≪モーラット秘密特殊部隊≫絆〜共に歩むもの〜


<オープニング>


 踏み込んだ足が、ずぶりと沈んだ。
 同時に嫌な予感が駆け巡る。
「急に止まらないで――!」
 更に後ろから衝撃。足元からは『ぼこっ』という嫌な音。
 次の瞬間――足場が崩壊した。
「「きゃああああ!」」
 降り積もった雪と一緒に、八人の少年少女は穴の中へと落ちていく。
 視界の隅に子供達の無邪気な笑みが映った。
 そして、それが遠ざかると強い衝撃。
「いてててぇ……みんな大丈夫か?」
 ワトソンが打った場所を押さえながら、仲間達の様子をうかがう。
「………はい」
「……なんとか」
 返った言葉も同様に痛みを抑えながらだ。
「これは、かなり深くまで落とされてしまったのです……」
 上を見て、師将が言った。
 イグニッションしていなければ、大変なことになっただろう。
「してやられましたね。何とか上に登らないと」
 燐も上を見遣り、そして周りの壁へと視線を移していく。
 自然にできた穴のようだが、岩肌のあちらこちらが凍りついている。
 これでは能力者の高い身体能力を持ってしても登れそうにはない。
「どうしましょうかぁ〜?」
 いささか緊迫感を欠いた、ほのりの声。
 実際のところ他の仲間達もそれほど深刻ではなかった――この時までは。

「……えっ?!」
「上で戦闘している?」

「はっ、マサヒロ達がまだ上に!」
 エレオノーラの指摘に周りも慌てだした。
「そういえば、ぷいぷいの姿が」
「マトラも上だよ」
「ポメ子ぉーーー!」
 相手をしているのは、上にいる地縛霊の少年達と狼の姿をした妖獣だろう。
 普通に戦えば、さほどの強敵ではない。
 だが、使役ゴーストのみで戦うとなれば――話は全くといっていいほどに違ってくる。
「大変だよ、早く上に行かないと」
 美琴が岩肌に手をついた。
 氷のような冷たさに思わず、顔をしかめる。
 これを登れるのだろうか? しかし、何とかして登らなくては……。
「あっ、マトラ!」
 そこに、凪の使役ゴーストが顔を見せた。
「何かくわえているみたいだよ?」
「ロープみたいですね」
 朝乃が目を凝らすと、ぷいぷいも姿を見せ、ロープの端をくわえると穴へと投げ込む。
 するするとロープは伸びて、能力者達の目の前に下りてきた。 
 試しに、ほのりが数回引いてみて、
「大丈夫みたいです。これで上に行けますね」
 その旨を伝えれば、仲間達から少し安堵の息がもれた。
 だが、再び聞こえてきた戦闘音にそれも掻き消える。
「いま助けに行きます。だから、もう少しがんばって――!」
 切なる思いが声に。
 使役ゴースト達も声を返す。
 同時に、これが戦いの本格的な幕開けでもあった――。

マスターからのコメントを見る

参加者
玉依・美琴(お日様笑顔・b11621)
琴月・ほのり(紅涙の詠媛・b12735)
エレオノーラ・ティルティウム(炎の氷柱・b21026)
白咲・朝乃(ホワイトキャスト・b33560)
ワトソン・ロマノフ(きっと来る幸せ系・b35660)
黄金崎・燐(中学生ヤドリギ使い・b55478)
波多野・師将(もろたかといっしょ・b63996)
柳谷・凪(お気楽アーパー娘・b69015)



<リプレイ>

●今すべきこと
 上を見ると開いた穴から青空が広がっていた。
 けれど、そこまでが遠い。
「あぅあぅ、落とし穴になってるとは思わなかったんだよぅ……早く出ないとだよぅ」
 見上げて、柳谷・凪(お気楽アーパー娘・b69015)が慌てふためいた。
 無理もない、今このときも上からは戦闘音が零れ落ちている。
(「うー、大変なのです。早く上に上がらないと」)
 波多野・師将(もろたかといっしょ・b63996)も焦りから胸の中に自らの使役――もろたかへの信頼と心配が渦巻く。焦りをぐっと抑えようとするが、零れ落ちる一音ごとに表情が強張ってしまう。
「ああああああポメ子もぉぉぉ!!」
 そこに、ワトソン・ロマノフ(きっと来る幸せ系・b35660)がひと際、大きな声を上げた。
「どどどど、どうしよおぉぉぉ!」
 彼の手にはポメ子が付けていたピンクの胡蝶蘭が。
「きっとポメ子は俺が居なくて泣いてるぜぃ……! かわいそうなポメ子っ……」
 涙で声が震えていた。
(「章姫が、心配だな」)
 黄金崎・燐(中学生ヤドリギ使い・b55478)も自らの使役のことを思うと不安が出始める。
 天真爛漫で何も考えていないような性格だけに、今どうしているのだろう……?

「モコ達が戦ってるなら大丈夫だよ」

 一同が声の主に視線を向ける。
 そこにいたのは、にこやかな笑みを浮かべる、玉依・美琴(お日様笑顔・b11621)。
「みみっみんなっ落ち着くんだぜぃ!」
 ワトソンがその声に我を取り戻した。
(「みんなを安心させるのは俺の役目だぜぃ……! あさのんもいるし」)
 さっきまでの自分を思い出して恥ずかしくなってきたが、今はそれを押し隠す。
「大丈夫、モコ達だから、ね」
 また、美琴が言った。
 どうやら、錯乱しているわけではないようだ。
 声からも瞳からも信頼の強さがうかがえる。
「うん、そうだね――。ぷいぷい、いつも通りで大丈夫! 友達はちゃんと守って!」
 白咲・朝乃(ホワイトキャスト・b33560)がうなずき、自らの使役に指示を送れば、
「マサヒロ……みんなが行くまで、そこを支えて!」
 エレオノーラ・ティルティウム(炎の氷柱・b21026)も同様に。
 気は逸る。だが、
「今は、今できることをやりましょう!」
 最後に、琴月・ほのり(紅涙の詠媛・b12735)が仲間達に呼びかけた。
 そう、今すべきは使役達を信じること。そして、一刻も早く上に戻ることだ!

●能力者と使役ゴースト
 ロープを掴んだ、燐に、ワトソンが黒燐奏甲を施す。
 上では何が起こっているか分からない。出来るだけの対処は必要だろう。
「敵の直線攻撃を警戒して、なるべく一列に並ばないように注意するんですよ」
「マサヒロ、モラたちから離れすぎない程度に前衛へ。その上で、牽制攻撃をしつつ、穴へ敵を近づけさせないで」
 ほのりと、エレオノーラもその間に指示を飛ばしていく。
「みゃー!」
「もきゅっ!」
 戦闘音に混じって、使役達の声が聞こえてきた。
「怪我したら穴の近くに来てね!」
 声が聞けたことに少し安堵しつつ、朝乃がいつでもヒーリングヴォイスのできる態勢に。
 そして、ロープを登る準備が整い。
「どうぞ、いつでも来てください」
「それじゃ、お邪魔するんだぜぃ」
 ワトソンの肉体が黒燐蟲の群れへと変わり、燐に憑依した。
 直後、能力者の高い身体能力を生かして、燐がロープを凄い速さで登っていく。
 地上までは僅か十秒。
「……えっ?!」
 燐が地上の光景に思わず声を上げた。
 氷狼達が使役達を追い立てている――まるで狼が羊の群れを襲っているかのように。
 さしずめ使役達の先頭に立ち、壁の役割を担うマサヒロは番犬といったところか。
 だが、その身は既にぼろぼろ。
「きゅい!」
「みゃぅ〜」
 ぷいぷいと、マトラがその傷を舐めて癒しているが、癒しきれる傷ではない。
 両サイドでは、モコと、ぱおにーが氷狼を防ぎ、ポメ子が癒しで、もろたかが射撃で支援している。
「きゅぴ!」
 そこに章姫が、燐を見つけて声を上げた。
 綺麗な毛並みには血の跡が。
 他の使役達も同様で、傷は深そうだ。
「すぐに他の方達も上がって来ます。章姫もみんなも、それまで頑張って下さい」
 急いで、燐がヤドリギの祝福を。
「ポメ子! もう少しがんばるんだ、いいな!」
 憑依を解いた、ワトソンも彼らを癒そうと黒燐蟲を操りながら前にでる。
 もう居ても立ってもいれない。
 彼らは何故あんなにも傷付いているのか――敵を穴に近づけさせないためだ。
「……みんな?!」
 朝乃も上に着くなり、衝撃を受けた。
「早く傷を癒してやってくれ」
「……うん!」
 ワトソンの声に、朝乃は我を取り戻し、
(「ぷいぷいだけじゃなく、皆大切な友達。すぐに癒してあげるからね」)
 優しい歌声が戦場を包み込む。
 だが、ゴースト達の容赦のない攻撃は、上がってきた能力者達にも及び始めた。

 一方、穴に残った能力者達は上の反応に自ずと表情が険しくなっていく。
(「モコ、ワトソンの指示に従ってくれてるかなぁ……」)
 無茶をしているのではないかと、美琴が急いでロープを登り始め、
「マトラ、がんばだよ〜」
「十分に注意してぇ!」
 凪と、ほのりが変わらず声援を送り続ける。
 既に自己強化も終え、順番を待つ身としては、こうして声をかけ続ける意外に術がない。
(「こーゆー時は辛いですねぇ。モラ達は離れていても祈って助けてくれるのに、私は離れて祈っても何もないですものぉ……。離れたら何もできないのは、使役ゴーストじゃなくて私なんですよねぇ」)
 普段は見えていなかった現実……。
 ほのりはそれを噛み締める。今の自分は、何と無力なことか……。
「でも、すぐに駆けつけますから、みんな頑張って!」
 励ます声は自然と強く。どうか、行くまで耐えてほしいと切なる願いが篭る。
「もふ?」
 そこに、ぱおにーが近づいてきた。
「傷が深いので下がってもらったよ」
 続いて、朝乃の声。
 なるほど、確かに自らも傷を癒しているが、完治するには時間がかかりそうだ。
「いま、治しますから!」
 すかさず、師将が治癒符を飛ばす。
「私達は倒れない、絆は揺るがない! もう少しだから!」
 その様子に、エレオノーラが声を張り上げた。
 きっと、マサヒロは今も前線で頑張っている。使役達の兄貴分であり、先ほどそうするように彼女自身が指示を出したのだから。
(「ここで倒れてはオトコガスタルよ」)
 どうか、耐えて欲しい。
 もし倒れていたならば――正常心でなどいられない。
「あさのんや、燐先輩が上にいます。その歌声や茨で、相手の手数を減らしてくれているでしょう。きっと、使役ゴースト達だって思いっきり戦えているのです」
 ほのりがだから大丈夫だと声にする。
 もしかすと自分自身に言い聞かせているのかもしれない。
「うん、どうなってるのか見えないのが残念なんだよぅ。マトラの活躍見たかったんだよぅ」
 凪も大丈夫だと暗に言う。
 そうしているうちに、次に登るのはエレオノーラの番になっていた。

●絆
 もろたかが、師将に魔力供給を行えば、
「いつも通りの役割分担で行きますです」
 即座に治癒符が飛び、氷狼と格闘戦に入っているモコの傷を癒す。
「キシャー!」
 威嚇するような声と共に、モコの周りでパチパチと火花が散った。
 氷狼は急ぎ飛び退るが、深手を負ったようで動きが鈍い。

 ――人並の思考力が有れば、我輩達に喧嘩を売った事を後悔させてやるのである! 使役の強さは絆の強さ……すなわち、モラ隊最強! 特に我輩は超最強である!!

 そんな風にでも言っているかのように、モコが胸(?)を反らす。
 負けじと、ぱおにーも同じ構えを。
「きゅぴきゅぴ♪」
「章姫、あまり前に出過ぎたら駄目です」
 真似しようと前に出て行く章姫を、燐が呼び止めた。
 その眼前を水の入ったバケツが通り過ぎていく。
「もっきゅー!」
「……もふっ!」
 代わりに、ぱおにーと、ぷいぷいを直撃。
「よくも、ぷいぷいを。眠りなさい」
 お返しとばかりに、朝乃が奥義まで高めたヒュプノヴォイスを歌い上げれば、間隙を突いて切り込もうとしていた氷狼も含め、四体のゴーストが眠りに落ちた。
 だが、残った氷狼達はその氷の刃を突き立てようと迫ってくる。

「駆けろマサヒロ! その剣で……薙ぎ払え!!」

 疾風が駆け抜けた。
 マサヒロは敵を跳ね除けると、指示を出したエレオノーラと視線を交わす。
 短くも長い別離を埋めるのはそれで十分。
「……そう、今こそ、共に駆ける時。窮地を跳ね除け、私たちの力を見せてやる!」
 すぐさま吹雪の竜巻が吹き荒れ、振り盛った雪ごと氷狼を巻き込んだ。
 ここにきて、ようやく戦況は能力者達に傾き始める。
 あとは、凪の合流を待つのみ。
(「あぅあぅ、ボクが脱出するころには決着ついてそうだよぅ……」)
 彼女も急いで上に向かっている。
 そう、最後のピースが揃うまであと少しだ。しかし、敵も簡単に流れを渡してはくれない。
『『くすくす、くすくす』』
 雪童達が無邪気な笑みを浮かべて、水の入ったバケツを飛ばしてきた。
「皆、左右に避けて」
 登ってきたばかりの、ほのりが警告。
 バケツが通り過ぎた場所は、まるで氷の道のようになっている。
 ワトソン、モコ、もろたかは、魔氷に蝕まれ――更に弱ったところに氷狼が迫る。
「ぷいぷいは右から来るのを止めて!」
 朝乃が指示を飛ばしながら、ヒーリングヴォイスを歌えば、
「モコ、こっちは左だよ!」
 美琴も阻止せんと声を発した。
 一進一退の攻防が続き、戦局は揺れ動く。
「もきゅっ!」
 戦いの隙をぬって、ポメ子が仲間の下へと走り、献身的に傷を癒せば、
「離れてポメ子がもっと良く見えた気がするぜぃ」
 ワトソンはそんな様子に少しだけ目を細めた。
 窮地においてこそ見えるもの。
 きっと大事なものだと、そっと胸に仕舞い込む。

「主役はトリに登場なんだよ〜」

 ようやく最後のひとり――凪も上に辿り着いた。
 しかし、最初から激戦に身を置いていた使役達はかなり疲弊している。
「ここまで来たんだから、全員無事で帰ろうね」
 朝乃の言葉には当然ながら使役達も含まれている。
「もちろんですぅ! そして、みんな揃ったこれからが本番! 決して数だけじゃない、仲間とのチームワーク、絆を見せるのですぅ!」
 そして、ほのりがうなずけば、仲間達も次々とそれに賛同した。
「鬱憤晴らしに大暴れするんだよ〜。残った敵に特攻するのだー」
「みゃー!」
 走り出した、凪の横を、マトラが併走する。
 他の仲間達もそれに続く形。
『『くすくす、くすくす』』
 されど、雪童達は良い遊び相手を見つけたとばかりに攻撃の手を増やしていく。
 迎え撃たんと投げられた氷の玉が、エレオノーラを直撃。
「……温い」
 だが、意にも介した様子も無く、
「どちらがより激しい冷気か……その身で試せ」
 すぐさま反撃に氷雪の嵐が吹き荒れた。
「そこの一体、もらいましたです」
 そして弱った敵に、師将が呪殺符で止めをさす。
 もう勢いは止まらない。
「いい感じになってきたぜぃ、いくぜ、ポメ子! わんわんぴょんぴょん もきゅ〜〜〜〜ん!!」
「もきゅ〜ん!」
 ワトソンとポメ子のコンビネーションが敵を薙ぎ払い、更に攻撃が連なる。
「きゅぴ、きっゅぴ〜!」
「うん、行くよ。章姫」
 完全にゴースト達は防戦に回った。
 威嚇をして、態勢を立て直そうとするが、堰を切ったかのような能力者達の攻撃の前には無意味!
「ぷいぷい、いって!」
「もきゅ!」
 崩れた場所に怒涛のような攻撃。
「これが、ボクの最強の一撃なんだよ!」
 凪の白虎絶命拳改が雪童を捉えた。
 霧散していくそれを尻目に、攻撃は更に勢いを増していく。
「そう、信頼しているみんなだからこそどんな状況にだって負けません!」
「もふ!」
 勝ち誇るような声に仲間達が応じる。
 鬨の声が連なり、それが止んだとき――もうゴースト達の姿はなかった。

●共に歩むもの
 戦いは終わった。
 誰も欠けることはなく、それぞれの元にいるべきものがいる。
「無事でよかったのです」
 師将が、もろたかを抱きしめてもふもふと。
 いつもより長く、いつもより優しく。

「モキュッ!」

 そこに、モコが勝利の決めポーズを決めれば、
「ちょっと、ぷいぷい?!」
「もきゅ!」
 対抗するように、ぷいぷいも、朝乃の頭の上で勝利のポーズを。
「モキュ! モキュ!」
「もきゅ! もきゅ!」
 おまけに何やら口論が勃発。
「もふ、もふ!」
「もっきゅ〜!」
「きゅぴ!」
「みゃー!」
 すると面白がって、他の使役達もはしゃぎ始める。
 ぱおにーにいたっては、マトラや、ぷいぷいに雪の玉を投げて悪戯までしていた。
 その様子に能力者達から笑みがこぼれる。
「面白いのです」
「に」
 師将が笑いかければ、いつもは無口な、もろたかもどこか楽しげだ。
「今日はよく頑張ったね〜♪ マトラの大活躍が見れなくて残念だったんだよ〜」
 とうとう自分も混ざりたいと、凪が駆け寄って抱きしめた。
 優しくほっぺをすりすりとすれば、お返しとばかりにぺろぺろと舐め返してくる。
 それに他の者達も耐え切れなくなったようで、
「やっぱりモコは頼りになるね♪」
 美琴が声をかければ、当然であるとばかりにモコがまた胸(?)を反らした。
「ポメ子ー!」
 ワトソンも抱きしめようと近づけば――ポメ子はそのまま横を通り過ぎていく……?
 いや、手の中にあった胡蝶蘭が無くなっている。
 どうやら、他の使役達に配っているようで胡蝶蘭があちらこちらに咲いた。
「ポメ子がいっぱいだぜぃ♪」
 感嘆の声と共に思い出したのは、ピンクの胡蝶蘭の花言葉――『君が大好き』。
「こりゃ、ポメ子にならってお礼を言いっとかないと」
「そうですね」
 続く感謝の言葉に、使役達はよりいっそうはしゃぎ始める。
「やっぱり一緒にいるのが一番。二人三脚……じゃなくて二人二脚、かな?」
 朝乃が問いかければ、
「もきゅ?」
 それよりも一緒に遊ぼうと、ぷいぷいが、朝乃を引っ張る。
 楽しい時は瞬く間に過ぎ、帰る頃には疲れたのか、ほとんどがお休みタイムに入っていた。
「きゅぴ〜すぴ〜」
 燐の腕の中でも、章姫が幸せそうな寝顔を浮かべている。
 そんな様子が微笑ましくて、
「(今日はみんな、お疲れさまでした。帰ったらご褒美あげないと)」
 もちろん、他の子達にもと小声で仲間達に言えば、やはり静かに仲間達もうなずき返した。

 今日まで共に歩んできた仲間達。
 明日からも共に歩んでいくであろう仲間達。
 そして、共に歩める幸せ。
 能力者達が手に携えているのは、そういうものなのかもしれない――。


マスター:てぃーつー 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2010/04/04
得票数:楽しい3  カッコいい3  ハートフル8 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。