阿波おどり2010〜さあ、情熱の渦の中へ


<オープニング>


 阿波おどり。
 日本三大盆踊りのひとつで、名前どおりに徳島を発祥とするものだ。
 その盛大さから徳島県民はこの時期だけ起きているのではないかという話が出るほどに賑やかで、市内中心部のあちらこちらが歩行者天国として解放される。威勢のいいお囃子(はやし)や、様々な鳴り物にのって、踊り子達が乱舞していく。
 むろん、見ても楽しいものだが、やはり『踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損損』の言葉どおり、踊ってこそこれを真に堪能できるといえよう。
 さあ、二拍子のリズムにのって、キミもこの祭に参加してみよう!

「今年もちゃんと応募しといたよ♪」
「……はぁ、まあそうだろうと思っていたよ」
 声を弾ませる初瀬部・ひなた(陽だまり仔猫・bn0153)に対して、百地・いろは(高校生呪言士・bn0209)は声が重い。
「私は高三で、受験を控えているのは知っているな?」
「うん、もちろんだよ、でも大丈夫大丈夫♪ たまには息抜きが必要なんだよ♪」
「否定はしないが……。ひなたに言われると間違っている気がしてならない」
「むっ、それは失礼なんだよ」
「ふぅ」
 やれやれと、いろは大きく息を吐く。
 どうせ、このまま放置すれば、騒ぎを起こしてくるのは間違いない。
 それに……確かに息抜きは必要だな、うん。
「で、今年も阿波おどりは『連』で参加するのか?」
「もっちろん♪ 銀誓連、再びなんだよ!」
「……それで、どこまで進んでいる?」
「もちろん、これから始めるよ」
 デジャヴュを感じた。……去年もこんなことがあった気がする。
「はぁ、これは大急ぎで人を集めないと」
「うん、頑張ろう! おー!」
 いろは三度目の溜息を吐き出し、ひなたは大きく手を振り上げた。

「まず、『連』というのが踊りのグループのことだ」
 いろはがキミに説明を始めた。
「私達が踊るのは日が暮れるか暮れないかといった時間で」
 その日の午前中は招待してくれた方々からレクチャーを受けることになる。
 なので着付けや踊りに関する知識が無くても大丈夫。
 また、衣装や楽器、小道具なども、そこで貸してもらえるので準備不要だ。
「で、私達が大まかに決めておくこととして、踊り子と鳴り物の担当を選んでおく必要があるな」
 踊りの方は、性別によって『男踊り』と『女踊り』に分かれる。
 女性の場合はさらしを巻いて『男踊り』を踊ることもあるので一概には言えないが、大体のところは性別に準じたものを踊ることになるだろう。
 『鳴り物』は音楽に自信がある者の腕の見せどころだ。
 踊り子達の後ろについて音楽隊のごとく、盛り上げることになる。
「大体のところはそんなものかな。まあ他にも色々とあるみたいだけど、その辺りはみんなで話し合いながら加えていこうか」
 阿波おどりも多様である。
 『連』ごとにその踊りは違いを見せ、基本は同じであれど、あちらこちらに違いがある。
 何か一工夫を考えてみるのもいいかもしれない。
「まあ、せっかくの機会だ。日頃のことは忘れて楽しもう。私もこのときばかりは羽目を外して楽しみたいと思っているしね」
 いろはは相好を崩して、キミに手を差し出した。

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参加者
NPC:百地・いろは(高校生呪言士・bn0209)




<リプレイ>

●練習風景
「さてさて、今年も恒例の踊り帰省なわけですが」
 言いながら、流羽が視線を巡らす。
 案内された武道館では、参加者達が思い思いの表情を浮かべていた。
「阿波踊りって確か『同じ阿呆なら踊らにゃそんそん』って奴ですよね?」
「俺阿波踊りって難しそうに思うんだよなー?」
 シュレーンと、犬の表情には疑問や不安の色が浮かんでいる。
 初めてのものだけに戸惑いが先に出たようだ。
「初めてだけど他の人の見ればだいじょぶね?」
 対して、流火は早くもつけ耳とつけしっぽを装着してノリノリの様子。
「今年も元気のええ方々ですなぁ」
 そんな姿に、指導に来てくれた人達が表情を緩める。他の参加者からは苦笑が返った。
「では、練習を始めましょうか?」
「「はい、よろしくお願いします!」」
 指導員の言葉に、元気に返答。
 そして、大まかに踊り手と鳴り物の二つに別れていき――、
「はい、まずは足の動きから」
 阿波おどり独特のメロディが流れ、指導員がまずは手本を見せる。
 それに合わせて、参加者達も。
「いちにーさんしー……はわっ、こんな感じでしょうか?」
「そうそう、いい感じだ」
 初参加で不安一杯なレイラに、いろはが大丈夫だと笑顔でうなずく。
 けれど、これに手の動きも加わると途端に怪しさが増した。
「ね、確か紗耶ちゃんとひなたちゃんは去年も参加したんですよね? 阿波踊りって……こんな感じでしたっけ?」
「祐理さん、そこはえーとこうですわ♪」
「そうそう、こんな感じだよ」
 手の動きと足の動きがこんがらがってきた祐理に、紗耶が堂に入った踊りを披露する。
「わっ、紗耶ちゃんとっても上手ですっ!」
「褒められましたの♪ とはいえ、実はこっそり練習してましたのよ」
「おおっ!」
「よし……私も負けないように頑張ろうっとっ♪」
 ひなたが感嘆し、祐理がぐっと気合を入れる。
 それを横目に見ながら、深冬と、夏美は少し嘆息。
(「去年見てたはずなのに……」)
(「向いてないのでしょうか、転んでばかりです……」)
 共に上手く踊れず、四苦八苦。
「1年に1回しかしてないけど、流石に覚えてるわ」
「あんがい1年たっても覚えてるものですね」
 余裕の表情を浮かべる、那由他と、朔耶がうらやましい。
(「とはいえ、本番までにはきちんと踊れるようにならないと……!」)
「すいません、いろは先輩。笛の方に回ってみます」
 深冬は気を入れ直して練習を再開、夏美は転向して得意分野へ。
 その間も練習は続き、
「大五郎くん調子はどう?」
「今年は奴踊りもすることになって憶えるのが大変だ。もう様になっている那由他が少し羨ましいな」
 那由他に答えながら、大五郎が汗をぬぐう。
 もっとも既に那由他の視線は別の方に流れていて、
「まあ、レイジくんの要望でもあるしね」
「いや、それはだな」
 突然話を振られて、レイジが慌てふためく。
「ふぅん、私の女踊りは見たくないんだ」
「そうじゃなくて、ああ、なんていったらいいんだ」
 先にどんな遣り取りがあったのだろう?
 疑問を浮かべながらも、追求しないでいると、武道館の外周をぐるぐると回っている龍麻が近付いてきた。高張り提灯をずっと持っているせいか、腕の辺りが震えている。
「みんな派手でいいな」
 実際の踊りでは一番目立つ位置なのだが、今は確かに地味だ。
「大変だな」
「まあ、本番でふらふらと頼りなく揺れていてはカッコ良くないからね」

 ――カラン、カラン。

 そこに、鉦の音が響き始めた。どうやら鳴り物の方も打ち合わせが終わったようだ。
「皆がこの音色に合わせて踊るんだよな」
 煌輝が鉦を鳴らして音の響きを計っている。
「そうだね。メロディーを支える感じで、リズムを取れば良さそうだ」
 銀朱も試しに鳴らせば、カランと響きの良い音が。
 合わせて、笛が、三味線が、鼓が、ゆっくりと音を重ね始める。
(「銀朱さんの鉦は流石のリズム感ですね。私も負けてはいられませんよ〜」)
 和楽器に慣れていない、シュレーンもここまでお膳立が揃えば気後れもない。
(「リズムの楽器って大事だなぁ……よし、何とか曲にはなってる……かな……?」)
 桟敷が自らの奏でる三味線の音を他の音と比べる。
 うん、ちゃんと調和が取れている。
「きちんと覚えないと皆が気持ちよく踊れなくなってしまうな」
「でも、この調子なら問題無さそうだね」
 煌輝のつぶやきに、理央が鼓を止めて応えた。
 確かに問題無さそうである……『ここは』。
「サジ、こっちこっちー。三味線上手なのね! れんれんの笛すてきね」
 流火の声。
 視線を遣れば、ネコミミと尻尾を揺らす、可愛い踊りが見えた。
「流火さんのは猫踊り、犬さんのは狼踊りですか〜。中々皆さん楽しそうですね」
 少し遅れて、シュレーンが答える。
「……む、難しい!!!!? ブレイクのが簡単だぁ」
 しかし、狼踊りと称された犬の方はまだまだ改良中である。
 更に今度は、正成が姿を見せ、
「しげさんはさすがだね、楽しそ……!?」
「あ、しげっち……お、おぅ、それって……」
 桟敷が二度見した。犬がぽかーんとした。
「しげ……それ」
「……ああ、シゲちゃんってば〜」
 流火は目が点になった。銀朱が失笑した。
 そう、正成が真剣に踊っているのは、
「正成さんだけ違う踊りを踊っているような……」
 シュレーンが言うとおりマイナーチェンジではなく、全く別のものである。
「身共は修験道をかじっている故、古くは念仏踊りがルーツである」
 ……うーん。
「けん、俺と一緒に踊りませんか?」
 真剣な眼差し。
「……まさ、手ほどきお願いします♪」
 誘いを受けて、犬が笑顔を返す。
 それでいいのか?!
「ここいらで一息入れんと本番前にバテてまうで」
 そこに、始が様子を見て声をかけてきた。
 ようやく休憩と、参加者達が腰を落としていく。
「……これはひと工夫が必要ね」
「そうやな」
「こんな感じでどう?」
 全体を見ていた御守が、始にそっと耳打ち。
 更にオリジナル要素も加わって、構成もまた変化を遂げてく――。

●いざ、本番へ
「もちろん今年も衣装のサイズありますよね……。あっ、ありがとうございます」
 朔耶が浴衣を受け取り、胸元に寄せる。
 日もだいぶ傾き、練習を終えた参加者達は半被や浴衣に袖を通していた。
「祐理さん、よろしければ一緒の髪飾りはどうですか?」
 そこに、紗耶が用意しておいた簪(かんざし)を、祐理に差し出す。
「……わ、これお揃いの簪なんですねっ。是非使わせてくださいなっ♪」
「はい、気合いを入れて頑張りましょう♪」
「それじゃあ……気合を入れて、レッツゴーですっ♪」
 髪に挿し、二人は手を取り合って仲間の下へ。
 既に準備を終えたものは談笑したり、それぞれの姿に感想を言い合っている。
「えへへ、お揃いでござるな」
「しげっちとお揃いの浴衣♪」
 正成が用意した浴衣を着て、犬はご機嫌の様子。

「さあ、みんなこれを背中に挿して」

 集まってきた頃合を見計らって、御守が銀誓館オリジナルの団扇を掲げ、朔耶が配ってまわる。
「気合が入ってるね」
「みんなでお揃いというのも悪くないな」
 評判は上々。
「今年も思いっきり踊るアホウしちゃう♪」
「「おー!」」
 御守の声に、一同が鬨の声を上げて――いよいよ演舞場へ。
 着いた頃には日も沈み始め、赤味を増した光が舞台を染めていく。
「この時間になってもまだまだ暑いぉー」
 ライスが額から流れ落ちる汗をぬぐった。
 阿波おどりを観にきている人々は増え始め、演舞場に入るまでもなく、その熱気が伝わってくる。
 それと同時にうぐいす嬢が開幕を告げ、先頭の連が演舞場へと進みだした。
「今年もこの時期がやってきたな。ほうや、此処の学生としての参加は今年が最後か……」
 そう思うと感慨深く、始は踊り込んでいく連の姿を見つめる。
「ね、いろは。今年は余計な力は抜いて、のびのびと楽しく踊ろう。この夏を終えると、お互い能力者と受験生の掛け持ちはますます厳しくなっていくからね」
「そうだな、楽しめるときに楽しんでおかないと」
 茂理の言葉に、いろはが目を閉じてうなずく。
 そうしているうちに順番は進み。いよいよ銀誓連の番。
「本番は、兎に角、元気にいきましょう♪ 失敗なんて気にしない☆ ちょっとぐらいの間違い、愛嬌ってもんよ♪」
 流羽が仲間達に声を掛ける。
「さあ、今日は色々忘れて踊り倒そう!」
 煌輝が仲間の顔を順に見ていく――よし、行こう熱狂の舞台へ。
「今年も銀誓連、出るぜ!」
「「おー!」」

●銀誓連大乱舞
 まばゆい照明の光。
 銀誓連の名が記された高張り提灯がひと際高く掲げられる。
「銀誓連のお通りだぁ〜♪ 踊るアホウに見るアホウ〜同じアホなら踊らにゃ損そん〜♪」
 勢いよく飛び出したのは、龍麻。
 それに続いて、女踊りが演舞場の中へと踊り込んでいく。
「凄い人……でも、さあ、めいいっぱい楽しみましょう♪」
 紗耶が隣の祐理に声を掛けながら踊りだし、
「はい、思い切り楽しみましょうねっ♪」
 それにうなずきと笑顔が返りながら後を追う。
「祭りは楽しんだ者勝ち! 同じ阿呆なら踊らにゃソンソン♪ だよ♪」
 流羽も同意と仲間の緊張を和らげるために大きく声を張り上げる。
 応えるように、しなやかで繊細な動きが演舞場に溢れていく。

「「ヤットサーヤットサー」」

 掛け声が揃い。手の動きが揃い。足の動きが揃う。
 個人技ではなく、集団で魅せる女踊りが足並みを揃えながら前に進む。
「大きい人に埋もれないように輝いてみせますよ」
 小学生の朔耶は背の関係もあって端を担当。観客席が間近に見える。
(「見た目が小さくても姿勢から指先まで意識すれば、見劣りしないかな?」)
 それは、ライスも同様で。
 よく見える位置にいるだけに最後まで気が抜けない。
 手の動き、足運びに注意を向ける。
(「どうにか形になったかな。この調子で……」)
 周りの動きに遅れぬよう、深冬が必死についていく。
(「確かに連としての統制感とかは日頃鍛えてる地元の連には叶わないけれど、ボクらだって互いに命を預けたり守ったりしている仲間だし、ボクらならではの息の合い方って言うのもあるものさ。まとまりには欠けてても、皆が楽しんでる事は伝わるはず」)
 茂理もそう信じて踊り続ける。
 続いて踊り込んだのは、腰を落とした男踊り。
 女踊りとは対照的に――手を左右に大きく振って、大胆に、かつ勇壮に。
「三年もやってると板についてくるもんだなっ、よいと!」
 出だしの良さに、レイジが声を上げる。
「この勢いのままいくでぇ!」
 頭になってそれを引っ張る、始も同様。
 そうしているうちに、いよいよ演舞場の中央へとやってきた。
「みゅっみゅっみゅっ。踊るにゃんこに見るにゃんこ。どうせ猫なら踊らにゃそんそん♪」
 流火がオリジナルの猫踊を始めたのを皮切りに、
「けん」
「あいよ、しげっち」
 正成と、犬が念仏踊りでそれに続いた。
 注目が集まると同時にメロディも変化していく。
「るーのテンションに任せて思いっきりやろう!」
「行きましょう」
 桟敷と、シュレーンがリズムスピードを上げる。
「さあ、盛り上げるぞ」
「今年はすっごい音楽になるように頑張らないとね」
 煌輝と、理央も負けじと演奏に集中。
 そして変則的な踊りを見せていた三人が横にずれる。他の踊り手達も同様に舞台の端へと寄った。
 中央の開いた空間に残ったのは、四人。
「さあ、あたしたちの見せ場はここっ!」
「いくぞ、御守」
 御守といろは。二人の女性に誘われ、いや操られた、始と大五郎がふらふらと動き出す。
「それ回転っ!」
 御守が糸を手繰り寄せるように大きく手を動かせば、始がくるくろと回る。
 その様は、まるで操り人形のように、まるで本物の凧のように。
 ときには糸が絡まって凧がだらりとすれば、二人のしなやかな指先によって再び命を取り戻す。
「わぁ……すごいなぁ♪」
 観客席で見ているジェニファーが感嘆した。
 傍目には少女が大柄の男性を操っているようにしか見えない。
 その後もアクロバティックな踊りを披露し、四人が一礼すると、端に寄った踊り子達が戻ってくる。
「さあ、締めに行くぞっ!」
 端から戻った際に、男性を取り囲むように、女性が展開。
「ここが山場だ」
 鳴り物が場を盛り上げようと音の高さを上げていく。
 呼応して、踊り手達が徐々に間隔を詰めながら、互いに視線でタイミングを計る。
 乱舞する踊りの花々。
 理央の叩く鼓がひと際大きな音を立てたのと同時に、

「「ヤアッ!!」」

 掛け声、そして踊り子達の動きが止まる。
 先ほどまで賑やかなメロディを奏でていた鳴り物達もぴたりと鳴り止んだ。
 ――静寂。
 ひと息吐き、後に拍手が起こる。まばらに、次の瞬間には盛大に。
「こういう日本の伝統文化もわるくないなぁ」
 ジェニファーは見入ったままに、次の動きを待つ。
 うぐいす嬢が解説を加えているが、他の観客も見入ったままだ。
「腕を上げたわね……!」
 那由他の言葉に、
(「きっと、こうやってみる景色も感慨も、今年とこれからはまた違ってくるのかな」)
 レイジがそんなことを思いながら笑みを浮かべる。
 周りでは感動のあまり目元が潤んだ、レイラの姿も。
 そこに鉦の音が響き始めた。
「さあ、まだまだ踊り足らないだろう、ひなた、大五郎、みんな!」
 煌輝の呼び掛けに、他の鳴り物も息を吹き返したように動き出した。
「行くよ!」
 銀誓連の提灯が再び高く掲げられる。
 踊り手達も負けじと、間隔を広げながら、それぞれの踊りに没頭していく。
「楽しいお祭りになりましたね」
「時間が経つのを忘れちゃうね♪」
 シュレーンと、桟敷がそっと視線を交わす。
 言葉以上に二人の表情がそれを表している――共に笑みを浮かべたままで、いかにも楽しそうに。
 それは、他の者達も同じ。
 踊りきるのが、名残惜しいぐらいに輝きをはなっていた。

●踊り終えて
「お疲れさまでしたー!」
「みんな、お疲れ様だぉー」
 レイラと、ライスから労いの言葉が飛べば、みんな口々に健闘を称えあう。
 長い演舞場を踊りきっただけに、疲労と汗まみれだが、疲れた様子など微塵も無い。
「ん。満足♪ みんな今年もありがとっ♪」
「こちらこそ♪」
 御守の弾むような声に、自ずと笑顔が返った。
「いろは先輩、綺麗だったのですよー♪」
「夏美もよく頑張ったね」
 隣では、褒められて満面の笑みを浮かべる夏美の姿も。
「さあ、みんな! 今のうちに記念写真撮っちゃうよ!」
 見れば、ひなたがカメラを構えている。
「おっ、いきなりだな」
「小柄組は前に行かないと入らないんだぉ」
「わっわっ」
「あっ、スイカが転がっていった?!」
「じゃあ行くよ!」
「ひなたちゃん待ってください」
 パシャっとカメラの音がする。
 夏の一幕を閉じ込めて、あの楽しい時間をまた思い返せるようにと。


マスター:てぃーつー 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:23人
作成日:2010/08/30
得票数:楽しい12 
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