアは、「おいっしい!」と歓声を上げると、「やっぱ優勝の味は最高〜!」と言いながら、どんどん皿に料理を盛っていく。
「あ、あのお肉も美味しそ……」
「――もらった!」
 そんな中、レイシアが取ろうとした肉料理を紙一重の差で先に取ったのは、ストライダーの武道家・ライガ(a34019)だった。
「あ」
 美味しそうに食べるライガの姿を「うぅ……」と見やるレイシアだが、料理はまだまだ沢山ある。気を取り直して、別の料理に手を伸ばす。
 一方、純粋なる白・チェルシー(a34941)は、ケーキやプリン、ドーナツやフルーツヨーグルトなど、並んでいたデザート類を一通り取ると、次々と口へ運び、それらを静かに食べまくっている。
「……おいしい……」
 そんなチェルシーが、ドーナツを食べて呟いたのを見ると、ヒトの武人・グレゴリー(a35741)は、一人こっそりと小さくガッツポーズをする。
 それはグレゴリーが作って持参し、こっそりと料理の中に紛れ込ませてみた物だった。果たして皆の反応はどうか、気になっていたのだが、上々のようで一安心である。
「できたなぁ〜ん!」
 そこに聞こえて来たのは、ヒトノソリンの重騎士・ミソ(a36643)の声だった。彼女は、小麦畑で分けてもらった小麦を利用して、うどんの麺を手打ち実演していた。
「大きな麺ですわね……」
 それを見ていた、はぐれ天使中庸派・オーロラ(a34370)は、思わずまばたきする。それは、麺というより、まるで、同じ組の面々と夜を徹して跳んだ、あの大縄跳び大会に使った縄のような形をしている。
「みんなとなが〜いお付き合いがしたいなぁ〜ん。……という事で、なぁ〜ん♪」
 オーロラの視線にそう答えるミソに、オーロラは笑むと、あの大縄跳び大会での思い出話でもしようと口を開く。
「どうもー! ハードGです! ……フォ―――――――――――――――――!!」
 そんな中、叫び出したのは、狂戦士なプリティーじいちゃん・ノン(a34238)だ。
 ちなみに『G』は、『じぃちゃん』の略らしい。
「ふぉ、ふぉーって……情報局でも叫んでいる人がいたけど、アレって一体……?」
 その様子に、一体何事だろうかと戸惑うエルル。
 更には「じーさん、ボケでもしたのか?」などというツッコミ(?)までも飛ぶ。確かに、ノンがじぃちゃんである事は万人の目に明らかだったが、何がどうハードなのか、その後半の叫びに意味があるのか、そもそも何故いきなり叫び出したのかは、他の者達にはサッパリだった。
「わしは卒業パーチーを楽しんでおるだけじゃ♪」
 彼らに向けてノンはそう返すと、更に叫ぼうとするが……「それは他の人達に迷惑だから止めましょう」と、エルル先生から指導が入る。
「ん〜と……」
 そんな騒ぎの中、あれこれと料理を食べつつ、こっそりと酒に手を伸ばそうとしたのは、お酒大好き紋章術士・レギア(a35430)。未成年ながらもエルル達の目を盗んで、お酒を飲もうとした彼女だったが……。
「……酒に手を出すには、まだ早いのではないかな? お若いの」
 それを制止したのは、窓際から皆の様子を眺めていた、灰鱗塁壁・カイカ(a34739)だ。
 講義を休み気味だった身では、一緒に名って賑やかに楽しむのは少々気が引けるからと、一歩身を引いていた位置で酒を飲んでいたカイカだったが、未成年が酒に手を出すのを引き止めず、見過ごす訳にもいかないだろうと止めに入ったのだった。
「む……」
 カイカに見据えられたレギアは、黙り込むと、止む無く手を引っ込めざるを得なかった。
「旅団を作ってみたやつ! 居たら俺の『碧』と友好結ばないかー!?」
 そんな中、皆に呼びかけたのは、ストライダーの牙狩人・フローリアン(a33834)。ちゃっかり宣伝に走る彼の言葉は、タイミングが良かった事もあってか、ほぼ全員の耳に届いたようだ。
「賑わっていますね……」
 そこに顔を出し、途中から宴会に合流した、ヒトの武人・ソナ(a37045)は、周囲に使用済みの食器があれこれとあるのを見て……つい性分から黙っていられずに、それらの片付けに精を出す。
「……久しぶりに、家に帰ったみたいで、楽しいです」
 片付けをしながら、ぽつりと、そう周囲の喧騒に目を細めつつ呟くソナ。
「キミの組は運動会はどうだった?」
 そんな彼に声をかけたのは、笑顔の剣士・リュウ(a36407)だった。今夜は楽しく過ごすと心に決めたリュウは、他の色々な冒険者にも声をかけており、同じように他の者達を語り合おうと考えていた面々と、あれやこれや話が盛り上がっていた。
「皆がそれぞれベストを尽くしたのなら、皆が一位です」
 春の4組の一員として、優勝の瞬間を味わう事が出来た、ストライダーの牙狩人・サミル(a35624)は、しかし終わってしまえばもう組など関係ないと、他の者達と酒を酌み交わしながら、互いの健闘を称えあう。
「うちは6位だったけど、すごく楽しかったなぁ」
 月吼誉高黒狼皇・フィラ(a35198)は、そう目を細めつつ言うと、グラスを傾けて酒を飲み干し、今度は別の酒を注ぎながら、話題をオータムスクールの方に向ける。
「長いようで……あっという間だったな……」
 やすらぎ温泉獅子舞支配人・アデム(a34994)は、そうしみじみと呟いて酒をあおると、他の者達と、これまでの講座についての思い出話に花を咲かせる。
「そういえば、最初は基礎の挨拶を学んだよね。次の課題のお手紙は難しかったなぁ……あ、あと自分の容姿を説明するのも案外難しかったな。でも、でも――すっごく、楽しかった」
 クロスファイア・リシュエル(a35183)は、これまでの講義について思い返してみると、そう目を細める。
「ん……」
 紅茶のカップを両手に持ち、無邪気に微笑みながら皆の話を聞いていた、エンジェルの邪竜導士・エルス(a30781)は、こくり、こくりと頭を揺らしながら、重そうに瞼を伏せる。
 ザウス大祭ではたくさんの体力を使った。いっそ今すぐ眠りたいと思いながらも参加していたエルスだったが、限界が来たらしい。心地良さそうな寝息が聞こえ始めると、エルルがどこからか持って来た毛布を彼女に掛ける。
「みんな楽しそう……」
 そんな賑やかな輪を遠巻き眺めながら、ウサギのリンゴをかじっているのは、セイレーンの医術士・アナトーリィ(a36400)。
 皆の様子を良いなぁと思いつつも、人見知りな面のあるアナトーリィは、皆の輪の中には入って行けずにいた。
「おや……」
 前半しか参加できなかったという引け目から、ここにいても良いのだろうかと考えながら窓際でグラスを傾けていた、優しき蒼石の武人・ロディウム(a35987)は、そんな彼女の姿を見ると、困っている人を放っておけないという生来の性格からか、アナトーリィの方へと近付くと、彼女に話しかけてみる。
「あなたは、オータムスクールに参加してみての感想、如何でしたか?」
「え、えっと……」
 最初は戸惑ったアナトーリィだが、ぽつりぽつりと言葉を交わし、二人はしばし交流するのだった。

●少しずつ別れの時は迫る
「……これでオータムスクールも終わりかぁ」
 終わるとなると少しは寂しいかも、と呟きながら、ストライダーの忍び・フィー(a36725)は皆の様子を眺める。僕と同じ事を考えている人は、他にもいるのだろうか……?
「……ま、とにかく、今はみんなと楽しむとするかなっ」
 その考えは僅かな時間で振り払うと、フィーは皆の輪の中に入り、彼らと一緒になって盛り上がる。
「ねえ、食べてばっかじゃなくって、もっと楽しもうよ!」
 そんな中、小さな魔女・ナナ(a35567)は料理を食べまくっていたライガを捕まえると、一緒に踊ろうと誘いかける。強引ながらも相手を連れ出すと、ダンスのステップを踏み始めるナナ。
「なら……」
 白銀の微風・ヒメ(a35333)は天使の横笛を手にすると、明るく楽しげな曲を奏で始める。それに合わせてナナ、そして他の冒険者達もダンスをはじめ、しばし皆でステップを踏む。
「それじゃあ皆さんに歌を聞いてもらいましょうね」
 セイレーンの武人・ソランジュ(a36587)は、それに合わせて即興で歌声を紡ぐ。やがて一曲歌い終えたソランジュは、これでみんなお友達だと微笑む。……歌などなくとも、みんな仲間であるという事は変わらないけれど。
「そうだ!」
 酒のグラスを置いた、黄金の輝き・タンドリー(a33590)は、閃いたとばかりに声を上げる。せっかくこの場で歌うなら、いっそ、オータムスクールの歌を作ってみては??
「へぇ、面白いね」
 竪琴を奏でようと考えていた、蒼天女神月渡船・ロディア(a35859)は、すぐに頷くとタンドリーと軽く打ち合わせをする。
 それに、皆との思い出を込めた歌を歌ってみたいと思った、エンジェルの医術士・ゼフィ(a35212)や、オータムスクールとの出会いを祝して歌おうと考えていた、放浪者・クレスタ(a36169)、ヒメやソランジュなども加わって。
「――秋の学び舎、皆で過ごした日々……」
 奏でられる曲に乗せて、響く歌声。紡がれるのは、自分達が過ごした日々のこと。
「……皆で祝おう、皆に会えたこの学び舎を。そして願おう、お互いがまた笑顔で冒険できることを、ずっとずっと……」
 曲の盛り上がりと共に最後の歌詞が紡がれて、少しずつ静かに音色が消える。
「皆さんの行く先に、幸多からんこと……」
 最後にそうクレスタが一礼すると、周囲から大きな拍手が彼らに注がれる。
「素敵だったわ〜!」
 中でも、ひときわ大きな拍手を贈るのは、ゆるゆる・ユルカ(a33659)。彼女は惜しみなく拍手をすると、エルルの元に向かい、感謝を伝えるとお別れの握手を求める。
「……本当にお世話になりました〜」
 そう告げるユルカの視界がぼやけているのは、気のせいではないだろう。感激屋ではないつもりだが、それでも……こんな時も、たまにはあるという事だろう。
「エルル先生」
 握手した手を離し、離れるユルカと入れ違うように近付いたのは、セイレーンの紋章術士・ヘル(a36329)。
「似合うか分からないですけど……。お礼の気持ちをこめて、プレゼントしますのぅ♪」
 そう言って彼女が渡したのは、セイレーンである彼女の髪のような青色をした、可愛いリボンだった。
「いいの? ありがとう……」
 驚いた顔をしたエルルだったが、すぐに嬉しそうに微笑むと「大切にするわね」と受け取る。
「エルル先生、今までありがとうございます。先生のおかげで、なんだか冒険者としてやっていける気がしてきました」
 濃緑の医術士・ペール(a34721)は、そうエルルに挨拶すると、ザウス大祭の情報局で貰った、サインのお礼も改めてする。
「僕は、あまり課題に参加できなかったけど……いろんな事を知り、勉強した事、楽しかったです……」
 エンジェルの紋章術士・ナタ(a27122)は、そう自分の率直な気持ちをエルルに伝える。
「今まで、ありがとうございました……。でも……アリア、まだまだわからないことがいっぱいあるの。もうおしまいなんて、早すぎるし……さびしいの……」
 エルルへのお礼を口にしていた、ドリアッドの邪竜導士・アリア(a28713)は、喋るうちにその瞳から、ぽろぽろと涙をこぼす。
 そんなアリアの肩にぽんと手を置いて、口を開いたのは、笑顔を振りまく向日葵娘・リウナ(a32759)だ。
「エルル様、冒険者として大切なこと沢山教えてくださって……ありがとうございます!」
 オータムスクールが終わってしまうのは、とても寂しい。けれど笑顔でと……そうリウナは思い、とびきりの笑顔を浮かべる。
 その瞳が――そしてエルルの瞳も、アリアには「泣かないで」と語りかけているように、思えた。
「んぅ……。だから……さよならじゃ、なくて……これからも、よろしくなの……」
 アリアはぐっと涙を堪え、顔を上げると、頑張ってそうエルルに伝える。
「エルル先生、色々再確認できてよかったよ。ありがとう」
 このオータムスクールも、もう卒業か、早いな……と呟きつつ、溢れる勇気を力に変える・レーヴェ(a33959)も、そう一言礼を伝える。
「楽しかったよ、エルルちゃん。そして……」
 酒を手に端の方にいた、赤い月・ショウゾー(a35598)も、フッと微笑みながらエルルの側に立つと「……たくさんのありがとう」と囁いて、皆の輪の向こうへと戻っていく。
「――よ、よし!」
 一方、そう皆から少し外れた場所で気合を入れたのは、エルフの吟遊詩人・ロレッタ(a35762)。
 人見知りで、皆と話す勇気がないと、隅の方で甘い物を食べていたロレッタだったが、勇気を出して、エルルに感謝の花束を渡そうと、そう決意したのだが……。
「わ、わわっ!?」
 緊張していたのだろうか。テーブルの横を通ったその時、クロスの端が足に引っかかり……ロレッタは派手に転ぶ。
「わ、あ、えっと……」
 皆の注目を浴びて固まってしまうロレッタ。大丈夫かとエルルが寄って来るが、思うように動けない。
 と。
「立てる?」
 そう手を貸したのは、深淵なる囁き奏でるは・アニエス(a35948)。怪我は無さそうだよね、と様子から判断すると、彼女を立ち上がらせて……落ちていた花束を掴ませると、その背を押す。
「あ、えっと……」
 その動きに流されるようではあったけれど、花束を差し出すロレッタ。それを目にしてエルルは嬉しそうに微笑むと、それを両手で受け取る。
「短い間だったけど、先生お疲れ様。ここで教わった事を活かせるようにするね」
 続けてアニエスもこっそりと準備していた花束をエルルに渡す。
「いっぱいになっちゃったね」
 その様子に若干困ったように笑いつつ、ストライダーの忍び・コウキ(a36833)は、ここに来る途中に秋の花を摘んで作った花束を取り出す。
「短い間だったけど、いろいろ教えてくれてありがとう!」
 言葉と共に渡された花束をエルルは受け取り……抱えきれないほどの花束に、嬉しそうに笑う。
「一人前の冒険者になって、エルル先生と肩を並べて冒険する事が出来るように、頑張って行きますね」
 そんなエルルに、銅の韻・グラティア(a35019)は、そう決意を込めた言葉を紡ぐ。
「……ありがとうございました」
 それまでずっと、隅の方で紅茶を飲みながら思い出に浸っていた、ドリアッドの医術士・ウィンディア(a34572)は、最後に……とエルルの元に近付くと、そう短い言葉と共に握手を求める。
 ――色々とありすぎて、それ以上の言葉や行動は出来なかった。
「え、エルルさん」
 そんな風にウィンディアが近付くのを見て、勇気を出した者が一人いた。武人・カナエ(a36257)である。
 人の多いところは苦手だけれど、最後なのにありがとうさえ言えないのは悲しいからと、頑張って参加していたカナエだったが、エルルは、人気者で、多くの人達に囲まれていて……でも。
「あ……ありがとう、ございました!」
 思いきって近付いて、そう頭を下げたカナエに、エルルは「私の方こそありがとう」と微笑み返す。
「……空になったか」
 そんな光景を、一人離れて眺めていた、ストライダーの忍び・ユジン(a35283)はそう呟く。
 ……自分もあの中に入りたい。彼女と一緒に笑いたい。そう、心の底から願うけれど……。
 ――でも。
「あばよ、みんな」
 空になったグラスを置くと、ユジンはその光景に背を向け。「あばよ、エルル……」と呟きながら、静かに目を閉じた。

●そして道を歩き出す
「皆さん、今日は集まってくれて、本当にありがとう。オータムスクールはもうすぐおしまいだけど、でも、皆さんならきっと大丈夫。これからは一緒にじゃなくて、それぞれバラバラに冒険者としての道を進んでいく事になるけど……みんな、これからも頑張ってね!」
 そうして、夜も更け、パーティもそろそろ幕だという頃……エルルはそう、先生としての言葉を皆に贈り――それが、おひらきの合図となった。
 冒険者達は手分けして会場を片付けて、一人、また一人と、それぞれ帰路についていく。
「――またね!」
 エンジェルの吟遊詩人・リーカル(a36568)は、そう手を上げながら皆に挨拶すると、軽い足取りで会場を出る。
 たとえオータムスクールでは逢えなくなっても、他の所でいつかは逢える。
 だから、さよならは言わない。
 また逢えると信じているから……その日まで、ちょっとだけお別れだと、皆に手を振る。それだけで良いとリーカルは思う。
「今までありがとう! また会った時にはよろしくね!」
 同じように手を振るのは、セイレーンの医術士・リフィア(a36017)だ。
 最後は、決して涙を見せず、笑顔で……そう決めていた通り、リフィアは満面の笑顔で皆と別れ、去って行く。
「えっと……」
 最後の最後まで片付けを手伝っていた、ノソリンの瞳を炎に燃やせ・ルシア(a35455)は、皆が帰っていく中、エルルの側で足を止めたまま、押し黙っていた。
 彼女にお礼の言葉が言いたいのに、でも、ありがとうの一言が、言えない。
「……次は、冒険者の酒場で、会えたらいいな」
 ルシアは結局、ただその一言だけを伝えて会場を去る。いつかきっと、また出会える日に言えれば、それでいいと思いながら。
「先生の生徒になれて良かったです。ありがとうございました」
 そうエルルに微笑んで、背を向けるのは、ヒトの武道家・スグハ(a34588)だ。
 秋の夜は冷える。すっかり冷たくなった空気に、スグハは体を震わせつつ、ふと空を見上げる。
 ぽっかり浮かんだ月と、広がる星。くっきりと見える星を眺めながら、スグハは呟く。
「――これから、はじまるんだ」

 オータムスクールの卒業は、ゴールではなく。
 自分達はまだ、スタート地点に立ったばかりなのだと思いながら……明日、明後日、その先に向かって、巣立ちを迎えた生徒達は、歩いて行くのだった。

【おしまい】


華散ラス夢ノ黒・カイ(a35964) 2005年11月01日 19時
プレイングと卒業証書ありがとな!すっげぇ良かったぜwきっとまた会えるけど…楽しかった、ありがとうなw

笑顔の剣士・リュウ(a36407) 2005年11月01日 20時
卒業証書大事にするね!来年の今頃皆でこれを持って同窓会したいね!みんな、またね〜
溢れる勇気を力に変える・レーヴェ(a33959) 2005年11月01日 21時
やっぱり、卒業ってのは感動するね。課題の皆勤が出来なかったのが心残りだ。みんな、どっかで会ったらよろしく。またな!

ヒトノソリンの重騎士・ミソ(a36643) 2005年11月01日 23時
卒業証書、バッチリ大事にするなぁ〜ん!みんなみんなありがとうなぁ〜ん♪同窓会いいなぁん。そしたらまたボクはうどんを作るなぁ〜ん!

エンジェルの医術士・エルン(a34341) 2005年11月02日 00時
卒業証書ありがとうです。これでまた大切な宝物が1つ増えたわ☆。/プレイングは前半は丸焼き料理とウェイトレスさんの騒ぎ系。後半は別れを悲しんでのしんみり系だったけど、採用は前半と。私は賑やかキャラってことか、それもまた良し♪。

ヒトの武人・ソナ(a37045) 2005年11月02日 05時
卒業証書、ありがとうございました!忘れられないオータムスクールになりました。皆さんありがとうございました!

エンジェルの吟遊詩人・リーカル(a36568) 2005年11月02日 07時
卒業証書ありがとうございます。大事にしますね!

蒼天女神月渡船・ロディア(a35859) 2005年11月02日 09時
卒業証書記念に大切にするね(笑顔)また冒険で会おう!
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