<旅立ち>

 バーレルの港を離れて、北方セイレーン領に向かって出港しました。
 ここから、コルドフリード探索隊の旅は始まったのですわ。


旅立ち

エルフの霊査士・マデリン(a90181)
場所:掲示板(連絡事項掲載)   2008年02月05日 01時   発言数:1

 港には思いがけなく沢山の人が集まっていた。バーレル護衛士団の者達、バーレルのごく普通の人々、それから色とりどりの服装が華やかな冒険者達。その人々に見送られながら、穏やかで波もほとんど無い鏡面の様な海を1隻の船が静かに離れていく。

 コルドフリード探索隊の面々は甲板ギリギリから港を見下ろす。見知った顔がいくつもそこにある。冒険者ならばドラゴンズゲートを使い、ほぼ距離を感じないとはいえ、忙しい日々の中時間をやりくりしてここまで来てくれたのだろう。中にはドゥーリルの灯台を磨いてくれた者もいるらしい。誰もがこの航海の無事を祈っていた。逆に祈らずにはいられないほど危険が待ち受けている……と、いうことでもあった。

「さぁ、笑顔で手を振りましょう。さようならではなく、またね……と、でしたわよね」
 マデリンは笑って右手を挙げ手を振り始めた。何人かが手を振り始め、数人は顔を強張らせ、別の数人が泣きそうになって顔を背ける。理性ではわかっていても、いつも別離には悲しみがつきまとう。例えそれが希望を抱いた旅立ちであったとしても、だ。

 港からはゆっくりと船は遠ざかっていく。声も姿もどんどん小さくなっていく。やがて船は小さな黒い点となり消えてしまった。

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